裁決要旨 14相続財産に係る譲渡所得の課税の特例
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050029
- 裁決年月日
- 令和5年10月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202714000
- 争点
- 27措置法関係/14相続財産に係る譲渡所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が譲渡した資産(本件各譲渡資産)は、遺産分割に際して請求人が代償金を支払って取得した財産ではないため、租税特別措置法第39条《相続財産に係る譲渡所得の課税の特例》第1項の規定による譲渡所得の取得費に加算される相続税額(取得費加算額)の計算において租税特別措置法(山林所得・譲渡所得関係)の取扱いについて39-7《代償金を支払って取得した相続財産を譲渡した場合の取得費加算額の計算》(本件通達)の適用はなく、本件通達に定める算式(本件算式)によって計算すべきではない旨主張する。しかしながら、代償分割の方法により遺産分割が行われた場合における代償財産を交付した者の取得費加算額の計算上、相続税額に乗ずる割合の分子の価額である「譲渡した資産の当該課税価格の計算の基礎に算入された価額」は、譲渡資産と代償財産との対応関係により区別することなく、代償財産の価額を相続税の課税価格の計算の基礎に算入された資産全体に割り付けて控除する方法により算出すべきであると解され、本件における遺産分割は、代償分割の方法により行われ、請求人が代償財産である代償金を交付したと認められるから、本件各譲渡資産と代償金との対応関係にかかわらず、本件算式によって取得費加算額を計算すべきこととなる。(令5.10.16 東裁(所)令5-29)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050023
- 裁決年月日
- 令和5年9月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202714000
- 争点
- 27措置法関係/14相続財産に係る譲渡所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が譲渡した土地(本件土地)は、相続により取得した財産であり、相続税を納税するために売却し売却代金の精算が行われたため、現物分割又は換価分割の対象であって代償分割の対象となった財産ではなく、また、代償分割の対象となった財産以外の財産を譲渡した場合における租税特別措置法(平成30年法律第7号による改正前のもの)第39条《相続財産に係る譲渡所得の課税の特例》第1項の規定による特例により譲渡資産の取得費に加算される相続税額(取得費加算額)は、租税特別措置法(山林所得・譲渡所得関係)の取扱いについて39-7《代償金を支払って取得した相続財産を譲渡した場合の取得費加算額の計算》に定める算式(本件算式)によって計算すべきではない旨主張する。しかしながら、代償金を支払って取得した相続財産を譲渡した場合の取得費加算額の計算上、相続税額に乗ずる割合の分子の価額は、譲渡資産と代償財産との対応関係により区別することなく、代償財産の価額を相続税の課税価格に算入された資産全体に割り付けて計算すべきであると解され、同計算方法を定めた本件算式は、譲渡資産と代償財産との対応関係の有無にかかわらず、代償分割がされた場合の取得費加算額を計算するものとして相当であると認められるところ、本件における遺産分割は代償分割の方法により行われたものと認められる。したがって、本件土地に係る取得費加算額は、代償分割がされた場合の取得費加算額を計算するものである本件算式によって計算すべきである。(令5. 9.26 東裁(所)令5-23)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令030010
- 裁決年月日
- 令和3年9月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202714000
- 争点
- 27措置法関係/14相続財産に係る譲渡所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法(措置法)第39条《相続財産に係る譲渡所得の課税の特例》第1項の規定により譲渡所得に係る取得費に加算する金額(取得費加算相続税額)は、措置法第39条第8項が譲渡をした「資産」ごとに計算する旨を定めていることから、「株式」や「不動産」といった資産を単位として計算すべきである旨主張する。しかしながら、所得税法その他関係法令は、譲渡所得の基因となった資産が有価証券である場合、その種類や銘柄が異なれば、別個の資産であることを前提としており、措置法第39条第8項に規定する「資産」の意義について、他の所得税法その他関係法令の規定と別意に解すべき特段の事情は認められないから、取得費加算相続税額を算出するに当たっては、その資産の種類にとどまらず、有価証券についてはその種類や銘柄を区別した、個別の譲渡資産ごとに計算すべきである。(令3. 9.30 大裁(所)令3-10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020010
- 裁決年月日
- 令和2年8月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202714000
