裁決要旨 9事業所得
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070059
- 裁決年月日
- 令和7年11月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904064
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/6交際費/4認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所属するプロスポーツチーム(本件チーム)の選手と本件チームの本拠となる施設が所在する市内で行った飲食に係る支出で多額であるとはいえないもの(本件各支出)の金額は、「特定の集団の円滑な運営に資するものとして社会一般でも行われるものであり、その費用の額も過大とはいえないときは業務の遂行上必要な支出である」との東京高等裁判所平成23年(行コ)第298号平成24年9月19日判決の規範からすれば、請求人のプロスポーツ選手としての事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額に該当する旨主張する。しかしながら、当該判決は、弁護士が弁護士会等の役員としての活動に伴い支出した懇親会費等の一部が、その事業所得の金額の計算上、必要経費に算入することができるか否か争われた事案につき、弁護士については、弁護士会等へのいわゆる強制入会制度が採られており、弁護士会等の活動は、弁護士として行う事業所得を生ずべき業務に密接に関係するとともに、会員である弁護士がいわば義務的に多くの経済的負担を負うことにより成り立っているものであることなどを理由として、当該懇親会費等の一定の範囲について、必要経費に算入することができると判断した事例であって、本件とは事案を異にするものである。そして、本件各支出は、本件チームとの契約において請求人が履行すべき義務に該当せず、また、本件各支出の際に本件チームの選手とどのような連携強化等が行われたか明らかでなく、その際の飲食費を請求人が負担する必要性も認められないのであり、本件チームの選手と飲食を共にすることで、結果的にチームが勝利し、報酬を得ることができたとしても、このような飲食と報酬の関係は、間接的・副次的なものといわざるを得ないのであるから、本件各支出は、客観的にみて、請求人のプロスポーツ選手としての経済活動と直接の関係を持つとも、その遂行上必要とも認められず、本件各支出は、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額に該当しない。(令7.11.12 東裁(所)令7-59)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令070012
- 裁決年月日
- 令和7年10月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、トレーニングに係る指導等の業務(本件業務)から生じた所得は事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件業務は、有償性、一応の反復継続性及び企画遂行性を有していたと認められるものの、連続して相当多額の損失が生じていたにもかかわらず、請求人が本件業務に係る収支を改善するための手段を講じていなかったことからすると営利性が乏しく、また、請求人の勤務先における業務への従事状況と本件業務への従事状況からすると、請求人が本件業務に費やした精神的及び肉体的労力の程度は限定的であったといえる。加えて、本件業務の損失の補填及び請求人の生計は、勤務先からの給与収入によって賄うことができていたというべきであり、本件業務からの収入が請求人の生活の資とはなっておらず、本件業務には相当程度の期間継続して安定した収益を得られる可能性があるともいえない。したがって、上記の点を総合考慮し社会通念により判断すると、本件業務から生じた所得は事業所得に該当せず、雑所得に該当する。(令7.10.28 関裁(所)令7-12)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070041
- 裁決年月日
- 令和7年10月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200902011
- 争点
- 9事業所得/2所得の発生/1収入すべき時期/1医療保険業に係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、健康保険法等に規定する一部負担金(一部負担金)の金額と患者に実際に請求した金額との差額(本件差額)については、患者に対して請求しておらず、今後請求する予定もないのであるから、権利が確定したとはいえず、所得税法第36条《収入金額》第1項に規定する収入すべき金額に該当しない旨主張する。しかしながら、本件においては、患者と請求人との間において、請求人は、患者に対して健康保険法等に基づく療養の給付を行い、当該患者は、その対価として一部負担金の金額を支払うことを内容とする診療契約が成立したものと認められ、請求人のような歯科医と患者との間での診療契約に基づく診療報酬債権については、患者が来院した都度、患者に対して行う診療行為が終了した時点で役務の提供が完了し、権利が確定すると解するのが相当であるから、請求人が当該診療契約に基づき、患者に対し一部負担金を請求する権利についても、患者が来院した都度、患者に対して行った診療行為が終了した時点で役務の提供が完了し、本件差額を含めて権利が確定したとみるべきである。したがって、本件差額は、上記の収入すべき金額に該当する。(令7.10.15 東裁(所)令7-41)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070041
- 裁決年月日
- 令和7年10月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904249
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/9その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、健康保険法等に規定する一部負担金(一部負担金)と患者に実際に請求した金額との差額(本件差額)は、患者に対して請求しておらず、患者自身に債務の認識がないことから、実質的な値引きであり、所得税法施行令第141条《必要経費に算入される損失の生ずる事由》第1号に規定する値引きにより生じた損失に該当する旨主張する。しかしながら、請求人と患者との間では、患者が請求人に対し一部負担金の金額を支払うことを内容とする診療契約が成立しているのであるから、診療行為の対価について本件差額に相当する値引きの事実があったというためには、少なくとも、診療契約に基づく役務提供の対価の額を事後的に変更(減額)する旨の当事者間の合意が必要であるところ、請求人が、患者との間で、診療契約に対する対価の額を減額することを合意したことを推認させる事情は見当たらず、かえって、請求人は、患者に対し、本件差額をいつでも請求できる状態にあったことがうかがわれ、診療契約に対する対価の額を減額する合意はなかったことを推認させる事情があるといえることからすれば、請求人と患者との間で診療契約に対する対価の額を事後的に変更(減額)する旨の合意があったとはいえず、値引きの事実を認めることはできない。したがって、本件差額は、同号に規定する損失には該当しない。(令7.10.15 東裁(所)令7-41)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令070012
- 裁決年月日
- 令和7年9月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904069
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/6交際費/5その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が事業所得の必要経費であると主張する接待交際費等(本件接待交際費等)は、いずれも業務との直接関連性や業務の遂行上必要であるとは認められないから、事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない旨主張する。しかしながら、本件接待交際費等のうち、備品の購入費用等に係る一部の支出については、客観的にみて請求人の業務と直接関連し、業務の遂行上必要であると認められるから、これらの支出については、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することができる。(令7. 9.18 大裁(所・諸)令7-12)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令070012
- 裁決年月日
- 令和7年9月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904213
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/3親族に対する給料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の妹(本件妹)は、国外に夫と所帯を構え、請求人と本件妹の食費や家計費の負担は別であることなどから、本件妹は単なる同居人であるから、本件妹は所得税法第56条《事業から対価を受ける親族がある場合の必要経費の特例》に規定する生計を一にする親族に当たらないから、本件妹に支払った給与は必要経費に算入できる旨主張する。しかしながら、本件妹が外国にいる夫と生計を一にすることを示す証拠は見当たらず、請求人と妹との間で家事上の共通経費の精算が行なわれていることや、請求人と本件妹との間に明らかに互いに独立した生活を営んでいると認められるような事情は見当たらないことから、本件妹は、請求人と生計を一にする親族に当たると認めるのが相当である。そうすると、請求人が本件妹に支払った給与は所得税法第56条に規定する生計を一にする親族が受ける対価に該当し、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(令7. 9.18 大裁(所・諸)令7-12)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070027
- 裁決年月日
- 令和7年9月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904990
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/38その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の子に係る保育料(本件保育料)が、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額に該当する旨主張する。しかしながら、本件保育料は、家庭における子の保育を保育所に委託するための支出であって、個人が消費生活を送る上で必要な費用を支出するいわば所得の処分とみるべきものであるから、客観的にみて、請求人の事業所得に係る経済活動と直接に関連し、かつ、当該経済活動の遂行上必要であるとは認められず、事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額に該当しない。(令7. 9.17 東裁(所)令7-27)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令070005
- 裁決年月日
- 令和7年7月22日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904120
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/12通信費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、原処分で必要経費と認めなかった支出(本件各経費)はいずれも業務の遂行上必要なものであると認められないから事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべきではない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件各経費のうち、事務所の固定電話(本件固定電話)について、本件固定電話と自宅の電話とを区別して利用していたことが認められる。したがって、本件各経費のうち、本件固定電話の利用料金については、請求人の業務と直接関連を持ち、かつ、業務の遂行上必要なものであったといえ、所得税法第37条《必要経費》第1項の必要経費に該当する。(令7. 7.22 大裁(所・諸)令7-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060269
- 裁決年月日
- 令和7年6月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200902019
- 争点
- 9事業所得/2所得の発生/1収入すべき時期/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が営む古物商に係る売上金の計上時期について、顧客から代金の振込みがあった日に相手方が検収したものとして取り扱っているから、平成31年1月に振込みがされた各売上げ(本件各売上げ)は、平成30年中の売上げに該当せず、令和元年中の売上げとして計上すべきである旨主張する。しかしながら、所得税法における棚卸資産の販売に係る総収入金額の収入すべき時期は、消費税法における課税資産の譲渡等の対価の額の計上時期と同様の取扱いがなされているところ、本件各売上げは、消費税法においては、平成30年中の課税資産の譲渡等の対価の額に該当しないとは認められないことから、所得税法においても同様に平成30年分の事業所得の金額の計算上収入すべき金額に該当しないとは認められない。(令7. 6.23 東裁(所・諸)令6-269)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令060055
- 裁決年月日
- 令和7年6月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、水道光熱費、自宅家賃及び通信費(本件経費)の支出について、事業所得に係る必要経費の額に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、本件経費について、請求人はその支払明細や領収証等の資料を提出せず、その支払の事実や請求人の事業との関連性が明らかでない。また、本件経費はいずれも所得税法第45条《家事関連費》第1項第1号に規定する家事関連費に該当するところ、本件経費が業務の遂行上必要である部分を明確に区分することはできない。したがって、本件経費は、客観的にみて本件事業と直接の関係を持ち、かつ、本件事業における業務の遂行上必要な支出であると認められないから、事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(令7. 6.10 大裁(所)令6-55)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令060055
- 裁決年月日
- 令和7年6月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200903990
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/17その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人に対する報酬の支払先が発行した支払調書(本件支払調書)に記載された報酬の支払金額に基づいて請求人の事業所得に係る収入金額を認定しているから、当該収入金額は適正である旨主張する。しかしながら、当審判所の調査の結果によれば、本件支払調書に記載された報酬の支払金額には誤りがあると認められるから、本件支払調書に記載された金額が正確であることを前提とする原処分庁の主張は採用できない。(令7. 6.10 大裁(所)令6-55)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060205
- 裁決年月日
- 令和7年5月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904280
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/28繰延資産の償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、開業に当たり支出した各費用(本件各費用)は事業を行うに当たり必須のものとして開業までに支出したものであり、開業後の利益のない期間に本件各費用を減価償却費として償却されてしまうと必要経費に算入する機会が失われることから、本件各費用は繰延資産として取り扱うのが合理的であること、所得税等の確定申告書には、繰延資産に係る償却費についての記載はしていなかったが、個人が行う申告手続にミスはつきものであって救済されるべきであることから、本件各費用を開業費として事業所得の金額の計算上必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第2条《定義》第1項第20号及び所得税法施行令第7条《繰延資産の範囲》第1項の規定により、本件各費用のうち資産の取得に係るものについては開業費に該当しないこと、資産の取得に係るものでないものについても開業費の償却期間を経過していることなどから、本件各費用を事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(令7. 5.16 東裁(所)令6-205)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令060040
- 裁決年月日
- 令和7年3月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904020
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/2租税公課
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.138
要旨
○ 請求人は、消費税等の修正申告により新たに納付すべきこととなった消費税等の額(本件消費税額)について、事業所得の金額の計算上、債務の確定がなくても必要経費に算入される場合があること及び本件消費税額は、所得税法第37条《必要経費》第1項が規定する「その年中の総収入金額を得るために直接に要した費用」に該当するなどとして、本件消費税額は、消費税等の修正申告に係る課税期間と同一年分の事業所得の金額の計算上、必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、本件消費税額は、所得税法第37条第1項に規定する「その年における販売費、一般管理費その他これらの所得を生ずべき業務について生じた費用」に該当すると解されるところ、同項は、必要経費の算入時期について、債務の確定を要求しており、本件消費税額は、消費税等の修正申告書を提出したことにより納付すべきことが具体的に確定したといえ、請求人の事業所得の金額の計算上、必要経費に算入すべき時期は、請求人が消費税等の修正申告書を提出した日の属する年分となるから、本件消費税額は、消費税等の修正申告に係る課税期間と同一年分の事業所得の金額の計算上、必要経費に算入することはできない。(令7. 3. 3 大裁(所)令6-40)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令060022
- 裁決年月日
- 令和7年1月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200999000
- 争点
- 9事業所得/5その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が営む国内外における各種事業(本件各東南アジア等事業)には客観的資料に裏付けられた実態がある上、本件各東南アジア等事業における支出は、事業の遂行に必要な費用であることが客観的に明らかといえ、業務関連性及び必要経費性があるから、請求人の事業所得に係る必要経費に算入される旨主張する。しかしながら、事業所得にいう「事業」とは、自己の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる事業をいうと解されるところ、請求人が提出した資料及び申述を基に検討しても、請求人が当該期間において本件各東南アジア等事業を営んでいたとは認められないから、本件各東南アジア等事業における支出は、事業所得に係る必要経費に算入されない。(令7. 1.20 関裁(所・諸)令6-22)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令060022
- 裁決年月日
- 令和7年1月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200999000
- 争点
- 9事業所得/5その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国外における炭の製造販売事業(本件炭事業)には客観的資料に裏付けられた実態がある上、請求人が現地スタッフに現金を手渡して事実上の必要経費等を拠出しており、本件炭事業に関する決定権は全て請求人にあるなどとして、本件炭事業から生じた所得は請求人の事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、事業所得の帰属者に当たるか否かは、①当該事業の遂行に際して行われる法律行為の名義に着目するのはもとより、②当該事業への出資の状況、収支の管理状況、③従業員に対する指揮監督状況などを総合し、経営主体と認められるかを社会通念に従って判断すべきであるところ、本件炭事業において、①請求人が提出した資料では法律行為の名義人は明らかではなく、②請求人は、本件炭事業に関する出資の状況を正確に把握しておらず、③請求人が従業員に対して何らかの指揮監督を行っていたとは認められない。これらの事実を総合勘案すると、社会通念上、請求人が本件炭事業の経営主体であるとは認められないから、本件炭事業から生じた所得は請求人の事業所得には該当しない。(令7. 1.20 関裁(所・諸)令6-22)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050125
- 裁決年月日
- 令和6年6月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904064
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/6交際費/4認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が必要経費に算入した接待交際費(本件費用)の趣旨・目的は、元顧客の接待のための飲食であること、元同僚との情報交換を主たる目的とした飲食であること、テレワークのための飲食であること、請求人の業務の関係者に対する贈答品や消耗品費に計上すべき物品の購入のためであることから、本件費用は事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、本件費用の個々の支出について、その目的、内容、相手方等を明らかにせず、これに関する客観的な証拠を提出していないことから、請求人が本件費用の具体的内容を明らかにし、ある程度これを合理的に裏付ける立証をしたとは認められず、原処分庁が認めた費用を超える必要経費は存在しないとの推定を覆すことはできないから、本件費用は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額に該当しない。(令6. 6.13 東裁(所)令5-125)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050109
- 裁決年月日
- 令和6年5月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904064
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/6交際費/4認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、青色申告者の帳簿書類の保存義務規定には接待の相手方や目的など交際費を証明する資料の保存は明記されていないこと、接待交際費として支出した金額(本件各支出)は顧問先の業績を良くするための接待や贈答として支出したものであることから、いずれも請求人の営む事業(本件事業)に関連しているため、本件各支出は請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入される旨主張する。しかしながら、本件各支出については、請求人の総勘定元帳によっても、その相手方や具体的な支出の内容等は明らかではないから、当該総勘定元帳の提示をもって本件各支出が本件事業に係る事業所得の総収入金額を得るために直接に要した費用の額又はその年における販売費、一般管理費その他事業所得を生ずべき業務について生じた費用の額であることを立証したとは認められないこと、本件各支出が顧問先の業績を良くするための接待や贈答として支出されたものと認める証拠はなく、請求人は原処分庁認定額を超える必要経費が存在しないとの事実上の推定を覆すだけの立証をしていない。したがって、本件各支出は請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(令6. 5.28 東裁(所・諸)令5-109)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050110
- 裁決年月日
- 令和6年5月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904231
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/23賃借料、使用料/1地代家賃
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る年分(本件年分)において、請求人の営む事業(本件事業)に係る事務所の地代家賃(本件地代家賃)を支払っており、本件地代家賃は本件事業に係る所得を生ずべき業務について生じた費用に該当する旨主張する。しかしながら、本件事業に係る収入が極めて少額であったことからすれば、本件事業の稼働実態はほぼない状態であったというべきであること、当該事務所の貸主及び仲介者の両者が本件年分において請求人に当該事務所を賃貸した事実はない旨申述していることからすれば、当該事務所に係る賃貸借契約が本件年分まで更新されていたとは認められないことから、当該賃貸借契約に基づく賃料を支払った事実は認められず、当該事実があったことをうかがわせる証拠もない。したがって、本件地代家賃は本件年分の事業所得を生ずべき業務について生じた費用に該当しない。(令6. 5.28 東裁(所)令5-110)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050110
- 裁決年月日
- 令和6年5月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904990
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/38その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の営む事業(本件事業)に係る旅費交通費及び通信費(本件旅費交通費等)を支払っており、本件事業に係る所得を生ずべき業務について生じた費用に該当する旨主張する。しかしながら、本件事業に係る収入が極めて少額であったことからすれば、本件事業の稼働実態はほぼない状態であったというべきであること、請求人が支出したとする電車定期券代等及びインターネット接続等による通信費については、いずれも具体的な利用状況などが不明であることから、本件事業との関連性及び必要性を認めることはできない。したがって、本件旅費交通費等は、事業所得を生ずべき業務について生じた費用に該当しない。(令6. 5.28 東裁(所)令5-110)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050110
- 裁決年月日
- 令和6年5月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、青色事業専従者給与(本件青色専従者給与)について、請求人の親族(本件親族)が実際に業務に従事し、支払の事実もあり、また、一般的な店舗や事業所のアルバイトの給与と比べても極めて安価であるから、本件青色専従者給与は事業所得の金額の計算上必要経費に算入できる旨主張する。しかしながら、請求人の営む事業(本件事業)に係る収入が極めて少額であったことからすれば、本件事業の稼働実態はほぼない状態であることから、本件事業に係る業務に対して、本件親族が従事する労務はないか、本件親族が従事する労務があったとしても一時的又は臨時的なものであり、その事務量は僅少なものにしかならないというべきであることから、本件親族が本件事業に専ら従事していたと認めることはできず、本件親族は、青色事業専従者に該当しない。したがって、本件青色専従者給与は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(令6. 5.28 東裁(所)令5-110)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 令050005
- 裁決年月日
- 令和6年5月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904190
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/19家事関連費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①固定資産税、②地代家賃、③通信費、④旅費交通費、⑤接待交際費、⑥その他の経費について、請求人が主張する各金額を事業所得の金額の計算上必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、上記①から③まで及び⑥の金額については、これら費用の支出に係る客観的な資料がないか、資料があるとしてもその支出内容から家事費又は家事関連費と認められるものであり、家事関連費と認められるものについてはいずれも請求人の業務の遂行上必要な部分を明確に区分することができない。また、上記④及び⑤の金額については、これら費用の支出に係る客観的な資料がないか、資料があるとしても客観的にみて事業所得を生ずべき業務の遂行上必要なものであると確認できない。したがって、これらの各支出は、請求人の事業所得の金額の計算上、必要経費に算入することはできない。(令6. 5.21 沖裁(所・諸)令5-5)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令050042
- 裁決年月日
- 令和6年5月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904990
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/38その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税等の各確定申告において、事業所得の金額の計算上所得税法第37条《必要経費》第1項に規定する必要経費に算入していなかった請求人の事業(本件事業)に係る経費の金額について、追加的に必要経費に算入でき、一部についてはいわゆる経費率を用いて算定した金額を必要経費に算入することができる旨主張する。しかしながら、所得税法上、他の年分の経費率に基づいて必要経費の金額を算定することを認める旨の規定はない。また、請求人は、追加経費を主張するに当たり、各年分の総勘定元帳(本件各元帳)及びその基となった原始記録を提出しているところ、本件各元帳は本審査請求後に作成されたものであって、提出された原始記録によっても、その記載が正確であるとはいえず、また、当審判所の調査によっても、客観的にみて本件事業と直接の関係を持ち、かつ、本件事業における業務の遂行上必要であると認められる支出はないから、原処分庁の認定した額を超える部分の額を請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。なお、請求人は、事業所に係る賃料等を支出していたところ、請求人は当該事業所において本件事業を行っていたから、当該賃料等は、客観的にみて、本件事業の業務と直接の関係を持ち、かつ、本件事業における業務の遂行上必要な支出であったと認められるから、当該賃料が必要経費に算入されていない年分については、請求人の事業所得の計算上必要経費に算入することができる。(令6. 5.14 関裁(所・諸)令5-42)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令050014
- 裁決年月日
- 令和6年4月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904290
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/29外注費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①外注工賃1については領収証の作成を拒んでいた作業応援者の陳述書のとおりの金額を支出していたこと、②外注工賃2については帳簿に記載されていた金額とは異なる真実の領収証が存在し、そこに記載されている金額を支出していたことから、当該各支出(本件各支出)は事業所得の金額の計算上必要経費に算入することができる旨主張する。しかしながら、原処分庁は、原処分時に把握していた証拠資料に基づき請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入されるべき金額を算出したもので、これを上回る支出は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入することができないことが事実上推認できるところ、請求人は、本件各支出について業務との関連性を合理的に推認させるに足りる具体的な立証をしていないことから、本件各支出は請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(令6. 4.18 札裁(所)令5-14)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令050036
- 裁決年月日
- 令和6年4月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904213
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/3親族に対する給料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、不動産を購入した際の持分をもって請求人の配偶者(本件配偶者)に対し支給したとする退職金(本件退職金)について、本件配偶者は長年請求人の事業に従事しつつも請求人と本件配偶者の住所地は別々であったから、請求人と本件配偶者は生計を一にしておらず、請求人の事業所得の金額の計算上、本件退職金の額を必要経費に算入できる旨主張する。しかしながら、請求人と本件配偶者の住所地は異なっていたものの、本件配偶者は、収入金額が公的年金のみであり生活のための資金を自ら稼得していたとはいえず、請求人は本件配偶者に対し生活費の送金を行い、本件配偶者は請求人からの当該送金によって生計を維持していたと認められるから、請求人と本件配偶者は、日常生活の糧を共通にしている「生計を一にする親族」であったと認められる。また、本件配偶者が請求人の事業から本件退職金として不動産の持分の支給を受け、又は本件退職金に相当する金額を受けたとはいえないから、請求人の事業所得の金額の計算上、本件退職金の額を必要経費に算入することはできない。(令6. 4.17 関裁(所)令5-36)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令050034
- 裁決年月日
- 令和6年2月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、生命保険会社や取引先からの振込金に係る各金額について、調査の際に請求人が事業に係る売上げであることを認めており、また、保険金が事業に係る売上げに該当しないことについて立証を尽くしていないため、それぞれ、請求人の事業に係る売上げに該当すると主張する。しかしながら、生命保険会社からの振込金は請求人の入院を原因とする給付金や請求人が締結した個人年金契約に基づく年金であり、また、取引先からの振込金は、取引先への過払いを原因とする同社からの返金であると認められるから、いずれも事業に係る売上げに該当しない。保険金については、請求人が受注した取引がキャンセルになったことによって、収益は実現していないから、事業に係る売上げに該当しない。(令6. 2.28 大裁(所・諸)令5-34)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令050020
- 裁決年月日
- 令和6年1月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904379
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/37事業専従者控除/3その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が申告書において専従者控除を選択せず配偶者控除を選択したのは、配偶者控除と専従者控除との違いが分からなかったからであり、これは所得税法第57条《事業に専従する親族がある場合の必要経費の特例等》第6項に規定する「やむを得ない事情」に当たるから、専従者控除の適用を認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が提出した申告書には、同条第3項の適用を受ける旨の記載はなく、同項の規定により必要経費とみなされる金額に関する記載もない。また、同条第6項に規定する「やむを得ない事情」とは、納税者の責めに帰すことができない客観的な事情をいい、税法の不知や事実の誤認などの納税者の主観的な事情は、「やむを得ない事情」に当たらないと解するのが相当であるところ、配偶者控除と専従者控除の違いが分からずに申告書に専従者控除の適用を受ける旨を記載しなかったことは、請求人の主観的な事情にすぎず、他に請求人の責めに帰すことができない客観的事情を認めるに足りる証拠もないから、当該事情は「やむを得ない事情」に当たらない。したがって、請求人の主張には理由がない。(令6. 1.17 関裁(所・諸)令5-20)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令050020
- 裁決年月日
- 令和6年1月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904290
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/29外注費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、外注先又はその親族による署名押印がされた書類によって外注費として支払われたものであることが明らかであるもの(本件外注費)は、事業所得の金額の計算上、必要経費に算入される旨主張する。しかしながら、当該書類には受領時期や金額が記載されているものの、外注先及びその親族は、いずれも本件外注費の正確な受領時期や金額については分からない旨申述し、また、外注費の存在及びその金額を裏付ける客観的な資料もなく、当該書類以外の総勘定元帳等の資料も期限後申告書提出後に作成され、時期を異にして順次原処分庁に提出される等、証拠の提出経過が不自然であり、本件外注費に係る支払があったとは認められないから、本件外注費は、事業所得の金額の計算上、必要経費に算入されず、また、消費税等の金額の計算上、課税仕入れに係る支払対価の額に算入されない。(令6. 1.17 関裁(所・諸)令5-20)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令050020
- 裁決年月日
- 令和6年1月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904100
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/10福利厚生費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、現場の10時及び15時のお茶代である飲料代(本件飲料代)は、社会通念上当然とされる休憩時間での水分補給に係る費用であることから、事業所得の金額の計算上、必要経費に算入される旨主張する。しかしながら、請求人は総勘定元帳以外に本件飲料代に係る証拠を提出しておらず、その価額についても概算で算定するのみであるから、本件飲料代を請求人が支払ったとも、本件飲料代が飲料品の譲受けの対価であるとも認められず、当審判所の調査及び審理の結果によっても、本件飲料代の支出を認めるに足りる証拠はない。したがって、本件飲料代は事業所得の金額の計算上、必要経費に算入されず、また、消費税等の金額の計算上、課税仕入れに係る支払対価の額に算入されない。(令6. 1.17 関裁(所・諸)令5-20)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令050002
- 裁決年月日
- 令和5年8月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904990
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/38その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、地方公共団体から支給決定を受けて受領した感染防止対策協力金(本件協力金)を事業所得の金額の計算上、総収入金額に算入した上で確定申告をした後、同地方公共団体から支給決定を取り消され、本件協力金の返還を求められたところ、本件協力金に相当する金額は事業所得の金額の計算上、総収入金額に算入した年分に遡って、必要経費に算入することができる旨主張する。しかしながら、請求人が本件協力金の支給決定の取消しにより返還を求められた時期は、本件協力金を受領した年の翌年であることからすれば、支給決定の取消しによって本件協力金の返還に関する損失が生じたとしても、その損失を必要経費に算入することができるのは、早くとも支給決定の取消しがあった年分以降となる。また、このほか、本件協力金を総収入金額に算入した年分において、所得税法第51条《資産損失の必要経費算入》第2項及び所得税法施行令第141条《必要経費に算入される損失の生ずる事由》第3号に規定する要件を満たす事実があったとは認められない。したがって、総収入金額に算入した年分に本件協力金に相当する金額を事業所得の金額の計算上、必要経費に算入することはできない。(令5. 8.25 関裁(所)令5-2)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令050003
- 裁決年月日
- 令和5年8月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904290
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/29外注費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、高度管理医療機器等の販売業などを営む法人(本件法人)の代表取締役であり、診療所(本件医院)の実質的な事業主でもあるところ、本件医院と本件法人との間で業務委託契約(本件各業務委託契約)を締結しており、本件法人は業務を遂行しているから、請求人が委託業務の対価として本件法人に対して支払った業務委託費(本件業務委託費)は、所得税法第37条《必要経費》第1項の必要経費に該当する旨主張する。しかしながら、本件法人が委託業務を遂行したとは認められず、領収書等に記載の金額の業務委託費が本件法人に対して支払われた事実も認められないこと、請求人が本件医院において業務に従事していたとしても、それは本件医院の経営者として個人事業に従事しているにすぎないこと、本件各業務委託契約は、本件医院の事業主ではない者の名義で作成されただけでなく、本件医院の事業主である請求人と本件法人との間で業務委託契約が締結されたと認めるに足りる証拠もないことなどから、本件医院と本件法人との間の業務委託契約は実体のない架空のものであるといわざるを得ない。よって、請求人が本件法人に対して業務委託費名目で何らかの金員を支払っていたとしても、本件業務委託費は本件医院の業務に直接関連して支出されたものとは認められないし、また、本件業務委託費が当該業務の遂行上客観的にみて必要な支出であると認めるに足りる証拠もないのであるから、本件業務委託費は必要経費には該当しないというべきである。(令5. 8. 7 大裁(所)令5-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050003
- 裁決年月日
- 令和5年7月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、「青色事業専従者給与に関する届出書」(青色事業専従者給与届出書)を提出してから16年間が経過しており、社会通念に照らし、賃上げは認められるべきであるから、青色事業専従者である配偶者に支給した給与の額(本件給与支払額)のうち青色事業専従者給与届出書に記載されている給与の額(本件給与届出額)を超える部分の金額についても所得税法第57条《事業に専従する親族がある場合の必要経費の特例等》第1項の規定に基づき事業所得の金額の計算上必要経費に算入することができる旨主張する。しかしながら、同項の規定は、青色事業専従者が青色事業専従者給与届出書に記載された金額の範囲内において給与の支払を受けた場合に、当該給与の金額のうち労務の対価として相当であると認められるものを事業所得の金額の計算上必要経費に算入することを認めるものであり、また、青色事業専従者給与届出書に記載された金額を変更する場合には、遅滞なく、所得税法施行規則第36条の4《青色専従者給与に関する届出書の記載事項等》第2項に規定する書類(青色事業専従者給与の変更届出書)を提出しなければならないところ、請求人は金額を変更してから遅滞なく青色事業専従者給与の変更届出書を提出したとは認められない。したがって、本件給与支払額のうち請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することができる金額は本件給与届出額が限度となり、本件給与届出額を超える部分の金額を請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(令5. 7. 4 東裁(所)令5-3)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令040018
- 裁決年月日
- 令和5年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904320
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/32詐欺、横領、盗難による損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業用の現金を従業員に横領されたため、当該横領により生じた損失の額は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入される旨主張する。しかしながら、一般に、従業員の横領による損失が発生した場合には、同時に横領行為者に対し損害賠償請求権が発生するものと解され、請求人は、従業員の横領により、事業用の現金の損失の発生と同時に、同人に対して当該横領により生じた損失と同額の損害賠償請求権を取得するから、当該損害賠償請求権について、貸倒れの事実が生じたか否かによって必要経費の算入の可否を判断することとなるところ、請求人は、従業員から当該損害賠償請求権である債権の一部について返済を受けていることから、当該債権の貸倒れによる損失の生じた事実が認められない本件において、損失の額を事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(令5. 6.20 広裁(所)令4-18)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令040049
- 裁決年月日
- 令和5年3月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904190
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/19家事関連費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ ホステス業を営んでいる請求人は、①請求人が行った整形に係る治療費②請求人の住居(衣装保管場所)に係る家賃の一部は、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額に該当する旨主張する。しかしながら、①は個人の消費生活上の行為であり、②は請求人の住居に関する費用であることから、通常、家事費に該当するから必要経費に該当しない。仮に、家事関連費に該当するとしても、その主たる部分が事業所得を生ずべき業務の遂行上必要であり、かつ、その必要である部分を明確に区分することができると認めるに足る具体的な主張や客観的な証拠もないことから、いずれも請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額に該当しない。(令5. 3.24 大裁(所・諸)令4-49)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令040007
- 裁決年月日
- 令和5年3月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自身の営むコンサルタント業務等(本件業務)から生じる所得は、営利性、有償性、反復継続性などの諸事情を総合的に判断すると事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件業務には、反復性、継続性、有償性、物的施設、相応の経歴、精神的及び肉体的労力を費やしていたことは一応認められるものの、営利性が認められず、企画遂行性も希薄であり、相当程度安定した収益を得られる可能性も存すると認められず、さらには、勤務先において責任ある地位にあり、勤務先からの安定した給与収入を生活の資とし、当該給与収入などで本件業務の損失を補填していることが認められることから、これらの諸事情を考慮し、社会通念に照らして判断すると、本件業務から生じた所得は事業所得には該当せず、雑所得に該当する。(令5. 3.22 札裁(所)令4-7)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令040031
- 裁決年月日
- 令和5年3月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904190
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/19家事関連費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地の貸付業務及び太陽光発電設備により発電した電気の売電業務(本件売電業務)に係る事業所得のほか、人及び物資の提供業務並びに農業を行っていたのであり、原処分庁が調査により必要経費に算入することができないとした費用(本件各費用)は、これらの業務の遂行上必要であり、いずれも事業所得の金額の計算上必要経費に算入することができる旨主張した上で、本件各費用の支出項目ごとにその支出目的を主張する。しかしながら、請求人が主張する人及び物資の提供業務並びに農業が行われた事実を認めるに足りる証拠はない。また、請求人の事業所得を生ずべき業務は本件売電業務のみと認められるところ、請求人が作成した帳簿の記載内容等からすれば、本件各費用が請求人の主張する目的のために支出されたものであると認めるに足りる証拠はない。さらに、本件各費用が本件売電業務と直接の関係を持ち、かつ、本件売電業務の遂行上必要なものであったと認めることはできず、家事関連費にも該当しないから、本件各費用は事業所得の金額の計算上必要経費に算入することができない。(令5. 3. 8 関裁(所)令4-31)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令040028
- 裁決年月日
- 令和5年2月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200902990
- 争点
- 9事業所得/2所得の発生/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№130
要旨
○ 請求人は、平成29年における不動産売買の仲介取引(平成29年売買仲介取引)に関する請求人名義の本件領収書(本件領収書)は、知人から依頼を受けて白地の領収書を交付した後、同人が金額等を記載して利用したものであり、請求人は当該取引には関与しておらず、仲介手数料も得ていない旨主張する。しかしながら、平成29年売買仲介取引に関する書証として、請求人名義の記名押印のある本件領収書があり、その押印が請求人の押印であることに争いはないところ、請求人が当該領収書を交付した相手が当該領収書の名宛人ではない請求人の知人であることや請求人が当該領収書を交付した当時に金額等の記載のない白地の領収書であったことを認めるに足りる証拠などはないから、本件領収書が請求人の意思に基づいて真正に成立したものであることを否定すべき特段の事情は認められない。そして、領収書の性質を踏まえれば、特段の事情のない限り、本件領収書に記載のとおり請求人が仲介手数料を受領した事実を認めるのが相当であるところ、本件領収書の記載に反して請求人が本件領収書に記載された仲介手数料を受領していないと認めるべき特段の事情もうかがわれない。したがって、請求人は、平成29年売買仲介取引を行って、本件領収書に記載の仲介手数料を受領したものと認められる。(令5. 2. 8 大裁(所・諸)令4-28)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令040008
- 裁決年月日
- 令和5年1月30日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200904015
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/1売上原価/5土地等の原価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、土地造成会社(本件法人)に対する土地造成費の支出を明らかにするものとして、本件法人の社印が押された領収証(本件各領収証)及び造成工事を行った土地が宅地として利用されていることを確認できる写真を提出し、当該領収証の記載金額は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入できる旨主張する。しかしながら、請求人がパソコン内に保存していた事業に関するデータの中には、本件法人に対する土地造成費に関する記録はなく、また、本件各領収証の支払原資が不明である上、上記の一部の土地について、支払年月日が土地の取得日より前になっているなど、本件各領収証の内容には、客観的な事実と整合しない不自然な点があることなどからすれば、本件法人が土地造成工事を行ったという事実は認められない。そうすると、土地造成費として、本件各領収証に記載された金額は、請求人の業務との関連性や業務の遂行上の必要性を検討するまでもなく、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費として認められない。(令5. 1.30 広裁(所)令4-8)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令040008
- 裁決年月日
- 令和5年1月30日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200904015
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/1売上原価/5土地等の原価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人から土地造成工事を請け負っている土地造成業者の滞納租税額を肩代わりして納付したことにより、当該土地造成業者に支払うべき土地造成費を相場金額より低額に抑えることができたのであるから、請求人が肩代わりして納付した滞納租税額は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、請求人が肩代わりして納付した滞納租税額(本件各滞納租税額)により、土地造成費を相場金額より低額に抑えられたか否かが不明である上、仮に、そうであったとしても、本件各滞納租税額のうち幾らを、どの工事現場に係る土地造成費に代えて負担することになったのかを示す証拠は見当たらない。請求人が本件各滞納租税額を負担することについて、請求人の営む事業との関連性や必要性を見出すことはできないから、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(令5. 1.30 広裁(所)令4-8)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令040005
- 裁決年月日
- 令和4年12月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200902015
- 争点
- 9事業所得/2所得の発生/1収入すべき時期/5貸金利息
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 貸金業を営む請求人は、貸付けに際し、約定元本の金額から一定額(本件金員)を天引きした事実はなく、借用証書記載の約定元本の金額を交付していたから、事業所得の金額の計算上、約定元本に対する利息制限法に規定する制限利率による利息のみが、総収入金額に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、貸付けに際し、約定元本の金額から本件金員を天引きした金額(実交付額)のみを交付し、他方で、借用証書記載のとおり約定元本の返済並びに約定利息及び遅延損害金(約定利息等)の支払を受けていたことが認められる。そのため、請求人は、利息制限法の制限利率による限度額(同法第3条《みなし利息》の規定により本件金員を利息とみなし、同法第2条《利息の天引き》の規定により実交付額を元本として、同法第1条《利息の制限》各号に規定する制限利率により計算した利息の金額)を超えて本件金員及び約定利息等を受領していたことになる。そうすると、請求人は、本件金員及び現実に収受された約定利息等については、制限超過部分を元本に充当することなくこれらを収受していたのであるから、事業所得の金額の計算上、それぞれ、天引きした日及び現実に約定利息等を収受した日の属する年分の総収入金額に含まれ、また、約定利息等が未収の場合は、利息制限法の制限を超える本件金員及び約定利息等を元本に充当されたものとした残元本について制限利率で計算した額の限度で、その発生期間の属する年分の総収入金額に含まれる。(令4.12.15 仙裁(所)令4-5)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令040005
- 裁決年月日
- 令和4年12月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904249
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/9その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 貸金業を営む請求人は、原処分庁が貸倒れと認めたもの以外にも、破産・行方不明・倒産など、請求人において回収を諦めた顧客は多数あり、これらも所得税法第51条《資産損失の必要経費算入》第2項に規定する貸倒れと認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、具体的な顧客名、貸倒れの発生日、金額等を主張せず、これらを明らかにする証拠も提出しないことから、貸倒れの不存在が事実上推定されるところ、顧客に破産手続廃止決定がされたこと、又は請求人が貸金返還請求訴訟を提起し、その後請求人と顧客との間で和解がされたことが明らかになった貸付け以外には、審判所の調査によってもこの推定を覆す事情は認められないから、これらの貸付け以外に貸倒れがあったとは認められない。なお、請求人は利息制限法の制限利率を超える約定利息及び遅延損害金(貸付時に約定元本の金額から天引きした金額を含む。)を受領しており、現実に受領したこれらの金員(制限超過利息等)は民法上元本に充当されるため、元本債権並びに約定利息及び遅延損害金に係る債権の残高は、制限超過利息等の元本への充当計算後の金額となり、当該金額が所得税法第51条第2項に規定する貸倒れにより生じた損失となる。また、上記制限超過利息等の元本への充当は、利息制限法第1条《利息の制限》に違反する無効な利息契約に基づき請求人が現実に受領して事業所得とされた経済的成果である制限超過利息等が、同契約の制限超過部分の無効であることに基因して失われたことを意味するから、当該制限超過利息等を元本に充当することにより、事業所得の金額の計算の基礎となった事実のうちに含まれていた無効な行為により生じた経済的成果である制限超過利息等がその行為の無効であることに基因して失われることとなり、当該充当された金額は、所得税法第51条第2項及び所得税法施行令第141条第3号の規定による損失の金額となる。(令4.12.15 仙裁(所)令4-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040057
- 裁決年月日
- 令和4年12月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№129
要旨
○ 請求人は、請求人が行った太陽光発電への取組については営利性、有償性及び反復継続性を有し、危険負担を負いつつ太陽光発電設備等の規格・規模の検討と選定を行っているなどの諸般の要素に照らし判断すると、所得税法第27条《事業所得》に規定する事業に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は大規模な太陽光発電設備を取得しておらず、請求人の自宅屋根に設置した太陽光設備から生じる売電収入は減価償却費に満たない小規模なものであるから、同設備に係る業務は営利性及び物的設備に乏しく、加えて人的設備も存在しない。したがって、請求人の太陽光発電への取組は、自己の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務ということができないから、所得税法第27条に規定する事業に該当しない。なお、内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律(国送法)第6条の3《財産債務に係る過少申告加算税又は無申告加算税の特例》第1項の規定による過少申告加算税の軽減措置及び同条第2項の規定による過少申告加算税の加重措置は、いずれも財産又は債務に関して生ずる所得で政令で定めるもの(国送法施行令第12条の3《財産債務に係る過少申告加算税又は無申告加算税の特例の対象となる所得の範囲等》第1項各号及び国送法施行規則第16条《財産債務に係る過少申告加算税又は無申告加算税の特例の対象となる所得の範囲》各号)に対する所得税等に関し更正があり、過少申告加算税が課される場合などに適用されるものであるところ、本件の各更正処分のうち、上記の財産又は債務に関して生ずる所得で同項で定めるものに対する所得税に関し更正があったといえるのは、請求人の不動産所得の金額の計算における青色申告特別控除額に係る更正がされた部分であり、それ以外の部分については、請求人の本件各年分の所得税等に係る各過少申告加算税の額の算定において、上記各措置は適用されない。(令4.12.14 東裁(所)令4-57)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令040004
- 裁決年月日
- 令和4年11月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904290
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/29外注費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、業務委託契約書に委託先として記載されている者ではなく、別の取引先から業務委託契約に係る役務の提供を受けており、このことは、当該取引先が作成した打合せの議事録や案件報告資料などの保存があることから明らかであるため、当該役務の提供に係る委託料は、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、当該取引先の答述からすれば、業務委託契約は請求人の裏金作りを目的とした架空の契約であると認められ、そうすると、当該委託料は、当該委託先又は取引先が行ったとする業務の対価となり得るものではないから、事業所得の金額の計算上必要経費には該当しない。(令4.11.15 広裁(所・諸)令4-4)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令040003
- 裁決年月日
- 令和4年9月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901049
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、内縁の妻が営む法人(本件法人)から受領した金員(本件金員)は、請求人が本件法人の業務の手伝いや経理事務等を行ったことによる対価であるから給与所得に該当する旨主張する。しかしながら、①本件法人の従業員に対する支払金額の計算は、タイムカードに基づき行われていたと認められる一方で、請求人は本件法人の従業員としてタイムカードに基づいて本件金員を受け取っていた事実は認められないこと、②請求人は本件法人の役員ではなく、請求人と本件法人の間において雇用契約その他これに類する契約の締結及びこれら契約に基づく労務その他役務提供が行われた事実も認められない。そうすると、本件金員は、請求人が本件法人から空間的、時間的な拘束を受けて提供した役務の対価として支給されたものとは認められない。一方、①本件法人は本件金員の支払を外注費として処理していたこと、②請求人は、本件法人以外の取引先に対して、反復継続して記帳代行等の業務を行うことにより対価を得ていたと認められることなどからすると、本件法人に対して記帳代行等の業務を行い、その対価として、本件金員を受け取っていたとみるのが自然である。そうすると、本件金員は請求人の給与所得ではなく事業所得に該当すると認められる。(令4. 9. 8 高裁(所・諸)令4-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030129
- 裁決年月日
- 令和4年6月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904190
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/19家事関連費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①仕入金額、②車両(本件車両)の減価償却費、③請求人の弟の車両(弟車両)の減価償却及び弟車両に係る経費、④租税公課、⑤収入金額から差し引かれる一定の金額、並びに⑥その他の経費について、請求人が主張する各金額を事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、上記①及び④については、請求人提出資料、原処分関係資料並びに審判所の調査及び審理の結果によっても誤りはなく、上記②及び③については、本件車両及び弟車両が請求人の事業(本件事業)に係る業務の遂行にのみ使用されているものとは認められないことから、家事関連費に該当するところ、本件事業に係る業務の遂行上必要であり、かつ、その必要な部分を明確に区分することはできない。また、上記⑥については、提出された証拠からは、本件事業に係る業務の遂行との関連性が明らかではなく、仮に家事関連費に該当するとしても、本件事業に係る業務の遂行上必要であり、かつ、その必要な部分を明確に区分することはできない。したがって、これらの各支出は、請求人の事業所得の金額の計算上、必要経費に算入することはできない。なお、上記⑤のうち、グループ傷害保険の保険料の請求人負担金及び銀行振込手数料は、本件事業に係る業務の遂行に関連し、かつ必要なものと認められることから、請求人の事業所得の計算上必要経費に算入すべきである。(令4. 6.16 東裁(所・諸)令3-129)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030129
- 裁決年月日
- 令和4年6月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904213
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/3親族に対する給料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の弟(請求人弟)と同居してはいるものの、国民健康保険等も別であり、請求人弟から家事上の共通経費とする応分の金額の家賃及び水道光熱費(本件家賃等)を受け取っていることから、請求人弟は、所得税法第56条《事業から対価を受ける親族がある場合の必要経費の特例》に規定する「生計を一にする」親族には当たらないため、請求人弟に支払った給与賃金を請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、請求人から本件家賃等の計算過程を示す書類の提出がなく、本件家賃等の精算根拠も明らかではないため、家事上の共通経費について一応の負担割合が定められているものの、請求人と請求人弟との間で実額の精算が行われているとまでは認められず、家事上の支出に関して、請求人と請求人弟の間における債権債務の発生及び決済の状況を明らかではないため、請求人と請求人弟は、同条に規定する「生計を一にする」親族であると認められる。よって、請求人弟に支払った給与賃金を請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(令4. 6.16 東裁(所・諸)令3-129)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令030045
- 裁決年月日
- 令和4年6月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、キャッシュレス決済サービス(本件決済サービス)に係る端末オーナーとなり、本件決済サービスを企画運営する法人から購入したキャッシュレス決済用端末(本件端末)を同法人にレンタルすること(本件レンタル)から生じる所得は、事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件レンタルに係る収入は当該法人が属するグループ(本件グループ)が獲得する本件決済サービスに係る収益(本件収益)を基礎として算定されているところ、本件レンタルから生じる所得が事業所得というためには、本件レンタルが請求人の計算と危険において独立して営まれていることが必要であり、それは、本件レンタルの遂行上の重要な事項である本件収益をいかに獲得するかについて、請求人が最終的な判断権限を有するか否かに関わるが、当該権限は、本件グループのみが有し、請求人はかかる権限を有していなかったと認められる。したがって、本件レンタルは、請求人の計算と危険において独立して営まれているものであるとはいえない。よって、本件レンタルは、所得税法施行令第63条《事業の範囲》第12号にいう「対価を得て行なう事業」とはいえず、このような業務から生じる所得は、事業所得には該当しない。(令4. 6. 1 大裁(所)令3-45)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030122
- 裁決年月日
- 令和4年6月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901055
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/5役務等の提供に係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が行っている武道の指導及び教育等を営む業務(本件業務)から生じる所得は、事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件業務は、有償性、反復継続性、相応の精神的及び肉体的労力を費やしていたとは認められるものの、営利性を欠き、自己の計算と危険による企画遂行もされておらず、請求人が不動産賃貸業を本業とする傍らで行っていたものにすぎず、相当程度の期間継続して安定した収益を得られる可能性があったとは認められない。したがって、本件業務から生じる所得は、所得税法第27条《事業所得》第1項に規定する事業所得に該当しない。 (令4. 6. 1 東裁(所)令3-122)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令030024
- 裁決年月日
- 令和4年3月25日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200902014
- 争点
- 9事業所得/2所得の発生/1収入すべき時期/4建築請負収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 事業所得に係る総収入金額について請求人は、銀行口座に入金された月にその入金された額をもって計上すべきである旨主張し、原処分庁は、各月末に出来高により確定している旨主張する。しかしながら、請求人が取引先から請け負った工事(本件各工事)は、受注した工事現場ごとに請負代金額が、また上棟日を基準に支払割合がそれぞれ決められ、毎月末日締めで上棟日の属する月又はその翌月から2回又は3回に分けて支払がされているところ、本件各工事に1個の建設工事等についてその完成した部分を引き渡した都度その割合に応じて工事代金等を収入する旨の特約又は慣習があったとは認められず、そのほか当審判所の調査によっても、当該特約又は慣習があったと認めるに足りる証拠はない。また、請負代金を出来高に応じて支払っていたとは認められない。そうすると、本件各工事の対価を収入に計上すべき時期は、目的物の全部を完成して相手方に引き渡した日又はその約した役務の提供を完了した日、すなわち、本件各工事の終了日とするのが相当である。(令4.3.25関裁(所・諸)令3-24)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令030030
- 裁決年月日
- 令和4年3月4日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№126
要旨
○ 請求人は、連鎖販売取引の方法によりデジタルWEBコンテンツの販売のあっせんを事業(本件事業)として営んでおり、請求人が支払ったデジタルWEBコンテンツの購入代金等(本件支出)は、本件事業を行い、本件事業に係る収入を得るためのものであり、事業所得を生ずべき業務と直接関係を持ち、かつ、業務の遂行上必要な支出であることから、所得税法第37条《必要経費》第1項に規定する必要経費に該当する旨主張する。しかしながら、デジタルWEBコンテンツの購入は、その交換価値が上昇することにより将来的に利益が得られる投機目的にあったと考えられる。もっとも、本件事業を行うためには、デジタルWEBコンテンツの販売会社の会員として会員登録をして会員IDを取得する必要があり、会員IDを取得するためには、デジタルWEBコンテンツを購入しなければならなかった。そして、デジタルWEBコンテンツの購入が連鎖販売取引の特定負担として位置づけられていたことからすると、当該購入にはデジタルWEBコンテンツの販売のあっせん活動に不可欠な会員IDを取得するための条件が含まれていたといえる。そうすると、本件支出のうち、会員IDを取得するためにした支出は、客観的にみて本件事業と直接関係を持ち、かつ、本件事業の遂行上必要な費用であると認められるので、本件支出のうち当該部分は、所得税法第37条第1項に規定する必要経費に該当する。(令4. 3. 4 名裁(所)令3-30)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030066
- 裁決年月日
- 令和4年2月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、3店舗のキャバクラ店舗(本件各店舗)に係る事業(本件事業)の事業主は第三者であり、本件事業に係る所得は、当該第三者に帰属する旨、そして、仮に本件事業に係る所得が請求人に帰属するとしても、本件各店舗の売上金全額から年額480万円を控除した残額を全て当該第三者に交付しており、これはコンサルタント費用類似の費用として全て所得税法第37条《必要経費》第1項に規定する必要経費にあたる旨主張する。しかしながら、請求人が更正の請求において提出した請求人と当該第三者との間で行ったSNS上のやりとりを印刷したとする書面等(SNS等資料)によれば、請求人が何らかの金銭を交付する約束に基づいて当該第三者に金銭を交付をしていたこと自体は直ちに否定できないものの、①請求人が本件事業の売上金全額から年額480万円を控除した残額を全て交付していなかったことは明らかであり、②請求人の主張は、当該第三者と本件事業に係る報酬を各40万円とした旨の請求人の答述と齟齬し、③SNS等資料からは、請求人が当該第三者から本件事業について具体的なアドバイスを受けたことをうかがわせるやりとりがあるとは認められず、むしろ、請求人が当該第三者の許可を取ることなく取引先を変更した旨を当該第三者に告げたことがうかがえる。以上からすると、請求人は、当該第三者との間で請求人が主張するようなコンサルタント契約又はそれに類する契約を結んでいないと認められる。したがって、請求人は、当該第三者に対して本件事業に係る費用を支払っていない。(令4. 2.22 東裁(所・諸)令3-66)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030058
- 裁決年月日
- 令和4年2月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904262
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/26減価償却費/2取得価額(建物)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国外に所在する賃貸用不動産である土地及び建物(本件物件)を一括取得しているところ、当該取得に当たっては、不動産仲介業者から本件物件に係る売買契約(本件売買契約)において定められた代金総額の88%が建物の価格であるとの説明を受け、それに合意して本件物件を購入したのであるから、本件物件の建物の取得価額は、代金総額の88%の金額として算定すべきである旨主張する。しかしながら、本件売買契約に関して作成された書類には、本件物件の代金総額しか記載がなく、また、本件物件の建物の代金額や本件物件の代金総額のうち当該建物の代金額の占める割合の記載もないなど、本件売買契約において本件物件の建物の価格は合意されなかったものと認められる。したがって、本件物件については、合理的な方法によって本件物件の代金総額をその土地及び建物の購入の代価に区分する必要があるところ、本件においては、所有者が請求人に変更された時点において国外の査定官が合理的な評価基準により評価した本件物件の土地及び建物の固定資産税評価額の価額比に基づき本件物件の土地及び建物の購入の代価を区分する方法によるのが合理的であると認められる。(令4. 2. 4 東裁(所)令3-58)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令030029
- 裁決年月日
- 令和4年1月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904064
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/6交際費/4認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が司法書士業に係る事業所得の必要経費に算入していた接待交際費等(本件接待交際費等)に係る相手方は、特定の高度な知識や経験を有する者であり、請求人はこれらの者との情報交換を通じて自身の知見を広め見識を高めるなどし続けた結果、司法書士業、不動産賃貸業、同族会社の代表取締役並びに地域及び周辺への貢献といった役割(本件請求人業等全般)を発展させ続けてきたことなどから、本件接待交際費等は必要経費に算入されるべきものである旨主張する。しかしながら、請求人の主張を前提としても、本件請求人業等全般との関係で何らかの有益な結果をもたらしているというにとどまり、本件接待交際費等が、客観的にみて請求人の業務と直接の関係を有し、かつ、業務の遂行上必要な費用であるとは認められないし、また、家事関連費に該当する場合であっても、その主たる部分が業務の遂行上必要であり、かつ、その必要である部分が明らかに区分されているとも、青色申告者に係る家事関連費のうち、取引の記録等に基づいて、業務の遂行上直接必要であったことが明らかにされているとも認められないのであるから、本件接待交際費等を請求人の事業所得等の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(令4. 1.27 大裁(所・諸)令3-29)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令030028
- 裁決年月日
- 令和4年1月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901049
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が行う海外の銀行の定期預金を紹介するアフィリエイト(本件アフィリエイト)に係る所得は、①本件アフィリエイトの主たる手段であるセミナーの主眼が、請求人が代表を務める法人の事業に係る商品の紹介であって、セミナー開催は本件アフィリエイトの継続性を示すものではないこと、②接待交際費の中に本件アフィリエイトに係るものはほとんどないこと、③請求人の危険と計算によって企画遂行しているものといえず、費やす精神的・肉体的労力も大きいとはいえないこと、④人的・物的設備を有しないこと、⑤法人の代表としての業務の片手間で行っていたものであることなどから、所得税法施行令第63条《事業の範囲》第12号に規定する「対価を得て継続的に行う事業」には当たらず、雑所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件アフィリエイトは、請求人又は請求人の傘下のアフィリエイターの紹介によって当該定期預金口座への預入れが生じた場合に、請求人に報酬が支払われるものであるから、本件アフィリエイトの本質は当該定期預金等の紹介にあり、傘下のアフィリエイターの獲得やその活動のサポートは報酬獲得の重要な要素であるといえる。そして、請求人は、その獲得等のために、自身のコンサルティング型の営業での実績や社会的地位を生かしてセミナーで講師を務め、接待交際やセブ島への無料招待も行っていることから、本件アフィリエイトに係る所得は、自己の計算と危険において営まれ、営利性、有償性を有し、かつ、反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務から生ずる所得に当たるといえる。このことに加えて、本件アフィリエイトに係る活動の実施状況、これに費やした精神的・肉体的労力、本件アフィリエイトに係る利益の規模その他の状況を踏まえれば、本件アフィリエイトは、「対価を得て継続的に行う事業」に当たるといえ、これを否定すべき事情は認められない。したがって、本件アフィリエイトに係る所得は事業所得に該当する。(令4. 1. 7 大裁(所)令3-28)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 令030003
- 裁決年月日
- 令和3年12月17日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200904265
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/26減価償却費/5耐用年数
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№125
要旨
○ 原処分庁は、海苔養殖業を営む請求人が使用する「全自動乾海苔製造装置」等の設備(本件償却資産)について、耐用年数の適用等に関する取扱通達1-4-2《いずれの「設備の種類」に該当するかの判定》及び同1-4-3《最終製品に基づく判定》の定めに従い、本件償却資産が製造する最終製品は乾海苔であり、乾海苔は水産食料品に該当することは明らかであるとして、本件償却資産は、日本標準産業分類の中分類「09-食料品製造業」の業種用に通常使用されていると認められるから、減価償却資産の耐用年数に関する省令の別表第二《機械及び装置の耐用年数表》(別表第二)の番号1「食料品製造業用設備」に該当する旨主張する。しかしながら、本件償却資産は、請求人が自家取得した原藻を自宅敷地内作業場において、乾燥させて漁業協同組合へ出荷できる乾海苔にするために、海苔養殖業従事者のみに通常使用されていると認めるのが相当である。そして、海苔養殖業者が漁業協同組合へ出荷する乾海苔は直ちに食用に供されるものではなく、食用に加工し流通させるのは漁業協同組合から乾海苔を購入した流通業者であることからすれば、乾海苔が水産食料品であることが明らかであるとして、本件償却資産が食料品製造業用として通常使用されていると認めることは困難である。したがって、本件償却資産は、日本標準産業分類の大分類「B-漁業」の中分類「04-水産養殖業」の業種用として通常使用されていると認められるから、別表第二の番号28「水産養殖業用設備」に該当する。(令3.12.17 熊裁(所)令3-3)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令030012
- 裁決年月日
- 令和3年11月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901055
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/5役務等の提供に係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№125
要旨
○ 請求人は、意見書作成業務(本件業務)において、請求人は関与先である法人(本件会社)から文書の作成業務を請け負って収入を得る事業所得者であるといえることから、請求人が本件会社から得た収入に係る所得(本件所得)は、所得税法第27条《事業所得》第1項に規定する事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、請求人の収入のうち本件業務に係る収入が占める割合は1割にも満たないこと、また、請求人は、本件業務を得るために本件会社に働き掛けなどをしたことはなく、本件業務を自宅で行っていたことからすれば、請求人が本件業務に費やした精神的、肉体的労力の程度は限定的であったものと認められる。したがって、請求人が本件業務のみから相当程度の期間継続して安定した収益を得られる可能性があるとは認められず、本件業務が社会的客観性をもって事業であるとまで認めることはできないから、本件所得は、所得税法第35条《雑所得》第1項に規定する雑所得に該当する。(令3.11.19 名裁(所)令3-12)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令030005
- 裁決年月日
- 令和3年9月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904262
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/26減価償却費/2取得価額(建物)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁は建物等の取得当時の帳簿を調査していないから、建物等の取得価額に係る請求書(本件請求書)に記載された金額(本件請求書金額)及び建物等の設計監理料(本件監理料)以外に建物等の取得価額に加算すべき支出があったことは否定できず、青色申告の高い信ぴょう性に照らせば請求人に記憶のない支出があったと考えるべきである旨主張する。しかしながら、本件請求書金額及び本件監理料(本件請求書金額等)以外に建物等の取得価額に加算すべき支出があったことが確認できず、請求人から本件請求書金額等以外に建物等の取得価額に加算すべき支出について、支払先や支払った内容について請求人から具体的な主張がないことからすれば、建物等の取得価額は本件請求書金額等以外に存在しないものと推認するのが相当である。(令3. 9.17 名裁(所)令3-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030012
- 裁決年月日
- 令和3年8月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 弁護士である請求人は、勤務する法律事務所(本件事務所)から個人事業主として弁護士業務(本件事業)を行うことの許可を得るためには、本件事業に係る収入及び本件事務所以外からの給与収入の合計額の3割に相当する金額(事務経費分担金)の全額を支払うことが必要であり、その一部でも支払わなければ、本件事業を行うことの許可が取り消され、本件事業を行うことが全くできなくなるから、事務経費分担金は一体として本件事業の遂行上必要な支出であり、所得税法第37条《必要経費》第1項に規定する「販売費、一般管理費その他これらの所得を生ずべき業務について生じた費用」(一般対応の費用)に該当する旨主張する。しかしながら、本件事業の内容や事務経費分担金の趣旨、目的等の諸事情を踏まえると、事務経費分担金は、本件事業の収入金額及び本件事務所以外からの給与等に係る収入金額のそれぞれに比例して、異なる趣旨・目的により生じた別個の費用の合計であるといえ、当該給与等に係る収入金額の3割に相当する本件費用については、本件事業を行うこととは無関係に生じたものであり、その支払目的が本件事業を行うためとは認められず、また、本件事業を行うために支払う必要性も認められない。したがって、本件費用は、客観的に、本件事業と直接の関係があるとはいえず、また、本件事業の遂行上必要なものであるとも認められないから、一般対応の費用に該当しない。(令3. 8. 5 東裁(所)令3-12)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令030002
- 裁決年月日
- 令和3年8月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、青色事業専従者である配偶者(本件専従者)が看護師長及び事務長の業務のほか余人をもって代えがたい業務を遂行していることを考慮すると、事業所得の金額の計算上必要経費に算入した青色専従者給与の全額(本件青色専従者給与額)が適正給与額である旨主張する。しかしながら、①本件専従者の労務の性質は請求人の事業に従事する本件専従者以外の使用人(本件使用人)と異なるから、本件青色専従者給与額と本件使用人の給与の金額を比較検討するのは相当でなく、②本件類似同業者の青色事業専従者(本件類似青色事業専従者)の給与を平均することで本件類似青色事業専従者の個別具体的事情が捨象されるといえるところ、本件青色専従者給与額は本件類似青色事業専従者の給与の平均額の2.19倍又は2.27倍であるから、本件青色専従者給与額は本件専従者の適正給与額であるとは認められず、本件専従者の適正給与額は類似同業者の青色事業専従者が支払を受けた給与の平均額とするのが相当である。 (令3. 8. 3 関裁(所)令3-2)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令020012
- 裁決年月日
- 令和3年6月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904242
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/2貸倒損の計上時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 貸金業を営む請求人は、各債務者の事情を最も知っており、その請求人が回収に係る経費負担や労力などの様々な事情を考慮し各債務者の財産内容や返済能力を把握した上で、それぞれの年分(本件各年分)において各貸付債権が事実上回収できない状態が生じたと判断して貸倒れとしたものであるから、本件各年分において貸倒損失とした金額(本件各損失額)は、必要経費に算入できる旨主張する。しかしながら、請求人は、本件各年分において、各債務者に対して債務免除額を書面により通知していないこと及び各貸付債権がその他法令の規定等により切り捨てられた事実等も認めらないことから、本件各年分において各貸付債権が法律上消滅した状態であったとはいえない。また、請求人は、各債務者への接触状況等や請求人が貸倒れと判断した経緯を示しているが、これらの事実のみからは、各債務者の資産状況や支払能力を具体的に把握した上で回収不能と判断したとまではいえず、さらに、これらの経緯によれば、請求人が各貸付債権の貸倒れを判断した時期は、本件各年分以前の年分であり、請求人が本件各年分において継続して各貸付債権の回収活動を行っていたことをうかがわせる事情も認められないため、本件各年分に各貸付債権の全額について回収不能になったことが客観的に明らかになったとはいえない。よって、本件各年分において本件各損失額を必要経費に算入することはできない。(令3. 6. 1 札裁(所)令2-12)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020052
- 裁決年月日
- 令和3年4月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904061
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/6交際費/1証拠による認定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業所得の金額の計算上、必要経費に算入できないと更正された接待交際費(本件各費用)について、業務遂行上の必要性が認められるから、必要経費に算入できる旨主張する。しかしながら、請求人が接待交際費であるとする費用は、その支出が、請求人の事業に係る業務と直接関連し、また、当該業務の遂行上必要であったことを認めるに足りる証拠はないことに加え、接待を伴う飲食店又は通常の飲食店の飲食代については、3年間の合計では10,000,000円をも超える支出となっていることからしても、客観的にみて、請求人の業務と直接関連し、かつ、業務の遂行上必要な支出であるとは認められないから、本件各費用は、いずれも、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することができない。(令3. 4.20 大裁(所)令2-52)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令020010
- 裁決年月日
- 令和2年12月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、請求人が第三者に対して行った50,000,000円の貸付け(本件貸付け)について、所得税法第27条《事業所得》第1項に規定する事業に該当する旨主張する。しかしながら、本件貸付けに係る借用証書には、本件貸付けに係る貸付金の利息を無利息とする旨記載され、実際に、請求人に対して本件貸付けの元本・利息の返済・支払はされていないと認められること等から、請求人は、自己の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務である事業として、本件貸付けを行っていたとはいえず、本件貸付けは、所得税法第27条第1項の事業に該当しない。(令2.12.14仙裁(所)令2-10)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令020010
- 裁決年月日
- 令和2年12月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904990
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/38その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、請求人が第三者に対して行った50,000,000円の貸付け(本件貸付け)に係る回収費用、訴訟費用及び貸倒損失(本件各費用)は事業所得に係る必要経費として認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件貸付けは所得税法《事業所得》第27条第1項の事業には該当しないことから、本件各費用は事業所得の必要経費となる余地はなく、請求人の主張は理由がない。(令2.12.14仙裁(所)令2-10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020028
- 裁決年月日
- 令和2年10月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904990
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/38その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、請求人が営む事業(本件事業)に係る事業所得の金額の計算上必要経費に算入する金額が、同じ収入金額で給与所得に認められる給与所得控除額よりも少なくなることはあまりに不公平であることから、本件事業に係る事業所得の収入金額に対しても、給与所得と同じように、一定額が必要経費として控除されるべきである旨主張する。しかしながら、事業所得における必要経費については、所得税法第27条《事業所得》第2項及び同法第37条《必要経費》第1項に規定されているとおり、いわゆる実額控除が原則であり、請求人が主張するような必要経費の控除方式を認める旨の規定は存在しない。(令2.10.13東裁(所)令2-28)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020014ほか 1件
- 裁決年月日
- 令和2年9月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200901020
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/2事業の意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
〇請求人は、脱税及び裏金作りを目的として各顧問先との間で締結された業務委託契約に基づいて支払われた業務委託報酬(本件業務委託報酬)について、当該業務委託契約に基づく業務は、請求人が税理士業務を行っていたことに付随するものであるから、本件業務委託報酬は、事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が行った不正の指南等が、税理士業務に含まれるものでないことは、税理士法第1条《税理士の使命》、同法第2条《税理士の業務》第1項第2号及び同法第41条の3《助言義務》の各規定に照らして、明らかである。また、所得税法第27条《事業所得》第1項及び所得税法施行令《事業の範囲》第63条に規定する「事業」とは、自己の危険と計算において独立して行う業務であり、営利性・有償性を有し、かつ、反復継続して業務を遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められるものであると解されるところ、請求人が行った不正の指南等は、刑罰法規に抵触する行為であり、そのような行為を反復継続して行ったとしても事業としての社会的地位を有するものとは認められないから、不正の指南等は「事業」に該当しない。そして、本件業務委託報酬は、利子所得、配当所得、不動産所得、給与所得、退職所得、山林所得及び譲渡所得のいずれにも該当せず、また、営利を目的とした継続的行為から生じていることから一時所得にも該当しない。したがって、本件業務委託報酬は、雑所得である。(令2.9.17大裁(所・諸)令2-14)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020014
- 裁決年月日
- 令和2年9月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200903120
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/12債務免除益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、請求人の顧問契約に基づく税理士報酬に係る源泉徴収税額相当額を関係税理士法人に対して支払う債務(本件未払金債務)について、債務免除を受けた事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、源泉所得税控除前の報酬全額を関係法人に対して外注費として支払うこととしており、同法人に帰属すべき源泉所得税相当額の本件未払金債務を負っていたものと認められるところ、①同法人から請求人に対して請求していなかったこと、②請求人は同法人の実質的主宰者であること及び③同法人が法人税の更正の請求において、本件未払金債務と同額の経費負担金を損金の額に算入していることからすると、請求人は、本件未払金債務の免除を受けたものと認められ、当該債務免除に係る金額は事業所得の金額の計算上総収入金額に算入される。(令2.9.17大裁(所・諸)令2-14)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020002
- 裁決年月日
- 令和2年7月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901049
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、取引先法人との贈与契約に基づき収受した収入金額(本件収入金額)について、対価性がなく、経済活動の実態を有するものでないことから、一時所得に該当する旨主張する。しかしながら、所得区分の判定に当たっては、当該所得に係る利益の内容及び性質、当該利益が生み出される具体的態様を考慮して実質的に判断されるべきところ、本件収入金額は、請求人の事業活動を支援することを目的に、請求人が取引先法人から請け負う解体工事に継続的に従事することを前提に、当該法人の利益が確定するごとに、当該利益の中から請求人の取り分に上乗せして支払われてきたという実態に鑑みると、解体工事という請求人の事業の遂行に付随して生じた収入金額というべきであるから、事業所得に該当する。(令2.7.13大裁(所)令2-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010098
- 裁決年月日
- 令和2年5月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、自身が行っているとする歌手育成に係る業務(本件業務)は、事業所得を生ずべき事業と認められるから、本件業務を行うことにより請求人に生じたとする所得は、請求人の事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件の事実関係のもとでは、請求人が申告した事業所得に係る総収入金額は、請求人の妻によるコンサート出演(本件コンサート出演)の出演料及び同人が行った個人レッスン(本件個人レッスン)のレッスン料金であり、請求人の妻は、対外的には自身の責任と判断で本件コンサート出演や本件個人レッスンを行っていたと認められることから、本件コンサート出演及び本件個人レッスンに係る総収入金額及び必要経費は同人の業務による同人自身のものとみるのが相当である。そして、請求人の各年の本件業務に係る収支は赤字であり、また、本件業務により将来的に相当程度の期間安定した収入を得るための事業計画や具体的な活動内容を示す文書等の作成事実が認められない上、請求人の活動内容が、本件コンサート出演等の際の送迎や家事の手伝いをするなど請求人の妻の身の回りの手伝いをするにとどまるのであるから、本件業務にそもそも営利性は認められないといえる。さらに、請求人は、勤務先から収入を得ており、請求人及び請求人の妻の生活費を賄っているのはこの給与収入であることも併せて考慮すれば、本件業務が客観的に事業と認められる態様で行われているものではないと認められる。したがって、本件業務に関して、何らかの必要経費が生じていたとしても、本件業務から生ずる所得は事業所得に該当せず雑所得に該当する。(令2.5.21東裁(所)令元-98)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 令010010
- 裁決年月日
- 令和2年5月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、請求人の活動(本件活動)は、日本標準産業分類によれば芸術家業の範ちゅうに含まれ、所得税法施行令第63条《事業の範囲》第11号に規定する「その他のサービス業」に該当するから、本件活動から生じた所得(本件所得)は事業所得に該当する旨、また、本件所得は昭和56年判決の「事業所得とは、自己の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務から生じる所得」という基準にも該当する旨主張する。しかしながら、日本標準産業分類と所得税法施行令第63条は別個の概念であるから、日本標準産業分類に列挙される各「産業」に該当することをもって、直ちに同条に規定する「事業」に該当するということはできない。また、請求人は、本件活動に必要な器具及び備品を有し、定期的に活動していたことから反復継続性及び一定程度の有償性が認められるものの、本件活動に係る収入金額からすれば、本件活動に関連する器具等に係る代金の支払を賄えていなかったことが認められ、本件活動に係る収入を増加させる目的の広告や有償の会を開催した事実もないことから営利性及び企画遂行性に乏しい上、請求人は安定した給与収入により生計を維持しつつ本件活動に関連する諸費用を賄い、費やした精神的及び肉体的労力の程度は限定的であったことからすれば、本件活動には相当程度の期間継続して安定した収益を得られる可能性が存するとは認め難く、本件活動は、社会的客観性をもって「事業」として認めることはできない。したがって、本件所得は、事業所得に該当せず雑所得に該当する。(令2.5.11金裁(所)令元-10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010084
- 裁決年月日
- 令和2年3月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が行った外貨取引(本件外貨取引)により生じた為替差損(本件為替差損)は、事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、資金調達手段や情報収集のための特別の人的・物的設備を整えることもなく本件外貨取引を行っていたこと、請求人が営む事業(本件事業)により多額の所得を得ているのに対し、本件外貨取引の回数は少なく、収益も得ていないことからすれば、請求人は、客観的にみれば、本件事業を本業として、これによる安定した所得を得て生活費を賄いつつ、その傍らで、本件外貨取引を行っていたものというほかない。これに加え、本件外貨取引は、その実態を踏まえると、相当程度の期間継続して安定した収益を得られる可能性も乏しいものであるから、本件外貨取引は、社会通念に照らして、対価を得て継続的に行う事業に該当するということはできない。したがって、本件為替差損は、事業所得に該当しない。(令2. 3.10 東裁(所)令元-84)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令010015
- 裁決年月日
- 令和2年2月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904190
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/19家事関連費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、経営コンサルタントとの間で締結した契約に基づき支払った費用(本件費用)について、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、本件費用は、請求人が営むクリニックに係る毎月の売上高の一定割合の額と定められているのみで、具体的業務ごとに区分することのできない一体の支出であることから、本件費用は全体として家事関連費となる。そして、本件費用につき、取引の記録等に基づいて業務の遂行上直接必要な部分を明らかに区分していた事実を確認することはできず、ほかに業務の遂行上直接必要であったことを明らかに区分することができると認めるに足りる客観的な証拠もないことから、本件費用は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入できない。(令2. 2.13 名裁(所)令元-15)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令010027
- 裁決年月日
- 令和元年12月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904990
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/38その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入した金額が過少であった旨の更正の請求を一部認める内容の更正処分(原処分)について、原処分は必要経費の金額が過少に認定されている旨主張する。しかしながら、原処分庁の認定額は合理性を有するものである一方、請求人は、同額を超える必要経費の存在について、具体的に主張立証しないから、原処分庁の認定額を超える必要経費は存在しないことが事実上推認される。(令元.12. 6 大裁(所)令元-27)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令010004
- 裁決年月日
- 令和元年9月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№116
要旨
○ 請求人は、青色事業専従者である配偶者(本件配偶者)に対して支払った給与の金額(本件青色専従者給与額)が、本件配偶者の労務の性質及びその提供の程度からすれば、労務の対価として相当と認められるもの(適正給与相当額)である旨主張する。しかしながら、本件配偶者の適正給与相当額は、本件配偶者の労務の性質が、請求人の事業に従事する本件配偶者以外の使用人(本件使用人)とは異なる上、本件配偶者の労務の提供の程度が明らかでないことから、本件使用人の給与の金額と比較してその該当性を検討することは相当でなく、また、本件青色事業専従者給与額は、類似同業者の青色事業専従者(本件類似青色事業専従者)の給与の額の平均額と比較すると、本件類似青色事業専従者の給与の額の平均額の1.70倍ないし2.04倍となることから、適正給与相当額とは認められず、本件の適正給与相当額は本件類似青色事業専従者の給与の額の平均額と認められるから、本件青色専従者給与額のうち本件類似青色事業専従者の給与の額の平均額を上回る部分は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。なお、一部取消しは、原処分庁が採用した本件類似青色事業専従者の抽出基準の一部が相当でなかったことから、その点を見直した結果である。(令元. 9. 6 高裁(所)令元-4)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令010012
- 裁決年月日
- 令和元年9月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901030
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/3事業、業務の認定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業所得を生ずる業務として、個人の医業収入を最大限にするための企画運営事務及び関連業務を行っており、そのための支出は、収入金額が零円であったとしても事業所得に係る必要経費として認められるべきである旨主張する。しかしながら、事業所得とは、営利性、有償性を有し、かつ反覆継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務から生ずる所得をいうところ、請求人に事業の収入金額が生じていることをうかがわせる客観的証拠はなく、請求人は、事業自体の対価を何ら得ていないし、収益を発生させておらず、すなわち、事業所得を生ずる事業を行っていなかったと認められるから、事業所得の金額は発生しない。なお、請求人が主張する事業とは、抽象的なものにすぎず、その事業の具体的な内容も事業自体が獲得しようとしている対価も不明であり、請求人は、現に、事業自体の対価を何ら得ていない。また、請求人が収益を発生させる業務を継続的に行っていた形跡はうかがわれず、客観的に請求人が給与所得者とは独立した社会的地位があるとも認められないことからすると、請求人は、事業所得を生ずる事業を行っていなかったと認められる。したがって、請求人の支出は事業所得の必要経費となる余地はないから、請求人の主張は採用することができない。(令元. 9. 3 大裁(所)令元-12)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010020
- 裁決年月日
- 令和元年8月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904990
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/38その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の著作物を電子辞書等に搭載して二次使用させるためのデータ化等に要したと自ら主張する費用(本件費用)は、繰延資産又は減価償却資産であるソフトウエアの取得費用に該当するから、その償却費が請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入される旨主張する。しかしながら、本件費用は、その大半の費用について請求人が支出した事実がないものと推認でき、これを覆すに足りる事情は認められない。また、残余の費用についても、繰延資産及び減価償却資産であるソフトウエアの取得費用に該当しないものであるから、いずれも事業所得の金額の計算上必要経費に算入されない。(令元. 8. 6 東裁(所・諸)令元-20)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令010003
- 裁決年月日
- 令和元年8月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904231
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/23賃借料、使用料/1地代家賃
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人と請求人の子(本件子)は住所が同じであるものの、別世帯である上、居住空間や食事も別にとっているなど、本件子は、請求人から独立して生計を維持していることからすれば、請求人と本件子は所得税法第56条《事業から対価を受ける親族がある場合の必要経費の特例》に規定する「生計を一にする」親族には当たらない旨主張する。しかしながら、請求人と本件子は住民票上同一世帯であることに加え、同一の家屋に起居している以上、明らかに互いに独立した生活を営んでいると認められるためには、少なくとも家事上の共通経費について実費の精算が行われ、家事上の支出に関して親族間における債権債務の発生及び決済の状況が明らかにされているなどの特段の事情が認められる必要があるところ、請求人は上記の状況を明らかにすることを裏付ける資料を提出せず、その他特段の事情といえるような事情は認められないから、請求人と本件子は同条に規定する「生計を一にする」親族であると認められる。(令元. 8. 2 名裁(所・諸)令元-3)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令010003
- 裁決年月日
- 令和元年8月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904261
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/26減価償却費/1減価償却資産の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、通信費及び諸会費について、業者への支払額に対応する入居者からの受領額を、経費の減少として経理処理しているのであり、原処分庁の認定は誤っている旨、また、請求人の子へ贈与した不動産(本件各贈与不動産)に係る借入金の返済の利子は、返済を行っている請求人において必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、原処分庁は、業者への支払額に対応する入居者からの受領額を、不動産所得の金額の計算上総収入金額に算入した上で、必要経費に算入していることから、原処分庁及び請求人のいずれの主張によっても請求人の不動産所得の金額に変わりはない。また、所得税法第49条《減価償却資産の償却費の計算及びその償却の方法》第1項によれば、減価償却費の計算をするに際して、その計算の基礎となる減価償却資産は、納税者が所有する資産であることが前提であるところ、請求人は本件各贈与不動産を所有していないから、いずれの主張についても、原処分庁による請求人の不動産所得の金額の計算上、必要経費に算入すべき金額の認定に誤りはない。(令元. 8. 2 名裁(所・諸)令元-3)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 令010001
- 裁決年月日
- 令和元年7月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200902011
- 争点
- 9事業所得/2所得の発生/1収入すべき時期/1医療保険業に係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、歯科治療で患者から処分を委ねられた使用済金冠等(本件使用済金冠等)は、患者から譲り受けた各年分の総収入金額に算入すべきであり、本件使用済金冠等を買取業者に売却した年分の事業所得の金額の計算上総収入金額に算入すべきでない旨主張する。しかしながら、所得税法第36条《収入金額》第1項が、その年分の各種所得の金額の計算上総収入金額とすべき金額について、いわゆる権利確定主義を採用しているものと解されるところ、いかなる時期に収入の原因となる権利が確定するかについては、それぞれの権利の特質を考慮し決定されるべきものである。本件使用済金冠等の売却収入金額(本件収入金額)は、買取業者に売却したことにより生じたものであると認められるところ、その売却価額は、買取業者が本件使用済金冠等に含まれている種々の金属を検量することによって決定されたものであり、しかも、請求人は、当該売却代金を売却した年分に受領していることからすると、本件収入金額は、請求人の売却した年分の事業所得の金額の計算上総収入金額に算入すべきである。(令元. 7.16 仙裁(所)令元-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300167
- 裁決年月日
- 令和元年6月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901049
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、資産の譲渡は譲渡所得に該当するのが原則であるところ、歯科用合金スクラップなどに含まれる貴金属(本件金属)の売却収入(本件売却収入)に係る所得は、所得税法第27条《事業所得》第1項に規定する事業所得に該当しないから、同法第33条《譲渡所得》第1項に規定する譲渡所得に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、自らが経営する歯科医院において、歯科医としての治療等を行うことで取得した本件金属を当該歯科医院名義で継続的に売却するとともに、その売却代金を受領していたのであるから、各年における請求人の本件金属の売却については、営利を目的として対価を得て継続的に行われていたと認められるから、譲渡所得には該当しない。そして、本件売却収入は、請求人が自身の事業活動である治療等を遂行することで取得した本件金属を売却して得たものであるから、歯科医としての事業の遂行に付随して生ずる収入であるといえ、本件売却収入に係る所得は事業所得に該当する。(令元. 6.26 東裁(所)平30-167)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平300042
- 裁決年月日
- 令和元年6月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904990
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/38その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№115
要旨
○ 請求人は、領収証等の保存がない必要経費の金額が相当あるから、合理的な方法により推計計算して事業所得の金額を算定すべきである旨主張する。しかしながら、原処分庁は、請求人が提示した領収証等及びそれに係る請求人の申述などの内容を総合的に判断し、直接資料から事業所得の金額を把握することができるから、実額計算の方法により事業所得の金額を算定したものであり、請求人の所得金額を実額で把握することが不可能又は著しく困難であったとは認められず、請求人の事業所得の金額を推計計算して算定すべき理由はない。(令元. 6.24 名裁(所・諸)平30-42)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平300042
- 裁決年月日
- 令和元年6月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904379
