裁決要旨 2回収不能の事実

裁決要旨 2回収不能の事実

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支部名
東京
裁決番号
令060006
裁決年月日
令和6年7月4日
裁決結果
棄却
争点番号
201603020
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/2回収不能の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人の母(本件被相続人)がした土地の譲渡に係る所得税について、本件被相続人が請求人の配偶者(本件配偶者)に対して有する売主を本件被相続人、買主を本件配偶者とする土地の売買契約に基づく未収金の支払請求権(本件債権)は、①本件配偶者に支払い能力がなく回収の見込みがないことが明らかであるから、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第1項に規定する「その年分の各種所得の金額の計算の基礎となる収入金額又は総収入金額の全部又は一部を回収することができないこととなった場合」に該当し、②本件被相続人に係る相続(本件相続)が開始したことにより、本件債権は、本件配偶者が単独で相続して、本件債権に係る債権債務が同一人に帰属したが、本件債権は回収不能であって本件配偶者に所得税の負担をさせるべきものではないから、本件債権は、民法(平成29年法律第44号による改正前のもの)第520条ただし書の類推適用により混同により消滅しないというべきであり、所得税法第64条第1項に規定する事実が生じたことによる同法第152条《各種所得に金額に異動を生じた場合の更正の請求の特例》に基づく更正の請求が認められる旨主張する。しかしながら、①本件相続により、本件配偶者は本件債権を取得したから、本件債権につき、民法520条本文の「債権及び債務が同一人に帰属したとき」に該当し、②請求人の主張する所得税の負担の有無という事情は、民法第520条ただし書を類推適用すべき事情とは認められず、本件債権は、本件相続の開始以後、民法520条本文の適用により消滅したことが認められ、弁済と同視すべき事由が発生したものであるから、所得税法第64条第1項に規定する「その年分の各種所得の金額の計算の基礎となる収入金額又は総収入金額の全部又は一部を回収することができないこととなった場合」に該当しない。以上から、本件債権について、所得税法第64条第1項に規定する事実が生じたとは認められず、同法第152条に基づく更正の請求は認められない。(令6. 7. 4 東裁(所)令6-6)

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支部名
名古屋
裁決番号
令010027
裁決年月日
令和2年6月24日
裁決結果
棄却
争点番号
201603020
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/2回収不能の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

〇請求人は、A社との金融商品に係る出資契約(本件契約)により生じた利息(本件利息)を雑所得として確定申告をしていたところ、A社が破綻したことにより、A社から受領すべき利息を回収することができなくなったため、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第1項の規定により、本件利息のうち回収することができなくなった部分の金額はなかったものとみなされ、同法152条《各種所得の金額に異動を生じた場合の更正の請求の特例》に基づく更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、A社の事業に係る一連の紛争における全ての被告との間で和解が成立した後、その資産が処分・換金されて配当原資が確定した上で配当手続の開始が予定されているところ、当審判所の調査及び審理の結果によっても、当該配当手続が終了した事情はうかがえないことからすれば、現状において、請求人がA社から受領すべき利息に係る回収不能額が確定したとはいえず、所得税法第64条第1項に規定する「総収入金額の全部若しくは一部を回収することができないこととなった場合」には該当しないのであるから、更正の請求は認められない。(令2.6.24名裁(所)令元-27)

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支部名
名古屋
裁決番号
平300029
裁決年月日
平成31年4月12日
裁決結果
棄却
争点番号
201603020
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/2回収不能の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、被相続人がA社との間で締結した金融商品に係る出資契約から生じた利益(利息)を雑所得に係る総収入金額として所得税の確定申告をした後、A社が経営破綻したため、償還金として受領することに代えて新たな出資契約に再投資した利息を回収できなくなったことから、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第1項に規定する「回収することができないこととなった」との要件を満たし、同法152条《各種所得の金額に異動を生じた場合の更正の請求の特例》による更正の請求が認められると主張する。しかしながら、被相続人は、新たな出資契約に再投資を行った時点で利息を回収し現実の収入を得ていたものと認められることから、所得税法第64条第1項の要件を満たさず同法第152条に基づく更正の請求は認められない。(平31. 4.12 名裁(所)平30-29)

