裁決要旨 25質問検査権、調査手続
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令070012
- 裁決年月日
- 令和7年9月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る更正通知書(本件通知書)には、請求人が必要経費に係る資料等を提示したにもかかわらず、それらの資料の調査内容や更正処分に至る判断過程等を記載していないから、原処分の理由の提示には、法の趣旨を没却した不十分なものである旨主張する。しかしながら、本件通知書には、各費用に係る支出の年月日及び金額等、原処分庁が認定した事実の要点及び必要経費に算入することはできないなどと評価した理由、それを基に計算した税額及び根拠法令等が記載されており、請求人において、いかなる事実関係に基づき、いかなる法規を適用して当該処分がなされたのかを了知し得るものであったといえるから、本件通知書に付記された理由は、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示するものと認められ、法の要求する更正理由の付記として欠けるところはない。(令7. 9.18 大裁(所・諸)令7-12)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令060008
- 裁決年月日
- 令和6年11月1日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る通知書(本件通知書)には、仮装又は隠蔽の行為に係る特段の行動の記載がないことに加え、具体的に何を隠蔽し、なぜ所得を除外し、除外した金銭を何に使い、使わなかった金銭がどのように取り扱われたのかについても記載がないことから、原処分の理由の提示には不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、原処分の理由として、原処分庁が認定した具体的事実の要点とその評価及び適用される法律等が記載されており、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服申立てに便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項本文の趣旨を充足する程度に、原処分の理由が具体的に明示されていると認められることから、原処分の理由の提示に不備はない。(令6.11. 1 名裁(所・諸)令6-8)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 令050008
- 裁決年月日
- 令和6年2月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502060
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/6取引先等に対する調査
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁による調査(本件調査)において、原処分庁は十分な調査を怠り、請求人の営む事業と無関係の者に対する書面照会を行ったものであり、本件調査に係る証拠資料の収集手続に原処分の取消事由となる違法がある旨主張する。しかしながら、原処分庁が行った書面照会は、その照会先に過度の負担を強いるものとはいえないし、原処分庁所属の調査担当職員は、請求人の協力が得られなければ当該書面照会を実施する旨事前に請求人側に説明していたというのであるから、当該実施の方法は、優に社会通念上相当な限度にとどまるものと認められる。以上のとおり、調査担当職員がその事実を知り得ることができず、かつ、請求人について調査の手掛かりとなる情報を取得する方法がほかになかったこと、考慮すべき特段の事情もないことからすれば、当該書面照会は、その必要があり、かつ、これと相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまるものと認められ、また、書面照会の対象が結果として請求人の取引先以外の者に及んでいたとしても、違法な調査と評価されるものではない。加えて、書面照会の実施の過程に、証拠資料の収集手続が、刑罰法規に触れ、公序良俗に反し社会通念上相当の限度を超えて濫用に渡ると評価すべき事情は見当たらない。(令6. 2.27 熊裁(所・諸)令5-8)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令040043
- 裁決年月日
- 令和5年6月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分の理由の附記は、いかなる理由に基づきどのような処分基準を適用し、その結果当該処分を行ったかが不明であるから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の趣旨に照らして記載に不備がある旨主張し、併せて、当該理由の附記には、調査対象期間を3年間から5年間に延長した理由及び請求人の行う業務(本件業務)に係る必要経費の全額を雑所得の必要経費として認定した理由が記載されていないほか、うそや不適切表現が含まれる旨主張する。しかしながら、青色申告書に係る更正処分の理由の附記に不備があるか否かは、所得税法第155条《青色申告書に係る更正》第2項の規定に従い検討すべきであり、また、行政手続法第14項第1項の規定の趣旨も所得税法第155条第2項と実質的な差異はなく、その判断においても同項に関する解釈をしんしゃくすべきところ、原処分に係る各通知書には、根拠法令及び法令解釈等を示した上で、本件業務の態様等具体的な事実を摘示して、本件業務に係る所得区分を判断した理由の記載があるから、原処分庁は当該記載によって、自己の判断過程を逐一検証することができ、請求人としても、不服申立てに当たって必要な材料の提供を受けていたといえる。したがって、原処分に係る理由附記については、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由附記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示するものと認められるから、法の要求する更正の理由の附記として欠けるところはなく、請求人主張に係る調査対象期間の延長等までの記載がなければ、理由附記制度の趣旨目的が損なわれるとは認められない。そして、記載された内容の当否は、理由附記の不備を基礎づけるものではない。(令5. 6.16 関裁(所)令4-43)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令030010
- 裁決年月日
- 令和3年9月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁による更正処分等の通知書(本件通知書)においては、「租税特別措置法第39条《相続財産に係る譲渡所得の課税の特例》第8項及び租税特別措置法施行令第25条の16《相続財産に係る譲渡所得の課税の特例》第1項の規定が適用されていない」と記載されているのみであり、具体的に、請求人が申告書に添付した明細書における計算のうちのどの点が問題とされ、いかなる点がこれらの規定にそぐわないものであるのかについて読み取れないから、行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》が定める理由付記として不十分である旨主張する。しかしながら、原処分庁が租税特別措置法第39条第8項に規定する「譲渡した資産ごと」の意義を銘柄ごとと解した上で、租税特別措置法第39条第1項の規定に基づき譲渡所得に係る取得費に加算する金額を計算していることは、本件通知書の別紙から読み取ることができるのであるから、名宛人の不服申立ての便宜に欠けるところはなく、本件通知書に記載された処分の理由は、理由付記の趣旨を充足する程度に具体的であるといえ、行政手続法第14条第1項本文の要求する理由の提示として不備はない。(令3. 9.30 大裁(所)令3-10)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令020032