- 争点
- 27措置法関係/14相続財産に係る譲渡所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、請求人が譲渡した資産(本件各譲渡資産)は、遺贈又は贈与により取得した財産であり、遺産分割に際して請求人が支払った代償金(本件支払代償金)は、本件各譲渡資産に対して支払われたものでないことは明らかであるから、本件各譲渡資産は、法令解釈通達「租税特別措置法(山林所得・譲渡所得関係)の取扱いについて」(昭和46年8月26日付直資4−5ほか)39−7《代償金を支払って取得した相続財産を譲渡した場合の取得費加算額の計算》(本件通達)に定める「代償金を支払って取得した相続財産」に該当せず、本件各譲渡資産に係る租税特別措置法(平成31年法律第6号による改正前のもの)第39条《相続財産に係る譲渡所得の課税の特例》第1項の規定による特例(本件特例)により譲渡所得の取得費に加算される相続税額(取得費加算額)は、本件通達に定める算式(本件算式)によって計算するべきではない旨主張する。しかしながら、①取得費加算額の計算上、相続税額に乗ずる割合の分母となる相続税の課税価格は、その者が相続等により取得した財産の価額の合計額によって構成される相続税額を算出するための計算上の数額であって、代償財産の交付をした者の相続税の課税価格は、代償分割の対象となった個々の財産ごとにその価額から対応する代償財産の価額を控除した金額を合計して算出されるのではなく、その者が相続等により取得した財産の価額の合計をする際に代償財産の価額を控除して算出することとされていること、②相続財産のうちどの財産を代償分割の対象とするかは共同相続人間において随意に決定することができるほか、必ずしも代償財産との対応関係が明確な場合ばかりとは限らず、対応関係の確認を逐一要求するのは納税者にも課税庁にも煩雑であることなどからすれば、当該割合の分母の価額は、代償財産を相続財産全体に割り付けて控除するものと考えるのが相当である。そうすると、本件特例の「相続税額のうち当該譲渡をした相続財産に対応する部分の金額」を算定するためには、代償財産の交付をした者の当該割合の分子の価額は、譲渡資産と代償財産との対応関係により区別することなく、譲渡資産の相続税評価額から、代償財産の交付を考慮しない場合の相続税の課税価格に算入された各資産の価額によりあん分した代償財産の価額を控除した価額とするのが相当である。したがって、本件各譲渡資産に係る取得費加算額は、本件算式により計算すべきである。(令2.8.21東裁(所)令2-10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010009
- 裁決年月日
- 令和元年7月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202714000
- 争点
- 27措置法関係/14相続財産に係る譲渡所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№116
要旨
○ 請求人は、各土地(本件各土地)に借地権を設定したのであるから、租税特別措置法施行令第25条の16第1項第2号所定の「譲渡をした資産」は、本件各土地の自用地としての価額に借地権割合を乗じた金額となるのであって、当該金額は、本件各土地の相続税評価額を上回ることとなることから、結局、「譲渡をした資産の当該課税価格の計算の基礎に算入された価額」は、本件各土地の相続税評価額の全額となる旨主張する。しかしながら、当該課税価格とはあくまで本件各土地に係る相続税評価額に基づく金額であって、本件の場合、「当該課税価格の計算の基礎に算入された価額」は貸家建付地評価額である。また、本件においては、各借地権(本件各借地権)が本件各土地の全体に占める割合(本件割合)と、本件土地の周辺地域の借地権割合とを併せ考慮すれば、本件各借地権の設定契約により譲渡したものとみなされる本件各借地権の設定に係る対価は、本件各土地の権利の本件割合相当分に当たるものと認められる。したがって、「譲渡をした資産の当該課税価格の計算の基礎に算入された価額」として本件各借地権が本件各土地の相続税の課税価格のうちに占める価額とは、本件各土地が相続税の課税価格の計算の基礎に算入された価額すなわち貸家建付地評価額に本件割合を乗じた価額とするのが相当である。(令元. 7. 5 東裁(所)令元-9)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010010
- 裁決年月日
- 令和元年7月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202714000
- 争点