支部名
東京
裁決番号
平290134
裁決年月日
平成30年6月5日
裁決結果
棄却
争点番号
201603020
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/2回収不能の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人による未払役員給与の支払請求権の放棄について、債務者たる法人には当該債権放棄金額を請求人に支払えば倒産に陥る財務状況にあったこと、また、請求人は当該法人の役員として金融機関等に対する有利子負債等の返済を優先させるべき立場にあり、金融機関等の継続的支援を受けるには当該支払請求権の放棄が必要不可欠であったことの事情があり、これらの事情は、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第1項に規定する収入金額の全部又は一部を「回収することができないこととなつた場合」に該当する旨主張する。しかしながら、収入金額の全部又は一部を「回収することができないこととなった場合」に該当するというには、債権について回収の見込みのないことが客観的に明らかな状況において、債権が法的に消滅した場合又は客観的にこれと同視し得る状態にある場合であることを要すると解するのが相当であるところ、本件において、当該法人は、請求人による債権放棄通知がなされた当時、事業を廃止せざるを得ない状況にはなく、収益改善の見込みがないというべき状況にもなく、請求人及び金融機関からの借入金については返済実績もあり、当該債権について回収することができなかった個別的な事情も認められない。したがって、当該債権の放棄がなされた当時において、その回収の見込みのないことが客観的に明らかであったとは認められない。(平30. 6. 5 東裁(所)平29-134)

支部名
東京
裁決番号
平290135
裁決年月日
平成30年6月5日
裁決結果
棄却
争点番号
201603020
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/2回収不能の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人による未払役員給与の支払請求権の放棄について、債務者たる法人には当該債権放棄金額を請求人に支払えば倒産に陥る財務状況にあったこと、また、請求人は当該法人の役員として金融機関等に対する有利子負債等の返済を優先させるべき立場にあり、金融機関等の継続的支援を受けるには当該支払請求権の放棄が必要不可欠であったことの事情があり、これらの事情は、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第1項に規定する収入金額の全部又は一部を「回収することができないことととなつた場合」に該当する旨主張する。しかしながら、収入金額の全部又は一部を「回収することができないこととなった場合」に該当するというには、債権について回収の見込みのないことが客観的に明らかな状況において、債権が法的に消滅した場合又は客観的にこれと同視し得る状態にある場合であることを要すると解するのが相当であるところ、本件において、当該法人は、請求人による債権放棄通知がなされた当時、事業を廃止せざるを得ない状況にはなく、収益改善の見込みがないというべき状況にもなく、当該法人の代表取締役である請求人の夫及び金融機関からの借入金については返済実績もあり、当該債権について回収することができなかった個別的な事情も認められない。したがって、当該債権の放棄がなされた当時において、その回収の見込みのないことが客観的に明らかであったとは認められない。(平30. 6. 5 東裁(所)平29-135)

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支部名
名古屋
裁決番号
平290017
裁決年月日
平成30年3月6日
裁決結果
棄却
争点番号
201603020
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/2回収不能の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、A社との間で金融商品の出資契約(本件契約)を締結し、これにより生じた利息を雑所得に係る総収入金額として確定申告をした後、本件契約が民法及び消費者契約法に基づき取り消されたとして不当利得返還請求訴訟を提起した結果、請求人の請求を認容する旨の判決を得たことから、本件契約に係る利息を受け取ることができなくなり、かつ、請求人がA社に対し返還すべき経済的成果も存在しないとして、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第1項に規定する「回収できないこととなった」との要件を満たし、同法第152条《各種所得の金額に異動を生じた場合の更正の請求の特例》による更正の請求が認められるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、満期日が到来した本件契約に係る元本及び利息について、償還金として受け取ることに代えて、その全額を新たな契約の元本の一部に再投資しており、当該再投資を行った時点で当該利息を回収し現実の収入を得たことになり、A社に対する債権を回収したと認められることから、所得税法第64条第1項の要件を満たさず、同法第152条に基づく更正の請求は認められない。(平30. 3. 6 名裁(所)平29-17)

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支部名
大阪
裁決番号
平270031
裁決年月日
平成27年12月10日
裁決結果
棄却
争点番号
201603020
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/2回収不能の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、建物及び借地権の売買契約(本件当初契約)に係る譲受人が資力を喪失していたことは間違いなく、譲受人との間で本件当初契約に係る売買代金を減額する旨の改定契約(本件改定契約)を締結したのであるから、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となつた場合等の所得計算の特例》第1項の規定とも総合勘案すれば、請求人の更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、本件改定契約による減額後の未収売買代金は、直後にその全額が請求人に支払われていること、譲受人は、その後、建物等を譲渡していること、建物に担保権の設定登記等はなかったことに加え、譲受人は、確定申告上、事業所得ないし給与収入があり、決算書上の債務は事業所得ないし給与収入と同程度の金額にとどまることに照らせば、本件改定契約により減額された金額について、本件改定契約の締結時に譲受人にその支払能力がなかったとは認められず、当該減額は、回収の見込みのないことが客観的に明らかな状況において行われたものとは認められない。(平27.12.10 大裁(所)平27-31)