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/37事業専従者控除/3その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№115
要旨
○ 請求人は、所得税の確定申告書に、所得税法第57条《事業に専従する親族がある場合の必要経費の特例等》第3項の規定の適用を受ける旨の記載をしてなかったのは、専従者控除に関する規定を知らなかったためであり、このことは同条第6項に規定する「やむを得ない事情」に該当するなどと主張する。しかしながら、同条第6項に規定する「やむを得ない事情」とは、納税者の責めに帰することができない客観的な事情をいい、税の不知や事実の誤認などの主観的な事情は、やむを得ない事情に当たらないと解するのが相当である。(令元. 6.24 名裁(所・諸)平30-42)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平300041
- 裁決年月日
- 令和元年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904011
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/1売上原価/1仕入金額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が請求人が必要経費であると主張している盗難による被害額(本件経費)がなかったと判断したのは不合理であり、そのような不合理な判断に至った原因は、原処分庁が関係先に対して十分な質問調査を行わなかったためであり、また、処分に不可欠な事実の認定等が十分に検討されていないからであって、本件経費は必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、本件経費について、請求人は、本件経費に係る貴金属類の購入先を明らかにせず、その購入先を知ることはできないし、本件経費に係る盗難事件の犯人に対して質問検査を行ったとしても、本件経費に係る貴金属類の価額は明らかにならないところ、当審判所の調査及び審理によっても本件経費の存在及び価額はいずれも認められないから、本件経費を必要経費に算入することはできない。(令元. 6.20 名裁(所)平30-41)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平300039
- 裁決年月日
- 令和元年6月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901055
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/5役務等の提供に係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、医療等に関する専門技術・知識の教授又は指導等により得た給与に係る業務(本件役務)とは別に行っていた執筆等による業務(本件業務)について、本件役務と本件業務は一体不可分・相互依存関係にあるから、本件役務と本件業務の全体でみて所得区分を判断すれば、本件業務から生じる所得は事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件業務から生じる所得の所得区分を判断するに当たり、本件業務から生じる所得と所得区分を異にする本件役務から生じる所得を併せて判断することはできない。そして、本件業務は、必要な人的及び物的設備を有し、有償性及び反復継続性についても一応認めることができるものの、営利性や自己の危険と計算においてする企画遂行性は乏しく、安定した収益を得られる可能性も低かったことや、本件業務を行うに当たり請求人の精神的・肉体的労力の程度は限定的であったことなどの事情が認められるところ、これらの事情を総合的に考慮し、社会通念によって判断すれば、本件業務から生じる所得は事業所得に該当するということはできず、雑所得に該当する。(令元. 6.14 名裁(所)平30-39)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平300036
- 裁決年月日
- 令和元年5月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904290
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/29外注費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が営む不動産賃貸業において、請求人の親族(本件親族)が役員を務める不動産管理会社(本件会社)に対し、賃貸不動産の管理を委託したとする業務(本件委託業務)につき支払った金員(本件金員)について、所得税法第37条《必要経費》第1項に規定する必要経費に算入できる主張する。しかしながら、本件委託業務に関する契約書などの書類が作成されておらず、また、本件親族が行った賃料等の管理及び記帳業務は、本件親族が、請求人の青色事業専従者又は従業者として行ったものと認めるのが相当であり、本件会社の業務として行われたものとは認められないから、本件金員は請求人が営む不動産賃貸業と直接の関係を持ち、その遂行上必要なものと認められず、必要経費には算入できない。(令元.5.23 名裁(所)平30-36)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平300025
- 裁決年月日
- 令和元年5月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904221
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/22支払利子、割引料/1必要経費性
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業用の構築物の建設費用や、借入金の返済資金並びに事業で使用する資材の購入資金及び事業の運転資金などとして借り入れた借入金に係る支払利息(本件支払利息)は、事業の遂行上必要な支出であるから、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入できる旨主張する。しかしながら、請求人は、本件支払利息が請求人の事業の遂行上必要なものであると合理的に推認させるに足りる程度の具体的な立証を行わず、また、当審判所の調査によっても、本件支払利息が事業の遂行上必要な支出であるとは認められないことから、本件支払利息は、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入できない。(令元.5.22 広裁(所・諸)平30-25)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平300025
- 裁決年月日
- 令和元年5月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200903990
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/17その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、インターネットオークション(本件オークション)を通じて請求人の親族名義で販売した商品は、顧客が不要と判断し請求人に処分を依頼したものであるから、その落札額は、請求人が顧客に代わって受領した金員であり、請求人の事業所得の総収入金額に算入するべきではない旨主張する。しかしながら、顧客から処分の依頼を受けた商品の出品時期、条件等は請求人が決定し、本件オークションで当該商品が落札されなかった場合であっても、顧客にこれを返還等する必要はなく、また、当該商品が落札された場合には、その販売代金を請求人の判断により請求人の事業に係る必要経費の支払に充てるなどしていたことからすると、請求人の親族名義によりされた当該商品の販売は、請求人の判断と計算において行われ、請求人が利益を享受していたと認められるから、その販売代金は、請求人の事業収益として請求人に帰属し、請求人の事業所得の総収入金額に算入される。(令元.5.22 広裁(所・諸)平30-25)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300130
- 裁決年月日
- 平成31年4月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自身の洋画等の制作及び販売に係る業務(本件業務)は事業所得を生ずべき業務に該当するから、本件業務から生じた所得(本件所得)は事業所得に該当する旨主張する。しかし、本件業務に、一定程度の営利性、有償性、継続性、反復性、自己の危険と計算による企画遂行性が認められ、また、物的設備を具備していたと認められる一方で、本件業務のために常時雇用されている者はおらず、本件業務に係る資金の借入れもなかったこと、請求人はその勤務先から多額の給与の支払を受けていたこと、本件業務の売上金額が少額にとどまるものであるにもかかわらず、連年多額の損失を計上して本件業務を継続していたことからすると、本件業務により相当程度の期間安定した収益を得られる可能性が存したとも認められず、社会通念に照らし、本件業務は、所得税法上の事業とは認められない。よって、本件所得は、事業所得には該当せず、雑所得に該当する。(平31. 4.24 東裁(所)平30-130)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300131
- 裁決年月日
- 平成31年4月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904190
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/19家事関連費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人に対する所得税の更正処分(本件更正処分)において、請求人が支払った建物の管理費、駐車場又は駐輪場の使用料(本件各費用)がその営む事業(本件事業)に係る事業所得の金額の計算上必要経費に算入されておらず、したがって、本件更正処分における必要経費の額は過少である旨主張する。しかしながら、本件各費用は、建物、自動車等の使用状況からすればいずれも家事関連費に該当するから、これらの費用が事業所得の金額の計算上必要経費に算入されるためには、その主たる部分が本件事業の遂行上必要であり、かつ、その必要である部分を明らかに区分できるか、又は取引の記録等に基づいて、本件事業の遂行上直接必要であった部分が明らかにされなければならないところ、本件各費用のうち、本件事業に係る事業所得の金額の計算上必要経費に算入されると認められる金額を含めた必要経費の合計額は、本件更正処分における必要経費の合計額を下回るから、本件更正処分における必要経費の額が過少であるとは認められない。(平31. 4.24 東裁(所)平30-131)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平300034
- 裁決年月日
- 平成31年4月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904020
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/2租税公課
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人所有の土地(本件土地)に係る固定資産税(本件固定資産税)に係る領収書類を審査請求において初めて提出し、本件固定資産税は、請求人の事業(本件事業)において本件土地を他人に貸し付け、その利用から生ずる副産物を本件事業に使用するために支払う固定資産税であるから、事業所得の必要経費に算入される旨主張する。しかしながら、請求人が主張するその副産物の受領の事実及び本件事業に使用した事実を明らかにする資料はなく、本件固定資産税と本件事業との関連性は認められないから、本件固定資産税は必要経費に算入されない。(平31. 4.19 関裁(所・諸)平30-34)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平300034
- 裁決年月日
- 平成31年4月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200902019
- 争点
- 9事業所得/2所得の発生/1収入すべき時期/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、受領した賠償金(本件賠償金)の収入すべき時期は、棚卸資産を売却した日となる旨主張する。しかしながら、所得税法第36条《収入金額》第1項はいわゆる権利確定主義を採用しているところ、本件賠償金の請求権は当該売却した日に発生しているものの、本件賠償金の額は、その支払先が請求金額を確認して必要な減額した金額を請求人から本件賠償金の請求事務を受託した者が合意して初めて決定されるものであり、その収入の原因たる権利は当該合意によって権利実現の可能性が客観的に認識できるようになったのであるから、当該合意の日に確定的に発生したものと認められ、その収入すべき時期は当該合意の日となる。(平31. 4.19 関裁(所・諸)平30-34)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300065
- 裁決年月日
- 平成31年3月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200902019
- 争点
- 9事業所得/2所得の発生/1収入すべき時期/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№114
要旨
○ 請求人は、原処分庁の実地調査に基づき期限後申告した平成23年分の売上げのうちの特定のものについて、金額誤りや収入計上時期に誤りがあり同年分の収入金額が過大であるから更正の請求(本件更正の請求)は認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が主張する上記金額誤りや収入計上時期に誤りがあるとは認められない。また、請求人は、本件更正の請求において更正の請求事由としなかった上記特定の売上げ以外の他の収入についても収入金額が過大である旨を本審査請求において主張する。しかしながら、当該主張は、更正請求時には主張していなかった事由を審査請求において新たに主張するものであるところ、更正の請求が、法定申告期限から5年以内の請求期限を設け、その理由等を記載した更正請求書を課税庁に提出することを求めていることに鑑みれば、租税法律関係の早期安定及び税務行政の能率的な運営等を図る趣旨から、少なくとも更正請求期限を経過した後においては、更正請求書に記載しなかった事由を通知処分の違法事由として新たに主張することは許されないと解すべきである。(平31. 3.28 大裁(所・諸)平30-65)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平300026
- 裁決年月日
- 平成31年3月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自身に関するインターネット上の記事(ネガティブサイト)を削除等するために支払った費用(本件費用)は、医師として営む診療業務(本件業務)に係る事業所得の金額の計算上必要経費に算入されるべきである旨主張する。本件費用は、本件業務と関連して支出する費用としての性質と家事費としての性質を併有するものとして、所得税法施行令第96条《家事関連費》に規定する家事関連費に該当するといえるところ、本件費用について、請求人が、取引の記録等に基づいて業務の遂行上直接必要な部分を明らかに区分していた事実を確認することはできず、ほかに業務の遂行上直接必要であったことを明らかに区分することができると認めるに足りる客観的な証拠もないことから、本件費用の額は事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平31. 3.15 名裁(所)平30-26)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300060
- 裁決年月日
- 平成31年3月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904011
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/1売上原価/1仕入金額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の事業に係る必要経費について、原材料の棚卸しがされていなかったため、使用された原材料の在庫分の金額が必要経費に計上されていないこと、また、外注工賃の金額が極端に少額であることから、原処分における必要経費は適正に計上されていない旨主張する。しかしながら、本件における全証拠によっても原材料の在庫は明らかではなく、このような状況の下では原処分庁が行ったとおり年始及び年末の在庫の金額を同額と仮定して原材料の使用料を計算する以外に合理的な方法は考えられず、また、外注費に関しても、請求人は、原処分庁認定額を超える外注費の支払を明らかにするものではなく、原処分庁認定額を超える額の必要経費は存在しないとの推定を覆すものではない。(平31. 3.15 大裁(所・諸)平30-60)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平300025
- 裁決年月日
- 平成31年3月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904270
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/27資本的支出と修繕費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、その営む医院に併設される駐車場(本件駐車場)のアスファルト舗装打替工事(本件工事)に係る費用(本件費用)は、その全額が事業所得の計算上必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、本件工事は、その内容からすれば、本件駐車場のアスファルト舗装の使用可能期間を延長させる効果を有する抜本的な工事というべきであり、通常の維持管理の域を超えるものであるから、本件費用はその全額が資本的支出に該当する。 (平31. 3.14 名裁(所)平30-25)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300054
- 裁決年月日
- 平成31年2月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200902990
- 争点
- 9事業所得/2所得の発生/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が売上計上漏れであると認定した収入について、①請求人が無償で役務提供を行ったものや、②請求人と請求人の業務全般を管理する者(業務管理者)との間の口頭契約により、業務管理者に帰属することとした売上げが含まれている旨主張する。しかしながら、上記①については対価を支払ったとする相手先の申述及びこれと整合する事実が存すること(相手先の名称が記載された封筒に入った現金が請求人の自宅に保管されていたことなど)、また、上記②については請求人が主張する口頭契約が存在したとは認められないことから、これらはいずれも請求人の事業に関する収入であると認められ、請求人の事業所得の総収入金額に算入すべきである。(平31. 2.25 大裁(所・諸)平30-54)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300054
- 裁決年月日
- 平成31年2月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が支払った特定の経費等について、自己の事業の遂行に必要であったとして、事業所得の金額の計算上必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人はその経費等を総勘定元帳に計上しておらず、その経費等の支払を認めるに足りる証拠もないから、これを事業所得の金額の計算上必要経費の額に算入することはできない。(平31. 2.25 大裁(所・諸)平30-54)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300086
- 裁決年月日
- 平成31年2月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200903100
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/10海外取引に係る収入金額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、車両の賃貸業は請求人自身ではなく有限責任事業組合(組合)の事業として行われたものであり、請求人名義の銀行口座への入金の一部は車両の賃貸料ではなく請求人が負担した知人の車両購入代金に係る返済金である旨、また、組合名義の銀行口座への外国為替入金については、中国国内に在住する関係者らからの借入金であり、組合の事業に係る売上げではない旨主張する。しかしながら、請求人が自己名義で自ら購入した3台の車両をそれぞれ賃貸し、その対価として、請求人名義の銀行口座に入金されているものと認められることから、請求人は、自己の車両を賃貸し、賃貸料収入を得ていたものと認められる。その一方で、請求人が、調査着手時以前に、税務関係の委任をしていた者に対して、組合として車両の賃貸を行っていたと説明していたなどの証拠は見当たらない。したがって、車両の賃貸は、組合の事業ではなく、請求人の事業として行われたと認めるほかない。また、上記外国為替入金は、中国国内に在住する者の預金口座からその販売商品を取り扱う組合名義の口座に送金されており、組合の記帳を行う職員が請求人の指示により同外国為替入金を売上げとして処理していることが認定できるから、同外国為替入金は国外発送商品の販売代金かつ組合の事業に係る売上げであると認めるのが相当であり、請求人に帰属する。請求人が原処分庁へ提出した中国関係者からの借入に関する書面は、バックデートで作成されており、しかも同じ書面内で利息の有無について矛盾が見られるなど信用できず、同書面や同書面を根拠とする借入金である旨の請求人の主張を採用することはできない。(平31. 2. 1 東裁(所・諸)平30-86)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300086
- 裁決年月日
- 平成31年2月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904019
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/1売上原価/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が取引先の依頼で購入したワインの購入代金は、事業に係る売上原価であり、また、仕入税額控除が認められなかったことにより生じた消費税等相当額並びに賃借物件に係る支払家賃等及び所有車両に係る減価償却費等については、事業に係る必要経費として認めるべきである旨主張する。しかしながら、ワイン購入代金は、支出の事実は認められるものの、同支出に係る取引が請求人の事業所得を生ずべき業務の遂行上必要であったことを裏付ける記録等はなく、客観的にみて、請求人の業務と直接関係を持ち、かつ、業務の遂行上必要な支出であるとは認められない。また、消費税等相当額は決定処分が行われた年分の必要経費となるものであることから、請求人が主張する年分の必要経費には算入されない。さらに、賃借物件に係る支払家賃等は家事関連費と認められるが、業務の遂行上必要な部分を明らかに区分することができる場合には該当せず、所有車両の減価償却費等についても、業務の遂行上必要であったことを裏付ける記録等はなく、客観的にみて、請求人の業務と直接関係を持ち、かつ、業務の遂行上必要な支出であるとは認められないことから、いずれも必要経費とは認められない。(平31. 2. 1 東裁(所・諸)平30-86)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平300016
- 裁決年月日
- 平成31年1月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904990
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/38その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成28年に取得した土地上に戸建賃貸住宅(本件建物)の建築を開始し、本件建物の完成はその翌年になったものの、翌年から本件建物の賃貸業(本件業務)を営むつもりで、本件業務の事業計画書等の作成、賃借人募集の広告の作成の打合せなども行っていることなどからすれば、本件建物は、建物の形状、種類、性質その他の状況に照らして、近い将来において確実に貸付けの用に供されるものと考えられるような客観的な状態にあったといえるから、本件業務にかかる費用(本件費用)は、不動産所得を生ずべき業務について生じた費用として平成28年分の不動産所得の必要経費に算入できる旨主張する。しかしながら、本件建物は平成28年中に完成しておらず、近い将来において確実に貸付けの用に供されるものと考えられるような客観的な状態にあったとも認められないから、本件費用を請求人の平成28年分の不動産所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平31. 1.10 名裁(所)平30-16)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300036
- 裁決年月日
- 平成30年12月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、メディカルフィットネス施設を運営する企業との間で、個人で営む病院等の患者が当該施設を通常より安価で使用することができる旨の業務委託契約(本件業務委託契約)を締結し、本件業務委託契約に基づき支払った業務委託費(本件業務委託費)について、請求人の病院等に係る事業所得の金額の計算上必要経費に算入することができる旨主張する。しかしながら、本件業務委託契約の締結が患者の増加に寄与したものとは容易に認められず、むしろ、その集客効果は極めて限定的なものにとどまること、また、本件業務委託費の決定の仕方は経済合理性を欠き、請求人の親族が代表者を務め全株式を保有する企業の経営を支援するという側面が強いこと等に照らすと、本件業務委託費は、客観的にみて、請求人の病院等に係る事業所得を生ずべき業務の遂行上必要なものであったとは認められないものというべきであり、事業所得の金額の計算上必要経費に算入することができない。(平30.12. 3 大裁(所)平30-36)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平300002
- 裁決年月日
- 平成30年10月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904013
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/1売上原価/3製造原価(労務費)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、外注先である個人事業者(本件外注先)から役務の提供を受けてその対価を支払ったのは事実であるから、本件外注先に対する外注費(本件外注費)の額は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額に該当する旨主張する。しかしながら、本件外注費の額は、取引の実態を伴わない架空の売上原価と認められ、事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額に該当しない。(平30.10.15 仙裁(所・諸)平30-2)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平300004
- 裁決年月日
- 平成30年9月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904064
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/6交際費/4認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、接待交際費として必要経費に算入した各支出(本件各支出)は、請求人の業務の遂行上必要な支出であり必要経費に該当する旨主張する。しかしながら、本件各支出について、請求人は接待交際の相手方、その年月日、目的を明らかにせず、具体的な接待交際の事実及び請求人の業務との関連を合理的に推認させるに足りる立証を行っていない。したがって、請求人の業務と直接関係し、かつ、業務の遂行上必要なものとは認められないことから、本件各支出は、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平30. 9.11 関裁(所)平30-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300031
- 裁決年月日
- 平成30年9月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904990
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/38その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が認定した仕入金額及び必要経費の額はいずれも過少であり、請求人の主張する仕入金額及び必要経費の額が認容されるべきである旨主張する。しかしながら、仕入金額に関する請求人の主張は具体性を欠き、それを裏付ける客観的証拠の提出もないから、これを認めることはできない。また、必要経費のうちの給料賃金について、請求人は新規出店した店舗の給料賃金がその売上金額に占める割合を基礎として算定すべきである旨主張するが、年分も地域も異なる店舗の給料賃金を基準とする算定方法に合理性を認めることはできない。その他請求人が主張する必要経費についても、その提出した証拠は、支出事実を明らかにするものではなく事業の遂行上必要な支出かどうかも不明である。したがって、請求人の主張する仕入金額及び必要経費の額のうち、それぞれ原処分庁が認定した額を超える部分の額については、これを必要経費に算入することはできない。(平30. 9. 4 東裁(所・諸)平30-31)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300031
- 裁決年月日
- 平成30年9月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200903990
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/17その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、その経営していた複数の飲食店のうちの1店舗について、原処分庁が算定した各年分の売上金額は、無料で客に提供したボトルの売上げが帳簿に計上されている点で(平成22年分、平成24年分及び平成25年分)、また、酒類の仕入業者1箇所のみからの仕入金額を基礎として売上金額が推計されたという点で(平成23年分)、いずれも過大に算定されている旨主張する。しかしながら、平成22年分、平成24年分及び平成25年分の当該店舗の売上金額については、原処分庁はこれをいずれも実額で算定しており、当該各金額は、当審判所の調査の結果によっても原処分庁認定額と同額であると認められる一方、請求人が主張する無料ボトルの提供の事実があったとは認められない。また、平成23年分については、請求人は帳簿書類等を保存していなかったため推計の必要性があると認められるところ、原処分庁が推計の基礎とした酒仕入の取引先は、請求人と継続的な取引があり、かつ、仕入れの大半を占めているから、当該取引先からの仕入金額を基礎として売上金額を推計することには合理性が認められる一方、請求人の主張する仕入先は、その取引が単発であり、その内容や金額も不明であることなどからすると、請求人の主張する推計方法や売上金額に合理性があるとは認められない。(平30. 9. 4 東裁(所・諸)平30-31)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300009
- 裁決年月日
- 平成30年8月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904990
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/38その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求において必要経費とすべきであるとした諸経費(本件諸経費)は、必要経費に算入できるなどと主張する。しかしながら、本件諸経費について、請求人は、その支出の有無、支出日、具体的な使途等を明らかにせず、当審判所の調査及び審理の結果によっても、本件諸経費の支出がされたとは認められず、また、仮に、その支出がされていたとしても、事業所得を生ずべき業務の遂行上必要なものとして支出されたとは認め難い。したがって、本件諸経費は必要経費に算入することはできない。(平30. 8.24 大裁(所・諸)平30-9)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300009
- 裁決年月日
- 平成30年8月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200903120
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/12債務免除益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取引先から受領した報酬のうち入金されていない源泉所得税相当額の未払金について、債務免除を受けた事実はない旨主張する。しかしながら、請求人は、源泉所得税控除前の報酬全額を関係法人に対して外注費として支払うこととしており、同法人に帰属すべき源泉所得税相当額の未払金債務を負っていたものと認められるところ、その請求及び精算がなされていないことなどからすると、請求人は、当該未払金の債務免除を受けたものと認められ、当該債務免除に係る金額は事業所得の金額の計算上総収入金額に算入される。(平30. 8.24 大裁(所・諸)平30-9)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平290017
- 裁決年月日
- 平成30年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904211
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/1雇用等の事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、収支内訳書に記載した金額以上に、事業所得の必要経費に算入すべき給与賃金等の費用がある旨主張する。しかしながら、納税者が自ら申告した額を超える必要経費が存在すると主張するような場合には、納税者の側で既に必要経費として申告し、認容された額を超える必要経費の金額その他の具体的内容を明らかにし、その内容を合理的に裏付ける証拠書類を提出しない限り、納税者の申告額を超える必要経費は存在しないとする事実上の推定を覆すことはできないと解するのが相当であるところ、請求人は、必要経費に算入すべきとする給与賃金等の費用について、その存在を合理的に裏付けるに至るまでの証拠を提出しなかったことから、収支内訳書に記載した金額以上に給与賃金等の支払があったとはいえず、これを請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平30. 6.27 福裁(所・諸)平29-17)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290061
- 裁決年月日
- 平成30年6月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904020
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/2租税公課
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、長男の医師登録料について、長男が請求人の夜間や早朝の往診等の際の立会いを行っているから、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することができる旨主張する。しかしながら、当該医師登録料については医師登録を行う者が医業を行う資格を得るために必要な支出であって、その性質上長男自身が負担すべき支出であること、また、長男は医師登録後において請求人の診療所に勤務しておらず、他の病院で勤務しており、その支出の効果は専ら請求人以外の者に帰属していることから、当該医師登録料は、請求人の事業と直接関係し、かつ、本件事業の遂行上必要なものとは認められず、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平30. 6.19 関裁(所)平29-61)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290061
- 裁決年月日
- 平成30年6月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904064
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/6交際費/4認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、各年において支出したゴルフプレー代及びゴルフコンペ代(本件各ゴルフプレー代等)は、その事業の関係者と情報交換等を行っていること、また、ゴルフコンペは開業記念として開催したものであり収入金額の増加につながること等から、いずれも家事関連費に該当し、これらの支払代金のうち事業の遂行上必要である部分を明らかにできる50%分は、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することができる旨主張する。しかしながら、ゴルフプレーのほとんどが請求人の事業の非営業日に請求人が会員権を所有するゴルフ場において頻繁に行われており、ゴルフコンペの参加者は事業の関係者以外の請求人と日常的にゴルフを行っている者が多数含まれている。また、事業の関係者との情報交換等はゴルフプレー等をしなければできない性質のものではないため、ゴルフプレー代は、客観的にみて、請求人の趣味又は娯楽の一環として支出されたものと評価するのが相当であり、本件ゴルフプレー代等は、家事費に該当する。仮に本件各ゴルフプレー代等が家事関連費に該当するとしても、家事費部分と業務の遂行上必要である部分とを区分することができないため、これらの支払代金を請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平30. 6.19 関裁(所)平29-61)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290061
- 裁決年月日
- 平成30年6月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904239
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/23賃借料、使用料/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、貸金庫(本件貸金庫)に請求人の診療所関係書類及び事業に必要な金地金を保管しているから、本件貸金庫に係る代金は、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することができる旨主張する。しかしながら、請求人は、審査請求において初めて、本件貸金庫の代金支払に係る領収書類を当審判所に提出したものの、請求人は本件貸金庫の具体的な使用目的や使用状況を明らかにする客観的な資料を提出せず、社会通念に照らして客観的にみても金地金を保管することが請求人の事業の遂行上必要であったとは認められない。また、本件貸金庫内に請求人の診療所関係書類が保管されており本件貸金庫に係る代金が家事関連費に該当するとしても、本件貸金庫には当該金地金と当該診療所関係書類が一緒に保管されているというのであるから、請求人の家事費部分と事業の遂行上必要である部分とが明らかに区別されていない以上、本件貸金庫の代金を請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平30. 6.19 関裁(所)平29-61)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290061
- 裁決年月日
- 平成30年6月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904050
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/5旅費、交通費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人又はその従業員のいずれでもない者が支出した宿泊費について、雇用予定者であった者が請求人の事業に関連する用務において支出した費用であるとして請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することができる旨主張する。しかしながら、請求人から上記主張する事実を客観的に裏付ける資料の提出がなく、上記宿泊費と請求人の事業との関連性があったとは認められないから、上記宿泊費は、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平30. 6.19 関裁(所)平29-61)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290077
- 裁決年月日
- 平成30年5月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904249
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/9その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が行った金銭の貸付け(本件貸付け)は所得税法上の事業に該当するから、これに係る貸倒金(本件貸倒金)は、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することができる旨主張する。しかしながら、本件貸付けは、営利性、継続性及び独立性を有しているとは認められず、所得税法上の事業に該当しない。さらに、請求人は、貸付先からリース料やコンサルティング料を受け取ったことはなく、また、その貸付先が営む事業からも請求人の業務との関連性を直ちに認めることはできないことからすると、本件貸付けは、請求人の行っていた医療機器のリース及びコンサルティング業と直接の関連を有するものではなく、業務の遂行上通常必要な貸付けであるともいえないから、本件貸倒金は、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平30. 5.23 大裁(所)平29-77)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290076
- 裁決年月日
- 平成30年5月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904020
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/2租税公課
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成元年3月29日付直所3−8ほか「消費税法等の施行に伴う所得税の取扱いについて」(本件個別通達)の4《年末一括税抜経理方式》によれば、個人事業者は、無申告であっても決定処分があるまでは、所得税等の期限後申告に際し、税込経理方式も選択することができる旨主張する。しかしながら、税込経理方式による経理処理を行っていた個人事業者が、その年の12月31日ではなく、その翌年以降である期限後申告の際に一括して税抜経理方式による経理処理を行った場合には、必要経費に算入すべき費用がその年において債務が確定したものでなければならないとする所得税法第37条《必要経費》第1項の規定の趣旨の容易な潜脱を認めることになることから、税込経理方式による経理処理を行っていた年分の事業所得の金額の計算に当たって消費税等の経理処理につき税抜経理方式を適用できないというべきである。(平30. 5.21 大裁(所・諸)平29-76)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290076
- 裁決年月日
- 平成30年5月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904064
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/6交際費/4認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が採用した推計方法による必要経費の金額には、①請求人がクレジットカードを利用して支払った交際費、福利厚生費、旅費交通費及び通信費等、②各風俗店の事業に係る必要経費に算入されるべき従業員との飲食代、③スカウト業に係る必要経費に算入されるべき交際費、交通費及び宿泊代等が含まれておらず合理性を欠く旨主張する。しかしながら、請求人の主張する必要経費については、貴金属等の物品購入代、飲食代、海外旅行代など、個人の遊興費等と区別がつかない支出が多数含まれており、それらの支出が客観的にみて請求人の事業所得を生ずべき業務の遂行上必要なものとは認められない。(平30. 5.21 大裁(所・諸)平29-76)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290076
- 裁決年月日
- 平成30年5月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200903070
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/7事業上の雑収入に係る収入金額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、風俗店等のサービス従事者に報酬等を支払う際、雑費の名目で一定額の金員を天引(本件天引金)していたが、本件天引金は人件費の減額であるから、事業所得の総収入金額及び課税売上高には算入されない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件天引金を差し引く前の金額を人件費として計上する一方で、これを雑費等の名目で天引きしていることからすると、本件天引金は、実質的にみれば、人件費を減額したものではなく、請求人の収入というべきである。したがって、本件天引き金は、請求人の事業所得の総収入金額及び消費税の課税売上高に算入される。(平30. 5.21 大裁(所・諸)平29-76)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290056
- 裁決年月日
- 平成30年5月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904990
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/38その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分により事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできないとされた業務委託費、車両に係る費用、事務所賃貸料及び消耗品費などは業務の遂行上必要なものであり業務の遂行上直接必要であったことが明らかにされているから必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、これらの各費用は、請求人の営む業務と直接の関係があり、かつ、業務の遂行上必要な支出であることが認められず、または、当該業務の遂行上直接必要であった部分が明らかではないから、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平30. 5.16 関裁(所・諸)平29-56)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平290015
- 裁決年月日
- 平成30年4月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901030
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/3事業、業務の認定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自己の所有するオートバイ、ラジコン等の動産(本件各動産)について、賃貸した実績はないものの、常時修理、整備の保守点検を行い、顧客獲得のため同じ趣味を持つ者の集まるイベント等に参加し、賃借する顧客を勧誘する活動をするとともに、自己の所有する自動車(本件自動車)について、自らが代表を務める法人(本件法人)に賃貸していることから、本件各動産及び本件自動車を賃貸する業務(本件賃貸業務)に係る所得について、事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件各動産についてみると、請求人は、自らの趣味に関連する本件各動産を、本件賃貸業務に通常必要と認められる物的設備を設けることなく、自宅ガレージに保管し、賃貸した実績がないこと、また、請求人の本件各動産に係る活動は、趣味、娯楽又は鑑賞の一環として行われるものと特に異なるところがないことから、請求人が主張する本件各動産に係る本件賃貸業務は、営利性及び事業としての社会的客観性を有したものではないものと認められる。そして、本件自動車についてみると、請求人は、本件法人との間で、本件自動車の賃貸借契約書を作成し、当該法人から金員を得ているが、本件自動車は、走行実績がなく、自宅ガレージに保管されていることから、請求人の趣味、娯楽又は鑑賞を目的として取得、保有していたと認められる。したがって、本件賃貸業務は、いずれも事業としての社会的客観性を有しているものとはいえないから、事業所得を生ずべき事業に該当しない。(平30. 4.23 札裁(所)平29-15)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290035
- 裁決年月日
- 平成30年2月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、ネイルサロンに係る業務(本件業務)から生じた所得は事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件業務には、一応の有償性及び反復継続性並びに一定の人的及び物的設備があることは認められるものの、その営利性は乏しく、企画遂行性は希薄であり、請求人が本件業務に費やすことができた精神的及び肉体的労力はその勤務先における業務に支障を来さない程度の相当限定的なものにとどまっているほか、請求人はその勤務先の管理職を本業として安定した収入を得ており、本件業務に相当程度の期間安定した収益を得られる可能性が存するとはいい難いことからすると、本件業務は自己の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務ということはできないから、本件業務から生じた所得は事業所得には該当しない。 (平30. 2.20 関裁(所)平29-35)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平290005
- 裁決年月日
- 平成30年2月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200903990
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/17その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が行っていた商品のインターネット販売(本件ネット販売)が取引先(本件取引先)との委託販売契約に基づく受託販売であることは、請求人が本件ネット販売に係る販売金額の約7割を本件取引先に支払い、当該支払に係る領収証を受領していること及び本件取引先が本件ネット販売に係る販売金額を管理していたことから明らかであり、請求人の事業所得に係る売上金額は、本件ネット販売に係る販売金額の約3割に相当する金額である旨主張する。しかしながら、請求人は本件取引先から商品を仕入れることを前提とした電子メールを本件取引先との間で送受信していたこと、本件取引先が本件ネット販売に係る販売金額を管理していた事実は認められないことなどの状況に照らせば、請求人が行っていた本件ネット販売は、商品を委託されて販売する受託販売ではなく、本件取引先から仕入れた商品を顧客に販売していたのものであり、通常の棚卸資産の販売と認められる。(平30. 2. 6 札裁(所・諸)平29-5)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平290011
- 裁決年月日
- 平成30年2月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№110
要旨
○ 請求人は、賃貸している駐車場に係る固定資産税等(本件租税公課)、自動車関係費用(本件自動車関係費用)及び接待交際費(本件接待交際費)について、いずれも不動産所得の計算上必要経費に算入すべき金額に該当する旨主張する。しかしながら、このうち、本件自動車関係費用は、請求人が取引の記録等に基づき、業務の遂行上直接必要な部分を明らかにしているとはいえず、使用自動車が客観的にみて、業務に供されていたとも認められない。また、本件接待交際費は、その具体的な支出先等の合理的な説明や証拠の提出もなく、客観的にみて、業務と直接の関係を持ち、業務の遂行上必要な支出とは認められない。したがって、本件自動車関係費用及び本件接待交際費は、いずれも不動産所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額に該当せず、他方で、請求人が賃貸している駐車場は家事用ではなく、賃貸専用で使用していると認められることから、本件租税公課は、請求人の業務の遂行上必要なものであり、請求人の不動産所得の計算上必要経費に算入すべき金額に該当する。(平30. 2. 1 名裁(所・諸)平29-11)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290031
- 裁決年月日
- 平成30年1月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、連鎖販売取引契約に基づく会員登録者の勧誘業務及び音楽バンドとしての演奏業務(本件各業務)から生じた所得は事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件各業務の収入金額は僅かで、収益が生じておらず、本件各業務の具体的な活動状況は不明であるから、本件各業務が営利性、有償性、継続性、反復性及び企画遂行性を有しているとは認められない上、請求人は、本件各業務に係る特別な物的・人的設備を有しておらず、週5日から6日、1日8時間程度勤務し安定した給与収入を得ていることなどを併せ考えると、本件各業務が自己の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務ということはできず、本件各業務から生じた所得は事業所得に該当しない。(平30. 1.30 関裁(所)平29-31)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平290003
- 裁決年月日
- 平成30年1月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904190
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/19家事関連費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①所有する3階建の建物(本件建物)に係る費用のうち、請求人の寝食や診療後におけるカルテの検討など「住み込み」のような形態で事業専用として使用している3階部分に係る費用及び②使用する3台の車両(本件車両)に係る費用のうち、事業の遂行上必要な部分として明確に区分することができる概算で求めた旅費交通費(ガソリン代・ETC料金)及び本件車両のうち事業用として区分している1.5台分に相当する修繕費等について、いずれも事業所得の金額の計算上必要経費に算入することができる旨主張する。しかしながら、①本件建物の3階部分は、診療時間以外の私的な時間を過ごす場所であること及び②本件車両には、診療所の休診日に妻子と会うことを目的とした私的な使用があったことがそれぞれ認められ、請求人の各主張を前提とすれば、本件建物の3階部分及び本件車両に係る各費用は、家事関連費に該当するところ、請求人は、これらの各費用について、同人の医療業務の遂行上直接必要であった部分を明らかにしておらず、また当該部分を明らかにすることができると認めるに足る客観的な証拠もないことからすれば、いずれも事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平30. 1. 9 仙裁(所)平29-3)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290036
- 裁決年月日
- 平成29年12月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、柔道整復師の資格を取得のために専門学校に支払った学費等の納入金(本件支払額)は請求人の営む事業(接骨院)を継続するための資格取得費又は研修費として、当該事業所得の金額の計算上必要経費に算入することができる旨主張する。しかしながら、人の資格の取得に要した費用(資格取得費用)は、業務に間接的に有効、有用であっても、客観的にみると、その主たる目的が新しい地位や職業を獲得するための教育費であり、家事費に該当すると解されるところ、柔道整復師の資格は人の資格に該当し、かつ、本件支払額は人の資格たる柔道整復師の資格を取得するための費用であると認められるから、本件支払額は、家事費に該当し、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平29.12. 5 大裁(所)平29-36)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290023
- 裁決年月日
- 平成29年10月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200902019
- 争点
- 9事業所得/2所得の発生/1収入すべき時期/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、その保有する競走馬が出走したレース(本件レース)の賞金(本件賞金)の収入計上時期は、禁止薬物の使用に関する検査(ドーピング検査)結果が後日判明することなどを考慮すると、賞金の支払通知日又は入金日のいずれか早い日とすべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第36条《収入金額》は、現実の収入がなくても、その収入の原因となる権利が確定的に発生した場合には、その時点で所得の実現があったものとして、その権利確定の時期の属する年分の課税所得を計算するという建前(いわゆる権利確定主義)を採用しているものと解され、本件レースにおいては、①事前に着順ごとの馬主の受け取る賞金が定められていたこと、②本件レース開催日中に着順が確定したことからすると、本件賞金を受け取る請求人の権利は、本件レースの着順が確定した時点において失格事由を解除条件として発生したと解するのが相当である。したがって、本件賞金の収入計上時期は本件レース開催日の属する年分となる。(平29.10. 6 大裁(所・諸)平29-23)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290023
- 裁決年月日
- 平成29年10月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904050
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/5旅費、交通費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人やその家族が請求人の保有競走馬が出走する競馬場に観戦に行った際に支出した日当(本件日当)は、出張旅費規程に基づくものであり、出張に付随して発生する交通費及び宿泊費の実費以外の諸費用の補填を目的としたものであるから、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入される旨主張する。しかしながら、①本件日当は、交通費及び宿泊費とは別に出張日数等に応じて一律に算定された定額のものであること、②請求人の総勘定元帳の旅費交通費勘定には本件日当以外に相当額の交通費及び宿泊費等が計上されていること及び③請求人は本件日当の具体的な使途を明らかにせず、その他本件日当の使途に関する客観的な証拠もないことからすると、本件日当がいかなる使途のために支出されたかは明らかではない。そうすると、本件日当が、客観的にみて、事業所得を生ずべき業務の遂行上必要なものとして支出されたとは認められないから必要経費に算入することはできない。(平29.10. 6 大裁(所・諸)平29-23)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290013
- 裁決年月日
- 平成29年8月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904241
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/1事業上の債権の存否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が代表取締役を務める法人(本件法人)がなくなると事業の遂行が不可能となるため、本件法人に資金を貸し付けた(本件貸付け)のであり、本件貸付けは、請求人の業務と直接関係し、かつ、業務遂行上必要であったことから、請求人の本件法人に対する貸付金(本件貸付金)に係る貸倒損失は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入される旨主張する。しかしながら、請求人と本件法人は、取引先ないし同業者の関係にあったものといえるところ、請求人が本件貸付けに際して金銭消費貸借契約書を作成せず、弁済期日や利息を定めず、担保を設定せず、確実な回収方法を定めなかったこと、加えて、多額の債務免除を行った上に、新たな貸付けを続けたことなどからすれば、本件貸付けは、合理的な計画性を有せず、取引先ないし同業者の関係にある者に対する事業遂行上の貸付けとして著しく経済合理性を欠くものといわざるを得ない。したがって、本件貸付けは、請求人の事業の遂行上、客観的一般的に通常必要とされるものとは認められないことから、本件貸付金に係る貸倒損失を事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平29. 8. 2 東裁(所)平29-13)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平290003
- 裁決年月日
- 平成29年7月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200902011
- 争点
- 9事業所得/2所得の発生/1収入すべき時期/1医療保険業に係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№108
要旨
○ 請求人は、歯列矯正治療に係る治療費(矯正診療費)の事業所得に係る総収入金額の計上時期について、矯正装置の装着等の時に患者(本件各患者)に対し、治療費用等を請求する旨が記載された書面(本件書面)を交付しているものの、本件書面は、矯正診療費の総額などを示して患者の便宜を図るために交付するものにすぎず、本件各患者に対して矯正診療費の支払を請求するものではないことから、当該矯正診療費を一括又は分割により支払を受けたそれぞれの日である旨主張する。しかしながら、歯列矯正治療は、通常数年の治療期間を要すること、請求人の歯列矯正治療に対応する中核的な治療は矯正装置の装着であることに照らすと、請求人と本件各患者との間の契約の実態も踏まえて、収入の原因となる権利の確定時期を決するべきであるところ、請求人は、本件各患者が矯正診療費の金額、予定治療期間及び治療上の注意事項を承諾した後に、本件各患者に対し矯正装置を装着していること、本件各患者の矯正診療費が治療開始後の本件各患者都合により返却されることはないことなどからすれば、請求人は、本件各患者の治療開始時、すなわち、矯正装置の装着時に本件各患者の矯正診療費の全額について請求する権利を有しているものと認められる。したがって、本件各患者に係る矯正診療費の事業所得の総収入金額に収入すべき時期は、矯正装置の装着時とするのが相当である。(平29. 7.26 名裁(所・諸)平29-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280143
- 裁決年月日
- 平成29年6月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904190
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/19家事関連費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分調査において家事費であるから必要経費に算入することはできないとされた食料品等の購入に係る支出(本件各支出)について、計上漏れを指摘された事業収入に関連する調査費であり必要経費に算入されるべきものである旨主張する。しかしながら、原則として、原処分庁は、自らの主張額以上に経費が存在しないことを立証すべき責任があるものの、必要経費の存否に関連する事実に直接関与していないのに対し、請求人はより証拠に近い立場にあること、そして一般に、不存在の立証は困難であることなどに鑑みると、更正時に存在し、又は提出された資料等をもとに判断して、ある支出を必要経費に算入することができないことが事実上推認できる場合には、当該証拠との距離からみても、請求人において、この推認を破る程度の具体的な反証、すなわち、当該支出と業務との関連性を合理的に推認させるに足りる具体的な立証を行わない限り、当該支出の必要経費への算入は否定されると解されるところ、請求人は、原処分調査、異議申立てに係る調査及び本審査請求のいずれの段階においても本件各支出に関して抽象的な説明に終始し、その上、請求人の説明には、整合性のない点や不合理な点が認められるから、本件各支出の必要経費該当性を合理的に推認させるに足る程度に具体的な主張及び立証を行ったとはいえず、本件各支出は、請求人の事業所得の金額の計算上、必要経費に算入されない。(平29. 6.19 東裁(所)平28-143)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平280033
- 裁決年月日
- 平成29年6月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200902990
- 争点
- 9事業所得/2所得の発生/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、請求人がB社の委託を受けてB社が行う施設等の保守業務に付帯する業務(B社業務)を行った事実はないとして更正処分等を行ったことに対し、B社との間でB社業務に係る複数の業務委託契約書(本件契約書)を取り交わした上で、B社業務を行った旨主張する。しかしながら、本件契約書、請求人が申告書に添付したB社を支払者とする支払調書、その他請求人から提出された証拠によっても、B社業務に係る施設名及び業務委託の内容は抽象的なもので、これらの内容を特定することができないし、本件契約書の内容をみると、いささか不自然な点が認められ、また、B社が、施設等を有している、あるいは、施設等の設備点検及び補修工事業務を行っていたことを示すような的確な証拠は見当たらないことから、請求人が施設等の設備点検及び補修工事を行っていたとは認められない。以上の事情に照らすと、請求人が自らの主張の裏付けとして提出した各証拠及び請求人の答述等の信用性は低いというほかなく、当審判所に提出された証拠資料等によっても、請求人がB社からの委託を受けてB社業務を行ったことを窺わせるような事情は認められない。したがって、請求人が、平成23年中にB社業務を行ったという事実は認められない。(平29. 6.14 名裁(所)平28-33)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平280009
- 裁決年月日
- 平成29年5月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904990
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/38その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、配偶者が営んでいた診療所の事業を引き継いだ際に配偶者に支払った金員(本件金員)が営業権の対価と認められないとしても、営業権以外の何らかの費用に該当するのであれば、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することができる旨主張する。しかしながら、請求人は、本件金員が営業権以外の対価として具体的にどのような費用に該当するかを積極的に主張するものではなく、当審判所の調査の結果によっても、本件金員が何らかの費用に該当すると認めるに足りる証拠はないことから、本件金員は、客観的に見て、請求人の事業所得を生ずべき業務と直接関係があり、かつ、その業務の遂行上必要な支出であったとは認められない。したがって、本件金員は、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平29. 5. 8 福裁(所)平28-9)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平280009
- 裁決年月日
- 平成29年5月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904263
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/26減価償却費/3取得価額(建物以外)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、医師である配偶者(本件配偶者)が営んでいた診療所の事業(旧診療所)は他の診療所を上回る収益の稼得を可能にする無形の財産的価値を有していたから、旧診療所を引き継いだ際に本件配偶者に支払った金員(本件金員)は、所得税法第2条《定義》第1項第19号に規定する減価償却資産となる営業権の対価に該当し、営業権に係る減価償却費を必要経費に算入することができる旨主張する。しかしながら、営業権とは、当該企業の長年にわたる伝統と社会的信用、立地条件、特殊の製造技術及び特殊の取引関係の存在並びにそれらの独占性等を総合した、他の企業を上回る企業収益を稼得することができる無形の財産的価値を有する事実関係をいい、当該事実関係が個々の主観的要素を離れて営業組織に客観的に結実した形で表象された場合に初めて減価償却資産となる営業権に該当するものと解するのが相当であるところ、医師の行う業務は個々の医師の専門的知識や個々の患者との個人的信頼関係を基礎に成り立つ一身専属性の高いものであるから、本件配偶者の専門的知識等や患者との個人的信頼関係などの事実関係は、旧診療所に客観的に結実した形で表象されたものと認められるものではなく、また、当審判所の調査の結果によっても、旧診療所に他の診療所を上回る収益を稼得することができる無形の財産的価値を有する事実関係があり、それが旧診療所に客観的に結実した形で表象されていたと認めるに足りる証拠はない。したがって、本件金員は減価償却資産となる営業権の対価に該当するとは認められず、営業権に係る減価償却費を必要経費に算入することはできない。(平29. 5. 8 福裁(所)平28-9)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平280027
- 裁決年月日
- 平成29年5月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904266
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/26減価償却費/6事業専用割合
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 建物の減価償却費の計算における事業専用割合について、原処分庁は、当該建物のうち請求人が業務の遂行上必要であることを明らかにした和室(本件和室)の床面積を当該建物の総床面積で除した割合とすべきである旨主張し、請求人は、本件和室だけでなく、当該建物の共用部分や業務及び生活の用に供していた車両を駐車していたガレージ(本件ガレージ)の部分なども考慮した割合とすべきである旨主張する。この点、当該建物の減価償却費は家事関連費となるところ、請求人の業務の遂行上必要であることを明らかにした本件和室のほか、本件ガレージについてもその面積にその事業専用割合を乗ずることにより業務の遂行上必要であった部分を明らかにすることが可能である。したがって、当該建物の減価償却費の計算における事業専用割合は、本件和室の床面積に本件ガレージの事業用部分の面積を加えたものを、本件ガレージを含めた当該建物の総床面積で除した割合とすべきである。(平29. 5. 8 名裁(所・諸)平28-27)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平280027
- 裁決年月日
- 平成29年5月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904190
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/19家事関連費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①旅費交通費、消耗品費、健康管理費及び支払手数料(本件各費用)、②土地建物に係る固定資産税等(本件租税公課)、③建物などに係る減価償却費について、いずれも業務の遂行上必要な費用であるから、事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、①本件各費用は、請求人及び請求人の家族の衣食住費等に関する費用であり、いずれも家事費としての性質を有していることは明らかである。仮に、請求人の主張を前提としても、本件各費用は、必要経費としての性質と家事費としての性質を併有する家事関連費に該当するところ、請求人が、本件各費用につき、取引の記録等に基づいて業務の遂行上直接必要な部分を明らかに区分していた事実を確認することはできないし、他に業務の遂行上直接必要であったことを明らかに区分することができると認めるに足りる客観的な証拠もない。したがって、本件各費用の額は、いずれも事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額に該当しない。他方、②本件租税公課及び③建物などに係る減価償却費は、家事関連費に該当し、かつ、土地や建物の事業専用割合により請求人の事業所得を生ずべき業務の遂行上直接必要であった部分を明らかに区分することができるから、この部分は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額に該当する。(平29. 5. 8 名裁(所・諸)平28-27)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平280027
- 裁決年月日
- 平成29年5月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904064
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/6交際費/4認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、接待交際費(本件接待交際費)について、事業関係者に贈る土産品などに係る費用であるから、事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、請求人が本件接待交際費を支出したこと自体は認められるものの、請求人は、接待交際をしたという相手方、理由及び目的などを具体的に明らかにしていないことから、これらの支出と請求人の業務との関連性は不明であり、当審判所の調査の結果によっても、本件接待交際費が、客観的にみて、請求人の業務と直接の関係を持ち、かつ、業務遂行上必要な支出であると認めることはできない。したがって、本件接待交際費の額は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額に該当しない。(平29. 5. 8 名裁(所・諸)平28-27)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平280012
- 裁決年月日
- 平成29年4月11日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200901049
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人を講師とするセミナーの参加者から参加料とは別に請求人が支払を受けた金員(本件金員)について、対価性がないことから、事業付随収入を定めた所得税基本通達27−5《事業の遂行に付随して生じた収入》の例示に当たらず、また、請求人が法人と締結した業務委託契約(本件業務)に係る収入の十数倍をも上回るものであり、付随収入として事業所得とすることは、社会通念を逸脱するものであるから、所得税法第35条《雑所得》第1項に規定する雑所得とすべきである旨主張する。しかしながら、本件業務から生じた所得は、その態様から事業所得に該当すると認められるところ、本件金員は、請求人のみが行い得る本件業務に関して、参加者から請求人に対し、その効果を受けるための前提として支払われたものであり、請求人の事業に係る収入そのものであるといえる。したがって、本件業務から生じた所得と同様に本件金員は事業所得に該当する。(平29. 4.11 熊裁(所)平28-12)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平280008
- 裁決年月日
- 平成29年3月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200903990
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/17その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続により取得した土地(本件土地)を譲渡するために建築設計業務として自ら費やした労力について、これを金銭換算した金額(本件企画設計料)は、事業所得の金額の計算上、総収入金額に算入すべき金額である旨主張する。しかしながら、所得税法上、帰属所得(自己の財産の利用及び自家労働から得られる経済的利益)は原則として課税の対象から除かれると解されるところ、請求人が主張する請求人自身に対する労力の提供により何らかの経済的利益が生じたとしても、それを課税の対象とする旨の規定は見当たらないから、本件企画設計料を事業所得の金額の計算上、総収入金額に算入することはできない。(平29. 3.30 沖裁(所)平28-8)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平280012
- 裁決年月日
- 平成29年2月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904063
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/6交際費/3認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№106
要旨
○ 原処分庁は、請求人が業務委託費、接待交際費、広告宣伝費等であると主張する各支出について、請求人の事業の遂行上必要な経費とは認められず、事業所得の金額の計算上必要経費に算入されない旨主張する。しかしながら、当審判所の調査の結果によると、請求人が主張する各支出のうち、客観的にみて請求人の事業に直接関連し、かつ、事業の遂行上必要な費用であると認められる支出があることから、これらの費用は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入される。(平29. 2. 6 広裁(所・諸)平28-12)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平280007
- 裁決年月日
- 平成28年12月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904064
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/6交際費/4認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入した接待交際費、旅費交通費、消耗品費等の各費用は、業務の遂行上必要な費用であるから、必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第37条《必要経費》第1項に規定する「販売費、一般管理費その他これらの所得を生ずべき業務について生じた費用」とは、客観的にみてその費用が業務と直接の関係を持ち、かつ、業務の遂行上必要なものに限られると解するのが相当であるところ、請求人が必要経費であると主張する上記各費用のうち一部の支出については、請求人の主張のとおり必要経費に算入されるものの、その余の部分については、客観的にみて、請求人の事業に直接関係し、かつ、当該事業の遂行上必要な費用とは認められないから、必要経費に算入することはできない。(平28.12. 5 広裁(所・諸)平28-7)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平280004
- 裁決年月日
- 平成28年9月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904340
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/34保証債務の履行損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、知人が経営するエステサロン(本件エステ店)の実質的共同経営者であるから、請求人が本件エステ店の事業に係る債務に関し保証契約(本件各保証契約)をすることは当然に必要であり、加えて、請求人の本件エステ店の事業に対する経済的支援は、請求人の営む診療所(本件診療所)の患者の増加に繋がることから、本件各保証契約の締結は同人の事業において客観的に必要かつ有益である。これらの理由から、請求人は、本件各保証契約に係る債務履行に伴い生じた損失について請求人の事業の遂行上生じた損失である旨主張する。しかしながら、①本件エステ店の経営事業は本件主債務者の単独事業と認められ、②請求人が開業医を遂行していく上で、本件エステ店が本件診療所の経営に大きく貢献していたとは認められないこと、③請求人が本件各保証契約を締結することは、医師本来の業務の範囲に属するものとはいえないことなどを総合的に考慮すると、本件各保証契約は、請求人の事業の遂行上締結されたものとは認められず、当該損失は請求人の事業の遂行上生じた事由による損失ということはできない。(平28. 9. 1 名裁(所)平28-4)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平280001
- 裁決年月日
- 平成28年7月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904030
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/3会費、負担金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①所得税法第37条《必要経費》第1項に規定する「所得を生ずべき業務について生じた費用」の解釈において、「その費用が業務と直接関係を持つこと」との要件を加重することは租税法律主義に反すること、②ロータリークラブ(本件クラブ)の会員であることは、請求人の業務の遂行上必要かつ有益であること、③本件クラブの会費は、法人税基本通達(昭和44年5月1日直審(法)25(例規)国税庁長官通達)9−7−15の2《ロータリークラブ及びライオンズクラブの入会金等》により経費性が認められていることから、本件クラブの会費を請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入できる旨主張する。しかしながら、①所得税法第37条第1項等の規定の文言及び必要経費が総収入金額から控除される趣旨に照らすと、ある支出が事業所得の金額の計算上必要経費として控除されるためには、当該支出が所得を生ずべき事業と直接関係し、かつ、当該事業の遂行上必要であることを要すると解するのが相当であるところ、本件クラブの活動内容を踏まえ、請求人が本件クラブの会員として行う活動を社会通念に照らして客観的にみれば、本件クラブの会費は、請求人の所得を生ずべき事業と直接関係し、かつ、当該事業の遂行上必要であるとは認められないこと、②本件クラブの会員であることで、請求人が主張するような側面があったとしても、これは、本件クラブの会費を支出することの直接の目的ではなく、飽くまでも間接的、副次的な効果にすぎないとみるのが相当であること、③私的な消費生活を行う個人と、それを観念できない法人とでは、支出に関する取扱いを異にすることは、所得税法及び法人税法におけるそれぞれの課税所得の計算構造をみても当然に予定されているものというべきであるから、請求人の上記主張には理由がない。(平28. 7.19 関裁(所)平28-1)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平270012
- 裁決年月日
- 平成28年5月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904180
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/18弁護士費用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№103
要旨
○ 請求人は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入した弁護士費用は、事業所得に係る地代家賃等に関連した裁判に係る弁護士費用であり、事業関連支出である旨主張する。しかしながら、当該弁護士費用は、過去の年分の取消訴訟のために要したものであるから、請求人の事業所得を生ずべき業務と直接関係するものということはできず、かつ、事業の遂行上必要なものとは認められないから、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平28. 5.30 福裁(所)平27-12)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270132
- 裁決年月日
- 平成28年5月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904211
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/1雇用等の事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人及び妻が経営する各クリニックに両親を雇用し、その給与として請求人が管理する両親名義の各借名口座に金員を振り込み、その旨を総勘定元帳に記帳していたところ、実際には同額の現金を手渡しで支給していたのであるから、上記金員に相当する額を請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入できる旨主張する。しかしながら、両親の申述の信用性、出勤状況のデータ自体の信ぴょう性、元従業員の両親の勤務に係る申述及び回答の信用性、請求人の帳簿の記帳内容、給与振込口座が借名口座であり請求人により管理され蓄財の一環として管理運用されていた事実及び請求人の現金支給に係る説明内容の変遷などを総合すれば、両親は各クリニックに勤務しておらず、請求人が両親に現金を渡していた事実も認められないから、上記金員に相当する額を請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平28. 5.11 東裁(所)平27-132)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270133
- 裁決年月日
- 平成28年5月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904211
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/1雇用等の事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人及び夫が経営する各クリニックに義父を雇用し、その給与として夫が管理する義父名義の借名口座に金員を振り込み、その旨を総勘定元帳に記帳していたところ、実際には同額の現金を手渡しで支給していたのであるから、上記金員に相当する額を請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入できる旨主張する。しかしながら、義父母の申述の信用性、出勤状況のデータ自体の信ぴょう性、元従業員の義父母の勤務に係る申述及び回答の信用性、請求人の帳簿の記帳内容、給与振込口座が借名口座であり夫により管理され蓄財の一環として管理運用されていた事実並びに請求人及び夫の現金支給に係る説明内容の変遷などを総合すれば、義父は各クリニックに勤務しておらず、請求人が義父に現金を渡していた事実も認められないから、上記金員に相当する額を請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平28. 5.11 東裁(所)平27-133)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平270048
- 裁決年月日
- 平成28年3月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200901049
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が代表取締役就任前に同族会社(A社)の発行済株式の50%を超える株式を保有していたところ、A社の法人税等の調査時に提出された文書の記載内容やその時の請求人の申述からすれば、請求人は代表取締役就任前においてもA社の経営に従事しているものに該当し、法人税法上の役員に該当するから、当該就任前にA社から請求人に支払われた報酬(本件報酬)は請求人の給与所得に該当する旨主張する。しかしながら、A社の法人税等の調査時の内容からでは、請求人がA社の人事や資金計画に関わっていたことについて具体的に明らかでなく、それを裏付ける証拠収集がなされていないこと、A社の代表取締役でなかった請求人が代表取締役として署名押印している契約書面があるからといって、代表者でない者が契約当事者になっているにすぎず、その内容も重要な業務に係るものとはいえないこと、さらに、請求人がA社の経営に従事していたとする具体的な事実関係が証拠資料上明らかではないことからすると、原処分庁が主張する事実をもって、請求人がA社の代表取締役就任前においても経営に従事していたと認めるに足りないといわざるを得ないから、法人税法上の役員に該当するとはいえない。これを前提に検討すると、請求人は、A社との間で締結した業務委託契約に基づき業務を行っており、当該業務は請求人の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務と認めるのが相当であり、この認定を覆すに足りる証拠資料はない。したがって、本件報酬は請求人の事業所得と認めるのが相当である。(平28. 3.31 関裁(所)平27-48)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270108
- 裁決年月日
- 平成28年3月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904090
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/9広告宣伝費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、広告宣伝費として必要経費に算入した金額は請求書上又は帳簿上の支払先とは異なるものの、請求人の営む事業(本件事業)とは別途の共同事業の開業を計画する第三者に当該共同事業の運転資金として支払った事実があるから、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に、また、消費税等の計算上課税仕入れに係る支払対価の額に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、当該広告宣伝費は、請求人が作成した取引実体のない架空の請求書に基づくものであるから、これを請求人の事業所得の金額の計算上必要経費として算入することはできず、また、消費税等の計算上課税仕入れに係る支払対価の額に算入することもできない。そして、請求人の主張(共同事業者への支払)を前提としても、当該支払が本件事業と直接の関係を有し、かつ、当該事業の遂行上通常必要な費用とは認められないから、これを事業所得の金額の計算上必要経費に、また消費税等の計算上課税仕入れに係る支払対価の額に算入することはできない。(平28. 3. 9 東裁(所・諸)平27-108)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270048
- 裁決年月日
- 平成28年3月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904249
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/9その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 貸金業を営む請求人は、各債務者に対する貸付金債権を放棄したから、貸倒損失として認められるべきである旨主張する。しかしながら、①債務者の弁済状況等からすれば、請求人が貸倒損失として主張する年分よりも以前の年分において、当該債務者には回収不能の状態が生じたものと認められ、請求人が主張する年分において初めて回収不能の状態が生じたものではないことや、②請求人が主張する年分において、債務者に対する貸付金の全額が回収不能であることが客観的に明らかであったとまではいうことができないこと等からすると、これら各債務者に対する貸付金については、いずれも貸倒損失とは認められない。(平28. 3. 4 大裁(所)平27-48)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270048
- 裁決年月日
- 平成28年3月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200903990
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/17その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、貸金業に係る収入金額について、請求人が提出する貸金収入に係る計算書(本件貸金収入計算書)により正しく計算し直すべきである旨主張する。しかしながら、本件貸金収入計算書は、収入金額の算定に用いる基礎数値の真実性を検証することができない上に、収入金額の計算自体にも複数の誤りが見受けられることからすれば、その記載内容を採用することはできず、請求人の貸金業に係る収入金額の計算に誤りがあるとは認められないから、請求人の主張は採用することができない。(平28. 3. 4 大裁(所)平27-48)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平270018
- 裁決年月日
- 平成28年1月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904241
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/1事業上の債権の存否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、医師である請求人が取引先に貸し付けるなどした金銭(本件貸付金等)は、請求人の事業を拡張・発展させるためのものであり、所得税法第51条《資産損失の必要経費算入》第2項に規定する「事業の遂行上生じた」貸付金等に該当する旨主張する。しかしながら、①請求人が営む事業において、本件貸付金等はいずれも医師本来の業務の範囲に属する貸付金等とはいえないこと、②本件貸付金等に係る実質的な債務者との取引状況からみて、請求人の事業における当該債務者の重要性は低かったこと、③本件貸付金等に関する契約をするに至った経緯等からみて、当該契約に相応の合理性があるとはいえず、請求人は、合理性を度外視して取引先に対して特別の便宜を図ったものとみることもできること、を総合的に考慮すると、本件貸付金等は、請求人の事業の遂行上通常一般的に必要であったと客観的に認めることはできないから「事業の遂行上生じた」ものとはいえない。(平28. 1. 8 名裁(所)平27-18)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平270013
- 裁決年月日
- 平成27年11月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904190
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/19家事関連費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、購読している一般紙及びスポーツ新聞(本件新聞)から得られる情報は、請求人の営む事業の遂行上必要不可欠であるから、本件新聞の購読料(本件購読料)は、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することができる旨主張する。しかしながら、本件新聞は、請求人が営む事業に関連する専門紙などではなく一般家庭においても広く購読されている一般紙及びスポーツ紙であり、請求人の自宅に配達されたものであるから、請求人の主張を前提としても、本件購読料は、家事関連費に該当するにすぎず、所得税法第37条《必要経費》第1項に規定する必要経費には当たらない。また、本件購読料のうち業務の遂行上必要である部分を明らかに区分することができるとは認められないから、本件購読料は、所得税法第45条《家事関連費等の必要経費不算入等》第1項第1号及び所得税法施行令第96条《家事関連費》第1号の規定により、これを必要経費に算入することはできない。(平27.11.25 名裁(所)平27-13)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平270002
- 裁決年月日
- 平成27年10月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904050
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/5旅費、交通費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№101
要旨
○ 請求人は、自身の業務(本件業務)の遂行目的で頻繁に海外に渡航していることは渡航記録により明らかであるから、海外渡航に係る費用を請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、①請求人から領収書等の提出がなかった海外渡航に係る費用については、請求人が当該費用を負担した事実が確認できず、その額も不明であること、②請求人から領収書等の提出があった海外渡航に係る費用のうち、渡航目的や海外における業務の状況等について確認できる証拠が認められなかったものについては、請求人の本件業務と直接関係し、かつ、本件業務の遂行上必要なものか否かが不明であること、③請求人が負担した海外渡航に係る費用は家事関連費に該当するとも考えられるところ、当該費用の主たる部分が所得を生ずべき本件業務の遂行上必要なものであり、かつ、その必要である部分が明らかに区分することができる場合に当たらないこと、④請求人の日記の記録からも、渡航の直接の動機が本件業務の遂行のためであったと認めることはできず、また、本件業務の遂行上直接必要と認められる旅行の期間と、それ以外の旅行の期間との比等によってあん分するなどの方法により合理的に区分することもできないことから、請求人の主張する海外渡航に係る費用を請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平27.10.30 金裁(所・諸)平27-2)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平270002
- 裁決年月日
- 平成27年10月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200903990
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/17その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№101
要旨
○ 請求人は、自身の業務(本件業務)は、外国人の研修及び技能実習制度の送出し機関であるK社の従業員として行っているものであり、本件業務から生ずる収入金額は、K社が発行した証明書に記載された給与の支給額である旨主張する。しかしながら、当該証明書は内容虚偽のものであり、本件業務に係る所得は請求人の事業所得に該当すると認められるから、請求人がK社の名義を使用して取引先に請求した金額が、請求人の事業所得に係る総収入金額となる。(平27.10.30 金裁(所・諸)平27-2)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平270002
- 裁決年月日
- 平成27年10月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200901049
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№101
要旨
○ 請求人は、自身の業務(本件業務)は、外国人の研修及び技能実習制度の送出し機関であるK社の従業員として行っているものであるから、本件業務から生ずる所得は、K社が発行した証明書のとおり給与所得である旨主張する。しかしながら、当該証明書は内容虚偽のものであると認められ、本件業務は、その業務の実態からみて、請求人の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ、反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められるといえることから、本件業務の主体は請求人であり、本件業務に係る所得は請求人の事業所得に該当する。(平27.10.30 金裁(所・諸)平27-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270049
- 裁決年月日
- 平成27年10月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901990
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、県知事から猟銃等の製造及び販売を許可されており、行政機関が請求人の主張する鉄砲の製造及び販売に係る業務(本件業務)を製造業及び販売業と認めていることなどからすると、本件業務に係る所得(損失)は事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、火縄銃の製造技術を習得中であり、いまだ火縄銃を製造できる技術を有しておらず、また、火縄銃の販売もしていない。また、請求人が鍛冶等によって得た収入は、副次的、単発的に生じたものであり、請求人は、特定の地域における消防業務に従事することにより得た給与によって本件各年分の生計を維持していたことを踏まえると、本件業務に係る所得(損失)は、所得税法第27条《事業所得》第1項に規定する事業所得には該当せず、雑所得に該当する。(平27.10. 8 東裁(所)平27-49)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270025
- 裁決年月日
- 平成27年9月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904264
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/26減価償却費/4償却方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の配偶者(本件配偶者)が所有する車両(本件車両)につき、その使用の対価の支払いをせずに請求人の事業の用に供し、旧定率法に基づき算出した本件車両の減価償却費を請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入しているが、これは、減価償却の方法を選定し届け出ることができるのは事業所得等を生ずべき業務を行っている場合に限られるところ、本件配偶者は給与所得者で減価償却の方法を選定し届け出ることは不可能であること、また、請求人は、車両運搬具に係る減価償却の方法を定率法とする届出書を提出していることからすれば、本件車両に係る減価償却の方法は旧定率法によるべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第56条《事業から対価を受ける親族がある場合の必要経費の特例》の規定によれば、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき本件車両の減価償却費の額は、本件車両の使用の対価に係る本件配偶者の各種所得の金額の計算上、本件車両の減価償却費として必要経費に算入すべき額ということになるから、本件車両に係る減価償却の方法については、本件配偶者の車両運搬具に係る減価償却の方法が適用されることになる。そして、本件配偶者は、減価償却の方法を選定する届出書を提出しておらず、その方法を選定していないということになるから、本件車両の減価償却費は、法定の償却方法である旧定額法を適用の上、算出され、当該算出額が請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入されることになる。(平27. 9. 2 東裁(所・諸)平27-25)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270025
- 裁決年月日
- 平成27年9月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904190
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/19家事関連費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人及び請求人の配偶者が所有する車両(本件車両)に係る各種費用のうち請求人の主張する事業専用割合を用いて計算した額(本件車両関係費)並びに月ぎめ駐車場の賃借料の全額(本件賃借料)が事業所得の金額の計算上必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、本件車両関係費及び本件賃借料は、必要経費と家事費の性質を併有する家事関連費であると認められるところ、取引の記録等に基づいて、事業所得を生ずべき業務の遂行上直接必要であったことが明らかにされる部分の金額に相当する経費に限り、事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべきであるから、正確な取引の記録等に基づかないで算出された本件車両関係費が必要経費になる旨及び本件賃借料について当該明らかにされる部分の金額を示すことなく必要経費になる旨の請求人の主張はいずれも採用できない。(平27. 9. 2 東裁(所・諸)平27-25)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270004
- 裁決年月日
- 平成27年7月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200902019
- 争点
- 9事業所得/2所得の発生/1収入すべき時期/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法人から受領した金員(本件金員)は、当該法人の税金納付資金であり、本件金員の盗難や従業員による使い込み等の防止目的で預かっていたものであるから、請求人の事業所得の総収入金額には算入されない旨主張する。しかしながら、本件金員は、請求人が自身のノウハウを当該法人に対して提供するとともに、自身の下から出向させた従業員をして当該法人が経営する店舗を実質的に運営するという役務の報酬として支払われたものであると認められることからすれば、本件金員は、請求人の事業所得の総収入金額に算入するのが相当である。(平27. 7.14 大裁(所・諸)平27-4)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260069
- 裁決年月日
- 平成27年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904290
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/29外注費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 法人の代表取締役である請求人は、同人が当該法人に業務を外注した費用(本件外注費)が、所得税法第37条《必要経費》第1項に規定する必要費用に該当する旨主張する。しかしながら、当該法人の事業目的、必要な車両の保有状況及び従事者の状況等に照らせば、請求人が当該法人に外注した業務は、これを当該法人の業務とみることはできず、請求人自身の業務とみるのが相当であり、本件外注費は、その実質としては、個人事業主自身の行った労務に対する報酬の性質を有するものであるということもでき、そうであるとすれば、もとより必要経費性が認められるものではない。(平27. 6.24 大裁(所)平26-69)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260126
- 裁決年月日
- 平成27年6月17日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200904110
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/11支払手数料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が作曲家としての音楽活動等(本件事業)における請求人自身の創造性・効率性・生産性を維持・向上させることなどを目的として、カウンセリングサービスなどを行う法人との間で締結した契約に基づき提供を受けたサービスに対して支払った費用(本件支払手数料)について、請求人の心理的なカウンセリングに対する支払であり家事費に該当するから、本件事業に係る必要経費には該当しない旨主張する。しかしながら、請求人提出資料等によれば、①当該契約は、請求人が今後の創作活動等に関する助言や支援を受けるために締結・更新してきたものであること、②当該サービスの内容は、請求人が直面していた創作活動等に関する諸問題の相談に対して、臨床心理士やMBAなどの資格を持ち、様々な知見を有する当該法人の代表者から、請求人の進むべき方向性、採るべき行動などの対処方法等の具体的な解決策の指導・助言を受けるものであると認められること、及び③当該相談において、請求人の感情面・精神面にも触れることがあったとしても、単に請求人の私的なメンタル面のケアを行っていたとみることはできないことからすると、本件支払手数料は、その全部が本件事業と直接関係し、かつ、業務の遂行上必要なものと認められるから、その全額を請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべきである。(平27. 6.17 東裁(所・諸)平26-126)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平260038
- 裁決年月日
- 平成27年6月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200903990
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/17その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が売上げを過大に認定しており、また、原処分庁が認容した以外にも必要経費と認めるべき支出はあり、原処分に係る事業所得の金額は、いずれも適正ではない旨主張する。しかしながら、原処分関係資料及び当審判所の調査の結果によれば、請求人は、クレジットカードによって支払を受けた売上げ及び当該売上げに係る取扱手数料の除外、総勘定元帳の改ざんによる売上除外、カラオケ利用料に係る収入を売上げに計上しないなどの行為により、売上げを過少に申告したと認められ、新たに必要経費として認めるべき支出があることを考慮しても、請求人の事業所得の金額は、原処分における認定額を下回るとは認められない。(平27. 6. 1 名裁(所)平26-38)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平260006
- 裁決年月日
- 平成27年4月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200903990
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/17その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の農業所得の金額の計算に当たり、農産物の棚卸高の金額は原処分庁が原処分調査の際に把握した資料から適正に計算されている旨主張する。しかしながら、請求人が当審判所に提出した資料は、各年分の年初及び年末における未販売の農産物の数量、収穫月日及び収穫時の買取価額単価について、A農協が実際の取引の結果に基づき作成したものであるから、その信ぴょう性は高いものと認められる。したがって、当該農産物の棚卸高の金額は、当該資料を基礎として計算するのが相当と認められる。(平27. 4.28 札裁(所)平26-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260095
- 裁決年月日
- 平成27年4月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904990
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/38その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、宅地建物取引業(宅建業)の開業に当たって支出した①宅地建物取引主任者資格の取得に係る費用(資格取得費)及び②宅建業の営業許可に係る費用は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、宅地建物取引主任者資格は、宅建業者が事務所ごとに専任の有資格者を設置することが義務付けられているもの(設置義務資格)であって、特定の職業に従事することができる資格であることからすると、資格取得費は、新しい地位や職業を獲得するための教育費であり、所得税法第45条《家事関連費等の必要経費不算入等》第1項第1号に規定する家事費に該当することから、事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。一方、宅建業の開業に当たっては、宅建業法の規定により、都道府県知事等から免許を受けることが条件となっており、また、宅建業者免許証の交付に当たっては、①営業保証金の供託又は弁済業務保証金分担金の納付(その後、不動産保証協会が同保証金に相当する金額を供託)をした上で、②営業保証金又は弁済業務保証金の供託をした旨の都道府県知事等への届出が要件となっており、宅建業者の免許申請及び弁済業務保証金の供託等に関する手続は、宅建業の開業に当たっての必要不可欠な手続であることからすると、これらの手続に要した費用は、宅建業に係る業務と直接の関係をもち、かつ、業務の遂行上必要なものと認められる。(平27. 4.14 東裁(所)平26-95)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260095
- 裁決年月日
- 平成27年4月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904190
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/19家事関連費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が居住するマンション(本件マンション)は、事務所兼住居として使用しており、事務所部分の家賃については、不動産所得及び事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、本件マンションに家族とともに居住して、家庭生活を営みつつ、同マンションの一部において、不動産所得及び事業所得を生ずべき各業務を行っていたものと認めるのが相当であり、また、請求人が当審判所に提出した各資料の内容を十分考慮しても、請求人において、本件マンションに係る地代家賃の一部が、請求人の各業務の遂行上必要であり、かつ、その必要な部分を明らかに区分することができる場合に該当しない。したがって、請求人主張の本件マンションに係る地代家賃については、不動産所得及び事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平27. 4.14 東裁(所)平26-95)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平260003
- 裁決年月日
- 平成27年4月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904050
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/5旅費、交通費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№99
要旨
○ 請求人は、旅費交通費の一部について、他の医師との打合せ及び意見交換が主な目的であり、請求人の子の行事への出席は副次的な目的にすぎないがら、請求人の診療所に係る事業(本件事業)の事業所得の金額の計算上、必要経費に算入できる旨主張する。しかしながら、他の医師との打合せ及び意見交換の内容は、請求人の子の大学進学に関してのものであり、また、当該他の医師と事業との取引関係等も確認できないことから、当該費用等は、本件事業と直接関係し、かつ、本件事業の遂行上必要なものであったと認めることはできないところ、仮に、本件事業の遂行上必要なものが一部含まれ、家事関連費に該当するものであったとしても、その主たる部分が事業所得を生ずべき業務の遂行上必要であり、かつ、その必要である部分を明らかに区分することができるとは認められず、また、取引の記録等に基づいて、事業所得を生ずべき業務の遂行上直接必要であったことが明らかにされる部分は認められないから、本件事業の必要経費に算入することはできない。(平27. 4.13 金裁(所)平26-3)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平260003
- 裁決年月日
- 平成27年4月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№99
要旨
○ 原処分庁は、請求人には事業収入の約4倍の給与収入があり、当該給与収入が請求人の事業に資金流入され、青色事業専従者給与が支払われていることからすれば、青色事業専従者給与は事業から支払を受けていた場合には当たらず、その全額が事業所得の金額の計算上必要経費に算入できない旨主張する。しかしながら、請求人の場合、青色事業専従者給与は、事業主借勘定に振り替えられ事業用とされた現金から支払われており、事業から支払われていたものと認められるから、労務の対価として相当であると認められる金額は、青色事業専従者給与の金額として、請求人の事業所得の金額の計算上、必要経費に算入することが相当である。(平27. 4.13 金裁(所)平26-3)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平260003
- 裁決年月日
- 平成27年4月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№99
要旨
○ 請求人は、配偶者が事業の遂行上不可欠な存在であるから適正給与額が認められるべきであり、当該青色事業専従者給与は、所得税法施行令第164条《青色事業専従者給与の判定基準等》第1項各号の各要件を満たし、その全額が労務の対価として相当である旨主張する。しかしながら、当該青色事業専従者給与は、その従事内容等と類似する他の使用人の給料の約6倍の金額であること、類似同業者の青色事業専従者又は使用人が支払を受ける給与の平均額を超えていること、青色事業専従者給与を控除する前の損失額が多額であることなどに照らすと、労務の対価として相当な金額ではなく、配偶者の労務の対価として相当であると認められる金額は、類似同業者の青色事業専従者及び使用人が支払を受ける給与の平均額とするのが相当である。(平27. 4.13 金裁(所)平26-3)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平260003