- 27措置法関係/14相続財産に係る譲渡所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、各土地(本件各土地)に借地権を設定したのであるから、租税特別措置法施行令第25条の16《相続財産に係る譲渡所得の課税の特例》第1項第2号所定の「譲渡をした資産」は、本件各土地の自用地としての価額に借地権割合を乗じた金額となるのであって、当該金額は、本件各土地の相続税評価額を上回ることとなることから、結局、「譲渡をした資産の当該課税価格の計算の基礎に算入された価額」は、本件各土地の相続税評価額の全額となる旨主張する。しかしながら、当該課税価格とはあくまで本件各土地に係る相続税評価額に基づく金額であって、本件の場合、「当該課税価格の計算の基礎に算入された価額」は貸家建付地評価額である。また、本件においては、各借地権(本件各借地権)が本件各土地の全体に占める割合(本件割合)と、本件土地の周辺地域の借地権割合とを併せ考慮すれば、本件各借地権の設定契約により譲渡したものとみなされる本件各借地権の設定に係る対価は、本件各土地の権利の本件割合相当分に当たるものと認められる。したがって、「譲渡をした資産の当該課税価格の計算の基礎に算入された価額」として本件各借地権が本件各土地の相続税の課税価格のうちに占める価額とは、本件各土地が相続税の課税価格の計算の基礎に算入された価額すなわち貸家建付地評価額に本件割合を乗じた価額とするのが相当である。(令元. 7. 5 東裁(所)令元-10)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300125ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成31年4月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202714000
- 争点
- 27措置法関係/14相続財産に係る譲渡所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成27年分の所得税等につき、源泉徴収の選択をした特定口座における特定口座内保管上場株式等の譲渡所得の金額を含めずに確定申告(本件申告)をしたことが租税特別措置法(措置法)第37条の11の5《確定申告を要しない上場株式等の譲渡による所得》第1項の規定に従っている場合であっても、措置法第39条《相続財産に係る譲渡所得の課税の特例》第1項に規定する特例(本件特例)の適用をしていないために税額が過大となったときに更正の請求ができない旨を規定する法令もないこと、また、税務署が納税者に本件特例に関する法律を知らせる努力をしなかったこと等により、請求人が本件特例を知ることができなかった事情は同条第3項が規定する「やむを得ない事情」に該当することから、更正の請求によって、本件特例を適用することができる旨主張する。しかしながら、更正の請求に関して国税通則法(通則法)第23条《更正の請求》第1項第1号は、更正の請求が認められる事由として「納税申告書に記載した課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったこと」を要件としているところ、本件申告の内容は、措置法第37条の11の5第1項の規定に従って計算に誤りなく適法に申告されているのであって、通則法第23条第1項第1号に規定するいずれの要件にも該当しないのであるから、本件特例の適用を求めて更正の請求をすることはできない。なお、請求人が措置法39条第3項に規定する「やむを得ない事情」として主張する事情は、制度の不知という主観的なものにすぎず、そのことをもって「やむを得ない事情」があるということはできないし、本件は「やむを得ない事情」を判断するまでもなく、上記のとおり更正の請求ができる場合に該当しない。(平31. 4.10 東裁(所)平30-125)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平270002
- 裁決年月日
- 平成28年3月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202714000
- 争点
- 27措置法関係/14相続財産に係る譲渡所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、亡父から相続した土地(本件土地1)及び亡母から相続した土地(本件土地2)の譲渡に係る分離長期譲渡所得の金額の計算において、租税特別措置法第39条《相続財産に係る譲渡所得の課税の特例》第1項に規定する特例(本件特例)の適用がある旨主張する。しかしながら、同項は、所得税法第38条《譲渡所得の金額の計算上控除する取得費》第1項の特則として、相続により取得した資産を譲渡した場合における所得税の譲渡所得の取得費について、相続税法の規定による相続税額があるものが、当該相続に係る法定申告期限の日の翌日以後3年を経過する日までの間に譲渡した場合に限り、本来取得費とならない相続税額について、当該譲渡した資産に対応する部分の相続税額を取得費と認める特別の措置であると解されるところ、本件特例の適用を受けるには、上記各要件を充足する必要がある。これを本件についてみると、本件土地1は、亡父の相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに譲渡されておらず、また、本件土地2は亡母の相続財産を構成するところ、亡母の相続に係る相続財産の総額は相続税の基礎控除額に満たないことから、当該相続には相続税は算出されない。したがって、本件土地1及び本件土地2の譲渡は、分離長期譲渡所得の金額の計算上、いずれも本件特例の適用はない。(平28. 3.24 沖裁(所)平27-2)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240214
- 裁決年月日
- 平成25年5月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202714000
- 争点
