裁決要旨 6相続、贈与の場合の取得費
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 令030010
- 裁決年月日
- 令和4年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304026
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/6相続、贈与の場合の取得費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡した土地(本件土地)の共有持分の贈与を受けた際に支払った贈与税(本件贈与税)について、不動産取得税が取得費として控除されるのであれば、本件贈与税も取得に要した金額であるから、不動産取得税と同様に本件土地の譲渡所得の金額の計算上、取得費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、受贈者が贈与者から資産を取得するために通常必要と認められる費用を支出しているときは、「資産を取得するための付随費用」として受贈者の資産の保有期間に係る増加益の計算において、所得税法第38条《譲渡所得の金額の計算上控除する取得費》第1項に規定する「資産の取得に要した金額」として収入金額から控除されるところ、贈与税は、一定の経済的価値の流入に対してのみ課税される租税であるから、贈与の際に支出される資産を取得するために通常必要と認められる費用ということはできない。また、不動産取得税は、不動産の所有権の取得の事実に着目して課される租税であり、地方税法に定めのない限り、有償であるか無償であるか、形式的な所有権の取得であるか実質的な所有権の取得であるかを問わず、私法上の不動産の所有権の取得が全て課税原因となるものであり、不動産の贈与を受けた際に支出される当該不動産を取得するために通常必要と認められる費用ということができるから、当該不動産を取得するための付随費用と認められ、贈与税とはその性質を異にする。したがって、本件贈与税は、本件土地を取得するために通常必要と認められる費用ということはできないから、本件土地の取得費に算入することはできない。(令4. 6.28 熊裁(所)令3-10)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 令020003
- 裁決年月日
- 令和2年12月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304026
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/6相続、贈与の場合の取得費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、請求人が譲渡した土地(本件土地)について、祖父が本件土地を取得した時点では請求人は誕生しておらず、所得税法第60条《贈与等により取得した資産の取得費》第1項の規定により本件土地を引き続き所有していたとみなすことは不可能であるから、その取得日は請求人が祖母から本件土地を相続した日である旨主張する。しかしながら、本件土地は、祖父が取得し、その後、順次祖母及び請求人が単純承認による相続を原因として取得していることが認められる。そうすると、祖父及び祖母の各相続の時点では、資産の増加益が具体的に顕在化しないため、各相続の時点における増加益に対する課税が繰り延べられていることとなるから、所得税法第60条第1項の規定により、請求人が本件土地を譲渡し、譲渡所得の金額の計算をする際には、祖父及び祖母が本件土地を取得するために要した各費用が請求人に引き継がれ、課税を繰り延べられた祖父及び祖母の資産の保有期間に係る増加益も含めて請求人に課税されるとともに、資産の取得時期も引き継がれる結果、資産の保有期間についても祖父及び祖母の保有期間が通算されることとなる。 (令2.12.15熊裁(所)令2-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230173
- 裁決年月日
- 平成24年3月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304026
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/6相続、贈与の場合の取得費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続により取得した資産の譲渡価額には、被相続人が当該資産を取得してから相続時までの値上がり益が含まれており、相続により取得した資産の譲渡時に所得税を課税することは、当該値上がり益について相続税との二重課税になるから、当該値上がり益部分は所得税法第9条《非課税所得》第1項第15号により非課税であり、当該資産の相続時の時価が譲渡所得の金額の計算上控除すべき取得費に該当する旨主張する。しかしながら、所得税法は、相続により取得した資産の譲渡に関し、相続時までの値上がり益について、相続税及び所得税の双方の課税ベースに含まれることを前提に、その課税方法につき所得税法第60条《贈与等により取得した資産の取得費等》第1項に規定するいわゆる取得価額引継方式を採用することにより納税者に一定の配慮をしたものというべきであり、所得税法は、当該資産の譲渡による収入金額から被相続人の取得費を控除した値上がり益について、所得税を課すことを容認していると解するのが相当である。したがって、譲渡した資産の相続時の時価を取得費の額とすることはできない。(平24. 3. 2 東裁(所)平23-173)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230175
- 裁決年月日
- 平成24年3月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304026
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/6相続、贈与の場合の取得費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税法第60条《贈与等により取得した資産の取得費等》が課税対象として予定している被相続人の保有期間中の値上がり益は、相続税の課税対象とされ、既に所得税の清算が済んでいるのだから、同一の経済的価値に対する相続税と所得税の二重課税を排除する必要があり、所得税法第9条《非課税所得》第1項第15号により、被相続人の保有期間中の値上がり益は非課税となると解すべきである旨主張する。しかしながら、所得税法は、相続により取得した資産の譲渡に関し、相続時までの値上がり益について、相続税及び所得税の双方の課税ベースに含まれることを前提に、その課税方法につき所得税法第60条第1項に規定するいわゆる取得価額引継方式を採用することにより納税者に一定の配慮をしたものというべきであり、所得税法は、当該資産の譲渡による収入金額から被相続人の取得費を控除した値上がり益について、所得税を課すことを容認していると解するのが相当である。(平24. 3. 2 東裁(所)平23-175)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090089
- 裁決年月日
- 平成9年12月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304026
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/6相続、贈与の場合の取得費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No54・210ページ
要旨
○ 請求人は、被相続人の遺産に係る分割協議が調わないことから、A家庭裁判所に遺産分割調停の申立てをしたところ、本件第3回調停条項案のとおり本件不動産を他の相続人らが相続し、これを直ちに請求人が6,000万円で買い取る旨の遺産分割の合意をみるに至ったのであるから、他の相続人らからの取得費6,000万円は、その後請求人が第三者に対し本件不動産を売却したことによる本件譲渡所得における取得価額とすべきである旨主張する。しかしながら、本件第3回調停条項案は、請求人が提示した調停案にすぎないと認められ、他の相続人らは一貫して本件不動産ではなく金銭での分割を要求していたことからも、請求人及び他の相続人らが本件第3回調停条項案で最終的に合意していたとは認められない。そして、第8回調停期日において当事者間に本件調停調書に記載されたとおり、請求人は、被相続人の遺産のすべてを単独取得し、その代償として他の相続人らに対し、合計6,000万円の支払義務を負う旨の調停が成立したのであるから、当該譲渡所得の計算上、本件代償金6,000万円を取得費の額に算入しなかったことは相当である。(平 9.12.15東裁(所)平 9-89) 裁決事例集No54・210ページ
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平090016
- 裁決年月日
- 平成9年10月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304026
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/6相続、贈与の場合の取得費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 相続により取得した高額なゴルフ会員権を、相続税の申告期限の翌日から2年を経過した日以後に譲渡した場合において、その譲渡の日が相続税の申告期限の翌日から2年を経過した日以後になったことが、バブル経済崩壊により土地以上にゴルフ会員権の価値が下落したことにより、買受人がなかった事情によるものであるとしても、措法第39条の規定の適用につき、かかる特別の事情を参酌して同条の規定の適用を認めるべき旨を定めた法令上の規定は存在しないので、当該譲渡所得について同条の規定の適用は認められない。(平 9.10.31名裁(所)平 9-16)
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