- 裁決年月日
- 平成27年4月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904990
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/38その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№99
要旨
○ 請求人は、請求人が給与所得を得ている病院での勤務が①医師としての事業(本件事業)に生かされていること、②医師会員としての立場の向上に寄与していること、③同病院から患者の紹介を受けるなど直接事業収入につながっていることから、同病院に関する費用は、本件事業の遂行上必要な費用である旨主張する。しかしながら、所得税法第37条《必要経費》第1項に規定する「販売費、一般管理費その他これらの所得を生ずべき業務について生じた費用」とは、当該支出が所得を生ずべき業務と直接関係し、かつ、業務の遂行上必要なものに限られると解するのが相当であり、かかる費用に該当するか否かの判断は、単に業務を行う者の主観的な動機・判断によるのではなく、当該業務の内容や、当該支出の趣旨・目的等の諸般の事情を総合的に考慮し、社会通念に照らして客観的に行わなければならないと解されるところ、同病院は請求人の勤務先であること、また、請求人が同病院から患者の紹介を受けた事実は確認できないことからすれば、仮に請求人の同病院での勤務が本件事業に生かされている又は医師会員としての立場の向上に寄与しているという請求人の主張を前提にしたとしても、それは、請求人の主観によるものというべきであり、また、社会通念に照らして客観的にみれば、同病院に関する費用は、本件事業と直接関係し、かつ、本件事業の遂行上必要なものであったと認めることはできない。(平27. 4.13 金裁(所)平26-3)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平260003
- 裁決年月日
- 平成27年4月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904064
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/6交際費/4認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№99
要旨
○ 請求人は、元帳に計上した接待交際費(本件元帳計上接待交際費)の中には事業関連性が不明確なものも含まれるため、年末において一定割合を事業主貸勘定に振り替えることにより、当該接待交際費から事業関連性が不明確なものを控除しており、仮に、本件元帳計上接待交際費のうちに必要経費に算入されない額があるとしても、その算入されない額は当該控除した額に含まれる旨主張する。しかしながら、接待交際費が事業と直接関係し、かつ、事業の遂行上必要なものであったと認められるか否かの判断は、接待交際費個々の支出ごとにすべきものであることからすれば、元帳に計上した接待交際費から一定割合を控除したとしても、当該接待交際費から事業関連性が不明確なものが控除されたことにはならない。(平27. 4.13 金裁(所)平26-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260066
- 裁決年月日
- 平成27年1月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904264
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/26減価償却費/4償却方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税法施行令第123条《減価償却資産の償却の方法の選定》第2項に規定する「書面」の様式は法定されておらず、法定申告期限内に青色申告決算書の別紙明細として提出した「資産別固定資産減価償却内訳表」と題する書面(本件減価償却内訳表)には、資産の区分ごとに償却の方法を定率法と記載しているから、本件減価償却内訳表は、定率法を適用する旨の意思を表示した書面として、同項に規定する「書面」に当たる旨主張する。しかしながら、本件減価償却内訳表は、そのよるべき償却の方法を届け出る旨の記載がなく、また、その記載の状況からすると、当該記載は、各資産ごとに償却費の計算を定率法により行った旨の明細が記載されたものと認められ、所得税法施行令第123条第2項に規定する「その有する減価償却資産と同一の区分…に属する減価償却資産につき、当該区分ごとに」そのよるべき償却の方法を記載したものとは認められない。したがって、本件減価償却内訳表の提出は、納税申告行為の一環としてのみされたものというべきであって、当該提出をもって所得税法施行令第123条第2項に規定する届出があったとみることはできない。(平27. 1. 9 東裁(所)平26-66)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260032
- 裁決年月日
- 平成26年12月4日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904020
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/2租税公課
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№97
要旨
○ 原処分庁は、請求人は審査請求においてA市費などの金員(本件金員)を請求する旨が記載された文書を提出しただけで、本件金員が事業所得に係る総収入金額を得るために直接に要した費用の額又は事業所得を生ずべき業務について生じた費用であることを具体的に立証していないことから、本件金員は請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入されるとは認められない旨主張する。しかしながら、当審判所が調査審理した結果、当該文書は請求人が所有する農地の所在するA市の市長などが発行したものであり、当該文書に示された本件金員は、A市などにおいて農地等の面積を賦課基準として徴収され、その用途は主に農地等の保全に係るものであると認められるから、本件金員は請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入されるべきである。(平26.12. 4 大裁(所)平26-32)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260024
- 裁決年月日
- 平成26年9月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№96
要旨
○ 請求人は、所得税法上の事業とは、個人が事業を行う目的で活動し、その目的を達成する意思でその活動を遂行することをいうところ、請求人は著述業を行う目的を持って、その目的を達成する意思で著述業を行っていたのであるから、請求人の行っていた業務は所得税法施行令第63条《事業の範囲》第11号に規定する「著述業その他のサービス業」に該当する旨主張する。しかしながら、所得税法第27条《事業所得》第1項及び所得税法施行令第63条に規定する「事業」については、その意義自体について一般的な定義規定を置いていないところ、その意味するところは、自己の危険と計算において独立して行う業務であり、営利性・有償性を有し、かつ、反復継続して業務を遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められるものであると解される。そして、ある所得が事業所得に当たるか否かを判断するに当たっては、当該所得が社会通念上「事業」といえる程度の規模・態様においてなされる営利性、有償性、反復継続性をもった活動によって生じる所得か否かによって判断すべきであり、この場合において「事業」といえる程度の規模・態様においてなされる活動といえるかどうかは、自己の危険と計算においてする企画遂行性の有無、その者の精神的肉体的労務の投入の有無、人的・物的設備の有無、その者の職業・経験及び社会的地位等を総合的に勘案して判断すべきである。請求人は、当該業務に関して自己の計算と危険において簡易ながら一定の物的設備を整え執筆や講演等の活動を行ったと認められるものの、他方で当該業務の企画遂行性の程度は仮にあったとしても乏しいものにとどまっており、請求人が本件業務に投入している精神的肉体的労務も限定的なものであり、さらに請求人は勤務先から生活を営むのに十分な給与を得ていたことからすれば、当該業務が社会通念上「事業」といえる程度の規模・態様においてなされた活動とはいえない。(平26. 9. 1 東裁(所)平26-24)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260008
- 裁決年月日
- 平成26年8月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901049
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が処方元から預った医薬品を薬品販売の会社(本件会社)へ配達し、預かった代金を処方元に渡すという取引は、単なる医薬品の取次ぎであり、自己の計算により行った取引ではなく、また手数料も受領しておらず、課税されるべき所得は発生していない旨主張する。しかしながら、①請求人は、医薬品を仕入れた際に基礎帳簿に仕入れに係る記帳を行っていたこと、②基礎帳簿に記載された内容から算定された卸売の売上原価は、公表の卸売管理帳に記載された卸売の売上原価を大幅に上回り、卸売管理帳に記載されていない卸売先の存在が強く推認されたこと、③本件会社は平成10年頃から医薬品を請求人から現金仕入れしており、少なくとも平成21年5月以後の医薬品の納品について、請求人は当該医薬品を仕入価額に利益を乗せて本件会社に納品していたと認められること、④請求人の経営する薬局の元従業員(本件従業員)は、本件会社に医薬品を配達する際、請求人の店舗に保管されていた医薬品を納品していたこと、⑤請求人は、本件会社への医薬品の納品価額を同社の代表取締役と直接電話で交渉し、請求人自身の判断で納品価額を決定していたこと、⑥本件従業員は、本件会社への医薬品の納品に際し、当該医薬品と納品書類似の内容を記載したメモのみを持参し、本件会社は、当該医薬品とメモとの内容が一致すれば領収証の発行を受けずに現金を本件従業員に手交していたこと、⑦本件従業員は、本件会社から預かった現金を請求人に手交していたことが認められる。以上のことから、請求人は、医薬品卸売業者等から医薬品を仕入れ、自己の判断で利益を上乗せした納品価額を決定し、自身の在庫の医薬品の中から本件会社へ納品し、現金により決済するという医薬品の現金卸売取引を行っていると認めることができるから、当該取引は、請求人の卸売取引であると認めるのが相当である。(平26. 8.27 大裁(所・諸)平26-8)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平250044
- 裁決年月日
- 平成26年5月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200903990
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/17その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、インフルエンザワクチンの予防接種に係る収入金額(本件自費収入金額)に加算すべき金額は、現金で受領した予防接種代金(本件接種代)だけである旨主張する。しかしながら、本件接種代は、請求人が自ら記載した本件自費収入金額に係るメモ(本件請求人メモ)に記載されていない上、請求人は、本件請求人メモの基となった資料を廃棄しており、また、本件請求人メモの作成過程をみる限り、本件請求人メモは正確な金額の記載がなされたものとにわかに認めることはできないなどの事実関係に照らせば、本件自費収入金額に加算すべき金額が本件接種代のほかにも存在する可能性があることが強く推認されるから、請求人の主張する方法を採用することはできない。(平26. 5.27 関裁(所)平25-44)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平250044
- 裁決年月日
- 平成26年5月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904229
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/22支払利子、割引料/5その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、金融機関から借り入れた借入金(本件借入金)は、所得税等を納付することによって事業資金に支障を来さないように借り入れたものであるから、本件借入金に係る支払利子(本件利子割引料)は必要経費に算入することができる旨主張する。しかしながら、借入金の利子を必要経費に算入するためには、当該借入金が必要経費に算入することのできる費用に充てられたものであることを要するところ、本件借入金は、所得税法第45条《家事関連費等の必要経費不算入等》第1項によって必要経費に算入することのできない請求人の所得税等の納付に充てられているから、本件利子割引料は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平26. 5.27 関裁(所)平25-44)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平250015
- 裁決年月日
- 平成26年5月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、人的設備の有無、外部からの特別な資金調達手段の存在、専業か副業かということは、事業性の判断の指標とできず、また、膨大なインターネット情報の中から大変な労力を費やして外国為替証拠金取引(FX取引)に関する情報を収集し、相当な時間を費やしているのであるから、請求人のFX取引(本件FX取引)は、所得税法施行令第63条《事業の範囲》第12号に規定する「対価を得て継続的に行う事業」に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が主張する上記諸点は、事業成立のための必須の要件であるということはできないが、事業に当たるか否かは、当該経済的行為の性質・内容、人的・物的設備の有無、資金の調達方法、費やした精神的・肉体的労力の程度、その者の収入状況などの諸点を総合的に検討することにより、事業としての社会的客観性が認められるか否かによって判断すべきであり、そして、事業としての社会的客観性が認められるためには、相当程度安定した収益を得られる可能性がなければならず、請求人が主張する諸点もそのような事情の一つとして考慮することを要するものである。本件FX取引における諸点を総合的に検討してみると、請求人には資金調達が認められるものの、①請求人が相当程度の精神的・肉体的労力を費やしていたとは認め難いこと、②請求人が客観的に事業と見得るまでの人的・物的設備を有していたとは認められないこと、③請求人の生活の資が請求人が代表取締役を務める法人からの役員報酬によっていたと認められること、④本件FX取引が継続的に相当程度安定した収益を得られる可能性があったとは認められないことを勘案すると、本件FX取引は、事業としての社会的客観性が認められず、所得税法施行令第63条第12号に規定する「対価を得て継続的に行う事業」には該当しない。(平26. 5.20 熊裁(所)平25-15)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250116
- 裁決年月日
- 平成26年5月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904110
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/11支払手数料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人から所有建物等(本件建物等)の管理等業務を委託された同族会社が、不動産管理会社に対して支払った管理委託手数料等(本件各費用)について、請求人が直接当該不動産管理会社からの役務提供を受けており、当該同族会社との合意(本件合意)に基づき請求人が支払っていたから請求人の不動産所得の必要経費に該当する旨主張する。しかしながら、請求人と同族会社間、同族会社と不動産管理会社間で締結された各契約に係る署名押印のある契約書の内容によれば、請求人は本件建物等を含む所有不動産の賃貸に関する業務及び維持管理に関する業務を包括的に委託することを同族会社との間で合意し、同社は、請求人から委託された各業務のうち、本件建物等に係る賃貸業務及び維持管理業務を不動産管理会社に対し再委託することを当該管理会社との間で合意したものと認められるから、請求人が、最終的に各業務の成果を受けているとしても、不動産管理会社から直接役務提供を受けているということはできない。そして、当該各契約書の内容等をみても本件合意の存在をうかがわせるものはなく、当該各契約書の内容と別の合意がなされたことを裏付ける証拠書類も存在しない。そうすると、請求人は、何ら契約上の根拠もなく、備付けの総勘定元帳に同族会社が不動産管理会社に支払った本件各費用を記帳していたものと認められる。さらに、請求人及び同族会社の記帳状況等からみて、請求人が本件各費用相当額を負担したと解することができるとしても、請求人は、不動産管理会社から直接役務の提供を受けているものではなく、何ら契約上の根拠のない本件各費用相当額を必要経費に算入していたにすぎないものであるから、当該各費用相当額は、客観的にみて、請求人が行う本件建物等の貸付けに係る業務と直接の関係をもち、かつ、当該業務の遂行上必要であったとものはいえず、請求人の不動産所得の必要経費に該当しない。(平26. 5. 9 東裁(所)平25-116)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平250031
- 裁決年月日
- 平成26年4月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904280
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/28繰延資産の償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人及び請求人が役員を務める医療法人の各破産手続の中において、債権者である金融業者との間で、金融業者が破産管財人に対し届け出た各破産債権に対応する請求人の債務の額と同額の和解金を金融業者に支払うことによって、請求人の債務を免除するなどの合意(本件合意)があったと主張し、本件合意により請求人は破産管財人から病院に係る事業経営権を取得して、病院事業を再開することができたのであるから、本件合意に基づき支払った金員(本件金員)は、所得税法第2条《定義》第1項第20号、所得税法施行令第7条《繰延資産の範囲》第1項第1号に規定する「開業費」、あるいは同施行令第7条第1項第3号ホに規定する「自己が便益を受けるために支出する費用」に該当する旨主張する。しかしながら、請求人が支払った本件金員は、請求人の借入債務又は連帯保証債務に対する弁済にすぎず、「開業費」にも、「自己が便益を受けるために支出する費用」としてその支出の効果がその支出の日以後1年以上に及ぶものにも該当しない。したがって、本件金員は、所得税法第2条第1項第20号、所得税法施行令第7条第1項第1号に規定する繰延資産には該当しない。(平26. 4.25 名裁(所)平25-31)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平250012
- 裁決年月日
- 平成26年3月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904270
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/27資本的支出と修繕費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、店舗(本件建物)2階の工事(本件工事)の費用は、模様替えをしただけのものであるから修繕費である旨主張する。しかしながら、本件工事は、本件建物の2階の賃貸用の2室を1室にした上で、和室を洋室に改装し、さらに、乾燥室及び防音を施したピアノ部屋を作るなど、居住を目的として改装されたものと認められ、当該固定資産の使用可能期間を延長させ、又は、その価値を増加させたものであるから、本件工事の費用は、通常の維持管理のために要したものとはいえず、その全額が資本的支出に該当すると認められる。(平26. 3.20 熊裁(所・諸)平25-12)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平250012
- 裁決年月日
- 平成26年3月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の妻に対する青色事業専従者給与(本件専従者給与)については、毎月現金で支払っており、源泉徴収簿で管理していた、また帳簿上は専従者給与勘定で処理すべきところを誤って店主勘定で処理していた旨主張し、確かに、①毎月口座から出金されていた事実、②源泉徴収簿に支給した旨の記載及び③本件専従者給与に係る年末調整を行い源泉所得税を納付した事実が認められる。しかしながら、①については、請求人の口座から出金され、総勘定元帳の現金勘定の借方に計上されているが、その後の使途は不明であること及び出金は毎月中旬にされており、届出書の支給期と相違していること、②については、源泉徴収簿に空欄や記載不備な点があること及び③については、本件専従者給与から徴収して納付したものではなく、他の預り金から支出されたものであることを考慮すれば、請求人が本件専従者給与を必要経費として計上した金額に対応する処理を事後的に形式を整えたにすぎないと認められることから、①ないし③の事実によって請求人の主張を推認するに足りる事実とはいえない。また、①現金出納帳の備付けはなく、現金による支払の事実を確認することができないこと、②専従者給与勘定は、現実に本件専従者給与を支払ったことを証しているとは認められないこと及び③本件専従者給与を誤って店主勘定で処理していた事実も認められないことからすると、専従者給与勘定以外の勘定科目から本件専従者給与が支払われたことを証する事実を認めるに足りる証拠もなく、本件専従者給与が支払われたとは認めることができない。(平26. 3.20 熊裁(所・諸)平25-12)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平250014
- 裁決年月日
- 平成26年3月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904359
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/35損害賠償金/2その他の損害賠償金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成18年に発生した事故により生じた損害賠償金について、賠償すべき額が平成22年中の相手方との合意により確定したことから、当該損害賠償金のうち未払金に相当する金額は平成22年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入できる旨主張する。しかしながら、当該賠償すべき額について、平成22年中に相手方と合意した事実は認められず、平成24年中の請求人と相手方との合意により確定したものと認められる。したがって、当該損害賠償金のうち未払金に相当する金額は、平成22年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入できない。(平26. 3.12 仙裁(所)平25-14)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平250014
- 裁決年月日
- 平成26年3月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、漁業関係の法人への出資金(本件出資金)は、請求人が営む漁業に関連する支出で、漁獲量を確保するために必然的に強いられた出資であり、形式のみで有価証券として認定し事業所得の金額の計算上必要経費として認めないことは、経済的実態を無視し合理性を欠くものであり、出資先が解散したことによる本件出資金に係る損失(本件出資金損失額)は、所得税法第37条《必要経費》第1項の規定により事業所得の金額の計算上必要経費に算入できる旨主張する。しかしながら、本件出資金は、請求人が営む漁業に関連する支出として、漁獲量を確保するために必然的に強いられた出資であるとの事実を認めるに足りる証拠もなく、また、本件出資金損失額は、客観的にみて請求人の事業活動と直接の関連を持たず、その事業の遂行上必要なものであるとはいえず、請求人の「業務について生じた」ものとはいえない。したがって、本件出資金損失額は、平成22年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入できない。(平26. 3.12 仙裁(所)平25-14)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平250014
- 裁決年月日
- 平成26年3月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904359
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/35損害賠償金/2その他の損害賠償金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成18年に発生した事故により賠償すべき額として相手方に平成19年から平成22年まで再三提示してきた金額は、相手方から明確な拒絶はなく、双方において裁判に訴える意思も見られず、最低限の賠償額として当事者間に争いがないのであるから、所得税基本通達37−2の2《損害賠償金の必要経費算入の時期》に照らしても、平成22年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入できる旨主張する。しかしながら、当該通達は、債務確定主義の例外として、その年12月31日までにその賠償すべき額が確定していないときであっても、同日までにその額として相手方に申し出た金額に相当する金額を当該年分の必要経費に算入したときは、これを認める旨定めているところ、相手方に対する賠償すべき額の申出は、平成19年中に行った事実は認められるものの、平成22年中に行った事実は認められない。したがって、当該損害賠償金は、平成22年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入できない。(平26. 3.12 仙裁(所)平25-14)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平250014
- 裁決年月日
- 平成26年3月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904310
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/31資産の廃棄、滅失による損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、漁業関係の法人への出資金は請求人が営む漁業に関連する支出で、漁獲量を確保するために必然的に強いられた出資であり、形式のみで有価証券として認定し事業所得の金額の計算上必要経費として認めないことは、経済的実態を無視し合理性を欠くものであり、出資先が解散したことによる出資金に係る損失(本件出資金損失額)は、所得税法第51条《資産損失の必要経費算入》第1項の規定により、事業所得の金額の計算上必要経費に算入できる旨主張する。しかしながら、当該法人への出資金は株式であり、所得税法第2条《定義》第1項第17号に規定する有価証券に該当するところ、所得税法第51条第1項に規定する資産損失の対象となる資産には、有価証券は含まれない。したがって、本件出資金損失額は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入できない。(平26. 3.12 仙裁(所)平25-14)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平250026
- 裁決年月日
- 平成26年3月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904030
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/3会費、負担金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№94
要旨
○ 請求人は、所得税法第37条《必要経費》第1項に規定する「販売費、一般管理費及びその他これらの所得を生ずべき業務について生じた費用」とは、文理解釈する限り、業務と直接の関係を持つものである必要はなく、客観的にみて所得を生ずるのに必要なものであれば足りるとして、加入するロータリークラブ(本件クラブ)の入会金及び年会費(本件各諸会費)は必要経費に算入できる旨主張する。しかしながら、事業所得の金額の計算上、必要経費が総収入金額から控除されることの趣旨は、投下資本の回収部分に課税が及ぶことを回避することにあると解されるところ、日常生活において事業による所得の獲得活動のみならず、所得の処分としての私的な消費活動も行っている個人の事業主における事業所得の金額の計算に当たっては、事業上の必要経費と所得の処分である家事費とを明確に区分する必要があり、それらを踏まえて所得税法第37条1項、同法45条《家事関連費等の必要経費不算入等》第1項及び所得税法施行令第96条《家事関連費》第1号の各文言に照らせば、所得税法第37条第1項のいう費用とは、単に業務と関連があるというだけではなく、その支出が業務と直接の関係を持ち、かつ、業務の遂行上必要なものに限られると解するのが相当であり、その判断は、単に業務を行う者の主観的な動機・判断によるのではなく、当該業務の内容や、当該支出の趣旨・目的等の諸般の事情を総合的に考慮し、社会通念に照らして客観的に行われなければならないと解される。以上のことから、請求人が本件クラブの会員として行った活動を社会通念に照らして客観的にみれば、その活動は、登記又は供託に関する手続について代理することなど司法書士法第3条《業務》第1項各号に規定する業務と直接関係するものということはできず、また、その活動が司法書士としての業務の遂行上必要なものということはできないため、請求人が支出した本件各諸会費は、請求人の事業所得の金額の計算上、必要経費に算入することはできない。(平26. 3. 6 名裁(所)平25-26)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平250011
- 裁決年月日
- 平成26年2月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901020
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/2事業の意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、宅地分譲業者(A社)との間で、A社を宅地分譲事業(本件事業)の主体とする匿名組合契約と民法上の組合契約との中間形態である匿名組合契約類似の契約を締結して、本件事業に積極的に参加して本件事業をA社と共同で行っていたものであるから、本件事業は請求人の事業所得を生ずべき事業に当たる旨主張する。しかしながら、請求人は、本件事業の経営判断に関与しておらず、安定した収益を得られる可能性もなく、本件事業のために費やした精神的、肉体的労力の程度も軽微なものと認められること等から、事業所得を生ずべき事業として本件事業を行っていたものとは認められず、また、匿名組合契約と民法上の組合契約の中間形態である匿名組合契約類似の契約がいかなる契約であるか明らかではなく、このような契約が締結されたと認めるに足りる証拠もない。(平26. 2.25 仙裁(所・諸)平25-11)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平250011
- 裁決年月日
- 平成26年2月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904190
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/19家事関連費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業所得を生ずべき事業として宅地分譲業者(A社)と共同で宅地分譲事業(本件事業)を行っていることを前提に、本件事業に係る損失負担金(本件損失負担金)、A社との本件事業に係る裁判(本件裁判)の訴訟費用(本件訴訟費用)及び本件裁判の弁護士費用(本件弁護士費用)が事業所得の必要経費に算入できる旨主張する。しかしながら、本件損失負担金は、本件事業が損失を生じて終了した場合に初めて請求人にその支払義務が生じるものであることから、業務との関連性及び業務の遂行上必要であることを要する費用とは認められず、家事上の経費に当たると認められ、また、本件訴訟費用及び本件弁護士費用も家事上の経費に当たる本件損失負担金に係る本件裁判のために要した費用であるから、本件損失負担金と同様に、家事上の経費に当たる。(平26. 2.25 仙裁(所・諸)平25-11)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平250029
- 裁決年月日
- 平成26年2月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の妻は、請求人の営む税理士業(本件事業)に従事するほか、自らが役員を務める関連法人(本件各関連法人)の業務にも従事しているが、本件事業に7ないし8時間従事し、一方、本件各関連法人の業務は、従事時間も短く、業務内容はいずれも軽微なものであるから、青色事業専従者に該当する旨主張する。しかしながら、請求人の妻は、時間的空間的に区別することなく、本件事業の業務と本件各関連法人の業務を同時並行で随時行い、本件各関連法人の取締役として職務を常に遂行し得る状態にあったと認められるから、本件各関連法人の具体的な業務をしていない時間があったとしても、それによって、所得税法施行令第165条《親族が事業に専ら従事するかどうかの判定》第2項第2号括弧書に規定する「その職業に従事する時間が短い者その他当該事業に専ら従事することが妨げられないと認められる者」に当たらず、請求人の妻が本件各関連法人の役員である期間は、当該事業に専ら従事する期間(事業専従期間)に含むことができない。したがって、各年分における請求人の妻の本件事業に係る事業専従期間は6月を超えず、青色事業専従者には該当しない。(平26. 2. 4 関裁(所)平25-29)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平250029
- 裁決年月日
- 平成26年2月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904265
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/26減価償却費/5耐用年数
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、中古で取得した賃貸用建物(本件各建物)の耐用年数について、本件各建物を事業の用に供したそれぞれの年分において、法定耐用年数を適用して申告したが、法定耐用年数は新築建物について適用されるものであるから、本件各建物の耐用年数は、中古資産の耐用年数の算定方法について定めた減価償却資産の耐用年数等に関する省令第3条《中古資産の耐用年数等》第1項の規定に基づく年数(簡便法等)によって算定すべきである旨主張する。しかしながら、納税者が中古で取得した減価償却資産の耐用年数を簡便法等によって算定する場合には、当該資産を事業の用に供した日の属する年分において、これを選定することが必要であるところ、請求人は、本件各建物を事業の用に供した各年分において、本件各建物の耐用年数について、簡便法等ではなく法定耐用年数を選定していることから、請求人は、もはや本件各建物の耐用年数を簡便法等によって算定することはできない。(平26. 2. 4 関裁(所)平25-29)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平250007
- 裁決年月日
- 平成25年12月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200999000
- 争点
- 9事業所得/5その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①原処分庁が課税要件事実の認定に用いた金銭出納データ(本件各データ)を見たことがなく、その作成にも関与したことはないから、本件各データを請求人に対して課税するための証拠とすることはできない旨、②本件各データについて、店舗A、B及びC(本件各店舗)の手書の金銭出納帳や、本件各店舗の日々の売上げについて作成されていたレジ日報、当該レジ日報の基になる売上伝票と照合できておらず、そのような本件各データが本件各店舗の金銭出納の状況を正しく示したものであるかどうかは分からない旨、③本件パソコンには、本件各データのほかにも多数の金銭出納データが多数保存されていたのであり、どの金銭出納データが本件各店舗に関するものであるか特定することはできない旨主張する。しかしながら、①請求人が本件各データを見たことがなく、その作成に関与したことがないということは、請求人に対する課税の証拠とすることができるか否かと直接関係がない上、本件各データが入力されるまでの経緯やその入力された取引の状況に基づき、本件各データには本件各店舗の金銭出納の状況を認定する証拠として関連性及び信用性が認められ、②本件各データの作成状況及び作成後の保存状況並びに本件各店舗に関係する取引その他の事実及び証拠と本件各データとの整合性から、本件各データは、本件各店舗の金銭出納の状況を認定する証拠として信用性が認められるのであり、本件各金銭出納帳並びに本件各店舗のレジ日報及び売上伝票と照合していないことをもって、この信用性を否定することはできず、③金銭出納データの入力状況、入力された各データの内容及びその保存状況、保存されていた損益表との関連などに基づいて、各金銭出納データ中、本件各データを本件各店舗の金銭出納データとして適切なものであると特定することができる。(平25.12. 3 広裁(所・諸)平25-7)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平250005
- 裁決年月日
- 平成25年11月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904019
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/1売上原価/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№93
要旨
○ 原処分庁は、請求人が支払ったとする委託費(本件委託費)について、①委託法人は、業務委託に係る契約金額を請求人又は請求人の妻が意のままに決定することを企図して設立された会社であること、②契約金額について客観的又は合理的な算定根拠が明らかでないこと、③請求人の業務を遂行する上で業務委託を行う必要がなかったことからすれば、委託契約の金額が請求人の主観的な判断あるいは恣意的に決定されているから、本件委託費が支払われていることをもって、直ちに事業所得の金額の計算上必要経費に算入することは認められない旨主張する。しかしながら、請求人は、業務の一環として委託契約を締結し、本件委託費を支払っていることが認められ、本件委託費は、資料に基づき、契約当事者間の話合いの結果により決定されたものであって、提供される役務の価値を超えて代金が支払われたものとまでの評価ができるものではないというべきであることから、本件委託費は、その全額が事業所得の金額の計算上必要経費に算入することができる。(平25.11.27 熊裁(所)平25-5)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平250005
- 裁決年月日
- 平成25年11月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904050
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/5旅費、交通費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№93
要旨
○ 請求人は、旅費交通費について、帳簿に記載し、証拠資料を保存しており、架空出張は一切ないこと、更正通知書には、元勤務医の弁明のみがいたずらに取り上げられているが、それすらも具体的証拠や客観性がないこと、出張したのは事実であり、業務関連性があることには変わりはないから事業所得の金額の計算上必要経費に算入できる旨主張する。しかしながら、原処分庁は、請求人が計上した旅費交通費のうち、実際に支出した金額及び出張した事実が明らかなものについては必要経費の算入を認めた上で、それ以外のもの(本件旅費交通費)については認めなかったものであり、原処分庁が認定した必要経費の内容及び金額は合理的であって、これを超える必要経費は存在しないと事実上推定されると解されるところ、請求人が出張した事実を証するものとして当審判所に提出したカレンダーは、総勘定元帳と整合しない箇所が散見されることから、請求人等が出張したことを認めるに足りる証拠とまではいえず、請求人は、その具体的内容を明らかにし、ある程度これを合理的に裏付ける程度の立証をしたとは認められないから、本件旅費交通費は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入することができない。(平25.11.27 熊裁(所)平25-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250010
- 裁決年月日
- 平成25年7月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904064
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/6交際費/4認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№92
要旨
○ 請求人は、必要経費に算入した開業費の償却費、接待交際費及び旅費交通費の各費用は、業務の遂行上必要なものであるから、必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第37条《必要経費》第1項に規定する「販売費、一般管理費及びその他これらの所得を生ずべき業務について生じた費用」は、単に業務と関連があるというだけでなく、客観的にみてその費用が業務と直接の関係を持ち、かつ、業務の遂行上必要なものに限られると解するのが相当であるところ、請求人が必要経費であると主張する上記各費用は、業務の遂行上必要なものと認められないから、必要経費に算入することはできない。(平25. 7. 9 東裁(所)平25-10)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平250001
- 裁決年月日
- 平成25年7月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904214
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/4退職金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№92
要旨
○ 請求人らは、税理士業を営んでいた被相続人の死亡によって、その従業者が退職することになり、未払退職金の支払債務が発生、確定した旨主張する。しかしながら、使用者の従業者に対する退職金の支払債務は、雇用契約の終了、すなわち退職の事実が生じたことにより当然に発生するというものではなく、就業規則、退職金規程等で退職金を支給すること及びその支給基準があらかじめ定められているかなど、少なくとも明確な条件に従って退職金が反復、継続的に支払われることによって労使慣行が成立したといえる場合に発生するものと解されるところ、被相続人の税理士業務に係る就業規則、退職金規程等はなく、また、被相続人の死亡当時、未払退職金の発生を根拠付けるような労使慣行が成立していたとはいえない。したがって、従業者に退職の事実があるか否かにかかわらず、退職金支払債務の発生の根拠を欠くため、被相続人の死亡により、未払退職金の支払債務が発生、確定していたということはできない。(平25. 7. 5 広裁(所)平25-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250006
- 裁決年月日
- 平成25年7月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901010
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/1事業所得の意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の営むインターネットによる衣服等の輸入販売業務(本件業務)は日本標準産業分類における「卸売業、小売業」の中の「無店舗小売業」に分類され、所得税法施行令第63条《事業の範囲》第7号の「卸売業及び小売業」に該当するから、所得税法第27条《事業所得》第1項に規定する事業に該当し、また、営利性、有償性等の判断基準に照らしてみても事業に該当する旨主張する。しかしながら、日本標準産業分類と所得税法施行令第63条とは別個の概念であり、当該産業分類に列挙される各「産業」に該当することをもって、直ちに同条に規定する「事業」に該当するということはできない。そして、請求人は、本件業務に関して、人的設備と簡易ながら一定の物的設備を整え、自己の危険と計算において一定の活動を行ったと認められるものの、他方で、費用負担の重い物的設備を有さず、本件業務の企画遂行性の程度は終始乏しいものにとどまっている上、本件業務に費やした精神的肉体的労力の程度は極めて低く、請求人が代表取締役を務める法人から生活を営むのに十分な報酬を得ており、また、本件業務から相当程度の期間継続して安定した収益を得られる可能性も極めて低かったことからすれば、本件業務は、社会通念上「事業」というに値する規模・態様において行われたとはいえず、本件業務から生じる所得を事業所得と認めることはできない。(平25. 7. 4 東裁(所)平25-6)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平240060
- 裁決年月日
- 平成25年6月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200999000
- 争点
- 9事業所得/5その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自らの貸金業に係る月報及び出納明細(本件各月報等)は、従業員が自らの報酬を高額にするために、受領した金利の金額を割り増しして作成したものであり、その記載事項に不明な点があるから、これを基に算定された請求人の事業所得の金額は誤っている旨主張する。しかしながら、本件各月報等は、請求人が各店長に指示して作成させ、幹部従業員にその内容を確認させた上で毎月現金とともに受け取っていたものであり、預金口座への入金状況と一致するなど客観的証拠とも整合していることから、正確に記載されたものと認められ、従業員が金利の金額を割り増しして作成するなどの不明点があればその際に問題化していたはずであり、そのような証拠がないことからすると、請求人の主張は採用できない。(平25. 6.25 関裁(所)平24-60)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240043
- 裁決年月日
- 平成25年6月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904990
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/38その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関係法人が専門学校として使用している同法人との共有建物のうち請求人持分部分に係る減価償却費等及び当該建物が所在する土地の請求人所有部分の租税公課の全額について、過去に行っていた学校の形を替えて事業を継続する意思があり、事業継続のための計画・準備を行っていることから、事業所得の金額の計算上必要経費と認められる旨主張する。しかしながら、請求人は過去に行っていた学校休校後、新たな学校に係る構想及び相談を行い、開校の準備をしていたことは認められるが、当該建物及び土地を利用した学校を開校しておらず、当該建物及び土地が開校準備のために使用された事実はないこと、事業を開始するためにする準備行為であり具体的な事業活動を行っている状態とは認められないことから、当該各経費は必要経費として認められない。(平25. 6.11 名裁(所)平24-43)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240041
- 裁決年月日
- 平成25年6月6日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200904990
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/38その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、生命保険外務員であった請求人は生命保険契約者である法人の理事長に対し販売促進費(本件販売促進費)を支払ったとする根拠を具体的かつ客観的に示さず、また、当該理事長は本件販売促進費を受け取っていない旨申述していることなどから、本件販売促進費の支払の事実は認められない旨主張する。しかしながら、本件はいわゆるバックリベートの支払という事案の性質からすると、領収証等の直接証拠がないことは不自然ではなく、これのみで本件販売促進費の支払の事実がないと判断するのは早計であり、具体的かつ客観的な複数の間接証拠によると、本件販売促進費の支払の事実が認められる。また、関係者の申述については慎重に検討すべきであり、原処分庁の質問てん末書によると、調査担当職員は理事長に対して生命保険契約の締結に当たりリベート等の金銭の受領があったかとの質問をしたのみで、受領していない旨の理事長の回答をそのまま鵜呑みにし他に質問をしていないほか、請求人が原処分庁に提出した資料の中には、理事長から受信した携帯メールの内容が記載されているものがあり、この携帯メールの内容を慎重に検討していれば、理事長のリベートを受領していない旨の回答に信用性が認められないことが確認できたことなどからすると、原処分庁の主張は採用できない。したがって、本件販売促進費は支払の事実が認められ必要経費に算入される。(平25. 6. 6 名裁(所・諸)平24-41)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240224
- 裁決年月日
- 平成25年6月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904990
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/38その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が司法書士法人(本件法人)を設立した日(平成22年12月○日)に広告会社との間で締結した、平成23年の広告媒体の使用契約(本件広告契約)に基づき支払った広告宣伝費の額(本件広告宣伝費の額)について、本件法人設立後も個人として司法書士業務を行っていたこと、本件広告宣伝費の額を請求人個人の業務に係る広告の費用として支払ったこと、現に、平成23年3月まで掲出された広告の広告主は請求人個人であることから、本件広告宣伝費の額は、請求人の事業所得の計算上必要経費に算入される旨主張する。しかしながら、請求人が、本件法人設立後に司法書士法第42条《社員の競業の禁止》第1項の規定に違反して請求人個人として司法書士業務を行っていたと認定するに足りる証拠は認められず、本件法人設立後に請求人が行った司法書士業務は本件法人の業務として行われていたとみるのが相当であること、また、請求人は本件広告契約締結前から本件法人の設立を前提として広告会社の担当者と同契約の内容を協議し確定したのであり、本件広告契約は本件法人の広告を掲出するために締結されたとみるのが相当であること、加えて、平成23年3月まで掲出された広告の広告主の名称には司法書士法人を冠してはいないが、当該広告に表記された事務所の所在地及び電話番号は本件法人と同一であり、当該広告の宣伝効果は本件法人に及ぶと認められ、これらのことからすると、本件広告契約は、本件法人の業務のために締結されたものであり、本件広告宣伝費の額は、請求人の事業所得の計算上必要経費には算入されない。(平25. 6. 6 東裁(所・諸)平24-224)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平240025
- 裁決年月日
- 平成25年5月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904180
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/18弁護士費用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№91
要旨
○ 請求人は、請求人が提起した課税処分の取消訴訟(本件訴訟)は事業所得の金額の計算上必要経費に算入した青色事業専従者給与の適正額を争うものであり、請求人が事業を営んでいなければ当該給与の支給もなく、本件訴訟も発生することがなかったから、本件訴訟に係る各費用等(本件各訴訟費用等)は請求人の業務に関連して発生し、請求人の事業所得を生ずべき業務の遂行上必要な支出であり、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することができる旨主張する。しかしながら、本件各訴訟費用等は、本件訴訟を遂行するために支払われたものであり、本件訴訟は前回更正処分等により増加した所得税額を争うものであるところ、所得税法第45条《家事関連費等の必要経費不参入等》第1項本文及び第2号が事業所得の金額の計算上所得税を必要経費に算入しない旨規定していることに照らせば、本件各訴訟費用等は、税理士業を営む請求人の業務と直接の関連を持ち、客観的に業務の遂行上必要な費用であるとはいえないから、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平25. 5.29 広裁(所)平24-25)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平240025
- 裁決年月日
- 平成25年5月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№91
要旨
○請求人は、青色事業専従者である妻に対して支払った給与の金額(本件青色専従者給与額)は、妻の労務の性質及びその提供の程度からすれば、その全額が妻の労務の対価として相当額(適正給与相当額)であると認められるべきである旨主張する。しかしながら、適正給与相当額として認められるためには、所得税法施行令第164条《青色事業専従者給与の判定基準等》第1項に規定する①労務に従事した期間、労務の性質及びその提供の程度、②その事業に従事する他の使用人が支払を受ける給与の状況及びその事業と同種の事業でその規模が類似するものに従事する者が支払を受ける給与の状況、③その事業の種類及び規模並びにその収益の状況の3つの要素を総合勘案して、青色事業専従者の労務の対価として相当であると客観的に認識できるものでなければならないところ、当審判所の調査の結果によれば、請求人の妻の労務の性質は、請求人の事業に従事する各使用人(本件各使用人)のそれと大きく異なるものではなく、妻の労務の提供の程度は本件各使用人のそれと従事時間に現れる程度の差異があったと認められるから、これを前提として、上記②の各方法により適正給与相当額を検討したところ、本件青色専従者給与額は、著しく高額であり妻の適正給与相当額であるとは認められない。そうすると、本件青色専従者給与額のうち適正給与相当額を上回る部分の金額は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平25. 5.29 広裁(所)平24-25)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平240019
- 裁決年月日
- 平成25年3月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200903050
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/5役務提供等に係る収入金額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№90
要旨
○ 原処分庁は、請求人が取引先に請負に係る報酬を請求した時に、収入すべき権利が確定したといえるから、請求人の事業所得の金額の計算上総収入金額に算入すべき金額は、その年中に請求人が取引先に請求した役務の提供に係る対価の合計額となる旨主張する。しかしながら、請求人と取引先との間の請負契約は、請求人及びその従業員が、取引先から指示されたブロックの溶接等を行うというものであるから、物の引渡しを要しない役務の提供を内容とする請負契約であると認められる。そして、取引先は、請求人の報酬を日々の作業時間から算出していたこと、また、請求人は既に完了した溶接等の報酬の支払を随時請求することができたことからすれば、請求人と取引先は、日々の役務の提供が完了するごとに報酬請求権が発生、確定する旨の請負契約を締結していたと認めるのが相当である。そうすると、請求人が取引先との間で締結した請負契約に基づく報酬請求権の収入すべき時期は、その役務の提供が完了した日の属する年分となり、本件各年分の事業所得の金額の計算上総収入金額に算入すべき金額は、それぞれ暦年の1月1日から12月31日までになされた役務の提供に係る対価の合計額となる。(平25. 3.25 広裁(所・諸)平24-19)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240063
- 裁決年月日
- 平成25年3月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、監査役を務める民事再生手続中の法人から支払われた本件金員が、①監査役活動が認められていること、②請求人と支払法人との間に紛争はなく、支払名目にこだわらなかったこと及び③民事再生の監督委員が認可し、監査役報酬と明言していることなどから、本件金員は監査役報酬であり、事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件金員は、その支払われた経緯からみると、法人が、請求人の金員要求に応じることにより、請求人の監査役辞任を実現し、もって再生手続の進捗を図ろうと考えて、その支払額について請求人と交渉を重ねた上、請求人の監査役辞任を条件に支払った解決金と認めるのが相当であり、一時所得に該当する。(平25. 3.22 大裁(所)平24-63)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240063
- 裁決年月日
- 平成25年3月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901055
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/5役務等の提供に係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、ホテルで行った講演に係る本件講演料が、請求人が行っているコンサルタント活動の一環によるものであるから、事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件講演料は、請求人が有償で行ったコンサルタント活動が本件講演の前後数年間をみても本件講演のみであり、他にコンサルタント活動を行った事実も明らかでないことから、雑所得に該当する。(平25. 3.22 大裁(所)平24-63)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240063
- 裁決年月日
- 平成25年3月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が行っているコンサルタント活動は、その性質上、収入に先行して事業経費が発生するものであること及び請求人が法人であれば、事業経費として認められるものであることなどから、本件支出を事業所得の金額の計算上必要経費として算入を認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は本件支出の必要経費性を判断する前提である事業所得を生ずべき業務を行っていたとは認められない。また、ある支出が必要経費として控除され得るためには、当該支出が業務と直接に関係し、かつ、業務の遂行上通常必要な支出であることが要求されるところ、当該支出が業務に直接に関係しているといえないことから、雑所得の金額の計算上必要経費とすることはできない。さらに、個人の支出に関する取扱いは法人の取扱いとおのずと異なるものであることから、請求人の主張する支出は、必要経費とすることはできない。(平25. 3.22 大裁(所)平24-63)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240061
- 裁決年月日
- 平成25年3月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904241
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/1事業上の債権の存否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№90
要旨
○ 原処分庁は、本件契約に基因する未収リース料相当額の債権は、被相続人(請求人らの父)の事業の遂行上及び事業の遂行に付随して生じたものと認められず、同債権に係る貸倒損失の額は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入できず、雑所得の金額の計算上必要経費に算入される金額であり、雑所得の金額を限度として必要経費に算入すべきであると主張する。しかしながら、本件契約に係るリースは、取引先の事業に対する支援の一環として行われたものであると認められるとともに、当該リースを含む被相続人の設備・装置等の販売・設置やリース等に係る業務は、営利性、有償性を有することはもとより、反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められ、未収リース料相当額の債権に係る所得は、事業から生じる所得として、同人の事業所得に該当するものというべきであり、そして、未収リース相当額の債権は貸倒れになったと認められるから、同人の事業所得の金額の計算上、必要経費に算入される。(平25. 3.19 大裁(所)平24-61)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240151
- 裁決年月日
- 平成25年2月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200902990
- 争点
- 9事業所得/2所得の発生/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、以前に法人との間で締結した税理士顧問契約(本件契約)は合意解除されており、当該解除後に自動振込された入金額を預り金として経理しているから、本件契約に基づいて支払を受けるべき金額(本件金員)を受領しておらず、本件金員を、請求人の事業所得に係る総収入金額に算入するべきではない旨主張する。しかしながら、本件契約の一方当事者である法人の代表取締役を務める者は、請求人が本件契約を解除したと主張する時点以降も、それ以前と同様に、本件契約に基づく対価の額に足る金額の入金をし、請求人に対する当該対価の額の振込みを継続するとともに、請求人に対して当該法人の税務代理を委任する行動に出ていることからして、上記の時点で、同人と請求人との間で本件解約を解除する旨の合意が成立したと認めることはできない。したがって、本件契約は継続しているから、当該契約に基づいて支払を受けるべき本件金員は、請求人の事業所得に係る総収入金額に算入するべきものである。(平25. 2. 5 東裁(所)平24-151)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240151
- 裁決年月日
- 平成25年2月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904100
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/10福利厚生費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所属するスポーツクラブの年会費(本件会費)は請求人の事業の遂行上直接必要な費用であるから、本件会費を請求人の事業所得に係る必要経費に算入することができる旨主張する。しかしながら、当該スポーツクラブが、会員の心身の育成、健康維持、健康増進などを図る目的で利用される施設であること、また、請求人の施設利用が12か月のうち1月(2回)のみであること、さらに、請求人の施設利用目的が、請求人の入浴等という私生活上の便宜を図ることにあることを併せ考慮すれば、本件会費の支出は、請求人の所得の処分としての私的な消費活動に係る支出にほかならず、家事上の経費に当たる。したがって、本件会費を、請求人の事業所得に係る必要経費に算入することはできない。(平25. 2. 5 東裁(所)平24-151)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240050
- 裁決年月日
- 平成25年1月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904064
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/6交際費/4認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、概算計算によって算定した接待交際費等の額を事業所得に係る必要経費に算入すべき旨主張する。しかしながら、当該接待交際費等の額は、年間を通じて継続して一定の金額が画一的に支出されていることを前提としたうえで、請求人の主観的な支出の必要性の根拠とおおよその計数を基礎とした概算計算に基づくものであり、その支払年月日や内容等について領収書等の資料等により具体的に明らかにされていないのであるから、当該概算計算に基づく必要経費は存在しないものと事実上推定されるので、事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平25. 1.31 大裁(所)平24-50)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平240020ほか 9件
- 裁決年月日
- 平成24年12月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904990
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/38その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 厩務員である請求人は、給与所得を得るための行為と馬主から支払われる進上金等を得るための行為(本件業務)は、主観的にも客観的にも区分可能であり、進上金等を得るために直接要した費用(本件各支出金)は、本件業務に係る必要経費である旨主張する。しかしながら、本件各支出金は、そもそもその支出の事実が認められないこと、又は家事関連費に該当するにもかかわらず本件業務の遂行上必要であり、かつ、その必要である部分を明らかに区分できるとは認められないことなどから、本件業務の必要経費には算入できない。(平24.12.18 関裁(所)平24-20)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240018
- 裁決年月日
- 平成24年11月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904030
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/3会費、負担金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、ロータリークラブ(本件クラブ)に支払った会費は、弁護士業務の維持・拡張のための費用であるから、請求人の事業所得の金額の計算上、必要経費に算入できる旨主張する。しかしながら、事業所得における必要経費とは、それが事業との直接の関連を持ち、事業の遂行上必要な費用であることを要すると解するのが相当であり、その判断は、当該事業の業務内容等個別具体的な諸事情に即して社会通念に従って客観的に行われるべきであるところ、会費が請求人の事業所得を生ずべき事業との直接の関連を持ち、事業の遂行上必要な費用であれば、必要経費に該当することになる。もっとも、所得税法第27条《事業所得》第1項にいう事業所得を生ずべき事業とは、自己の計算と危険において対価を得て継続的に行う経済活動のことをいうのであるから、弁護士が弁護士としての地位に基づいて行った活動が全て所得税法上の事業に該当するということにはならないのであり、弁護士は、弁護士法第3条《弁護士の職務》に規定する法律事務を行う対価として報酬を得ることで事業所得を得ているのであるから、弁護士が弁護士の地位に基づいて行う活動のうち、所得税法上の事業に該当する活動とは、事業主である弁護士がその計算と危険において報酬を得ることを目的として継続的に法律事務を行う経済活動である。請求人は、本件クラブの会員として本件クラブの綱領に基づく奉仕活動を行っていること及び本件クラブの活動・運営に必要な資金を会費として支払っていることが認められ、これら請求人が本件クラブの会員として行う活動は、社会通念に照らして客観的にみれば、請求人が弁護士としてその計算と危険において報酬を得ることを目的として継続的に法律事務を行う経済活動に該当するものではないから、会費は、請求人の事業との直接の関連を持ち、事業の遂行上必要な費用であるとは認められない。(平24.11.28 名裁(所)平24-18)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平240017
- 裁決年月日
- 平成24年11月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901051
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/1土地等の譲渡に係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が所有していた借地権付建物の譲渡に係る所得の計算上生じた損失の金額(本件損失金額)については、事業所得の金額の計算上生じたものに該当する旨主張する。しかしながら、不動産の譲渡による所得は、「たな卸資産の譲渡その他営利を目的として継続的に行なわれる資産の譲渡」の場合は、当該所得が不動産等の事業から生ずる所得であれば事業所得に該当することになるところ、「たな卸資産の譲渡その他営利を目的として継続的に行なわれる資産の譲渡」に該当するか否かは、①譲渡人の既往における資産の売買回数、数量及び金額、②売買のための資金繰り、③当該譲渡に係る資産の取得及び保有の状況等の事情を総合して判断するのが相当である。本件の場合、請求人が昭和28年以降に売却した土地のほとんどが相続又は贈与により取得したものであること、自ら土地又は建物を購入して売却したのは4件であり、当該借地権付建物は取得してから約22年もの間賃貸していたこと、請求人は宅地建物取引業の免許を受けておらず、不動産売買業のための設備も有していないこと、当該売買のための宣伝活動も行っていないことなどを総合して判断すると、請求人の不動産売買は「たな卸資産の譲渡その他営利を目的として継続的に行なわれる資産の譲渡」に該当すると認めることはできない。したがって、本件損失金額は、事業所得の金額の計算上生じた損失の金額に該当しない。(平24.11.27 関裁(所)平24-17)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240014
- 裁決年月日
- 平成24年10月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904280
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/28繰延資産の償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人がB社に対する残債務相当額を分割弁済するかわりに、B社は診療報酬債権の譲渡担保権を実行せず請求人のA病院経営を支援するとの合意(本件合意)により、A病院の業務を再開できたのであるから、本件合意に基づきB社へ支払った費用(本件費用)は、所得税法施行令第7条《繰延資産の範囲》第1項第1号に規定する開業費に該当する旨主張する。しかしながら、開業費とは、事業を開始するまでの間に特別に支出した広告宣伝費、接待費、旅費及び調査費等をいうとされるところ、本件費用は、請求人の連帯保証債務、請求人個人の借入債務、請求人が引き受けた債務及びこれらの債務の借入利息に充当されており、A病院の事業を再開するためになされたものではないことから、「開業準備のために特別に支出する費用」とはいえない。また、本件費用は、債務の弁済であり、その効果は当該弁済の日にあることから、「支出の効果がその支出の日以後1年以上に及ぶもの」でもない。したがって、本件費用は、所得税法第2条《定義》第1項第20号、所得税法施行令第7条第1項第1号に規定する繰延資産としての開業費には該当しない。(平24.10.31 名裁(所)平24-14)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平240005
- 裁決年月日
- 平成24年10月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904180
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/18弁護士費用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自らが所有する農地(本件不動産)になされた根抵当権の設定登記を抹消するために提起した訴訟(本件訴訟)は、競売により本件不動産の所有権を失い業務の遂行が不可能になることを阻止するためのものであるから、本件訴訟に係る弁護士報酬(本件弁護士報酬)は業務遂行上必要な費用であって、所得税法第37条《必要経費》第1項に規定する必要経費に該当する旨、また、当該必要経費の範囲を例示的に明らかにした所得税基本通達37-25《民事事件に関する費用》(本件通達)は、文理上、紛争の原因となった事実に業務関連性を要求していない旨主張する。しかしながら、ある費用が必要経費に算入されるためには、業務との関連性及び業務遂行上の必要性が客観的に認識できるものでなければならず、これを客観的に認識するためには、当該費用の支出原因がいかなるものであるかの検討が不可欠であるところ、本件訴訟は、請求人が相続税対策のため内容虚偽の借用証書(本件借用証書)により架空の債務を作出し、架空の債権を担保するために本件不動産に根抵当権を設定したことに基因するものであり、かかる行為は、請求人の営む農業に係る業務と何ら関連するものではないから、これを原因として支出された本件弁護士報酬が、客観的にみて、請求人の業務と直接関連する費用で、業務遂行上必要なものであるとは認められない。また、本件通達が飽くまで所得税法第37条第1項に規定する必要経費についての例示的定めである以上、その例示は、当該費用の支出原因がいかなるものであるかを検討し、客観的にみて、業務関連性及び業務遂行上の必要性が認識できることを前提とした上での例示であることに加え、本件通達が必要経費に算入される費用としているのは、業務の用に供されている資産そのものにつき生じた紛争を解決するために支出した弁護士報酬であるところ、本件弁護士報酬は、本件不動産そのものについて生じた紛争ではなく、本件不動産に設定登記された根抵当権の被担保債権である本件借用証書に記載された債務の存否についての紛争を解決するための弁護士報酬であるから、そもそも本件通達に定める費用には該当しない。(平24.10.19 札裁(所)平24-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240066
- 裁決年月日
- 平成24年10月4日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200904248
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/8貸倒の判定(回収不能と認めなかった事例)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の有する売掛金債権について、当該債権に係る債務者である取引先の資産状況、支払能力等からみて当該債権の全額を回収できない状態にあることが明白であるから、請求人の事業の遂行上生じた損失の金額がある旨主張する。しかしながら、請求人の有する当該債権が、法律上消滅したとはいえず、また、当該債権の全額の回収の見込みがないことが確実になった場合に当たるということもできないから、請求人の当該債権につき、貸倒れが生じたとはいえない。したがって、請求人には、所得税法第51条《資産損失の必要経費算入》第2項に規定する、請求人の事業の遂行上生じた売掛金の貸倒れにより生じた損失の金額はない。(平24.10. 4 東裁(所・諸)平24-66)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240066
- 裁決年月日
- 平成24年10月4日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200904011
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/1売上原価/1仕入金額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の取引先に対する調査に基づき、本件各年分の売上原価(仕入金額)を計算したところ、いずれも請求人の申告額を下回ったので、少なくとも当該売上原価(仕入金額)は、請求人が作成した金銭出納帳(本件金銭出納帳)に記載された売上原価(仕入金額)の合計額を上回ることはないと認められるから、請求人の申告額になると認めるのが相当である旨主張する。一方で、請求人は、あくまで真実の取引金額を記載した本件金銭出納帳に基づき、適正な申告を行ったとした上で、仮に、かかる主張が認められないとしても、原処分庁が請求人の申告額を超える売上金額を認定するならば、当該売上金額に対応する売上原価(仕入金額)を認めるべきである旨主張する。しかしながら、原処分庁の売上原価(仕入金額)の計算は、当審判所が、実質的には請求人以外の者の取引であるとの疑いがある旨判断した名義の取引を含めるなどしていることからすれば、請求人の取引の全てを正確に捕捉したとは認められず、また、当審判所が認定した請求人の売上金額が、いずれも本件金銭出納帳に記載された合計額と同額である請求人の申告額を上回ることからすれば、本件金銭出納帳には全ての取引が記載されていないものと認められる。したがって、請求人の売上原価(仕入金額)を、実額をもって認定することはできないといわざるを得ないものの、所得額の認定について、実額調査の方法のような直接的な認定方法をとり得ないような場合には、間接的な認定方法により計算することも許されるものと解されるところ、本件各年分において、請求人は、青色申告者以外の者であり、また、その商品の仕入形態等に大きな変化があったとは認められず、売上金額の合計額に占める仕入金額の合計額の割合(売上原価率)はおおむね一定であると考えられることなどからすれば、取引先から収集した取引関係資料等に基づき請求人の本人比率である平均売上原価率を計算し、これにより売上原価(仕入金額)を間接的に認定することには、一応の合理性があるものと認められる。そこで、当該平均売上原価率を用いて請求人の売上原価(仕入金額)を認定するのが相当である。(平24.10. 4 東裁(所・諸)平24-66)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240066
- 裁決年月日
- 平成24年10月4日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200903990
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/17その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が参加して○○類の売買取引を行った各○○交換会(本件各交換会)、及び相対取引の取引先から収集した客観的な資料等を調査した結果に基づき、請求人の事業所得に係る総収入金額を計算しており、当該総収入金額は適正である旨主張する。しかしながら、原処分庁が収集した取引関係資料は、基本的に信ぴょう性の高い資料であるということができるものの、当審判所の調査の結果によれば、請求人の名前又は類似する名前を冠し、別の番号等を付記した名義の取引等は、実質的には請求人以外の者の取引であって、当該取引による売上金額は請求人に帰属しないものであるとの疑いがあるから、当該売上金額を請求人の事業所得の総収入金額に含めるのは相当でない。このように、原処分庁が主張する本件各交換会における売上げ及び相対取引による売上げには誤りがあると認められるから、原処分庁が計算した請求人の事業所得に係る総収入金額は適正でない。(平24.10. 4 東裁(所・諸)平24-66)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平240006
- 裁決年月日
- 平成24年9月25日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200904310
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/31資産の廃棄、滅失による損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№88
要旨
○ 原処分庁は、請求人の所有していた民事再生法の規定による再生計画に基づき平成21年中に無償で消滅した株式(本件株式)の取得金額は、譲渡所得の金額の計算上、取得費として控除できない旨主張する。しかしながら、所得税法においては、株式が株式としての価値を失ったことにより損失が生じた場合、①その株式が事業所得の基因となるものであるときは、所得税法第37条《必要経費》第1項の規定に基づき、売上原価の計算を通じて自動的にその株式の取得価額相当額がその損失の発生した年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入され、また、②その株式が雑所得の基因となるものであるときは、所得税法第51条《資産損失の必要経費算入》第4項の規定に基づき雑所得の金額を限度として、その株式の取得価額相当額が資産損失としてその損失が発生した年分の雑所得の金額の計算上必要経費に算入され、③その株式が譲渡所得の基因となるものであるときは、その損失は所得金額の計算上考慮されないところ、請求人の上場株式等の譲渡による所得は、事業所得又は雑所得と認められることから、本件株式が株式としての価値を失ったことによる損失の金額は、平成21年分の株式等の譲渡による事業所得又は雑所得の金額の計算上、必要経費に算入できることになる。(平24. 9.25 関裁(所)平24-6)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平240001
- 裁決年月日
- 平成24年8月10日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200904064
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/6交際費/4認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、審査請求の際、新たに提示した平成18年分の飲食費の領収証の合計金額について、取引先を接待するために支出したので、接待交際費として必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、ある支出が必要経費に該当するというためには、それが納税者の営む業務との関連性及び業務遂行上の必要性という要件を満たすことを要するというべきであり、当該要件を満たすか否かは、納税者の主観的意図により決すべきではなく、客観的にみて、通常かつ必要な経費と認識することができるか否かにより判断するのが相当であるところ、請求人は、平成18年分の接待交際費と称する支出について、接待又は交際の相手方及び目的を個別具体的に明らかにしていないことから、事業との関連性及び事業遂行上の必要性という要件が確認できず、客観的にみて通常かつ必要な経費と認めることはできない。(平24. 8.10 沖裁(所・諸)平24-1)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平240001
- 裁決年月日
- 平成24年8月10日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200904231
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/23賃借料、使用料/1地代家賃
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、賃借している土地(本件土地)は、今のところ事業の用に供していないが、場所がよいので将来的には店舗を出す計画をしており、そのために賃借しているのであるから、平成16年に支払った本件土地の賃借料を平成16年分の地代・賃借料として必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、事業の用に供されていない土地の賃借料が必要経費に該当するというためには、納税者の主観において当該土地が事業の用に供する意図を有しているということだけでは足りず、当該土地がその形状、その他の状況に照らして、近い将来において確実に事業の用に供されるものと認められるような客観的な状況にあることを必要とするものと解するのが相当であるところ、本件土地は、賃借してから現在に至るまで、事業の用に供されていないものであり、事業所得の金額の計算上、本件土地の賃借料を必要経費に算入することはできない。(平24. 8.10 沖裁(所・諸)平24-1)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平240001
- 裁決年月日
- 平成24年8月10日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成16年分の燃料費及びリース料、平成17年分及び平成18年分の車両関係費並びに平成18年分の作業衣料費については、支出を証明する領収書等の保存はないが、他の年分と同様に支出しているのは間違いないので、計上されている年分の平均額を必要経費に算入すべきであり、また、平成17年分の薬品代については、支出を証明する領収書等の保存はないが、○○を仕入れる数は毎回同じなので、○○を仕入れた年分の薬品代はだいたい同じになるはずである。○○を仕入れた平成17年分については、平成19年分及び平成21年分より少ないので、平成 19年分及び平成21年分に計上されている金額の平均額を必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、必要経費の立証責任については、原則として原処分庁にあると解すべきであるが、一般に必要経費は納税者にとって有利な事柄であり、納税者の支配領域内のこととして証拠資料を整えておくことが容易であるから、原処分庁が具体的な証拠に基づき一定額の経費の存在を明らかにし、これが収入との間に合理的対応関係を有すると認められる場合は、これを超える額の必要経費は存在しないものと事実上推定される。納税者は、経費の具体的内容を明らかにし、ある程度これを合理的に裏付ける程度の立証をしなければ、上記推定を覆すことはできないと解するのが相当であるところ、請求人は、必要経費の明細を明らかにする領収書等を保存しておらず、証拠資料を提出していない。そうすると、請求人は、主張する必要経費について、その具体的内容を明らかにし、ある程度これを合理的に裏付ける程度の反証をしたとは認められない。(平24. 8.10 沖裁(所・諸)平24-1)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240019
- 裁決年月日
- 平成24年8月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904310
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/31資産の廃棄、滅失による損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、個人事業を廃止し、法人組織に変更したことに伴い、個人事業の用に供していた事業用固定資産の未償却残高と時価との差額(本件差額)について、個人事業を廃止した年分の事業所得の必要経費に算入することは、所得税法上規定は無いものの、商法・企業会計原則の規定から認められるべきである旨主張する。しかしながら、税務上の取扱いが会計基準と必ずしも一致するものでないことは明らかであり、請求人が主張する本件差額については、当該事業用固定資産について、取り壊し、除却、滅失等の事実は無く、資産の時価が帳簿価格(未償却残高)より低くなった場合に帳簿価格を時価まで引き下げることによって生じる損失、すなわち評価損というべきものであって債務が確定したものではなく、また、所得税法37条《必要経費》に規定する「別段の定め」にも該当しないことから、本件差額を事業所得の必要経費に算入することはできない。(平24. 8. 3 大裁(所)平24-19)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平240003
- 裁決年月日
- 平成24年8月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904379
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/37事業専従者控除/3その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成21年分の所得税の確定申告書に所得税法第57条《事業に専従する親族がある場合の必要経費の特例等》第3項の規定の適用を受ける旨の記載をしていなかったのは、専従者控除に関する規定を知らなかったためであり、このことは同条第6項に規定する「やむを得ない事情」に該当する旨主張する。しかしながら、所得税法第57条第6項に規定する「やむを得ない事情」とは、納税者の責めに帰すことのできない客観的な事情をいい、税の不知や事実の誤認などの主観的な事情は、やむを得ない事情に当たらないと解するのが相当である。(平24. 8. 1 仙裁(所)平24-3)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平240003
- 裁決年月日
- 平成24年8月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904263
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/26減価償却費/3取得価額(建物以外)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告書に添付した収支内訳書に記載した車両の取得価額1,240,000円は車両の本体価額であり、実際の取得価額は1,500,000円であったと主張する。しかしながら、請求人からは、当該車両の取得価額が1,500,000円であったことを具体的に証する書類の提出はなく、当審判所の調査によってもその事実は認められない。(平24. 8. 1 仙裁(所)平24-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240020
- 裁決年月日
- 平成24年7月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901049
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、匿名組合員である請求人が支払を受ける本件匿名組合契約に基づく利益分配金(本件分配金)は、所得税基本通達36・37共−21《匿名組合契約による組合員の所得》により雑所得である旨主張し、請求人は、様々な投資を大規模かつ継続的に行っており、本件匿名組合契約に係る出資は、事業としての投資の一環として行っているものであるから、本件分配金は事業所得に該当し、当該通達の定めは請求人には当てはまらない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件匿名組合契約の締結に当たり、組合事業の遂行上取引先となる大企業の信用が得られるよう株式会社設立のための資本金や運転資金となる出資金のほとんどを拠出した他、請求人自身の信用力により当該事業の信用につながるよう、様々な場で営業活動を行っていることからすれば、請求人の資金力及び人脈等は当該事業を遂行する上で不可欠なものといえ、また、請求人は、極めて専門性の高い投資活動を行った経歴・職歴を有し、投資業務全般に関する知識・経験も豊かであることから、かかる知識・経験を生かし、営業者に対して経営判断につながる助言を行っていることからすると、当該組合事業の遂行に対して多大な影響を及ぼしているといえる。そうすると、請求人は、当該組合事業を管理・運営する営業者ではないものの、単なる出資を行う組合員という立場にとどまらず、当該組合事業を遂行する上でその成否を左右するともいえる重要な役割を担っていると評価できる。以上のことから、本件匿名組合契約の下においては、請求人が、当該営業者と共に経営している場合と評価できる程度に当該組合事業に関与しているといえるから、請求人が当該営業者から受ける本件分配金は、上記通達のただし書に該当し、当該営業者の営業の内容に従い、事業所得とするのが相当である。(平24. 7.20 東裁(所)平24-20)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240020
- 裁決年月日
- 平成24年7月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200902019
- 争点
- 9事業所得/2所得の発生/1収入すべき時期/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、匿名組合員の利益配当請求権が確定する時期は所得税法上特に定めがなく、匿名組合契約に基づく利益の分配の確定した日は、当該利益の支払時に源泉徴収が必要であることを考慮して、支払調書に記載された支払確定日(平成22年1月8日)とすることに合理性があるから、本件分配金の収入すべき時期(年分)は、平成22年分である旨主張する。しかしながら、所得税法第36条《収入金額》第1項は、現実の収入がなくても、その収入の原因となる権利が確定した時点で所得の実現があったものとして同権利確定の時期の属する年分の課税所得を計算するという「権利確定主義」を採用しているものと解されているところ、匿名組合員の利益配当請求権は、匿名組合の事業年度の末日(平成21年10月31日)において確定すると解するのが相当であるから、本件分配金の収入すべき時期(年分)は、当該事業年度の末日の属する平成21年分である。そして、当該支払調書の「支払の確定した日」欄には、匿名組合の事業年度の末日(平成21年10月31日)が記載されるべきであった。(平24. 7.20 東裁(所)平24-20)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240002
- 裁決年月日
- 平成24年7月9日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200903990
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/17その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№88
要旨
○ 請求人は、請求人の妻に請求人の自宅(本件自宅)を売却したのは事実であり、本件自宅を購入した事実はない旨の質問てん末書に署名したのは、突然の原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)の来訪に混乱したことによるものである旨主張する。しかしながら、請求人の妻の申述に係る質問てん末書は信ぴょう性があると認められるほか、請求人の妻は本件自宅の売買に係る領収証(本件領収証)について記憶がなく、また、本件領収証に記載されている金額を支払った事実もないことからすれば、請求人が妻に本件自宅を売却したとは認められない。(平24. 7. 9 名裁(所・諸)平24-2)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240002
- 裁決年月日
- 平成24年7月9日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200904300
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/30立退料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№88
要旨
○ 請求人は、事業所得の金額の計算上、総収入金額及び必要経費に、①妻に対する自宅の売却による収入金額並びに自宅の取得費及び取得に要した費用、②競売により取得した土地及び建物の前所有者に対する引越費用、③土地を売却したことによる収入金額及び当該土地の取得費及び取得に要した費用、④建物に係る修繕工事費用等を事実に基づき算入した旨主張する。しかしながら、①及び④については、金銭の授受がないこと、②については、領収証記載の金銭の授受がないこと、③については、所有権移転の登記の事実がないこと等から、いずれも事実とは異なり、これらの金額については、総収入金額及び必要経費への算入は認められない。(平24. 7. 9 名裁(所・諸)平24-2)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平240001
- 裁決年月日
- 平成24年7月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904320
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/32詐欺、横領、盗難による損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、経理担当者が横領したとする金員(本件金員)は、必要経費に算入すべきであり、それにより発生する損害賠償請求権については、経理担当者に返済する資力がないことから、貸倒損失とすべき旨主張する。しかしながら、本件金員は、その金額や発生年分を具体的に確認することができないことから合理的に算定することができず、債務が確定しているとはいえないため必要経費に算入することはできない。また、本件金員について損害賠償請求権が発生したとしても、本件金員が確定していない以上、当該損害賠償請求権の回収不能による貸倒損失について検討するまでもない。(平24. 7. 2 仙裁(所・諸)平24-1)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平230024
- 裁決年月日
- 平成24年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904213
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/3親族に対する給料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各年に請求人の義母に対し支給した金員の額について、義母は、請求人の借入れに関する助力、病院建物に係る低廉賃料による便益の提供、病院の増床及び増改築に係る助言、従業員の雇用及び解雇に係る助言、医師に対する料理の提供を行うなど請求人の事業の収益向上に貢献しており、客観的に業務の遂行上必要な費用として認識できるものであるから、事業所得の金額の計算上必要経費に算入することができる旨主張する。しかしながら、上記便益の提供は、上記金員の支払の理由となるものではないこと、その他の助言等についても、存在しないか、仮に存在したとしても客観的に業務の遂行上必要であることが認識できるものではないことから、上記金員の額は事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平24. 6.20 広裁(所)平23-24)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平230055
- 裁決年月日
- 平成24年6月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、介護事業に特化した会計事務所を目指しており、このために社会保険労務士と業務提携契約を締結し、その契約に従って業務委託支援料を支払ったのであるから、当該業務委託支援料は請求人の必要経費である旨主張する。しかしながら、本件における業務委託支援料の支払目的が「請求人の顧客先の労務に関わる相談業務等を依頼すること」及び「社労士の開業支援」とされていたところ、業務委託支援料のうち、請求人の顧客先の労務に関わる相談業務等を社会保険労務士に依頼したことによる支出部分については請求人の業務に直接の関連性及び必要性が認められることから、必要経費に算入できるものの、それ以外の支出部分については客観的にみて請求人の業務に直接の関連性及び必要性があるとは認められないことから、必要経費に算入できない。(平24. 6. 1 大裁(所・諸)平23-55)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平230055
- 裁決年月日
- 平成24年6月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904231
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/23賃借料、使用料/1地代家賃
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自己の業務遂行のため事務所(本件事務所)を賃借し、その賃料等を支払っているのであるから、請求人の業務委託先であり同人が代表取締役を務める同族会社及び請求人の業務提携先である社会保険労務士に費用を負担させることなく本件事務所の一部を使用させていたとしても、本件事務所の賃料等の全額が請求人の必要経費である旨主張する。しかしながら、両者とも請求人とは別の独立した事業主体として自己の収入を得るために本件事務所を使用しているのであるから、その賃貸料等は両者の各業務と直接関連し、かつ、当該業務の遂行に必要な費用に該当するとして両者が当然に負担すべきものであるから、請求人が各々の業務に使用させている部分に係る賃料等は、客観的にみて請求人の業務に直接の関連性及び必要性があるとは認められず、請求人の事業所得の計算上必要経費に算入できない。(平24. 6. 1 大裁(所・諸)平23-55)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230103
- 裁決年月日
- 平成24年5月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904011
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/1売上原価/1仕入金額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①請求人の各成牛の仕入金額と全農Aの売上金額との差額(本件差額)は、仔牛を仕入れてから精肉店に販売するまでにかかる原価として肉用牛1頭当たりの金額を見積もり、当該金額を仕入代金に原価配賦するという独特の記帳方法を採っていたことによるものであって、このことは、生体肉用牛庭先取引の特殊性などと併せて、調査担当職員に繰り返し説明している旨主張し、また、②仮に必要経費の額が請求人の主張する金額のとおりでなかったとしても、請求人は、平成21年分の必要経費に計上されていない金額を記載した明細書(本件明細書)について、その支払を証する領収証はないものの、事業の遂行上支出した必要経費であることから、必要経費として認められるべきであり、平成20年分以前の各年分についても平成21年分と同様に、その支払を証する領収証はないものの、事業の遂行上支出した必要経費があるから、これを必要経費として認めるべきである旨主張する。しかしながら、①については、本件差額の根拠となる領収証等の資料はなく、本件差額は、概算で計算されたものであるとされていること、また、②については、本件明細書を裏付ける資料は提示されておらず、当審判所の調査によっても、本件明細書に記載された金額が必要経費に該当することを明らかにすることができないから、これらについては、必要経費に算入することはできない。(平24. 5. 9 名裁(所・諸)平23-103)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230102
- 裁決年月日
- 平成24年5月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904011
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/1売上原価/1仕入金額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№87
要旨
○ 請求人は、領収証等をもらえなかったなどの現金仕入れがあり、当該現金仕入れがあることは、請求人と同規模、同業者の利益率よりも請求人の利益率が高いことからして明らかであるから、原処分庁が必要経費として認めなかった現金仕入れ等の金額は、必要経費に算入される旨主張する。しかしながら、納税者が、税務署長が合理的と認められる方法により把握した必要経費以外の必要経費が帳簿外に存在すると主張する場合には、当該納税者においてその存在及び価額を具体的に立証する必要があると解するのが相当であるところ、本件においては、原処分庁が認定した必要経費の内容及び金額は合理的であると認められる一方、請求人が原処分調査担当者及び当審判所に対し提示又は提出した資料からは、請求人の主張する上記現金仕入れ等を確認することができず、当該現金仕入れ等の有無それ自体明らかでないなど、請求人は、原処分庁が認定した必要経費を超える必要経費が帳簿外に存在することについて、何ら具体的内容を明らかにしていないから、請求人が主張する上記現金仕入れ等の金額を必要経費に算入することはできない。(平24. 5. 8 名裁(所・諸)平23-102)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230070
- 裁決年月日
- 平成24年3月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が出資する又は役員の地位にある各法人に対し、コンサルタント及び情報提供等を行う業務(本件コンサルタント業務)並びにガス発電機の特許使用料を得る業務(本件特許業務)を行っており、これらの業務(本件業務)は所得税法第27条《事業所得》に規定する事業に該当する旨主張する。しかしながら、当審判所の調査の結果によれば、請求人が本件コンサルタント業務を個人の業務として行っていたことを示す事実が存在せず、各法人の出資者又は役員の地位に基づく業務であることをうかがわせる事実が認められ、請求人も本件コンサルタント業務が各法人の役員等の地位に基づく業務して行われている旨答述していることからすると、請求人が本件コンサルタント業務を個人事業として行ったとは認められない。また、本件特許業務は、請求人個人の業務であると認められるものの、請求人が本件特許業務として行ったのは、ガス発電機に係る特許の出願と、請求人が代表取締役を務める法人に対し当該特許の使用を許諾したことのみであり、このような業務の内容や規模に、各年分において収入が生じていないことを併せて考えると、本件特許業務は対価を得て継続的に行う事業に該当せず、所得税法第27条に規定する事業には該当しない。(平24. 3.27 関裁(所)平23-70)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230181
- 裁決年月日
- 平成24年3月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904190
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/19家事関連費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①請求人の自宅の地代家賃及び水道光熱費のうち、事業に常時使用しているとするリビングダイニングキッチン及び洋室等の面積割合に応じた額、②請求人の長男の学習塾の費用、③請求人の長男に対する不法行為を原因とする損害賠償請求に係る弁護士費用及び共同で事業を行っている妻のバッグ・化粧品等の購入費用は、いずれも事業所得の金額の計算上必要経費に算入できる旨主張する。しかしながら、①地代家賃及び水道光熱費については、請求人の事業内容から、いずれも家事関連費と認められるところ、当該自宅の構造、請求人が業務に使用しているとする各室の現況、請求人ら家族の居住状況等を併せ考えると、請求人が、当該各室を業務の専用スペースとして明らかに区分できる状態で、常時使用していたとは認められず、請求人において、当該地代家賃及び水道光熱費の一部が業務の遂行上必要であり、かつ、その必要である部分を明らかに区分することができる場合に該当しないこと、②請求人の長男の学習塾の費用は、家事費に該当すること、③弁護士費用及び妻のバック・化粧品等の購入費用は、客観的にみて請求人自身の業務と直接関係を持ち、業務の遂行上必要なものとは認められないことから、いずれも必要経費に算入することはできない。(平24. 3.13 東裁(所)平23-181)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230182
- 裁決年月日
- 平成24年3月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904190
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/19家事関連費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①請求人の自宅の地代家賃及び水道光熱費のうち、事業に常時使用しているとするリビングダイニングキッチン及び洋室等の面積割合に応じた額、②請求人の長男の学習塾の費用、③請求人の長男に対する不法行為を原因とする損害賠償請求に係る弁護士費用は、いずれも事業所得の金額の計算上必要経費に算入できる旨主張する。しかしながら、①地代家賃及び水道光熱費については、請求人の事業内容から、いずれも家事関連費と認められるところ、当該自宅の構造、請求人が業務に使用しているとする各室の現況、請求人ら家族の居住状況等を併せ考えると、請求人が、当該各室を業務の専用スペースとして明らかに区分できる状態で、常時使用していたとは認められず、請求人において、当該地代家賃及び水道光熱費の一部が業務の遂行上必要であり、かつ、その必要である部分を明らかに区分することができる場合に該当しないこと、②請求人の長男の学習塾の費用は、家事費に該当すること、③弁護士費用は、客観的にみて請求人自身の業務と直接関係を持ち、業務の遂行上必要なものとは認められないことから、いずれも必要経費に算入することはできない。(平24. 3.13 東裁(所)平23-182)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230116
- 裁決年月日
- 平成24年1月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904990
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/38その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が認定した必要経費以外に、簿外の経費として、ホステス招へい費用及びホステス招へい関連費用の支払があるから、いずれも、事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、事業所得に係る必要経費について、詳細な帳簿をつけていたものと認められるから、帳簿外の経費の不存在が事実上推定されるところ、請求人が支払ったと主張する簿外のホステス招へい費用及びホステス招へい関連費用について、請求人が、それらの経費の具体的内容を明らかにし、それらの内容をある程度合理的に裏付ける証拠を提出しているとはいえない。したがって、簿外の経費が存在しないという事実上の推定を覆す事情があるとは認められないから、請求人が支払ったと主張する上記の各費用は、いずれも、事業所得の金額の計算上、必要経費に算入すべき経費ではない。(平24. 1.26 東裁(所・諸)平23-116)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平230006
- 裁決年月日
- 平成23年12月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904262
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/26減価償却費/2取得価額(建物)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、盛土を行った土工事は、災害時に請求人の診療所等の水没を防ぐために、また、解体工事は、請求人の診療所等を建設するために支障となるコンクリート畦畔等を取り壊した工事であり、それぞれの工事は建物の基礎工事であることから、これらの工事の費用の額は、いずれも建物の取得価額に算入される旨主張する。しかしながら、土工事は、農地であった本件土地を宅地として利用するため、道路面以上の高さまで盛土した造成工事であり、また、解体工事は、土工事を行うに当たり、コンクリート畦畔等を取り除くために行われた工事であることからすれば、これらの工事は、診療所等の敷地たる本件土地の造成又は改良のための工事と認めるのが相当であり、専ら診療所等の建設のための工事とは認められない。したがって、これらの工事の費用の額は土地の取得費に算入され、診療所等の建物の取得価額には算入されない。(平23.12.15 高裁(所)平23-6)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平230006
- 裁決年月日
- 平成23年12月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904190
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/19家事関連費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人夫婦らは医師であり、診療所敷地内に居住する必要があることなどを理由として、請求人の診療所に隣接した2棟の本件家屋の一部を居住用として使用していたとしても、本件家屋の全体が事業のための資産であるので、本件家屋に係る減価償却費及び固定資産税は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入される旨主張する。しかしながら、費用の額に係る事業との関連性及び必要性の有無についての判断は、単に事業主の主観的判断のみではなく、客観的に必要経費として認識できるものでなければならないところ、本件家屋は、請求人夫婦が所有し、請求人夫婦らが住居として生活の本拠としているのであるから、請求人夫婦らが医師であったとしても、そのことをもって本件家屋の全体を、客観的に判断して、請求人の医療業務の遂行に必要な資産とは認めることはできない。そして、本件家屋については、請求人の事業の用にも供していることから、本件家屋に係る経費は所得税法第45条《家事関連費等の必要経費不算入等》第1項第1号及び所得税法施行令第96条《家事関連費》に規定する家事関連費に該当すると認められるところ、請求人の医療業務の遂行に必要である部分を明らかに区分することができず、加えて、医療業務の遂行に直接必要であった部分を明らかにする記録等がないことから、本件家屋に係る経費は、必要経費に算入することができる家事関連費には該当せず、事業所得の計算上必要経費に算入することはできない。(平23.12.15 高裁(所)平23-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230094
- 裁決年月日
- 平成23年12月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901055
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/5役務等の提供に係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、経営コンサルティング業務は継続して行っているものであり、所得税法上の事業に当たるから、当該業務に係る所得は、事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、当該コンサルティング業務は、独立性、営利性及び有償性を一応認めることができるものの、定まった活動拠点を設けず、一人で、勤務の合間に、月に2ないし3回程度の頻度あるいは単発的に、業務の遂行に有用な人的・物的設備や資格を持たずに行える範囲での活動であり、宣伝広告も知人に対するものに限られ、生活の経済的基盤は当該業務の収入ではなかったことからすると、これを客観的にみて社会通念上「事業」というに値する反復継続性をもった活動であると認めることはできない。したがって、当該業務は事業に当たらず、当該業務に係る所得は事業所得に該当しない。(平23.12.14 東裁(所)平23-94)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平230024
- 裁決年月日
- 平成23年12月1日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200903060
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/6利息収入に係る収入金額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№85
要旨
○ 利息制限法による制限利率を超過する利率をもって金銭を貸し付け、利息、遅延損害金を収受している場合の収益計上について、現実に利息、遅延損害金が収受された場合には、当事者間において約定の利息、遅延損害金として授受され、貸主において当該制限超過部分が元本に充当されたものとして処理されることなく、依然として従前どおりの元本が残存するものとして取り扱っている以上、制限超過部分をも含めて、現実に収受された利息、遅延損害金の全部が貸主の所得として課税の対象となるものと解すべきである。また、利息、遅延損害金が未収の場合には、利息制限法による制限利率の限度においてその約定の履行期が到来する年分の収益として計上し、当該制限利率を超過する部分については、現実に受領しない限り、収益計上をすることはできない。なお、利息、遅延損害金が未収の場合において、それ以前に利息制限法による制限利率を超過する利息、遅延損害金の支払がされているときは、現実に元本に充当していたか否かに関わらず充当されたものとして、その残額(残元本)についてのみ利息、遅延損害金を生じることとなるのであって、当該残元本を基準にした制限利率の限度において収益計上をすることとなる。(平23.12. 1 大裁(所・諸)平23-24)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平230024
- 裁決年月日
- 平成23年12月1日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200904249
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/9その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№85
要旨
○ 請求人は、その債務者に対して債権放棄をしたとして、貸倒損失の計上が認められるべきである旨を主張し、原処分庁は、債権放棄に係る債権自体が存在しないから貸倒損失の計上は認められない旨を主張する。しかしながら、請求人と当該債務者との間に作成された書面上、債権放棄に係る債権自体が存在しないとは認められない。一方で、当該債務者の弁済状況等からすれば、請求人が貸倒損失の計上を主張する年分よりも以前の年分において、当該債務者には回収不能の状態が生じたものと認められ、請求人が貸倒損失の計上を主張する年分において初めて回収不能の状態が生じたものではないから、これらの年分において債権放棄をしても、貸倒損失とすることは認められない。(平23.12. 1 大裁(所・諸)平23-24)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平230024
- 裁決年月日
- 平成23年12月1日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200901041
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/1土地等の譲渡に係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№85
要旨
○ 原処分庁は、請求人が行った不動産の譲渡の収入について、当該収入に係る所得区分を所得税基本通達27−4《金融業者が担保権の実行等により取得した資産の譲渡等による所得》により譲渡所得又は事業所得に区分しているところ、金融業を営む者が担保権の実行又は代物弁済等によって土地、建物等を取得した後これを譲渡した場合には、当該譲渡は所得税法施行令第63条《事業の範囲》第8号に規定する金融業の関連の行為として行ったものと見るのが相当であり、このような土地、建物等の譲渡は、棚卸資産等の譲渡に該当するとして所得税法第33条《事業所得》第2項第1号の規定の適用により事業所得と区分されると解するべきであって、これと同趣旨の所得税基本通達27−4の定めは当審判所においても相当と認められる。したがって、請求人が行った不動産の譲渡のうち、金融業の関連行為といえるものに係る収入は、事業所得に区分される。(平23.12. 1 大裁(所・諸)平23-24)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平230006