支部名
東京
裁決番号
平230206
裁決年月日
平成24年4月18日
裁決結果
棄却
争点番号
201603020
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/2回収不能の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、自身が株主であり、代表取締役でもある同族会社に対し、「同社の財政状態の悪化等を考慮して、自身に対する役員報酬の未払額に係る支払請求権の全部を放棄する」旨の通知書を交付したことは、所得税基本通達64−1《回収不能の判定》が準用する同通達51−11《貸金等の全部又は一部の切捨てをした場合の貸倒れ》の(4)に掲げる事実が発生しているといえるから、当該放棄した支払請求権(債権)に係る給与所得の収入金額について、所得税法第64条《資産の譲渡代金が回収不能となった場合等の所得計算の特例》第1項に規定する特例の適用がある旨主張する。しかしながら、同通達51−11の(4)の定める「債務者の債務超過の状態が相当期間継続し、その貸金等の弁済を受けることができないと認められる場合」とは、あくまで、同法第64条第1項に規定する収入金額の全部又は一部を「回収することができないこととなった場合」、すなわち、客観的にみてその収入金額とされた債権の回収の見込みのないことが確実になったと認められる状況にあることを具体化した基準であるところ、請求人が上記通知書を交付した時点では、同社は、債務超過の状態が数年間継続していたものの、事業が衰微して再建の見通しが立たず、早晩事業を廃止せざるを得ないなど、将来的にも上記債権を回収することが全く望めないといえる状況になかったことは明らかであるから、上記債権について回収の見込みのないことが客観的に明らかな状況にあったとはいえず、所得税法第64条第1項は適用されない。(平24. 4.18 東裁(所)平23-206)

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支部名
東京
裁決番号
平210001
裁決年月日
平成21年7月7日
裁決結果
棄却
争点番号
201603020
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/2回収不能の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、金銭の貸付けに係る雑所得の金額について、①請求人は貸付先Aと懇意にしており、Aが任意に元金を返済すればよいという認識であるから、Aに対して書面による債務の免除はしなかったものの、黙示の債務免除の意思表示をしたものというべきであり、また、②貸付先Bは行方不明となり、請求人がBの戸籍謄本や住民票を取り寄せたりして債権回収を試みたが、Bとは全く連絡がとれなかった、などとして、これらの貸付先が本来支払うべき利息及び遅延損害金の額と、実際に支払われた額との差額は、所得税法第64条第1項の規定により、それぞれ回収不能額として、雑所得の金額の計算上なかったものとみなすべきである旨主張する。しかしながら、①請求人は、Aに対して債務免除の通知を出しておらず、Aは毎月とはいえないまでも請求人に対して支払を継続しており、その他、Aに対する債権が回収不能となった事実を裏付ける証拠はなく、また、②債権が回収不能となったといえるためには、単に債務者の所在が把握できなくなったというだけでは足りず、行方不明の事実が相当期間継続した状況の下で、債務者の資産状況についての諸事情を考慮して回収の見込みがなくなったことが客観的に明らかであることが必要であるところ、請求人はBの資産状況等について何ら客観的な裏付けを示していないことに加え、Bへの貸付債権には連帯保証人がおり、請求人は当該連帯保証人の不動産に抵当権を設定していることをも併せかんがみれば、担保権の実行等によってもなお回収不能であることが明らかであったとは認められないことから、A及びBに対する債権に関する請求人の主張にはいずれも理由がない。(平21. 7. 7 東裁(所・諸)平21-1)

支部名
東京
裁決番号
平160226
裁決年月日
平成17年3月31日
裁決結果
棄却
争点番号
201603020
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/2回収不能の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、商品先物取引に係る益金に対する金員が、和解により回収不能となったから、所得税法第64条第1項の規定の特例の適用がある旨主張する。しかしながら、商品先物取引に係る益金は、委託証拠金に充当され、その翌年において損金が生じて、その損金に充当されたのであって、商品先物取引に係る益金に対する金員が回収不能となったものとは認められないので、上記の特例を適用することはできない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平17.3.31東裁(所)平16-226)