- 27措置法関係/14相続財産に係る譲渡所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法第31条《長期譲渡所得の課税の特例》には、資産の種類ごとに譲渡損益を認識し計算することを定めた取扱いは存在しないとして、同法第39条《相続財産に係る譲渡所得の課税の特例》第1項の規定による特例(本件特例)の適用に当たっては、資産の種類ごとに租税特別措置法施行令第25条の16《相続財産に係る譲渡所得の課税の特例》第2項ただし書の規定を適用すべきでない旨主張する。しかしながら、租税特別措置法施行令第25条の16第2項の文言からすると、「譲渡をした資産の同項各号に掲げる場合の区分に応じ」、当該各号に定める金額を本件特例の適用金額とする旨規定し、「当該各号に掲げる資産の」譲渡所得に係る収入金額と取得費等を基礎として同項ただし書を適用することとしていることが明らかである。また、本件特例は、所得税法第38条《譲渡所得の金額の計算上控除する取得費》の特則として、本来取得費とはならない相続税負担部分を一定の期間に限定して取得費と認める特別の措置であるから、上記特別の措置に係る規定ではない租税特別措置法第31条を根拠として、租税特別措置法施行令第25条の16第2項の文言上明らかに導かれる解釈に反する解釈をすることはできない。(平25. 5.24 東裁(所)平24-214)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240012
- 裁決年月日
- 平成24年7月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202714000
- 争点
- 27措置法関係/14相続財産に係る譲渡所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告において租税特別措置法第39条《相続財産に係る譲渡所得の課税の特例》第1項の特例規定(本件特例規定)を適用しなかった手続の不備は、請求人の入院中に成年後見人がした申告行為によるものであって、請求人には何の落ち度もないから、本件特例規定の適用は認められるべきである旨主張する。しかしながら、当該申告行為が請求人の成年後見人によってその権限に基づき請求人を代表して行われたものである以上、それが請求人の入院している間に行われたものであるとしても、そのことをもって税特別措置法第39条第3項に規定する「やむを得ない事情」があるということはできず、他に天災その他請求人本人の責めに帰すことのできない客観的な事情の存在を認めることはできないから、本件特例規定の適用を認める余地はない。(平24. 7.31 大裁(所)平24-12)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150311ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成16年5月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202714000
- 争点
- 27措置法関係/14相続財産に係る譲渡所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取得費に加算される相続税額は、本件相続税に係る再更正処分の相続税額ではなく、保証債務の負担割合を共同相続人間で決めたところに基づき計算した相続税額により求めるべきである旨主張する。しかしながら、取得費に加算される相続税額の算出の基となる相続税額は、租税特別措置法第25条の16第3項の規定に基づき納税義務の成立する時後において更正があった場合には、更正後の相続税額とする旨規定されていることから、本件の場合、請求人に対する本件相続税に係る再更正処分の相続税額を基に計算すべきであるので、この点に関する請求人の主張は採用できない。(平16.5.31東裁(所)平15-311)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150008
- 裁決年月日
- 平成15年7月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202714000
- 争点
- 27措置法関係/14相続財産に係る譲渡所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続により取得した土地の譲渡所得の計算において、遺産分割申立事件に係る高裁の決定(以下「本件決定」という。)があるまで本件土地を譲渡することができなかったのであるから、租税特別措置法第39条の特例を受けることができる期間の起算日は、本件相続が開始した日ではなく、本件決定のあった日として同条を適用すべきであると主張するが、同条の適用を受けることができる期間は、相続が開始した日の翌日からその申告書の提出期限の翌日以降2年を経過する日までの期間に譲渡された場合に限られるところ、本件土地は同条に定めた期間を経過した後に譲渡されたものであるから、同条の適用はできない。(平15.7.3大裁(所)平15-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130090
- 裁決年月日
- 平成13年11月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202714000
- 争点