- 裁決年月日
- 平成23年9月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904990
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/38その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が会社であれば問題なく損金計上されると思われる研究開発費について、個人事業という形態ゆえに認められないのは問題である旨主張する。しかしながら、内国法人が事業遂行又は所得獲得を目的として設立され、その活動は全て事業遂行又は所得獲得のために行われる結果、その活動により生じた費用のうち損金として認められるものを益金から控除することが認められるのに対して、個人においては、業務遂行又は所得獲得のための活動と同時に当該活動とは関係のない私的な消費活動をも営むため、諸活動により生じた支出の一つ一つを個別に検討し、事業所得において、収益を得るために必要な経費として事業所得の金額の計算上収入金額から控除するためには、それが事業との直接の関連を持ち、事業の遂行上客観的一般的に通常必要な費用であることが必要とされるのである。したがって、個人の支出に関する取扱いは、内国法人の取扱いとはおのずと異なり、一般的に、法人税法の取扱いが所得税法において準用されるものではない。(平23. 9.28 福裁(所)平23-6)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平230006
- 裁決年月日
- 平成23年9月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901990
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、消費税法における「課税資産の譲渡等に係る事業を開始した日」は、「開業準備に着手した日」というのが有力な解釈なので、個人事業主の日常取引への課税という観点からは所得税法においても「事業開始日」について消費税と同一に解釈すべき旨を主張する。確かに、事業者が課税資産の譲渡等を行うために必要な事務所、店舗等の賃貸借契約の締結、資材の購入等の課税仕入れを行った日も消費税法上事業を開始した日に該当するものと解される。しかしながら、必ずしも所得税法上も消費税法と同様に解すべきとはいえず、所得税法上の事業を開始した日については、事業所得に係る収入を得ることができる具体的な活動が開始される日と解すべきである。(平23. 9.28 福裁(所)平23-6)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平230006
- 裁決年月日
- 平成23年9月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901020
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/2事業の意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成2年に個人事業者として開業している既事業者であり、既に営んでいる事業とは異業種の、Bを製造販売するための一連の業務たる本件プロジェクトは既事業者が行う事業の一分野にすぎないことから、事業開始がいつかという問題は形式的には存在しない旨主張する。しかしながら、事業所得を生ずべき業務を既に営む者が別の業務を新たに開始した場合に、その新しい業務が当然に事業所得を生ずべき業務に該当するものではないことは事業所得に関する法令解釈に照らしても明らかであり、この場合には、その新しい業務自体が自己の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ反復継続して遂行する意志と社会的地位とが客観的に認められるか否かにより事業所得を生ずべき業務であるか否かを判断することとなる。そうでなければ、本来事業所得を生ずべき業務とは認められないような事業性の乏しい新たな業務から生じる所得、例えば、雑所得とされるべき所得であっても、既事業者については、全て事業所得とせざるを得なくなるからである。そして、請求人が事業性を主張する本件プロジェクトについては、請求人が既に営む事業とは別の新たな一個の事業として開始したことが認められるか否かにより、その事業性が判断されることになる。そうすると、本件プロジェクトは、所得税法に規定する事業所得を生ずべき業務と認めることができない。(平23. 9.28 福裁(所)平23-6)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平230006
- 裁決年月日
- 平成23年9月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、既に営んでいる事業とは異業種の、Bを製造販売するための一連の業務たる本件プロジェクトを事業として営んでおり、本件プロジェクトに関し請求人がA社に研究委託費として支払った本件金員は、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入できる旨主張する。しかしながら、請求人が本件プロジェクトを事業として営むためには、その前提として、①ライセンス契約の締結、②小型量産装置の製作の二つを備えなければならないと認められるところ、請求人はそのいずれも備えていない他、③本件プロジェクトに係る売上げがないことを併せ考えると、本件プロジェクトは、いまだ開業前の構想段階、すなわち準備段階の初期のものにとどまるものと認めるのが相当である。そうすると、本件プロジェクトは具体的な事業として営まれていないものといわざるを得ず、本件プロジェクトは、所得税法に規定する事業所得を生ずべき業務と認めることができない。したがって、請求人の事業所得の金額の計算上、本件金員を必要経費に算入することはできない。(平23. 9.28 福裁(所)平23-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230026
- 裁決年月日
- 平成23年7月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、中古車販売の業務の各種経費として帳簿に計上していた支出額の一部について、他の業務に係る必要経費であるとして、当該他の業務の各種経費に振替処理をしている。しかしながら、この振替処理により、中古車販売の業務から減額された支出額と当該他の業務に実際に振り替えられた金額とは一致しておらず、また、他の業務に係る必要経費であるとする支出額を請求人がいかなる根拠に基づいて算出したのかが明らかでないなど、一連の振替処理は、全体として、不正確又は不整合な点の目立つ、根拠の不明瞭なものであるというほかなく、この事情のみをもって、当該他の業務とこれに振り替えられた支出との間に関連性や必要性がある旨の認定をすることはできないといわざるを得ないうえ、振替処理の対象とされた支出の具体的な内容をみても、当該他の業務の活動と直接の関連を有し、かつ、その業務に通常必要なものとして客観的に認識できるものであるとは認められない。したがって、当該他の業務に振り替えられた支出額は、当該他の業務に係る必要経費であるとは認められない。(平23. 7.26 東裁(所・諸)平23-26)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230026
- 裁決年月日
- 平成23年7月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が行っている輸入中古車等の販売業務は所得税法上の事業であり、これによる所得は事業所得に該当する旨主張する。しかしながら、①請求人は、法人に勤務し、その勤務による相当額の給与所得を得て生計を維持しつつ、勤務の終了後又は休日を利用して行える範囲ないし程度において、一人でその業務を行っていたこと、②その業務の実績は、平成14年ないし平成19年のいずれの年においても、年間を通してみると、仕入価額を下回る価額で車両等を販売しており、平成20年においては販売そのものが全く行われなかったこと、③その上、請求人は、平成14年ないし平成20年のいずれの年においても、仕入価額とは別に、高額の経費を支出し、その業務に係る損失を計上し続けたことが認められ、このような収支状況を含む業務の規模・態様に照らすと、その業務は、社会通念上、事業というに値する営利性、有償性をもった活動であったとは認められない。したがって、その業務による所得は、事業所得に該当しない。(平23. 7.26 東裁(所・諸)平23-26)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230026
- 裁決年月日
- 平成23年7月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904265
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/26減価償却費/5耐用年数
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告において減価償却資産としていなかった車両などについて、減価償却資産の耐用年数等に関する省令第3条《中古資産の耐用年数等》第1項の規定により、法定耐用年数よりも短い耐用年数による減価償却費の計算が認められるべきである旨主張する、しかしながら、減価償却資産の耐用年数等に関する省令第3条第1項に規定する耐用年数の特例については、事後のし意的な利益調整に用いられることのないよう、その特例を適用したところにより確定申告を行う旨の意思表示をする必要があると解されるところ、請求人はこれをしなかったのであるから、同項の規定に基づく耐用年数による減価償却費の計算は認められない。(平23. 7.26 東裁(所・諸)平23-26)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230019
- 裁決年月日
- 平成23年7月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200901049
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№84
要旨
○ 請求人は、旧事務所の明渡しに際し受領した金員(本件受領金員)は、事業の遂行により生じた収入ではなく、収益補償的な意味も持たないものであって、また、継続性のない一時的な収入であるから、その全てが、事業所得の総収入金額ではなく、一時所得の総収入金額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、所得税法は、各種所得の金額の計算上必要経費に算入されるべき金額については、それに対する補填の有無に関わらず、各種所得の金額の計算上、必要経費として控除できることとしていることに照らすと、事業所得に係る必要経費の補填金の支払を受けた場合には、その金額を事業所得の総収入金額に算入しなければ、担税力に応じた公平な課税を目的とする所得税法の立法趣旨を損なうこととなることから、事業所得に係る必要経費の補填金に相当する金額についても、事業所得の総収入金額に含まれると解するのが相当である。そして、本件受領金員の一部は、請求人の事業所得に係る必要経費を補填する金額であると認められることから、事業所得の総収入金額に算入すべき金額となり、その余の部分は、請求人の事業所得に係る収入金額又は必要経費を補填するために支払われたものであるとは認められず、また、継続性及び対価性を有しないものであるから、一時所得の総収入金額に算入すべき金額となる。(平23. 7.21 東裁(所)平23-19)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220084
- 裁決年月日
- 平成23年6月17日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200903070
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/7事業上の雑収入に係る収入金額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№83
要旨
○ 請求人は、リベート収入が酒造メーカーから飲食店に直接支払われるケースは一般的ではない旨、及び、Aが以前から酒造メーカーと付き合いがあり、Aが影響力を持っている同業者に対して酒造メーカーが営業を行いやすくするために、Aからの要請に応じてリベートが支払われたものである旨を理由に、本件リベート収入が請求人に帰属するものではない旨主張していると解される。しかしながら、B社からの販売協力金は、請求人名義の預金口座に直接振り込まれており、さらに、C社の営業担当者は、本件リベート収入に係るC社との間の契約について、店舗のオーナーとの契約である旨の認識有していたというのであるから、本件リベート収入は、契約名義等にかかわらず、本件各店舗の経営者である請求人に帰属するものと認められる。(平23. 6.17 大裁(所・諸)平22-84)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220079
- 裁決年月日
- 平成23年5月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904990
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/38その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が医療法人のためにした本件各連帯保証に係る代位弁済により取得した本件求償権は請求人の事業の遂行上生じたものに該当するから、本件求償権に係る本件貸倒引当金勘定繰入額は必要経費に算入することができると主張するが、本件各連帯保証は、請求人が当該医療法人の理事の地位に基づき行ったものであるところ、請求人に多額の連帯債務を負担させるものであって、請求人の事業の維持遂行にとって危険性の大きな経済的合理性を欠く行為であったということができ、他方で請求人と当該医療法人の間に財務面での一体性又は強い関連性があったとも認められないことからすれば、本件各連帯保証は、社会通念上請求人の事業の維持遂行のために客観的に必要又は有益であったとは認められないから、本件各連帯保証に基づく本件求償権は、請求人の事業の遂行上生じたものと認めることはできない。(平23. 5.24 大裁(所)平22-79)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220079
- 裁決年月日
- 平成23年5月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904221
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/22支払利子、割引料/1必要経費性
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が医療法人のためにした本件各連帯保証に基づく損害金及び支払利息は請求人の事業の遂行上生じたものに該当するから、必要経費に算入することができると主張するが、請求人の本件各連帯保証は、請求人の事業の遂行上生じたものとは認められないから、本件各連帯保証に係る損害金及び支払利息についても、請求人が事業を行う上で通常必要な支出であったと認めることはできない。(平23. 5.24 大裁(所)平22-79)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平220023
- 裁決年月日
- 平成23年4月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、妻が所得税法第57条《事業に従事する親族がある場合の必要経費の特例等》第1項に規定する青色事業専従者に当たる旨主張する。しかしながら、請求人が主張する妻の労務は、請求人の事業の遂行上必要といえないものや配偶者としての相互扶助の範囲を超えないものであり、所得税法施行令第165条《親族が事業に従事するかどうかの判定》第1項の当該事業に専ら従事する期間がその年を通じて6月を超えるものということはできず、請求人の妻は青色事業専従者には当たらないものと認めるのが相当である。(平23. 4. 8 広裁(所)平22-23)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平220024
- 裁決年月日
- 平成23年4月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、夫が営む事業において、所得税法第57条《事業に専従する親族がある場合の必要経費の特例等》第1項に規定する青色事業専従者に当たる旨主張する。しかしながら、請求人が主張する請求人の労務は、夫の事業の遂行上必要といえないものや配偶者としての相互扶助の範囲を超えないものであり、所得税法施行令第165条《親族が事業に従事するかどうかの判定》第1項の当該事業に専ら従事する期間がその年を通じて6月を超えるものということはできず、請求人は青色事業専従者には当たらないものと認めるのが相当である。(平23. 4. 8 広裁(所)平22-24)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220188
- 裁決年月日
- 平成23年4月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904269
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/26減価償却費/9その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成20年2月以前の期間についても請求人が所有するマンションを倉庫及び従業員寮として使用していたから、その期間の減価償却費を認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が、上記期間において当該マンションを倉庫及び従業員寮として使用していたとする事実は認められないから、請求人の主張は、採用することができない。(平23. 4. 6 東裁(所・諸)平22-188)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220188
- 裁決年月日
- 平成23年4月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904990
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/38その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、領収書の証拠書類はないが、現金による支払が実際にあるので必要経費として認められるべきであると主張する。しかしながら、原処分庁は具体的な証拠に基づき一定額の経費の存在を明らかにし、これは収入との間に合理的対応関係を有すると認められ、この原処分庁が認定した額を超える必要経費は存在していないものと事実上推定されるところ、請求人からは、上記推定を覆すに足りる程度の反証があったとはいえない。(平23. 4. 6 東裁(所・諸)平22-188)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平220043
- 裁決年月日
- 平成23年3月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200902014
- 争点
- 9事業所得/2所得の発生/1収入すべき時期/4建築請負収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、Aが建築を予定していた建物の設計に係る本件設計報酬については、Aからの入金がないため収入金額として計上しない旨主張する。所得税法第36条《収入金額》第1項に規定する収入すべき金額とは、収入すべき権利の確定した金額をいうものと解され、現実に入金した金額をいうものではない。そして、請求人とAとの間において締結した本件設計監理委託契約は有効に成立した後、本件設計報酬は、設計の中断に伴い、本件設計監理委託契約の規約に基づき請求人からAに対して請求され、請求人は、Aに対して本件設計報酬を請求人が提案した縮小案の報酬に充当する場合は再契約が必要である旨連絡したことが認められるが、請求人がAとの間で再契約をした事実は認められない。そうすると、本件設計監理委託契約は、中途解約されたと認めるのが相当であり、収入すべき権利が確定する時期は、それぞれの権利の特質を考慮して決定されるべきものと解されるところ、本件設計報酬の収入すべき権利の確定時期は、本件設計監理委託契約が中途解約され、請求人が本件設計報酬を具体的に算定して請求したときと認めるのが相当である。また、本件設計報酬が、所得税法第51条《資産損失の必要経費算入》第2項に規定する貸倒れにより回収不能となった事実も認められないことから、本件設計報酬は、請求人の収入すべき金額となる。(平23. 3.31 名裁(所)平22-43)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平220019
- 裁決年月日
- 平成23年3月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904990
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/38その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が必要経費に算入することができないとした①旅費交通費、②接待交際費、③海外取材費、④外注工賃及び⑤海外渡航保険については、いずれも業務の遂行上必要な費用であり、必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、上記①旅費交通費ないし④外注工賃のうち、請求人の子女に係る旅費交通費・教育費等及び家政婦費については家事費であり、その他の費用も、請求人の業務の遂行上必要な費用であることを確認できない。また、⑤海外渡航保険については、その基本プラン部分は請求人の職務遂行に直接基づく損害については保障をしないものであるから家事費となり、オプションプラン部分は家事関連費に相当する要素があるとしても、請求人の業務の遂行上必要な部分が明らかにされていない。したがって、いずれの費用も必要経費に算入することはできない。(平23. 3.29 札裁(所)平22-19)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平220021ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成23年3月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904100
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/10福利厚生費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①従業員を被保険者とする本件各養老保険契約及び本件各がん保険契約(本件各保険契約)は、それぞれ法人税基本通達9−3−4《養老保険に係る保険料》及びがん保険契約に係る法令解釈通達(平成13年8月10日付課審4−100)が準用され、本件各養老保険契約に係る保険料の額のうち2分の1相当額及び本件各がん保険契約に係る保険料の全額を必要経費に算入することができる旨、②本件各保険契約は、従業員の退職金又は死亡弔慰金の補充、拡充という福利厚生の目的で締結されたものであり、その保険料は、事業の遂行上必要な費用であるから必要経費に算入することができる旨主張する。しかしながら、上記①については、個人の支出に関する取扱いは、家事関連費という概念がないなどの法人の支出に関する取扱いとは異なるのであり、法人税に係る通達及び取扱いは、所得税において準用されるものではなく、必要経費と認められるためには、それが事業との直接の関連を持ち、事業の遂行上客観的一般的に通常必要な費用であることが必要である。また、上記②については、本件各保険契約に係る保険金等が従業員の退職後の原資とされなかったなどの事実関係の下では、請求人が、本件各養老保険契約に基づいて支払われた保険料の額の2分の1に相当する額及び本件各がん保険契約に基づいて支払われた保険料の全額を必要経費に算入して事業所得の金額を計算することを図るとともに、保険料の名目で資金を積み立てることを企図して本件各保険契約を締結したものと認められるのであり、本件各保険契約に係る保険料の支払が事業と直接の関連を持ち、事業の遂行上客観的一般的に通常必要であるということはできない。以上からすれば、本件各保険契約に係る保険料の額は事業所得の金額の計算上必要経費に算入できないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平23. 3.23 広裁(所)平22-21)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平220010
- 裁決年月日
- 平成23年3月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904190
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/19家事関連費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告で必要経費に算入しなかった雑費を必要経費に認めるべきである旨主張する。しかしながら、当該雑費は食料品等の家事関連費であると認められるところ、これらの支出の主たる部分が業務の遂行上必要であるかどうか明らかではなく、また、その必要な部分を明らかに区分できるものではなく、さらに取引の記録等によりこれらの支出が業務の遂行上直接必要であったことも明らかにされていないから、いずれも必要経費に算入できるものと認めることはできない。(平23. 3. 3 金裁(所・諸)平22-10)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平220010
- 裁決年月日
- 平成23年3月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200903990
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/17その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告書に国庫補助金等の総収入金額不算入の適用を受ける旨等の記載がなかったことについて、忘れてしまっていたこと及び原処分庁等から指導されていないことが「やむを得ない事情」に当たる旨主張する。しかしながら、確定申告書に記載することを単に失念したり、記載が必要なことを指導されたことがなかったとしても、これらの事情は、自己の判断と責任により申告すべき自主申告制度の下では、請求人の責めに帰すべき主観的事情であるといわざるを得ず、「やむを得ない事情」には当たらない。(平23. 3. 3 金裁(所・諸)平22-10)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平220005
- 裁決年月日
- 平成23年1月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、妻が請求人の補助業務あるいは秘書的業務として「医師会会費等の引落口座への現金の預入れ」、「銀行員への対応」及び「各種支払のための振込依頼書の金額の確認」等の事務に従事している旨、また、これら個別業務たる本件請求人主張業務は複合的積み重ねであり、一日の業務が決して個々の業務一つのみで終了するものではなく、これら個々の業務が相互に組み合わさり一日の業務となっているものであるから、決して「夫婦の相互扶助の範囲内の行為あるいは日常生活の一環として行われている行為の範ちゅうにとどまる軽微なもの」ではなく、妻は青色事業専従者に該当する旨主張する。しかしながら、請求人及び妻は、妻が請求人の営む事業に従事した労務の内容等を明らかにするための書類を何も残しておらず、当審判所の調査によっても、当該労務の内容等を確認することはできず、さらに、妻が請求人の主張するとおり本件請求人主張業務に従事していたとしても、その内容ないし態様、要する時間や頻度に照らし、いずれも一時的ないし臨時的なものであって、事業に専ら従事する期間がその年を通じて6月をこえていると認めることはできない。(平23. 1. 7 仙裁(所)平22-5)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平220002
- 裁決年月日
- 平成22年10月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200902019
- 争点
- 9事業所得/2所得の発生/1収入すべき時期/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が受領した本件報酬額は、保険会社が定める規定により各年12月から翌年5月まで及び各年6月から同年11月までの役務提供を完了した期間を基に各年6月及び12月に支給される代理店ボーナス報酬支払額を基礎として計算されるものであるから、代理店ボーナス報酬額と同様に、本件報酬額も、保険代理業の役務提供が完了したときに請求する権利が確定し、その時点が収入計上時期と判断すべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第36条第1項に規定する「収入すべき金額」とは、収入すべき権利の確定した金額をいい、その確定の時期は法律上これを行使することができるようになったときをいうと解されるところ、本件報酬額の支払請求権は、請求人が規定の支払請求条件を満たした上で保険会社に支払請求を行った日をもって収入すべき権利として確定したと認められるものであることから、本件報酬額は、その全額について、支払請求を行った日の属する年分の総収入金額に計上すべきである。(平22.10.20 仙裁(所)平22-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220073
- 裁決年月日
- 平成22年10月4日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関係2団体と請求人は一体であり、事務所の家賃、従業員の給与、通信費及び交通費等の合計額の85%は、請求人個人の必要経費であると主張する。しかしながら、当該2団体は、本件各年分において、請求人とは別個の団体として、活動実態を有していたのであるから、請求人が当該2団体の実質的な代表者であったからといって、課税上、当該2団体と請求人とを一体のものとして取り扱うことはできず、また、事務所は当該2団体の事務所であり、従業員は当該2団体の一方又は双方の従業員として、一方又は双方の業務に従事していたことが認められるから、事務所及び従業員に係る経費の85%が請求人個人の経費であるとの主張は実態に反し、何ら具体的な根拠のないものであって、採用できない。(平22.10. 4 東裁(所・諸)平22-73)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220073
- 裁決年月日
- 平成22年10月4日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200903990
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/17その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請負代金の減額変更がなされても当該減額部分については返還請求を受けるまで収入金額から減算する必要はないと主張する。しかしながら、本件の請負代金の減額変更については、請負工事の目的物の一部に動作不具合が生じたため、予定されていた工事の一部が取り消された上、当該取り消された部分の工事代金を当初の工事代金から減額することに合意したことが認められる。そうすると、当該請負工事に係る請求人の収入の原因たる権利が確定した金額すなわち収入すべき金額は、当該減額変更後の請負代金とすべきであり、原処分庁の主張は、請求人の収入の原因たる権利として確定しなかった部分の金額まで請求人の収入金額とするものであって、妥当でない。(平22.10. 4 東裁(所・諸)平22-73)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220039
- 裁決年月日
- 平成22年8月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の青色事業専従者は、ほとんどが花木栽培業に従事しており、肉用牛の飼育販売業には請求人が留守をした場合に牛舎を見回りに行く程度であることから、青色事業専従者給与額の肉用牛の売却により生じた本件免税対象所得とそれ以外の本件課税対象所得へのあん分は、当該青色事業専従者のそれぞれの業務の従事時間の割合である5対95であん分をするべきである旨主張する。しかしながら、所得税法施行令第167条第1号が、納税者が二以上の所得を生ずべき事業を営み、青色事業専従者が当該二以上の所得を生ずべき事業に従事する場合において、必要経費に算入される金額は、青色専従者給与額をそれぞれの事業に従事した分量に応じて配分して計算する旨を定めている趣旨に照らすと、本件のような場合にも、青色事業専従者給与額を、青色事業専従者が肉用牛の飼育販売業務と花木栽培業務とに従事した分量に応じてあん分するのが合理的であり、また、請求人は、平成17年分及び平成18年分について、青色事業専従者給与額を、肉用牛の飼育販売業と花木栽培業の収入比率によりあん分して、必要経費に算入していることが認められるから、当該収入比率をもって、本件青色専従者の事業従事割合であるとするのが相当である。(平22. 8.24 東裁(所)平22-39)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220038
- 裁決年月日
- 平成22年8月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ ①外国為替証拠金取引(FX取引)は、外国為替市場や金利の動向により、レバレッジを利用して売買差益を稼ぐという極めて投機性の強い金融取引であり、これによって相当程度の期間、継続的に相当程度安定した収益を得られる可能性は小さく、この観点から見て、本来的に事業にはなじみにくい行為であること、②請求人は、平成19年分において、情報商材の販売等により多額の販売収入等を得る一方、FX取引では○○○○円の損失を生じていたことからして、当該販売収入等により生計を立てていたと認められること、③請求人は、FX取引に関し、従業員を雇用しておらず、事業所等の施設を有していないこと等を併せかんがみれば、平成19年中に請求人が行った本件FX取引は、事業としての社会的客観性に欠けるというべきであり、本件FX取引に係る所得は、事業所得に該当しない。そして、本件FX取引に係る所得は、利子所得、配当所得、不動産所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得及び一時所得のいずれの所得にも該当しないから雑所得に該当する。(平22. 8.23 東裁(所)平22-38)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220001
- 裁決年月日
- 平成22年7月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904242
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/2貸倒損の計上時期
- 事例集登載頁
- №80
要旨
○ 請求人は、平成16年に取引先であるG社の破産管財人から受けたファックスにより、G社の破産終結を知り得たのであるから、所得税基本通達51−12≪回収不能の貸金等の貸倒れ≫の定めにより、請求人がG社に対して有する債権の本件貸倒損失の計上時期は平成16年分となる旨主張する。しかしながら、請求人が当該ファックスの受信時にG社の破産終結を知り得た事実は認められるものの、裁判所が破産法人に配当可能な財産がないことを認めた場合には、廃止決定又は終結決定をして、当該法人の登記が閉鎖されることとされており、これらの決定がなされた時点で当該破産法人は消滅することからすると、この時点において、当然、破産法人に配当可能な財産はないのであって、当該決定等により請求人がG社に対して有する債権もその全額が客観的に回収不能となったと認めるのが相当である。よって、請求人の本件貸倒損失の計上時期は、G社の破産手続終結の決定がなされた平成14年分となる。(平22. 7. 1 大裁(所・諸)平22-1)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220001
- 裁決年月日
- 平成22年7月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904229
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/22支払利子、割引料/5その他
- 事例集登載頁
- №80
要旨
○ 請求人は、本件支払利息について、事業遂行上必要なものであったことから、本件各年分の事業所得の金額の計算上、必要経費の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、請求人が本件支払利息の内容を記載したものであると主張する本件支払利息メモの内容からは、本件支払利息のうち上記必要経費の額に算入すべき額ないし本件支払利息の根拠である各借入金の具体的内容等が明らかでない。よって、当審判所は、請求人に対し、複数回、本件支払利息につき、その根拠である借入金の具体的内容等を明らかにするよう求め、請求人は、借入金の返済の一部と思われる資料等を提出するなどしてこれを特定しようとしたものの、請求人の主張ないしそれに添付された資料等に加え本件の全証拠を参酌して最大限善解しても、借入金額、借入先、借入期間及び支払利息の約定ないし実際の返済等の、具体的な借入金に係る利息の存在を特定するに足りる事実の主張は見当たらない。よって、具体的な支出の主張すらなく、不明な金額を必要経費の額に算入することは不可能であるから、必要経費の該当性等を判断するまでもなく、請求人の本件各年分の事業所得の計算上、必要経費の額に算入することはできない。(平22. 7. 1 大裁(所・諸)平22-1)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220001
- 裁決年月日
- 平成22年7月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904224
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/22支払利子、割引料/4認定事例
- 事例集登載頁
- №80
要旨
○ 請求人は、Cに対し、本件消費貸借契約に基づく借入元本及び利息債務の弁済として、平成13年10月から平成18年12月までの間に、借入金元金及び利息を支払った旨主張するところ、請求人及びCの答述、請求人の資金繰り状況並びに公表口座における金員の使途などによれば、請求人がCから本件消費貸借契約に基づき借入れをした理由は、業務継続のための事業資金を得るためであり、実際にも、本件消費貸借契約に基づく借入金は公表口座に入金され、請求人の業務上の支払に充てられていることが認められ、他方で、本件の全証拠によっても、当該口座へ入金された借入金から請求人の事業とは関係のない個人的な多額の支出がなされた事実を認めるに足りない。以上によれば、本件消費貸借契約に係る借入金は、請求人の業務と関連性があり、また、借入れを行う客観的な必要性もあるものと認めるのが相当であり、当該借入金に係る利息は、その債務が確定した年分の事業所得の金額の計算上、必要経費に算入するのが相当である。(平22. 7. 1 大裁(所・諸)平22-1)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220001
- 裁決年月日
- 平成22年7月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904290
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/29外注費
- 事例集登載頁
- №80
要旨
○ その年分の事業所得の金額の計算上、必要経費に算入すべき費用に当たるか否かを判断するためには、当該費用に相当する金員を特定の支払先に支払ったこと及びその具体的な使途が明らかになった上で、当該支出が収入金額を得るために直接要したものであり、かつ、事業所得を生ずべき業務について生じたものであることが認められる必要がある。しかしながら、請求人は、当審判所に対し、本件外注費メモに記載した金額は真実であると主張し、これに沿う答述ないし資料の提出をするものの、本件外注費メモに記載された金額につき、その従事時間、単価及び支払日等の金額算定の具体的根拠、並びに、具体的な使途である本件取引に係る現場監督を行った工事の内容等を明らかにせず、さらに、請求人提出資料を含めた当審判所の調査によっても、本件外注費メモに記載された金額を当該記載された者に対して支払った事実及び当該金額の具体的な使途を認定することができない。したがって、本件外注費メモに記載された金額の支払先及び使途並びに支払った事実を確認することができない以上、その年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき費用に当たるということはできないから、本件外注費の額を必要経費に算入することはできないとするのが相当である。(平22. 7. 1 大裁(所・諸)平22-1)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平210034
- 裁決年月日
- 平成22年6月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200902019
- 争点
- 9事業所得/2所得の発生/1収入すべき時期/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 弁護士業を営む請求人が依頼者との間で締結した委任契約に基づき支払を受ける弁護士報酬のうち着手金について、原処分庁は、着手金の額を収入金額に計上すべき時期はその委任契約が成立した日である旨主張し、請求人は、着手金の額を収入金額に計上すべき時期はその支払を受けた日である旨主張する。しかしながら、着手金の支払請求権は、請求人と各依頼者との間で着手金の支払及びその金額について合意して、請求人が各依頼者から事件等を受任した時点で確定的に発生するのであるから、当該着手金の額を収入金額に計上すべき時期は、当該着手金の額の合意があったと認められる日である。したがって、原処分庁及び請求人の上記主張は、いずれも採用することはできない。(平22. 6.29 広裁(所・諸)平21-34)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平210021
- 裁決年月日
- 平成22年6月8日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200904280
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/28繰延資産の償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、営業権買取確認書による合意に基づく支払を求める訴訟上の和解によって支払った和解金について、請求人は営業譲渡行為はなかった旨訴訟において主張したことから、当該和解金は連帯保証人の立場で支出した費用であり、所得税法第45条第1項第1号の家事上の経費である旨主張する。しかしながら、当該確認書に基づく合意内容は、請求人が医院の経営者を退去させ同所において開業するために金員を支払うこととするものであると認められることから、当該確認書による合意による支払債務は、請求人が事業所得を生ずべき事業を開始するまでの間に開業準備のために特別に支出するための費用であると認められ、当該費用は繰延資産である開業費に該当すると認められる。したがって原処分庁の主張は採用することができない。(平22. 6. 8 札裁(所)平21-21)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210122
- 裁決年月日
- 平成22年6月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200903990
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/17その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件売上計上漏れの全額が請求人に係る売上げであるか疑わしい旨主張するが、原処分庁は、請求人の各年分の事業所得に係る総収入金額を、本件各書類及び請求人の取引先に対する照会の回答により算定し、それと請求人の各年分の申告額との差額を本件売上計上漏れとして算定していることが認められるところ、請求人との取引は、取引先において、その取引に関する計算書が架空名義であることや備忘のためのメモ等により特定可能であり、それに基づいて取引先は原処分庁の照会に対して回答したことが認められるのに対し、請求人は、これらの売上げを除外し、計算書等も破棄したというのであり、原処分庁の指摘する本件売上計上漏れのうち、どの部分が請求人の売上げではないのか具体的に特定する主張及び証拠の提出をしていない。以上のことからすれば、原処分庁の照会に対する請求人の取引先からの回答に信用性があり、これを覆すに足る証拠はないから、本件売上計上漏れの全額が請求人に係る売上げであると認めることができる。(平22. 6. 8 関裁(所・諸)平21-122)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210122
- 裁決年月日
- 平成22年6月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904011
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/1売上原価/1仕入金額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仕入計上漏れがある旨主張し、本件売上原価表及び当該原価表を裏付ける資料として、質物台帳及び古物台帳から抽出したとする本件売上原価表の内訳の集計表を提出しているが、本件売上原価表作成の基礎となった質物台帳によれば、質物台帳の「返還・流質年月日及びその区分」欄の一部については、本件調査の最中に「受戻」の記載がされたもので、その日付についても、請求人が顧客から質物を預かった日(質契約年月日)以前の日付が「受戻」の日付として記載されているものもあるから、当該質物台帳の記載に信ぴょう性はなく、当該質物台帳の記載から、請求人の各年分の事業所得に係る仕入金額を特定することができない。また、各年分以前の棚卸在庫については、請求人が何ら在庫管理をしておらず、質物台帳の記載が上記のとおりであることに照らすと、売上げとの対応関係を認めるに足りる証拠はない。以上のことからすれば、請求人の主張する仕入金額及び棚卸高について認めるに足る証拠はないから、請求人の各年分の事業所得に係る仕入金額については、請求人が当初申告した金額を超えては存在しないと推定することができる。(平22. 6. 8 関裁(所・諸)平21-122)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平210009
- 裁決年月日
- 平成22年6月2日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904248
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/8貸倒の判定(回収不能と認めなかった事例)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①平成19年に提起した貸金返還請求訴訟においても債務者の所在が不明である貸付金、②債務者は破産し廃止決定されており、平成19年に連帯保証人との間で債権放棄約定書により債権を放棄した貸付金、及び③債務者が破産し、平成19年に免責決定されている貸付金の額は、いずれも貸倒損失として平成19年分の必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、①については、当該訴訟により債権は法律上消滅しておらず、訴訟を提起していることから請求人には平成19年において回収の意図が認められ、また、債務者の資産状況等を考慮して回収の見込みがないことが客観的に確実になったと認めるに足る証拠はない。②については、連帯保証人は債権放棄約定書に署名はしておらず当該債務は完済した旨答述し、当該答述に沿う振込みの事実も認められることなどから、当該書面は真正に作成されたとはいい難く、さらに請求人から貸付台帳の提示がなく残債権も確認できないことからすれば、当該貸付金の残債権は存在しないものとみるのが相当である。また、③については、請求人は、連帯保証人に対して債務免除通知を行っておらず、連帯保証人から平成21年に貸付金の回収を図っていることから、少なくとも平成19年において債権の回収見込みがないことが客観的に確実であったとは認められない。したがって、これら貸付金の額はいずれも貸倒損失として必要経費に算入することは認められない。(平22. 6. 2 金裁(所)平21-9)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平210022
- 裁決年月日
- 平成22年4月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901049
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
- 事例集登載頁
- No.79
要旨
○ 請求人は、F社に雇用されているにすぎず、F社からの収入は給与所得に該当する旨主張する。しかしながら、請求人とF社の間の請負基本契約及び当事者間の取決めによれば、?請求人は、業務の遂行に関して、自己の責任において代替者を手配でき、その者が代替して業務を遂行できること、?請求人は、不可抗力により損害が生じた目的物に係る報酬をF社に請求できないこと、?請求人は、作業の方法や進行の段取りに関して、F社の指揮監督下にないこと、?請求人は、業務の遂行に関して、F社から時間的な拘束を受けていないことが認められ、?F社が請求人に無償で材料を支給し、用具等を貸与していることについては、合理的な理由が存することが認められる。 以上の諸要素を考慮すれば、請求人の業務は請負契約に基づくものであり、請求人は、自己の計算と危険において独立して業務を遂行していたものと認められるから、当該業務に係るF社からの収入は事業所得に該当する。(平22. 4.21 広裁(所)平21-22)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平210021
- 裁決年月日
- 平成22年3月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200902019
- 争点
- 9事業所得/2所得の発生/1収入すべき時期/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成3年に傭船契約を傭船者と締結するに当たり、建造引当権相当額を傭船料に上乗せする旨合意をしたが、傭船者の都合により、上記方法による建造引当権相当額の支払を待つこととなり、その待つ期間については建造引当権相当額の金利相当額を傭船料に上乗せする旨改めて合意していたところ、当該傭船契約の解約に当たり、建造引当権相当額を傭船料に上乗せするという請求人と傭船者の合意を前提として、傭船者が本件清算金(建造引当権相当額から解撤等交付金の額を控除した金額)を請求人に支払うことを合意したものであるから、本件清算金は、建造引当権相当額を傭船料に上乗せするという合意がされた平成3年に収入すべき権利が確定している旨主張する。しかしながら、当該傭船契約の締結に当たり、請求人と傭船者との間で建造引当権相当額の金利相当額を傭船料に含める旨の合意がされたことは認められるものの、建造引当権相当額を傭船料に上乗せするという合意がなされた事実は認められない。そして、当該傭船契約が解約されることに伴い、平成17年に、請求人が傭船者に建造引当権相当額の支払を要望し、傭船者が請求人の要望を受け入れて、本件清算金の支払についての合意がなされたことからすれば、当該合意がされた平成17年中において、請求人は本件清算金に係る請求権を法律上行使することができるようになったものと認められるから、本件清算金は、平成17年中に収入すべき権利が確定したものといえ、平成17年分の事業所得の金額の計算上総収入金額に算入されるべきものである。したがって、請求人の主張には理由がない。(平22. 3.16 広裁(所)平21-21)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210129
- 裁決年月日
- 平成22年3月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904990
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/38その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、体力強化等の共通経費は、各所得に横断的に存在する「収入を得るために直接要した費用」であることに違いはないのであり、すべての収入金額を基礎としてあん分計算を行うことがより合理的である旨主張する。しかしながら、たとえ、請求人が本来業務により人気を博したことに基因して、CM出演料等の所得を得たものであり、本来業務に要した費用がCM出演料等の稼得に間接的に貢献しているとしても、本来業務により収入を得るために要した費用は、CM出演等の収入金額と直接関連を有するものではないから、CM出演等の収入金額を基準としてあん分してCM出演料等から控除することはできないと解すべきである。(平22. 3. 5 東裁(所・諸)平21-129)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210129
- 裁決年月日
- 平成22年3月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904050
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/5旅費、交通費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件旅行は、請求人の事業関係者たるAの事務所の福利厚生活動として企画されたもので、その負担を軽減すべく、その福利厚生費用の一部を負担したものであるから、事業所得の必要経費とすべきである旨主張する。しかしながら、本件旅行は、Aの事務所の活動の一環として企画・実施したものと認められ、その費用は、Aの事務所運営のための必要経費であるから、請求人が本来業務によって得る収入と直接関連し、かつ、通常必要なものとして客観的に認識できるものでない。したがって、請求人がその費用の一部を負担したとしても、請求人の事業所得に係る総収入金額から控除できる必要経費には当たらないというべきである。また、個人事業者の場合、消費主体としての支出(家事費)は、事業所得の必要経費には算入されないこととされているところ、A及び請求人の親族分の旅費は、請求人にとっては家事費に相当すると認められるから、この点からも、請求人の事業所得の必要経費に算入することはできないものと解すべきである。(平22. 3. 5 東裁(所・諸)平21-129)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平210015
- 裁決年月日
- 平成22年2月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の妻の医師としての従事状況については、常時、診療所2階の自宅スペースで待機しカルテの記載も行っておらず、また、医師以外の事務への従事状況も一時的ないし臨時的なものであり、事業に専ら従事する期間がその年を通じて6月を超えるとは認められないことから、青色事業専従者に該当しない旨主張する。しかしながら、請求人のカルテのサンプル調査において、妻によるカルテへの記載が認められた日数は、平成17年が254日、平成18年が255日及び平成19年が246日に及んでおり、請求人の従業員2名による請求人の妻の従事状況に係る答述も同調査内容とほぼ一致していることからも、妻の従事状況は、請求人の事業の遂行上必要な労務であり、かつ、事業に専ら従事する期間が年を通じて6月を超え専ら請求人の事業に従事していたと認めるのが相当である。したがって、請求人の妻は青色事業専従者に該当することとなるので、原処分庁の主張には理由がない。(平22. 2.18 仙裁(所)平21-15)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平210015
- 裁決年月日
- 平成22年2月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904063
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/6交際費/3認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、当該中元や歳暮の費用は、客観的に、総収入金額を得るために直接に要した費用又は所得を生ずべき業務について生じた費用ではなく、業務の遂行上直接必要であった部分を明らかにすることもできないので、必要経費とは認められない旨主張する。しかしながら、当該中元や歳暮の贈答先は、請求人に患者を紹介したあるいは患者の紹介先である開業医等、診療等を臨時に依頼した非常勤医師やレントゲン技師であることから、これらの支出は、請求人の業務を円滑に行うことを目的とするものであると認められる。そうすると、当該中元や歳暮の費用は、客観的にみて、請求人の医療業務に直接関係があり、かつ、当該業務の遂行上通常必要な支出と認められ、必要経費の額に算入するのが相当であることから、原処分庁の主張には理由がない。(平22. 2.18 仙裁(所)平21-15)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210074
- 裁決年月日
- 平成22年2月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- No.79
要旨
○ 請求人は、請求人の行った外国為替証拠金取引(以下、「FX取引」という。)は、その取引回数等からみて事業所得を生ずべき事業に該当する旨主張する。しかしながら、ある経済的行為が所得税法施行令第63条第12号の「対価を得て継続的に行う事業」に該当するか否かは、当該経済的行為の営利性・有償性の有無、継続性・反復性の有無のほかに事業としての社会的客観性の有無が問題とされるべきであり、この観点からは、当該経済的行為の種類、自己の役割、人的・物的設備の有無、資金の調達方法、費やした精神的・肉体的労力の程度、その者の職業・社会的地位などの諸点を検討する必要がある。そして、一定の経済的行為が反復・継続して行われることによって事業として社会的客観性が認められるには、相当程度安定した収益を得られる可能性がなければならない。これを本件についてみると、?一般にFX取引は投機性の高い取引であり、継続的に相当程度安定した収入が得られる可能性が乏しく、本来事業になじみがたい性格を有するものであること、?請求人は、自らが代表取締役を務める法人2社からの役員報酬により生計を立てていること、?請求人は、インターネット情報などを参考に取引を行っているが、FX取引の企画遂行に当たって相当程度の精神的・肉体的労力を要していると認められないこと、?請求人は、FX取引のための積極的な資金調達が認められないこと、及び、?請求人は、FX取引を反復継続して行うための人的物的設備を有していないことが認められ、これらのことを総合勘案すると、請求人の行ったFX取引は、事業として社会的客観性がいまだ認められず、「対価を得て継続的に行う事業」に該当するということはできない。(平22. 2.16 関裁(所)平21-74)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210032
- 裁決年月日
- 平成21年12月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901010
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/1事業所得の意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人個人が行っているネクタイ等の販売は、所得税法第27条に規定する事業に該当し、本件販売に基因する所得は事業所得に該当するため、本件販売から生じた損失の金額について、損益通算の規定を適用すべきであると主張するが、一般に所得税法にいう事業所得とは、自己の計算と危険において独立して行う業務から生ずる所得であると解され、営利性・有償性、独立性、自己の危険と計算による企画遂行性、精神的・肉体的労力の程度、人的・物的設備の有無及び客観的な社会的地位などの諸要素を総合して、社会通念上事業といい得るか否かによって判断するところ、本件販売は、自己の危険と計算において独立して行う業務であるとはいえず、社会通念上、事業といい得る程度のものとは認められないことから、雑所得に該当するため、本件販売から生じた損失の金額について、損益通算の規定を適用することはできない。(平21.12.21 大裁(所)平21-32)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210056
- 裁決年月日
- 平成21年12月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901054
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/4金銭の貸付けに係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の行っている金銭貸付けに係る業務から生じた所得の区分について、貸付口数、貸付先、貸付利率等の業務実態から事業所得である旨主張する。しかしながら、請求人の金銭貸付に係る業務は、①金銭の貸付自体で利益を上げることを意図しておらず、貸付金の回収努力が行われていない、②利息の約定が定まっておらず、無利息の場合もある、③貸付先が知人であることから広告宣伝をしていない、④金融業者の登録をしておらず、専用の事務所及び従業員も有していないことなどを総合的にみると、請求人の金銭貸付に係る業務は、安全性及び採算性を度外視した、事業としての企画性を欠いたものというほかなく、営利を目的として、継続的に、不特定多数の顧客に対して金銭の貸付を行う金融業ととしての社会的実体を具備したものとはいえないので、当該金銭貸付業務から生じた所得は、事業所得ではなく雑所得であると認めるのが相当である。(平21.12.18 関裁(所)平21-56)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平210012
- 裁決年月日
- 平成21年12月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904359
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/35損害賠償金/2その他の損害賠償金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.78・125ページ
要旨
○ 原処分庁は、本件判決によりN社に支払を命じられた過払金相当額は、本件判決が確定した平成18年○月○日の属する平成18年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することとなるが、請求人が平成17年中に貸金業に係る事業を廃止しているから、平成17年分の事業所得の金額を限度として、同年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することとなる旨主張し、請求人は、上記過払金相当額は、その言渡日である平成17年○月○日に確定するから、その全額を平成17年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入し、その損失の金額について他の所得と損益通算することができる旨主張する。しかしながら、本件判決は、請求人が利息制限法の制限利率を超えて違法に受領していた利息相当額を過払金相当額として支払を命じたものであり、当該過払金相当額は事業所得の金額の計算の基礎となった事実のうちに含まれていた無効な行為により生じた経済的成果といえるところ、請求人が上記過払金相当額をN社に支払っていないことからすれば、無効な行為によって得られた利得が現実に返還されたということはできず、無効な行為により生じた経済的成果がその行為の無効であることに基因して失われたということはできないから、上記過払金相当額を平成17年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。したがって、原処分庁及び請求人の上記各主張は、いずれもその前提において理由がない。(平21.12.16 広裁(所)平21-12)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平210012
- 裁決年月日
- 平成21年12月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904241
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/1事業上の債権の存否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.78・125ページ
要旨
○ 請求人は、S社に対する貸倒損失の金額を事業所得の金額の計算上必要経費に算入することができる旨主張する。しかしながら、請求人が提出した債権確認書、債権放棄通知書及び領収証はいずれも信用性に疑いが残るといわざるを得ず、また、請求人が提出した小切手や手形について、請求人は、これによりいかなる事実を証明しようとするのか明らかにしないから、請求人は、貸倒損失となる債権の発生原因、内容及び帰属並びに回収不能の事実及び時期等について、具体的に特定して主張し、貸倒損失の存在をある程度合理的に推認させるに足りる立証を行っているとはいえず、請求人が主張するS社に対する貸倒損失は、事実上その不存在が推定されるから、当該貸倒損失の金額を事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平21.12.16 広裁(所)平21-12)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210073
- 裁決年月日
- 平成21年12月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904340
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/34保証債務の履行損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、各年分において、知人が経営する法人とリゾート開発事業を共同で営んでいたとして、保証債務の履行のために借り入れたA銀行借入金の元本返済額及び利子支払額を請求人における平成18年分の事業所得の必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、①請求人の陳述録取書において、請求人は以前に上記知人に世話になったことから、当該法人がリゾート開発に伴う開発資金をA銀行から借り入れる際に保証人となったことが認められ、②上記法人がリゾート開発に当たって高額な資金が必要なほどの規模の事業であるにもかかわらず、請求人と当該法人は契約書、覚書等の書面を取り交わしていないのは極めて不自然であること、③リゾート開発当時における地元関係者が請求人のことをリゾート開発の関係者とは認識していなかったこと、及び④その他、請求人が本件リゾート開発事業のために行動した事実を裏付ける証拠が存在しないことにかんがみれば、請求人の上記主張は採用することができない。したがって、請求人はリゾート開発事業を上記法人と共同で行っていたとは認められないから、A銀行借入金の元本返済額及び利子支払額は、平成18年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平21.12. 8 東裁(所)平21-73)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210073
- 裁決年月日
- 平成21年12月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904221
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/22支払利子、割引料/1必要経費性
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、各年分において、不動産業に係る事業を営んでいたのであるから、B銀行借入金の利子支払額は請求人における各年分の事業所得の必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、①請求人は、平成14年12月から平成18年6月までの間は不動産の売買を行っていないこと、②平成18年6月の不動産譲渡は借入金の返済を目的として行われたものであり、その後新たに取得した不動産はないこと、③請求人も平成18年6月の譲渡を譲渡所得として申告していること、④請求人は不動産業を営むための店舗等の設備を設けておらず、従業員等を雇用した事実もないことにかんがみれば、請求人は、各年分において営利を目的とした継続的な不動産売買を行っているとはいえない。したがって、請求人は各年分において不動産業を営んでいたとは認められないから、B銀行借入金の利子支払額は、各年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平21.12. 8 東裁(所)平21-73)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210049
- 裁決年月日
- 平成21年11月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904241
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/1事業上の債権の存否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件業務に当たり資金の調達という重要な役割を担い、本件業務に費やした肉体的精神的労力は多大なものであったから、本件金員のきょ出は、事業所得を生ずべき事業の遂行上生じたものである旨主張する。しかしながら、請求人は、本件業務を遂行することについて発生する可能性のある損失を負担する危険を負っていないことから、本件業務に関し自己の危険において事業を営む者であるとは認められず、また、請求人は、本件金員のきょ出以外に本件業務を実現させるために特段の行動を取っていないこと等にかんがみれば、請求人が本件業務に主体的に関与していたとは認められず、請求人にとって本件業務は、事業としての社会的地位が客観的に認められる業務であるということもできない。したがって、本件金員の額を、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平21.11. 4 東裁(所)平21-49)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平210002
- 裁決年月日
- 平成21年10月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904213
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/3親族に対する給料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、実父に対する給与及び退職金(以下「本件退職金」という。)を支給したとするが、①父が行っていたとする請求人の事業に対する労務の提供に具体性がないこと、②請求人が少額とはいえない給与を父に支給していたとすると、請求人から更に小遣い程度の生活費の援助を受けることは不自然であること、③平成14年分給与については、平成14年分の源泉徴収票に記載された支払金額が正しいものであれば、支給額が減額されていると認められるところ、差額については、請求人に返還されなければならないが、その事跡もなく、また、父が請求人の事業に従事していたのであれば、減額される理由がないこと、④仮に父の死亡に伴う退職があったとしても退職金規定に従い支払われることとなる退職金は、多くても父に対する給与の1月分を超えることはないと認められるところ、請求人は、本件退職金を退職金規定に従い算定したとしていること、⑤本件退職金については、退職金規定によれば、母に支払われることとなるところ、当審判所の調査によれば、請求人は、父名義預金にこれを振り込み、同日、現金出金していること、⑥この父名義預金から出金した金銭について、請求人は、共同相続人で協議して取得したと本件調査において申述しているが、相続開始後に父の財産の確認を行った母や兄は、父名義預金の存在を知らないこと、⑦請求人は、父名義預金については、父から管理を委託されていた旨主張するが、父の生前や相続開始後においても、父に係る金銭を適切に区分せず、また、管理を行っていないことをあわせみると、請求人は、請求人自身が自己のために金銭をプールする目的で父名義預金を開設し、これを利用し、架空の父に対する給与及び本件退職金を必要経費に算入していたものであると認めるのが相当である。(平21.10.14 福裁(所)平21-2)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平210002
- 裁決年月日
- 平成21年10月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、妻に対する青色事業専従者給与を支給したとするが、①妻は、生活費は受領しているが給与の支給を受けていない旨申述し、その申述に信憑性があること、②妻が通帳を所持する請求人名義の預金に振り込んだ金員について、請求人は、妻に対する青色事業専従者給与に毎月の生活費を上乗せしたものである旨主張するが、仮にそうであるならば、妻名義預金は、青色事業専従者給与の振込口座としての用をなさないこと、③請求人は、妻名義預金への青色事業専従者給与の振込みは、妻の貯蓄用と考えている旨当審判所に答述していること、④請求人は、妻名義預金から出金した資金をもって、請求人の所得税の予定納税額の納付を行っていること、⑤請求人は、妻名義預金から口座振替により支払われた妻の国民年金基金の掛金を自己が支払ったものとして平成18年分以降の請求人の所得税の確定申告書において社会保険料控除を適用していることをあわせみると、請求人は、請求人自身が自己のために金銭をプールする目的で妻名義預金を開設し、これを利用し、架空の妻の対する青色事業専従者給与を必要経費に算入していたものであると認めるのが相当である。(平21.10.14 福裁(所)平21-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210033
- 裁決年月日
- 平成21年10月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200902011
- 争点
- 9事業所得/2所得の発生/1収入すべき時期/1医療保険業に係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 「その年において収入すべき金額」とは、その年中に役務の提供が完了し、金額が確定している場合をいうものと解するのが相当であるところ、市が請求人に通知した「介護保険償還払支給決定通知書」には、それぞれの支払の対象として平成12年9月分ないし12月分の記載があること、及び各支給額は、ショートステイ利用料振込みに使用された理事長名義口座への入金額とも一致していることからすれば、当該各入金額は、いずれも平成12年9月分ないし12月分の各月のショートステイ事業の役務提供の完了に伴って確定した金額が支払われたものであると認められる。したがって、当該各支給額は、平成12年9月ないし12月の各月における役務提供の完了に伴い、当該各月に収入すべき権利が確定したものと認められるから、いずれも請求人における平成12年分の総収入金額に算入すべき金額であると解するのが相当である。(平21.10. 7 東裁(所・諸)平21-33)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210013
- 裁決年月日
- 平成21年8月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904310
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/31資産の廃棄、滅失による損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.78・143ページ
要旨
○ 請求人は、社会保険診療報酬の不正・不当請求が判明したことにより保険者に返還すべきこととなった返還債務(以下「本件返還債務」という。)の金額は、監査機関に返還同意書を提出したときに債務が確定したと認められるからその年分の事業所得の必要経費に算入されるべきである旨主張するが、本件返還債務は、請求人が保険者に対して本来請求することができない診療報酬を不正又は不当に請求したために保険者から返還を求められたことにより生じたものであり、事業所得の基礎となった事実のうちに含まれていた無効な行為により生じた経済的成果がその行為の無効であることに基因して失われたと認められる。そうすると、本件返還債務は、それが現実に返還されるまでは請求人が担税力を有するものと認められるから、その損失は現実に返還したときにその年分の必要経費に算入されると解するのが相当である。(平21. 8.28 東裁(所)平21-13)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210013
- 裁決年月日
- 平成21年8月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904359
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/35損害賠償金/2その他の損害賠償金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.78・143ページ
要旨
○ 請求人は、社会保険診療報酬の不正請求が判明したことにより保険者に返還すべきこととなった診療報酬について課されることとなった返還すべき金額の40%の加算金(以下「本件加算金」という。)は、事業所得の必要経費に算入されるべきである旨主張するが、本件加算金は、請求人が診療報酬の不正請求を行ったことにより生じたものであり、その性格は保険者の遅延利息を含めた経済的損失の回復を図るための損害の賠償と認めることができること及び所得税法第45条第1項第7号に規定する損害賠償金には、慰謝料、示談金、見舞金等の名目のいかんを問わず、他人に与えた損害を補てんするために支出する一切の費用が含まれるとされているところ、本件加算金は故意又は重大な過失によって他人の権利を侵害したことにより支払う損害賠償金と解するのが相当であるから、事業所得の計算において必要経費に算入できない。(平21. 8.28 東裁(所)平21-13)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210001
- 裁決年月日
- 平成21年7月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200902990
- 争点
- 9事業所得/2所得の発生/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仲介者Aを通して平成12年ないし平成18年分(以下「本件各年分」という。)のB社、C及びD(以下「B社等」という。)を支払者とする各支払調書(以下「本件各支払調書」という。)に記載されたB社等の仕事を実際に行い、源泉徴収税額を控除された代金を受け取るとともに、本件各年分の本件各支払調書を受領して、それを用いて本件各年分の確定申告を行っていたのであるから、請求人の申告に何ら誤りはない旨主張する。しかしながら、本件各支払調書に記載された内容のB社等による支払やその支払に係るB社等と請求人との間の取引は実際に存在しないばかりか、本件各年分の本件各支払調書に記載されている支払金額に相当する取引も実際に存在せず、請求人は、その代金を受け取っておらず、本件各支払調書に係る源泉徴収税額も納付されていなかったことが認められる。そうすると、請求人が提出した本件各年分の確定申告書に記載された課税標準等の計算は、取引が実際に存在していなかったB社等からの報酬及び源泉徴収税額を除いた金額に基づいていなかったというべきであり、この点を是正するために原処分庁が行った本件各年分の所得税の各更正処分は適法である。(平21. 7. 1 大裁(所)平21-1)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平200025
- 裁決年月日
- 平成21年6月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904248
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/8貸倒の判定(回収不能と認めなかった事例)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件雑損失及び更正の請求に係る雑損失の額は、平成18年12月31日現在で存在していた貸付金の元本で、申告書提出時点で未回収のもののうち、金銭消費貸借契約書により事実確認をして求償権を失ったと請求人が判断した金額(以下「本件貸付金元本額」という。)であるところ、この金額が事業所得の金額の計算上必要経費の額に算入されるためには、所得税法第51条第2項に規定する事由に該当しなければならないところ、前記のとおり、請求人は、課税の原因となった行為である請求人と借主との間の金銭消費貸借契約については、有効なものとして取り扱っていると認められるところ、請求人の提出資料及び当審判所の調査において、本件貸付金元本額については、平成18年中において、法律的にその債権が消滅したわけではなく、また、それぞれの顧客の資産状況や支払能力等を調査の上で債権の回収ができなくなったことが明らかになったものとも認められないことからすれば、本件貸付金元本額について貸倒れが生じたということはできない。そうすると、本件貸付金元本額については、平成18年12月31日の時点では、いまだ請求人の債権として存在していたものと認めざるを得ない。以上のことから、本件雑損失及び更正の請求に係る雑損失については、事業所得の金額の計算上必要経費に算入できないこととなる。(平21. 6.30 福裁(所)平20-25)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平200022
- 裁決年月日
- 平成21年6月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904265
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/26減価償却費/5耐用年数
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、平成15年12月に取得した本件車両は、空調設備工事業を営む請求人が事業を開始する前に取得したもので、かつ、取得時に既に法定耐用年数を経過した中古車両であり、耐用年数は2年と認められることから、平成19年中に業務の用に供していたとしても、既に減価償却可能期間を経過しているので、請求人の事業所得の必要経費として認められない旨主張する。しかしながら、耐用年数省令第3条第1項の見積法又は簡便法についての規定は、中古資産を業務の用に供した年分に適用した場合に限り適用できるとされている。そうすると、請求人は、業務の用に供した最初の年度に見積耐用年数による特例を選択していないことが認められることから、耐用年数省令第1条第1項により、本件車両の減価償却の耐用年数は業務の用に供した時から法定耐用年数の6年を適用して、減価償却費を計算することになる。そうすると、平成19年分の本件車両の減価償却費を請求人の事業所得の必要経費と認めるのが相当である。(平21. 6. 5 仙裁(所)平20-22)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平200022
- 裁決年月日
- 平成21年6月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904130
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/13修繕費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、領収書がなくても証言や証拠により、その支払の事実が確認できるのであるから本件経費等を認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が主張する本件経費等は、①請求人の必要経費に係る現金出金を記帳する帳簿書類に記帳がないこと、②証人が提出した証拠には具体的な月日、場所や金額の記載もないこと、③他に支払の事実を証明する資料の提出がないことから、業務の関連性とともに、業務の遂行上必要な費用であるかを確認できないので、請求人の事業所得に係る必要経費と認めることはできない。(平21. 6. 5 仙裁(所)平20-22)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平200028
- 裁決年月日
- 平成21年6月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.77・42ページ
要旨
○ 請求人は、その妻を青色事業専従者として、事業所得の金額の計算上必要経費に算入した本件専従者給与の金額について、請求人の妻の労務の性質及びその提供の程度に照らし、その全額がその労務の対価として相当である旨主張する。しかしながら、請求人の妻の労務の性質については、請求人の事業に従事する他の使用人のそれと比べて大きく異なるものではなく、また、請求人の妻の労務の提供の程度については、請求人の事業に従事した時間が最も長い使用人Hの約1.21倍程度であったものと認められることから、請求人の妻の労務の提供の程度を考慮し、請求人の事業に従事する他の使用人が支払を受ける給与の状況に基づき計算した金額と、類似同業者の青色事業専従者が支払を受ける給与の状況に基づき計算した金額の、いずれか高い金額を請求人の妻の適正給与額とするのが相当である。そうすると、使用人Hが支払を受けた給与の金額に基づき算定した金額は、類似同業者の青色事業専従者が支払を受けた給与の平均額よりも高い金額となるので、使用人Hが支払を受けた給与の金額に基づき算定した金額が、請求人の妻の適正給与額となる。したがって、本件専従者給与の金額のうち、適正給与額を上回る部分の金額は、請求人の妻の労務の対価として相当であるとは認められない。(平21. 6. 3 広裁(所)平20-28)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200077
- 裁決年月日
- 平成21年6月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200903120
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/12債務免除益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税基本通達36-17の適用の有無を判断する債務の状況とは、本件債務免除を受ける前の時点における債務の状況をいうものと主張していると解されるところ、当該通達の適用の有無は、債務免除益が所得として権利が確定(実現)した後においてしか、当該債務免除益を受けた者が実際上担税力のある所得を得たか否かが判断できないものであることからすれば、債務免除を受けた直後における債務者の現況により判断すべきものであると解される。(平21. 6. 2 大裁(所)平20-77)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200077
- 裁決年月日
- 平成21年6月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200903120
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/12債務免除益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税基本通達36−17の適用要件は、①債務者の債務超過の状態が著しいこと及び②その者の信用、才能等を生かしても、現にその債務の全部を弁済するための資金を調達することができないのみならず、近い将来においても調達できないことをいうものであると解されるところ、請求人の債務免除前の債務超過額は著しく多額であって、その時点における請求人の債務について、その債務の全部を弁済するための資金を調達することはできず、近い将来においても調達することができないことが明らかであることからすれば、請求人が受けた債務免除益については、当該通達を適用して、事業所得の総収入金額に算入しないことができる旨主張する。しかしながら、請求人は、M銀行から融資を受けることが可能な程度に信用を有しており、その融資を利用して債務免除を受け、それにより請求人の資産及び負債の状況が大きく改善したのであるから、債務免除を受けた直後の請求人の現況は、債務超過の状態が著しいと認められる場合に当たるとはいえず、また、請求人の信用、才能等を活用しても、現にその債務の全部を弁済するための資金を調達することができないと認められる場合に該当するともいえないため、当該通達を適用して当該債務免除益を請求人の事業所得の総収入金額に算入しないこととするのは相当ではない。(平21. 6. 2 大裁(所)平20-77)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平200006
- 裁決年月日
- 平成21年4月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200902019
- 争点
- 9事業所得/2所得の発生/1収入すべき時期/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地に係る売買契約書を作成し手付金を支払っていることから、売買契約は成立しており、その成立時にその収入金額及び原価を計上できるのであるから、平成18年分において本件土地の仕入れ・売上げを計上すべきである旨主張する。しかしながら、棚卸資産である土地の売買に係る収入金額を計上すべき時期は、その土地の引渡しがあった日によるものと解されているところ、買主においてその土地を使用収益ができることとなるなど現実の利益享受や支配管理という事実関係に着目して判断すべきであり、売買契約の成立という単に私法上の法律関係のみにより判断するものではなく、本件土地の引渡しの状況についてみると、①請求人は、平成18年12月31日までに本件土地の代金のうち手付金に相当する部分以外は購入先へ支払っておらず、売却先からは代金を一切受領していないこと、②請求人は、本件土地に係る登記済権利書を購入先から受領しておらず、売却先へも渡していないこと、③本件土地の登記上の所有者は、平成19年1月1日以後分譲された部分を除き、引き続き購入先の名義となっており、当該土地に係る固定資産税も引き続き購入先の負担となっていることが認められ、④売却先が平成19年以後、本件土地を販売しているとも認められないことの各事実を総合勘案すると、請求人は、平成18年中に購入先から本件土地の引渡しを受けたとは認められず、また、売却先へ本件土地を引渡したとも認められない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平21. 4.22 金裁(所・諸)平20-6)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平200006
- 裁決年月日
- 平成21年4月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904090
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/9広告宣伝費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①請求人が主宰する本件スポーツチームの活動は、請求人が経営する本件医院の広告宣伝のために非常に有効な手段であり、本件スポーツチームの運営に要した費用は、広告宣伝費として収入を得るために効果があった費用であること、及び②本件スポーツチームの活動を通して、スポーツ障害に関する情報交換を図ることができ、症例に基づいた診療技術を習得できたとして、本件スポーツチームの運営に要した費用は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入できる旨主張する。しかしながら、①本件スポーツチームが、本件医院と同一の名称を表示したユニフォームを着て試合に出場し、新聞等で報道されていることで、広告宣伝の効果が仮にあるとしても、医師としての業務を遂行するうえで、スポーツ競技の普及振興を図ることなどを目的としたA県○○協会に登録して試合に参加するなどのスポーツクラブ活動を行うことそのものが客観的に広告・宣伝のための活動と見ることはできないこと、及び②スポーツ障害に関する情報交換や症例に基づいた診療技術の習得についても、情報交換等を行った具体的な日時や相手方、情報の内容、本件スポーツチームの活動の結果得られた具体的な成果物等も明らかでなく、本件スポーツチームの活動を通じなければ習得できないものでもないことからすると、本件スポーツチームの運営に要した費用は、客観的に見て請求人の医師としての業務に直接の関連を有し、かつ、業務遂行上通常必要な支出で、事業所得を生ずべき業務について生じた費用と認めることはできないから、所得税法第37条第1項に規定する必要経費に当たると判断とすることはできない。また、請求人は、本件スポーツチームの運営に要した費用が、仮に所得税法施行令第96条第1号の「家事関連費」に該当するとしても、所得税基本通達45−1及び同通達45−2から、必要経費とされるべきである旨主張する。しかしながら、本件スポーツチームの運営に要した費用の具体的支出状況を踏まえて、事業との関連性の有無について検討すると、①本件スポーツチームは、請求人及び請求人の従業員の一部の者に加えて、任意参加の部外者から構成され、当該部外者に対しては報酬等の支払はなされていないこと、②本件スポーツチームの練習等は、専ら従業員の勤務時間外に行われ、当該勤務時間外に活動を行ったことに対する給与や報酬等の支払はなされていないこと、及び③当審判所の調査によっても本件スポーツチームの活動の結果、スポーツ障害に係る患者数が以前にもまして増えたという顕著な事実は認められないことから、本件スポーツチームと業務との関連性及び必要性は希薄であり、本件スポーツチームの運営に要した費用が、請求人の事業所得を生ずべき業務の遂行上必要であるということができないことは明らかで、同基本通達45−2について検討するまでもなく、所得税法施行令第96条第1号に該当しない。(平21. 4. 6 沖裁(所)平20-6)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平200014
- 裁決年月日
- 平成21年3月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904090
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/9広告宣伝費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が支出したA会の役員の就退任に際して作成した記念品及びあいさつ状の作成、送付費用は、請求人の事業の遂行上、通常必要な費用とは認められない旨主張する。しかしながら、上記記念品及びあいさつ状は、取引先等に配付及び送付されたものであり、記念品に同封した文書及びあいさつ状の文面から、本来の職務に係る状況の周知を含め、請求人の業務の広告宣伝を目的とするものであると認められる。そうすると、これらの費用は、業務に直接関連があり、業務遂行上通常必要な支出であると認められることから、必要経費の額に算入するのが相当である。(平21. 3.24 仙裁(所・諸)平20-14)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平200014
- 裁決年月日
- 平成21年3月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904064
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/6交際費/4認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A会の役員としての活動及びB政治連盟の活動について、経済実態からみれば請求人個人の業務活動と一体であるから、これらに係る交際費等の支出は事業所得の必要経費に当たる旨主張する。しかしながら、A会の役員としての活動は、A会の運営に関する事項を理事会等において審議することであり、また、B政治連盟は、公職の候補者に対し政治的後援活動を行うことを目的とする政治団体であることから、これらの費用は、請求人の業務に直接の関連を有し、業務遂行上通常必要な支出であるとは認められない。また、仮にこれらの支出により、請求人の業務に利益が生じることから業務と関連を有する家事関連費に該当するとしても、業務の遂行上直接必要である部分を明らかにすることができないと認められるから、これらの費用の額を必要経費に算入することはできない。(平21. 3.24 仙裁(所・諸)平20-14)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平200016
- 裁決年月日
- 平成21年3月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904340
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/34保証債務の履行損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、個人として旅館業を営んでおり、その延長として老人ホーム経営を企図して法人を設立し、さらに、当該法人と一体となって老人ホーム事業に参画していたのであるから、請求人が負わざるを得なかった当該法人に係る保証債務は、社会通念に照らし、請求人の事業の維持遂行のために客観的に必要又は有益なものである旨主張する。しかしながら、当該法人の設立準備手続は、請求人が当該法人の代表取締役として行ったものであること、当該法人は事業開始に至らずに解散しており、請求人と当該法人との間には、請求人の事業に関連した取引関係はなく、将来においても取引が行われることが具体的に定まっていなかったものと認められることからすると、請求人による当該保証債務の引受けは、請求人の事業に関連性を有し、かつ、当該事業の遂行上必要性があると客観的に認められるものではないから、当該保証債務は請求人の事業所得を生ずべき事業の遂行上生じたものということはできない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平21. 3.13 広裁(所)平20-16)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平200054
- 裁決年月日
- 平成21年3月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200901055
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/5役務等の提供に係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が受注した工事現場でとび又は土工の作業に従事する各支払先(以下「本件各支払先」という。)に対する支払金額(以下「本件各支払金額」という。)は、請求人に対し、本件各支払先から「請負契約に係る合意書」が提出されており、請求書及び領収書の授受もあること等から、外注費であり、所得税法第28条《給与所得》第1項に規定する給与等には該当しない旨主張する。しかしながら、請負とは、請負人がある仕事を完成し、注文者がその仕事の結果に対して報酬を与える契約であり、労務そのものが契約の目的ではなく、労務によってもたらされる結果が契約の目的であると解され、また、所得税法第28条第1項に規定する給与等とは、給料、賃金及び賞与等その名目のいかんにかかわらず、一般に、広く雇用契約又はこれに類する原因に基づき使用者の指揮命令に服して提供した労務の対価として使用者から受ける給付をいい、給与等といい得るには、給与支払者との関係において、何らかの空間的、時間的な拘束を受け、継続的ないし断続的に労務又は役務の提供があり、その対価として支給されたものであるかどうかが重視されなければならないと解される。これを本件についてみると、本件各支払金額は、各人の従事日数又は残業時間数に1日当たりの基本単価又は1時間当たりの残業単価を乗ずる形で算定されており、仕事の成果に応じて支払われるものではなく、本件各支払先の労働量に比例して支払われるものであり、本件各支払先は、ある仕事を完成することを約して労務を提供していたとは認められず、単に労働することを約して労務を提供していたと認めるのが相当である。また、本件各支払先は、自由裁量で工事現場を選ぶこと及び作業の開始又は終了時間の決定権限を有しておらず、請求人の指揮命令の下、月の大半を請求人が受注した工事現場で作業に従事している。さらには、代替の作業員の手配を自ら行わず、作業未了の場合の報酬の減額はなく、作業に必要な資材、工具も無償で提供を受けていることからすれば、自ら危険負担をしているとも認められない。以上のことからすると、本件各支払先は、自己の危険と計算によらず、請求人の指揮命令の下で、空間的、時間的な拘束を受けて、断続的に労務の提供をしていたものと認められ、本件各支払金額は、非独立的に提供される労務の対価として本件各支払先に支払われているとみるのが相当であるから、給与等に該当する。したがって、請求人の主張には理由がない。(平21. 3.10 名裁(法・諸)平20-54)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平200013
- 裁決年月日
- 平成21年2月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904190
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/19家事関連費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、必要経費の根拠として提出した領収証は、すべて事業に関するものであり、必要経費に算入することができる旨主張する。しかしながら、当該領収証には、その内容が不明であるものや、家事費及び家事関連費と認められるものが存在し、また、請求人は、業務の遂行上必要であり、かつ、その必要であるべき部分を明らかにせず、必要経費であることを証明する証拠を提示しなかったのであるから、請求人は、当該領収証の金額が事業所得の必要経費に該当すると合理的に推認させるに足りる程度の具体的な立証を行っておらず、本件否認領収証の金額は、事業所得の必要経費に該当しないと推定される。したがって、請求人の主張には理由がない。(平21. 2.26 広裁(所・諸)平20-13)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200135
- 裁決年月日
- 平成21年2月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の妻は農業従事者として50年の業績があり、その知識、技術は請求人と同等であること、また、農業従事者の労務は早朝から日暮れまで行われ、一般の労働者と比較しても労働時間が長時間に及ぶことからそれ相応の給与の額が支払われて当然であるなどとして、妻に対する青色事業専従者給与は、労務の対価として相当である旨主張する。しかしながら、請求人は当該青色事業専従者給与の額の算定に当たっては、具体的な根拠はない旨答述していることから、妻に対する当該青色事業専従者給与は、妻が農業に従事した期間、労務の性質及びその提供の程度、その事業の種類及び規模、その他一定の状況に照らし、労務の対価として合理的に算定されたものとは認められない。また、請求人は各年分の確定申告において、事業所得(農業)の金額の計算上、収入金額の約2.7倍ないし3.4倍に相当する金額を青色事業専従者給与であるとして控除し、事業主である自己の所得金額について、大幅な損失の額を発生させている。そうすると、当該青色事業専従者給与の額は、請求人と妻の労務の提供の度合い及び当該農業から生み出される収益の規模からすると、バランスを欠いた、過大な金額というべきである。したがって、原処分庁が、類似同業者の平均専従者給与額により妻に係る青色事業専従者給与の額を算定し、妻が支払を受けた給与のうち、当該金額を超える部分について必要経費に算入できないとしたことは相当である。(平21. 2.26 東裁(所)平20-135)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200131
- 裁決年月日
- 平成21年2月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904320
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/32詐欺、横領、盗難による損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自ら経営する医院に係る事業所得の仕入金額及び給料賃金の一部(以下「本件各仕入金額等」という。)は、従業員Aの隠ぺい又は仮装行為によって計上されたことから、必要経費に算入できないことは争わないが、当該隠ぺい又は仮装行為は、請求人の意図しないところでAが勝手にした行為であり請求人は関与していないこと、当該行為はAの横領であり利益を享受したのはAであって請求人は被害者であることから、本件各仕入金額等に相当する額は、何らかの方法で所得から控除されるべき旨を主張する。しかしながら、本件各仕入金額等に相当する額は、医院の業務の遂行上Aの横領により生じた損失であり、請求人には、Aに対して当該横領により生じた損失と同額の返還請求権が生じ、当該返還請求権は医院の業務の遂行上生じた債権であるから、回収不能等により当該債権の全額が貸倒れとなった場合に、貸倒れにより生じた損失の額を必要経費に算入することになるのであり、いまだ貸倒れが認められない本件の場合は、損失の額を必要経費に算入することはできない。また、雑損控除は、居住者の有する資産について横領により損失が生じた場合などに一定額を総所得金額等から控除する旨規定しているが、業務の遂行上生じた債権は、雑損控除の対象となる資産に含まれないことから、本件の場合に雑損控除が摘要される余地はない。よって、請求人の主張には理由がなく、原処分は相当である。(平21. 2.23 東裁(所)平20-131)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平200048
- 裁決年月日
- 平成21年2月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904340
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/34保証債務の履行損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の顧問先Aの債務に対する連帯保証(以下「本件連帯保証」という。)は、Aが新たな顧客を請求人に紹介することを条件として行われ、実際にAから顧客の紹介を受けており、本件連帯保証は請求人の事業に貢献しているから、請求人の税理士業に係る事業の遂行上なされたものである旨主張する。しかしながら、債務の保証を行うことが事業の遂行上必要であったと客観的に認められる特段の事情がない限り、事業の遂行上生じた保証債務には該当しないものと判断するのが相当であるところ、請求人が本件連帯保証をしたことにより、実際にAから新たな顧客の紹介を受け、請求人の税理士報酬が増加したとしても、本件連帯保証は税理士法第2条《税理士の業務》に規定する税理士の業務の範囲に含まれないので、それは、本件連帯保証から派生的に生じた間接的な結果にとどまるものといわざるを得ず、本件連帯保証を行うことが、請求人の税理士業の遂行上必要であったと客観的に認められる特段の事情があったとは認められない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平21. 2. 9 名裁(所)平20-48)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平200009
- 裁決年月日
- 平成21年2月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904372
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/37事業専従者控除/2認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 青色申告者である請求人は、本件専従者給与については、現金出納帳は作成していないものの、実際に専従者に現金を渡しており、また、専従者に係る固定資産税の領収書等によりその支払の事実を証明できるのであるから、事業所得の計算上必要経費に算入されるべきであると主張する。しかし、請求人は現金出納帳を作成しておらず、他に本件専従者給与の支払の事実を証明できる帳簿記録もなく、また、専従者に係る固定資産税の領収書等をもって、所得税法第57条第1項に規定する方法により本件専従者給与の支払が行われたかどうか確認できないことから、本件専従者給与は、請求人の事業所得の計算上必要経費に算入することはできない。(平21. 2. 3 仙裁(所)平20-9)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平200009
- 裁決年月日
- 平成21年2月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904190
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/19家事関連費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件雑費は、請求人が事業経営の参考としている印刷物に係る代金等であるから、事業所得の計算上必要経費に算入されるべきであると主張する。しかし、当該印刷物は発行者が関係者に無料で送付している会報誌であり、それ自体に価格の表示もなく、代金の請求もされていない上、本件雑費を支払うことになった経緯を見れば、当該印刷物の発行者に対する個人的な謝礼であると認められることから、家事上の経費に該当し、請求人の事業所得の計算上必要経費に算入することはできない。(平21. 2. 3 仙裁(所)平20-9)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平200002
- 裁決年月日
- 平成20年12月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904110
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/11支払手数料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.76・42ページ
要旨
○ 請求人は、FX取引におけるスプレッド相当額は、FX取引に係る雑所得を計算する上での必要経費であるにもかかわらず、FX取引事績報告書において計算された売買損益に反映されていないから、売買損益の金額から、スプレッド相当額を更に差し引くべきである旨主張する。しかしながら、FX取引においては、スプレッド相当額を含めた価格を取引価格として取引が行われていることからすれば、スプレッド相当額は、資産の取得価額に含まれるべき性質のもの、すなわち、FX取引において購入した外国通貨を転売する、あるいは売った外国通貨を買い戻す時点において、購入した価額と売却した価額との間に利ざやが生じ売買損益が算定される際に、資産の取得価額に含まれるものであり、売買損益が算定される際に、その収益獲得のための価値犠牲としての費用として計算されるべきものであるから、FX取引に係る雑所得の計算において、スプレッド相当額をFX取引事績報告書において計算された売買損益から再度必要経費として差し引くことはできず、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20.12.18 沖裁(所)平20-2)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200034
- 裁決年月日
- 平成20年12月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904310
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/31資産の廃棄、滅失による損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自らが組合員である任意組合(以下「本件組合」という。)が出資した投資事業有限責任組合(以下「本件有責組合」という。)を通じて投資先会社に出資し、その後当該企業が破綻したことによって請求人に生じた本件損失額は、投資先会社が製造した機械を外国等に輸出するための営業活動を行っていたことなどを理由に、請求人の事業所得に係る必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、本件組合は、本件有責組合を通じて国内の中小企業等に投資し、同組合が将来当該企業の株式を売却してキャピタルゲインを得た場合にその出資を回収して利益の分配を受けることを予定するものであり、その事業内容は、本件有責組合への出資のみに限られ、請求人は、同組合の業務執行につき何らの権限も有しておらず、同組合の債務につき、その出資を限度とする有限責任を負担するにすぎないのであって、このような本件組合の事業内容が、自己の計算と危険において営利を目的とし対価を得て継続的に行う経済活動に該当するということはできないから、本件組合の事業から生じる所得の性質が事業所得に該当するということはできない。そして、当該所得はその他利子所得ないし一時所得のいずれにも該当しないといえるから、雑所得に該当するというべきである。そうすると、本件損失額は、雑所得の必要経費に算入する余地があるとしても、これを請求人の事業所得に係る必要経費に算入することはできないというべきである。さらに、本件組合の出資状況並びに本件組合契約及び本件有責組合契約の各定めによれば、本件組合が受け入れた出資金は、本件有責組合を通じて国内の中小企業等に出資されることが予定され、その出資先は投資先会社に限定されていないのであるから、仮に請求人が投資先会社との取引を予定し、その主張する営業活動等を行っていたとしても、本件損失額は、請求人の営む貿易業の総収入金額を得るために直接要した費用であるとは認めることはできない。(平20.12.11 大裁(所)平20-34)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平200005
- 裁決年月日
- 平成20年12月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904361
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/1貸倒引当金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税基本通達52−1の2により、確定申告に際し個別評価による貸倒引当金の繰り入れの要件である「個別評価による貸倒引当金に関する明細書」の添付、及び青色申告決算書又は収支内訳書に個別評価による繰入額の記載がない場合であっても、事後に当該明細書の提出があった場合には、所得税法第52条第5項の規定に該当し、個別評価による貸倒引当金の繰り入れが認められることになる旨主張する。しかしながら、所得税基本通達52−1の2により、所得税法第52条第5項の規定を適用し、個別評価による貸倒引当金の繰入額として取り扱うことができるのは、貸倒損失を計上したことに基因し、かつ、「個別評価による貸倒引当金に関する明細書」が提出された場合と定めているところ、請求人は、貸倒損失ではなく、本件共済掛金等の2分の1に相当する金額を貸倒引当金勘定の繰入額として必要経費に算入しているのであるから、この定めは適用できない。(平20.12. 8 福裁(所)平20-5)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200018
- 裁決年月日
- 平成20年10月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904190
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/19家事関連費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同人が営む事業活動については、多忙、時間的制約から停滞しているが、助言相談は無報酬ではあるものの行っており、助言相談をした相手が将来成功した場合には、報酬を得ることができるので、発生した費用は、事業所得の経費として認められる旨主張する。しかしながら、事務所とされる請求人の自宅に看板はなく、帳簿等も備え付けていない上、設備として購入したのはパソコンだけであり、また、請求人からは、助言相談を行ったとする者が将来成功した場合に報酬が得られることを裏付ける資料の提出もないことから、請求人は事業その他対価を得て何らかの経済活動を行っているとは認められないため、請求人が支出したとする費用は、所得税法上、いずれの所得に係る必要経費に算入することはできず、請求人の主張は採用できない。(平20.10.22 大裁(所)平20-18)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200009
- 裁決年月日
- 平成20年9月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904249
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/9その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、過去の年分に対する以前の調査で平成13年分ないし平成15年分の事業所得に係る総収入金額に加算された売上げは実際には発生しておらず、仮に発生していたとしても未回収であり、事業廃止によってあるいは取引停止後1年を経過していること等から、同様の事情がある平成16年及び平成17年の売上げに係る未収入金とともに事業を廃止した平成17年分の事業所得に係る必要経費に算入することとした更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、平成13年分ないし平成15年分の事業所得に係る総収入金額に加算された売上げは実際に発生しており、貸倒れがあったとする事実は認められず、また、請求人が貸倒れがあったとして主張する平成16年及び平成17年の売上げに係る未収入金については、請求人は未収入金の存在を立証せず、当審判所に帳簿書類の提出はなく、また、当審判所の調査においてもその存在あるいは貸倒れとすべき事実は認められないから、請求人の主張は採用できない。(平20. 9.26 大裁(所・諸)平20-9)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200009
- 裁決年月日
- 平成20年9月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200903990
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/17その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成17年分の確定申告の事業所得に係る総収入金額には、平成16年分以前に計上済みのものを含めていたことから、これを総収入金額から減額することとした更正の請求を認めるべきである旨主張し、原処分庁は、請求人が当該主張について立証しなかったことから更正の請求は認められない旨主張する。しかしながら、請求人は当審判所に対して平成17年分の帳簿書類の提示をしないものの、原処分関係資料及び当審判所の調査によると、請求人の主張する一部の取引先については平成16年分以前に計上済のものがあると認められるから、更正の請求についてその一部を認めるのが相当である。(平20. 9.26 大裁(所・諸)平20-9)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平200003
- 裁決年月日
- 平成20年8月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904241
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/1事業上の債権の存否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①請求人が代表者である同族会社が車両を割賦購入した際に取り組んだ各ローン契約について、当該法人は、請求人からの借入金により分割金の支払を続けたが、納車がないまま販売会社が倒産したために、請求人が支払った約1,300万円が実質的に個人の損失として確定したので所得金額から差し引くべきである旨、また、②友人に対して「事業」として貸し付けた貸金3件が回収不能となったことによる貸倒損失1,110万円を所得金額から差し引くべきである旨主張する。しかしながら、①について、当該車両を購入したのは当該法人であり、当該法人の未払残高に係る請求人の連帯保証に係る保証債務は訴訟における和解により履行が免除されており、請求人に帰属する損失は存在しないものと認められる。次に、②について、請求人は貸金業の登録をしておらず、当該3件の貸金に対する利息を徴してなく、当該貸金の内1件は無尽講に係る貸倒れであり、さらに、請求人は、当該3件以外に貸し付けたものはないことからして、当該貸金に「事業」として認定しえる要素はなく、当該貸倒損失が事業の遂行上生じた損失とは認められず、事業所得の必要経費に算入することはできない。また、当該損失は、災害、盗難又は横領により生じた損失とは認められないので雑損控除の適用もなく、当該損失を斟酌すべき所得税法上の規定はない。したがって、請求人の主張は理由がない。(平20. 8.26 高裁(所)平20-3)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平200011