- 裁決年月日
- 令和3年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分が決算書の貸付金の記載自体を否認してされたものであるにもかかわらず、原処分に係る通知書に付記された理由は、資料の摘示がなく具体的な根拠に欠けており不十分であるから、更正処分の理由付記に不備がある旨主張する。しかしながら、原処分庁が、業務委託契約先の元代表者に対する貸付金に係る貸倒れの事実及びその金額に係る帳簿の記載自体を否認して更正処分を行ったとは認められず、原処分に係る通知書の処分の「理由」欄には、原処分庁が同欄に記載した事実関係に基づき、貸付金が請求人の事業の遂行上の生じたものではないと認定して、本件に係る貸倒損失を必要経費に算入することはできないとの判断に至ったことが示されていることからすれば、更正処分の根拠が更正処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示されており、法の要求する更正の理由付記として欠けるところはない。(令3. 6.28 関裁(所)令2-32)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令020015
- 裁決年月日
- 令和3年6月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502060
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/6取引先等に対する調査
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№123
要旨
○ 請求人は、原処分の更正通知書には、「原処分に係る調査(本件調査)において、第三者の立会いを認めないと帳簿書類等の提示はできない旨申し立て、帳簿書類等を提示しなかった。」との記載があるが、①請求人は全ての調査対応日において帳簿書類等を用意して原処分庁の調査担当職員(本件職員)に示したこと、及び②税務調査は納税者の協力を得て行われる任意調査であって税務職員は請求人が選定した立会人を排除できないことから、請求人の取引先に対する調査(本件取引先調査)は、原処分の取消事由となる違法又は不当がある旨主張する。しかしながら、本件職員は国家公務員法第100条《秘密を守る義務》第1項及び国税通則法第127条に規定する守秘義務を負うことから、請求人及び取引先等の営業に関する事項の秘密を守るためなどの配慮から、立会人(本件立会人)を退席させた上で質問検査等を行おうとしたものであり、このことには合理的な理由があるというべきである。その上で、税務調査における帳簿書類等の提示については、調査担当職員がその内容を精査して税額の計算の基礎となる金額が確認できる状態にされなければ、実額計算が可能となるような適切な帳簿書類等の提示があったとはいえないところ、本件職員が、守秘義務の観点から本件立会人が同席しない状況で帳簿書類等を提示するよう繰り返し求めたにもかかわらず、請求人は一貫してその求めに応じなかったのであるから、請求人は、本件調査において帳簿書類等を提示したということはできない。そして、このような状況下では本件職員が適正な税負担の実現に係る必要な資料を的確に収集することはできないから、本件取引先調査を行う必要性があったといえる。以上のことから、本件職員が本件取引先調査を行ったことに原処分を取り消すべき違法又は不当があるとは認められない。(令3. 6.23 札裁(所・諸)令2-15)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令020015
- 裁決年月日
- 令和3年6月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502020
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/2調査理由の開示
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№123
要旨
○ 請求人は、原処分庁の調査担当職員が、原処分に係る調査(本件調査)の調査理由を明らかにせず、また、質問検査権の行使に際し、本件調査の客観的必要性を説明していないから、本件調査の手続には原処分の取消事由となる違法又は不当がある旨主張する。しかしながら、国税通則法第74条の2《当該職員の所得税等に関する調査に係る質問検査権》第1項の規定に基づく質問検査に際し、具体的な調査理由及び調査に係る客観的必要性を明らかにしなければならない旨を定めた法令上の規定はなく、原処分庁が本件調査に係る調査理由及び客観的必要性を説明しなかったからといって違法又は不当となるものではない。したがって、本件調査の手続に原処分を取り消すべき違法又は不当があるとは認められない。(令3. 6.23 札裁(所・諸)令2-15)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 令020015
- 裁決年月日
- 令和3年6月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502010
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/1事前通知
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№123
要旨
○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)において、原処分庁の調査担当職員は、国税通則法第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第1項に規定する事前通知を行わなかった。原処分庁は、請求人を事前通知を要しない対象者とするのであれば、その根拠となる客観的事実及び合理的判断を具体的に明らかにすべきであり、それをしない本件調査の調査手続には原処分の取消事由となる違法又は不当がある旨主張する。しかしながら、原処分庁は、国税通則法第74条の10に規定する事前通知を要しない調査として本件調査を実施しており、また、原処分庁が、請求人に対して事前通知をしなかったことに関する客観的事実や合理的判断を具体的に明らかにしなければならない旨を定めた法令上の規定はないことから、本件調査の手続が違法又は不当となるものではない。したがって、本件調査の手続に原処分を取り消すべき違法又は不当があるとは認められない。(令3. 6.23 札裁(所・諸)令2-15)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令020006
- 裁決年月日