- 27措置法関係/14相続財産に係る譲渡所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件譲渡資産は本件被相続人から昭和56年7月23日に相続により取得したものなので、租税特別措置法第39条第1項に規定する特例が適用できる旨主張する。しかしながら、請求人が相続の開始があったことを知った日は昭和56年7月23日と認められ、当該相続に係る相続税申告書の提出期限は昭和57年1月23日となり、本件譲渡資産の譲渡は平成9年であって、当該相続に係る相続税申告書の提出期限の翌日以後3年を経過した後に行われたものなので、本件譲渡所得の金額の計算上、租税特別措置法第39条第1項の規定する特例の適用は認められない。(平13.11.27東裁(所)平13-90)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120071
- 裁決年月日
- 平成13年2月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202714000
- 争点
- 27措置法関係/14相続財産に係る譲渡所得の課税の特例
- 業種
- 不動産貸付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地の譲渡については、建物の建築に制限を受けるなど土地の有効使用が著しく阻害されていること等特別な事情があるから、この事情を考慮して措法第39条第1項の規定を適用すべき旨主張するが、請求人は当該相続財産を同項に規定する相続税の申告書の提出期限の翌日以後2年を経過する日までに譲渡しておらず、また、請求人が主張するような事情がある場合に同項の規定の適用を認める旨を定めた法令の規定もないから、請求人の主張は採用できない。(平13.2.28大裁(所)平12−71)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120033
- 裁決年月日
- 平成12年11月20日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 202714000
- 争点
- 27措置法関係/14相続財産に係る譲渡所得の課税の特例
- 業種
- 会社役員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告の時点では所法第58条に規定する交換特例以外の特例適用が考えられなかった状況にあり、当初から真実の事実関係が判明していれば、措法第39条第1項に規定する取得費加算特例を選択していたのであるから、このことは同条第3項に規定する「やむを得ない事情」に該当し、取得費加算特例の適用を認めるべきである旨主張する。しかしながら、取得費加算特例は申告手続等を適用要件とし、措法第39条第3項は申告手続等がなかった場合にも、そのなかったことについて「やむを得ない事情」があると認める場合には取得費加算特例の適用がある旨を規定しているところ、この「やむを得ない事情」とはその申告手続等がなかったことにつき納税者の責めに帰すことのできない真にやむを得ない事情があったものというものと解すべきであり、納税者が当初から二つ以上の特例の存在を認識しながら、そのうちの一の特例に該当するか否かの事実関係について誤った認識を持っていたために他の特例を選択し、後に当該他の特例の適用がないことが判明したとしても、そのことは、納税者の責めに帰すことのできないやむを得ない事情に該当するものとすることは相当ではなく、取得費加算特例の適用は認められない。(平12.11.20東裁(所)平12−33)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110092
- 裁決年月日
- 平成12年2月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202714000
- 争点
- 27措置法関係/14相続財産に係る譲渡所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件特例が適用できる期間をわずかに徒過して本件土地を譲渡したのであるから、やむを得ない事由があるとして、本件特例を適用すべきである旨主張する。しかしながら、本件土地の譲渡は、相続税の申告書の提出期限の翌日以後2年を経過した後にされているから、本件特例を適用することはできない。(平12. 2.28東裁(所)平11-92)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110049
- 裁決年月日
- 平成11年12月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202714000
- 争点