- 裁決年月日
- 平成20年8月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200999000
- 争点
- 9事業所得/5その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、必要経費の計上漏れもあるが、それを証明できる書類を提出することができないから、請求人の各年分の事業所得の金額は推計の方法によって計算すべきである旨主張するが、所得税法156条の推計課税の規定は、課税庁が、いわゆる実額課税によって各種所得の金額を計算できない場合に、あくまでも実額課税を補完するものとして設けられているものであり、当該納税者の保存、提示した帳簿書類等によって実額を把握することが可能な場合には、当然に推計課税によることなく、実額により各種所得の金額を計算することとなるものであるところ、本件の場合、原処分庁は、請求人の提示書類及び申述、取引先に対する調査の結果などを総合的に判断して、帳簿書類等の不備は認められるものの、その保存されていた帳簿書類等によって、実額で把握することが可能であると認められたことから、実額によって事業所得の金額を計算したものであると認められるから、原処分庁が実額によって事業所得の金額を計算したことは相当でる。(平20. 8.25 関裁(所)平20-11)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200026
- 裁決年月日
- 平成20年8月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200902990
- 争点
- 9事業所得/2所得の発生/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所属する○○会の共済基金の精算に伴い受領した分配金(以下「本件分配金」という。)のうち、請求人が当該基金へ支出した会費の累計額に相当する金額は、積立金の返還額であるから事業所得の金額の計算上総収入金額に該当しない旨主張する。しかしながら、当該基金に係る規則には、○○会に対して納入した共済会費の返還を求めることができる旨定めた条項は認められず、当該会費は、○○会においても、収入金額として経理され、会員の共済給付に充てられていた事実が認められることからすれば、請求人が納入した共済会費は、自己の財産として自由に処分することができる財産であったとは認められず、本件分配金は、○○会に帰属する財産の分配を受けたものと認めるのが相当である。そして、当該会費は、請求人の○○業務と直接の関連性がある支出であったと認められることからすれば、その全額が請求人の事業の遂行に付随して生じた収入と認められることから、原処分は相当である。(平20. 8. 1 東裁(所)平20-26)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200002
- 裁決年月日
- 平成20年7月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、弁護士等への顧問料等の支払金額について、全額、必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、請求人の主張する顧問料等のうち、原処分庁が認定しなかった部分の金額は、顧問契約及び顧問料の支払があったことを認めるに足りる証拠がなく、その事実が認められないから、必要経費に算入できない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平20. 7. 1 東裁(所・諸)平20-2)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平190029
- 裁決年月日
- 平成20年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904241
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/1事業上の債権の存否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、債権放棄した同族会社への貸付金について不動産所得の必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、当該貸付金は、当該同族会社の設立時に請求人の○○販売部門を営業譲渡した際に当該同族会社が請求人から譲り受けた事業資産の対価を請求人からの借入金として処理したことにより生じたものであり、不動産貸付に係る総収入金額を得るために直接要した費用の額にも不動産所得を生ずべき業務について生じた費用の額にも該当しない。さらに、所得税法第51条第4項に規定する不動産所得を生ずべき業務の用に供され又は不動産所得の基因となる資産には該当しないと認められることから、当該貸付金を債務放棄しても、その放棄した金額は同項に規定する損失には該当しない。そうすると、当該債権放棄した同族会社への貸付金は不動産所得の必要経費としては認められない。(平20. 6.27 高裁(所)平19-29)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平190031
- 裁決年月日
- 平成20年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904310
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/31資産の廃棄、滅失による損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件創業費及び本件開発費に係る各支出は、ソフト開発に要した費用で、将来の収益獲得に有用であるとして繰延資産に計上したものであり、その償却費は、その支出効果が除去・滅失したことによる費用計上であるから、所得税法第51条第1項に規定する資産損失に該当する旨主張する。しかしながら、所得税法第51条第1項の規定により資産損失として必要経費に算入される場合の繰延資産とは、同法第37条第1項の規定する必要経費に算入されるものの要件が満たされなければならないところ、本件創業費及び本件開発費に係る各支出は、別法人のソフト開発に係る支出であると認められるもの、請求人の業務の遂行上必要性がないと推定され客観的に請求人の必要経費として認識できるものとは認められないものであり、請求人の事業所得又は不動産所得の金額の計算上必要経費に算入することはできないことから、同法第51条第1項の資産損失の規定は適用できない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 6.27 福裁(所)平19-31)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190103
- 裁決年月日
- 平成20年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904361
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/1貸倒引当金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、修正申告において、事業所得の金額の計算上、必要経費に算入した貸倒引当金は、確定申告において貸倒損失を計上した事実があるから、所得税基本通達52−1の2《貸倒損失として計上した金銭債権に係る個別評価による貸倒引当金》の適用条件に該当する旨主張する。しかしながら、請求人の所得税青色申告決算書には貸倒金の記載がなく、請求人が記帳する仕訳日記帳には、平成17年分に係るFX取引の収入金額が、平成17年12月31日付で1年間の合計金額でまとめて記帳されており、当該仕訳日記帳には、請求人が答述する貸倒損失の計上処理に関する記載は認められないことから、貸倒損失を計上している事実は認められない。したがって、所得税基本通達52−1の2で定める「貸倒損失を計上したことに基因」した事実は認められず、同通達52−1の2の適用条件に該当しないから、請求人の主張には理由がない。(平20. 6.27 名裁(所)平19-103)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平190030
- 裁決年月日
- 平成20年6月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200903060
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/6利息収入に係る収入金額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の基礎となった金銭の貸付けに係る収入金額には、利息及び遅延損害金についてはすでに免除し、元本だけでも弁済するように伝えた5名の債務者からの回収額が含まれているから、原処分は違法である旨主張する。しかしながら、上記5名の債務者に対する貸付金については、①請求人は、利息及び遅延損害金を免除したことを証する書類等はない旨答述していること、②債務者Aは、平成19年暮れころ以前には請求人から利息及び遅延損害金を免除された事実はない旨答述していることからすれば、平成17年以前に当該貸付金に係る遅延損害金を免除したとは認められない。そして、当該貸付金は、いずれも各弁済期日までに弁済されていないと認められるから、その元本が弁済されるまで遅延損害金が日々発生し、その発生と同時に弁済期が到来して収入金額が確定すると解されており、現実には未収であっても、その弁済期が到来した以上、発生した年の収入金額に算入することとなる。上記5名の債務者が請求人に支払った金額は、いずれもその債務の全部を消滅させるのに足りない額であり、また、請求人と上記5名の債務者との間において遅延損害金よりも先に元本に充当することについて合意があったと認めるに足りる証拠はないから、民法第491条の規定により、順次、利息(遅延損害金を含む。)及び元本に充当される。そうすると、平成17年中に上記5名の債務者が請求人に支払った金額は、1か月当たりの遅延損害金の額と比較してもその額に満たない金額であるから、その全額が遅延損害金に充当され、元本に充当されるものはない。したがって、更正の基礎となった収入金額に元本の回収額が含まれているとは認められず、請求人の主張には理由がない。(平20. 6.26 福裁(所)平19-30)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190208
- 裁決年月日
- 平成20年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904190
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/19家事関連費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、鍼灸院へ支払った会費並びに鍼灸院への往復の交通費及び宿泊代(以下「本件支出」という。)について、これらは、請求人の妻が気功を習得するために要した費用であり、請求人の妻が患者や従業員に施術することにより元気になり、業務が推進したことから、事業上の必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、本件支出は、請求人の妻の気功に係る講習関連支出と認められるところ、気功は医療行為として承認されておらず、病院の業務の一環として患者に気功を用いた療法を施すことは通常行われるものでははない上、請求人の妻が、請求人が経営する病院で気功を用いたセラピーを行ったことについても、これを認めるに足りる的確な証拠がなく、当該セラピーを行ったことの対価である報酬収入も、請求人の収入に計上されていないから、本件支出が、客観的にみて、請求人が経営する病院における事業との関連があるとはいえないというべきであることに加え、請求人の妻が、邪気を払うために気功の講習を受けている旨申述していることによると、本件支出は、家事上の経費に該当すると認められる。したがって、本件支出は、その全額を必要経費に算入することはできないから、請求人の主張には理由がない。(平20. 6.18 東裁(所)平19-208)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190208
- 裁決年月日
- 平成20年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904990
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/38その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査先に依頼した調査は実際に行われ、その調査費も支払われており、また、その領収書も保管しているところ、当該調査は、労務管理上必要なものであるから、当該調査費は、労務管理上の費用として必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、調査先の存在が確認ができないこと及び調査費を支出した事実の確認もできない一方、請求人が提出した書類はいずれも証拠として採用できないことからすると、調査費の支出はなかったものと推認される。したがって、請求人は、実際には支出の認められない調査費を、あたかも支払ったかのように総勘定元帳に虚偽の記載をし、これを必要経費に算入して確定申告をしたことが認められるから、当該調査費は、その全額を必要経費に算入することができず、請求人の主張には理由がない。(平20. 6.18 東裁(所)平19-208)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190208
- 裁決年月日
- 平成20年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200903050
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/5役務提供等に係る収入金額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が収入の計上漏れであるとする金額は、社会保険診療報酬及び国民健康保険診療報酬の支払者の審査により減額されたものであるから、請求人に入金されないものであり、これを加算した原処分は違法である旨主張する。しかしながら、原処分庁は、請求人が実際に診療行為を行い、人的役務の提供が完了し、対価としての報酬の権利が確定した日とそれが実際に入金される日との期間的ずれが生じていることから、権利確定主義に基づく適正な収入金額を算出するため、決算修正を行ったと認められる。すなわち、請求人の総勘定元帳及び社保診療報酬等に係る取引先に対する調査により収入金額を把握した上、期首・期末の売掛金を算出し、期首の売掛金を収入金額から減算し、期末の売掛金を収入金額に加算する決算修正を行っていると認められ、その計算も正当と認められる。一方、請求人が行った決算修正は、①売掛金の加算減算をしたものと、②社保診療報酬等に係る所得税の源泉徴収相当額の調整をするために「仮払金」勘定及び「店主貸」勘定の加算減算を行ったと認められるが、当審判所の調査によれば、①売掛金については、その根拠が不明であること、②所得税の源泉徴収相当額は総勘定元帳への記載の際、既に収入金額として計上されており、決算修正の必要がないにもかかわらず、「仮払金」勘定及び「店主貸」勘定により、加算減算していることが認められるから、請求人の決算修正は正当とは認められない。したがって、原処分庁が、売掛金に関する加算減算を行い、請求人の「仮払金」勘定及び「店主貸」勘定の加算減算を認めなかった決算修正は相当である。(平20. 6.18 東裁(所)平19-208)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190208
- 裁決年月日
- 平成20年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904213
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/3親族に対する給料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が請求人の子に対する給料の額を否認したことについて、当該給料は、所得税法第57条第3項の規定に基づき適法に支払われたものである旨主張する。しかしながら、請求人の子は、平成15年10月ないし平成18年10月の間、請求人と同一の家屋に起居していることが認められ、明らかに互いに独立した生活を営んでいると認められる特段の事情を認めるに足りる証拠はないから、請求人と生計を一にしていたと認めるのが相当であり、請求人から請求人の子に対して支払われた金額のうち、同人が請求人と生計を一にしていた期間に支払われた給与の合計額については、所得税法第56条の規定により、請求人の必要経費の額に算入することはできない。また、平成15年分については、請求人の子が請求人の営む事業に従事したのは同年10月から12月までの約3か月であり、その従事する期間は所得税法施行令第165条に規定する6か月を超えておらず、また、同条第1項第2号に定める「相当な理由」があったとも認められないから、請求人の子を当該期間に係る事業専従者とする事業専従者控除額を控除することはできない一方、平成16年分については、請求人の子が、1年間を通じて請求人の事業に専ら従事していることが認められるから、事業専従者控除額を控除するのが相当である。以上のとおりであるから、原処分庁が、平成15年分については、同年10月以後請求人の子に対して支払われた給与の合計額を必要経費に算入せず、また、平成16年分については、同人に対して支払われた給与の全額を必要経費に算入せず、同人を事業専従者とする事業専従者控除額を控除したことは相当である。(平20. 6.18 東裁(所)平19-208)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190208
- 裁決年月日
- 平成20年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904211
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/1雇用等の事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が勤務の実態がないとして否認した○名の従業員(以下「本件各従業員」という。)に係る給与は、いずれも本件各従業員の勤務の実態に基づいて実際に支払ったものであるから、原処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、実際に勤務していない本件各従業員に対する給与を支払ったかのように仮装するため、事実に基づかない関係帳票類を作成の上、その仮装したところに基づいて帳簿書類等に記載し、当該帳簿書類等に基づいて、支払の事実が認められない本件各従業員に対する給与相当額を、事業所得の金額の計算上必要経費に算入していたと認められるから、本件各従業員に対する給与は、いずれも必要経費への算入は認められず、原処分は適法である。(平20. 6.18 東裁(所)平19-208)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平190025
- 裁決年月日
- 平成20年6月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904261
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/26減価償却費/1減価償却資産の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が、現に賃貸していない建物に係る減価償却費等を不動産所得の必要経費として確定申告をしたことについて、原処分庁が必要経費とすることはできないとして更正処分を行ったところ、請求人は、当該建物は社員寮若しくはそれに類する利用を前提とするもので、その特殊性から利用希望者の意向に沿って改修することを予定しており、不動産所得を生ずべき業務に供される建物であるから必要経費に該当するとして、同処分を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、当該建物は平成14年4月以降賃貸に供された事実がないこと、単独で賃貸するためには食堂、厨房等の設置が必要であること、建物保持のための最低限度の補修等も行われていない状況にあることから、客観的に貸付けの用に供されることが明らかであるということはできない。したがって、不動産所得を生ずべき業務の用に供される資産とは認められず、必要経費に算入することはできない。(平20. 6.16 仙裁(所)平19-25)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平190025
- 裁決年月日
- 平成20年6月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904030
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/3会費、負担金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が、X連盟会費及びY連盟会費を事業所得の必要経費に算入して確定申告をしたことについて、原処分庁が必要経費に算入することはできないとして更正処分を行ったところ、請求人は、業務関連性があり必要経費に該当するとして、同処分を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、X連盟及びY連盟は、政党又は公職の候補者に対し政治的後援活動を行うことを目的とする政治資金規正法上の政治団体であり、X連盟会費及びY連盟会費は、政党又は公職の候補者の後援のために支払われたものと認められることから、○○の改正の働きかけを目的として会費を支払っているとしても、その会費が業務の遂行上直接必要な経費とは認められず、仮に家事関連費であるとしても、その主たる部分が業務の遂行上必要であるともいえないし、業務の遂行上直接必要な部分を明らかにすることもできないから、これを必要経費とすることはできない。(平20. 6.16 仙裁(所)平19-25)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190206
- 裁決年月日
- 平成20年6月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904340
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/34保証債務の履行損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、保証債務履行のために借り入れた借入金の支払利息等は不動産所得又は事業所得の必要経費に算入すべき旨主張する。しかし、所得税法第51条第2項及び同法施行令第141条の規定の適用に当たっては、保証債務の履行に伴い生じた損失について、当該保証債務の引受が不動産所得又は事業所得を生ずべき事業に関連性を有し、当該事業の遂行上必要性があると客観的に認められるものであることを要すると解されるところ、本件保証債務は、請求人の知人が経営する会社がリゾート開発を行うために借入れをする際に、過去の不動産取引で便宜を図ってもらった経緯から個人的に保証した債務であるから、不動産所得を生ずべき事業とは関連せず、また、請求人が事業所得を生ずべき事業を行っていたとは認めることができないから、事業所得を生ずべき事業とも関連がなく、必要経費算入は認められない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平20. 6.16 東裁(所)平19-206)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平190016
- 裁決年月日
- 平成20年4月4日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200903060
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/6利息収入に係る収入金額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が認定した利息収入額は、貸付先でない者の申述のみを根拠に計算されたもので不合理であり、自らの主張額とすべきである旨主張するが、請求人の主張には、一貫性がなく、主張を裏付ける証拠の提出もないことから、これを事実として認めることはできない。他方、申述者は、当該借入金に係る実質的な債務者と認められ、その申述内容は、請求人が貸付先と主張する関係人の答述とも大筋で一致しており、また、青色申告者となった以降の申述者の帳簿の処理状況とも符合していることからすれば、同人の申述には信ぴょう性が認められ、他に請求人の主張を認定するに足りる資料のない本件において、同人の申述に基づいて認定することは相当である。(平20. 4. 4 仙裁(所)平19-16)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平190014
- 裁決年月日
- 平成20年4月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904011
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/1売上原価/1仕入金額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仮に飼育期間が2か月未満の牛を収支計算により所得金額を算定した場合、実際の原価としては本件公正証書記載の代物弁済対象額の他に重機のリース代等があり、原価が正常な取引では考えられない実際より低い価額で計算されたもので算定方法に誤りがあるから、本件各契約書の売買金額を取得原価とするのは相当ではない旨主張する。しかしながら、請求人とA牧場との間で売買金額を含めて当該各契約書が有効に作成されたことは当事者に争いがないのであり、収支計算に当たって本件各契約書に係る売買金額を原価と認定した原処分は相当である。(平20. 4.1 仙裁(所)平19-14)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190138
- 裁決年月日
- 平成20年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、セミナーの開催及び専門書の出版を行う技術情報サービス業(以下「本件業務」という。)は、所得税法第27条第1項に規定する事業に該当する旨主張する。しかしながら、請求人の本件業務に係る総収入金額は、平成10年分から平成17年分までの各年分とも零円であるから、請求人が、この間、本件業務に関して反復継続して営利性及び有償性のある活動を行っていたとはいえない。よって、本件業務については、営利性、有償性、継続性及び反復性があったとはいえない。また、本件各年分の請求人の主たる職業は、T電機の営業所長であると見るのが相当であることから、本件業務活動に割くことができた精神的・肉体的労力もまた相当限定されたものであったことも併せて考慮すると、仮に、本件業務に係る何らかの活動をしていたとしても、それは従たる経済活動に止まるものとみるのが相当である。さらに、請求人は、従業員も雇用しておらず、事務所は自宅の一部を利用して本件業務を行っていたものであり、本件業務を遂行するための物的設備及び人的体制があったともいえない。 なお、請求人は、本件業務を行うための準備を行っていたとも主張するが、その内容は、ダイレクトメール発送のための名簿の整理、業界人脈を維持するための会食等を行っていたに止まるというものであり、かつ、セミナーの開催及び専門書の出版は実現には至らず、結局、平成18年に廃業したというのであって、本件業務を準備行為とみたとしても、企画遂行性その他の所得税法上の事業と認定するための事情は薄弱であるといわざるを得ない。以上によると、本件業務は、自己の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ、反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務とはいえず、所得税法上の事業には該当しない。(平20. 3.25 東裁(所)平19-138)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平190014
- 裁決年月日
- 平成20年2月28日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、妻が、現場の見回り及び監督、工事及び作業受注の営業活動、請求人の出張の際の送迎並びに事業関係者の冠婚葬祭への出席及び請求人の送迎という業務に従事しており、青色事業専従者に該当する旨主張する。しかしながら、請求人の妻が従事していたとする労務の内容ないし態様、要する期間ないし時間及び頻度等についてみると、労務の提供を証する資料の提出又は提示がないことなどから直ちに従事していたとは認められないものであるか、又は、従事していたとしても、その労務は一時的ないし臨時的なものというのが相当であり、これらを総合すれば、事業に専ら従事する期間がその年を通じて6月又は従事可能期間の2分の1を超えるとは認められない。したがって、請求人の妻は青色事業専従者に該当しないから、請求人の主張には理由がない。(平20. 2.28 金裁(所)平19-14)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平190014
- 裁決年月日
- 平成20年2月28日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200904214
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/4退職金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、従業員Aに対する退職金の額について、Aの調査担当職員に対する申述を基に算定するのが相当である旨主張する。しかしながら、Aは、当審判所に対し、実際に受領した退職金の額は、当該申述における金額ではないとした上で、事実と異なる内容の申述をした理由については、請求人の資金出所や自己への課税を懸念した旨、申述内容を覆した理由については、これらの懸念が解消された旨答述し、当該申述内容を撤回した。また、退職金の額については、当該答述による金額であるとする帳簿の記帳、領収証の保存及び経理担当の答述並びに過去に他の従業員に当該金額と同程度の金額の退職金が支払われた実績があることが認められる。これらの認定に照らすと、上記Aの答述は信用できるというべきであり、これに反し同人が撤回した申述は、それのみでは信用性に欠けるというべきであって、採用することはできない。(平20. 2.28 金裁(所)平19-14)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平190014
- 裁決年月日
- 平成19年12月12日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200904110
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/11支払手数料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が支払手数料勘定に費用として計上した本件手数料額は、事業に必要のない支出であるから、所得税法第37条《必要経費》第1項に規定する必要経費に算入することはできない旨主張する。 しかしながら、本件契約書作成の経緯等からすれば、本件手数料額は、本件建物の賃借料及びコンサルタント料(名義借り料及びトラブル処理料)から成ることが認められるところ、①建物の賃借料は、請求人が長年本件建物を事業所として使用してきたこと、②名義借り料は、請求人が事業を行うための免許を有していないこと、③トラブル処理料は、請求人が事業所を経営するに当たり、トラブルの発生する可能性を否定することができないことなどから、本件手数料額は、客観的にみて請求人が事業をするには必要があるものと認められ、その支払金額にも一応の合理性が認められる。 そうすると、本件手数料額は、事業所得の必要経費に算入すべきであるから、原処分を取り消すのが相当である。(平19.12.12 広裁(所・諸)平19-14)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平190010
- 裁決年月日
- 平成19年11月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904241
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/1事業上の債権の存否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件貸付金は、本件の貸付先との過去の取引実績及び将来の取引見込みなどからして請求人の事業に密接に関連した貸付金であり、所得税法第51条第2項及び同法第52条第1項に規定する事業の遂行上生じた貸付金等に該当する旨主張する。しかしながら、①請求人が営む建築工事業において取引先に対する金銭の貸付けは通常業務の範囲ではないこと、②請求人と本件の貸付先との取引関係は、本件の貸付けを実行しないことが、請求人の事業の継続に致命的な支障を来すほど密接なものではなかったこと、③本件貸付金は、本件の貸付先から工事の受注を特段必要としない時期になされたものであることが認められ、これらを総合的に判断すると、本件貸付金は請求人の事業遂行上通常一般的に必要であったと客観的に認めることはできないから、事業の遂行上生じた貸付金等には該当しない。(平19.11.21 金裁(所)平19-10)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平190005
- 裁決年月日
- 平成19年10月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904264
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/26減価償却費/4償却方法
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続人は被相続人の財産法上の地位を承継するから、固定資産の償却の方法も承継されるものであり、所得税法施行令(以下「施行令」という。)第126条第2項の規定により、相続によって取得した資産の取得の日は被相続人の取得の日を引き継ぐことになるから、本件建物の償却費を計算する場合の取得の日は本件被相続人の取得の日(平成8年4月)となり、償却の方法は定率法になる旨主張する。 しかしながら、施行令第120条第1項第1号イにいう「取得」には相続による承継取得も含まれ、相続によって減価償却資産である建物を取得した場合、その資産について選定することができる償却の方法は、その相続による承継取得の時期に応じて、施行令第120条第1項第1号イ又はロによって定まるというべきであって、その資産について被相続人が選定していた償却の方法を承継するものではなく、また、施行令第126条第2項は、相続等により取得した減価償却資産の取得価額について規定したものであり、償却の方法についてまで規定したものではない。 請求人は、本件建物を平成13年5月28日に相続により取得していることから、本件建物は、施行令第120条第1項第1号イの「平成10年3月31日以前に取得された建物」には当たらず、同号ロの「イに掲げる建物以外の建物」に該当する。 したがって、本件建物の償却費として必要経費に算入する金額を計算するに当たり、償却の方法として選定できるのは、定額法のみである。(平19.10. 4 福裁(所)平19-5)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180075
- 裁決年月日
- 平成19年6月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901030
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/3事業、業務の認定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の行う販売目的の犬の繁殖業務(ブリーダー、以下「本件業務」という。)が所得税法施行令第63条第12号に規定する「対価を得て継続的に行う事業」に該当するから、当該業務から生じる損失は事業所得の損失であり他の所得と損益通算できると主張するが、「対価を得て継続的に行う事業」に該当するか否かは、個々の業務ごとに、営利性、有償性、継続性、反復性の有無のほか、自己の危険と計算による企画遂行性の有無、業務に費やした精神的・肉体的労力の程度、業務のための人的・物的設備の有無、資金調達方法、その者の職業、社会的地位、生活状況及び当該業務から相当程度の期間継続して安定した収益が得られる可能性等を総合的に検討し、一般社会通念に照らして判断するのが相当である。 これを本件についてみると、請求人は、雌雄各1匹の繁殖犬(以下「本件繁殖犬」という。)を保有し、飼育用ケージ及びトリミング台を備え、請求人及び請求人の妻が休日や勤務の前後の時間を利用して、本件繁殖犬の世話をしたり、本件繁殖犬を品評会に出すなどして本件業務に従事し、子犬1匹を販売していることから、本件業務が、請求人の危険と計算による企画遂行性を有していると認められる。 しかしながら、請求人は本件業務に係る従業員を雇用しておらず、請求人及び請求人の妻が勤務先の休日や勤務の前後の時間を利用して、散歩、毛繕いなどの本件業務を行っていることや、広告看板等の設置や情報誌への掲載を行っていないこと、雌雄各1匹という繁殖犬の数に照らせば、本件業務について、相当程度の精神的・肉体的労力が費やされたということも、客観的に事業と称する程度の人的・物的設備が備えられたということもできない。 また、本件各年分における本件業務に係る収入は平成16年分における子犬1匹の販売による60,000円にとどまること、本件業務にかかる所得は、本件各年分いずれも損失となっていること、本件各年分を通じて本件繁殖犬から生まれた子犬は平成16年4月ごろに生まれた3匹であり、販売したのは1匹であること、請求人は、本件各年分において、不動産所得及び給与所得により生計を賄っていたことからすると、本件業務における営利性・継続性は乏しい上、本件業務により相当程度の期間継続して安定した収益が得られる可能性があったとも認められない。 以上のことを総合的に判断すると、本件業務には、自己の危険と計算による企画遂行性があるとしても、相当程度の精神的・肉体的労力が費やされたとも、客観的に事業と称する程度の人的・物的設備を備えていたともいえず、営利性及び相当程度の期間継続して安定した収益が得られる可能性があったとも認められないことから、本件業務は、およそ事業所得を生ずべき事業としての社会的客観性を具備しているとは認められないといわざるを得ない。 したがって、請求人の主張には理由がない。(平19. 6.26 名裁(所)平18-75)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180075
- 裁決年月日
- 平成19年6月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901010
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/1事業所得の意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業所得に該当するための基準を客観的、数値的に示すことなくされた更正処分は取り消されるべきと主張する。 しかしながら、所得税法上、事業所得を生ずべき事業の要件として数値的な基準は規定されておらず、事業所得とは、自己の危険と計算において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ反復継続して遂行する意志と社会的地位とが客観的に認められる業務から生ずる所得をいうものと解されており、事業所得に該当するか否かの判断に当たっては、個々の業務ごとに、一定の事情等を総合的に検討して判断するのが相当である。そうすると、事業所得に該当するか否かの判断基準として、法律上客観的かつ数値的な基準が規定されていない以上、本件業務が所得税法施行令第63条第12号に規定する「対価を得て継続的に行う事業」に該当するか否かの判断に当たって、当該基準が示されないことは本件各更正処分を違法とする理由とはならない。 したがって、請求人の主張には理由がない。(平19. 6.26 名裁(所)平18-75)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平180020
- 裁決年月日
- 平成19年6月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①会計業務法人に対する業務委託費について、税理士業務に対する役務提供の対価であり、税理士業務及び付随業務等に生じた費用の負担であるから、必要経費に算入されるべきである旨主張する。また、②コンサルタント業務法人に対する業務委託費については、業務支援ではなく、コンサルティング業務等の知識及び技能習得の情報提供を受けていることから、税理士業務の遂行に関して生じた費用であるとして、必要経費に算入されるべきである旨主張する。 しかしながら、①請求人と会計業務法人との収入区分において、当該法人に対する業務委託費の支払相当分が反映されているものと認められること、当該業務委託費は当該法人の売上高の減少額及び業務委託費の増加額を基礎として算定されており、業務委託の内容に基づかないで算出されたもので合理性がないことが認められる。そうすると、当該業務委託費は、関係法人に対する収入補てん及び経費補助のための支出と認めるのが相当であり、税理士業務及び付随業務等に生じた費用に当たらないため、請求人の主張には理由がない。 また、②コンサルタント業務法人に対する業務委託費については、請求人が再建支援を目的として契約した旨答述しており、また、契約においては、当該法人の経費負担に充てるための経営支援費用を支払うとし、委託業務に関しての具体的な定めがないことが認められる。これらのことから総合判断すると、当該業務委託費は、請求人が当該法人の代表取締役であり、かつ、筆頭株主の立場にあることから、当該法人の経営支援を行うために支出したものと認められ、税理士業務及び付随業務等に生じた費用に当たらないことから、請求人の主張には理由がない。(平19. 6.25 仙裁(所)平18-20)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180334
- 裁決年月日
- 平成19年6月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 生計を一にする配偶者等の親族が青色事業専従者に該当するか否かの判定に当たっては、青色申告者の営む事業の内容ないし態様、配偶者等の親族が従事する労務の内容ないし態様、要する期間ないし時間及び頻度等の諸要素を勘案して、当該事業の遂行上必要な労務であり、かつ、事業に専ら従事する期間がその年を通じて6月を超えるかどうかを判断すべきであると解される。 この点について、請求人は、所得税法第57条第1項は、配偶者が外形上「専ら事業に従事する者」である場合には青色事業専従者であることを認める規定であり、また、同法施行令第165条は、「事業に投下した事務量」の多寡又は「夫婦の相互扶助の範囲内の行為あるいは日常生活の一環として行われる行為ないしはこれと不可分な行為である」か否かといった実質的な判断をしてはならないことを前提とする規定であるから、青色事業専従者の判定に当たり、原処分庁が明確な基準を示さずに抽象的な表現で結論のみを述べるに止まる方法により課税することは課税要件明確主義に反し、不当である旨主張する。 しかしながら、所得税法第57条第1項の解釈は前記のとおりであるから、請求人の主張には理由がない。(平19. 6.22 東裁(所)平18-334)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平180036
- 裁決年月日
- 平成19年5月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、貸金業においても収入がある限り必要経費も存在するのが通常であり、同業者に照らして原処分庁の認定経費以外の経費も認定するべきである旨主張するが、原処分庁が認定した総収入金額及び必要経費の額は実額であり、請求人は原処分庁の認定経費以外の経費について、申告において計上せず、その後においても何ら具体的な証拠を明らかにしないから、請求人の主張には理由がない。(平19. 5.22 広裁(所)平18-36)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平180036
- 裁決年月日
- 平成19年5月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904248
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/8貸倒の判定(回収不能と認めなかった事例)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業所得(貸金業)の貸倒損失に係る債権も存在し、その債権を放棄したのは事実であるにもかかわらず、原処分庁が貸倒損失を認めないのは違法である旨主張するが、請求人が提示した資料では、貸倒損失の存在をある程度合理的に推認させるに足りる立証を行っているとはいえず、事実上その不存在が推定されるから、貸倒損失を必要経費として認めなかった原処分は相当である。(平19. 5.22 広裁(所)平18-36)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平180011
- 裁決年月日
- 平成19年4月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904222
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/22支払利子、割引料/2土地等の取得のための借入金利子
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 医師である請求人は、勤務していた病院の施設を賃借して、平成14年に個人病院を開設した当初から病院移転の意思を持ち、これに適合する土地を平成14年中に取得し、建築設計や取得資金の検討の着手など病院建設に向けた具体的行為を行っており、このことは、当該土地が業務の用に供されると推認し得る客観的な事実であるから、当該土地の取得に要した借入金利子等は、事業所得を生ずべき業務について生じた費用に当たり、必要経費に算入されるべきである旨主張する。 しかしながら、請求人は、平成14年中において当該土地の利用計画を具体化することもなく、病院移転のための手続きが何らとられることもなく断念しているところであるから、平成14年中は当該土地が請求人の事業の用に供されることになるという客観的な状況下にはなかった。また、平成15年に至っては、医療法人を設立し、当該土地を当該医療法人に譲渡し、当該医療法人が新築する病院の敷地として当該土地を利用する方向で計画が策定され、それを実現するための手続きが具体的に進められていたことから、借入金利子等を事業所得を生ずべき業務について生じた費用と認めることはできない。(平19.4.16 札裁(所)平18-11)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180206
- 裁決年月日
- 平成19年3月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 生計を一にする配偶者等の親族が青色事業専従者に該当するか否かの判定に当っては、青色申告者の営む事業の内容ないし態様、配偶者等の親族が従事する労務の内容ないし態様、要する期間ないし時間及び頻度等の諸要素を勘案して、当該事業の遂行上必要な労務であり、かつ、事業に専ら従事する期間がその年を通じて6月を超えるかどうかを判断すべきであると解される。 請求人は、妻が、自宅において電話の応答及び取次ぎ、法律相談の日程調整並びに年賀状及び暑中見舞いのあて名書きと住所録の管理という事務に従事しており、事業に専ら従事する者といえる旨主張する。 しかしながら、妻が従事する事務は、社会通念上、夫婦の扶助の範囲内の行為あるいは日常生活の一環として行われている行為ないしはこれと不可分な行為というべきであり、その労務は一時的ないし臨時的なものであって、事業に専ら従事する期間がその年を通じて6月を超えるとは認められない。 したがって、妻は、請求人の事業に専ら従事しているとは認められず、青色事業専従者に該当しない。(平19. 3.23 東裁(所)平18-206)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平180058
- 裁決年月日
- 平成19年3月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904190
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/19家事関連費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 所得税法第37条第1項、同法第45条第1項第1号及び同法施行令第96条第1号の各規定の趣旨からすると、ある費用が必要経費に当たるといえるためには、当該費用に事業との関連性及び必要性が要求されるところ、事業との関連性及び必要性の有無についての判断は、単に事業主の主観的判断のみでなく、客観的に認識できるものでなければならないものと解される。また、家事費が事業遂行上必要なものでなく必要経費に算入されないのに対し、必要経費と家事費の性質を併せ持つ家事関連費は、その主たる部分が事業遂行上必要であり、かつ、その必要である部分を明らかに区分することができる場合に限り、その部分を必要経費に算入することとしたものである。 請求人は、帳簿書類等に基づいて事業所得に係る必要経費を算定しており、原処分庁が認めなかった費用(以下「本件各費用」という。)は、いずれも請求人が農業を営む上で必要な費用であるから、いずれも必要経費に算入される旨主張する。 しかしながら、本件各費用は家事関連費であると認められるところ、請求人は、その事業遂行上必要な部分を合理的に明らかにする資料を提示せず、また、当審判所の調査の結果によっても、それを合理的に明らかにするに足りる証拠はないから、本件各費用は必要経費に算入されないというべきである。(平19. 3.22 関裁(所)平18-58)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平180058
- 裁決年月日
- 平成19年3月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904063
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/6交際費/3認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、交際費の一部について、事業との関連が不明であることから、必要経費に算入されない旨主張するが、当審判所において、請求人提出資料を基に検討したところ、同交際費には、その費用発生の事実及び費用の額の正当性がいずれもあると認められ、また、主たる売上先に対する贈答であることから、事業との関連性及び事業遂行上の必要性がいずれもあると認められるので、同交際費は、必要経費に算入されるというべきである。(平19. 3.22 関裁(所)平18-58)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180200
- 裁決年月日
- 平成19年3月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200903050
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/5役務提供等に係る収入金額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 消費税の免税事業者である請求人は、課税役務の提供に伴い受領した消費税及び地方消費税に相当する額(以下「消費税等相当額」という。)は課税役務の提供の対価とはその本質を異にする預り金であるから、事業所得の計算上総収入金額には含まれない旨主張する。 しかしながら、免税事業者には、そもそも消費税の納税義務は発生しないのであるから、課税役務の提供に伴い顧客から受領した消費税等相当額を含む総額が免税事業者自身に帰属し、その金額が事業所得算出の基礎となる総収入金額に計上されるべきであり、国との関係において、消費税等相当額の金銭等が預り金となる余地はない。なお、消費者との関係においても、取引代金が消費税等相当額を含んで単に総額によって表示されたときは、その金額が取引の対価であって、その総額が免税事業者の所得となり、また、通常消費者は当該取引の対価に消費税等相当額が含まれていること及び当該事業者は消費税を納付しないことを黙示的に了解したと推認され、消費者が当該事業者に対し消費税等相当額の返還を請求することはできないと解されるから免税事業者はその経済的利益の終局的帰属者であるといってよい。 したがって、請求人の主張は理由がない。(平19. 3. 6 東裁(所)平18-200)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180193
- 裁決年月日
- 平成19年3月2日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 生計を一にする配偶者等の親族が青色事業専従者に該当するか否かの判定に当たっては、青色申告者の営む事業の内容ないし態様、配偶者等の親族が従事する労務の内容ないし態様、要する期間ないし時間及び頻度等の諸要素を勘案して、当該事業の遂行上必要な労務であり、かつ、事業に専ら従事する期間がその年を通じて6月を超えるかどうかを判断すべきであると解される。 請求人は、原処分庁が、妻が事業に従事していることは認めながら、法律要件にない「夫婦間の相互扶助の範囲内のもの」との事実を認定して青色事業専従者給与を否認することは論外であり、また、このことは民法第752条に規定する「扶助」の概念を青色事業専従者給与の経費性に関する要件とするものであり、所得税法第57条第1項の規定に新たな要件を加えることとなるから認められない旨主張する。 しかしながら、請求人の妻は、請求人が主張する各業務のうち、必要書類の取得手続を行うこと以外の業務については、それに従事することが請求人の事業に従事するとはいえないものであり、また、必要書類の取得手続を行うことについては、妻がこれを行っていたとしても、その労務は一時的かつ臨時的なものであって、請求人の事業に専ら従事する期間がその年を通じて6月を超えるとは認められない。 したがって、請求人の主張には理由がない。(平19. 3. 2 東裁(所)平18-193)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180180
- 裁決年月日
- 平成19年2月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904280
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/28繰延資産の償却費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №73・148ページ
要旨
○ 請求人は、平成15年分の必要経費に算入した平成10年分の開業費に係る償却費について、当該開業費は、平成10年1月から本件クリニックを開業した同年6月の間に支出した費用(以下「本件費用」という。)であり開業費に該当するから、任意償却により平成15年分の必要経費に算入したことは適法である旨主張する。 しかしながら、、請求人は、本件クリニックに係る平成10年1月以降の診療分を請求人の事業所得の収入金額として申告していることなどからすれば、遅くとも平成10年1月以降は、請求人自身の計算と危険において独立して、本件クリニックに係る業務を実質的に事業として行っていると認められるから、本件費用は開業費に該当しない。(平19. 2.20 東裁(所)平18-180)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180154ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成19年1月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №73・168ページ
要旨
○ 請求人は、請求人の従事する業務は「居住者の営む事業に従事するもの」に当たり、請求人の年間従事日数及び時間数は、夫の所属事務所の従業員のそれらの2分の1をはるかに超えており、かつ「その年を通じて6月を超える」こととなるから、「専ら事業に従事する者」に該当するにもかかわらず、原処分庁が、請求人の従事する各業務について「夫婦間の相互扶助の範囲内のもの」とすることは、所得税法第57条の法沿革、労働には当然に報酬が支払われるべきであるという現今の社会常識、及び憲法感覚にも馴染まない違法で誤った考え方であり、また、請求人の幸福追求権、勤労の権利、基本的人権を侵害するものであって、憲法第11条、第13条、第14条及び第27条に反し、違法である旨主張する。 しかしながら、原処分庁の主張は、請求人は夫の業務に従事しているが、それは「夫婦間の相互扶助の範囲内のもの」であるから無償であるべきという趣旨ではなく、所得税法第57条第1項及び同法施行令第165条に基づいて、専らその居住者の営む事業に従事したか否かを判定するに際して、請求人の労務の提供は、労務の内容、所要時間ないし頻度からすれば、社会通念上、夫婦の相互扶助の範囲内の行為あるいは日常生活の一環としての行為であり、夫の事業に従事するものではないとするものであるから、請求人の主張は前提を誤るものである。 そして、請求人が従事する労務の内容ないし態様、要する期間ないし時間及び頻度をみると、夫が従事していると主張する労務の提供をしているとは認められないか、それに従事することが夫の事業に従事するとはいえないものであり、また、請求人が夫の事業に従事していたとしても、その労務は一時的ないし臨時的なものであって、事業に専ら従事する期間がその年を通じて6月を超えるとは認められないものである。 したがって、請求人は青色事業専従者とは認められない。(平19. 1.18 東裁(所)平18-154)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180142
- 裁決年月日
- 平成18年12月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200903050
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/5役務提供等に係る収入金額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、債務者に請求した金額(以下「本件請求額」という。)のうち収入金額に算入すべき金額は、債務者が請求人へ支払う意思を示した金額であり、当該金額以外の金額は、貸倒れである旨主張する。 しかしながら、本件請求額は、請求人の人的役務の提供に係る代金であり、その役務の提供は、平成14年中に完了していると認められることから、請求人が平成14年中に本件請求額を現実に受領したか否かにかかわらず、請求人の平成14年分の事業所得の金額の計算上、本件請求額を総収入金額として算入しなければならない。また、残余の金額については、債務者との間で債権の金額に争いがあり、債務者の経営状態の悪化などから回収をあきらめたものであり、それだけをもって当該債権が貸倒れになるものではなく、他に本件請求額に係る売掛債権が平成14年中に貸倒れになった事実は認められないから、請求人の主張には理由がない。(平18.12.26 東裁(所)平18-142)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180143
- 裁決年月日
- 平成18年12月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901020
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/2事業の意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、競走馬の保有が事業に該当するか否かについては、その規模、収益の状況その他の事情を総合勘案して判定するべきであり、請求人の場合は、平成14年における、登録馬及び繁殖牝馬の年間保有頭数、登録馬の出走回数、在厩期間、登録馬に係る競馬賞金額、保険金・見舞金等金額、及び繁殖牝馬による仔馬の売却代金額などを総合勘案すると、競走馬の保有に係る所得は事業所得に該当し、雑所得ではない旨主張する。 しかしながら、請求人の平成14年における競走馬の保有の規模、収益の状況その他の事情を総合的に勘案すると、相応のものであったということができるが、所得税基本通達27−7の形式判断基準を満たしておらず、その収益の状況は、いまだその競走馬の保有によって相当程度の期間継続して安定した収益を得られる可能性があるといえる程度ではなく、これに請求人の職業及び競走馬の保有以外から得る収入の種類及び金額並びに社会的地位などを総合的に勘案すれば、請求人の競走馬の保有については、社会通念上、いまだ事業に該当しないと言わざるを得ない。 したがって、請求人の競走馬の保有に係る所得は、事業所得に当たらず、請求人の主張には理由がない。(平18.12.26 東裁(所)平18-143)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180099
- 裁決年月日
- 平成18年12月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904212
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/2雇人費の額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、各院長名義で行われていた医業の実質経営者は請求人であり、医業から生じる所得はすべて請求人に帰属するものであり、各院長を請求人の被雇用者と認めて、各院長の申述等を基に各院長の給与を認定した。請求人は、各院長の給与の額について、各医院に係る総勘定元帳の事業主貸勘定の所得税等の支出は、各院長が負担すべきものであり、請求人が負担したことによって各院長は経済的利益を受けたことになるから、当該部分は各院長に対する給与として認容すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、各医院に係る所得が請求人に帰属するにもかかわらず、各院長を開設名義人として各医院を開設させ、架空の経費を計上するとともに、各医院に係る所得を各院長の所得として所得税の確定申告をさせるなどの方法により、多額の所得を秘匿した上、内容虚偽の確定申告書を提出し、所得税を免れていたと認められる。そうすると、請求人が主張する事業主貸勘定の所得税等の支出は、請求人が各院長名義で各医院を開設させたこと及び各医院の所得を各院長に確定申告させたことによって生じたものであって、各院長が本来負担すべきもの(所得税)であるとは認められず、請求人の主張には理由がない。(平18.12. 8 東裁(所・諸)平18-99)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180026
- 裁決年月日
- 平成18年11月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904030
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/3会費、負担金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件クラブに加入して活動しているのは、請求人が営む司法書士業の円滑な事業運営や経営拡大のためであり、会員間の親交を深めることを通じて仕事の獲得を意図している以外何ものでもない。また、法人税基本通達においては、交際費又は寄付金として取り扱われており、法人税と所得税の取り扱いが異なることにより、個人事業主のみ税法上区分して扱われることは、憲法が定める法の下の平等に反する。 しかしながら、本件クラブは、各種職域人の交流を通じた社会奉仕を目的とする団体であり、その活動内容も当該目的に沿った内容のものであり、本件会費等は、そうした活動をするために必要な費用であると認められる。 そうすると、本件会費等は、登記又は供託に関する手続の代理といった司法書士の業務と直接の関連性を有し、その業務の遂行上必要なものであったとはいえないから、請求人の事業所得の金額の計算上、必要経費の額に算入することはできない。 したがって、請求人の主張にはいずれも理由がない。(平18.11. 8 名裁(所)平18-26)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平180015ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成18年11月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、帳簿記帳額以外に必要経費がある旨主張する。 しかしながら、原処分調査時には存在しない、あるいは提出されなかった資料等に基づいて納税者が当該支出を必要経費に該当すると主張するときは、当該支出が結果的に納税者に有利な事実であり、かつ、これらの支出に関する証拠資料を納税者の方がより収集しやすい立場にあることから、納税者において、経費該当性をある程度合理的に推認させるに足りる具体的立証を行わない限り、当該支出が必要経費に該当しないと推認されるものと解するのが相当であるところ、請求人は、事業所得の金額を主張するのみで、その具体的な説明もせず、証拠も提出しないのであり、当審判所において、その数値の正確性を確認できないのであるから、この点に関する請求人の主張は理由がない。(平18.11. 7 広裁(所・諸)平18-15)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平180002
- 裁決年月日
- 平成18年11月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904231
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/23賃借料、使用料/1地代家賃
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の配偶者に支払う婚姻費用に加算して支払っている金員(以下「本件金員」という。)は、配偶者が代表取締役を務める同族会社の所有する土地(以下「本件土地」という。)を、請求人の店舗駐車場として賃借し、駐車場としての使用を止めた後は将来の事業の拡張のため重要な土地として賃借していたのであるから、本件金員は地代家賃として必要経費に算入されるべきである旨主張する。 しかしながら、請求人の配偶者は本件土地を請求人に使用させていなかった旨答述、市役所固定資産税課の課税地目の認定状況、航空写真及び本件土地の草払いの状況等からみれば、本件土地が駐車場として使用されていた事実は認められず、また、将来の事業拡張のために重要な土地であるとの請求人の主張は、事業主の主観的判断と認められ、社会通念上事業遂行のために必要なものとして客観的に必要経費として認識できるものとは認められない。 したがって、本件金員は、所得税法第37条第1項に規定する事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。 (平18.11. 6 熊裁(所)平18-2)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平180012
- 裁決年月日
- 平成18年10月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901052
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/2有価証券等の取引に係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、株式等の譲渡を事業として行っているから当該株式等の譲渡による所得は事業所得である旨主張する。 しかしながら、請求人の株式等の譲渡は、主に自宅のパソコンを利用する程度で他に人的・物的設備がないこと、自己資金の範囲内での取引であること、他に安定した生活の資を有していること、継続して安定した収益を得ていないことなどからすれば、請求人の株式等の譲渡よる所得は事業所得に該当せず、雑所得に該当する。 (平18.10.25 広裁(所)平18-12)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平180025
- 裁決年月日
- 平成18年10月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904050
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/5旅費、交通費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、住民税申告書の収支内訳書を基に原処分庁が算出した平成15年分の旅費交通費の金額について、大幅に収入が増加した平成15年分の旅費交通費が他の年分より少ないのはありえないと主張する。しかしながら、原処分庁は旅費交通費について支払が確認できた地代家賃の金額とそれ以外に区分し、旅費交通費の金額を算出したもので、当該金額を不相当とするべき理由はない。なお、旅費交通費は、売上原価と異なり、収入金額の増加に比例して増加するといった性質のものとはいえないから、請求人の主張は採用できない。(平18.10.18 関裁(所)平18-25)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180055
- 裁決年月日
- 平成18年9月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901043
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/3弁護士業務に係る報酬
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №72・119ページ
要旨
○ 請求人は、弁護士会から受領した援助金(以下「本件援助金」という。)は、弁護士会の援助規則に基づき申請し、支払を受けたもので弁護士会に対する役務の提供という対価性がない無償行為から得たものであるから一時所得に該当する旨主張する。 しかしながら、①弁護士会から刑事被告人の国選弁護人としての推薦を受け、高等裁判所刑事部から国選弁護人に選任され、同人に対する弁護活動を行ったことにより、弁護士会から支払を受けたこと、②請求人は、同会に対し、同会が定める援助規則に基づく援助申請をしており、同会の支払証書には「被告人甲に対する殺人等被告事件の弁護費用として支出する」旨記載されていること、かつ、③本件援助金を支払った弁護士会は、請求人を刑事被告人の国選弁護人に推薦し、弁護活動の遵守事項を定めたり、報告を求めるなど、請求人が行った弁護活動に極めて密接な関係を持つ者であるということができることなどからすると、本件援助金は、弁護活動に基づく「事業から生ずる所得」に当たり、事業所得の総収入金額に含まれると解するのが相当である。 したがって、本件援助金は、事業所得と認められ、一時所得には該当しないから請求人の主張には理由がない。(平18. 9.21 東裁(所)平18-55)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平180004
- 裁決年月日
- 平成18年8月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 父から医院を承継した請求人は、請求人の父が請求人の事業に専ら従事していたと主張するが、請求人の父の従事した業務の回数、態様、程度に照らせば、その従事事務量はわずかであり、請求人の父が請求人の事業に専ら従事していたとは認められないから、請求人の父は事業専従者に当たらず、請求人の父の青色事業専従者給与は必要経費に算入できないとした原処分は適法である。(平18. 8.22 広裁(所)平18-4)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平180002
- 裁決年月日
- 平成18年7月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901052
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/2有価証券等の取引に係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、有価証券の先物取引に係る所得は、約45億円の資金量をもって取引を行っていること、パソコン等による情報収集を行っていること、毎日10時間以上を先物取引の執務にあてていることなど事業としての社会的客観性があるから、事業所得に当たる旨主張する。 しかしながら、先物取引は極めて投機性が強い上、取引委託の手数料など経費負担を必要とし、相当程度の期間継続して安定した収益を上げうる可能性は極めて低く、また、請求人には、事業と評価するに足るだけの物的組織や人的組織は存しないことから、有価証券の先物取引に係る所得は、請求人個人の投機的な利殖活動が証券会社等の顧客として大規模に繰り返されていたにすぎず、社会通念上事業と認められるだけの形態及び実質を具備したもとで行われていたと認めることはできず、所得税法上の事業所得には該当しない。(平18. 7.11 広裁(所)平18-2)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平170066
- 裁決年月日
- 平成18年6月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904310
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/31資産の廃棄、滅失による損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №71・246ページ
要旨
○ 請求人は、本件施設利用権は事業の用に供する資産であることから、本件施設利用契約の解約により生じた当該資産の損失の金額は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入できる旨主張する。 しかしながら、所得税法第51条は、事業の用に供される固定資産その他これに準ずる資産(以下「固定資産等」という。)について生じた損失について、必要経費に算入する旨規定しているところ、同項に規定する事業の用に供される固定資産等であるというためには、当該資産の主たる所有目的及び所有者において当該資産が事業の用に供される資産であると外部から客観的に認識できるかなどを総合的に勘案して、判断されるべきものであると解される。また、本件施設利用権の主たる所有目的を判断するに当たっては、本件共有持分権の所有目的に関する事実に、本件施設利用権に関する事実を加えて判断するのが相当である。 そして、本件不動産は、所有者である請求人が別荘と同様に保養等の用に供し得る性質のものであること、請求人は、本件共有持分権及び本件施設利用権を家族利用を目的に購入したと認められること、本件施設利用権は、請求人の事業に係る決算書の貸借対照表の資産の部に、事業用の資産として計上されていないこと及び本件施設利用契約の登録料及び保証金の支払のための借入金に係る利子についても事業上の経費に計上されていないことなど、請求人における他の本件不動産の性質、取得及び利用状況等の諸般の事情を総合勘案し、客観的に判断すると、本件施設利用権は、請求人が主として保養等の目的で所有していたものと認めるのが相当である。 したがって、本件施設利用権は、所得税法第51条第1項でいう事業の用に供される固定資産等に該当するとは認められないから、本件施設利用契約の解約により生じた損失は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできないとするのが相当である。(平18. 6.16 大裁(所)平17-66)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170059
- 裁決年月日
- 平成18年6月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904211
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/1雇用等の事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同人の孫Aに対するアルバイト料については、Aが請求人の所有する賃貸ビル及び駐車場の清掃に従事したことに対して支払ったものであるから、請求人の不動産所得の金額の計算上必要経費である旨主張する。 しかしながら、請求人が作成した仕切書によれば、同書面には、Aの従事日数として、平成14年は2月分26日、他の月はすべて30日、平成15年は1月分14日、他の月はすべて23日と記載されていたことが認められるが、請求人の当審判所に対する答述によれば、本件仕切書に記載されているAの従事日数及び従事時間は、請求人がAの従事状況を管理して記載したものではなく、Aの申し立てに基づいて記載していたこと及び請求人は本件アルバイト料の支払に関する書類を備え付けていないことが認められる。そうすると、本件仕切書の記載のみを持って、直ちにAが従事していなかったとはいえないとみることはできない。 そこで、請求人提出資料、原処分関係書類及び当審判所の調査の結果によれば、①本件賃貸ビル及び隣接する駐車場等は、毎日の清掃を必要とするような状況にはなく、また、そのような利用もされていなかった上、②本件賃貸ビルの入居者の当審判所に対する答述によれば、男性が本件賃貸ビル及び隣接する駐車場等を清掃していたことはなかったことが認められる。 以上の各事実を総合考慮すると、本件仕切書の記載内容は、その裏付けを欠くのみならず、客観的事実にも反しており、容易に信用することはできず、むしろ、Aは請求人の事業に従事していなかったと見るのが相当である。(平18. 6. 5 関裁(所)平17-59)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170059
- 裁決年月日
- 平成18年6月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904372
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/37事業専従者控除/2認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、妻であるAは主に請求人の不動産賃貸業に係る店番、電話応対等に従事しており、事業専従者に該当するところ、平成14年分及び平成15年分の確定申告書において、Aに係る専従者控除の適用を受ける旨の記載を失念したものであるから、更正処分に当たっては、両年分において各860,000円の専従者控除が適用されるべきである旨主張する。 しかしながら、所得税法第57条第5項は、専従者控除の額を必要経費とみなす旨を規定した同条第3項の適用を受けるためには、確定申告書にその適用を受ける旨及びその金額の記載がある場合にのみ適用する旨規定しているところ、請求人の提出した平成14年分及び平成15年分の各確定申告書には、専従者控除に関する事項の記載がなく、また、請求人はAに係る同控除の適用を受ける旨の記載を失念した旨主張しているのであり、その記載がなかったことについてやむを得ない事情があるとは認められないから、請求人の主張には理由がない。(平18. 6. 5 関裁(所)平17-59)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170059
- 裁決年月日
- 平成18年6月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904212
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/2雇人費の額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が長男に支払った本件給与等については、支払ったことを証明する書類の提出がなく、また、具体的な説明もない以上、同支払の事実を確認できないところ、請求人の取引先から長男が回収した売掛金は、長男が受領したままになっていることから、同売掛金相当額が請求人から長男に対して支給した給与の額である旨主張する。 しかしながら、長男が取引先から売掛金を回収したことは認められるが、同人に対する給与の額が同売掛金相当額に限られると認めるに足りる証拠はなく、請求人が長男に支給した給与の額が、原処分庁の認定額であったとはいえない。 そして、当審判所の調査の結果によれば、請求人は、長男に支払った本件給与等について所得税法第183条に基づく源泉徴収を行い、その所得税を納付し、長男は、請求人からの本件給与等を主な収入として独立した生計を営んでいる上、各年分において、請求人からの本件給与等を記載した確定申告書を原処分庁に提出し、A市役所も、同額の給与収入があるとして住民税を課税していることが認められる。そうすると、請求人から長男に対する給与等の支払はあったというべきであり、また、長男に対する給与及び賞与の額として本件給与の額が不相当であると評価すべき理由はないことから、請求人の事業所得に係る各年分の給与等の額は、それぞれ本件給与等の額であるとみざるを得ない。(平18. 6. 5 関裁(所)平17-59)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平170051
- 裁決年月日
- 平成18年4月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904214
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/4退職金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税法第37条《必要経費》第1項の規定は、その年12月31日までに金額が確定していない場合であっても、債務の発生原因たる事実が生じ、その年以降において、その金額が確定したときに、その年における所得の金額の計算上必要経費に算入することができる旨解すべきであると主張する。 ところで、その年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額は、別段の定めのあるものを除き、総収入金額に係る売上原価その他当該総収入金額を得るため直接要した費用の額及びその年における販売費、一般管理費その他所得を生ずべき業務について生じた費用(減価償却費以外の費用でその年において債務の確定しているものに限る。)の額とする旨規定しており、ここでいう「債務の確定しているもの」とは、その年12月31日までに①債務が成立していること、②事実が発生していること、③その金額が合理的に算定することができるものであることの要件のすべてに該当するものをいうと解されている。 しかしながら、請求人は、個人事業を営んでいる間、従業員との間で退職金支給規定を定めておらず、平成15年7月2日の業務を移管した法人の職員会議において、提案書を基に請求人とA税理士により細かい支給額等を詰めることが決定され、具体的な退職金の支給額が決定され従業員らに報告されたのは、同年12月3日のことである。そして、平成14年12月30日に退職したBに対しては、請求人から退職金は支払われておらず、事業が廃止される以前における退職金の支払状況等をみても、明確な支給条件により支払われているとは認められないから、従業員らは、請求人に対し、平成14年12月31日までに、退職金支払請求権を取得し得る余地はなく、これに対応する請求人の退職金支払債務が成立しているとも認められない。 そうすると、本件費用は、所得税法第37条第1項の規定する①の要件を満たしていないのであるから、その他の適用要件について検討するまでもなく、請求人の平成14年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平18. 4.18 名裁(所)平17-51)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170033
- 裁決年月日
- 平成18年3月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904247
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/7貸倒の判定(回収不能と認めた事例)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の営む保育園の保育料の未収金に貸倒れが生じているから、貸倒損失として事業所得の計算上必要経費にされるべきである旨主張するが、本件未収金については、請求人は債務免除など法律的に金銭債権が消滅した措置をしていないのであるから、その債権は法的に消滅したということはできない。しかしながら、本件未収金のうち一部の園児分については、本件各売掛台帳に回収不能に至る状況が整理、記載され、その売掛残高も消却されており、また、本件各売掛台帳の記載内容に沿う園長の答述があることからすれば、明らかに回収の見込みがないことが確実になったものとして当該年分の事業所得の金額の計算上、必要経費の額に算入できる貸倒損失として認めるのが相当である。一方、上記以外の園児分については、一部の園児の退園記録等の記載があるものの、本件各売掛台帳において、その売掛残高が消却されておらず債権として存在することが認められるから貸倒損失として認めることはできない。(平18.3.29広裁(所・諸)平17-33)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170033
- 裁決年月日
- 平成18年3月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904241
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/1事業上の債権の存否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、貸金業の廃業に伴い、債権譲渡契約書のとおり貸付債権を譲渡したから、当該債権譲渡による損失は、事業所得の計算上必要経費に算入すべきである旨主張するが、債権譲渡契約書は調査着手後に作成されたものであり他に本件貸付債権の譲渡を裏付けるものはなく、調査中における請求人の債権譲渡に係る申述も変遷していることなどからすれば、本件貸付債権の総額、譲渡価額は確定していたとはいえず、譲渡損が発生したともいえないから、請求人の主張は採用できない。(平18.3.29広裁(所・諸)平17-33)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平170045
- 裁決年月日
- 平成18年3月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901043
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/3弁護士業務に係る報酬
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所属する弁護士会が市等から委託された無料法律相談業務(以下「本件業務」という。)に従事して得た日当(以下「本件日当」という。)は、市等及び弁護士会の指揮監督の下に、時間的、空間的な拘束を受け、継続的に役務の提供を行い、定額の対価を受けるものであるから、所得税法第28条第1項の「これらの性質を有する給与」に該当するから給与所得である旨主張する。しかしながら、請求人と市等及び弁護士会との関係は、専属関係のない委任者と受任者の関係であると認められること、本件業務に従事する弁護士は、個々の相談に対して自己の判断に基づき相談を行い、弁護士会から本件業務に係る相談内容等についての指揮命令を受けないと認められることなどからすれば、本件業務は請求人が自己の計算と危険において独立して継続的に営む弁護士業務の一態様に過ぎないから、請求人が本件業務に従事した対価である本件日当は、給与所得ではなく、事業所得に当たると認めるのが相当である。また、請求人は、所得税基本通達28−9の2(以下「本件通達」という。)において給与所得とされる委嘱料等と本件日当とは同一の構造であるから、本件日当に関して本件通達を適用すべきである旨主張する。しかしながら、本件通達は、医師等が支払を受ける委嘱料等が、その診療等から生じた成果として直接に享受するものではなく、救急センター等に従属して非独立的な人的役務を提供した報酬として受けるものであることから、当該委嘱料等が給与所得に該当する旨定めているのであり、本件日当は、本件業務から生じた成果として直接に享受するものと認められるから、本件通達と事実関係が異なる本件日当について、本件通達を適用すべき旨の請求人の主張は採用できない。(平18.3.27大裁(所・諸)平17-45)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170101
- 裁決年月日
- 平成18年1月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901055
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/5役務等の提供に係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人の雑誌原稿の執筆が、所得税法第27条第1項及び同法施行令第63条に規定する事業に該当するかどうかは、その経済活動の営利性・有償性の有無、継続性・反復性の有無、自己の危険と計算における企画遂行性の有無、その取引に費やした精神的・肉体的労力の程度、人的・物的設備の有無、その目的、その経済活動により相当程度の期間継続して安定した収益を得られる可能性の有無、その者の職業(経歴)・社会的地位、生活状況などを総合的に勘案し、一般社会通念に照らして決するのが相当であると解される。そして、これらの事情を総合的に勘案すると、請求人が個人として行った雑誌原稿の執筆は、社会通念上事業に該当するとは認められない。(平18.1.25東裁(所)平17-101)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平170037
- 裁決年月日
- 平成18年1月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 税理士業を営み、記帳代行等業務を委託する同族会社の役員である請求人は、当該会社の従業員に対する夜食・昼食代、制服代及び資格取得費用(以下、これらを併せて「従業員関係費用」という。)は、税理士業を営む個人事業者としての必要から支出したものであるから、いずれも必要経費に当たる旨主張する。しかしながら、事業所得を生ずべき業務の必要経費に該当するというためには、当該業務との関連性及び事業遂行上の必要性という要件を充たすことを要するというべきであり、課税の公平性という観点からすると、当該要件を充たすか否かは、客観的にみて通常かつ必要な経費と認識することができるか否かにより判断するのが相当であると解されるところ、従業員関係費用は、当該会社との関連性こそあれ、客観的にみれば請求人の業務にとって、通常かつ必要な経費と認識することはできない。なお、請求人は当該会社との間で、請求人が委託した業務に要する費用は請求人が負担する旨の契約を締結しており、請求人は当該契約に基づき従業員関係費用を負担したとみる余地もあるが、そうであったとしても、請求人の業務との関連性に関する上記判断に影響を及ぼすものではない。したがって、従業員関係費用は、請求人の事業所得の必要経費に算入することはできない。(平18.1.10名裁(所・諸)平17-37)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平170037
- 裁決年月日
- 平成18年1月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904061
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/6交際費/1証拠による認定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 税理士業を営む請求人は、請求人が必要経費に計上した接待交際費等のうち90%以上が、相手方及び目的が明らかであり、残りの10%についても、原処分庁が調査すれば明らかになるにもかかわらず、それをしないで、単に相手方が不明であることを理由として否認することは不当である旨主張する。しかしながら、当該接待交際費等が必要経費に該当するか否かは、納税者の単なる主観的な判断のみによるものではなく、課税の公平性の見地から、客観的にみて、通常かつ必要なものであるか否かにより判断するべきものとされるところ、請求人は、主張に係る証拠書類等の提出をせず、当審判所の調査によっても、その相手方及び目的は明らかでないので、当該接待交際費等は、客観的必要性にみて通常かつ必要なものと認識することはできず、必要経費に該当しない。(平18.1.10名裁(所・諸)平17-37)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170081
- 裁決年月日
- 平成17年12月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、その妻が、特殊な事業を営む請求人のために極めて重要な業務を行っていることから、その妻に対して給与として支払った金額を、所得税法第57条第1項に規定する「専らその居住者の営む事業に従事するもの」に対する給与の支払として、事業所得の金額の計算上必要経費に算入されるべきであると主張する。しかしながら、妻が行ったという労務は、その労務の内容・態様、所要時間及び頻度からすれば、社会通念上、夫婦の相互扶助の範囲内の行為あるいは日常生活の一環として行われている行為ないしこれと不可分な行為であり、請求人及びその家族の家事ないし家事に関連する労務を含むものであって、専ら請求人の営む事業のために従事した労務には当たらないと認めるのが相当である。したがって、請求人の妻は、「専らその居住者の営む事業に従事するもの」に当たらないというべきであるから、請求人の主張は採用することができない。(平17.12.19東裁(所)平17-81)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170032
- 裁決年月日
- 平成17年11月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、顧問先会社の株式を取得してはいるが、その株式取得の事情から実質的に判断すると、その支出は、請求人が税理士として顧問契約を締結し、以後これを継続していくための金員の拠出があったのであるから、顧問先会社の株式に生じた評価損は、事業所得の計算上必要経費に算入することができる旨主張する。しかしながら、本件支出金の支出は顧問先会社への出資であるというべきところ、会社への出資は、客観的にみて請求人の事業活動と直接の関連をもたず、その事業の遂行上直接必要な費用であるとはいえない。したがって、本件株式に生じた評価損は請求人の「業務について生じた費用」には当たらない。また、請求人は、本件支出金は、顧問契約を締結・維持していくことを目的としてした拠出金であり、株式取得という外観ないし形式を採ったにすぎないから、その実体ないし実質に従って税務上も処理されるべきであるとも主張するが、外形上現れた、いかなる法律効果を発生させるかという効果意思と、その背後にある契約締結の動機、目的などの主観的要素とは理論的に別であり、主観的要素が外形的な効果意思とそごする場合に初めてその効果意思と異なる形式の効果意思の存在が推認される可能性が生じるに止まるものと解する。そうすると、株式取得の目的だけから株式取得と異なる効果意思の存在を推認することは、当事者間で行われた法律行為を法的根拠なく否定する結果となり、許されないというべきである。したがって、請求人の主張は採用できない。(平17.11.18関裁(所)平17-32)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170067
- 裁決年月日
- 平成17年11月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904248
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/8貸倒の判定(回収不能と認めなかった事例)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、無登録で貸金業を営んで得た請求人の事業所得の計算上、貸金回収口座を管理させていたAが同口座から払い出した金員の額は、Aが着服したものであり、Aが①債務の存在を否定していること、②請求人以外の者に対して多額の債務を負っていること、③平成17年以降貸付金の弁済を遅滞していること等から、回収不能であり貸倒損失として必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、上記の金額の全額について、Aに支払の意思及び能力がないとはいえず、請求人においてもいまだ回収を断念していないといえるのであり、当該金額の全額が回収不能であることが客観的に明らかであるということはできないから、これを貸倒損失として必要経費に算入することはできない。(平17.11.10東裁(所)平17-67)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170055
- 裁決年月日
- 平成17年11月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901055
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/5役務等の提供に係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 事業所得と給与所得との本質的な差異は、役務の提供が、自己の危険と計算により継続的に行われているか、又は、他人の指揮命令に服してなされているかにあると認められるところ、本件支出金は、請求人の取り決めた1日当たりの基本給及び本件各支払先が作成した出勤簿に記載の勤務日数により算定されている。このように、本件支出金は仕事の結果に対する報酬ではなく、1日当たりの基本給を基礎としてその金額が決定されているのであるから、本件各支払先は、請求人の指揮命令に服して労務を提供していたとみるのが相当である。したがって、本件各支払先の労務の提供は、自己の危険と計算により行われているとは認め難く、他人の指揮命令に服してなされているとみるのが相当であり、本件支出金は、非課税所得と認められる本件通勤費の額を除き、本件各支払先の給与所得に係る収入金額と解するのが相当であるから、請求人の主張には理由がなく、原処分は適法である。(平17.11.1東裁(諸)平17-55)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170002
- 裁決年月日
- 平成17年7月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904241
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/1事業上の債権の存否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が事業拡大を目的として法人Dに対し貸付けを行ったことにより生じた貸倒損失は、請求人の事業の遂行上生じた貸付金の貸倒損失に該当するから、資産損失として、事業所得の金額の計算上必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人の法人Dに対する貸付けは、請求人の事業の遂行上通常必要なものであると認めることはできないことから、事業所得の金額の計算上、必要経費に算入することはできないが、請求人の当該貸付けに係る貸付債権は、雑所得の基因となる資産であると認められることから、その弁済を受けることが事実上不可能になった平成12年分において、雑所得の金額の計算上、雑所得の金額を限度として必要経費に算入するのが相当である。(平17.7.13広裁(所)平17-2)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170002
- 裁決年月日
- 平成17年7月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904241
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/1事業上の債権の存否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人がS国所在の法人Bに対するスタンドバイクレジットを利用した保証債務の履行による損失は、請求人の事業の遂行上生じた保証債務の履行による損失と考えられるから、事業所得の金額の計算上、必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、Bは、請求人が営む事業とは別個の法人格であり、その業種も全く異なることから、Bを受益者とするスタンドバイクレジット発行依頼が直ちに請求人の事業に関連して行われたものと認めることはできないことは明らかであり、請求人とB間に事業上の取引が存しないこと、請求人がBの具体的な事業実態を知らないと申述しながらBのためにスタンドバイクレジット発行依頼をしていることに加え、保証受益者がBからCに変更された平成5年以降も、請求人の定期預金を担保としたスタンドバイクレジットの発行が行われていることにかんがみれば、本件スタンドバイクレジットの発行依頼は、請求人の事業に関連して行われたものとは認められず、まして、事業遂行上必要なものであったと認めることはできないから、スタンドバイクレジット発行依頼の法的性質について検討するまでもなく、本件スタンドバイクレジットの発行依頼により負担した損失を必要経費と認めることができないことは明らかである。(平17.7.13広裁(所)平17-2)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170002
- 裁決年月日
- 平成17年7月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904241
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/1事業上の債権の存否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が事業拡大を目的として法人Dの債務保証の履行を行ったことによる損失は、請求人の事業遂行上生じた保証債務の履行による損失であるから、事業所得の金額の計算上、必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、Fとの間で同人がDではなくEに対して負担する連帯保証債務の半額を引き受ける旨の合意をしたにすぎず、請求人の負担する債務は、所得税法第51条第2項及び所得税法施行令第141条《必要経費に算入される損失の生じる事由》に規定されている「保証債務の履行による損失」に該当しないことは明らかである。また、請求人のFに対する支払は、請求人の事業遂行上生じたものであると認めることもできないから、請求人の事業所得に関する必要経費と認めることはできない。(平17.7.13広裁(所)平17-2)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170002
- 裁決年月日
- 平成17年7月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904241
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/1事業上の債権の存否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人がS国への事業拡大を目的として設立した法人Aに対する貸付金に係る貸倒損失は、請求人の事業の遂行上生じた貸付金の貸倒損失に該当するから、事業所得の金額の計算上、必要経費に算入されるべきである旨主張するが、請求人の法人Aに対する貸付けが請求人の事業の遂行上通常必要なものであると認めることはできず、また、各年分において当該貸付けに貸倒れが生じたとも認められないことから、請求人が法人Aに対する貸付金の貸倒損失として計上した金額は、事業所得の金額の計算上、必要経費に算入することはできない。(平17.7.13広裁(所)平17-2)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平160038
- 裁決年月日
- 平成17年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200903070
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/7事業上の雑収入に係る収入金額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成10年分及び11年分において、ホステス報酬の8%に相当する金員(以下「税金名下金員」という。)を受領した事実はない旨主張するが、請求人自ら、税金名下金員は積立金(ホステス1人当たり3,000円)の出金の前後に預金から出金している旨認めていることに加え、税金名下金員と認められる出金が、いずれも3,000の倍数の金額の出金の直後に通帳に記載されていることからすれば、3,000の倍数の金額のその前後の出金は、これを請求人が税金名下でホステス報酬額から差し引いた金額であると認めることができるから、請求人の主張には理由がない。(平17.6.28広裁(所・諸)平16-38)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平160038
- 裁決年月日
- 平成17年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業を開始した平成10年及び店舗を増やした平成11年の方が、平成12年、平成13年よりも多額のホステス紹介料を必要とし、Cらにホステス紹介料を支払っている旨主張するが、①請求人は、査察官の質問の際に、Cらに対してスカウト料を支払っていた事実を一切申述していないこと、②請求人は、査察官の質問に際し、売上帳を参照して記憶を喚起しながら詳細な申述をしているものであるから、その際にCらに対するホステス紹介料の支払を失念していたとは到底考え難く、審査請求の段階になって初めて、Cらに対するホステス紹介料の支払の事実を思い出したというのはあまりにも不自然であること、③請求人は、広告によりホステスを募集していた上、自らもホステスのスカウトを行って実績をあげていたのであるから、多額のスカウト料を出してホステスを勧誘しなければならなかったとは認め難いことを併せ考えれば、請求人の主張は信用できない。また、Cらは、平成16年に至って初めてこのような答述をしたものであり、その答述内容も具体性がなく、このような金の授受があったことを裏付ける領収証等の書面も一切存在しないというのであるから、Cらの答述はおよそ信用できない。(平17.6.28広裁(所・諸)平16-38)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平160038
- 裁決年月日
- 平成17年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904263
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/26減価償却費/3取得価額(建物以外)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、Aから本件店舗設備等を500万円で譲り受け、その後、平成12年5月にBに対して無償譲渡しているから、その時の未償却残高3,912,500円に相当する額の店舗売却損が発生する旨主張するが、ホステスに誓約書まで提出させるほどの請求人が、本件店舗設備等を500万円で購入するに当たり、契約書、領収証を一切受領しなかったというのは不自然であり、Aの申述には基本的な部分において不合理な変遷が認められ、さらに、請求人は、査察官による質問に際しては、本件店舗の取得費用については一切申述していないにもかかわらず、異議申立段階に至って初めてこのような主張をしたものであり、それまでこのような主張をしなかった点について合理的な説明をなし得ていないことから、請求人及びAの申述等は、これを信用することはできず、請求人の主張は採用できない。(平17.6.28広裁(所・諸)平16-38)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平160037
- 裁決年月日
- 平成17年6月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904011
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/1売上原価/1仕入金額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、特殊景品についてその価値を認識してあらかじめ価格を取り決め、自己の責任において遊技客から特殊景品を買い取り、自己の責任においてパチンコ店に特殊景品を販売する行為を継続的に行っていたものと見るのが相当である。したがって、特殊景品は、販売を目的とした商品そのものであり、特殊景品が消耗品であるとする請求人の主張には理由がない。(平17.6.13仙裁(所・諸)平16-37)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平160037
- 裁決年月日
- 平成17年6月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904064
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/6交際費/4認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 接待交際費は、当該接待ないし交際の理由、内容、相手方及び金額等の事情からみて、もっぱら納税者の事業の遂行上の必要に基づくものと考えられる場合に限り必要経費に算入されると解されるところ、請求人は、証拠資料等を提示せず、本件接待交際費書面の記述の範囲内での口頭説明に終始し、他に当該支出を必要経費に算入すべきであるとする証拠も存在しない。したがって、本件接待交際費を必要経費として認めるべきであるとする請求人の主張には理由がない。(平17.6.13仙裁(所・諸)平16-37)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平160018
- 裁決年月日
- 平成17年6月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、青色事業専従者給与の未払分については、貸借対照表上も未払費用として計上し、翌年に分割して支払っていること、また、青色事業専従者が納付すべき固定資産税を立替払をしていることから、いずれも必要経費へ算入されるべきであると主張する。しかしながら、所得税法第57条第1項は、必要経費に算入する青色事業専従者給与の額を青色事業専従者が現実に給与として支払を受けた場合に限っているから、翌年に青色事業専従者給与の未払分の支払が行われたとしても、青色事業専従者給与として支払がされず未払となっている場合や立替金のように青色事業専従者給与の支給とは別に支払がされた場合にまで必要経費に算入することを認めることは、法の趣旨を逸脱していると解される。したがって、青色事業専従者給与の未払分及び固定資産税の立替払分については、所得税法第57条第1項に規定する、「給与の支払を受けた場合」に該当せず、事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできないことから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平17.6.10札裁(所)平16-18)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160274
- 裁決年月日
- 平成17年6月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904222
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/22支払利子、割引料/2土地等の取得のための借入金利子
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人から相続した銀行からの借入金については、事業用の資金として使用したものであるから、当該借入金に係る支払利息等の額は、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、上記の借入金が事業所得を生ずべき業務のために使用されたものとは認められないので、当該借入金に係る支払利息等の額は家事費又は家事関連費に該当し、所得税法第45条第1項の規定により必要経費に算入することはできない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平17.6.8東裁(所)平16-274)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平160032
- 裁決年月日
- 平成17年6月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904110
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/11支払手数料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人がAに対して交付したと主張する金額15,000,000円は、謝礼金としては極めて高額であること、平成8年又は平成10年に至りAに対して謝礼金を交付することとした合理的な理由が存しないこと、平成8年分の総勘定元帳には、Aに対する謝礼金ではなく短期貸付金と記載し、平成10年分の所得税の確定申告においては、当該短期貸付金を貸倒損失としながら、異議申立てに至って謝礼金であると主張を変更していること等の事情を総合すれば、その趣旨が謝礼金であると認めることは困難である。仮に、請求人からAに15,000,000円が謝礼金の趣旨で交付されたとしても、請求人は、個人事業のみならず、請求人の運営する法人においても酒類販売業を行っており、請求人の主張するAの貢献が、請求人の個人事業、請求人の運営する法人の事業のいずれに対してなされたか判然とせず、その他当該金額が平成10年分の事業所得の金額の計算上、必要経費の金額であると認めるに足りる証拠もないから、これを請求人の必要経費と認めることはできない。(平17.6.7広裁(所)平16-32)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160110
- 裁決年月日
- 平成17年6月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904050
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/5旅費、交通費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の旅費規程に基づく旅費交通費、概算による接待交際費及び雑誌図書費の額(以下「請求人主張経費」という。)は事業所得に係る必要経費の額に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、原処分調査及び異議調査において、請求人主張経費に係る支払明細やその支払の事実を明らかにする領収証等の提示を一切せず、当審判所に対しても、上記主張をするのみで、必要経費の支払明細やその支払の事実を明らかにする領収証等の証拠資料を提出していない。本来、請求人は、請求人主張経費に関する証拠資料を提出し、その立証に努めるべきところ、そのような協力は一切なく、当審判所における調査の結果においても、請求人主張経費の金額を支払が事業と関連するか否か、あるいは事業遂行上必要であるか否かが明らかとならない以上、請求人主張経費を必要経費に算入することはできない。また、請求人は、請求人主張経費のうちに、請求人が代表者を務める法人の事業に関連する支出である旨主張するが、このような主張は、請求人主張経費の一部が、請求人個人の事業に係る支出ではないことを認めているといわざるを得ず、かかる不条理は請求人の主張の信ぴょう性を大きく減殺するものである。以上によれば、請求人の主張は、何らの裏付けもなく、かつ、その信ぴょう性に欠ける以上、理由がないとするのが相当である。(平17.6.6名裁(所)平16-110)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160267
- 裁決年月日
- 平成17年5月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904241
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/1事業上の債権の存否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、主要かつ収益性のある本件顧問先に対し、資金の必要性を検討して金銭を貸し付けたものであり、この行為は請求人の本来の業務に付随するものである旨主張する。しかしながら、客観的にみて金銭の貸付けは、請求人の税理士としての事業所得を得るために通常必要な行為であるとは認められないので、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平17.5.30東裁(所)平16-267)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160263
- 裁決年月日
- 平成17年5月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904190
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/19家事関連費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、医療業界の状況を考慮すれば、原処分庁が家事関連費とした経費については、事業所得の金額の計算上必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、原処分庁が必要経費に算入することができないとした支出は、業務の遂行上直接かつ通常必要なものではなく、家事費又は家事関連費に該当し、業務の遂行上必要な部分を明らかに区分できないので、その全額を必要経費に算入することはできない。(平17.5.23東裁(所)平16-263)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平160027
- 裁決年月日
- 平成17年4月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904100
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/10福利厚生費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、従業員を被保険者とした養老保険及びガン保険については、将来の退職金のためである旨従業員に周知し、契約しており、所得税法第37条第1項に規定する業務の遂行上生じた費用であることは明らかであるから、必要経費に算入されるべきであると主張する。しかしながら、貯蓄性の高い保険契約の保険料が、事業の遂行上必要なものと認められるためには、当該保険契約締結の目的、被保険者、事業主が負担する金額、支払われる保険の金額、保険金の使用目的等を総合的に考慮し、客観的に事業の遂行上必要であると認められることを要するというべきである。これを本件についてみると、①退職金受給資格のない者についても本件保険契約に加入させていること、②退職金は、各自の勤続年数及び基本給によって異なるべきものであるところ、本件保険契約は、勤続年数、基本給及び年齢にかかわらず一律になっていること、③本件保険契約の金額は、各従業員の基本給及び勤続年数から予測される退職金の額をはるかに超える金額であること、④請求人に給付される保険金あるいは解約返戻金から従業員への退職金を支払った残額は、請求人に帰属し、これを従業員のために使用するという取決めも存しないこと、⑤福利厚生目的で加入した契約であれば当然に従業員に周知されるべき本件保険契約の内容がほとんど周知されていないことを総合勘案すれば、本件保険契約の保険料が福利厚生費として必要経費に該当すると認めることはできない。(平17.4.26広裁(所・諸)平16-27)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平160027
- 裁決年月日
- 平成17年4月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904270
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/27資本的支出と修繕費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件工事は建物全体の外壁を補修し装いを新たにしたもので、本件工事前に比して建物の価値が増加したと認められること及びピン止め工法を用い、外壁全体について耐久性のあるアクリル弾性塗装を施しており、耐久性を増したことが認められるから、本件工事は本件建物の価額を増加し、本件建物の使用可能期間を延長させるものであり、資本的支出と認められると主張する。しかしながら、①本件建物がかなり老朽化しているため、アクリル弾性塗装であっても、どの程度耐久性があるか不明であり、また、建物のすべての面についてピン止め工法を行っていないから、同工法を施工していない部分が将来浮き部となる可能性があることが認められ、本件建物の使用可能期間を延長させると認めることはできないこと、②ピン止め工法、アクリル弾性塗装はいずれも一般的な工法であること、③本件工事後もコンクリートの剥離、モルタル部分の浮き、看板支柱部の腐食等が見受けられることなどから、本件工事により本件建物の価値が増加したと認めることはできない。以上からすれば、本件工事により、本件建物の使用可能期間が延長したと認めることも、本件建物の価額が増加したと認めることもできず、本件建物についてはその修繕は必要不可欠であり、本件工事の手法は一般的な工法であったと認められるから、本件工事は当該固定資産の通常の維持管理のために行ったものであり、これを修繕費と認めるのが相当である。(平17.4.26広裁(所・諸)平16-27)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平160027