支部名
関東信越
裁決番号
平150055
裁決年月日
平成16年3月18日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201603020
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/2回収不能の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人が回収不能であると主張する未払給与について、原処分庁は、民法第588条に規定する準消費貸借契約が締結されていること及び債権放棄がされていないことを理由として所得税法第64条第1項に規定する特例の適用はない旨を主張する。しかしながら、準消費貸借が成立した場合には、①旧債務は消滅して新債務が発生する場合と、②旧債務は同一性を維持し単に消費貸借の規定に従うこととなる場合とがあり、どちらの場合になるかは、当事者の意思により決定されるところ、当審判所の調査によれば、本件準消費貸借における当事者の意思は②の場合であると認められるから、未払給与は存続しており、給与の未払状況は解消されていない。また、回収不能かどうかの判定は、債務者の資産状況、支払能力からみて債権が回収できないことが明らかであるかどうかによるのであって、債権の放棄まではその要件としていないものと解するのが相当であって、当審判所の調査によれば、当該債務者である会社には資力がないと認められるから、未払給与は回収不能ということができる。したがって、所得税法第64条第1項に規定する特例の適用が認められる。(平16.3.18関裁(所)平15-55)

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支部名
名古屋
裁決番号
平140047
裁決年月日
平成15年4月9日
裁決結果
棄却
争点番号
201603020
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/2回収不能の事実
事例集登載頁
裁決事例集No.65・257ページ

要旨

○ 請求人は、請求人が本件土地の売買代金を受領していないから所得税法第64条第1項に規定する特例を認めるべきである旨主張するが、本件売買契約の買主である甲を本件訴訟の被告に加えていないこと、また、甲に対して、本件土地の売買代金の支払を求めて訴訟提起をしていないだけでなく、本件土地の売買代金の請求を一切していないことからすると、甲と請求人との間において、本件土地の売買代金の決済を終わっているものと認めざるを得ない。そうすると、請求人の甲に対する本件土地の売買代金の全部若しくは一部が回収することができない場合に当たらないことは明らかである。さらに、請求人は、請求人の代理人である乙らは売買代金を受領する権限がないのであるから、売買代金の授受行為が、民法第478条に規定する債権の準占有者に対する弁済として有効な支払になるとしても、あるいは無効な支払になるとしても、請求人が本件土地の売買代金を受領したことにならない旨主張する。しかしながら、甲から請求人の代理人である乙らへの支払が有効になるのであれば、請求人の甲に対する売買代金債権は民法第478条の規定により消滅しているのであるから、当該売買代金の回収不能という問題が生じないことは明らかであり、また、上記支払が無効になるのであれば、請求人は甲に対する本件土地の売買代金を請求することができるのであるから、いまだ回収不能となっているわけではないことになる。結局、本件は、請求人と甲との間における本件売買契約の代金決済が終わった後の売買代金の使途に関することであり、所得税法第64条第1項に規定する譲渡代金の回収不能とは異なる問題であるというべきである。したがって、これらの点に関する請求人の主張には理由がない。(平15.04.09.名裁(所)平14-47)

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支部名
名古屋
裁決番号
平140002
裁決年月日
平成14年8月29日
裁決結果
棄却
争点番号
201603020
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/2回収不能の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、請求人が金融機関から借り入れた本件融資を、姉が代表取締役を務める会社の清算業務に係る立替金の資金に充てたところ、当該立替金の回収ができなくなったことから、本件土地の譲渡代金の一部を本件融資の返済に充てたことは、譲渡代金の一部が回収できなくなったこととなり、所得税法第64条第1項の規定(本件特例)を適用すべきである旨主張する。しかしながら、本件特例は、譲渡代金の全部又は一部が回収不能となった場合に譲渡所得の金額を軽減するものであるところ、請求人は本件土地の譲渡代金を譲受人から全額受領しており、本件特例を適用する余地はない。(平14.08.29.名裁(所)平14-2)