- 27措置法関係/14相続財産に係る譲渡所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、物納の許可が遅れたという請求人の責めに帰すべからざる事由により措法(平成6年法律第22号による改正前のものをいう。)第39条第1項に規定する所定の期間が徒過した場合には、譲渡所得の金額の計算上、その期間経過後もその規定に係る特例の適用が受けられるものと解すべきである旨主張する。しかしながら、租税特別措置法は、本来課されるべき税額を政策的見地から特に軽減するものであることから、租税負担の公平の原則に照らし、その解釈は厳格になされるべきであり、殊に、期限という明確で形式的な基準をもって規定されている条項については、厳格な解釈が要請されるというべきである。したがって、みだりに実質的妥当性や個別事情を考慮してこれを拡張、類推解釈することは許されない。そして、当該規定が、譲渡所得に係る課税の優遇措置が適用される期間を相続税の申告書の提出期限の翌日から2年以内と明確に規定しており、納税者が当該期間を徒過して譲渡した場合について、格別の救済規定を設けていないことからすれば、当該期間について、例外的な扱いを認めることは予定されていないものと解すべきである。したがって、個別事情等を考慮の上、当該規定に係る特例を適用することはできない。(平11.12.10東裁(所)平11-49)、(平11.12.10東裁(所)平11-50〜52)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100122
- 裁決年月日
- 平成11年5月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202714000
- 争点
- 27措置法関係/14相続財産に係る譲渡所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件特例の適用期間内に本件物納申請に対する許可及び本件不動産の収納が行われなかったのは国税局の事務処理の遅延によるものであって、請求人の落ち度ではないから、本件特例は認められるべきである旨主張する。しかしながら、措法第39条第1項は、本来課されるべき税額を政策的見地から特に軽減するものであるから、租税負担公平の原則に照らし、その解釈は厳格にされるべきところ、同項が本件特例の適用期間を相続税の申告期限の翌日から2年以内と明確に限定しており、その期間の徒過について格別の救済措置を設けていないから、上記適用期間について例外を認めることは、法が予定していないところであると解される。したがって、本件譲渡が本件特例の適用期間を経過した後にされたものである以上、本件特例の適用は認められないといわざるを得ず、請求人のこの主張は採用できない。(平11. 5.24大裁 (所) 平10-122)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100167
- 裁決年月日
- 平成11年5月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202714000
- 争点
- 27措置法関係/14相続財産に係る譲渡所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №57・267ページ
要旨
○ 請求人は、遺留分減殺請求権を行使し本件宅地を取得したものであるが、遺留分を侵害していた者が相法第32条に規定する更正の請求をしたため、遺留分権利者たる請求人も、その反射として同法第30条の期限後申告をすることを余儀なくされ、その相続税を納付するために本件宅地を売却したのであり、このような場合においては、措法第39条第1項にいう相法第27条第1項の「相続の開始があったことを知った日」は、「遺留分減殺請求訴訟の判決が確定した日」と読み替え、措法第39条第1項を適用すべきである旨主張するが、相法第27条第1項の「相続の開始があったことを知った日」とは、被相続人の自然死又は擬制死亡を覚知することにより、相続財産の一定額を不可侵的に取得し得る地位に立ったことを知った日と解するのが相当であり、請求人の主張するように解釈することはできない。(平11. 5.20東裁(所)平10-167)裁決事例集 №57・267ページ
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100168
- 裁決年月日
- 平成11年5月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202714000
- 争点
- 27措置法関係/14相続財産に係る譲渡所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、遺留分義務者が相続により取得した不動産を措法第39条第1項の特例が適用できるための最終譲渡日以前に譲渡し、その後に遺留分減殺請求訴訟に敗訴し相続税について更正の請求をすることになったとしても、本件特例を受けた利益には何ら支障がないにもかかわらず、遺留分権利者が本件特例を受けられないとすれば不公平である旨主張するが、そもそも本件特例は、相続財産の処分が相続の直後に行われた場合、特にそれが相続税の納付のために行われる場合に、所得税と相続税について二重課税を受けているとの印象を抱くことも否定し得ないことから、相続の直後の一定期間に行われた相続財産の処分に限り租税負担の軽減を図ることにしたものであるから、相法第27条第1項の「相続の開始があったことを知った日」を、相続財産の一定額を不可侵的に取得し得る地位に立ったことを知った日と解することは相当である。(平11. 5.20東裁(所)平10-168)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100157
- 裁決年月日
- 平成11年4月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202714000
- 争点