- 裁決年月日
- 平成17年4月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904221
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/22支払利子、割引料/1必要経費性
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件借入金は請求人が事業用に立替えた金員の弁済のために銀行から借り入れたものであるから本件借入金に係る支払利息は業務の遂行上必要な費用であると主張する。しかしながら、本件借入金は、その使途からして、請求人及びその他の相続人の相続税の支払のためになされたもので、医療事業の業務と直接関連するものではなく、業務の遂行上必要な費用であると解することはできず、このことは、請求人の事業専用口座を経由して行われたり、帳簿上、事業主貸で処理されていたという事実によって左右されるものではないから、本件借入金に係る本件支払利息は必要経費に該当しない。(平17.4.26広裁(所・諸)平16-27)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平160027
- 裁決年月日
- 平成17年4月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904064
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/6交際費/4認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、ロータリークラブ等の会費等、ゴルフプレー代及び飲食・贈答費用等は、事業遂行上欠かすことのできないものであるから必要経費に該当する旨主張する。しかしながら、事業を営む者が支出した費用のうち、必要経費に算入されるのは、それが事業活動と直接の関連を有し、当該業務の遂行上必要なものに限られ、ある支出が当該業務の遂行上必要なものであるか否かの判断は、単に事業主の主観的判断のみによるのではなく、客観的にその旨認識できるものでなければならないと解するのが相当である。これを本件について見ると、①ロータリークラブ等の会費等は、いずれも、個人的立場に基づいて入会する性質のものに係る費用であること、②ゴルフプレー代は、個人の趣味・嗜好に係る支出であることから必要経費とは認められず、従業員との懇談費用、医師派遣の依頼費用、医師採用挨拶費用及び情報提供者等との飲食・慶弔費であると主張する支出は、事業の遂行上必要であると客観的に事実を裏付ける証拠がないことからいずれも必要経費と認めることはできない。仮に、これらの者との飲食により病院経営に有益な影響が期待されるとしても、これらは家事関連費になり得るにすぎないところ、当該支出のうち事業の遂行上直接必要な程度を具体的に明らかにするに足りる証拠は存しないから、いずれにしても、これを必要経費と認めることはできない。(平17.4.26広裁(所・諸)平16-27)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160100
- 裁決年月日
- 平成17年4月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が調査の結果必要経費に算入されないとした自己が営む病院が支出した同族法人に対する設備使用料、パソコンシステムの取得費用、ガスファンヒーター・エアコンの取得費用、学校法人に対する奨学金及び病院内の各部署への渡し切りの研究研修費等は、それぞれ支出した年分の必要経費として認めるべきであると主張する。当審判所の調査結果によれば、当該設備使用料は物品の貸与の事実が認められ、ガスファンヒーター・エアコンについても、取得後直ちに使用されていたと推認されるので、これに反する原処分庁の主張は認めることができない。一方、パソコンシステムは、減価償却資産と少額減価償却資産に該当するものに区分されるので、取得費の全額を支出した年分の必要経費にすることはできず、学校法人に対する奨学金は、請求人と奨学金受給者との間の奨学金貸与契約に基づく貸付金であって、一定の期間勤務することを条件として返還が免除されることは奨学金の返還条件の特約と解されるので、当該特約条件が成就し、免除することが確定したときに、所得税法第51条第2項の規定によって必要経費に算入することができる。また、渡し切りの研究研修費等は、渡し切りの現金が支出されたことは明らかであるが、それが必要経費に該当するとはにわかに認め難く、原処分庁が同様に否認した平成13年分の研究研修費等については請求人が争わないとしていることを総合すると、必要経費には算入できないといわざるを得ない。(平17.4.25名裁(所)平16-100)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平160064
- 裁決年月日
- 平成17年4月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200903060
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/6利息収入に係る収入金額
- 業種
- 貸金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、金銭の貸付けは善意で行ったものであって、利息は受け取っていない旨主張する。しかしながら、原処分の貸付金の利息に係る収入金額は、各借入者からの各回答書により認定されているところ、各借入者は、当審判所に対して、請求人との貸借関係、利息の約束及びその支払について、当該各回答書記載の内容に沿う答述をしており、その内容は自然で信用できる上、各借入者の保管する手形帳の控え、総勘定元帳及び現金出納帳並びに借入者が作成した返済計画メモなどには、当該回答書と同じ内容が記載されていることが認められる。このことからすると、当該各回答書は信用することができ、当該各回答書のとおりの貸借関係、利息の約束及びその支払がなされたものと認めるのが相当である。したがって、請求人の金銭の貸付けに係る利息は受け取っていない旨の主張には理由がない。(平17.4.18関裁(所)平16-64)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160097
- 裁決年月日
- 平成17年4月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904241
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/1事業上の債権の存否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関与先に対する貸付金が回収不能になったことにより生じた本件貸倒損失は、税理士業という事業の遂行上生じた損失として必要経費に算入できる旨主張する。しかしながら、税理士の業務の内容からみて関与先に貸付けを行うことが税理士本来の業務でないことはいうまでもないところであり、関与先への貸付けは、請求人の主観はともかく、客観的にみて、請求人の税理士としての事業所得を得るために通常かつ必要であるとは認められず、また、請求人は金銭の貸付けを事業として行っていないことから、本件貸倒損失を事業所得の計算上必要経費に算入することはできない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平17.4.15名裁(所)平16-97)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160097
- 裁決年月日
- 平成17年4月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904180
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/18弁護士費用
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、関与先の保証人になったことに基因して支払った本件訴訟費用は、税理士業という事業の遂行上生じた費用である旨主張する。しかしながら、税理士の業務の内容からみて顧問先の債務保証を行うことが税理士本来の業務ではないことはいうまでもないところであり、本件訴訟費用は、税理士業に係る事業所得を得るために客観的に通常かつ必要なものとは認められず、家事上の経費と認められるので、事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平17.4.15名裁(所)平16-97)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平160014
- 裁決年月日
- 平成17年3月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200902019
- 争点
- 9事業所得/2所得の発生/1収入すべき時期/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、ADSLモデムレンタル契約の「契約期間」の条項から、契約の有効期間の起算日である平成15年1月がレンタル料金の発生月であるので、本件レンタル料は平成15年分の事業所得の総収入金額に計上すべきである旨主張する。ところで、所得税法第36条第1項は、その年分の事業所得の金額の計算上、総収入金額に算入すべき金額は、その年において収入すべき金額とする旨規定しているところ、事業所得の総収入金額は収入すべき権利の確定した金額をいうものと解すべきであり、資産の貸付けによる賃貸料は、その賃貸物の使用収益の対価として支払われるべきものであるから、その年に賃貸した期間に対応するものがその年の収入金額として確定するものとみるべきである。これを本件についてみると、本件レンタル契約に係るレンタル料金は、平成15年1月及び2月に受領しているものの、その元となるモデムの貸付けは、平成14年11月及び同年12月に行われていることから、本件レンタル料は、平成14年分の事業所得の金額の計算上、総収入金額に算入すべきものと認められる。したがって、この点に関する請求人の主張は採用することができない。(平17.3.28福裁(所)平16-14)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160214
- 裁決年月日
- 平成17年3月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件従事者について、「1日の従事時間はきん少であること」及び「自宅において長時間にわたり拘束されている必然性はないこと」から専ら従事しているとは認められず、青色事業専従者には該当しない旨主張する。しかしながら、原処分庁は、本件調査において、請求人が本件従事者の従事内容、程度等を記載した上申書の内容を十分に確認しなかったことが認められる上、本件従事者は、請求人の弁護士業務の補助的事務に従事し、従事すべき時間において、その時間のほとんどの時間従事し、あるいは従事し得る状態にあった中で、事務に必要な時間以外の時間に家事等に従事していたものと認められるから、この点に関する原処分庁の主張を採用することはできない。(平17.3.17東裁(所)平16-214)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160215
- 裁決年月日
- 平成17年3月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の妻が自宅における業務のすべてに関わり協力し、極めて質の高い仕事を担う共同経営者に近い存在であり、請求人の事業に専ら従事する青色事業専従者に該当する旨主張する。しかしながら、請求人の妻の陳述及び請求人が提出した証拠資料のみでは、本件従事者が請求人の業務に専ら従事しているとは認められず、他にこれを証する証拠は認められないから、本件従事者が請求人の業務に専ら従事していると認めることはできない。(平17.3.17東裁(所)平16-215)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160210
- 裁決年月日
- 平成17年3月14日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200902019
- 争点
- 9事業所得/2所得の発生/1収入すべき時期/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、弁護士業務の特殊な事情により、本件報酬の額について現実の回収をまって総収入金額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第36条第1項の規定にかんがみると、その年において収入の原因となる権利が確定し、所得の実現があったとみることのできる状態が生じたときは、その権利の確定した時期の属する年分の総収入金額に算入して課税所得を計算するという、いわゆる権利確定主義を採用したものであると解され、同法がこの権利確定主義を採用したのは、課税に当たって常に現実の収入の時期まで課税することができないとしたのでは、納税者の恣意を許し、課税の公平を期し難いとの観点から、収入の原因となる権利の確定した時期をとらえて、課税することとしたものと解され、各年分の年末において収入すべき金額が回収されていないものは売掛金あるいは未収入金となり、総収入金額に算入されるべきであるから、請求人の主張には理由がない。(平17.3.14東裁(所・諸)平16-210)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平160021
- 裁決年月日
- 平成17年2月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904340
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/34保証債務の履行損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、損害保険代理店を営む請求人の保証債務の履行によって生じた損失の額は、請求人の事業に関連する経費であるから、事業所得の金額の計算上、必要経費の額に算入すべき旨主張する。しかしながら、当該保証債務の履行による損失額は、請求人が債務保証を事業としていないため請求人の損害保険等の契約の事業に基づいて生じたものとは認められないから、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費の額に算入することはできない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平17.2.24仙裁(所)平16-21)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160200
- 裁決年月日
- 平成17年2月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904241
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/1事業上の債権の存否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №69・79ページ
要旨
○ 税理士である請求人は、顧問先への貸付金が税理士業務遂行上生じたものである根拠として、所得税基本通達51−10の(2)(以下「本通達」という。)の「自己の製品の販売強化、企業合理化等のため、特約店、下請先等に貸し付けている貸付金」を「自己顧問契約の強化・企業合理化等のため、特約ある永年顧問先等に貸し付けている貸付金」と読み替えるべきであると主張する。ところで、本通達は、所得税法第51条《資産損失の必要経費算入》第2項の規定の対象となる債権が、事業所得を生ずべき事業の遂行上生じた債権に限られることから、事業の遂行上生じた債権の範囲を例示したものであるが、税理士の業務範囲については税理士法第2条に規定されるとおり金銭を貸し付ける行為が含まれないことが明らかであり、請求人の主張するように本通達を解釈する余地はなく、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平17.2.23東裁(所)平16-200)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160027
- 裁決年月日
- 平成16年11月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904231
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/23賃借料、使用料/1地代家賃
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、産業廃棄物処理事業を営む請求人が第三者の所有する投棄場を使用することに伴い支払った使用料について、請求人の妻及び投棄場の占有者であるAの供述等に基づき、使用期間が8か月であるから使用料は4,000万円(1か月当たり500万円×8か月)である旨主張する。しかし、当該投棄場への軽油(重機の燃料)搬入状況及び産業廃棄物処理事業に従事していたBの供述からみると、当該投棄場を使用していた期間は12か月であると認められること、使用料の支払のために金員を引き出していた請求人名義の預金の出金状況をみると、8か月経過後も同様の出金があることなどからすると、請求人が使用料を支払っていた期間は12か月であると認められる。そうすると、必要経費に算入すべき当該投棄場の使用料は、6,000万円(1か月当たり500万円×12か月)とするのが相当である。(平16.11.15大裁(所・諸)平16-27)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160023
- 裁決年月日
- 平成16年10月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904248
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/8貸倒の判定(回収不能と認めなかった事例)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、債務者が倒産し行方不明あるいは無資力の状態になり、債権の回収は客観的に不能となっていたのもので、当該貸倒損失の額は、請求人の主張どおりの金額で認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人の主張する貸付債権は、その存否が確認できないもの、会社更正手続において更生計画の認可決定が貸し倒れを主張する年度以降にされているもの、貸し倒れと主張する年度以降においても一部貸付金等を回収しているもの、及び債権保全の措置をとっているもの等が認められることから、請求人の主張は採用できない。(平16.10.29大裁(所)平16-23)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160023
- 裁決年月日
- 平成16年10月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200903060
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/6利息収入に係る収入金額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、昭和47年分の受取利息収入に係る収入金額について、資料がないので具体的に主張できないが収入金額の多寡について争う旨主張する。しかしながら、請求人は、当審判所に対しても、受取利息収入に係る収入金額の算定に必要な証拠資料等の提出もなく、具体的な説明もしなかった。このため、当審判所は、原処分関係資料をもとに受取利息収入金額の当否について調査審理したところ、原処分認定額は請求人の貸付先等の調査によって確認した約定利息等に基づき適切に算定されており、これによる原処分は相当である。(平16.10.29大裁(所)平16-23)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平160005
- 裁決年月日
- 平成16年9月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税法第57条第1項にいう「給与の支払を受けた場合」については、例え青色事業専従者給与の額が、未払金勘定で経理上の処理がされていても、青色事業専従者給与の支給に至る実態を総合的に判断すべきである旨主張するが、ここでいう給与の支払を受けた場合とは、居住者が現実に給与を支給し、青色事業専従者が支払を受けたものでなければ必要経費とは認めないという趣旨であり、さらに、各年分において発生した未払分が累積し、長期間未払の状態にあることから、請求人の主張は採用できない。(平16.9.13札裁(所)平16-5)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160015
- 裁決年月日
- 平成16年8月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904241
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/1事業上の債権の存否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 審査請求人(以下「請求人」という。)は、請求人が本件貸付先に行った金銭の貸付け及び債務の保証(以下「本件貸付行為等」という。)について、司法書士法第3条《業務》に規定する業務の範囲外であっても、請求人の事業の一環として請求人の司法書士業務における顧客等に対して行ったものであるから、本件貸付行為により生じた損失は、所得税法第51条第2項の規定に基づき、事業の遂行上生じた貸付金等の貸倒れにより生じた損失の金額として必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、本件貸付行為等は、本件貸付先における土地転がしの資金又は土地の購入資金として貸付け等が行われており、本件貸付行為等が司法書士業務における顧客等に対するものであることをもって、司法書士業務と直接の結びつきを見出すことはできず、請求人の司法書士の事業の維持遂行のため客観的に必要なものとは認められないから、本件貸倒損失を請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平16.8.25名裁(所)平16-15)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平150013
- 裁決年月日
- 平成16年6月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200903050
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/5役務提供等に係る収入金額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、報酬の受領についてトラブルが多く、その年の12月末までに入金されないものは回収が困難であるからとして、入金されたときに収入に計上している旨主張する。しかしながら、所得税法第36条は、その年分の各種所得の金額の計算上収入金額とすべき金額は、その年において収入すべき金額とする旨規定しており、所得税基本通達36−8(5)も「人的役務の提供(請負を除く。)による収入金額については、その人的役務の提供を完了した日。」と定めており、当審判所も、この取扱いは所得税法の趣旨に照らして妥当なものと認められるから、本件の場合、役務の提供を完了した日が当該報酬の収入計上時期となる。したがって、請求人の主張には理由がない。(平16.6.30沖裁(所)平15-13)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平150013
- 裁決年月日
- 平成16年6月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904290
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/29外注費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、別個独立して税理士業務を行っている妻に支払った税理士報酬は、請求人の必要経費に算入すべきであり、生計を一にするというだけで、所得税法第56条の規定を適用すべきでない旨主張する。しかしながら、所得税法第56条の規定は、そこに定められた要件が備わっていれば、①納税義務者の事業の形態はいかなるものか、②事業から対価の支払を受ける者がその事業に従属的に従事しているか否か、③対価の支払はどのような事由によりなされたのか、④対価の額は妥当なものであるか否か、といった個別の事情の如何にかかわりなく一律に適用されることが予定されている規定であると解されている。そうすると、請求人と生計を一にする妻に支払われた税理士報酬の額は、請求人の事業所得の計算上必要経費に算入することはできない。したがって、請求人の主張は採用することができない。(平16.6.30沖裁(所)平15-13)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150358
- 裁決年月日
- 平成16年6月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901049
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、生命保険面接士の業務に係る報酬が給与所得に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、報酬の支払者の時間的拘束を受けることなく、自己の計算と危険において独立して上記の業務を営んでいることから、当該業務に係る報酬は事業所得に該当するので、給与所得とすることはできない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平16.6.30東裁(所)平15-358)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平150035
- 裁決年月日
- 平成16年6月28日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200904270
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/27資本的支出と修繕費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件改修工事の一部が資本的支出に当たる旨主張し、一方、請求人は、当該工事の全額が修繕費に当たる旨主張する。当審判所の調査によれば、本件改修工事は、建物の通常の維持又は管理に必要な修繕であり、また、建物本来の使用可能期間を延長したり、当該価額を増加したものとは認められないことから、いずれも修繕費とするのが相当であり、原処分庁の主張には理由がない。(平16.6.28仙裁(所)平15-35)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平150035
- 裁決年月日
- 平成16年6月28日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、妻が請求人の営む事業に従事していたことは明らかであるから、本件更正処分は違法である旨、一方、原処分庁は、妻が請求人の事業を営む事業に従事していたとしても、その事業内容及び事務量を総合的に勘案すると、請求人の営む事業に専ら従事しているとは認められない旨主張する。当審判所の調査によれば、請求人の妻は、他に職業を有する者ではあるが、その事務量はわずかであり、請求人の営む事業に専ら従事することの妨げにはならないと認められる。そして、請求人の妻は、窓口収入の管理、支払事務及び給与計算事務等に幅広く携わっていたことが、事業に関連して作成・保管された資料及び従業員の答述等から明らかであり、専ら従事したものと認められるから、所得税法第57条第1項の青色事業専従者であると判断するのが相当である。また、青色事業専従者給与の額については、届出書の範囲内であり、当該金額が不相当であるとの事情も認められないことから、原処分庁の主張には理由がない。(平16.6.28仙裁(所)平15-35)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150073
- 裁決年月日
- 平成16年6月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、現場でのジュース代は、自動販売機で購入しており、領収証等はないが、ジュース代の支払を記載したとする手帳等を証拠に必要経費として認めるべきである旨主張する。しかしながら、手帳等の記載は、ジュース代の支払金額を記載したものとしては極めて不自然であり、実際に支払ったジュース代を記載したものと認めることはできず、また、当該支出を裏付ける領収証その他の証憑を一切提出しないのみならず、日々の現金有高を管理した現金出納帳等の帳簿書類も存在しないから、必要経費として認めることはできない。(平16.6.25広裁(所)平15-73)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150073
- 裁決年月日
- 平成16年6月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904190
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/19家事関連費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件建物の1階は事業用の車庫、2階の半分は事務所として使用しているから、本件建物の外壁改修工事費用の4分の3は必要経費として認めるべきである旨主張する。しかしながら、本件建物の1階、2階部分とも殆どの部分は居住用に供されていると認められる上、事業用部分と家事用部分が明確に区分されているとはいえず、当該工事費用について、主たる部分が業務の遂行上必要であるとも、その必要である部分を明らかに区分することができるとも認められないから、当該工事費用を事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平16.6.25広裁(所)平15-73)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150072
- 裁決年月日
- 平成16年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200902011
- 争点
- 9事業所得/2所得の発生/1収入すべき時期/1医療保険業に係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.67・280ページ
要旨
○ 請求人は、労働災害の認定を申請している患者及び公務災害の療養補償の支払の一時差止め決定を受けている患者に対する診療報酬債権は、労働災害が認定され、又は、上記差止め決定が取り消されて療養補償の支払が再開されるまでは診療の対価を請求し得る状況になったとはいえず、診療行為時に確定しているとはいえないから、診療行為が属する年分の収入に計上すべきではない旨主張する。しかしながら、医師の診療契約に基づく診療報酬債権は、患者に対して診療を行う都度役務の提供が完了するものであり、医師が患者に対して診療を行うことにより、直ちに当該診療行為に相当する金額が定まる性質の権利、すなわち、役務の提供が完了した時点で当該役務に係る対価の額が確定してそれを請求することが可能となる権利であるから、診療行為時点で、医師が直ちに患者に対して診療報酬を請求するか否かによって、診療報酬債権の確定する時期が影響されるものではない。したがって、医師の診療報酬債権は、診療行為が属する年分の収入に計上すべきものであるから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平16.6.24広裁(所)平15-72)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150089
- 裁決年月日
- 平成16年6月17日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人、請求人の妻及び長女が出資総額のすべてを出資し、請求人の妻が代表取締役を務める、請求人の関係会社A社との間で業務委託契約を締結し、業務委託料を支払っているが、原処分庁は、業務委託料の算出根拠が不明瞭で、恣意的に決められたものであるから、当該業務委託契約の対価の額と認められるのは、委託業務に携わっていたA社の従業員の給与相当額のみであり、当該業務委託料のうちこれを上回る部分は、必要経費に算入できない旨主張する。確かに、請求人が支払っている業務委託料は、A社が関係会社であるため、独立した事業体間で行われているように提供役務の原価等から見積もられたものではないと認められるが、A社は業務受託を主たる事業目的としている法人であり、当該業務委託契約に基づき請求人に役務を提供していることは事実であるから、その対価は、受託業務を遂行するための直接経費だけでなく、間接経費及び利益ないし報酬部分を含めた金額としてしかるべきであるところ、当該業務委託料が独立事業体間において行われる同業他社の同種の契約で設定される対価の水準と著しく乖離しているかどうかの検証も行わずに、当該業務委託契約の適正な対価の額は、委託業務に従事したA社の従業員の給与等の直接経費相当額のみであるとする原処分庁の主張を認めることはできない。(平16.6.17名裁(所・諸)平15-89)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150089
- 裁決年月日
- 平成16年5月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904241
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/1事業上の債権の存否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 所得税法第51条第2項にいう事業所得の金額計算上控除が認められる貸倒損失とは、当該事業所得の基因となる事業の範囲に属する事由によって生じたもの、換言すれば、当該所得を得るために通常必要とされる貸付金の貸倒れに限られると解されている。請求人が貸倒損失として計上した本件貸付金についてみると、①請求人が通信事業者に対し広告宣伝を依頼した事実がないこと、②およそ請求人のように遊興飲食業を営む者が、しかも立上りの段階において、請求人の事業規模からみても多額の貸付けをすることが、請求人の事業所得を得るために通常必要とは一般的に考えられず、それが、請求人が主張する将来的な広告宣伝効果を図る目的があったとしても、それは、請求人の事業規模、本件貸付金の金額等に照らせば、事業所得を得るための貸付金としては迂遠かつ過大といわざるを得ず、本件貸付金は、所得税法第51条第2項に規定する「事業の遂行上生じた貸付金」には該当しない。(平16.5.21大裁(所)平15-89)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150288
- 裁決年月日
- 平成16年5月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904241
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/1事業上の債権の存否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 税理士業を営む請求人は、顧問先に対する貸付金及び債務保証が事業の遂行上生じたものである旨主張する。しかしながら、税理士業務には、顧問先に対する資金の貸付けなどは含まれないから、顧問先に対する金銭の貸付け又は債務保証が請求人の事業所得の基因となる事業の範囲に属する事由によって生じたと認めることはできないので、それらの資産の貸倒れなどにより生じた損失の金額を必要経費に算入することができないとした本件各更正処分は適法である。したがって、請求人の主張は採用できない。(平16.5.13東裁(所)平15-288)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平150022
- 裁決年月日
- 平成16年4月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904330
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/33災害による損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、公正証書に係る貸付金の代物弁済により事業用資産を取得し、罹災証明書から事業用資産が被災した事実が明らかである旨主張する。しかしながら、請求人は、代物弁済契約書を作成しておらず、他に取得したことを証する資料等の提出もないから、事業用資産の取得時期や取得価額の確認ができない。また、事業所得の減価償却資産として決算書に記載しておらず、さらに、決算書に記載した事業用資産は被災せず、記載していない本件事業用資産だけが被災したとしているのは不自然である。加えて、罹災証明書は、請求人が記載してきた被災物件について、単に被災があったことを証明したものにすぎず、使用不能となり、除却あるいは滅失等をしたことを証明するものでもない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平16.4.28熊裁(所)平15-22)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平150011
- 裁決年月日
- 平成16年4月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904011
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/1売上原価/1仕入金額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、生コンクリート製造の原料となる砂について、請求人自らが採取していたのであり、請求人が代表を務めるA社から仕入れたとするのは架空であると主張する。しかしながら、請求人の帳簿の記帳の不自然さや記帳の不備のみをもって直ちに請求人とA社との間の砂の取引を架空であると認定することはできず、請求人は経営者として、砂採取業の事業主にA社を選択し、その選択に沿ってA社は事業を遂行し、経理状況及び申告状況もその選択に適合しているので、A社が砂採取を行っていたものと認定することができること等から、架空仕入れであるとの原処分庁の主張は採用できない。(平16.4.27沖裁(所・諸)平15-11)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平150011
- 裁決年月日
- 平成16年4月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904160
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/16寄付金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 寄付金の必要経費性については、寄付者の営業状態、寄付の理由、相手方、金額等諸般の事情から事業の維持遂行上やむを得ないものと社会通念上認められるものか否かで判断するのが相当であり、本件における寄付金は、寄付額等も相当と認められ、また、その地域性等からみて請求人の事業の維持遂行上必要やむを得ないものと認められることから、事業所得の計算上必要経費に算入するのが相当である。(平16.4.27沖裁(所・諸)平15-11)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150273
- 裁決年月日
- 平成16年4月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904110
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/11支払手数料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150056
- 裁決年月日
- 平成16年3月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904011
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/1売上原価/1仕入金額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、仕入れについて、原処分庁が仕切書等により認定した金額より多くあったと主張する。しかしながら、仕切書等に記載漏れがあるとも、破棄したとも認められない上、紛失したと認めるべき合理的な根拠が一切存在せず、また、仕入れについて経費を少なく偽ることは考えにくいこと、仕入れを帳簿に記載させないよう頼まれながらも、仕切書を作成していたことに照らせば、経費帳に記帳しなかったとは考えられないことから、請求人の主張を認めることはできない。(平16.3.31広裁(所・諸)平15-56)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150056
- 裁決年月日
- 平成16年3月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904064
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/6交際費/4認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、接待交際費について、帳簿に記載している以外にも支出があり、それは毎月100万円程度あるから、認めるべきである旨主張する。しかしながら、具体的な証拠資料の提出も一切ない上、経理担当者は事業資金の支出を正確に記帳していた旨申述しており、また、接待交際費は所得の計算上控除されるものであるから、それを簿外にすること自体考え難く、更に本件事業の規模に照らしても請求人の主張額は非常識な金額である。したがって、請求人の主張は認められない。(平16.3.31広裁(所・諸)平15-56)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150049
- 裁決年月日
- 平成16年3月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200901054
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/4金銭の貸付けに係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同族法人に対する貸付金は事業の遂行上生じた貸付金であり、それに係る受取利息は、事業所得の収入金額である旨主張する。しかしながら、当該同族法人は請求人の取引先と認めることはできないこと及び請求人が主張する貸付け当時事業上密接な関係があったことに関する積極的な説明や証拠の提出もないことから、当該受取利息は、所得税基本通達27−5の事業所得を生ずべき事業の遂行に付随して生じた収入にも該当しないから、事業所得に係る雑収入の額に算入することは相当ではない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平16.3.24広裁(所)平15-49)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150049
- 裁決年月日
- 平成16年3月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904211
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/1雇用等の事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同族法人に出向させた従業員に支払った給料賃金は、当該同族法人の業務が、請求人の業務遂行上欠くことができないものであるから、事業所得に係る必要経費の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、出向職員の業務は、同族法人の業務のみに従事していることを考慮すると、請求人が当該給料賃金を支払っていたとしても、請求人の業務遂行上通常必要であるとは客観的には認められないことから、事業所得に係る必要経費の額に算入することはできない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平16.3.24広裁(所)平15-49)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150049
- 裁決年月日
- 平成16年3月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904221
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/22支払利子、割引料/1必要経費性
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同族法人に対する貸付金は、業務遂行上必要なものであるから、貸付金に充てた借入金に係る支払利息は事業所得に係る必要経費の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、当該同族法人に金銭を貸し付けた結果、現実に請求人の事業に係る収入の増加があったとしても、また、将来の事業所得の増加を期待できたとしても、それは派生的に生じた間接的結果にとどまり、かかる貸付けは、事業所得を得るために通常必要であると客観的に認めることはできない。そうすると、支払利息の基因となった借入金が貸付金に充てられており、当該借入金も請求人の業務遂行上必要な借入金であるとは認められないから、当該借入金に係る支払利息を事業所得に係る必要経費の額に算入することはできない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平16.3.24広裁(所)平15-49)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150049
- 裁決年月日
- 平成16年3月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904241
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/1事業上の債権の存否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同族法人に対する貸付金は事業の遂行上生じた貸付金であり、それに係る貸倒損失は、事業所得の金額の計算上、必要経費の額に算入される旨主張する。しかしながら、当該同族法人に金銭を貸し付けた結果、現実に請求人の事業に係る収入の増加があったとしても、また、将来の事業所得の増加を期待できたとしても、それは派生的に生じた間接的結果にとどまり、かかる貸付けは、事業所得を得るために通常必要であると客観的に認めることはできないことから、当該貸倒損失を事業所得の金額の計算上必要経費の額に算入することはできない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平16.3.24広裁(所)平15-49)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150049
- 裁決年月日
- 平成16年3月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904231
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/23賃借料、使用料/1地代家賃
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同族法人に支払う地代のうち、平成11年12月27日支払分及び平成12年11月29日支払分について、平成11年に不動産賃貸借契約書を締結し、1年以内の前払費用は所得税基本通達37−30の2(短期の前払費用)に該当するから、当該地代は、支払った日の属する年分の必要経費の額に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、平成11年分については、一定の契約に従って継続的に提供を受けること、すなわち、等質等量のサービスがその契約期間中継続的に提供されていないことから、請求人の主張は認められないものの、平成12年分については、前払費用の要件に合致していることから、前払費用に該当すると認めるのが相当である。(平16.3.24広裁(所)平15-49)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150049
- 裁決年月日
- 平成16年3月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200903070
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/7事業上の雑収入に係る収入金額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同族法人に出向させた従業員に支払った給料賃金は、請求人の業務遂行上必要な支出であるから、それに伴う同族法人からの受入負担金(給料賃金の20%相当額)は当然に事業所得に係る雑収入である旨主張する。しかしながら、同族法人に出向させた従業員に支払った給料賃金は、請求人の業務遂行上必要な支出とは認められず、事業所得に係る必要経費の額に算入することができないと判断しているのであるから、同族法人からの受入負担金も事業所得に係る雑収入には当たらないとみるのが相当である。したがって、請求人の主張には理由がない。(平16.3.24広裁(所)平15-49)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150219
- 裁決年月日
- 平成16年3月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904310
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/31資産の廃棄、滅失による損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件船舶が、衝突事故により損傷した船体を修理し、その後も事業の用に供していることから、支出した費用の額が修繕費に該当し、必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、当該支出した費用は、本件船舶に生じた損傷を部分的に修理するために支出したとみるよりは、本件船舶の損壊による価値の減少を原状に回復するためにその全額が支出されたと認めるのが相当である。したがって、請求人が支出した費用に相当する金額は、所得税法第51条第1項に規定する損失の金額に該当する。(平16.3.15東裁(所)平15-219)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150044
- 裁決年月日
- 平成16年2月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200903070
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/7事業上の雑収入に係る収入金額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 歯科医業を営む請求人は、歯科治療を行う際に、患者から無償で取得した抜歯冠がたな卸資産に該当し、毎年の取得数量はほぼ一定であることから、売却数量を、取得を開始した年から売却した平成13年までの年数で除して算出し、各年の貴金属相場を乗じることにより、評価することが可能で、抜歯冠に係る所得は、その取得を開始した年から平成13年までの各年分ごとに帰属すべきものである旨主張する。しかしながら、抜歯冠は、①患者から無償で取得したものを貯蔵しているものであること、②購入又は製造したものではなく売上原価を構成するものではないこと、③抜歯のために使用した薬や診療のために費やした賃金等が取得に要する価額に含まれるとも考えられるが、診療に係る抜歯の費用は事業所得の必要経費に算入されており、その取得に係る費用はないものと考えられること、④販売活動又は一般管理活動に関連して費消されるものでないことからすると、売上原価又は消費価額を決定するために必要な資産であるとは認められず、抜歯冠をたな卸資産とする必要性は認められない。また、①抜歯冠は社会一般に売買されるものではなく、抜歯冠の状態では取引相場も存在しないこと、②請求人が取得した抜歯冠は、精製業者によって精製されることにより初めて種々の金属が量的に観念され、その価額が確定するものであるから、その金属を売却し、金額が確定したときに収入金額として計上することが相当と認められる。よって、抜歯冠の売却から生じる収入は、歯科医師としての本来の事業に付随して生じた収入で、その売却代金が確定した年分の雑収入として、事業所得の総収入金額に算入することが相当である。したがって、請求人の主張には理由がない。(平16.2.27広裁(所)平15-44)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150040
- 裁決年月日
- 平成16年2月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904061
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/6交際費/1証拠による認定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、商品券等の購入費用について、請求人が使途を明らかにしないから、必要経費に算入できない旨主張するが、原処分庁が必要経費に算入できないとして否認した金額のうち、一部の送付先については、請求人が提出した本件発送票控え等により、送付先が明らかであり、これらはいずれも事業との関連性もあると認められるから、必要経費に算入すべきであり、原処分の一部を取り消すのが相当である。(平16.2.17広裁(所)平15-40)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150040
- 裁決年月日
- 平成16年2月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904030
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/3会費、負担金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、会費の領収証は妻名義であっても、妻は請求人の医院に最低でも週2日は勤務している請求人の使用人であり、請求人の必要経費である旨主張するが、その支出内容は、政治資金パーティー代であり、妻は、請求人と診療日及び診療時間が同一の他の病院に勤務している医師であって、妻の従事内容は、毎月夜間に2日程度レセプト請求事務と月に数回請求人の代診をしているにすぎず、このような者の政治資金パーティー費用を負担することが、事業遂行上必要なものとは認められない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平16.2.17広裁(所)平15-40)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150040
- 裁決年月日
- 平成16年2月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904050
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/5旅費、交通費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、海外渡航は、医療機関の視察及び研修のための旅行であり、請求人と家族の渡航費用及び滞在費等の全額が必要経費である旨主張するが、医療機関に立ち寄った事実は認められるものの、同伴の必要性がない家族を同伴した旅行であること、医療機関での講義の受講メモや視察結果をまとめた資料等の保存もなく、研修目的があったとは認められないこと等に照らせば、海外渡航は、観光を目的とした旅行であって、医療機関への立ち寄りは、海外渡航の費用を事業上必要な経費と仮装するためのものにすぎないものと認められ、事業の遂行上直接必要な旅行であったと認めることはできない。請求人は、本件甲支出について、請求人ほか医師3名の宿泊代等であり、領収書及びその裏面のメモ書で明らかである旨主張するが、請求人が旅費等を負担したという医師3名からは、日ごろからアドバイスを受けているというのに氏名の記憶がないというのは不自然であり、また、メモ書に係る具体的な説明もなく、支払った事実を証明する領収証等の提出もないことから、必要経費として認めることはできない。請求人は、本件乙支出について、医療情報を入手する際に支払った情報提供料である旨主張するが、支払った事実を証明する領収証等を提出せず、年度末に一括計上した根拠等についても、具体的な説明をしないから、支払の事実が確認できず、また、支払い先及び入手情報等について具体的に明らかにしないから、支払の必要性があったとも認められない。請求人は、本件丙支出について、領収証等のあて先は母親名義であるが、開業一周年記念行事を開催した際の旅費等の支出である旨主張するが、開業一周年記念行事というには、開業後2年余を経過しており、位置付けとして不自然であること、当該行事を行ったことを裏付ける記念写真や案内状等の資料及び業務との関連性を明らかにする資料等の提出がないこと、また、5名しか出席者を記憶していないなど不自然であること等を考慮すると、請求人の答述のみでは、当該行事を行ったことの確認ができず、また、業務との関連性も不明であることから、事業遂行上必要なものとは認められない。請求人は、本件丁支出について、請求人の医療行為に関する調査報告を次女に依頼し、その対価として支払ったものであるから、事業遂行上必要な支出である旨主張するが、領収証等の提出がなく支払った事実を確認することができず、その金額も不明であるから必要経費として認めることはできない。したがって、請求人のこれらの主張には、理由がない。(平16.2.17広裁(所)平15-40)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150040
- 裁決年月日
- 平成16年2月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904064
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/6交際費/4認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、納税者側は課税庁の係官に対し、一応確からしいとの推測を抱かせる程度の疎明資料を用意すれば足り、最高裁判所昭和54年9月20日判決(昭和54年(行ツ)第36号)から、交際費支出の相手方氏名の開示は交際費認定の不可欠な要件ではない旨主張する。しかしながら、手帳やメモは、支払先の関与を経ずに作成されたものであるから、領収証等の帳票類に比し、その証明力は劣るものであるところ、請求人の提出した手帳等の記載内容からは、支払先、支払金額等が不明で、その基となったメモも保存されておらず、その内容をみても、情報提供料等の支払回数は、年に260回にも及んでおり、これだけ多数の講演、会合をもったとは考えられないこと、請求人が主催したわけでもない会合で費用負担するのは不自然であること、さらに、手帳と計上年月日及び支払金額とが一部合致していないことなどの不審点が認められるから、にわかに信用できず、支出の事実、事業との関連性の存在について一応確からしいとの推測を抱かせる程度の資料とは認められない。また、当該判例は、交際費として支出されていることが明白で、事業内容、支出の金額、接待の時期、方法等から事業の遂行上客観的に必要な接待と認められる以上は、その費用は交際費として認容されるべきであり、接待の相手方の氏名を開示しないことは、事実上交際費であることの認定を困難とする一の事情とはなっても、交際費として認定されるための不可欠の要件ではないと判示しつつ、結論として、業務との関連が明らかといえないことを理由に、交際費の否認を正当と判断している。そうすると、本件においては、支出されていること自体が明白でない上、請求人が支出したとする支払先等も不明であることにより、事業の遂行上客観的に必要な支出があったとは認められない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平16.2.17広裁(所)平15-40)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150040
- 裁決年月日
- 平成16年2月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、長男の普通自動車運転免許の取得費用について、夜間の往診にはもっぱら長男の運転によって対応していることから、請求人の事業遂行上の必要経費である旨主張するが、長男は、免許取得当時、大学生で卒業するまで大学所在地に居住しており、請求人の事業に専ら従事できる状況にあったとは認められないから、家事費の支払であり、必要経費とは認められない。また、請求人は、本件支出について、看護補助事務の従業員に対して、日常の諸経費に充てるために渡したものであり、必要経費である旨主張するが、支払った事実を明らかにする領収証等の提出もなく、支払の事実を確認することができず、事業の遂行上必要な支出であったかどうかも確認することができないから、必要経費とは認められない。したがって、請求人のこれらの主張には理由がない。(平16.2.17広裁(所)平15-40)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平150012
- 裁決年月日
- 平成16年1月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904231
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/23賃借料、使用料/1地代家賃
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、「診療所として賃借する建物は、妻、義母及び義弟の共有物であるが、妻らは、請求人に賃貸する部分を義母が単独で使用・収益することを合意し、賃貸借契約書の賃貸人を義母のみとしたので、妻との間には賃貸借契約は何ら存在しておらず、また、賃借料の全額を義母に支払っており、妻は賃借料を一切受領していないから、賃借料のうち妻の建物の共有持分相当額について所得税法第56条の規定を適用する余地はない」旨主張する。しかしながら、①本件建物の真実の権利者は、不動産登記簿に記載された妻らであると推定されること、②妻らが作成した本件合意が成立していることを証する証明書の記載内容と事実関係には整合性がなく、また、妻らは、確定申告書等において、本件建物の賃貸に係る収入を登記簿上の共有持分割合によりあん分した金額を不動産所得の総収入金額に算入していることから、本件合意が成立していたとは認められない。したがって、賃貸借契約書に記載されている賃貸人及び本件賃借料の支払先は義母となっているものの、これは義母が本件建物の共有者を代表して賃貸借契約を締結したとみるのが相当であり、本件賃貸借契約における賃貸人は、本件建物の不動産登記簿上の権利者である妻らと認めるのが相当である。そうすると、本件建物の賃借料は、妻らに帰属することとなるので、当該賃借料のうち妻の本件建物の共有持分相当額は、所得税法第56条に規定する居住者と生計を一にする配偶者がその居住者の営む事業所得を生ずべき事業に従事したことその他の事由により当該事業から対価の支払を受ける場合に該当することとなるので、原処分は相当である。(平16.1.30福裁(所)平15-12)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150034ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成16年1月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200903160
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/16預貯金等への入金等からの収入金額の算定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が、請求人の各店舗の売上げが入金されている本件各口座への入金額のうち、原処分庁が事業上の売上げに係る入金と認定した金額について、事業上の売上げに係る入金ではないと主張する種々の入金のうち、Aに対する貸付金の返戻金及びBからの旅行代金の精算金については、当審判所の調査により、その事実が認められるが、その他の入金については、請求人提出資料等によっても、その事実を確認することはできず、請求人の主張は認められない。(平16.1.29広裁(所・諸)平15-34)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150034ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成16年1月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904011
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/1売上原価/1仕入金額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、証拠として仕入れの取引金額を記載した書面を提出し、簿外の現金仕入れを主張する。しかしながら、請求人は、当審判所に対し、当該書面に記載された現金仕入れの明細について説明せず、また、それを裏付ける請求書等の証拠資料を提出せず、結局、当該現金仕入れを証する証拠は、当該書面のみであるところ、当審判所の調査によれば、取引先には請求人との取引を確認する書類の保存がなく、当該書面に記載された金額の正確性を確認できず、また、当該書面の作成経緯等に関する取引先の答述等に照らせば、当該現金仕入れがあったと認めることはできない。したがって、請求人の主張は認められない。(平16.1.29広裁(所・諸)平15-34)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150035ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成16年1月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904212
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/2雇人費の額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、簿外の給与賃金を主張し、証拠資料として、①給与受取証明書、②タイムカード、③給与支払明細書及び同控え、④各人毎の給与賃金の月計の集計表が記載されている大学ノート等を提出した。当審判所の調査によれば、請求人は、内容の異なる給与支払明細書及び給与支払集計表を二種類作成しているところ、本件甲明細書は従業員に交付しておらず、内容も簡単なものであるのに対し、本件乙明細書は、内容も詳細で従業員本人に交付していたものであるから、本件乙明細書の方が信用性の高いものと認められる上、請求人の答述等に照らせば、本件甲明細書の方は請求人の税務対策用に過少な金額を記載したものに過ぎず、本件乙明細書の方が真実の支給金額を記載したものと認められる。そうすると、保存されている本件乙明細書は一部にすぎないものの、これを基に作成されたと認められる本件乙集計表の方が、本件甲明細書を基に作成されたと認められる本件甲集計表より信ぴょう性が高く、また、請求人が確定申告と同額の給与賃金となっている本件甲集計表とは別に、あえて、内容の異なる本件乙集計表を作成していることに照らせば、本件乙集計表は全体として信用できるものと認められる。したがって、本件乙集計表等を基礎に給与賃金の額を算定するのが相当である。(平16.1.29広裁(所・諸)平15-35)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150037
- 裁決年月日
- 平成16年1月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の母が請求人宅において領収証の整理や記帳事務の手伝いに従事していたことから、請求人の母が請求人の営む事業に専ら従事していたといえる旨主張する。しかしながら、請求人の母は、請求人宅において領収証、請求書の整理等について、家事の合間に1日1時間程度従事していたにすぎず、診療所における従事も月に1、2回程度であることが認められる。そうすると、その事務量はごくわずかであり、この程度の従事状況をもって、請求人の母が、請求人の営む事業に専ら従事していたと認めることはできない。したがって請求人の母は、青色事業専従者に該当しない。(平16.1.20関裁(所)平15-37)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150037
- 裁決年月日
- 平成16年1月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904190
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/19家事関連費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、A社が提供するサービスは、A社の会員が運転又は同乗する車両に対して提供されるものであり、友人の車及びレンタカーなど車の所有者を問わないことからすると、A社の年会費は家事関連費に該当し、当該経費は、業務の遂行上必要である部分を明確に区分していないことから、事業所得の金額の計算上必要経費に算入することができない旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、請求人は、通勤等に使用していた車1台しか使用していないことが認められ、また、その車に関連する経費を100%事業用として計上することについては原処分庁も争わないことからすると、A社の年会費を家事関連費とすることはできない。むしろ、請求人は、年会費を支払うことにより、通勤等に使用している車が道路において故障した際の応急処置又は整備工場への牽引等のサービスを受けることができるのであるから、A社の年会費は、業務の遂行上必要であると認められる。したがって、A社の年会費はその全額を必要経費に算入すべきである。(平16.1.20関裁(所)平15-37)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平150015
- 裁決年月日
- 平成15年12月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200902011
- 争点
- 9事業所得/2所得の発生/1収入すべき時期/1医療保険業に係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、先発医薬品は薬価に対し、5%ないし10%の値引きが普通であり、医薬品の仕入価格は高額であると認識していない旨、また、本件キャッシュバックを受けるという合意やこれを受領した事実もない旨主張する。しかしながら、請求人の仕入れている医薬品が、先発医薬品より相当低廉な後発医薬品であることを知りながら、請求人の仕入取引は、当審判所の認定事実からすると通常の一般的な商取引慣行ではありえない異常な取引であり、本件キャッシュバックを行ったとする蓋然性は高い。また、請求人の営業担当者であるAは、本件キャッシュバックに至った動機、経緯、金額の算定方法、現金の受け渡し場所、取引をやめた理由及び請求人からは当該関連資料を証拠として残さないようにと厳命されたことなど申述し、請求人の前営業担当者であったBが記載した本件メモの内容とを併せ考えると、Aの申述には当事者でないと知りうることのできない事柄を具体的かつ詳細に行われており、本件キャッシュバックを支払いした金額及び計算基礎が分かり当該書類の保存があること、加えて、Bが残した本件メモの内容もAの申述を裏付けるものであり、当該申述などには信ぴょう性があると認めるのが相当である。そうすると、本件キャッシュバックの受領事実は十分推認でき、経験則に照らして総合的に判断すると、原処分庁の事実認定に誤りはない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平15.12.18仙裁(所)平15-15)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平150015
- 裁決年月日
- 平成15年12月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904212
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/2雇人費の額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、Aに対する給与の額は当医院の経営参画状況、責任度合、勤務状況及び貢献度等はいずれをとっても極めて重要な地位、度合及び成果を収めているので、全額が労務の対価として適法かつ相当である旨主張するところで、給料賃金が所得税法第37条第1項に規定する事業遂行のために必要な経費であるか否かの判断は、単に事業主の主観的な判断でなく、その支出が通常かつ必要なものとして客観的に必要経費として認識できるものでなければならないとされている。しかし、請求人は、請求人の主張するような労務にAが従事した事実を認めるに足りる証拠資料の提出もせず、請求人とAの関係は、法律上の親族に準ずる特殊な関係にあるものと認められ、Aの給与の額は、相互扶助の精神等からなされたもので、客観的に通常かつ必要とみとめられる範囲の支出であるとは認めがたく、請求人の主張は採用できない。(平15.12.18仙裁(所)平15-15)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平150008
- 裁決年月日
- 平成15年12月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904320
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/32詐欺、横領、盗難による損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、元従業員が横領した損失額について債権放棄したことから、所得税法第63条の規定により、事業所得の金額から減算すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、元従業員を横領で告訴しておらず、それに関する被害届も提出せず、横領の事実及び横領金額を証明する資料等を提出していない状況であり、また、当審判所の調査によっても当該主張を裏付ける事実は認められないことから、本件全証拠をもってしても元従業員が横領したとの事実を認定することができない。そうすると、請求人が放棄したと主張する元従業員に対する債権は、横領に係る債権とは認定できない。また、当該債権が仮に民事上の債権であるとしても、当該債権が存在すること自体を明らかにする証拠はないことから、請求人が主張する債権につき、所得税法第63条に規定する事業廃止後に生じた必要経費とは認められないこととなる。(平15.12.11福裁(所)平15-8)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150035
- 裁決年月日
- 平成15年12月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904266
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/26減価償却費/6事業専用割合
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、計上漏れの自動車の減価償却費について、事業所得の計算上必要経費として認められるべきである旨主張する。当審判所の調査によれば、請求人の店舗の所在地は請求人の自宅から相当離れたところに位置しており、店舗への行き帰りや仕入れのためなどに車両を必要とすることが推認できるから、当該車両は、請求人の事業の用に供しているものと認めるのが相当である。(平15.12.10大裁(所・諸)平15-35)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150035
- 裁決年月日
- 平成15年12月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904211
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/1雇用等の事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、従業員に対する賞与支払金額が計上漏れである旨主張し、従業員が受領したとする本件証明書等を提出している。しかしながら、これらの書面は、従業員が賞与を受領したとするときに作成されたものではなく、後日作成提出されたものである。また、請求人が提出した給与に関する資料では、当該賞与を支払った事実がなく、その上、現金出納帳の備え付けもないことから、当該賞与に当たる金額を支出したことの確認もできない。これらの事実から総合的に判断すると、請求人が提出した証明書等のみでは、請求人が当該賞与を支出したことを立証したとはいえないから、請求人の事業所得の計算上必要経費と認めることはできない。(平15.12.10大裁(所・諸)平15-35)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150118
- 裁決年月日
- 平成15年11月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904241
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/1事業上の債権の存否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件貸付金は、所得税法第51条第2項に規定する事業の遂行上生じた貸金等に該当する旨主張する。しかしながら、①請求人と本件貸付先との取引関係は、本件貸付けをしないことにより請求人の事業の継続に致命的な支障を来たすことが明らかであったといえるほどの密接なものであったとは認められないこと、②本件貸付けは、通常の一般的な事業取引においてはあり得ないものといわざるを得ないことからすると、本件貸付金については、請求人の事業の遂行上通常一般的に必要であったと客観的に認めることはできず、請求人が個人として、貸し付けたものと認めるのが相当であるから、本件貸付金は、事業遂行上の貸金等には該当しない。(平15.11.28東裁(所)平15-118)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150027
- 裁決年月日
- 平成15年11月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904247
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/7貸倒の判定(回収不能と認めた事例)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が貸金業に係る事業所得の金額の計算上必要経費に算入した不渡手形に係る貸倒金について、貸付先は平成12年中に倒産しているが、平成12年12月31日現在で土地を所有しており、貸付金の全部を回収する見込みがないことが確定したとは認められないから貸倒金には該当せず、不渡手形の金額を必要経費に算入することはできない旨主張する。しかしながら、①当該貸付先は、平成12年中に2回目の不渡手形を出し、事実上倒産していることが認められること、②当該貸付先の代表者は事実上の倒産と同時に妻とともに失踪したこと、及び③貸付先が所有している土地は、根抵当権が設定されているほか、貸付先には当該土地の時価を上回る負債が認められることからすれば、不渡手形の金額を貸付先から回収することは事実上不可能であるものと認められる。したがって、不渡手形の金額を貸倒金として事業所得の金額の計算上必要経費に算入するのが相当である。(平15.11.17名裁(所・諸)平15-27)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150027
- 裁決年月日
- 平成15年11月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200903060
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/6利息収入に係る収入金額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、貸金業に係る事業所得の総収入金額について、原処分庁が利息収入金額の推計の基とした貸付手形の中には、無利息で貸し付けた手形(以下「本件無利息貸付手形」という。)があり、本件無利息貸付手形を除外して、総収入金額を算定すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、請求人の主張を裏付ける証拠書類を一切提示しないこと、また、一般に営利事業で他人に資金を提供するものは、特段の事情のない限り、利益配当、利息等その名目のいかんにかかわらず、相当の利益の還元を求めるのが通例であり、請求人につき特段の事情も認められないことからすれば、請求人の主張を採用することはできない。(平15.11.17名裁(所・諸)平15-27)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150088
- 裁決年月日
- 平成15年10月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904190
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/19家事関連費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.66・120ページ
要旨
○ 弁護士業を営む請求人は、大学院の修士及び博士課程の授業料等(以下「本件授業料等」という。)並びに大学への寄付金(以下「本件寄付金」という。)は業務遂行上必要な支出であるから事業所得の金額の計算上必要経費に算入される旨主張する。しかしながら、修士及び博士課程の専攻は、請求人の営む弁護士業と関連性を有していることは認められるものの、むしろ請求人の自己研鑚のため進学したものと認めるのが相当で、また、本件寄付金の支出は、請求人の善意的心情からのものと認められ、いずれも業務遂行上直接かつ通常必要なものとは認められず、事業所得を生ずべき業務について生じた費用ではないから、所得税法第37条第1項に規定する必要経費とすることはできない。(平15.10.27東裁(所)平15-88)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150010
- 裁決年月日
- 平成15年10月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件祈願料は交通安全祈願、経営の安定等に対する感謝のために支出したものであるから、事業に係る必要経費に該当する旨主張する。しかしながら、本件祈願料は、請求人及びその妻の敬神崇拝心の発露による家事上の支出とみるのが相当であるから、事業所得の金額の計算上必要経費とならない。(平15.10.17広裁(所)平15-10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150035
- 裁決年月日
- 平成15年8月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件専従者が、他の使用人より高度、かつ、多くの労務を提供しているから、高額な青色専従者給与の金額が認められる旨主張するが、そのような事実は認められないので、本件専従者に係る給与の金額の一部を否認した更正処分は相当である。(平15.8.26東裁(所)平15-35)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平150001
- 裁決年月日
- 平成15年7月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904030
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/3会費、負担金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.66・97ページ
要旨
○ 原処分庁は、請求人が土地改良区に支払った農地転用決済金は土地改良事業に係る将来の維持管理費を一括前払するもので、将来の収益に対応する期間対応費用であるから、農業に係る事業所得の必要経費に算入できない旨主張する。しかしながら、農地転用決済金として農地転用により農業を廃止又は縮小する組合員が将来の維持管理費に相当する費用を一括して支払うとされていることは、組合員の減少により残存する組合員の負担が増加しないように措置する必要があるためであることが認められる。一般に土地改良区に参加した各組合員は、維持管理費を毎年負担するのであるが、農地転用により農地を利用しなくなったときには、その後に支払うべき維持管理費を一括して支払わなければならないことになっているのであるから、農地転用決済金の本質は、農地という農業用資産について生じた費用とみることができるのであり、農業という業務について生じた費用として、必要経費に算入することが相当である。(平15.7.29金裁(所)平15-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150015ほか 2件
- 裁決年月日
- 平成15年7月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、外2名と共同で事業を営んでおり、請求人の妻に対する青色事業専従者給与の支払について、①共同事務所から請求人名義の口座に専従者給与を含む仮払金が振り込まれていること、②請求人名義の口座から請求人の妻が引き出しを行い、それを生活費として費消し、又は、請求人の妻名義の預金口座に入金していること、③所得税の源泉徴収をしていることから、青色事業専従者給与の支払がされている旨主張する。しかしながら、①上記請求人名義の口座は請求人が支配管理する口座であること、②請求人名義の口座からの引き出し、又は、請求人の妻名義の口座への入金は、それぞれ、引き出し日又は入金日が不定期であり、その金額も不定額であること、③請求人が妻に青色事業専従者給与を支払ったことを証する帳簿書類の提出がないことから、請求人の主張には理由がない。(平15.7.9東裁(所)平15-15)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150003
- 裁決年月日
- 平成15年7月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904320
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/32詐欺、横領、盗難による損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業所得に係る昭和37年の収入の一部が盗難にあったことから、その盗難にあった金額の一部である180万円を請求人の平成12年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、請求人が平成12年分において事業所得を生ずべき事業を営んでいた事実は認められないから、この点に関する請求人の主張は、その前提を欠くものであり、理由がない。(平15.7.3東裁(所)平15-3)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平140020
- 裁決年月日
- 平成15年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904310
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/31資産の廃棄、滅失による損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.65・140ページ
要旨
○ 請求人は、繰延資産として償却していたA・B医師会への入会金及び開業時負担金について、償却期間が終了する前に個人事業を廃業(法人成)した場合の未償却残額は資産損失に該当する旨主張する。しかしながら、繰延資産の未償却残額に資産損失が生じたか否かは、その繰延資産に係る支出の効果に予定外の減少又は消滅があったかどうかにより判断するのが相当であると解される。そうすると、請求人は、個人事業を廃業した後も引き続き①A・B医師会の会員であり、②A・B医師会から従前と同様の各種の教育・サービスを受けていると認められるので、請求人がA・B医師会から受ける便益は変わらないのであるから、個人事業の廃業により入会金及び開業時負担金に係る支出の効果には予定外の消滅や減少があったとは認められず、資産損失が生じたとは認められない。したがって、入会金及び開業時負担金のうち個人事業の廃業時における未償却残額については、所得税法第51条第1項に規定する「その他の事由により生じた損失の金額」には該当せず、事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平15.06.24.札裁(所)平14-20)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140277
- 裁決年月日
- 平成15年6月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200901054
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/4金銭の貸付けに係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 金銭の貸付行為に事業性が認められるためには、それが営利性、有償性を有し、かつ、反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる態様で行われるものであることが必要であると解されるが、その判断に当たっては、①金銭の貸付行為を行うに至った経緯と目的、②貸付資金の調達方法、③貸付金の利息約定の有無及び利率の高低、④貸付先及び貸付口数の多寡性、⑤貸付先との関係の濃淡、⑥契約書等の作成状況、⑦人的・物的設備の状況、⑧帳簿等の具備状況、⑨担保権の設定の有無、⑩貸付けのための広告宣伝の状況、⑪関係官庁・団体への届出等の有無、⑫貸付債権の回収の努力、⑬その他諸般の事情を総合勘案し、社会通念に照らして事業としての営利性、継続性、客観性等が認められるか否かを検討することが相当である。請求人は、本件貸付に係る業務について、①貸金業者として登録していること、②その金銭の貸付先は親族などの特定の関係にある者とは認められないこと及び③本件貸倒損失に係る貸付金について、担保として約束手形又は小切手を差し入れさせていることから、本件貸付けは事業として営まれている旨主張する。しかしながら、本件貸付に係る業務は、①本件貸付けに係る帳簿書類及びその契約書を作成していないこと、②各年分における金銭の貸付先及び貸付口数が明らかでないこと、③本件貸倒損失に係る貸付金から生じる利息の約定がないこと、④本件貸付に係る業務の遂行のために広告宣伝などを行っていないこと及び⑤本件貸付けに係る収入金額が各年分において継続的に生じているものではないことから、経営コンサルタント業を営む請求人にとっては、本件貸付けから生じる所得は副次的な業務として行われているものとみるのが相当であり、社会通念上事業と称するに至る程度の金銭の貸付けを行っているとは認められない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平15.06.24.東裁(所)平14-277)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140277
- 裁決年月日
- 平成15年6月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904211
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/1雇用等の事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、Aら4名は、請求人の営む事業に従事し、その対価として給料賃金を支給しているから、事業所得の金額の計算上必要経費に算入される旨主張する。しかしながら、A及びBは、有限会社Nの業務に従事するとともに、請求人の営む事業に従事し、また、Cは、会社を経営する傍ら、請求人の営む事業に従事していると認められるので、A、B及びCの給料賃金の額を事業所得の金額の計算上必要経費に算入するのが相当である。また、Dは、請求人の指示でコンピューターゲームソフトの企画及び製作の業務を行っているが、当該業務は株式会社Tの業務であり、その業務の遂行上生じた収入も同社に帰属し、請求人の収入とはなっていないため、Dが請求人の事業所得を生ずべき事業に従事したとは認められないことから、Dに係る給料賃金の額は、所得税法第37条第1項の「所得を生ずべき業務について生じた費用」とは認められないので、事業所得の金額の計算上必要経費に算入できない。(平15.06.24.東裁(所)平14-277)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140277
- 裁決年月日
- 平成15年6月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904221
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/22支払利子、割引料/1必要経費性
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件借入金は、本件貸付けの資金として借り入れ、それに係る支払利息は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入されるべき旨主張する。しかしながら、本件借入金は、①その使途が明らかでないこと、②現金の出納に関する記録も行っていないことから、事業の資金として使用されたと認めることができないので、本件借入金に係る支払利息の額について、事業所得の金額の計算上必要経費に算入することは相当ではない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平15.06.24.東裁(所)平14-277)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140277
- 裁決年月日
- 平成15年6月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200901054
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/4金銭の貸付けに係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件貸付けに係る業務が、事業所得を生ずる経営コンサルタント業の業務に関連又は付随する業務に該当し、本件貸付けに係る業務において生じた貸倒損失の額は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入する旨主張する。しかしながら、請求人は、経営コンサルタント業を営んでいるが、①一般に、経営コンサルタントは、社外の専門家としての立場で、人事、財務、生産、販売及び事務等について診断、指導、助言等を行うことを業とし、その対価を得るものであると考えられるので、ある会社の経営診断に際し、融資先を紹介することなどは、その業務の範囲に属するとは認められないこと、及び②本件貸倒損失に係る貸付金の貸付先からは、経営コンサルタント業に関する顧問料収入など事業所得を生ずべき収入金額を得ていないため、これらの貸付先は、事業遂行上の取引先とは認められないことから、本件貸付けに係る業務における貸付金は、所得税法第51条第2項に規定する事業所得を生ずべき業務の遂行上生じた貸付金に該当しないので、本件貸倒損失の額については、事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平15.06.24.東裁(所)平14-277)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140117
- 裁決年月日
- 平成15年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904050
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/5旅費、交通費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、中国において、部品製造工場を個人で経営しているから、日本と本件工場とを往復する旅行費用を各年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、①請求人は青色申告者であるにもかかわらず、国内の家電小売業に係る取引については帳簿書類に記録・保存し、かつ申告しているが、本件工場の取引に係る収入及び支出について、その一切を帳簿書類に記録・保存せず、かつ申告も一切行っていないことは、本件工場が請求人の個人事業ではないことを強く推認させるものであること及び②本件工場は中国華南地方への委託加工工場の典型的な進出形態であって、このような場合、実質的な工場運営権は香港法人に帰属するので、本件工場は香港法人に帰属するとみるのが自然であることから、本件工場は請求人個人の事業とは認められず、請求人主張の旅行費用は事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平15.06.18.関裁(所)平14-117)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平140065
- 裁決年月日
- 平成15年6月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904241
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/1事業上の債権の存否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取引先に対する一時的な貸付けにより、不動産売買契約の成立に誘導していくのも不動産取引業の手法の1つであるし、貸付先であるA社の代表取締役Bの所有不動産の仲介を請求人に専任する旨の条件の下、本件貸付金を貸し付けたのであるから、本件貸付金は所得税法第51条第2項に規定する事業の遂行上生じた貸付金等に該当し、事業所得の金額の計算上、本件貸付金の貸倒れにより生じた本件貸倒損失を必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、請求人が営む不動産取引業の業務の範囲には取引先に対する金銭の貸付けは含まれておらず、請求人が不動産取引業の取引先に対して通常に貸付けを行っていたと認めるに足る証拠もないから、本件のような多額の貸付けが、不動産取引業務の遂行上、通常一般的に必要であるとは認められない。また、本件貸付金の貸付けの時点で、請求人が主張するような条件を取り決めていたとは認め難い。そうすると、本件貸付金は、たとえBを事業の取引先として確保したいとの請求人の期待の下に貸しつけられたものであったとしても、事業の遂行上生じた貸付金等とは認められないから、不動産取引業に係る事業所得の金額の計算上、本件貸倒損失を必要経費に算入することはできない。(平15.06.17.広裁(所)平14-65)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平140033
- 裁決年月日
- 平成15年6月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904248
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/8貸倒の判定(回収不能と認めなかった事例)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 貸金業を営む請求人は、債務者が返済能力を失ったことから、債務者に対して債権放棄の通知を行い、通知をした日を含む年分の貸倒損失として必要経費に算入した旨主張する。しかしながら、債権放棄の通知をした時において、各々の債権については①第三者が債務を引き受けて弁済を継続しているものであること、②債務を引き受けた者の資産状況等から、支払能力がなかったとは認められないこと③貸倒損失であるとする請求人の主張を裏付ける証拠資料を提出がないことから、各々の債権の存在を認めることはできない。したがって、債権放棄の通知をした時の貸倒損失として事業所得の必要経費に算入することは認められない。(平15.06.10.高裁(所)平14-33)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平140031
- 裁決年月日
- 平成15年5月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200903120
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/12債務免除益
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、債務免除時には著しい債務超過の状態にあり、また、近い将来においてもその債務の全部を弁済するための資金の調達ができないことから、本件債務免除益は所得税基本通達36−17に該当し、不動産所得の金額の計算上、総収入金額に算入すべきでない旨主張する。しかしながら、請求人は、①債務免除時に債務超過の状態にあるとしても、生活費として消費可能な所得が総務省の家計調査における一世帯当たりの年間消費支出額を下回っていないこと、②金融機関が建物等を担保に新たに貸し付けており、担保価値も債務に十分見合うものであると値踏みしていること及び③元利金の支払いは、債務免除を受けた前後においても何ら変わりなく行われていることから、著しい債務超過の状態にあるとは認められず、また、近い将来において確実にその債務の全部を弁済する資金の調達能力がないと認められないので、本件債務免除益について、所得税基本通達36−17の適用はなく、不動産所得の金額の計算上、総収入金額に算入されることとなる。したがって、請求人の主張は採用できない。(平15.05.23.仙裁(所)平14-31)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平140064
- 裁決年月日
- 平成15年5月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904190
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/19家事関連費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が支出した接待交際費及び諸会費は、請求人の業務の遂行上必要な経費であるから、事業所得の計算上必要経費に算入すべきである旨主張する。ところで、事業所得等の金額の計算上必要経費に算入する金額は、事業の遂行上直接に要した経費並びに家事関連費のうちその主たる部分が業務の遂行上必要であり、かつ、その必要である部分を明らかに区分できる場合及び青色申告者の家事関連費のうち取引の記録等に基づいて、業務の遂行上直接必要な部分を明らかにすることができる場合であるが、請求人の主張する接待交際費及び諸会費は、請求人の事業の遂行上直接必要な経費とは認められず、又家事関連費としても、当該接待交際費及び諸会費は事業の遂行上直接必要な部分を明らかに区分できないことから、請求人の事業所得の計算上必要経費に算入することはできない。(平15.05.23.名裁(所・諸)平14-64)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平140064
- 裁決年月日
- 平成15年5月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904231
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/23賃借料、使用料/1地代家賃
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、賃借物件は事業用のために賃借したものであり、自己が居住用の用に供している部分を除き、賃借物件の75パーセントを事業の用に供しているから、支払賃借料の75パーセント相当額を必要経費として認めるべきである旨主張する。ところで、事業所得等の金額の計算上必要経費に算入する金額は、事業の遂行上直接要した経費並びに家事関連費のうちその主たる部分が業務の遂行上必要であり、かつ、その必要である部分を明らかに区分できる場合及び青色申告者の家事関連費のうち取引の記録等に基づいて、業務の遂行上直接必要な部分を明らかにすることができる場合である。そうすると、請求人の営む業務の業務形態に照らすと、賃借物件は、請求人の居住用のために使用していると認められる。しかしながら、請求人はその業務に必要な事務を賃借物件の一室において行っていることも認められる。したがって、賃借物件に係る賃借料は、家事関連費に該当するところ、個々の部屋ごとの賃借料が明確ではないので、請求人の事業所得に係る必要経費の額は、当該部分の床面積の占める割合により算定するのが相当である。(平15.05.23.名裁(所・諸)平14-64)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平140017
- 裁決年月日
- 平成15年4月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904241
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/1事業上の債権の存否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 事業的規模で不動産貸付業を営む請求人は、競売に係る入札保証金として不動産管理会社に預託したとする金員(以下「本件前渡金」という。)が、回収不能になったことから、不動産所得の計算上、貸倒損失として必要経費に算入できる旨主張する。なお、本件前渡金に関して不動産管理会社が発行した「預り証」は、後日、不動産管理会社の役員個人の名義の「借用証」と差し替えている。しかしながら、本件前渡金については、預り証を受領したなど答述するのみで、競売に参加したとする事実についての具体的な物件名、競売日、競売予定価額等を明らかにする証拠資料等は何ら提出されていない。さらに、当審判所の調査によっても、請求人が取得したすべての不動産の登記簿謄本(所有権、所有権以外の権利)の登記状況からは競売入札により不動産を取得した事実は認められない。また、仮に、預り証が借用証に差し替えられ債権が存在するとしても、本件前渡金の預託先は不動産管理会社であるといい、借用証に係る貸付先は役員個人というのであるから、請求人が預り証を不動産管理会社に返却した時に、本件前渡金は請求人に返還され消滅したことになり、同時に一方で、新たに役員個人に対する貸付金が生じることとなる。そうすると、請求人と不動産管理会社との間の入札保証金に係る債権債務関係は終了したものと判断されることから、入札保証金としての預託行為が事業の遂行上生じたものか否か等について審理する必要性は認められない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平15.04.10.熊裁(所)平14-17)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平140009
- 裁決年月日
- 平成15年3月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904242
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/2貸倒損の計上時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.65・118ページ
要旨
○ 請求人は、本件譲渡契約書に基づき、貸付債権を債権総額の3%で甲に譲渡したのは事実であるから、債権譲渡により生じた損失の金額は、譲渡日の属する年分の必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、甲は、本件譲渡契約書に係る貸付債権の回収額を請求人に報告し、請求人は、他の各店舗同様、甲が回収した金額について売上報告書を作成しているほか、甲が回収した金額の60%相当の額を甲に対する集金手数料として支払っていることから、本件譲渡契約書は形式的なもので、実質は債権の取立て委託とみるのが相当であるから、請求人の主張は認められない。(平15.03.25.沖裁(所)平14-9)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平140009
- 裁決年月日
- 平成15年3月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904110
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/11支払手数料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.65・118ページ
要旨
○ 請求人は、修正申告書を作成するに当たり、決算事務手数料として566,500,000円を乙及び丙に支払っており、これらの金額は、事業活動に直接関連する必要経費であるから、事業所得の必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、既に関与税理士により修正申告書が作成されていたにもかかわらず、新たに修正申告書の作成を乙及び丙に依頼し、これに対して支払われた支出であり、この支出は、請求人の営む事業の遂行上、通常かつ一般的に必要と認められる客観性を有しているとはいえないことから、事業所得の金額の計算上必要経費には算入されない。(平15.03.25.沖裁(所)平14-9)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平140013
- 裁決年月日
- 平成15年3月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904221
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/22支払利子、割引料/1必要経費性
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、顧問先であり、かつ自らが代表者である法人に対して、自己の業務の遂行上資金を貸付するために借り入れをしたのであるから、当該借入金に係る利子割引料は、所得税法第37条第1項に該当し、必要経費に該当する旨主張する。しかしながら、所得税法第37条第1項に規定する事業上生じた必要経費とは、当該所得に係る総収入金額を得るため直接に要した費用とされており、当該利子割引料は、顧問料収入を得るために直接要した費用とは認められず、自らが代表者であるという立場から発生したものであると認められる。そうすると、当該利子割引料を、所得税法第37条第1項に規定する事業上生じた必要経費とすることはできないから、請求人の主張を認めることはできない。(平15.03.25.札裁(所)平14-13)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140085
- 裁決年月日
- 平成15年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.65・152ページ
要旨
○ 請求人は、所得税法施行令第165条第2項第2号かっこ書の規定は、他に職業を有していたとしても納税者の事業に専従者として貢献し、その職分を果す限りは、その期間も当該事業に専ら従事する期間に含むとする趣旨であるから、請求人の妻が請求人の事業に専ら従事していた期間は、週1日だけではなく、他の病院に勤務していた週5日も含まれ、同人は青色事業専従者に該当する旨主張するが、同号の規定の趣旨は、他に職業を有する場合、その職業に従事する期間は納税者の事業に専ら従事することが通常あり得ないためであり、この趣旨の下で、同号かっこ書の規定は、例外的に、他に職業を有するものであってもその職業に従事する期間が短い者やその他納税者の事業に専ら従事することが妨げられないと認められる者を除くとしているものと解するのが相当であるところ、本件については、同人が他の病院に勤務している期間は、請求人の事業に従事することができなかったと認められるから、同人が請求人の事業に専ら従事していた期間は週1日のみであり、同人は青色事業専従者に該当しない。(平15.03.25.関裁(所)平14-85)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平140017
- 裁決年月日
- 平成15年3月11日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200901030
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/3事業、業務の認定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.65・103ページ
要旨
○ 弁護士としての所得の稼得形態は、弁護士法第3条第1項に規定する弁護士の職務(以下「本来の弁護士の職務」という。)を行うことによるものだけに限られているものではないから、弁護士業に係る事業所得の総収入金額には、本来の弁護士の職務を行ったことに伴い支払われる報酬のほか、講演料、出演料、印税、原稿料等の収入であっても、その講演等が弁護士の立場で行われたもの、あるいは、その内容が弁護士としての知識や経験等に基づくものであって、本来の弁護士の職務と直接の結び付きが認められるものは、所得税法上事業所得以外の各種所得に係る収入金額又は総収入金額として特に明示されているものを除き、これに含まれると解するのが相当である。そこで、本件印税収入に係る本件著書の内容と本来の弁護士の職務との結び付きについて検討するに、本件著書の内容は、多重債務者や倒産の危機が迫った会社経営者の救済方法等を数多くの実例を紹介して著述したもので、これは、現に弁護士業を営む請求人の弁護士としての知識と経験に基づくものであり、本来の弁護士の職務との直接の結び付きがあると認められることから、本件印税収入は、請求人の事業所得に係る総収入金額に含まれると解するのが相当である。(平15.03.11.福裁(所)平14-17)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平140017
- 裁決年月日
- 平成15年3月11日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200904090
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/9広告宣伝費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.65・103ページ
要旨
○ 原処分庁は、本件広告の結果、間接的には弁護士業に係る収入が増加したが、直接的には本件著書が売れ雑所得の対象となる本件印税収入が発生したものであるから、本件広告費は、雑所得に直接対応する費用となる旨主張するが、出版契約の内容によれば、①本件印税収入は、著書の出版部数に応じて支払われることになっているものであり、著書の販売部数に応じて支払われることになっているものではないこと、また、②本件印税収入は、本件広告の有無にかかわらず支払われることになっているものであることから、請求人にとっては、印税収入の稼得又はその増加を目的とする販売の促進の必要性は必ずしも認められず、本件広告は、これを直接の目的とするものとは認められない。また、本件広告費は、本件印税収入に比して著しく多額であること及び請求人の本件広告の目的は、本件広告あるいは本件著書の販売促進を通じて弁護士としての知名度を高めることにあったと推認され、また、その他の目的があったとする証拠も認められない。したがって、本件広告費は、請求人の弁護士業について生じた費用として、所得税法第37条第1項に規定する事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額と認められる。(平15.03.11.福裁(所)平14-17)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平140013
- 裁決年月日
- 平成15年3月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200902013
- 争点
- 9事業所得/2所得の発生/1収入すべき時期/3農地の取引に係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、棚卸資産である土地の売買に係る売上金額は、当該土地の現実の支配が平成9年中に買主に移っており引渡したものであるから、平成9年分の総収入金額に計上すべきである旨主張する。しかしながら、棚卸資産である土地の販売による売上金額の計上時期については、その土地の引渡しがあった時であると解されており、例えば、買受人においてその土地を使用収益ができることとなった日など、引渡しの日として合理的であると認められる日をいい、また、売買契約の内容、所有権移転の有無、売買代金の決済状況等を総合勘案してこれを判断するのが相当であるところ、①当該土地の使用収益ができることとなったのは平成10年中と認められること、②売買契約書には、売買代金全額の授受が完了すると同時に所有権は買主に移転する旨の記載があること、③売買代金全額の授受が完了したのは平成10年10月であり、所有権移転登記も平成10年10月であること等を総合勘案して判断すると、当該土地の引渡しは平成10年中に行われたものと認められる。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平15.03.07.熊裁(所)平14-13)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平140028
- 裁決年月日
- 平成15年1月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904016
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/1売上原価/6たな卸高
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ Aの相続人である請求人らは、Aの医薬品小売業は平成11年末には廃止状態であり、たな卸商品の価値は、もはや処分価額でしかないといえるので、平成11年期末商品たな卸高(以下「期末商品たな卸高」という。)は平成13年に行ったたな卸商品の処分価額とすべきである旨主張する。しかしながら、Aの事業は平成11年末においても継続して行われており、廃止状態にあったとは認められない以上、期末商品たな卸高をたな卸商品の処分価額とすべきであるという請求人らの主張には理由がない。(平15.01.17.名裁(所)平14-28)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140145
- 裁決年月日
- 平成15年1月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904221
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/22支払利子、割引料/1必要経費性
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、決算書に計上していない借入金に係る利子割引料を本件事業の必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、当審判所に対して、借入金に係る取引資料及び本件先物取引に係る資料の提示はしたものの、当該借入金の使途が事業所得に係る業務について生じた支出又は費用であることを明らかにしていない。そうすると、当該借入金及びその利子割引料が、事業所得を生ずべき業務について生じたと認めることはできず、本件事業の必要経費に算入することはできない。(平15.01.16.東裁(所諸)平14-145)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140145
- 裁決年月日
- 平成15年1月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200901053
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/3商品取引に係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人の行う本件先物取引は、①請求人自ら主張するように、人的・物的設備としては、請求人自身と電話及び情報であること、②本件事業の事業主として本件事業に専念していること、③本件事業による収入によって生計を維持していること、④本件先物取引に関する帳簿書類を具備しておらず、また、本件青色決算書に本件先物取引に関する収入金額及び支出金額の記載がなく企画遂行性又は経済行為の目的が不明であることなどから、本件先物取引が社会通念上事業として行われているとは認められない。さらに、本件先物取引は、極めて投機性の強い、射幸的な取引であることを考慮すると、請求人の場合、継続性及び反復性は有するものの、継続的に相当程度安定した収入が得られる可能性は乏しいものと認められる。以上のことを総合的に判断すると、請求人が行った本件先物取引は、対価を得て継続的に行う事業に該当するとは認められない。(平15.01.16.東裁(所諸)平14-145)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140145