支部名
福岡
裁決番号
平130045
裁決年月日
平成14年6月27日
裁決結果
一部取消し
争点番号
201603020
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/2回収不能の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 原処分庁は、平成6年及び平成7年に請求人が譲受人Aに土地を譲渡した譲渡代金の回収は、当該譲渡の際の「買主は、土地代金から譲渡費用を差引いた金額を売主の債務返済のため借入先へ支払う」旨の特約条項により、譲受人Aが請求人の債権者へ債務を支払ったことにより履行された旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によると、譲渡代金の一部については、譲受人Aが請求人の債権者へ債務を支払ったことにより譲渡代金を回収した事実は認められるものの、請求人のへの支払は、請求人が譲受人A以外の者に土地を譲渡した譲渡代金からも弁済されている事実も認められ、譲受人Aへの譲渡代金のすべてが回収されたとは認められない。したがって、請求人が譲渡代金の一部を回収できなかった事実は、所得税法第64条第1項の規定に該当すると認められることから、所得税法第152条に基づく更正の請求に対し、更正をすべき理由がないとした通知処分は、その一部を取り消すべきである。(平14. 6.27福裁(所)平13-45)

支部名
東京
裁決番号
平130233
裁決年月日
平成14年4月26日
裁決結果
棄却
争点番号
201603020
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/2回収不能の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人らは、請求人らの親族が経営する法人に対して行った本件土地の譲渡は当該法人が土地の取得資金の名目で運転資金の融資を受けるために行ったものであり、融資を受けた金員は譲渡代金として形式的には請求人名義の預金口座に振り込まれているが、実質的には当該法人が費消した。その後当該法人は倒産したので結果的に譲渡代金が回収されないこととなったのであるから所得税法第64条第1項の適用がある旨主張する。しかしながら、当該預金口座に振り込まれた本件譲渡代金は、当該預金口座から、請求人自身の借入金の返済として、また、請求人名義の定期預金等に、請求人自身の署名・押印のもとにそれぞれ振り替えられていることからすれば、請求人らは本件譲渡代金を受領したものと認めるのが相当である。したがって、本件土地の譲渡に係る収入金額について、同条の規定は適用されない。(平14. 4.26東裁(所)平13-233)

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支部名
大阪
裁決番号
平120002
裁決年月日
平成12年7月14日
裁決結果
棄却
争点番号
201603020
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/2回収不能の事実
業種
接骨医
事例集登載頁
裁決事例集No.60・280ページ

要旨

○ 請求人は、相続財産の管理を委託していたAに、Aに対する立替債務の返済のため本件土地を譲渡したところ、同人が、相殺後の残代金を支払わないまま死亡し、その相続人も相続放棄したため、本件未収金が回収できなくなったから、所法第64条第1項の特例を適用すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、相殺後の譲渡代金の決済について具体的な取決めをせず、即時に精算を求めていないことからすれば、本件譲渡代金の残代金についても同人に管理を引き続いて委託していたとみるのが相当である。仮に、Aが、請求人名義で預金を管理していたことを請求人が知らなかったとしても、前記認定を覆すものとはいえず、かえって、請求人はA及びその相続人に対し、貸付金又は預け金として返済を求めていることが認められる。したがって、本件未収金は、譲渡代金そのものが回収不能となったとみることはできず、請求人がAに対して有する貸付金ないし預け金の返還請求権について、行使不能となったとするのが相当であるから、本件特例を適用する余地はない。(平12.7.14大裁(所)平12−2)裁決事例集NO60・280ページ

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支部名
広島
裁決番号
平090001
裁決年月日
平成9年7月31日
裁決結果
棄却
争点番号
201603020
争点
16所得計算の特例/3譲渡代金の回収不能/2回収不能の事実
事例集登載頁
裁決事例集には登載しておりません

要旨

○ 請求人は、譲渡代金の一部が回収不能となっているから、分離長期譲渡所得の金額の計算上、回収不能相当額を控除すべきである旨主張して約束手形の写し等を提出したが、所法第64条第1項及び同法第152条の規定によれば、譲渡所得について確定申告書を提出した後に当該譲渡所得に係る譲渡代金の回収不能の事実が生じた場合には、当該譲渡代金の回収不能の事実が生じた日の翌日から2か月以内に更正の請求をすることができるとされているところ、請求人は、原処分庁に対し、譲渡代金の回収不能を理由に同条に規定する更正の請求を行った事実がない上、当審判所において、請求人提出資料のみによっては、譲渡代金が回収できないことを認めるに足る事実を確認することができないから、請求人の主張を採用することはできない。(平 9. 7.31広裁(所)平 9-1)

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