- 27措置法関係/14相続財産に係る譲渡所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成8年中に相続により取得した土地を譲渡したが、平成6年法律第22号租税特別措置法の一部を改正する法律による改正前の措法第39条第1項に定める適用期間内に本件土地を譲渡できなかったのは、平成4年12月6日相続開始に係る相続税の更正の請求に対する原処分庁の処理が遅延したため、各相続人の相続税の負担額が確定せず、遺産分割協議ができなかったことによるものであるから、本件土地の譲渡所得の金額の計算上本件特例の適用が容認されるべきである旨主張するが、本件土地の譲渡については、平成7年6月7日までに相続税額に係る課税価格の計算の基礎に算入された資産を譲渡した場合に限り本件特例が適用されるものであり、平成8年1月25日に譲渡している本件土地の譲渡について本件特例を適用することはできないというほかはない。また、平成6年3月3日に、請求人と共同相続人である姉は、本件以外の一部の土地をそれぞれ持分2分の1取得する旨の両名を名義人とする「遺産分割協議書(其の弐)」と題する書面の公正証書を作成し、その本件以外の一部の土地を本件特例の適用期間内に譲渡し本件特例を適用して、所得税の確定申告書を提出していることや、また、未分割財産の状態で本件土地を譲渡し、その譲渡代金を分割協議の対象としたり、共同相続人間で早期に遺産分割協議をして本件譲渡するなどの方法で、本件特例の適用期間内にいつでも譲渡することができたのであるから、請求人の主張には理由がない。(平11. 4.20東裁(所)平10-157)、(平11. 4.20東裁(所)平10-158)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100040
- 裁決年月日
- 平成10年12月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202714000
- 争点
- 27措置法関係/14相続財産に係る譲渡所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件譲渡は本件譲渡物件に対する国税局の差押え等の事情により売買契約の締結が遅れたものであるから、本件特例の適用を認めるべきである旨主張するが、本件譲渡は、措法第39条第1項に規定する特例適用期間経過後の譲渡と認められることから、本件特例は適用できない。また、本件特例には特例適用期間についてのゆうじょ規定がないことから、特例適用期間内の譲渡とみなすことはできない。(平10.12. 4大裁 (所) 平10-40)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080090
- 裁決年月日
- 平成8年12月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202714000
- 争点
- 27措置法関係/14相続財産に係る譲渡所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、措法第39条に規定する適用期限までに土地建物を譲渡できなかったのは、宅地に係る物納申請に対しての原処分庁の判断が、宅地が換価可能であるか否かについて何ら検討せずに維持管理の不都合のみを理由になされ、かつ、同法に想定する特例の適用期限を徒過して行われたことによるものであり、また、仮に土地建物の譲渡が所得税法上の課税取引であるとしても、相続税納付のために譲渡した土地建物を原処分庁が一義的に課税取引の対象としたのは不当であるから、請求人には当該特例又はそれに準ずる租税負担の軽減措置を受ける権利がある旨主張する。しかしながら、請求人は物納申請取下書を提出しており、原処分庁が同申請を却下した事実はなく、相続税の納付のためにした資産の譲渡を非課税とする法令上の規定もない。また、相法第42条((物納の手続及び許可))には、許可又は却下の処分をいつまでにしなければならないという期限の定めはなく、また、請求人は相続開始があった日の翌日から相続に係る申告書の提出期限以後2年を経過する日までであればいつでも宅地を譲渡して措法第39条を適用する権利を有し続けていたのであるから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平 8.12.12東裁(所)平 8-90)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080010
- 裁決年月日
- 平成8年9月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202714000
- 争点
- 27措置法関係/14相続財産に係る譲渡所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続により取得した土地及び建物の事実上の売買は、相続税の法定申告期限から2年を経過する日までに成立していた旨主張するが、このことを証する証拠資料を提出しないのであるから、請求人の主張は採用できず、不動産売買契約書の締結日及び物件の引渡日のいずれもが相続税の法定申告期限から2年を経過しているので、分離長期譲渡所得の金額の計算上、措法第39条第1項の規定の適用を認めなかった原処分は相当である。(平 8. 9.26大裁 (所) 平 8-10)、(平 8. 9.26大裁 (所) 平 8-11)
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