- 裁決年月日
- 平成15年1月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904213
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/3親族に対する給料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、青色取消処分に関連して、請求人の長女に対して支払った給与の額を、青色専従者給与届出書の提出がないだけで全額を必要経費として認めないのは不合理であり、最低50万円は給与の額として認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人の長女は請求人の扶養親族として扶養控除の適用を受けているところ、所得税法第56条の規定から、原則として同人に対する給与とした金額は請求人の事業所得の金額の計算上必要経費には算入されないこととなる。また、請求人の答述によれば、請求人の長女は週又は10日に3時間程度しか事業に従事しておらず、所得税法施行令第165条の規定に照らせば、同人が請求人の事業に専ら従事しているとは認められないことから、所得税法第57条第3項に規定する事業専従者に該当しないので、請求人の主張には理由がない。(平15.01.16.東裁(所諸)平14-145)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平140025
- 裁決年月日
- 平成14年12月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200902012
- 争点
- 9事業所得/2所得の発生/1収入すべき時期/2不動産取引仲介手数料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、人的役務の提供に係る収入の帰属時期は、役務の提供を完了した時であって、本件受託業務は平成6年までに完了しており、支払時期の変更は収入の帰属年度とは関係ない旨主張する。しかしながら、請求人が行った業務は、大幅に遅延し、完遂もできなかったことから、委託者は、当初契約どおりの報酬全額の支払は認めず、覚書による暫定的な支払の後に、最終的には、請求人との話し合いで報酬金額を減額して決着したものと認められ、収入すべき時期は、収入すべき権利が確定した平成11年分と認められる。したがって、請求人の主張には理由がない。(平14.12.26.名裁(所)平14-25)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140138
- 裁決年月日
- 平成14年12月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200903050
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/5役務提供等に係る収入金額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成13年課税期間において免税事業者であった請求人が、平成13年課税期間内に行った課税資産の譲渡等についても消費税が課されることは明白であり、そうであれば、請求人が課税資産の譲渡等の対価として顧客から受領した金銭に、顧客から預かった消費税等が含まれていることは明白であるから、請求人の平成13年分の事業所得に係る総収入金額は、請求人が平成13年課税期間において課税資産の譲渡等の対価として収受した金銭の合計額から当該預かった消費税等の額を控除した金額とすべきである旨主張する。しかしながら、平成13年課税期間において免税事業者である請求人については、納税義務者から除外されるのであるから、たとえ平成13年課税期間において課税資産の譲渡等を行ったとしても、当該課税資産の譲渡等に消費税等は課されず、そうである以上、請求人が平成13年課税期間において課税資産の譲渡等の対価として収受した金銭に、顧客から預った消費税等が含まれているということはできない。また、請求人は、平成13年課税期間において課税資産の譲渡等以外の資産の譲渡等を行っていない。したがって、請求人が平成13年課税期間において課税資産の譲渡等の対価として収受した金銭の合計額そのものが、請求人の平成13年分の事業所得に係る総収入金額となる。(平14.12.20.東裁(所)平14-138)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140051
- 裁決年月日
- 平成14年12月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904212
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/2雇人費の額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が内縁の妻Aに給料を支給した事実はないことから、請求人の事業所得の金額の計算上、本件給料の金額は必要経費に算入されない旨主張する。しかしながら、Aに対して支払ったとされる本件給料については、その支払の事実を直接確認できる金銭出納帳、賃金台帳等の証拠書類はないものの、①Aは、専ら請求人の事業に従事し、その労務の内容は弁当の仕込みから詰め込みまでの当該事業の根幹をなす一連の作業であること、②Aの事業への従事は、年間を通じ、毎日長時間にわたって行われており、請求人の事業規模及び他に従事者がいない状況の下では当該事業に必要不可欠と認められること、③請求人は、Aに対し労務の対価として本件給料を支払っている旨認識しており、一方、Aも請求人の事業に年間を通じて従事している以上、給料賃金を受領すべき正当な権利があり、実際、本件給料を請求人から受領している旨認識していること及び④給与支払報告書を市役所に提出していること等を併せ考えると、本件給料は労務の対価として支払われたと認定すべきであり、しかも、その金額は業務上必要と認められる金額の範囲内のものであると認められるから、必要経費として控除すべきである。(平14.12.19.関裁(所)平14-51)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140120
- 裁決年月日
- 平成14年12月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904190
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/19家事関連費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、乗用車に関する費用について、請求人が乗用車を通勤及び業務の用に使用していないことから当該費用の主たる部分が必要とは認められず、乗用車の使用日時、行き先、目的、走行距離等の運行状況の記録が保存されていないから取引の記録等に基づいて当該費用のうち、本件業務の遂行上直接必要な部分を明らかにできない旨主張するが、業務の遂行上必要である部分を明らかに区分することができる場合には、当該必要である部分に相当する金額を必要経費に算入できるものと解されるところ、乗用車の給油量、修理点検時の走行距離等の資料から、乗用車の総走行距離に占める業務の用に供した走行距離の割合が算出され、当該費用のうち、業務の遂行上必要である部分を区分することが可能であるから、原処分庁の主張には理由がない。(平14.12.09.東裁(所)平14-120)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平140009
- 裁決年月日
- 平成14年10月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904061
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/6交際費/1証拠による認定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 医院を開業している請求人は、接待交際費として購入した物品を医業関係者や患者紹介者等に贈答したものであり、事業遂行上必要であることから、事業所得の金額の計算上必要経費の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、請求人が贈答したとする品物の一部については、①相手先が受領した事実が認められず、また、②帳簿書類等によれば、実際に購入した物品の品名を仮装して必要経費に計上している事実が認められる。そうすると、本件支払額の一部は、請求人の事業所得の金額の計算上、必要経費の額に算入することはできない。(平14.10.31.仙裁(所)平14-9)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140049
- 裁決年月日
- 平成14年9月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904320
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/32詐欺、横領、盗難による損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、従業員が横領したことによる損失の金額は、横領が行われた昭和62年分から平成元年分(本件各年分)に損失が生じたとして、本件各年分の雑損控除又は事業所得の金額の計算上必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、本件損失の金額は、請求人の営んでいた事業の遂行上生じた従業員に対する損害賠償請求権が貸倒れとなったものであり、雑損控除の対象となる資産の損失には該当しないから、雑損控除を適用することはできない。また、本件損失の金額は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき損失ではあるが、その必要経費に算入する時期は、横領を行った者に対する動産執行が不能であった平成10年となる。しかし、請求人は平成2年に事業を廃止していることから、所得税法第63条の規定により、本件損失の金額は平成2年分及び平成元年分の必要経費に算入されることになる。(平14.09.25.東裁(所)平14-49)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140050
- 裁決年月日
- 平成14年9月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904320
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/32詐欺、横領、盗難による損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、従業員が横領したことによる損失の金額は、横領が行われた昭和59年分から昭和63年分(本件各年分)に損失が生じたとして、本件各年分の雑損控除又は事業所得の金額の計算上必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、本件損失の金額は、請求人の営んでいた事業の遂行上生じた従業員に対する損害賠償請求権が貸倒れとなったものであり、雑損控除の対象となる資産の損失には該当しないから、雑損控除を適用することはできない。また、本件損失の金額は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべき損失ではあるが、その必要経費に算入する時期は、横領を行った者に対する動産執行が不能であった平成10年となる。しかし、請求人は平成4年に事業を廃止していることから、所得税法第63条の規定により、本件損失の金額は平成4年分及び平成3年分の必要経費に算入されることになる。(平14.09.25.東裁(所)平14-50)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140043
- 裁決年月日
- 平成14年9月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、配偶者が請求人の事業に専ら従事できる期間が6か月以上であれば、配偶者が共同で事業を営んでいても青色事業専従者に該当する旨主張するが、請求人と配偶者は共有(持分それぞれ2分の1)の不動産を有し、請求人又は配偶者がこの不動産の貸付業に係る業務を行うことは、正に、共有者の一方が自己の営む事業を行うことであり、その反射的効果として、他の共有者の事業を行ったことになり、また、請求人らは、それぞれが各不動産の貸付業を営み、各人がその業務を分担して行っていることを併せ考えると、配偶者が請求人の営む事業に専ら従事したとは認められない。(平14.09.13.東裁(所)平14-43)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140040
- 裁決年月日
- 平成14年9月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904359
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/35損害賠償金/2その他の損害賠償金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同人は、歯科診療所を居抜きで取得した同人の妻が代表取締役である同族会社から当該診療所を賃借し歯科診療業を営んでいたが、当該賃貸借契約を解除したことにより同社に損害を与えたことから、損害賠償金(違約金)を支払うことで当事者間で和解しており、当該損害賠償金は同人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、本件和解は、これに至った経緯に照らせば、請求人が過少申告を目的として当該同族会社と通謀して行った虚偽表示というべきであるから、これにより当該損害賠償金に係る請求人の債務が確定しているとは認められない。したがって、事業所得の金額の計算上、当該損害賠償金の額を必要経費に算入することはできない。(平14.09.10.東裁(所)平14-40)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平140016
- 裁決年月日
- 平成14年9月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904241
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/1事業上の債権の存否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、Tへの貸付金は建築請負の前払金であり、当該貸付金が回収不能となったから、資産損失に当たる旨主張する。しかしながら、Tが請求人から短期に資金を借入れた事実があったとしても、請求人及びTの双方に事業上の取引として前払金又は前受金の受渡しがあったことを確認することができない。仮に、請求人がTに対して資金を貸し付けた事実があったとしても、事業上の取引関係のない者に対するものであるから、当該貸付金は、請求人の事業所得を生ずべき事業の遂行上生じた貸付金等に該当しないため、必要経費に算入できない。(平14.09.05.大裁(所・諸)平14-16)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平140016
- 裁決年月日
- 平成14年9月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904064
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/6交際費/4認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、「本件飲食店に対する支出」が同業者又は下請業者等との接待交際のための支出であるから、事業に関連したものであると主張する。しかしながら、接待交際の相手先を記載した書面は、請求人の記録等によるものではなく記憶によって作成された不明確なものであり、接待交際のために支出したものであると合理的にうかがわせるに足る証拠とはいえず、当該支出は、領収書等の記載内容及びクラブの経営者の申述内容からも、主として請求人自身の遊興費であることが認められる。また、請求人は、「フラワーショップ又はゴルフ用品販売店への支出」について、その品物の贈り先が得意先等であることから、業務に関連したものであると主張する。しかしながら、その品物は、渡し先及び使用先が明らかでなく、一部のゴルフ用品は請求人自身が使用するためのものである。さらに、請求人は、「本件団体等に対する支出」について、取引先が後援している者等に対して支出したものであるから、業務に関連したものであると主張する。しかしながら、本件団体等は、請求人の事業所得を得るための取引先ではなく、事業と直接関連のない会費等である。したがって、必要経費に算入できない。(平14.09.05.大裁(所・諸)平14-16)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平140016
- 裁決年月日
- 平成14年9月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904014
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/1売上原価/4工事原価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件支出が業務に関連するものであるから、必要経費に当たると主張し、一方、原処分庁は、飲食等に係る領収書のあて名がいずれも「上様」か記載がないことから、請求人が実際に支払ったものか不明であり、事業のために支出したことが確認できない旨主張する。しかしながら、領収書のあて名を上様又は空白で発行することは通常あり得ることであり、請求人の記帳状況等及び当該支出を行なった従業員の答述内容等を総合的にみると、請求人の事業の遂行上必要性があって支出したものであると推認できる。したがって、当該支出は、必要経費に算入するのが相当である。(平14.09.05.大裁(所・諸)平14-16)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平130043
- 裁決年月日
- 平成14年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、当初は青色で申告し、決算書の専従者給与の欄に青色事業専従者給与の額を必要経費として記載している旨及び仕事をした者に支払った給与が必要経費として認められるのは当然であるから、その金額が相当である限り、配偶者に対する給与を必要経費として認めるべきである旨主張する。しかしながら、生計を一にする配偶者等に対する給与を必要経費に算入することができるのは、所得税法第57条第1項の規定により青色申告書を提出することにつき税務署長の承認を受けている居住者に限られているところ、請求人は平成7年分以降の年分について青色申告の承認を取り消されているのであるから、本件各年分において、配偶者に対する給与を必要経費に算入することはできない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平14. 6.28高裁(所)平13-43)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平130051
- 裁決年月日
- 平成14年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904064
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/6交際費/4認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、概括的な利益のために包括的な接待交際を行っている旨主張し、接待交際の相手、目的及び必要性について申し立てるが、(1)接待交際の相手及び目的については、現実に、請求人の主張と請求人が原処分の調査において提出した接待交際費内訳書の内容とで一部相違する点があること、(2)その回数が多いことにかんがみれば、請求人の記憶のみによるのでは、その正確性において疑念を抱かざるを得ないところ、請求人は、これらが接待交際費として必要経費に算入すべき支出であることを裏付ける資料の提出をせず、他に当該支出を必要経費に算入すべきであると認められる証拠も存在しないから、必要経費に算入することはできない。(平14. 6.18広裁(所)平13-51)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平130051
- 裁決年月日
- 平成14年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904190
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/19家事関連費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、神社に対して支払った玉串料及び祈祷料並びに熊手購入費用については、従業員の安全と業務の円滑な遂行を願って支払ったもので、経費性がある旨主張するが、玉串料、祈祷料並びに熊手購入費用は個人的支出としての要素が強い行為であり、仮に、当該支出が請求人の個人的支出にとどまらず、同族会社の従業員らの意向に基づくものであるならば、本来、当該会社が負担すべきものであるというべきものである上、請求人の事業の遂行上必要とは認められないから、いずれにしても必要経費として認めることはできないから、請求人の主張には理由がない。(平14. 6.18広裁(所)平13-51)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平130093
- 裁決年月日
- 平成14年5月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.63・63ページ
要旨
○ 請求人は、請求人の妻が請求人の営む歯科医院の副院長として、治療行為のほかカルテ、レセプトの作成及び女性従業員等の指導を行っていた旨主張する。しかしながら、妻自身がこれらの業務に従事していなかった旨の答述等をし、本件離婚訴訟においても、請求人及び妻は、妻は専業主婦であった旨それぞれ主張していることから、妻が請求人のこれらの業務に専ら従事していた事実はないと認めるのが相当である。さらに、妻がこれらの業務に専ら従事していれば、他の従業員も認識していると考えられるが、本件期間中において請求人の事業に従事していた者は、原処分庁に対し、(1)妻が診察、治療及び受付をしているところを見かけたことはないし、妻の白衣姿も見たことはない。(2)妻から業務に関する指示を受けたこともない旨申述していることから、妻がこれらの業務に専ら従事していなかったことは明らかである。したがって、妻が老人ホーム入居者に対する往診を行っていた事実は認められるものの、その時間、回数共に稀なもので、全体のごく一部であり、所得税法施行令第165条第1項に規定する事業に専ら従事する期間がその年を通じて6月または従事可能期間の2分の1をこえて妻が請求人の事業に従事していたとは認められないから、妻に対する事業専従者給与相当額を請求人の事業所得の計算上必要経費に算入できないとした原処分は適法である。(平14. 5.22大裁(所)平13-93)裁決事例集NO63・63ページ
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130077
- 裁決年月日
- 平成14年4月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904990
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/38その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成6年分及び平成7年分の必要経費は、少なくとも原処分庁が請求人と同規模の同業者に対する更正処分において所得金額の推計に適用していた必要経費率68%を乗じた金額は認められるべきである旨主張する。確かに、請求人作成の売上帳及び経費帳等の帳簿書類は不正確であることが認められるが、原処分庁は、取引先を調査する等の方法によって確認した各年分の収入金額並びに請求人作成の帳簿、領収証等により確認した各年分の必要経費に基づき、各年分の事業所得の金額の実額を把握した上、更正したものであり、原処分は相当である。(平14. 4.26関裁(所)平13-77)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130221
- 裁決年月日
- 平成14年4月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904249
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/9その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件資金は共同事業に係る出資金であるから、事業所得の基因となる資産に該当し、したがって、本件損失額は、事業所得の金額の計算上、必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、本件資金は、A社に対する貸付金と認めるのが相当であり、また、請求人が金銭の貸付けを事業として行っている事実は認められないから、本件資金は、事業所得の基因となる資産には該当せず、雑所得の基因となる資産に該当する。したがって、本件損失額は、所得税法第51条第4項の規定により、雑所得の金額を限度として雑所得の金額の計算上、必要経費に算入することとなり、事業所得の金額の計算上、必要経費に算入することはできない。(平14. 4.15東裁(所)平13-221)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平130027
- 裁決年月日
- 平成14年3月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、浚渫船(ドレッジャー)は業務の用に供するため常時維持補修が行われており、いつでも稼動しうる状態にあるのでその減価償却費及び倉庫保管料を必要経費に算入すべきでいると主張する。しかしながら、業務を開始していない場合の資産や業務開始後であっても当該業務に使用していない資産については、当該資産の減価償却や維持保管のための費用を必要経費に算入することはできないと解されるところ、ドレッジャーは、リース目的で取得されたものであったが、リースが実行されなかったこと及び金の採掘にも使用した事実は認められないことから、事業用資産に該当せずその減価償却費及び倉庫保管料を事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平14. 3.28高裁(所)平13-27)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平130027
- 裁決年月日
- 平成14年3月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200901049
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人等を構成員とするグループは民法上の任意組合に該当せず、本件金の採掘に対する請求人の出資は投資であって、その損失は雑所得に係るものであるから、損益通算ができない旨主張する。しかしながら、同グループの協定書において、行う事業、出資割合、利益及び損失の負担割合が定められており、出資割合に応じた出資がされていることから、同グループは民法上の任意組合であると認められ、また、本件金の採掘に係る契約書によれば、本件金の採掘の事業主体である企業は、同グループらと地権者で構成された民法上の任意組合であると認められる。そして、金の採掘は所得税法施行令第63条第四号の鉱業に該当し、また、本件金の採掘は、(1)採掘のための調査(2)飛行場の拡張、(3)道路の新設、(4)機械設備の購入、(5)プラントの整備、(6)現場労働者の雇用等がされており、少量ではあるが金の採取もされていることから、事業的規模で行われていると認められ、そうすると、本件金の採掘から生じた所得又は損失は事業所得に該当すべきである。(平14. 3.28高裁(所)平13-27)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平130070
- 裁決年月日
- 平成14年3月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904359
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/35損害賠償金/2その他の損害賠償金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が単独で占有使用し、事業の用及び貸家の敷地の用に供している本件土地は、訴訟においてAとの共有財産であるとの判決が確定しているから、請求人がAに支払うべきこととなると見込まれる地代相当損害金は、請求人の事業所得及び不動産所得の金額の計算上必要経費に算入されるべき旨請求人は主張する。しかしながら、(1)上記訴訟の確定判決は、Aの地代相当損害金の支払請求を棄却していること、(2)請求人が地代相当損害金を支払うことについてAとの間で合意も成立しておらず、具体的に支払の申出もないこと及び(3)請求人は、Aを被告として債務不存在の確認を求める訴訟を提起していることからすれば、地代相当損害金の支払義務は債務として確定しているということはできないから、原処分庁がした本件更正処分は適法である。(平14. 3.28大裁(所)平13-70)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平130028
- 裁決年月日
- 平成14年3月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904221
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/22支払利子、割引料/1必要経費性
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、必要経費に算入していた支払利息が、税務調査で事業所得に係る必要経費に該当しないとの指摘を容認して修正申告をしたが、その後当該支払利息は必要経費に該当すると主張して更正の請求に及んだ。しかしながら、請求人から提出された資料は、請求人が主張する事業所得の金額が真実の所得金額であることを証明する証拠とみることはできず、請求人の主張等からも、本件修正申告書に記載された事業所得の金額が過大であるとは認めることはできない。(平14. 3.20福裁(所)平13-28)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130193
- 裁決年月日
- 平成14年3月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200901020
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/2事業の意義
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同人は本件各グループ企業全体の活動を維持するための統括業務を個人事業として行っており、本件貸付金に係る金銭の貸付けは、本件業務の付随行為として行ったものである旨主張する。しかしながら、会社における意思決定と業務執行は、会社の各機関が、それぞれ法律に定められた権限の範囲内において行うこととされているのであるから、請求人の認識いかんにかかわらず、同人は、同人又は本件同族関係者の本件グループ企業各社における商法上又は有限会社法上の地位を離れて、当該各社の意思決定又は業務執行を行い得ないのであるから、請求人の主張を採用することはできない。(平14. 3.18東裁(所)平13-193)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平130022
- 裁決年月日
- 平成14年3月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、浚渫船(ドレッジャー)は業務の用に供するため常時維持補修が行われており、いつでも稼動しうる状態にあるのでその減価償却費及び倉庫保管料を必要経費に算入すべきであると主張する。しかしながら、業務を開始していない場合の資産や業務開始後であっても当該業務に使用していない資産については、当該資産の減価償却や維持保管のための費用を必要経費に算入することはできないと解されるところ、ドレッジャーは、リース目的で取得されたものであったが、リースが実行されなかったこと及び金の採掘にも使用した事実は認められないことから、事業用資産に該当せずその減価償却費及び倉庫保管料を事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平14. 3.15高裁(所)平13-22)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平130022
- 裁決年月日
- 平成14年3月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200901049
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人等を構成員とするグループは民法上の任意組合に該当せず、本件金の採掘に対する請求人の出資は投資であって、その損失は雑所得に係るものであるから、損益通算ができない旨主張する。しかしながら、同グループの協定書において、行う事業、出資割合、利益及び損失の負担割合が定められており、出資割合に応じた出資がされていることから、同グループは民法上の任意組合であると認められ、また、本件金の採掘に係る契約書によれば、本件金の採掘の事業主体である企業は、同グループらと地権者で構成された民法上の任意組合であると認められる。そして、金の採掘は所得税法施行令第63条第四号の鉱業に該当し、また、本件金の採掘は、(1)採掘のための調査(2)飛行場の拡張、(3)道路の新設、(4)機械設備の購入、(5)プラントの整備、(6)現場労働者の雇用等がされており、少量ではあるが金の採取もされていることから、事業的規模で行われていると認められる。そうすると、本件金の採掘から生じた所得又は損失は事業所得に該当するというべきである。(平14. 3.15高裁(所)平13-22)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130192
- 裁決年月日
- 平成14年3月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、柔道整復業を営む個人(柔道整復師)であり、保険診療収入に対する必要経費を租税特別措置法第26条第1項の規定に準ずると主張して、独自の算定方法の概算経費で確定申告したが、同項の規定は、医師又は歯科医師の医業による社会保健診療報酬に対してだけが適用されると解されるため、柔道整復師である請求人の保険診療収入に対する必要経費には適用できない。(平14. 3.15東裁(所)平13-192)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平130017
- 裁決年月日
- 平成14年3月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200903160
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/16預貯金等への入金等からの収入金額の算定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の貸金業所得金額を推計するための基礎となる預金入金額を算定する場合、貸金に係る収入金以外で預金間の移動等によると認められる本件預金への入金額が原処分庁の認定額以外にある旨及び喫茶店の売上げに係る預金入金可能額は、実額が把握できる場合には実額により控除すべきである旨主張する。当審判所の審理によれば、請求人提出の証拠から貸金に係る収入金以外で預金間の移動等によると認められる本件預金への入金額が原処分庁の認定額以外にも認められる。さらに、原処分庁が請求人の喫茶店の売上げに係る各年分の収支計算は適正であるとして申告内容を是認していることから、喫茶店の営業日報において日々記帳された普通預金への出金が実際には数日分まとめて出金されているとしても、このことをもって原処分庁の喫茶店の売上げに係る預金入金可能額を推計で行なう合理性が担保されるものではなく、実額が把握できる場合には実額により控除すべきである。そうすると、原処分庁の貸金業所得金額を推計するための基礎となる預金入金額は一部過大となる。(平14. 3.14熊裁(所)平13-17)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平130017
- 裁決年月日
- 平成14年3月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200901051
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/1土地等の譲渡に係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人の不動産の売却による所得の区分については、いずれも請求人の貸金業に関連して取得した後、売却したものであるから当該不動産の売却による所得は事業所得の雑収入であると主張する。しかしながら、当審判所で調査したところ、請求人が売却した不動産については、いずれも、請求人が一般公開の競売入札において裁判所の売却許可決定を受けて取得したものであり、請求人が担保権の実行又は代物弁済等により取得したものではないことが明らかである。したがって、原処分庁がこれら不動産を貸付債権の対価として取得したものであると認定し、貸金業に係る雑収入に該当するとしたことは当該不動産の取得経過の認定を誤っていることから、原処分庁の主張は採用できない。(平14. 3.14熊裁(所)平13-17)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平130017
- 裁決年月日
- 平成14年3月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904212
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/2雇人費の額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、喫茶店の店長に対する給与については、請求人から帳簿書類の提示が全くないこと及び所得税青色申告決算書への計上額と給与支払報告書とに開差あることから過大計上であり、請求人の主張には理由がない旨主張する。しかしながら、当審判所で調査したところ、(1)請求人が作成している給与関係書類と所得税青色申告決算書の給与賃金の内訳欄の金額が一致していること。(2)喫茶店の店長の答述によれば、市役所に提出した給与支払報告書の記載金額は市県民税の納税額を少しでも少なくしようと請求人に無断で圧縮して記載したものであること。(3)喫茶店の店長への給与の現金支給額と同人の住宅ローン、水道光熱費等を支払っている預金口座への入金状況から判断すると、原処分庁の主張を採用した場合には同人には給与から当該預金に入金したと推認できる金額を満たすだけの金額が支給されていないようになることから、原処分庁の主張は採用できない。(平14. 3.14熊裁(所)平13-17)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平130020
- 裁決年月日
- 平成14年3月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904064
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/6交際費/4認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同業者等との交際に支出した金員については、その交際先が請求人の事業収入に大きく貢献している相手先であるから、必要経費として認められるべきである旨主張するが、(1)司法書士会会員との接待交際については、同業者間の懇親を深めその業界の情報交換のためであったとしても、その交際が請求人の事業を遂行する上で直接必要である部分と家事上の経費の部分が明確に区分できないこと、また、(2)A大学交友会及び親睦団体であるB会会員については、A大学交友会及びB会は任意に組織された団体であり、その構成員に請求人の得意先の関係者が含まれていたとしてもこれらの会の趣旨は請求人の事業とは直接関係ないこと、家事上の経費部分と明確に区分できないことから、これらの者との接待交際費を必要経費に算入することは認められない。したがって、本件接待交際費は、いずれも請求人の本件各年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することは認められない。(平14. 3.11高裁(所)平13-20)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130144
- 裁決年月日
- 平成14年2月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904110
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/11支払手数料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同人とその妻は、それぞれ弁護士業を営む独立した事業であり、両者は、一方が他方に従属する関係にはないから、所得税法第56条の適用はないとするのが正しい解釈であり、原処分庁が本件特例を理由に本件更正処分を行ったことは解釈を誤っている旨主張するが、所得税法第56条は、居住者と生計を一にする親族が居住者の営む事業から対価の支払を受ける場合には、その対価に相当する金額を居住者の事業所得等の金額の計算上、必要経費に算入しない旨規定しており、その文言から、(1)居住者の営む事業の形態はいかなるものか、(2)事業から対価の支払を受ける者はその事業に従属的に従事しているか否か、(3)対価の支払はどのような事由によりなされたか、(4)対価の額は妥当か否か、といった個別の事情のいかんにかかわりなく一律に適用されることが予定されている規定であると解され、本件各弁護士報酬は、請求人が営む事業から請求人と生計を一にする親族である妻に対して支払われたものであるから、たとえ、それが、請求人と妻がそれぞれ独立した事業主体として締結した顧問契約に基づくものであったとしても、所得税法第56条の規定により、請求人の各年分の事業所得の金額の計算上、必要経費に算入されない。一方、妻が請求人から本件各弁護士報酬を得るために要した必要経費については、請求人の事業所得の計算上、必要経費に算入されるべきであり、その金額は、妻が総収入金額を得るために要した必要経費の額に本件各弁護士報酬が総収入金額に占める割合を乗じて算定するのが合理的である。(平14. 2. 5.東裁(所)平13-144)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平130040
- 裁決年月日
- 平成14年1月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904011
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/1売上原価/1仕入金額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、審査請求に至り借名口座の取引は売上計上漏れであることを認めるとともに、売り上げ計上漏れに係る売上原価、荷造運賃及び外注費の必要経費が控除されておらず、原処分庁は請求人の事業所得の金額を過大に計算している旨主張するが、売上原価及び荷造運賃について、請求人が当審判所に提出した証拠書類を検討し、当審判所の調査によっても取引金額の確認ができなかった一部の年分においては、請求人の事業実態が近似する年分の請求人の取引実績額による売上原価率及び荷造運賃率(いわゆる本人比率)をもってその年分の売上原価及び荷造運賃を推計して、他の年分については実績額により算定した額を必要経費に加算し、事業所得の金額を計算した。(平14. 1.30名裁(所)平13-40)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平130012
- 裁決年月日
- 平成14年1月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901049
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.63・153ページ
要旨
○ 小児科医である請求人は、開院に際して受領した祝金は、個人又は法人からの贈与であり非課税所得あるいは一時所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件祝金は、請求人が新たに事業として医療保険業を開業したことに伴い、請求人の事業関係者から受領したものであることから、経済的実質から見れば事業の遂行に付随して生じた収入というべきであり、租税法上、このような収入についてまで贈与と解するのは担税力に応じた公平な税負担の見地からも相当でなく、請求人の主張する非課税所得あるいは一時所得には該当せず、事業所得に該当することから、事業所得とした原処分は相当である。(平14. 1.23熊裁(所)平13-12)裁決事例集NO63・153ページ
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平130006
- 裁決年月日
- 平成13年12月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904241
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/1事業上の債権の存否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A法人の債務を代位弁済したことによる債権の貸倒損失について、請求人とA法人の間には事業の維持遂行のために必要であると認められる重要な業務関連性があり、必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人とA法人の取引関係についてみれば、請求人とA法人との間に鮮魚等の売買取引、その他の取引があったとする客観的な事実は認められず、請求人と漁業協同組合(以下「漁協」という。)の取引関係は、請求人が水揚げした鮮魚等を漁協の名をもって、請求人の計算において第三者に販売し、これに対して請求人が漁協に報酬(手数料)を支払うという、いわゆる委託販売の類型に属する取引関係であり、A法人は直接に請求人から鮮魚等を買付けしているものではなく、あくまでも漁協が開設する市場において、鮮魚等を買い付けているものであり、請求人とA法人は、漁協を介して間接的な取引関係があるということにとどまる。また、請求人はA法人の代表者であったこと及び請求人の営む事業は一般海面漁業であることからすれば、請求人がしたA法人が有する債務の代位弁済は、請求人がA法人の代表者として、その経営の責任者という地位にあったことに基づき行った行為であるとすることが相当である。したがって、請求人のしたA法人が有する債務の弁済は、請求人の営む事業所得を生ずべき事業について、その事業の維持遂行のための客観的必要性又は有益性を認めることはできないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平13.12.19札裁(所)平13-6)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平130008
- 裁決年月日
- 平成13年12月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904242
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/2貸倒損の計上時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が平成5年分以前に係る貸倒れとした債権について、(1)回収が容易でないとしても、請求人は、回収不能とは認識していなかったこと、(2)破産・夜逃げがあったとしても、貸金業者は安易に回収権を放棄するものではないこと、(3)請求人は、平成6年末ころ貸金業を継続することが困難になったため、最終的に債権の回収ができないこととなったことから、平成6年分に係る貸倒れである旨主張する。しかしながら、(1)請求人が営む貸金業においては、貸金の返済が滞っている不良債務者を延滞者一覧表により管理していること、(2)延滞者一覧表に記載された債務者は、破産・逃亡等を原因として元利金の入金が滞っている債務者であり、その債権の回収は実質的に行われていないことが認められることから、原処分庁が、破産・夜逃げ等の事実から当該債務者に対する債権を貸倒れとし、また、当該債務者は、行方不明等所在が確認できない者が多いため、各顧客について個別に貸倒れの時期を判断することが困難なことから、延滞者一覧表に記載されている最終取引日の翌日を貸倒れの発生日としたことは相当である。(平13.12.17福裁(所)平13-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130098
- 裁決年月日
- 平成13年12月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901049
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 税理士業務を営む請求人は、顧問先法人から顧問契約を解約することに伴って支払を受けた本件金員は役務の対価性がないから、一時所得に該当する旨主張する。しかしながら、本件金員は、請求人の顧問税理士としての地位及び職務行為として役務提供を行ってきたことに対して支払われたものであるから、役務提供の対価であり、事業所得に該当する。(平13.12. 5.東裁(所・諸)平13-98)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130024
- 裁決年月日
- 平成13年10月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901049
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ A社からの収入金額について、請求人は、本件書類のとおり給与として受け取っているから、給与所得の収入金額である旨主張するが、所得税法28条にいう給与とは、雇用契約又はこれに類する原因に基づき非独立的、従属的な労務の提供に対する報酬及び実質的にこれに準ずべき給付を意味するものと解されるところ、A社は、毎月、上記基準に基づき、従事日数等に応じて、請求人に対し対価を支払っていることに加え、溶接の際に使用する消耗品を負担していることなどからみると、給与所得といえなくもないが、上記認定事実のとおり、(1)請求人自身が、A社の従業員になることを拒否したこと、(2)A社は請求人を外注先と認識し、請求人に対する支払を外注費として経理していること、(3)請求人自身が「製作代」を請求する旨の請求書を作成して、A社に提出するとともに、受領した対価について領収証も発行していること、(4)A社では、従業員に対する給与の支払に際しては所得税の源泉徴収を行っているものの、請求人に対する支払に際してはこれを行っていないこと、(5)請求人はA社以外と取引することもできること、(6)請求人は、各年分の確定申告において、自らの所得を営業所得として申告していることなどの事実を考え併せると、請求人とA社との間には、雇用契約はもちろん雇用関係があるとはいえない上に、請求人が、A社に対して非独立的、従属的な労務の提供をしていたとは認めることはできないから、請求人の各年分の収入金額は、これを給与所得の収入金額と認めることはできず、「溶接工」として、対価を得て継続的に行う事業から生じたものとみるのが相当であり、事業所得の総収入金額に該当するというべきである。(平13.10.31関裁(所)平13-24)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平130007ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成13年10月17日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200904214
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/4退職金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.62・76ページ
要旨
○ 原処分庁は、請求人が個人事業を廃止していわゆる法人成りしたことに伴い個人事業を廃止した年分の必要経費に算入した従業員退職金について、退職金支給規定の支払事由に法人成りの定めがないこと及び労使協定書に従業員の有する全ての権利義務が法人へ承継される旨規定されていることから、従業員退職金の支払債務は法人成り後の退職金支給規定に規定された支給事由が生じたときに初めて発生すると解するべきであり、また、請求人らが預り金として会計処理した従業員退職金は実質的には未払金であり、長期にわたる未払は経済的合理性を欠くものであるから、従業員退職金の債務は成立しておらず、必要経費に算入することはできない旨主張する。しかしながら、関係者の答述及び従業員全員が請求人に提出した退職所得の受給に関する申告書から、従業員退職金の支払について、労使間で事前の協議が整い、従業員にその協議内容を周知し、請求人らは従業員の了解の下に退職所得申告書の提出を受けたものと認められるから、従業員退職金の支払債務は成立していると判断するのが相当であり、退職金支給規定の記載内容の一部のみを取り上げて従業員退職金の債務が成立していないと判断することはできないから、従業員退職金を必要経費に算入できないとした更正処分は全部取り消すのが相当である。(平13.10.17広裁(所)平13-7)裁決事例集NO62・76ページ
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平130016
- 裁決年月日
- 平成13年10月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904110
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/11支払手数料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業用の土地を取得するに当たって支払った仲介手数料は、所得税法37条第1項に規定する必要経費に該当する旨主張する。ところで、所得税法では、減価償却資産の取得価額については、所得税法施行令126条に当該資産の購入の代価と当該資産を業務の用に供するために直接要した費用との合計額とする旨の規定が設けられている。当該規定は、減価償却資産にあっては、取得価額の決定が減価償却費を算定する上で重要な意味を持つことから、その取得価額の範囲を確定的に明らかするために設けられたものにすぎず、企業会計原則でも、購入代金に買入手数料等の付随費用を加えて取得原価としていることを考えれば、非減価償却資産の取得価額の範囲についても、所得税法施行令126条の規定と別異に解さなければならない理由は見当たらない。そうすると、本件仲介手数料は、本件土地の取得価額に算入するのが相当である。(平13.10.11名裁(所)平13-16)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130059
- 裁決年月日
- 平成13年9月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、大学の特別研究生として支出した学費は、歯科医業に係る所得を生ずべき業務について発生した研究費用であり、必要経費に該当する旨主張する。しかしながら、(1)特別研究生制度の目的が、学位論文を作成することにより、博士(歯学)の学位を申請する資格を得ようとすることにあること、(2)歯科医院を開業する以前から、特別研究生として研究を行っていることから、当該学費は、主として、一身専属的な新しい地位である博士の学位を得るための資格を取得するために支出されたものであると認められ業務の遂行上直接か通常必要なものと客観的に認めることはできないため、必要経費に該当しない。また、当該学費は、特別研究生として麻酔の研究を行うことにより、歯科医業に有益な知識等を得ることができることから、歯科医業の業務との関連性を有しており家事関連費と認められるが、業務遂行上必要である部分を明らかに区分できる場合、又は取引の記録等により、業務の遂行上直接必要であった部分の金額が明らかである場合のいずれにも該当しないため、必要経費に算入できる部分の金額はない。(平13. 9.27東裁(所)平13-59)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平130006
- 裁決年月日
- 平成13年9月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.62・65ページ
要旨
○ 請求人は、本件競走馬の保有に係る所得は事業所得に該当すると主張する。しかしながら、競走馬の保有に係る業務が、事業所得の基因となる事業に該当するか否かは、単に、その営利性、有償性、継続性、反復性の有無のみならず、業務に費やした精神的・肉体的労力の程度、業務のための人的・動的設備の有無、投下資本の調達方法、その者の職業(職歴)社会的地位、生活状況及び当該業務から相当程度の期間継続して安定した収益が得られる可能性が存するか否か等を総合的に検討し、一般社会通念に照らして判断するのが相当であるところ、(1)平成6年から平成10年までの間における請求人の保有する本件登録馬の頭数は、登録期間が6月以上のものは1頭ないし3頭と少数であること、(2)請求人は、本件競走馬の保有に当たり、特別な事業所や設備は設置していなく、専属の従業員も雇用しておらず、その管理運営は専ら第三者に委託していること、(3)請求人は、主として建設関連の業務に基づく所得により生計を賄っていたこと、(4)請求人の本件競走馬の保有に係る所得は、平成10年分こそ利益を計上したが、平成5年分ないし平成9年分は専ら損失の金額を計上するのみであったことが認められるなどからみると、本件競走馬の保有は、事業所得の基因となる事業といえるための諸要素を欠くものというほかなく、所得税法施工令第63条第12号に規定する「対価を得て継続的に行う事業」とは認められない。(平13. 9.14金裁(所)平13-6)裁決事例集NO62・65ページ
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130008
- 裁決年月日
- 平成13年9月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904213
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/3親族に対する給料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 所得税法第56条における、「生計を一にする」とは、同一の生活共同体に属して、日常生活の資を共通にしていることをいうところ、親族が同一の家屋に起居している場合には、明らかに互いに独立した生活を営んでいると認められる特段の事情があるときを除き、これらの親族は生計を一にするものと推認される。この場合において、明らかに互いに独立した生活を営んでいると認めるためには、少なくとも家事上の共通経費について実費の精算が行われ、家事上の支出に関して親族間における債権債務の発生及び決済の状況が明らかにされていることが必要であると解されている。これを本件についてみると、請求人と長女は同居しており、家事上の共通経費については請求人が支払っており、請求人と長女が明らかに互いに独立した生活を営んでいると認められる特段の事情は認められないことから、長女は請求人と生計を一にする親族と認められる。また、請求人は青色申告者であるところ、原処分庁に対して、本件給与について、青色専従者給与に関する届出書を提出していない。そうすると、請求人は、生計を一にする長女に対して支払った本件給与について、所得税法第57条第2項に基づく青色専従者に関する届出書の提出しなかったのであるから、各年分の更正処分において、事業所得の計算上、本件給与を必要経費の額に算入しなかったことは相当である。(平13. 9. 3.関裁(所)平13-8)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平120066
- 裁決年月日
- 平成13年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904211
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/1雇用等の事実
- 業種
- 駐車場業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、駐車場を運営していくため、請求人の親族から知的役務の提供を受け、職務内容や収益の状況等を考慮して適正な給与を支払っている旨主張するが、(1)請求人は、駐車場の管理業務の運営一切を同族会社に委託していること、(2)駐車場の運営は、同族社会から派遣された従業員で十分可能であること、(3)同族会社への駐車場に係る管理業務の委託以外に、親族に駐車場に係る管理業務に従事させる必然性が乏しいこと、(4)親族が同族会社の業務に従事し、当該法人から給与の支給を受けていることを考慮すると、親族に支払った給与が、駐車場に係る業務との関連性があり、かつ、業務の遂行上必要な支出であるとは認められない。(平13.6.29広裁(所)平12−66)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120119
- 裁決年月日
- 平成13年6月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904280
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/28繰延資産の償却費
- 業種
- 歯科医
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件研修費を開業費と認めなかった原処分庁の法解釈は狭義にすぎ誤りである旨主張するが、請求人が受講した研修は、既に開業した歯科医や歯科技工士も受講するなど、歯科医等一般を対象とした内容であって、歯科医の開業を予定している者を対象として、歯科医の開業準備という目的のために特別に行われた研修ではない。そうすると、本件研修費は、歯科医に係る技能又は知識を習得するために支出されたもので、現実にその後に開業するか否かにかかわらず、経常的に支出される性格のものであって、例えば開業のための広告宣伝費用のように、開業準備のために「特別に」要した費用とは自らその性格を異にしているといえる。よって、本件研修費は、「開業準備のために特別に支出した費用」とは認められず、繰延資産の開業費には当たらないとするのが相当である。(平13.6.25関裁(所)平12−119)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平120054
- 裁決年月日
- 平成13年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 業種
- 整形外科医院
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件青色事業専従者給与は源泉所得税を控除した金額で支払った後、同日、借入金処理をしており、必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、所法第57条に規定する給与の支払を受けた場合とは、同条が同法第56条の特例措置であることから居住者が現実に給与を支給し、青色事業専従者が支払を受けたものでなければ必要経費とは認めないという趣旨である。本件において、請求人が主張する源泉所得税の預り金を控除した金額を現金で支払った後、同日、借入処理をしたことは、実質面からみれば借入金に振替処理したことと同様であり、青色事業専従者給与を支給したとはいえない。したがって、本件青色事業専従者給与については、所法第57条に規定する、届出書に記載された方法によって、請求人が支払をし、青色事業専従者が支払を受けたことには該当せず、事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平13.6.20高裁(所)平12−54)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平120054
- 裁決年月日
- 平成13年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904064
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/6交際費/4認めなかった事例
- 業種
- 病院
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業に関係するゴルフ以外は行わないのであるから、ゴルフプレー代及びゴルフ場の年会費は必要経費に算入されるべきである旨主張する。ところで、所法第37条第1項の規定は、ある支出が同条項の必要経費として総収入金額から控除されるためには、客観的にみてそれが当該事業の業務と直接関係を持ち、かつ業務の遂行上通常必要な支出であることを要し、その判断は当該事業の業務内容等個別具体的な諸事情に即して社会通念に従って実質的に行う必要があると解されており、接待交際費が同条項に規定する必要経費として総収入金額から控除されるか否かは、当該交際の相手方、理由等からみてそれらが専ら事業の遂行上必要か否かによって決定される。そうすると、請求人が同業者等と共にゴルフをし、若干の情報交換等があったとしても、それが即必要経費として控除されるものではなく、また、請求人が必要経費に算入している接待交際費は、その金額からみてほとんどが一人分のゴルフプレー代であると認められるから、当該金額は必要経費に算入することはできない。また、ゴルフ場会員権も事業用資産には該当しないから、当該ゴルフ場に係る年会費を必要経費に算入することはできない。(平13.6.20高裁(所)平12−54)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120178
- 裁決年月日
- 平成13年6月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904110
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/11支払手数料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 総合病院を経営する審査請求人は、請求人と請求人が役員となっている関係会社との間で各種委託契約を締結し、当該各契約に係る役務の提供を受けていたので、当該各契約に基づいて支払った報酬額は各年分の事業所得の計算上必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、(1)高額の報酬を支払うにもかかわらず契約に当たって契約書を作成せず、契約書を後日遡及して作成していること、(2)契約当初未払計上していること(一部の契約にはその未払計上金額にも誤りがあること)、(3)請求人が主張する役務提供の内容が契約書上具体的でなく、金額の算定もあいまいであること等から、各契約は所得金額を圧縮するための架空契約と認められ、また、各契約書記載の役務の提供事実もないことから、各報酬額は各年分の事業所得の計算上必要経費に算入することはできない。(平13.6.13東裁(所)平12−178)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平120040
- 裁決年月日
- 平成13年6月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904241
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/1事業上の債権の存否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件船舶は債務会社から預かっただけであり、本件債権について受取手形を所持していることから、債務会社について債権は存在するため、本件債権放棄通知に基づき貸倒損失を必要経費に計上することができる旨主張する。しかしながら、和議申立て時における請求人の和議債権額と和議認可決定における一般和議債権額との差額である別途権債権は、本件船舶等を請求人に返還したことにより弁済されており、一般和議債権額は和議認可決定の年分の確定申告において債務会社に対する貸倒損失として計上されている金額に含まれているから、和議認可決定された請求人の債権額は零円となり、さらに請求人が和議認可決定後に増加したと主張する債権額については、請求人は具体的な証拠を提出せず、債務会社の帳簿には取引の内容、手形の切替え及び決済が終了している旨が明確に記載されていること等から、本件増加債権は債務会社の記録のとおりその返済が履行されたものとするのが相当であり、従って、債権放棄通知に記載された債権額は存在しないと認められる。なお、請求人が所持していると主張する手形は、その債権が上記のとおり存在しないのであるから無効なものと判断するのが相当である。(平13.6.5福裁(所)平12−40)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平120056
- 裁決年月日
- 平成13年5月31日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200904213
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/3親族に対する給料
- 業種
- 内科医
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.61・149ページ
要旨
○ 原処分庁は、請求人が生計を別にする父親(内科医)に支払った給料について、当該給料は父親の診療従事の実態等からみて著しく高額であり、同人の診療従事の実態は非常勤医師のそれと同様である旨主張する。しかしながら、請求人の父親の診療従事の実態は、原処分庁が同人の適正な給料の額を算定するための比準として採用した公立病院等に勤務する非常勤内科医師のそれと類似しておらず、原処分庁の給料の算定方法には合理性が認められないこと、請求人と類似個人医院を比較した結果及び請求人の父親の診療従事の実態からみて、当該給料が著しく高額とは認められないことから、原処分の全部を取り消すのが相当である。(平13.5.31広裁(所)平12−56)裁決事例集NO61・149ページ
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平120076
- 裁決年月日
- 平成13年5月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904340
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/34保証債務の履行損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 審査請求人は保証債務の履行に伴う支出は、事業遂行上必要なものであり必要経費に該当する旨主張するが、事業所得の金額の計算上、必要経費に算入することができる保証債務の履行による損失とは、当該事業の遂行と何らかの関連性を有する保証債務のすべてを指すのではなく、その業種業態、当該事業者と主たる債務者との関係、当該保証を行うに至った経緯、当該保証債務の金額及びその成立時期並びに当該保証を行うことによる事業上の有益性の程度等を総合勘案し、当該保証を行うことがその事業の遂行上必要であったと客観的に認められるものに限られると解するのが相当である。このことからすると、事業遂行上の必要経費であるとする請求人の主張は合理性に欠け、本件保証債務弁済額の必要経費算入を認めなかった原処分は相当である。(平13.5.22名裁(所)平12−76)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平120074
- 裁決年月日
- 平成13年5月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 業種
- 古紙回収
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の長男の嫁の青色事業専従者給与は、(1)営業用の現金とは別に自宅で管理している現金から支払われており、これを生活費に充てていること、(2)毎月末に自宅現金から支払われた青色事業専従者給与分を専従者借入金として経理し、これを短期間のうちに返済していること、(3)青色事業専従者給与に係る源泉所得税を徴収し納付していること、また、(4)当該専従者に係る国民年金保険料及び市県民税を支払っていることから、青色事業専従者給与の支払の事実はあるので、事業所得の計算上必要経費として認めるべきである旨主張する。しかしながら、(1)自宅現金に係る現金出納帳等の作成がなく、支払の事実を確認できないこと、(2)青色事業専従者借入金が短期間のうちに当該専従者に返済された事実が認められないこと、(3)源泉所得税相当額を納付しているからといって青色事業専従者給与の支払の事実があると認めることはできないこと、(4)国民年金保険料及び市県民税は、事業主貸勘定で経理されているとしても、その支払があったことをもって、青色事業専従者給与の支払の事実があったと認めることはできない。(平13.5.17名裁(所)平12−74)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120125
- 裁決年月日
- 平成13年3月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904190
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/19家事関連費
- 業種
- 歯科医師
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.61・129ページ
要旨
○ 歯科診療業を営む請求人は、同人が支出した諸会費等(同窓会費、共済負担金、英会話研修費、旅費交通費、同窓会主催旅行の参加費用等)は、請求人の業務の遂行上必要な経費であるから、事業所得の計算上必要経費の額に算入すべきである旨主指する。ところで、業務の遂行上直接必要である場合の経費、家事関連費のうちその主たる部分が業務の遂行上必要であり、かつ、その必要である部分を明らかに区分できる場合及び青色申告者の家事関連費のうち取引の記録等に基づいて、業務の遂行上直接必要な部分を明らかにすることができる場合のその明らかにされるその部分については必要経費の額に算入することができるが、請求人の主張する諸会費等は家事費又は家事関連費と認められ、当該家事関連費は業務の遂行上直接必要な部分を明らかに区分できないことから、事業所得の計算上必要経費の額に算入することはできない。(平13.3.30東裁(所)平12−125)裁決事例集NO61・129ページ
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120090
- 裁決年月日
- 平成13年3月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904019
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/1売上原価/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が架空仕入と主張する仕入先について、実際に存在している簿外仕入先を取引先の希望により公表していないだけであり、架空仕入ではない旨主張するが、請求人自身が簿外仕入先の住所、氏名、仕入日時、品名、数量及び金額等を具体的に明らかにする意思がなく、また、関係帳簿によっても仕入取引の存在が明確にならない以上、その仕入取引はなかったものと判断するほかはない。(平13.3.29大裁(所)平12−90)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平120020
- 裁決年月日
- 平成13年3月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 業種
- 理容・美容業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、妻に対する給与について、原処分庁の調査担当職員から青色事業専従者給与に関する届出書の提出がないため事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない旨の指導を受け修正申告書を提出したが、当該届出書は適法に提出されており、かつ、専従者給与は支給の事実があるから、その部分の金額について減額されるべきであり、これに伴い過少申告加算税も取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、原処分庁には、請求人の主張する指導の事実は認められず、また、請求人の現金出納に関する記録は、内容が不正確で信ぴょう性を得られないこと及び請求人は自ら専従者給与を支給していない旨申述していることから勘案すると、専従者給与の支給の事実があったと認めることは相当ではないから必要経費として算入することはできず、修正申告に係る過少申告加算税の賦課決定も適法である。(平13.3.28仙裁(所)平12−20)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120088
- 裁決年月日
- 平成13年3月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904242
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/2貸倒損の計上時期
- 業種
- 病院
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調停に基づき、A保険連合会に対し診療報酬を返還しているが、これは昭和52年8月分から同54年12月分の診療報酬のうちから返還したものであることは明らかであるから、それぞれの年分の売上金額から控除すべき旨主張するが、請求人が同連合会に対して返還義務を負う金額の一部は、昭和56年から同57年までの間に同連合会から支払を受けるべき診療報酬と相殺され、残額についても昭和57年11月16日に支払っており、かつ、請求人は事業を継続しているから、その損失が生じた昭和56年分又は57年分の必要経費に算入すべきである。(平13.3.23大裁(所)平12−88)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120088
- 裁決年月日
- 平成13年3月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904213
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/3親族に対する給料
- 業種
- 病院
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、父は開業当初から医業経営の助言等を継続的に行っており、また、医師として回診を行っているから、同人に対する給与を必要経費として認めるべきである旨主張し、当該主張について、請求人の妻は、一般診療に当たるほか入院病棟の回診に当たっていた旨の陳述書を提出したが、父は、病院の組織上は会長という地位にあったがこれは名目上のものであって、診療行為に従事していたとは認められず、陳述書によっても、その記載内容は具体性に乏しく、これをもって、直ちに請求人の父が各年分中に従事していたということはできず、他に認定を覆す資料もないから必要経費として認められない。(平13.3.23大裁(所)平12−88)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120088
- 裁決年月日
- 平成13年3月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200902011
- 争点
- 9事業所得/2所得の発生/1収入すべき時期/1医療保険業に係る収入
- 業種
- 病院
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、開業医に対する患者等からの謝礼金は、一般的には社会横行となっており、常識的な金額の範囲については、税務実務の中では積極的な課税はされていないから、売上金額に加算することは一般税務との公平を失すること、当該謝礼金は本病院に勤務する医師全員に対するものであり、その支出も医師全員の研修親睦及び福祉に当てるため別途管理してきたものであることからすれば、売上金額に加算すべきではない旨主張する。しかしながら、医師に対する謝礼は、医療行為の直接の対価ではないとしても医療行為を受けたことに関して患者から医師に対して支払われるものである以上、特別の規定等がない限り医療収入になるものであり、また、病院経営者が病院の設備を整え、雇用契約等により医師を使用して医療に当たっている場合、当該医師の医療行為に対する患者からの謝礼も、当該医師個人に対するものと特定されない限り、病院経営者の役務提供の対価として、病院経営者に帰属すると解されるところ、本件においても患者からの謝礼はすべて病院経営者である請求人に帰属するものと認められる。(平13.3.23大裁(所)平12−88)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120088
- 裁決年月日
- 平成13年3月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904011
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/1売上原価/1仕入金額
- 業種
- 病院
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が架空であるとする仕入れにつき、請求人が経営支配する会社をして、実際の仕入業者の名称を伏した変名仕入れである旨主張するところ、変名仕入れであっても、医薬品が実際に請求人の経営する病院に納入されている事実がある以上、直ちに架空仕入れということはできず、客観的に仕入取引の存在をうかがわせる事情がある本件については、原材料仕入高に計上可能であるというべきである。したがって、原処分の原材料仕入高に相当額を加算する。(平13.3.23大裁(所)平12−88)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120108
- 裁決年月日
- 平成13年3月22日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904990
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/38その他
- 業種
- 木造建築工事
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本年分の事業所得に係る福利厚生費、旅費交通費等の各種費用のついて、請求人の前年分の事業所得の金額の計算において計上された各種費用及びその金額、あるいは、請求人の事業を引き継いだ法人の損益計算書に計上した各種費用及びその金額と同程度を要したはずであるから、これらの各種費用及びその金額を基にこれを算定すべきである旨主張するところ、請求人の各種費用の額が、もともと請求人あるいは当該法人の他の年分のそれと同程度であるということはできないのであるから、原処分庁の認定額は相当と認められる。(平13.3.22東裁(所)平12−108)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120108
- 裁決年月日
- 平成13年3月22日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200903990
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/17その他
- 業種
- 木造建築工事
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、個人事業である木造建築工事業を廃業することとし、請求人が代表者である法人に、当該事業に係る棚卸資産を譲渡し、また、その負債を引き受けさせた上で、当該譲渡等に伴う売上金額は、当該資産の合計額から負債である工事未払金及び前受金を控除した残額とすべき旨主張するところ、所法第36条第1項は、その年分の各種所得の金額の計算上収入金額とすべき金額又は総収入金額に算入すべき金額は、その年において収入すべき金額とする旨規定しており、請求人の主張する工事未払金は、既に提供を受けた役務に対する未払の対価であり、その額は当年分より前の費用の額であるし、前受金も、いまだ提供していない役務に対して支払を受けた対価であり、その額は当年分以降において収入すべき金額であるから、これらの工事未払金及び前受金の額を控除したものを売上金額とすることはできず、資産の合計額が売上金額となる。(平13.3.22東裁(所)平12−108)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平120033
- 裁決年月日
- 平成13年2月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200903990
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/17その他
- 業種
- 自動車整備販売
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自動車の仕入れを行って顧客に販売しているのではなく、自動車販売の取次ぎを行っているものであり、自動車の販売台数1台当たり一律50,000円として計算した取次手数料のみが請求人の収入となる旨主張する。 しかしながら、取引先の自動車販売会社との約定、請求人の顧客との間に取り交わした注文書及び関係人の答述によれば、請求人と自動車販売業者の間において、請求人が自動車を販売した都度、自動車販売業者から取次手数料を受け取る取り決めを行った証拠はなく、また、取次手数料が自動車販売業者から支払われた事実も、請求人がこれを受け取った事実も認められない。 また、①請求人は、自動車販売業者との間で自動車売買契約を締結し、自動車を購入していること、②自動車販売業者は、当該契約に基づき、請求人に自動車の卸売を行い、委託販売は行っていないこと、③請求人は、請求人の顧客との間で自動車売買契約を締結し、自動車を販売していること、④請求人は、取次手数料を一律50,000円とする証拠資料を提出しないことからすると、請求人は、自動車販売業者から仕入れた自動車を顧客に販売していると認められるから、請求人の主張には理由がない。(平13.2.23広裁(所・諸)平12−33)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平120033
- 裁決年月日
- 平成13年2月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200999000
- 争点
- 9事業所得/5その他
- 業種
- 自動車整備販売
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、収入金額については、反面調査と推計によりこれを加算し、必要経費については、記帳漏れ、帳票の保存漏れなどによる計上漏れがあるという請求人の言い分を聞かないで請求人の帳簿書類により算定するなど、原処分庁だけに都合のよい不当な方法により事業所得の金額を算定している旨主張する。 しかしながら、原処分庁が各年分の事業所得に係る収入金額を推計により算定した事実はなく、原処分庁は、請求人が提示した帳簿書類を基に、不明な部分等について請求人の取引先を調査するなどして各年分の収入金額を算定しており、原処分庁が請求人に対する帳簿調査のみならず、正確な所得金額を算定するために請求人の取引先の調査を行って収入金額を算定したことには十分に合理的な理由が認められる。 また、原処分庁は、必要経費について、請求人の申告の基になった帳簿書類の不明な部分について請求人の取引先の調査を行うとともに、請求人が必要経費の計上漏れがある旨主張して提示した帳簿等から、必要経費の額を算定しており、そのことは合理的であると認められ、さらに、当審判所が、請求人が提出した支払に係る領収書綴り等を調査したところによっても、必要経費の計上漏れは認められない。 したがって、請求人の主張には理由がない。(平13.2.23広裁(所・諸)平12−33)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平120030
- 裁決年月日
- 平成13年1月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904219
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/5その他
- 業種
- 建築工事
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、個人事業を廃止し、法人成りした際、従業員に対する退職金につき、(1)退職金の必要経費の算入の是非は、退職給与規定等の規定の有無に左右されるものではない、(2)本件退職金は、個人事業を廃止した年分の末日までに退職金規定を作成し支給額を決めていたから、12月31日現在未払であっても債務は確定しており、所法第63条の規定に該当し必要経費になる、(3)仮にその年分までに債務が確定していないとしても、本件退職金は、翌年に支払っているから、所法第63条等の規定に基づいて、事業を廃止した日の属する年分の必要経費とすべきである旨主張する。しかしながら、従業員に対する退職金の支給債務及びこれに対応する従業員の退職金支払請求権は、雇用契約の終了により当然に発生するというものではなく、労働協約、就業規則等でそれを支給すること及びその支給基準が定められているか、あるいは少なくとも明確な支給条件に従った慣行がある場合に発生するものと解するのが相当であるところ、法人成りによる従業員との雇用関係の消滅という退職金支給原因の事実は発生しているが、退職給与規定が事業を廃止した後に作成されているから、あらかじめ労働協約、就業規則等でそれを支給すること及びその支給基準が定められている事実が認められない。そうすると、事業廃止時はいうまでもなく、法人成り以降においても、実際の退職の事実が発生しない限り、退職金支給債務及び退職金支払請求権は発生しない。また、個人事業は廃止しているが、本件退職金は債務の確定したものでないから必要経費に算入できず、法人成り以降の実際の退職の事実がないため、個人事業廃止後に確定した必要経費にもあたらないから、所法第63条の規定の適用はない。(平13.1.31広裁(所)平12−30)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120059
- 裁決年月日
- 平成12年12月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904241
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/1事業上の債権の存否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件貸付金は事業の遂行上必要な貸付金であり、それに係る貸倒損失は所法第51条第2項が適用され、事業所得の金額の計算上、必要経費に算入される旨主張する。ところで、所法第51条第2項にいう事業の遂行上生じた貸付金等とは、当該事業の遂行上何らかの関係を有する貸付金等のすべてをいうのではなく、その業種・業態からみて、当該事業所得を得るために通常必要であると客観的に認め得る貸付金をいうものと解されているところ、これを本件についてみると、税理士である請求人と本件貸付先との間で金銭の貸付業務に関する契約はなされておらず、請求人と本件貸付先との関係も税理士法第2条に規定する業務の範囲を出ず、この範囲に金銭の貸付けは含まれないことから、請求人の主観はともかく、客観的にみて、本件貸付金は、請求人の税理士としての事業所得を得るために、通常必要であるものと認めることはできない。(平12.12.12関裁(所)平12−59)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120029
- 裁決年月日
- 平成12年10月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200901049
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
- 業種
- 貸金業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 金銭の貸付行為が所得税法上の事業に該当するか否かは、社会通念に照らして、当該行為が事業と認められるか否かによって判断すべきであるが、その判断に当たっては、営利性、継続性及び独立性が認められるか否かが基準となるところ、具体的には、貸付先との関係、貸付けの目的、貸付金額、貸付利息の収入状況、担保権設定の有無、貸付資金の調達方法、貸付けのための広告宣伝の状況その他諸般の状況を総合的に勘案して判断するのが相当であるが、請求人は、認定のとおり、(1)屋号をFとする金融業の事業主と認められること、(2)貸付先から担保を徴していること、(3)請求人の母から、資金を借り入れるなど、請求人自らの責任において貸付資金を調達していた以上、請求人の金銭の貸付行為は、営利を目的として社会通念上の事業として行われていると認めるのが相当であるから、請求人が金銭の貸付けを行ったことによって生じた所得は事業所得となる。(平12.10.30関裁(所)平12−29)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120016
- 裁決年月日
- 平成12年10月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200901055
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/5役務等の提供に係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、給与所得者として給与収入を得ているほか、商法第4条第1項に規定する商人であり、A経営研究所の名称で(1)匿名組合員として匿名組合の営業者に営業のために出資する業務、(2)経営コンサルティングに係る役務の提供をする業務、(3)匿名組合の営業者としての業務を遂行しており、これらの各業務による収入及び損失は、いずれも事業所得に係るものである旨主張するが、審判所の調査の結果による匿名組合契約に基づく出資並びにコンサルティング料の授受に使用された各預金口座における入出金の状況によれば、上記(1)に係る匿名組合契約は、請求人とBとが、実際には資金の移転がないにもかかわらず、匿名組合契約に基づき資金の移転があるかのような外形を作出するために締結された仮装のものと認められ、(2)についても、コンサルティング料の支払は、(1)に係る出資金を請求人に返還するための名目にすぎず、仮に何らかの役務提供があったとしても、社会通念上、事業に該当するとはいえず、(3)については、そもそも原処分に関わりのない事項であり主張の前提を欠くものであることから、請求人の主張はいずれも採用できない。(平12.10.26東裁(所)平12−16)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120014
- 裁決年月日
- 平成12年10月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904070
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/7損害保険料
- 業種
- 運送業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、A社に対して支払った損害保検料については、請求人が業務用資産に係るものであることを具体的に明らかにしなかったことから、その支払の内容を確認することができなかったため、これを必要経費に算入しなかった旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によれば、当該損害保険料は請求人が業務の用に供していた貨物自動車に係るものであることが認められるから、当該損害保険料の額を必要経費に算入するのが相当である。(平12.10.24東裁(所)平12−14)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120014
- 裁決年月日
- 平成12年10月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904190
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/19家事関連費
- 業種
- 運送業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件住宅に業務上宿泊する機会が多いため、宿泊費を節減するため本件住宅を借りていたもので、設置してある電話及びファクシミリを使用して取引先との連絡等をしているとして、本件住宅に係る支払家賃は業務の遂行上必要なものであり、事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は主要な取引先が遠隔地に所在するため、生活の利便を考えて本件住宅を賃借したもので、しかも、本件住宅を利用しているのは請求人のみであることからすると、請求人は本件住宅を居住の用に供していたと認めるのが相当であり、本件住宅に係る支払家賃は家事上の経費又はこれに関連する経費に該当するというべきである。仮に本件住宅が請求人の業務の遂行上必要なものであったとしても、請求人は、その必要である部分を明らかに区分することを可能とする証拠資料を提出しておらず、当審判所の調査の結果によっても、この部分を明らかに区分することはできないから、本件住宅に係る支払家賃は事業所得の金額の計算上必要経費に算入されない。(平12.10.24東裁(所)平12−14)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120014
- 裁決年月日
- 平成12年10月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 業種
- 運送業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が提示した経費に係る領収書等のうち、原処分庁が支出した者が明らかでないとして必要経費に算入しなかった領収書分の経費について、いずれも業務のために請求人が支出したものであり、必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は当審判所に対して証拠資料を提出せず、業務のために請求人が支出したことを裏付ける具体的な説明もしなかったので、請求人の主張は採用することができない。(平12.10.24東裁(所)平12−14)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120014
- 裁決年月日
- 平成12年10月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904265
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/26減価償却費/5耐用年数
- 業種
- 運送業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が本件甲自動車を8年以上使用した旨申し立てたことから、法定耐用年数が経過していると判断し、本件甲自動車に係る平成7年分及び平成8年分の減価償却費の額を必要経費に算入しなかった旨主張する。しかしながら、(1)請求人は本件甲自動車を平成5年10月23日から平成9年1月30日まで業務の用に供していたこと、(2)本件甲自動車の法定耐用年数は5年であることが認められるから、本件甲自動車に係る平成7年分及び平成8年分の減価償却費の額を必要経費に算入するのが相当である。(平12.10.24東裁(所)平12−14)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120005
- 裁決年月日
- 平成12年9月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901054
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/4金銭の貸付けに係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.60・185ページ
要旨
○ 金銭貸付けに係る所得について、請求人は、貸金業者として登録しており、営業チラシの配布により広く一般の顧客を求めるとともに、人的・物的設備を備えて事業として金銭を貸し付けているので、事業所得に該当する旨主張するが、特定の法人に対する金銭貸付行為は、(1)請求人と当該法人とが特殊の関係にあること、(2)担保を徴していない若しくは担保が形式的で実質を伴わないこと、(3)貸付金利が低すぎること、(4)請求人は保証料を得ることなく当該法人が市中銀行から借り入れる際の連帯保証人となっていること及び(5)当該法人は自力で市中銀行から融資を受けられる状況になかったこと等を勘案すると、社会通念に照らして営利を目的とした事業として行われているとは認められない。また、特定の法人以外に対する金銭貸付行為は、(1)平成7年における7名延べ8件の1.600.000円であり、平成8年においては新たな貸付けがないこと、(2)その受取利息の総額は平成7年に係る貸付金が平成8年において返済された際少額であること、(3)請求人は、主に給与収入により生活を維持していることからすると、貸付口数の多寡、反復継続性等を客観的にみて、いまだ事業規模に達していないとするのが相当である。したがって、金銭貸付けに係る所得は、所法第27条に規定する事業所得には該当しない。(平12.9.19東裁(所)平12−5)裁決事例集NO60・185ページ
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120010
- 裁決年月日
- 平成12年9月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904990
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/38その他
- 業種
- 整形外科医
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、整形外科医であるが、専ら東洋医学に基づく診療行為を行ってうり、診療行為の遂行能力を維持向上させることが事業の収益確保のための必須要件であるから、これらに関する費用は必要経費であると主張する。しかしながら、所法第37条第1項の必要経費に算入されるためには、客観的にみて、業務と関連があり、かつ、業務の遂行上必要であることが求められ、支出の事実及びその必要経費性が判断できる程度にその内容が明らかでなければならないとされるところ、請求人から、支出の事実を証する資料の提出やその具体的な内容の説明もなく、また、支出したとする金額も明確でないから、必要経費として認めることはできない。(平12.9.7大裁(所)平12−10)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120010
- 裁決年月日
- 平成12年9月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 業種
- 整形外科医
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、所法第57条第1項に規定する青色事業専従者として届出のある請求人の配偶者が、専ら事業に従事していないとして本件更正処分を行ったが、請求人の帳簿書類の基幹をなす日計表には従業員には知りえない事実の記載があり、配偶者の関与が認められること及び配偶者が本件調査において立会いをしており、他に同人に代わって答弁する者がいないという事実等から判断すれば、配偶者が請求人の事業に深く関与しており、その従事の内容及び責任の度合い等からみても専ら事業に従事していると認めるのが相当である。(平12.9.7大裁(所)平12−10)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平120001
- 裁決年月日
- 平成12年7月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904239
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/23賃借料、使用料/2その他
- 業種
- 病院
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件クルーザーは、接待交際・福利厚生・広告宣伝用として及び本件スポーツカーの賃借料は、広告宣伝・通勤・患者の往診用として使用しており、その賃借料及び修繕費は、業務の遂行上必要なものであるから必要経費の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、本件クルーザー及び本件スポーツカーを業務遂行に使用するために賃借し、使用したとは認められないから、その賃借料及び修繕費は必要経費に算入することはできない。(平12.7.18仙裁(所)平12−1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110183
- 裁決年月日
- 平成12年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904340
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/34保証債務の履行損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件和解による支払は、債務保証によるものではなく、税理士としての責任を感じて支払ったものであり、その支払に係る損失は、業務の遂行上生じたものであるから事業所得の金額の計算上必要経費に算入されるべきものである旨主張する。しかしながら、本件和解による支払は、本件債務保証に係る債務の履行によるものと認めるのが相当であり、その本件保証債務の履行に伴い生じた損失の額(以下「本件雑損失の額」という。)は、請求人の税理士業に係る事業所得を得るために通常必要とされる債務保証により生じたものと認められないので、本件雑損失の額を事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平12. 6.29東裁(所)平11-183)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110114
- 裁決年月日
- 平成12年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904990
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/38その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が行った更正処分の事業所得の金額には貸倒損失等が必要経費に算入されていない旨主張するが、請求人は当該主張に係る事実を正当とすべき証拠書類等を何ら提出していないので、当該事実の存在、あるいは、その経費性の有無等について確認及び判断等ができない以上、請求人の主張を採用することはできない。(平12. 6.28名裁(所)平11-114)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110107
- 裁決年月日
- 平成12年5月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904270
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/27資本的支出と修繕費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が資本的支出であるとしたうちには、①少額な減価償却資産が含まれていること、②本件ホテルの客室改装工事及びフロント移設工事は原状回復のための支出であることから、いずれの支出も必要経費に加算すべきである旨主張する。ところで、業務の用に供する固定資産について支出する金額が、修繕費に該当するか資本的支出に該当するかの判断については、所令第181条に規定しているところであり、これに基づき次のとおり請求人の主張を一部認容する。①6年の工事のうち、フロント案内、のれんテント、冷蔵庫及びビデオについては、いずれも単体で機能するもので、取得価額が200,000円未満であると認められるから、少額な減価償却資産の取得のための支出であり必要経費に加算する。② 既設看板塗装工事に係る費用については、原状回復のための支出であると認められるから、必要経費に加算する。(平12. 5.31名裁(所)平11-107)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110107
- 裁決年月日
- 平成12年5月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904310
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/31資産の廃棄、滅失による損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、修繕費を資本的支出とした更正処分に当たり、取壊しによる損失を認容しなかったのは違法である旨主張する。ところで、所法第51条では、居住者の営む事業所得を生ずべき事業の用に供されている固定資産について、「取壊し、除去、滅失等により生じた損失の金額は、その者のその損失が生じた日の属する年分の事業所得の金額の計算上、必要経費に算入する。」旨規定している。したがって、本件の場合、建物等減価償却資産の一部が取り壊されたことは明白であり、除去等による損失の金額を合理的に算定して必要経費に加算しなければならないことは、当然のことといえる。(平12. 5.31名裁(所)平11-107)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110141
- 裁決年月日
- 平成12年5月15日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200904110
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/11支払手数料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №59・75ページ
要旨
○ 弁護士である請求人は、税理士である妻と法律上は夫婦関係にあるが、それぞれが弁護士業又は税理士業を営む独立した事業主体であり、両者は従属的関係にあるとはいえないから、所法第56条の規定の適用はない旨主張する。しかしながら、本件各税理士報酬は、請求人が営む事業から請求人と生計を一にする親族である妻に対して支払われたものであるから、たとえ、それが、請求人と妻がそれぞれ独立した事業主体として締結した顧問契約に基づくものであったとしても、所法第56条の規定により、請求人の各年分の事業所得の金額の計算上、必要経費に算入されない。一方、妻が請求人から本件各税理士報酬を得るために要した必要経費については、請求人の事業所得の金額の計算上、必要経費に算入されるべきであり、その金額は、妻が総収入金額を得るために要した必要経費の額に本件各税理士報酬が総収入金額に占める割合を乗じて算定するのが合理的である。(平12. 5.15東裁(所)平11-141)裁決事例集 №59・75ページ
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平110031
- 裁決年月日
- 平成12年5月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904239
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/23賃借料、使用料/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、のり養殖において、小間(のり養殖業に係る養殖海域の区画及びその単位)の賃貸に係る賃貸料の支払いが明らかであるにもかかわらず、原処分庁がこれを必要経費として認めないのは違法である旨主張する。当審判所の調査によれば、①のり生産収入からみると、請求人に借小間があることは明白であり、請求人は、借小間料を仲介人に支払っていること、②のり養殖業においては、仲介人が小間の交換等を繰り返し行うなど複雑な取引形態であること、③賃借人が賃貸した小間の当初の権利者を承知し得ないことが多いこと、④仲介人は、受領した仲介料を収入金に計上していることが認められる。したがって、仲介人を、借小間に係る賃貸当事者としてみた上で、取引関係を判断するのが相当であり、請求人が仲介人に支払った借小間料は、のり養殖業の業務について生じた費用であるから各年分の必要経費に算入すべきである。(平12. 5. 8福裁(所)平11-31)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110098
- 裁決年月日
- 平成12年3月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904269
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/26減価償却費/9その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、昭和61年1月に非業務用として取得した車両について、取得価額の10パーセントを業務の用に供した時点の取得費として減価償却費を計算し、その金額を必要経費に算入すべき旨主張するが、本件車両の取得日及び取得価額を具体的に設定するに足りる証拠が存しないことから、本件車両の業務用に供した日における償却後の価額及び減価償却費の金額を計算することができない。仮に請求人が主張するように本件車両を昭和61年1月に3,000,000円で購入していたとしても、本件車両を業務の用に供した平成8年11月時点の本件車両の償却後の価額は、本件車両の取得価額から、減価の額を引いて計算するところ、請求人は、本件車両を取得から11年を経過した後に業務の用に供したことから、当該減価の額は、本件車両の償却可能限度額まで達し、すでに必要経費に算入されたものとみなされることから、新たに必要経費に算入すべき減価償却費の金額はなく、請求人の主張は採用できない。(平12. 3.31大裁(所)平11-98)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平110028
- 裁決年月日
- 平成12年3月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904379
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/37事業専従者控除/3その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、夫は事業専従者であるが、平成6年分以降は売上げを過少に申告しているという罪悪感から専従者給与の必要経費算入を控えていた、本件青色取消処分が行われたので、夫に係る事業専従者の金額を必要経費に算入すべきである旨主張するが、請求人が提出した各年分の確定申告書は、本件青色取消処分により白色申告書とみなされるところ、請求人は、直近各3年分について、夫に対して青色専従者給与の支払をしていないことから、確定申告書に所法第57条第3項の規定による記載がないことと同様に取り扱うのが相当であり、また、請求人の理由は、同法第6項の「やむを得ない事情」には該当しないことは明らかである。(平12. 3.30福裁(所・諸)平11-28)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平110024
- 裁決年月日
- 平成12年3月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904019
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/1売上原価/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、販売した茶道に使用する茶道具に、茶道の家元から花押(署名)を付してもらったことに関し、顧客から受領した家元への謝礼金等は売上げに計上しながら、請求人が家元への花押のあっ旋を依頼した複数の者(茶道の師匠)を通じて支払った謝礼金と、このことに関して要した旅費・宿泊費との合計額(以下「本件支払謝礼金等」という。)を必要経費に計上していなかったから、これを必要経費に認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、本件支払謝礼金等の支払事実及び本件支払謝礼金等以外の収支に係る金額が本件決算書に正当に計上されていることを明らかにする資料を提出しないから、本件支払謝礼金等の支払事実及び本件決算書への計上漏れの事実を確認することはできない。また、本件貸借対照表の期末現在の現金有高は、理由の明らかなものを除けば零円となり、過大な現金有高とはならないので、請求人が主張する本件支払謝礼金等の支払事実及び本件決算書への計上漏れの事実がある場合には、別途、それ以上の現金売上げの計上漏れが想定されることとなる。したがって、請求人の主張を採用することはできない。(平12. 3.23福裁(所)平11-24)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平110076
- 裁決年月日
- 平成12年3月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自ら代表取締役についている株式会社への出資及び保証は、請求人の経営するような中小企業の場合は、それそのものが事業であるから、当該会社が事実上倒産したことにより被った当該出資等を基因とする損失は事業所得の計算上控除すべき損失に該当するので、これを認めなかった原処分は違法である旨主張する。しかしながら、所得税法上事業所得を生ずべき事業であるか否かは、単に当事者の意図ないし主観のみによるものではなく、一般社会通念上いわゆる事業と認められるか否かによって判断すべきであり、これによると、請求人の出資及び保証などは所得税法上事業所得を生ずべき事業ということはできない。したがって、当該出資等を基因とする損失は事業所得の計算上控除すべき損失の額には該当せず、請求人の主張には理由がない。(平12. 3. 9関裁(所)平11-76)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110079
- 裁決年月日
- 平成12年3月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人と長男は、同一の生活単位に属して、相助けて共同の生活を営み、日常生活を資を共通にしている事実が認められ、かつ、請求人は、事業を廃止するまで一貫して長男を青色事業専従者として所得税の確定申告を行い、請求人の事業を引き継いだ長男も請求人を青色事業専従者として届け出ていることからすれば、請求人と長男は、所法第56条に規定する生計を一にする親族であり、一方、青色事業専従者給与の金額は、同法第57条第1項の規定により、当該年分の青色事業専従者の給与所得に係る収入金額とすることとされており、退職所得の収入金額を当該給与所得に係る収入金額とすることを認める余地のないことは所得税法の法文上明らかであって、事業所得の必要経費に算入されるべき青色事業専従者給与の金額には、退職金として支給された金額を含まないと解するのが相当であるから、請求人が長男に支給した退職金を事業所得の必要経費として認めることはできない。(平12. 3. 7大裁(所)平11-79)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平110017
- 裁決年月日
- 平成12年2月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904020
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/2租税公課
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、歯科医業を営む請求人が取得した土地に係る登録免許税等の費用のうち、請求人が患者用の駐車場及び従業員用の車庫の敷地として使用していると主張する部分に対応する金額について、これらの部分が事業の用に供されている事実が認められないから、必要経費の額に算入することはできない旨、さらに、仮に土地の一部が事業用として使用されていたとしても、これらの費用は家事関連費に該当し、これらの費用は業務の遂行上直接必要であったことを取引の記録等に基づいて明確に区分できないから、所令第96条第2号の規定により、必要経費の額に算入することはできない旨主張する。しかしながら、駐車場及び車庫の使用状況等を調査したところ、これらの資産が請求人の事業の遂行上必要なものであること、実際に事業の用に供されていること、事業の用に供している部分は明確に区分されていることが認められ、さらに、請求人の帳簿にはこれらの費用が証拠書類に基づいて記載されているから、これらの費用は、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費の額に算入するのが相当である。(平12. 2.29札裁(所)平11-17)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110065
- 裁決年月日
- 平成12年2月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901054
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/4金銭の貸付けに係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が主張する貸付金に係る損失が、請求人の事業所得の金額の計算上必要経費として認められるためには、当該貸付けが請求人の事業の遂行上生じたものであるか、若しくは、請求人が金銭の貸付けを事業として行っているかである。そこで、請求人の金銭の貸付行為を、当審判所において調査したところ、①貸付先は請求人の人材派遣業に係る取引先ではない、②貸金業としての届出はしていない、③貸付けに関する帳簿書類は作成していない、④貸金業としての人的、物的設備は有していない、⑤貸金業としての広告宣伝はしていない、⑥貸付先は3グループ5件である及び⑦貸付けの資金は自己資金であることが認められるので、請求人の金銭の貸付行為は、請求人の事業の遂行上生じたものとは認められず、また、事業として行われたとも認められない。したがって、仮に、請求人が貸し付けた金銭について、回収不能の事実が認められたとしても、その損失額を必要経費の額に算入することはできない。(平12. 2.22名裁(所・諸)平11-65)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平110014
- 裁決年月日
- 平成12年2月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901049
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、医師会看護婦等退職金共済制度への加入は、資金の運用として銀行預金より有利であるとの認識で加入したもので、主として利殖を目的としたものであること及び所得区分を判断する場合、事業関連性の有無ではなく、あくまでもその所得の性格、内容により判断すべきであり、同共済制度の解約に係る払戻金は、臨時的、偶発的所得であることから、一時所得である旨主張する。しかしながら、同共済制度の目的は、会員が雇用する看護婦等の従業員の退職金の給付に必要な資金を積み立てることにより、従業員の福祉増進と経営の安定を図る等を目的としており、加入会員は医師会の会員に限られることなどから、同共済制度への加入は、請求人の事業を遂行する上での必要から加入したものと認められ、その解約に係る払戻金は、必然的に生じたもので、事業遂行上得た収入であるから事業所得に該当し、同所得計算上の総収入金額に算入すべきであると認めるのが相当である。(平12. 2.21仙裁(所)平11-14)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平110017
- 裁決年月日
- 平成12年1月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901030
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/3事業、業務の認定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、任期2年(再任可能)の地方公共団体の非常勤職員であり、再任されるには、関係団体の推薦を受けること及び当該関係団体の事務局員として無報酬で役務を提供することが慣例になっているところ、請求人は、当該役務提供上自己負担した金額は、当該関係団体から再任について推薦を得るための事業活動費であるから、事業所得の損失になるので、給与所得の金額と損益通算ができる旨主張する。しかしながら、所得税法上事業とは、社会通念上事業と認められるもののうち、対価を得て継続的に行うものをいい、社会通念上事業と認められるか否かは、営利性・有償性の有無、自己の危険と計算における企画遂行性の有無、その取引に費やした精神的あるいは肉体的労力の程度、人的・物的設備の有無、その取引の目的、その者の職歴・社会的地位・生活状況等を総合的に検討して判断すべきである。ところで、当該役務提供は、これらの点で事業に該当しないばかりか、①請求人が当該関係団体の一員であること、②請求人と当該関係団体との間には、請負等の契約はないこと、及び③当該関係団体の事務局員となるのは慣例的なものであること、等を総合して判断すると、当該関係団体の事務を無償で行っているにすぎないとみるのが相当である。したがって、当該役務提供上自己負担した金額は、事業所得の損失に当たらないだけでなく、所得税法上損益通算の対象となる他の所得の損失にも当たらないから、給与所得と損益通算をすることはできない。(平12. 1.26福裁(所)平11-17)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110081
- 裁決年月日
- 平成12年1月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904030
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/3会費、負担金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が、ロータリークラブ及びテニスクラブに入会したこと及び例会等の会合に参加することが、主として業務上の必要性に基づくものであると客観的に認めることはできず、仮に、業務とある程度関連性があるとしても、その部分が明らかでないから、事業所得の金額の計算上、必要経費の額に算入すべきであるという請求人の主張には理由がない。(平12. 1.26東裁(所)平11-81)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110054
- 裁決年月日
- 平成12年1月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、競走馬の保有頭数が多ければ事業所得とし、少ないのは雑所得とする原処分庁の判断は誤りであり、実質判断すべきであると主張するが、①請求人の所有する競走馬は少数であること、②専属の従業員及び専用の事業所等特別の設備を有していないこと、③競走馬の管理を調教師に委託し一任していること、④競走馬の保有に係る所得は、保有後のいずれの年分も損失を計上していること、⑤生計は、法人三社の代表取締役の地位に基づく給与収入により、賄っていたことなどからみると、本件競走馬の保有に係る所得は、事業所得の基因となる事業といえるための諸要素を欠くものというほかなく、所令第63条第12号に定める「対価を得て継続的に行う事業」とはいえない。(平12. 1.19名裁(所)平11-54)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平110012
- 裁決年月日
- 平成11年12月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904270
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/27資本的支出と修繕費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、鉄筋コンクリート造り4階建て賃貸アパートの非常に悪くなった水の出を回復させるための給水管の取替費用について、給排水設備の使用可能期間を60年と認識しているとした上で、使用可能期間がなお33年あるため、本件工事は使用可能期間の延長を意味しないから、本件工事費は修繕費となる旨主張する。しかしながら、請求人は、使用可能期間が60年とする根拠資料はないとして提出しないため、請求人の主張が妥当か否か判断できないところ、①新築後25年前後で、水漏れの発生が目立つようになること、また、判断に資するため調査の対象とした4者のいずれもが、その所有する同様の賃貸アパートの給水管を25年前後で取り替えていること、及び②本件工事は高架水槽から各戸までの部分に係るものであり、揚水ポンプから高架水槽までの部分は、これよりも4年程前に取り替えていることからすれば、新築後25年4月でした本件工事は、使用可能期間がほぼ終了した時点でされたものと認められる。したがって、給水管の使用可能期間は本件工事によって延長したとみるのが相当であり、また、給水管は、給排水設備の骨格的構成部分であると認められるから、給水管の使用可能期間の延長に伴い、給排水設備全体の使用可能期間も延長したとみるのが相当である。(平11.12.21福裁(所)平11-12)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平110012
- 裁決年月日
- 平成11年12月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904261
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/26減価償却費/1減価償却資産の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、これまで使用していた給水管は撤去していないから、本件工事は給水管の増設工事となるので、本件工事費は減価償却資産の取得費となる旨主張する。しかしながら、所令第6条第1号かっこ書きの例示からすれば、給水管関係の減価償却資産とは、耐用年数省令別表第一の建物附属設備欄に区分表示された最小単位の設備がこれに当たるものと解されるから、給排水設備がこれに該当し、給排水設備を構成するものの一部である給水管は、これに該当しないことになるので、本件工事費は、減価償却資産本体の取得費とはならない。(平11.12.21福裁(所)平11-12)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平110012
- 裁決年月日
- 平成11年12月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904270
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/27資本的支出と修繕費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、鉄筋コンクリート造り4階建て賃貸アパートの非常に悪くなった水の出を回復させるためにした給水管の取替工事は、通常の維持管理に当たるから、本件工事費は修繕費である旨主張する。しかしながら、給水管の劣化の主因は、さびの発生であると認められるところ、これに対処する通常の維持管理の方法とは、①さびの発生の原因とされる水中に溶け込んでいる酸素を機械を使って抜き去るもの、②機械により発生させた水の圧力で管内を洗浄し、初期段階のさびを除去するもの及び③管内へ圧縮空気等で送り込んだ研磨材でさびを除去した上、その後に塗料を塗布するもの等を指し、究極的対処法である管の相当部分の取替えは、これに当たらないとみるのが相当である。(平11.12.21福裁(所)平11-12)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平110012
- 裁決年月日
- 平成11年12月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904270
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/27資本的支出と修繕費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、給水管を取り替えた本件工事により、給水方式が変わったわけでもなく、給水能力が増したわけでもないから、本件工事費は修繕費となる旨主張する。しかしながら、資材が旧給水管は鉄管、新給水管はビニール内貼り鋼管であるところ、後者の単価は前者の約1.7倍であること、また、後者はビニールが内貼りされている結果、継ぎ目部分以外は水と触れないため、鉄管に比しさびの発生が少ないことから、本件工事により、給水管ひいては給排水設備の価額が増加し、かつ、使用可能期間が延長したことになる。したがって、給水能力の増強は認められないとしても、上記の事実が認められるから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平11.12.21福裁(所)平11-12)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110057
- 裁決年月日
- 平成11年12月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904212
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/2雇人費の額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、平成6年分の給料賃金の額については請求人の申告額を是認しているにもかかわらず、平成7年分及び平成8年分の給料賃金の額を必要経費に算入することを否認するが、各年分に連続性が認められるべき給料賃金の額を、両年分に限って必要経費に算入しないのは不当であると主張しているところ、当審判所の調査によれば、本件給与明細書の合計額と請求人の主張額とは相違しているが、当審判所に対する従業員等の答述等により、請求人は従業員等に本件給与明細書に記載した金額を支払ったものと認められるから、一部必要経費に算入すべきである。(平11.12.15東裁(所)平11-57)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110057
- 裁決年月日
- 平成11年12月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904064
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/6交際費/4認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、接待又は交際の相手先が不明で、接待交際の事実が確認できないとして、原処分庁が必要経費に算入できないとしている金額は、極めて少額なものが含まれており、接待の相手方を全て記載していないからといって必要経費に算入しないのは不当である旨主張するが、本件領収書等はレシート又はあて名の全くない領収書で、請求人の事業の遂行上の必要から支出されたものか否かが明らかでなく、また、請求人は、当審判所の質問に対してもその贈答先等を明確にしないのであるから、これらの金額を必要経費の額に算入することはできない。(平11.12.15東裁(所)平11-57)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110041
- 裁決年月日
- 平成11年12月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904214
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/4退職金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №58・36ページ
要旨
○ 請求人らは、工具類販売業を営んでいた被相続人の所得税の事業所得の金額の計算に当たり、個人事業主の死亡は当然雇用契約の終了事由、事業廃止原因であり、退職金規程に事業主死亡が退職金支給事由として明記されていなくとも退職金支給債務が発生したとして従業員6名に対する退職金の必要経費への算入を認めるべきである旨主張する。しかしながら、被相続人の事業は被相続人の一身に専従する性質のものではなく、相続の対象となり、雇用契約は相続人に承継され、被相続人の死亡は雇用契約の終了原因にはならない。また、当該従業員らは被相続人死亡後も引き続き勤務し、勤務条件、勤務内容に重大な変更がなく、被相続人の事業は、相続人に承継されており、廃止されていないことから、雇用契約は終了していない。したがって、本件退職金は確定した債務とはいえず、請求人らの主張には理由がない。(平11.12. 9名裁(所)平11-41)裁決事例集 №58・36ページ、(平11.12. 9名裁(所)平11-42)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平110007
- 裁決年月日
- 平成11年11月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200999000
- 争点
- 9事業所得/5その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税につき青色申告の承認を受けているから、原処分庁が本件更正処分に当たり帳簿調査をしなかったのは違法である旨主張する。ところで、所法第155条第1項本文は、青色申告書に係る年分の総所得金額、退職所得金額若しくは山林所得金額又は純損失の金額を更正する場合には、帳簿書類を調査すべき旨規定しているものの、同項第2号は、青色申告書に添付された書類に記載された事項で事業所得の金額の申告額に誤りがあることが明らかな場合、また、同項第1号は、不動産所得の金額、事業所得の金額及び山林所得の金額以外の各種所得の金額に係る申告額に誤りのある場合には、いずれも帳簿調査をしないで更正をすることができる旨規定している。そうすると、本件更正処分のうち、①事業所得の金額に関する部分は、本件決算書からみて申告額に誤りのあることが明らかであるため、②給与所得の金額に関する部分は、不動産所得の金額、事業所得の金額及び山林所得の金額以外の所得の金額に係るものであるため、また、③上記①及び②に記載した事項以外の事項に関する部分は、総所得金額、退職所得金額若しくは山林所得金額又は純損失の金額についてのものではないため、いずれも帳簿調査をすることなく更正をすることができる。したがって、請求人の上記主張には理由がない。(平11.11.12福裁(諸)平11-7)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110013
- 裁決年月日
- 平成11年9月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904290
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/29外注費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が原処分調査等において提示しなかった領収証は、その作成が原処分調査時以降であったとしても、他の原始記録等から支払の事実が認められるものについては必要経費に算入すべきである。(平11. 9.28名裁(所・諸)平11-13)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平100105
- 裁決年月日
- 平成11年6月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、三女が他に勤務していた事実はあるものの、請求人の医院の休診日や診療時間外にも従事しているのであるから、三女に対する青色事業専従者給与の額は適正である旨主張するが、同人は他へ勤務しており、その勤務した日数については、請求人の事業に従事していなかったとするのが相当であり、また、診療時間外にも従事している事実を認めることはできないから、原処分庁が、三女の労務の対価として適正な専従者給与の額を、類似同業者の平均専従者給与額(娘に対するもの)を基に、請求人の診療日数のうち三女が請求人の事業に従事したと認められる日数の割合を乗じて算定し、同人が支払を受けた青色専従者給与のうち適正額を超える部分について、必要経費に算入できないとしたことは相当である。(平11. 6.30名裁(所)平10-105)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平100105
- 裁決年月日
- 平成11年6月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904190
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/19家事関連費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、乗用自動車に係る本件車両関連費用は、必要経費に算入すべきである旨主張するが、当該乗用自動車は専ら請求人の長男が、勤務先への通勤に使用していたものとするのが相当であり、本件車両関連費用は家事上の費用となり、必要経費に算入できない。仮に、当該乗用自動車が請求人の業務の用に供されることがあったとしても、業務の用に供した部分が明確に区分されていないのであるから、必要経費に算入できない。(平11. 6.30名裁(所)平10-105)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100209
- 裁決年月日
- 平成11年6月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904340
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/34保証債務の履行損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 税理士業務を営む請求人は、顧問先の債務保証を行ったのは、税理士の事業の遂行上必要なものであるから、その保証債務の履行に伴い生じた損失は、税理士業に係る事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべきであると主張する。 しかしながら、請求人が顧問先に対して債務保証を行ったのは1社に対してのみであり、それ以外の顧問先に対して金銭の貸付け及び債務保証を行っていないことから、請求人が税理士業務として、顧問先に対して金銭の貸付や債務保証を一般的に行っているとは認められない。 したがって、請求人の顧問先に対する金銭の貸付けや債務保証は、たとえそのことによって請求人に事業収入の増加等を期待するところがあったとしても、税理士の事業の遂行上、客観的一般的に通常必要とされるものとはいえないことから、本件損失は事業所得の金額の計算上必要経費に算入されない。(平11.6.30東裁(所)平10-209)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平100033
- 裁決年月日
- 平成11年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904262
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/26減価償却費/2取得価額(建物)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №57・138ページ
要旨
○ 請求人は、本件利子等は所令第126条に規定する取得価額に該当しないことから、所令第7条に規定する資産の取得に要した金額とされるべき費用に該当しないので、同条に規定する開業費である旨主張するが、本件利子等は、請求人が本件建物等を取得することを基因として支出されたものと認められるところ、非事業用資産を使用しないまま譲渡した場合の借入金利子は、所法第38条に規定するその資産の取得に要した金額として当該資産の取得費と解されている。したがって、本件利子のように事業開始までの借入金利子は、所令第126条に規定するその他当該資産の購入のために要した費用と解されるから、資産の取得に要した金額とされるべき費用に当たると認められ、所令第7条に規定する開業費の範囲から除くこととされているので同条に規定する開業費には該当しない。(平11. 6.28福裁(所)平10-33)裁決事例集 №57・138ページ
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平100033
- 裁決年月日
- 平成11年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904262
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/26減価償却費/2取得価額(建物)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №57・138ページ
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平100032
- 裁決年月日
- 平成11年6月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904231
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/23賃借料、使用料/1地代家賃
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、店舗及び倉庫の地代家賃は、その全額を必要経費と認めるべきである旨主張するが、飲食店は、昭和63年7月以降閉鎖し、当該店舗は何ら業務の用に供されていないことから、店舗に係る地代家賃は、業務上の必要経費とは認められず、また、倉庫に係る地代家賃については、倉庫の一部が、自動販売機による清涼飲料水の販売業務の用に供されることとなっていることから、その業務の遂行上必要である部分を明らかに区分できる場合には、当該必要である部分に相当する金額を必要経費に算入することができる。(平11. 6.24福裁(所)平10-32)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平100032
- 裁決年月日
- 平成11年6月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200901054
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/4金銭の貸付けに係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自動販売機による清涼飲料水等の販売はれっきとした小売業であり、その所得は、事業所得である旨主張するが、自動販売機による清涼飲料水等の販売業務に費やした精神的あるいは肉体的労力の程度、人的及び物的設備の規模等から、独立した事業としての社会的客観性を有するものとはいえず、社会通念上事業といえる実態をもったものとは認められないので、当該業務は、雑所得を生ずべき業務となる。(平11. 6.24福裁(所)平10-32)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平100032
- 裁決年月日
- 平成11年6月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200901030
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/3事業、業務の認定
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、休業中の飲食店は、営業再開のときもあると考え、食堂組合を脱退せず、また、食堂組合費等の諸会費を支払ってきたことから、依然として事業を営んでいる旨主張するが、飲食店は、昭和63年7月に閉鎖し、以後、賃借店舗は放置された状態のまま営業を再開することなく、平成10年12月末で賃借店舗を明け渡していることから、事業を営んでいるとは認められない。(平11. 6.24福裁(所)平10-32)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平100032
- 裁決年月日
- 平成11年6月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904050
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/5旅費、交通費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自宅から自動販売機の設置場所に赴く際などにバス等を利用しているものであるから、交通費は、必要経費と認めるべきである旨主張するが、自宅から自動販売機の設置場所までの距離が約1.2キロメートル、徒歩約15分であり、バスを利用すると、当該バス路線からみて、かえって利便性が悪くなること等からして、交通費のすべてが業務の用に供されたものとは客観的に認めることはできない。したがって、当該交通費は、家事関連費とみるのが相当であり、当該業務の遂行上必要な部分を明らかに区分することができないので、必要経費の額に算入することはできない。(平11. 6.24福裁(所)平10-32)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100161
- 裁決年月日
- 平成11年4月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901053
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/3商品取引に係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の行う本件商品取引は、その取引回収、取引枚数及び資金量等から、事業所得を生ずべき事業に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は①商品取引会社の外務員からの勧誘により本件商品取引を開始したのであるが、それ以前において商品先物取引に関する職業に携わったことはなかったこと、②本件商品取引を遂行するために従業員を雇用したり、特別の物的設備を設けていたわけではないこと、③本件商品取引に関する情報は専ら商品取引会社の資料により得ていたのであって、さしたる専門的調査や特別の情報収集を行っているわけではないこと、④生活の資のほとんどを給与所得及び農業所得から得ていたこと、⑤本件商品取引に係る売買注文を出勤前に電話で行うなど会社役員等としての勤務の傍らで本件商品取引を行っていたこと、⑥その資金も特別な調達手段を持たずに自己資金の範囲内であったこと、⑦本件商品取引の取引回数はきん少であり、反復継続的な取引とは認められないこと、⑧平成5年から平成9年までの本件商品取引により多大な損失が生じており、相当期間安定した収益を得ていないこと、⑨平成5年に行った本件商品取引については事業として考えておらず、申告していないこと及び⑩本件商品取引は継続して行われていないこと等が認められ、これらのことを総合勘案すると、本件商品取引は一般社会通念により事業として認められる社会的客観性が具備されているとは認められない。(平11. 4.27東裁(所)平10-161)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平100034
- 裁決年月日
- 平成11年4月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901053
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/3商品取引に係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、商品先物取引は、営利を目的とした経済的に行ったものであり、事業所得に該当するから損益通算すべきである旨主張する。 しかしながら、商品先物取引が「対価を得て継続的に行う事業」に該当するかどうかは、営利性継続性のほか、社会的客観性が認められなければならず、また、相当安定した収益を得られるという可能性がなければならないものと解される。 本件は、商品先物取引が投機性の著しいもので事業に馴染みにくい性格を有しているところ、請求人の商品先物取引には社会的客観性も認められないので、「対価を得て継続的に行う事業」とは認められず゜、事業所得ではなく雑所得であり、事業所得と損益通算はできない。(平11.4.23熊裁(所)平10-34)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平100054
- 裁決年月日
- 平成11年3月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904290
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/29外注費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、受注先の工事部門の責任者に対する外注費として計上した金額は、同人からの要請により、同人作成の水増しした工事出来高計算書を基に受注先に工事代金を請求し、受領後に同人に返還したものであり、水増しした工事代金(預り金)の返還に当たるものであり、水増しした工事代金(預り金)を総収入金額に計上していることから、当該外注費計上額は、必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が受注先に工事代金を水増請求したとは認められず、請求人と受注先との取引は、正常な取引であったことが認められることから、当該外注費計上額は預り金である水増しした工事代金の返還には該当しないので、預り金を総収入金額に計上しているから、必要経費にされるべきであるとの請求人の主張は採用することはできない。(平11. 3.31高裁(所・諸)平10-54)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平110022
- 裁決年月日
- 平成11年3月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904340
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/34保証債務の履行損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、K農協から、同農協の代理理事であった当時に、M社との取引等に任務懈怠があったとして提訴され、利害関係人である他の役員6名とともに損害賠償金152,084千円を支払うことで和解し、自己の負担額83,656千円について本件土地の譲渡代金80,000千円全額を充てて履行したが、当該損害賠償金は連帯債務であり請求人の負担額のうち利害関係人の平等負担額21,797千円を超える金額61,858千円について、利害関係人に対し求償権を有することとなり、その行使ができないため回収できないのであるから、本件譲渡は所法第64条第2項の特例が認められるべきである旨主張する。しかしながら、和解条項には、支払った金員について相互に求償しない旨定められていること及び当該損害賠償金の各人の負担額は、勤務形態及び役職等を加味した責任割合で算定された自己の債務であることが認められ、求償権は発生しないので、同条の特例は適用できない。(平11. 3.31仙裁(所)平11-22)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100143
- 裁決年月日
- 平成11年3月26日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200902011
- 争点
- 9事業所得/2所得の発生/1収入すべき時期/1医療保険業に係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、歯列矯正の治療では矯正装置を装着した日に人的役務の提供が完了したと解されるから、歯列矯正の治療に係る治療費は、矯正装置を装着した日にその全額を収入として計上すべきである旨主張するが、本件治療費は、歯列矯正の治療全体を通じた基本料としての性格を有するものであること及び矯正装置を装着した日においてその支払を法的に患者等に請求し得るものではないことから、矯正装置を装着した日に収入すべき金額としてそのすべてが確定していると認めることはできない。(平11. 3.26東裁(所諸)平10-143)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平100036
- 裁決年月日
- 平成11年3月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200903082
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/8補償金等に係る収入金額/2和解金、違約金、損害賠償金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №57・127ページ
要旨
○ 請求人は、請求人を開設者とする本件診療所の開設が2ヶ月遅れたことを原因とする本件訴訟を提起し、和解に至り、本件和解金を受領したが、本件和解金は、請求人がCを開設者とする診療所を開設し診療収入を得ていることを理由とする収益補てん及び経費補償ではなく、本件訴訟の裁判長が請求人の精神的肉体的苦痛を理解してくれたことにより請求人がAと和解したものであるから、精神的肉体的苦痛に対する対価である旨主張する。しかしながら、本件合意書に定める損害賠償の積算根拠は、①本件診療所の開設に伴う医療機器のリース料及び借入金の元利返済金、②光熱費、修繕補修費、家賃及び看護婦・医師等の人件費及び③請求人の得べかりし収入及び税金負担分であり、請求人は、本件訴訟において、この損害賠償の積算根拠及び本件診療所に代えてCを開設者とする診療所として開設せざるを得なかったことによる医療収入の実際の損害の内容を明らかにし、これに基づいてAと和解したものと認められ、本件訴訟において、精神的肉体的苦痛を主張した書面はないとする請求人の答述及び本件和解金は請求人に対する所得補償として支払った旨のBの申述からも精神的肉体的苦痛の対価として和解したものとは認められず、また、これを証する証拠書類の提出もないから、本件和解金は、請求人の精神的肉体的苦痛に対する対価とは認められない。そうすると、本件和解金は、請求人の本来所得となるべきものや得べかりし利益を喪失した部分を受領したもので、請求人の業務の遂行により生ずべき事業所得に係る収入金額に代わる性質を有するものと認められる。(平11. 3.24札裁(所)平10-36)裁決事例集 №57・127ページ
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平100076
- 裁決年月日
- 平成11年3月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904222
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/22支払利子、割引料/2土地等の取得のための借入金利子
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税理士業という継続している事業の中で事務所の移転・拡張がなされたのであるから、本件土地の取得に要した借入金利子等は、当然事業の必要経費に算入すべきであり、また、「建築確認通知を受けた日」という法的根拠もない日時で必要経費に該当するか否かを判断すべきではない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件土地を取得した後、約2年2か月余りの間は草刈りをした程度で何ら手を加えたり利用した事実が認められないことから、本件土地は「業務の用に供される資産」には該当せず、借入金利子等は事業所得の必要経費に算入することはできない。また、一般的には、工事着工の日をもって「業務の用に供した日」と認めるのが相当であるが、建築工事に着工した日が判然としないこと及び建築確認通知を受けた日以降事務所の移転を行うまでの日程が滞りなく推移していることからすると、建築確認通知の日をもって本件土地が業務の用に供されたと認定することに何ら問題はなく、請求人の主張には理由がない。(平11. 3.23名裁(所)平10-76)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100123
- 裁決年月日
- 平成11年3月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904241
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/1事業上の債権の存否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、異議調査の担当職員に提出した金銭消費貸借契約証書等及び貸倒れに係る明細表をもって、貸付け及び貸倒れがあったと主張する。しかしながら、請求人が貸付けと主張するもののうち、①金銭消費貸借契約証書等の貸付けの事実を証する書類がなく、かつ、その貸付けのために借り入れたとする資金も請求人の土地取得に充てられているもの、②金銭消費貸借契約証書等に貸主、元金、利息、日付、元金の返済期限等の定めがなく、証拠資料が不完全で貸付けの事実を認められないもの、③金銭消費貸借契約証書等から請求人の貸付けではなく、請求人の関係法人が貸付けたと認められるもの、④貸付けた当時使用されていなかった借用証書を使用したと認められ、かつ、その貸付けのために借り入れたとする資金も請求人の関係法人の土地取得に充てられていると認められるものなどがあり、結局、貸付け及び貸倒れがあったと認められるものは、請求人及び原処分庁の双方に争いがない2件である。(平11. 3.12東裁(所)平10-123)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100123
- 裁決年月日
- 平成11年3月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901054
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/4金銭の貸付けに係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成2年4月から貸金業の看板を掲げて事業を開始したと主張する。しかしながら、本件は、人的・物的設備を有していたとは認められず、本件貸付けに係る貸付金と認められるのは2件であり、しかも、相当期間安定した収益が得られるよう営んでいたとは認められないことから、本件貸付けは、所得税法上の事業所得を生ずべき事業に該当する社会的客観性を有しているものとは認められず、本件貸付けに係る所得は所法第35条第1項に規定する雑所得に該当する。(平11. 3.12東裁(所)平10-123)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100119
- 裁決年月日
- 平成11年3月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901054
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/4金銭の貸付けに係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が営む写真の撮影及び販売は、請求人の長男が主宰する法人からの収入のみであること、その額も年額で一律に決められていること、広告宣伝活動も行っていないこと、特段の物的設備もないこと、撮影用機材も一般的に使用されている普及型のものであること、開業以来連年多額の損失が発生していること等の事実を総合勘案すれば、社会通念上、事業所得を生ずべき事業というまでには至っていないというべきである。(平11. 3. 9東裁(所)平10-119)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平100033
- 裁決年月日
- 平成10年12月3日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200902019
- 争点
- 9事業所得/2所得の発生/1収入すべき時期/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成4年分の収入金額に平成3年分及び平成5年分の収入が繰り入れられており、過大である旨主張するが、請求人の工事売上の収入金額への計上方法は、小口工事を除き契約ベースで行われていることからすると、原処分庁が平成3年及び平成4年の各工事について、工事完成基準により収入金額への計上時期を判断し、平成4年分の収入金額を算定した原処分は適法である。(平10.12. 3名裁(所)平10-33)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100036
- 裁決年月日
- 平成10年10月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901053
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/3商品取引に係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の行った商品先物取引に係る業務は所令第63条第12号の「対価を得て継続的に行なう事業」に該当する旨主張する。しかしながら、対価を得て継続的に行う事業に該当するかどうかは、その行為が、営利性、有償性を有し、かつ、継続性、反復性を有するだけでなく、企画遂行性の有無、その行為に費やした精神的・肉体的労力の程度、人的・物的設備の有無、資金の調達方法、その経済行為の目的、その者の職業(経歴)、社会的地位、生活状況及びその行為をすることにより相当程度の期間継続して安定した収益を得られる可能性等の客観的な諸要素を総合的に検討し、一般社会通念に照らして判断すべきであり、その行為が事業としての社会的客観性を具備していることが必要であると解されているところ、請求人の場合、①A監査法人等からの給与収入により生計を立てていること、②A監査法人での勤務の合間に本件先物取引を行っていること、③従業員を雇用せず、家庭用の電話等の設備しかないこと、④主に定期預金の解約金や株式の売却収入を資金としていること等から、請求人はA監査法人における勤務を本業とし、本件先物取引はその勤務の傍ら行っているにすぎないと認められる。また、請求人の商品先物取引に対する経験は少なく、本件先物取引が投機性の強い取引であることを考慮すると、請求人が本件先物取引によって利益を得るとしても、偶然性の強いものと認められ、事実、請求人は本件先物取引において相当の損失を被っていることからしても、本件先物取引には継続的に相当程度の安定した収益を得られる可能性があったとは認められない。以上のことを総合的に判断すると、本件先物取引は、営利性、有償性、継続性及び反復性がないとはいえないものの、事業といえるためのその他の諸要件を欠き、事業としての社会的客観性が具備されているとはいえず、所令第63条第12号に規定する「対価を得て継続的に行なう事業」に該当するとは認められない。(平10.10.16東裁(所)平10-36)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100003
- 裁決年月日
- 平成10年7月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904359
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/35損害賠償金/2その他の損害賠償金
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、外務員として負担した本件損害金は、所属会社との契約における損害賠償条項に基づくものであり、請求人の事業遂行上発生したやむを得ない損失であるから、事業所得の計算上必要経費として認めるべきである旨主張する。 しかしながら、①本件取引による損害金は、会社に売却注文をした顧客が負担すべきものであること、②請求人には本件取引において故意、過失又は懈怠がないこと、③会社は、顧客が本件取引による損害の補てんをしないことから、その債権保全のため表向きの理由を歩合外務員契約の損害賠償条項に求めて請求人に本件損害金を支払わせたものであること並びに④会社と顧客との間の損害賠償請求訴訟の和解条項として、顧客が会社に対して本件取引の損害に伴う填補賠償債務を負担していたこと及び会社には何の責任もなかったことを認めることを確認して和解していることから、請求人が会社に支払った本件損害金は、顧客が負担すべき本件取引の損害に伴う?補賠償債務の一部を請求人が代わって負担したものであり、請求人の事業所得を生ずべき業務について生じた損害賠償金に当たるとは認められない。 したがって、本件損害金を請求人の各年分の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することができない。(平10.7.3東裁(所)平10-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090192
- 裁決年月日
- 平成10年6月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901059
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/5事業所得と認めなかった事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No55・53ページ
要旨
○ 請求人の絵画業務については、人的・物的設備が備わっておらず、しかも、本件絵画業務の取引実態は、絵画の購入から売却までそのすべてを特定の画廊に任せて取引するというものであり、請求人が本件絵画業務に費やす精神的、肉体的労力は低く、自己の危険と計算における企画遂行性にも乏しいことが認められ、また、その営利性も極めて乏しいことから、本件絵画業務は事業所得を生ずべき事業としての社会的客観性を有するものとは認められない。(平10. 6.25東裁(所)平 9-192)裁決事例集No55・53ページ
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090113
- 裁決年月日
- 平成10年6月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200999000
- 争点
- 9事業所得/5その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が請求人の申告していなかった収入金額を各年分の事業所得の金額に加算して原処分を行ったことに対し、自らの収支計算の基礎とした資料の記録及び保存が不十分であり、収入金額の計上漏れとともに、必要経費の計上漏れもあるから、各年分の事業所得の金額は、同業者の所得率による推計の方法により算定すべきである旨主張する。しかしながら、原処分庁は、調査担当者が請求人の取引先等を調査するなどして確認した各年分の収入金額並びに青色申告決算書、本件メモ等及び領収証等により確認した各年分の必要経費に基づき、各年分の事業所得の金額を実額計算により把握の上更正したものであるから、請求人の主張は採用できない。(平10. 6.19広裁(所)平 9-113)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平090087
- 裁決年月日
- 平成10年5月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904190
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/19家事関連費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件建物の1階ないし2階部分は事業用、3階部分は家事用として使用している旨主張するが、2階部分は、事業用部分と家事用部分の明確な区分がされていたわけでなく、必要に応じて適宜事業の用に利用されていたものと認めるのが相当であり、2階部分に係る家賃は、必要経費の額に算入することはできない。(平10. 5.28名裁(所)平 9-87)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090095
- 裁決年月日
- 平成10年4月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904212
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/2雇人費の額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、いとこである非常勤医師Aが、(1)請求人の病院経営に参画していること、(2)医師等のあっせんを行っていること、(3)看護婦の研修を行っていること、(4)病院職員の健康診断を行っていること及び(5)当直日誌等に記載していない日にも勤務していることから、同人に対する報酬は、全額必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、(1)Aの助言により病院経営が改善されたと認めることはできず、(2)勤務する職場へ知人等の就職のあっせんを行うことはよくあることであり、そのことをもって業務の遂行上必要な報酬とすることはできず、(3)看護婦に対する研修が実施されたと認めるに足る証拠の提出もなく、(4)職員の健康診断も通常の勤務時間内にできる一般的な仕事である上、当該健康診断は他の非常勤医師も行っているところ、同人の日給相当額は45,000円であること及び(5)当直日誌等に勤務したことを裏付ける資料の提示がないことから、Aの勤務状況は他の非常勤医師の勤務内容と異なるものではなく、Aに対する報酬はその勤務内容からみて不相応に高額と認められ、当該報酬のうち他の非常勤医師の日給相当額を上回る金額は、業務の遂行上必要性はなく、必要経費に当たらないと認めるのが相当である。(平10. 4.24広裁(所)平 9-95)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090096
- 裁決年月日
- 平成10年4月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904221
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/22支払利子、割引料/1必要経費性
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が取締役であるA社の法人税調査において、A社から請求人に対する貸付金と認定された金額について、当該貸付金は請求人の事業上の資金に充てられたものであり、本件借入金に係る支払利息は、事業所得の金額の計算上、必要経費の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、(1)法人税調査の担当者は、A社から請求人に対する貸付金があると認定したものであり、当該貸付金が請求人の事業に対する貸付けであると認定したものではないこと、(2)請求人の事業に係る総勘定元帳及び青色申告決算書には、A社からの借入金及び本件支払利息に関する記載が一切ないこと、(3)本件当座預金には請求人の事業上のものとは認められない出金があること及び(4)本件当座預金の入出金の明細を確認できるものはないことから、本件当座預金の年末残高が請求人の青色申告決算書に計上され、本件当座預金に本件普通預金から預け替えられた入金があることをもって、A社から請求人に対する貸付金が請求人の事業上の資金に充てられたものと認めることはできない。さらに、A社が、請求人に対する貸付金に係る受取利息を請求人の経営する病院からの受取利息として収益に計上していることをもって、当該貸付金が請求人の事業上の資金に充てられたものとすることはできない。(平10. 4.24広裁(所)平 9-96)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090080
- 裁決年月日
- 平成10年3月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904261
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/26減価償却費/1減価償却資産の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、歯科診療用の本件いすに係る支出について、(1)各々の部品の価格は、いずれも200,000円未満であること、(2)取り替えた部品と従来から使用していた本体とは明らかに色合い、老朽度合が相違していること、(3)仕入先が納品書を数枚に分けて発行していること(4)科目処理については、関与税理士が関与したことなどをあげ、当該支出額は、取替部品の取得のためのものであり、その全額を必要経費の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、(1)本件いすの仕入先の代表者は、本件いす及び本件各部品を納入するに当たって、請求人より納品書を本体と部品に分けて発行し、各部品についてもさらに区分けして発行するよう依頼された旨及び納品書に本体と同じ記号番号が付してあるものは、本件いすの基本装備であり、それ以外のものはオプションである旨答述していること、(2)本件各部品の納品書は発行日付はばらついているが伝票番号は連続していること、(3)本件いす本体と本件各部品は一体となって機能するものであることからすれば、本件各部品は、本件いす本体に取り付ける部品として発注され、納品されたものと考えるのが自然であり、本件各部品に係る支出額は本件いすの取得費に含めるのが相当である。(平10. 3.31広裁(所)平 9-80)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090080
- 裁決年月日
- 平成10年3月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904211
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/1雇用等の事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、Aがレセプトのチェックをするなど請求人の事業に従事し、給与の支払を受けていることは事実であり、給料賃金として認めるべきである旨主張するが、(1)Aの勤務の事実及び勤務実績を裏付ける記録がないこと及びAが実際に受領したことを明らかにする受領証等がないから、Aが実際に仕事をしていたとは確認できないこと、(2)Aは、当時、昼間は他の勤務先に勤務しており、月末から月初の間におおむね月間80時間従事していたことは不自然なものであること、(3)Aは、仕事の対価の額は1時間当たり1,000円にて計算し、その従事した時間を記載したものは作成していない旨申述しているが、同人に支払われたとされる金額には千円未満の端数がついており、その申述は不自然であり、にわかには信じ難いこと、(4)A名義で作成された書面の写しには、平成2年分及び平成3年分に受領した賃金の額が記載されているが、Aは、異議担当者に対して、当該書面に記載した賃金の額は、請求人に言われた金額を記載した旨申述していることから、実際にAが受領したことを裏付ける資料から記載されたものではなく、その記載内容には疑義があり、また、不定期に給与を支払い、それを月末にまとめて計上したのであれば、支払の都度作成された明細書等が存在しなければならないところ、このような証拠書類の提出がないことからしても、Aが請求人の事業に従事した事実は認められない。(平10. 3.31広裁(所)平 9-80)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090080
- 裁決年月日
- 平成10年3月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904190
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/19家事関連費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業に関連した支出については、必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、これを請求人の計上した各費目ごとに検討すると、(1)支払先から受領した領収証の金額を改ざんすることにより、各費目を過大に計上しているものがあること、(2)家事費及び家事関連費の支出を仕入れに計上しているものがあること、(3)請求人の総勘定元帳には、支払日付、支払方法、支払先及び支払金額のみが記載されていること及び(4)請求人が事業上の必要経費であると申し立てた理由は、請求人の記憶に基づいたものであり、支出当時の記録に基づいたものではないことなどから、請求人の主張する支出を必要経費として認めることはできない。(平10. 3.31広裁(所)平 9-80)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090080
- 裁決年月日
- 平成10年3月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904362
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/36青色申告の特典/2事業専従者給与
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の元妻Aの通称がBであり、Aが、請求人の事業に従事して事業専従者給与の支払を受けていたことは事実であるから、同人に係る専従者給与を必要経費として認めるべきである旨主張するが、(1)A自身がBの通称で呼ばれていた事実はなく、また、請求人の事業の手伝いをしたこともなく、給与を受け取ったこともない旨申述していること、(2)Bなる人物は、源泉徴収票に記載された住所地に住民登録がされていないこと、(3)各年分において、Bに対して給与を支給しているにもかかわらず、社会保険料を控除していないこと、(4)請求人とAは、昭和61年4月27日に結婚し、昭和62年2月14日には別居しているにもかかわらず、その前後においても継続して専従者給与を支給したごとく総勘定元帳に記載しているが、その前後の部分については、請求人は必要経費に算入すべき旨主張していないこと、(5)元従業員が請求人の妻は診療室で仕事をしたことはなく、会ったこともない旨申述していることからすれば、請求人の答述は不自然であり、信ぴょう性がないものといわざるを得ず、BとAが同一人物であると認めることはできず、さらに、Bなる人物が請求人の配偶者として請求人の事業に従事し、専従者給与の支給を受けていたとは認められないことから、事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平10. 3.31広裁(所)平 9-80)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090080
- 裁決年月日
- 平成10年3月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200903990
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/17その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、(1)領収証控えの不鮮明箇所は、単なる誤びゅうの訂正であること、(2)領収証控えの書換え等の事実はないこと、(3)領収証は、患者の求めによりまとめて発行する場合があり、領収証控えの金額及び日付が記帳の売上計上金額、日付と相違する場合が生じるのは実務上やむを得ないこと及び(4)自由診療収入計上の原始記録は、患者カルテの自由診療記録簿であり、領収証控えに関する指摘は自由診療収入除外の根拠にならないことから、原処分庁が行った収入除外の事実認定及び除外額の推計は、理由がない旨主張する。そこで、当審判所が調査したところによれば、平成2年分の自由診療の収入除外について、元従業員及び患者の申述がほぼ一致することからすると、その申述内容は信ぴょう性が高いものと認められること、また、領収証控えに残っている筆圧により確認できる金額は、領収証控えに記載してある金額とかなり相違するものであり、相互に関連性が認められないことからすれば、単なる書損とは認められず、さらに、領収証控えの不鮮明箇所は単なる誤びゅうの訂正である旨の主張については、書き換え後の金額と書き換え前の金額との間に関連性が認められず、「自費」という文字も抹消されていることからすれば、自由診療に係る収入金額を書き換えることにより除外したものと認められ、いずれも除外された収入金額と認めるのが相当である。しかしながら、平成3年分の自由診療収入の除外の額について、原処分庁は、自由診療収入の領収証控えはすべて書き換えられており、真実の領収証控えの提示がないから、実額により算定することができないとして、平成2年分の自由診療収入に係る調査額に対する除外額の割合(記帳に対する脱漏割合)を基礎に推計により算定しているが、別冊の領収証控えに書き換えた事実のみをもって平成2年分と同様に収入金額を除外していると認めることはできず、推計により収入金額を加算することは相当ではない。(平10. 3.31広裁(所)平 9-80)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090080
- 裁決年月日
- 平成10年3月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904213
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/3親族に対する給料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、昭和60年1月から平成元年2月までの間の請求人の弟Aに係る給与賃金及び外注費について、請求人とAとは所法第56条に規定する「生計を一にする」という極めて形式的な要件を根拠に技工士の人件費自体を認めないことは違法・不当である旨主張する。しかしながら、Aは、請求人の母と同居しており、請求人の元妻は、請求人の母及びAと食事を共にしていた旨申述していることから、それぞれ独立した生活環境にあるとはいえず、Aと請求人は同一の生活共同体に属し、日常生活の資を共通にしているものと認められる。また、(1)Aの現在の住居の近隣住民は、Aは昭和63年の終わりころに現在の住所に移転した旨申述していること、(2)Aの現在の住居の家屋については、日常生活に必要不可欠と認められる電気及び水道は、平成元年2月ころまでほとんど使用されていないこと、(3)Aの現在の住居の近隣住民の申述を裏付けるように、平成元年2月28日にAが結婚していることなどから、Aが現在の住居の家屋に居住し始めたのは、平成元年2月ころと認めるのが相当である。そうすると、Aは、同人が婚姻するまでは、請求人と生計を一にする親族に該当すると認めるのが相当であり、原処分は適法である。(平10. 3.31広裁(所)平 9-80)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090080
- 裁決年月日
- 平成10年3月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904211
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/1雇用等の事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が架空の給料賃金の支払先であるとしたAについて、請求人の弟の妻の通称がAであり、請求人の弟の妻が請求人の事業に従事したことは事実であることから、必要経費として認めるべきである旨主張するが、(1)請求人の元妻は、そのような女性が働いていることはまずなかったと思う旨申述していること、(2)元従業員が技工士(請求人の弟)の奥さんは診療室で仕事をしたことはなく、会ったこともない旨申述していること、(3)請求人の弟の近隣の者が、請求人の弟の妻は、家事以外にアルバイトとか他の仕事はしていない旨申述していること、(4)請求人のAの勤務状況に関する申述が変遷していること及び(5)昭和60年から給料を支給しているにもかかわらず、正式に勤務を始めたと主張する昭和61年11月以降においても、社会保険料を控除していないことなどからすれば、Aが、請求人の事業に従事し、給料の支給を受けていたとは認められない。(平10. 3.31広裁(所)平 9-80)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平090021
- 裁決年月日
- 平成10年3月17日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200904100
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/10福利厚生費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、領収書等に具体的な商品等の記載がなく、支出の内容が不明であり、事業との関連性が認められないもの及び支払の事実が確認できないものについては福利厚生費に該当せず、必要経費の額から減算すべきである旨主張する。しかしながら、本件福利厚生費については、(1)従業員との食事代及び焼肉会等の費用であること、(2)従業員の慰安旅行等の費用であること、(3)従業員で作っているミニバレーボールチームのユニフォーム代及びその練習に係る費用であること等が認められることから、その支払は従業員の福利厚生のためのものであり、少なくとも領収書の保存が有るものについては、必要経費とすべき支払であると推認され、原処分庁が必要経費の額から減算した福利厚生費のうち、領収書の有るものについては、各年分の必要経費の額に算入することが相当である。(平10. 3.17福裁(所・諸)平 9-21)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平090021
- 裁決年月日
- 平成10年3月17日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、各年分の諸材料費のうち、領収証等に具体的な商品名等の記載がなく、支出内容が不明であることから、事業との関連が認められないものについて、家事関連費に該当する旨主張する。しかしながら、本件諸材料費については、(1)蘭をフラスコ内で培養するために必要不可欠なバナナ、ジャガイモ等を取引先から購入していることが認められること、(2)これらの購入に係る領収証等の保存が有ること、(3)請求人の作業所に設置された冷蔵庫には、多量のジャガイモが保存されており、その量は家事用とは認められないこと等から、必要経費として支出されたものであると推認され、本件諸材料費は必要経費の額に算入すべきである。(平10. 3.17福裁(所・諸)平 9-21)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平090021
- 裁決年月日
- 平成10年3月17日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200903990
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/17その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A市農協に係る各年分の収入金額について、振込手数料相当額を控除していることが認められるので、この金額を加算し、また、原処分庁は、請求人のA市農協に係る各年分の収入金額の一部について、帰属年分を誤って算定していることが認められるのでこの金額を減算したところ、原処分庁主張額を下回ることから、原処分はその一部を取り消すべきである。(平10. 3.17福裁(所・諸)平 9-21)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平090021
- 裁決年月日
- 平成10年3月17日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200904063
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/6交際費/3認めた事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、領収書等に具体的な商品等の記載がなく、支出の内容が不明であり、事業との関連性が認められないもの及び支払の事実が確認できないものについては接待交際費に該当せず、必要経費の額から減算すべきである旨主張する。しかしながら、必要経費の額から減算した交際費については、(1)取引先等に対する接待及び贈答等に係る費用であること、(2)県内外からの見学者に対する接待等に係る費用であること等が認められることから、少なくとも領収書の保存が有るもの及び祝儀等で領収書の保存は無いが、その支払の事実が明らかなものについては、必要経費とすべき支出であると推認され、本件接待交際費のうち、領収書の有るものについては、各年分の必要経費の額に算入するのが相当である。(平10. 3.17福裁(所・諸)平 9-21)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平090057
- 裁決年月日
- 平成10年1月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200902014
- 争点
- 9事業所得/2所得の発生/1収入すべき時期/4建築請負収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090069
- 裁決年月日
- 平成10年1月27日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200904064
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/6交際費/4認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が所有するモーターボート(以下「本件船舶」という。)を顧客等の接待に頻繁に使用しているから、本件船舶の所持、使用に係る費用(以下「本件費用」という。)は事業所得の金額の計算上、必要経費の額に算入すべきである旨主張する。しかしながら、本件費用は、主として請求人の趣味、娯楽に係る家事上の経費と認められるものの、本件費用の中には事業と何らかの関係があるものが含まれていることも一概に否定はできないが、その主たる部分が所得を生ずべき業務の遂行上必要であるとは認められず、また、その必要である部分も明らかに区分できないことから、本件費用は必要経費に算入することはできない。(平10. 1.27広裁(所)平 9-69)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090082
- 裁決年月日
- 平成9年12月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No54・141ページ
要旨
○ 請求人は、従業員であり請求人の母親である者の死亡に伴い支出した本件弔慰金及び本件香典は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、本件弔慰金については、その支払理由があいまいであり、かつ、その金額の計算方法も不動産所得の基因となる建物の管理等の労務の対価及び建築後の経過年数を用いているなど合理性、整合性がないことから、事業と直接の関連を有し、客観的に通常かつ必要な費用であるとは認められない。本件香典については、葬儀費用の負担者は喪主である請求人であり、本件香典を手向けた者と受取人である喪主は請求人自身であると認められることから、香典として経理処理等をしたことをもって、事業遂行上客観的に通常必要な費用であるとは認められず、仮に業務関連部分があるとしても、家事関連費とみるのが相当であり、業務遂行上必要である部分を明らかに区分することができないから、所令第96条第1号及び第2号に規定する経費に該当せず、その全額について必要経費に算入することはできない。(平 9.12.10東裁(所)平 9-82) 裁決事例集No54・141ページ
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090071
- 裁決年月日
- 平成9年12月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904248
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/8貸倒の判定(回収不能と認めなかった事例)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件患者の歯科治療に係る治療費のうち支払を受けていない金額を売上げに計上しなかったのは、本件患者が最後に来院した日から1年を経過して治療費を請求したにもかかわらず、本件患者からは治療費の一部しか入金がなく、また、本件患者から装着した義歯を紛失したとの連絡があったため、残金の支払については、後日相談して決定する旨話し合ったことなどの経緯から、本件患者は当該残金を支払う意思がなく、当該残金の支払は受けられないと判断したこと等によるものである旨主張する。しかしながら、当該残金の支払は当事者間で後日相談して決定する旨話し合ったものの、その後年末までに当該相談をした事実は認められないことから、当事者間においては何ら具体的な交渉は行われておらず、このような状況では、当該残金の回収の見込みがないことが客観的に確実となることが係争年中に確定したとはいえない。また、請求人が主張する理由のみでは当該残金が係争年中において回収の見込みがないことが客観的に確実であることを立証しているとはいえないから、当該残金は貸倒損失とは認められない。(平 9.12. 1東裁(所)平 9-71)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平090010
- 裁決年月日
- 平成9年11月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904190
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/19家事関連費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件水道光熱費の額は、家事費と一体となっており、業務の遂行上必要である部分が明らかでないから、必要経費に算入すべきでない旨主張する。しかしながら、請求人の使用状況を調査したところ、3階建ての建物の1階は、事務所等であり、冷暖房設備や照明器具等のほか金属切断機を使用し、また、来客の接待や便所における排水及び清掃等のために水道及びガスを使用していることから、事業用部分が含まれていることは明らかである。また、請求人及び妻の生活実態を見ると、一日の大半を業務に従事していることが認められるから、請求人の主張する事業用割合は相当と認められるので、当該事業用割合に相当する部分の金額については必要経費に算入されるべきである。(平 9.11.13福裁(所)平 9-10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090049
- 裁決年月日
- 平成9年10月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904222
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/22支払利子、割引料/2土地等の取得のための借入金利子
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、父から事業を承継した時に、父の所有する不動産及びゴルフ会員権並びに父が同不動産を取得するために借り入れた借入金及び同会員権を取得するために借り入れた借入金をいずれも請求人の事業用資産及び負債として引き継いだと認識していたものであるから、これらの借入金に係る支払利子は請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、不動産及びゴルフ会員権は、事業承継後においても、いずれも父名義のままで、使用収益も父が行い、父が死亡した後は請求人らの相続財産となっており、また、請求人の事業の用には供されていないこと並びに父が不動産を取得するために借り入れた借入金は、事業承継後請求人が新たに借り入れた借入金で返済しているが、当該借入金は請求人の事業に関連性がないことから、これらの借入金に係る支払利子は所法第37条に規定する必要経費には該当しない。(平 9.10.29東裁(所)平 9-49)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090016
- 裁決年月日
- 平成9年9月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904120
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/12通信費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁が、請求人の業務の遂行上必要な支出であることを記録等によって明らかにしていないとして否認した金額のうち、自動車電話に係る通話料は事業所得を生ずべき業務の遂行上必要であり、かつ、その必要である部分を明らかにすることができるから、必要経費として認めるのが相当である。(平 9. 9.30広裁(所)平 9-16)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090032
- 裁決年月日
- 平成9年9月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901049
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、水道衛生工事に係る収入について、(1)受注先に社員として採用されていること、(2)受注先からは下請工事に係る支払と給与に係る支払を別々に支給されていたこと、(3)給与として支給された金員は年末調整がされていることから、これを給与所得と事業所得に係る収入金額にそれぞれ区分すべきである旨主張するが、(1)請求人は、受注先の名目上の社員であると認められること、(2)受注先においては、給与の大半が請求人が請求した下請に係る工事代金の中から支払われていることからすると、本件収入金額はすべて事業所得に係る収入金額と認めるのが相当である。(平 9. 9.30広裁(所)平 9-32)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平090003
- 裁決年月日
- 平成9年9月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904242
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/2貸倒損の計上時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、売上先が破産の申立てを行う時点で売上先の収支が極めて悪化していることから、売上債権の全額が回収できないことが明らかになったとして、同時点の年分で全額を貸倒損失として必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、本件売上債権を放棄することなく、破産手続上その権利を行使し配当を受けるため破産債権として届出をしていることからすると、債権調査期日以降でなければ、破産債権が確定せず、破産者(売上先)である債務者の資産状況、支払能力等が確定し得ないのであるから、債権調査期日以降において本件売上債権の全額が回収できないかどうかが明らかになるものと認められ、本件年分において、本件売上債権の全額を貸倒損失とすることはできない。(平 9.9.19名裁(所・諸)平 9-3)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平090007
- 裁決年月日
- 平成9年7月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904211
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/1雇用等の事実
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同居人(内縁の妻)に対して、各年分とも給料を支払っているので、事業所得の金額の計算上、必要経費として控除すべきである旨主張するが、請求人から本件給料の支払事実を証する証拠書類の提出がなく、本件給料が支払われたことを確認することができず、また、他にこれを認めるに足る証拠もないことから、請求人の主張を採用することはできない。(平 9. 7.31広裁(所)平 9-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090008
- 裁決年月日
- 平成9年7月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904241
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/1事業上の債権の存否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 司法書士及び行政書士である請求人は、(1)将来収入を得る事業のパートナーともいえる法人の倒産による当該法人への貸付金の貸倒れは、将来収入を得る事業所得を生ぜしめる事業遂行上の費用であること及び(2)請求人と当該法人との関係から、少なくとも現在の事業の遂行上生じた債権に準ずるものである旨主張する。しかしながら、(1)当該法人の倒産により、将来収入を得る事業は開始されず、収入を生ぜしめる事業を開始したとは認められないこと及び(2)司法書士及び行政書士の業務については、それぞれ司法書士法及び行政書士法でその業務が規定されており、請求人は貸金を業として行っておらず、請求人と当該法人との関係等から判断すると、金銭を貸し付けることが、客観的にみて請求人の事業と直接の関連があるとは認められないことから、本件貸倒損失は、所法第51条第2項には該当しないと判断するのが相当である。(平 9. 7. 4東裁(所)平 9-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090008
- 裁決年月日
- 平成9年7月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904239
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/23賃借料、使用料/2その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、将来収入を得る事業のパートナーともいえる法人に係る請求人のコンピュータのリース料残金の支払は、将来収入を得る事業所得を生ぜしめる事業遂行上の必要経費であり、また、当該法人がリース料を支払えなくなった場合は、リース物件を請求人の司法書士業で使用するためであったことから、事業遂行上の必要経費に該当する旨主張するが、当該法人の倒産により、将来収入を得る事業は開始されず、収入を生ぜしめる事業を開始したとは認められないこと及び請求人と当該法人との関係から、請求人が当該リース契約につき名義を貸し、当該法人の倒産によりリース料残金を支払ったことは、当該法人の借入金の代位弁済にすぎず、客観的にみて請求人の事業と直接の関連があるとは認められないことから、本件リース料残金の支払は、所法第37条第1項に規定する事業遂行上の必要経費に算入できないと判断するのが相当である。(平 9. 7. 4東裁(所)平 9-8)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平080088
- 裁決年月日
- 平成9年6月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904265
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/26減価償却費/5耐用年数
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成2年9月に3,000万円で店内改装工事を行ったが、改修年分以降の減価償却費の計算において、耐用年数を10年とすべきところ、誤って12年と適用誤りをしたものであるから、適正な耐用年数とすべきである旨主張する。しかしながら、請求人は当該店内改装工事に関し、工事代金が3,000万円である旨の申立書を提出したのみで、その工事の内容等について具体的に明らかにする説明及び証拠資料等の提示をせず、減価償却資産の耐用年数等に関する省令別表第一に定める、種類、構造又は用途及び細目を特定することができないことから、当該改装工事の耐用年数が10年であるとの確認ができないので、請求人の主張は認められない。(平 9. 6.30名裁(所・諸)平 8-88)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平080088
- 裁決年月日
- 平成9年6月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904221
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/22支払利子、割引料/1必要経費性
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、運転資金として手形借入れをした200万円及びオートローンは事業上借り入れたものであり、これらに対する支払利子は、必要経費に未計上であるから、事業所得の金額の計算上、必要経費として認めるべきである旨主張する。しかしながら、(1)運転資金として手形借入れをした200万円の支払利子について、請求人は、当審判所に対して、A銀行B支店と印刷された用紙に、借入金残高及び年間借入金利息(合計)をメモ書したものを提出し、ただ単に運転資金として借入れをしたものであると説明するのみで、当該借入金の事業との関連性及び事業遂行上の必要性について明らかにせず、また、(2)オートローンの支払利子についても、請求人はただ単に事業に使用していたと説明するのみであり、車両を事業に使用していたことを立証する具体的な証拠資料等の提出もないことから、事業の用に供したものと認定することはできず、請求人の主張は認められない。(平 9. 6.30名裁(所・諸)平 8-88)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平080088
- 裁決年月日
- 平成9年6月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904064
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/6交際費/4認めなかった事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、各年分の更正処分に当たり、平成2年分ないし平成4年分については、必要経費として接待交際費を追加認定しているが、平成元年分については追加認定をしなかったことについて、平成元年分についても、平成2年分ないし平成4年分と比較して事業内容に変化がないので、請求人が平成2年分ないし平成4年分を基にして推計した額1,000,000円を、平成元年分の事業所得の金額の計算上、必要経費として認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、(1)接待交際費としての支払明細、支払の事実を明らかにする領収書等の証拠資料の提示がないことから、請求人の主張額について、接待交際費としての支出があったかどうか明らかではなく、また、(2)支払の事実があったとしてもその具体的な接待方法を確認することができず、事業との関連性及び事業遂行上の必要性が明らかでないから、この点に関する請求人の主張は認められない。(平 9. 6.30名裁(所・諸)平 8-88)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平080088
- 裁決年月日
- 平成9年6月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904120
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/12通信費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自宅の電話料金の50パーセント及び携帯電話使用料について、必要経費として認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は当審判所に対して、月別に支払ったとする金額を記載したメモを提出したのみで、当該電話料金が事業用として使用されたものであることを具体的に説明せず、また、当該電話を事業の用に供していたことを立証する証拠資料等の提示もしなかったことから、通信費の事業との関連性及び事業遂行上の必要性が明らかでなく、この点に関する請求人の主張は認められない。(平 9. 6.30名裁(所・諸)平 8-88)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平080088
- 裁決年月日
- 平成9年6月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業用車両に係るガソリン代は、必要経費に未計上であるから、事業所得の金額の計算上必要経費として認めるべきである旨主張する。しかしながら、当該車両について、請求人はただ単に事業に使用していたと説明するのみであり、当該車両を事業に使用していたことを立証する具体的な証拠資料等の提出もないことから、事業用資産として認定することができず、請求人の主張は認められない。(平 9. 6.30名裁(所・諸)平 8-88)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080234
- 裁決年月日
- 平成9年6月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901044
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/4建築工事等に係る収入
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、(1)勤務先が一か所のみであること、(2)1日当たりの収入単価が定額であること、(3)材料費及び工具代等は勤務先が負担すること等から、請求人の所得は給与所得に該当する旨主張するが、(1)請求人と取引先の間に雇用契約がないこと、(2)労務の提供に関する消耗品費等の費用は、請求人が負担していたこと、(3)請求人は、対価の額の受領に際し、屋号を用いた領収書を発行し、また、出面及び収入金額等をノートに記録していること、(4)請求人の取引先は、請求人に対する支払を外注費として経理し、その支払に際し、給与所得に係る所得税の源泉徴収や社会保険料等の控除をしておらず、また、賞与等の支給をしていないことから雇用契約を前提とする給与として扱っていないこと等から、請求人の労務の提供は、雇用契約に基づくものではなく請負契約に基づくものと認められ、請求人の所得は、所得税法上、給与所得ではなく事業所得に該当する。(平 9. 6.30東裁(所)平 8-234)、(平 9. 6.30東裁(所)平 8-235)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平080024
- 裁決年月日
- 平成9年6月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200902019
- 争点
- 9事業所得/2所得の発生/1収入すべき時期/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A裁判所における和解に基づき借地権の譲渡者から受領した報酬金4,500万円の収入すべき時期は、譲渡者との間で取り交わした覚書により、借地権の譲渡契約の成立時に収入すべき金額が確定すること及び委任契約を原因とする役務の提供も完了していることなどから、平成元年である旨主張する。しかしながら、譲渡者は、訴訟において、覚書は、譲受者の借地権を売買しない旨の意思表示によって失効しており、譲渡契約は、他の仲介者との間で結ばれた委任契約に基づいて成約となったものであるから、請求人には、譲渡者に対する報酬請求権はないと主張し、訴訟を経て、和解により、請求人は、譲渡者から報酬金を受けることになったことが認められる。そうすると、和解によって、初めて請求人の収入として実現したものであり、報酬請求権の存否について、判決が未確定の段階では未だ担税力を備えた経済的利益が発生したとは認められないから、報酬金は、確定判決と同一の効力を生じると認められる和解の日に収入すべき金額として実現したものと解するのが相当である。(平 9. 6. 5札裁(所)平 8-24)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平080025
- 裁決年月日
- 平成9年6月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904014
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/1売上原価/4工事原価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、各年分の工事収入の計上漏れ額に対応する未計上の必要経費があるので、この経費を認めるべきである旨主張するが、請求人は帳簿書類等を作成しておらず、また、請求人から提出された領収書等は必要経費の一部にすぎず、かつ、支出内容が不明なものもあることから、収入金額と必要経費との関連性及び業務遂行上の必要性が明らかでなく、さらに、当該領収書等の金額は、原処分庁の認定した必要経費の額を超えないことから、請求人の主張には理由がない。(平 9. 6. 5札裁(所)平 8-25)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080212
- 裁決年月日
- 平成9年5月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901049
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、(1)元請先と労働契約を締結していること、(2)元請先から、一方的に作業内容の指示・決定を受けていること、(3)1か月の仕事量及び1日の就労時間は実質的に支配を受けており請求人には営業上の独立性、作業場の自主性が全くないこと、(4)請求人が負担する材料費は少額であること、(5)元請先の福利厚生行事にあっては社員と同様の取扱いを受けていることから、元請先からの収入は給与所得に係る収入である旨主張するが、(1)請求人が作業している場所は請求人の自宅作業場であり、元請先は実質的に請求人の就業時間を拘束していないこと、(2)請求人の収入は出来高払いであること、(3)元請先は請求人が外注先を使用するか否か等について請求人を拘束していないこと、(4)メーカーの下請製造業者にあっては製品製造に関する自主性や創造性が入り込む余地がないことは通例であること、(5)専属の外注先が元請先の福利厚生行事に参加することは多く見られることから、請求人の所得は給与所得ではなく事業所得であると認められる。(平 9. 5.29東裁(所)平 8-212)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080188
- 裁決年月日
- 平成9年4月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904241
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/1事業上の債権の存否
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 公認会計士及び税理士業を営む請求人は、関与先の倒産に伴い保証債務を履行したことにより生じた貸倒損失の金額について、公認会計士等の業務に係る事業所得の金額の計算上、必要経費に算入すべきである旨主張するが、請求人は貸金を業としていないこと及び公認会計士等の業務の範囲に、関与先に対し保証人となって融資の便を与える行為は含まれていないことから、当該貸付けが請求人の事業所得の基因となる事業の範囲に属する事由によって生じたものと認めることはできないので、当該損失の金額を事業所得の金額の計算上、必要経費に算入することはできない。(平 9. 4.24東裁(所)平 8-188)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080160
- 裁決年月日
- 平成9年3月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904016
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/1売上原価/6たな卸高
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、棚卸資産である陶器の中には不良品が含まれている旨主張するので審理したところ、当該陶器の中には、不良品があることが認められ、これらの陶器は所令第104条に規定する破損、型崩れ、棚ざらし等で通常の方法により販売することができないもので、かつ、その価額は今後回復できるものとは認められず、請求人の期末評価額は相当であると認められる。(平 9. 3.17東裁(所・諸)平 8-160)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080160
- 裁決年月日
- 平成9年3月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件支払手数料について事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべきである旨主張するが、本件支払手数料は国税局の所得税の調査の際、その調査の折衝を依頼するために支払われた支出であり、請求人の営む事業の遂行上、通常かつ一般的に認められる客観性を有しているものとはいえないというべきであるから、本件支払手数料を必要経費に算入することはできない。(平 9. 3.17東裁(所・諸)平 8-160)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080160
- 裁決年月日
- 平成9年3月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904016
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/1売上原価/6たな卸高
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件支出は売上原価を構成せず、販売促進費として事業所得の金額の計算上必要経費に算入されるべきものである旨主張するが、本件支出は、(1)棚卸資産である仏像に関して支払われた支出であるものと認められること、(2)棚卸資産である仏像を請求人の常設する展示場に展示し、これらを一般大衆に知らしめることなどにより、これら仏像の資産価値を高めるための支出とみるのが相当と認められること、(3)展示会を開催するに際し、棚卸資産である仏像を鑑定家に鑑定させることにより、これら仏像について検収又は製造後における検査若しくは検定を行うための支出とみるのが相当であると認められるから、本件支出の金額を期首及び期末の棚卸高に加算して行った原処分は適法である。(平 9. 3.17東裁(所・諸)平 8-160)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平080011
- 裁決年月日
- 平成9年2月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904020
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/2租税公課
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、住所地及び事務所所在地の区長からそれぞれ課されている道府県民税及び市町村民税である均等割額のうち、事務所所在地の区長から課されている均等割額は、事務所を有し事業を行うことによって課されるものであるから、事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべきである旨主張するが、当該均等割額は、地方税法に規定する道府県民税及び市町村民税に該当するから、所法第45条第1項第4号の規定により、事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平 9. 2.19札裁(所)平 8-11)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平080038
- 裁決年月日
- 平成9年2月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904221
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/22支払利子、割引料/1必要経費性
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取引を円滑に進めるため、営業上の必要から本件ゴルフ会員権を取得したものであり、このことから本件ゴルフ会員権は事業用資産であるから、その取得に要した借入金の利子は、事業所得の金額の計算上必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、請求人の事業内容はスプリング製造業であることから、本件ゴルフ会員権の使用状況が当該事業遂行に直接寄与するほどの関連性をもち、その使用が事業の遂行上直接必要なものと客観的に認められるものではないので、本件ゴルフ会員権は、事業用資産ではないとするのが相当である。したがって、本件利子は、事業用資産を取得するための借入金の利子ではないから、事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平 9. 2.17名裁(所)平 8-38)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080053
- 裁決年月日
- 平成9年1月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200903070
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/7事業上の雑収入に係る収入金額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 消法第37条に規定する簡易課税制度を選択する請求人は、課税売上げに係る消費税については、税抜経理方式を、経費については、税込経理方式を採用しているが、仮受消費税から実際に納付すべき消費税を控除した残額(消費税差額)については、所得税と消費税は別個の法律に基づく税であり、課税方法も相違し関連するものではないから、事業所得の金額の計算上、総収入金額に算入する必要はない旨主張する。しかしながら、事業者が取引の相手方から取得する消費税相当額は、あくまで当該取引の一部として収受するものであり、結果としてその一部が手もとに残ることになっても取引の対価の一部としての性格が変わるものではない。そうすると、消費税差額は所法第36条に規定する収入すべき金額に該当することになるから、事業所得の金額の計算上、消費税差額を総収入金額に算入した原処分は適法である。(平 9. 1.31大裁 (所・諸) 平 8-53)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平080019
- 裁決年月日
- 平成8年12月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904221
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/22支払利子、割引料/1必要経費性
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、借入金に係る本件支払利息は事業所得に係る必要経費である旨主張するが、(1)本件借入金は、借入れ後間もなくその大部分を定期預金等とし、その残額も普通預金に残しており、その後においても普通預金の残額と定期預金の一部解約金から借入金の元利返済に充てたもの以外は、平成5年12月31日まで定期預金等として現存していること、(2)請求人は、借入金を事業の運転資金として活用した事実が認められないこと、(3)定期預金等は担保的機能を有していると認められないことから、借入金は「業務について生じたもの」としての関連性が認められない。したがって、本件支払利息を請求人の事業所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平 8.12.24仙裁(所)平 8-19)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平080017
- 裁決年月日
- 平成8年12月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904200
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/20その他の一般経費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の長男を学校の経営後継者コースに入校させるため支出した関連費用は、事業の遂行上必要な経費である旨主張するが、同校の研修内容からみて事業の遂行上通常かつ必要な費用と認めることはできず、また、同校に入校しなければ請求人の事業の後継者としての地位を確保できないというわけでもないことから、当該入校関連費用が事業の必要経費に当たらないとした原処分は相当である。(平 8.12.19仙裁(所)平 8-17)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平080010
- 裁決年月日
- 平成8年12月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904290
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/29外注費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が給料賃金勘定に含めている外注費の額3,067,500円を必要経費に算入すべきである旨主張するが、原処分庁は、請求人が主張する上記の外注費の額のうち2,560,300円を必要経費に算入済であることがうかがえる。また、請求人は、当審判所が請求人主張の外注費の額に係る関係帳簿書類の提出を再三にわたって求めたにもかかわらず提出しないから、その事実を明らかにすることができないので、請求人の主張を採用することはできない。(平 8.12.18福裁(所)平 8-10)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平080010
- 裁決年月日
- 平成8年12月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904100
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/10福利厚生費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が各年分の福利厚生費として計上した金額には、従業員及び外注先の労務者に対して支給した缶ジュースの代金相当額を含んでいないから追加して認めるべきである旨主張するが、請求人は当審判所に対しても支払事実を示す資料及び現金出納帳を提出しないため、当審判所においても当該金額の支払の事実を確認することができないので、請求人の主張を採用することはできない。(平 8.12.18福裁(所)平 8-10)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平080010
- 裁決年月日
- 平成8年12月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904212
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/21給料賃金/2雇人費の額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が認定した給料賃金の額は、請求人の給与台帳の金額に比べ少ないので、その差額について追認すべきである旨主張するが、請求人主張の上記差額は、外注費の額及び原処分庁が別途青色専従者給与として必要経費算入を認めている金額を含むものである上、原処分に係る給料賃金の額は、請求人が主張していない氏名不詳の者1名に係る給料賃金をも認めた正当な金額である。また、請求人主張の上記差額に含まれる外注費の額は、別途外注費勘定等に計上されているか否かが明らかでないところ、請求人は、当審判所が再三にわたって関係帳簿書類の提出を求めたにもかかわらず提出しないから、当審判所は、その事実を明らかにすることができない。以上のことから、請求人の主張を採用することはできない。(平 8.12.18福裁(所)平 8-10)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平080041
- 裁決年月日
- 平成8年12月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200903990
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/17その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が代表取締役に就任しているA社から請求人に対し支払われた建設機械等の賃借料のうち、A社の法人税調査により損金の額に算入されなかった高額な賃借料について、請求人の事業所得の収入金額から減算すべき理由はない旨主張するが、当該賃借料の高額部分は、請求人に対する過大役員報酬と認められ、請求人の事業所得の収入金額から減算するとともに給与所得の収入金額に加算するのが相当である。(平 8.12.10広裁(所)平 8-41)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080017
- 裁決年月日
- 平成8年11月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904231
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/23賃借料、使用料/1地代家賃
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が占有し事業の用及び貸家の敷地の用に供している請求人とAの共有の土地について、Aから当該土地の明渡し及び地代相当損害金の支払を求める訴訟が提起されていたことから、請求人が支払うこととなると見込まれる地代相当損害金のうち、各年分に相当する金額(本件補償金)は、(1)各年末までに債務が確定しており、(2)仮に債務が確定していないとしても、所法第37条第1項に規定する「別段の定めのあるもの」に当たるから、各年分の必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、(1)請求人とAとの間には何ら契約もなく、本件訴訟によるほかにはAからの金員支払の請求の事実もないから、各年末において両者間には確定した債権債務関係は存在しないというべきであり、(2)本件補償金は、将来的に、請求人がAに支払うことが見込まれる損害賠償金の支払に充てるための引当金であると解され、当該引当金を必要経費に算入すべきであるとする別段の定めはないから、本件補償金を請求人の各年分の所得の金額の計算上、必要経費に算入することはできないとした原処分は適法である。(平 8.11. 7大裁 (所) 平 8-17)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080040
- 裁決年月日
- 平成8年10月21日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200904231
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/23賃借料、使用料/1地代家賃
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自己が居住の用に供している部分を除き、従業員が居住の用に供している部分を含め本件建物の90パーセントを事業の用に供しているから、支払賃料の90パーセントを必要経費として認めるべきである旨主張するが、家事関連費が事業所得の金額の計算上必要経費と認められるためには、事業と何らかの関連があるというだけでは足りず、事業の遂行上必要なもので、かつ、その必要な部分の金額が客観的に明らかである場合に限られるところ、従業員は事業に従事するとともに、家事手伝いも行っており、専ら事業に従事しているとはいい難く、また、事業遂行上で住み込みの必要性は認められないことから、当該部屋を除く本件建物のうち事業に専ら供されている部分の面積の占める割合により、必要経費の額を算定するのが相当である。(平 8.10.21東裁(所)平 8-40)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平080005
- 裁決年月日
- 平成8年9月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200901049
- 争点
- 9事業所得/1所得の区分/4事業所得と認めた事例/6その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が生産組合から作業従事日数に応じて受領した金員は、(1)組合員以外の一般の作業従事者の立場と同様であること、(2)その労務の内容が園地全体の統一した方法で行われ、請求人の選択は認められず、まして、収穫物の処分権もないことから、給与所得に該当する旨主張する。しかしながら、(1)請求人は生産組合の総会で専従者に選任され、かつ、総会においてその日当が決定されていること、(2)作業内容は、生産組合から委嘱された管理者が請求人と相談して決定していることからすると、請求人は組合員として組合財産に責任ある立場で作業に従事しているものである。しかも、作業の成否は、分配金の多寡という形で、組合員である請求人の所得計算に直接はねかえることを考慮するなら、まさに自己の計算と危険において組合業務に従事しているものというべきであるから、請求人が生産組合から作業従事日数に応じて受領した金員は、事業所得と解するのが相当である。(平 8. 9.25仙裁(所)平 8-5)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平080002
- 裁決年月日
- 平成8年8月2日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200904372
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/37事業専従者控除/2認定事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 事業専従者控除の適用を受けるためには、所法第2条第1項第33号により、適用を受けようとする親族が控除対象配偶者又は扶養親族になっていないことを条件とし、更に、同法第57条第5項により、確定申告書に当該規定の適用を受ける旨及び必要経費とみなされる金額に関する事項の記載を要するところ、請求人が提出した各年分の確定申告書には、請求人の妻について当該記載がないばかりか、むしろ請求人の妻を控除対象配偶者としていることが認められるから、請求人の妻に係る事業専従者控除の適用を認めることはできない。(平 8. 8. 2関裁(所)平 8-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080027
- 裁決年月日
- 平成8年8月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200903050
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/5役務提供等に係る収入金額
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A社から受領した金員は、原処分庁主張額より少額である旨主張する。しかしながら、(1)請求人とA社との間に、基本契約書及び修正契約書が作成されており、コンサルタント報酬の支払についての記載があること、(2)請求人名義の領収証があること、(3)A社の子会社の社長は、A社からの入金及び請求人への支払等を記入した収支メモを作成していることから、A社からの収入金額は、原処分庁が認定した金額である。(平 8. 8. 1東裁(所)平 8-27)、(平 8. 8. 1東裁(所)平 8-28)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平080005
- 裁決年月日
- 平成8年7月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200904242
- 争点
- 9事業所得/4必要経費/24貸倒損失/2貸倒損の計上時期
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、(1)収支内訳書に記載したAに対する50万円及びBに対する315万円の貸倒金は、平成4年分の貸金業に係る所得の金額の計算上必要経費に算入すべきであり、また、(2)平成2年分ないし平成4年分の収支内訳書に記載漏れとなっている貸倒金についても貸付金が現実に貸倒れになっているから必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、請求人が主張する上記(1)の貸倒金については、債務者は破産開始の手続として自己破産の申立てをC地方裁判所に平成4年にしているが、その申立てに係る免責決定の確定がその後の平成5年ないし平成6年であり、ほかに債権放棄や貸倒れの事実を裏付ける証拠も認められず、また、上記(2)の貸倒金については、請求人は、それを裏付ける具体的内容を明らかにせず、貸倒損失の額を合理的に推認し得る証拠も認められないから、請求人の主張はいずれも認められない。(平 8. 7. 5熊裁(所)平 8-5)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平080004
- 裁決年月日
- 平成8年7月3日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200903990
- 争点
- 9事業所得/3収入金額の計算/17その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が売上金額の算定の根拠とした売上メモは、従業員が単なる目安として記載していたものである旨主張するが、当該メモには詳細に日々の現金の入出金状況、石油類の売上数量、売上金額、預金への預入金額、日々の在庫量、現金過不足の額等が記載されており、真実の取引を記載したものとみるのが相当である。(平 8. 7. 3熊裁(所)平 8-4)
【 税務法規集に掲載する法令等の情報に関する注意事項 】
- 本サービスは、デジタル庁が管理するe-Gov法令検索のデータ、国税庁がホームページを通じて提供する通達等の情報および国税不服審判所の公表裁決事例・裁決要旨を利用しています。
- 法律の専門家が分類・整理した情報を元に、プログラムで自動的に法令等を解析し、関連する情報を統合的に閲覧できるように再編集していますが法令等の内容については、明白な誤りや文字種の統一などの形式的な点を除き、変更しておりません。
- 各法令等の施行日等の情報は法令等の名称の横にある マークのボタンからご覧いただけます。また、当該法令の元データにもその情報表示部分からアクセスすることができます。
- 本サービスの提供者は、デジタル庁および国税庁とは関係がなく、またこれらの機関を代表するものでもありません。
- 本サービスの提供者は、表示される情報に誤りがないように努めていますが、利用者による本サービスの利用に関する結果に対して一切の責任を負いません。