- 令和2年10月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、原処分に係る更正通知書(本件通知書)には、請求人が主張する支出(本件各費用)が事業所得の金額の計算上必要経費に算入されない理由及び課税仕入れに係る支払対価の額に該当しない理由について、根拠法令又は判例等に基づく判断過程を示した具体的な記載がないこと等から、原処分の理由の提示に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書は、本件各費用に係る支出の年月日及び金額等、原処分庁が認定した事実の要点及び本件各費用を必要経費に算入することはできないなどと評価した理由、それを基に計算した税額及び根拠法令等が記載されており、請求人において、いかなる事実関係に基づき、いかなる法規を適用して当該処分がなされたのかを了知し得るものであったといえるから、本件通知書の理由付記については、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示するものと認められ、したがって、法の要求する更正理由の付記として欠けるところはない。(令2.10.14関裁(所・諸)令2-6)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令020006
- 裁決年月日
- 令和2年10月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、原処分に係る調査(本件調査)において調査担当職員が、質問調査をほとんど実施せず、請求人の口頭回答を聞き入れなかった上、回答不能を前提とした文書回答を求める異常な調査を行って、必要経費の挙証責任を一括して請求人に転換したことなどから、本件調査の手続には、原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、本件調査の調査担当職員は、個々の支出ごとに事業との関係性等を確認する必要があった上、当該支出をしたとする請求人にこの点に関する質問をして文書で回答を求めることも社会通念上相当なものといえることなどに照らせば、本件調査には原処分を取り消すべき違法があるとは認められない。(令2.10.14関裁(所・諸)令2-6)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令010013
- 裁決年月日
- 令和2年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
〇請求人は、①原処分に係る調査担当職員(本件調査担当職員)は、調査の状況を説明する場合、請求人と委任関係がある税理士立会いの下で請求人に説明することを税理士との間で合意していたにもかかわらず、当該合意を無視し、請求人に対して直接接触し、税理士を排除するよう請求人を誘導した結果、請求人をして税理士を排除させ、②また、本件調査担当職員は、請求人に対し調査結果の説明を十分に行わなかったことから、原処分に係る調査(本件調査)の手続には、原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、本件調査担当職員が、税理士の立会いのない状況で請求人と面接をして、請求人に対して調査の状況を説明したことは認められるものの、税理士を排除するよう請求人を誘導し、請求人をして税理士を排除させたとまで認定することはできない。また、本件調査担当職員は、本件調査の結果に基づき、請求人に対し国税通則法第74条の11《調査終了の際の手続》第2項に規定する調査結果の説明を行っており、調査結果の説明として不十分であったとは認められない。(令2.6.18高裁(所・諸)令元-13)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令010014
- 裁決年月日
- 令和2年4月22日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502130
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/13調査手続について一括判断した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、原処分に係る調査の担当職員が、質問権査権の行使に当たって、調査の必要性を説明していないこと、また、守秘義務を理由に第三者の立会いを拒否したこと等から、原処分に係る調査の手続には原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、質問検査権の行使に当たって、調査の必要性を説明することは法令上規定されておらず、また、第三者の税務調査への立会いを認めなければならない旨を定めた法令上の規定はないから、法律上守秘義務を負わず、税務調査に関係のない第三者が請求人及び取引先等の営業に関する事項の秘密等を知り得る状態において調査を行うことは、守秘義務に違反するおそれがある点を考慮すれば、第三者の立会いを認めなかったことには違法はなく、原処分に係る調査の手続に原処分を取り消すべき違法はない。(令2.4.22広裁(所・諸)令元-14)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令010038
- 裁決年月日
- 令和2年2月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正処分に係る通知書(本件通知書)には、確定申告後に税抜経理方式を適用して修正申告することができない理由が記載されていないことから、本件通知書の理由付記に不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書は、請求人の帳簿書類の記載自体を否認することなしにされた更正処分の理由として、原処分庁による判断結果とその基礎とされた具体的事実の要点及びその評価等が記載されており、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという所得税法第155条《青色申告書に係る更正》第2項の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示されているものであるから、本件通知書の理由付記に不備はない。(令2. 2.27 関裁(所)令元-38)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010054
- 裁決年月日
- 令和元年12月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正処分(本件更正処分)に係る通知書に記載された内容は、課税するに至った理由にとどまり、本件において、通達を適用することが適法であることの理由が記載されていないから、本件更正処分の理由付記に不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正処分の理由付記は、原処分庁による判断結果とその基礎となる事実関係及びあるべき処理方法を具体的に明示したものということができ、所得税法第155条《青色申告書に係る更正》第2項の趣旨に照らし、原処分庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという同項の要求する更正の理由付記として欠けるところはないというべきであるから、本件更正処分の理由付記に不備はない。(令元.12.17 東裁(所)令元-54)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令010001
- 裁決年月日
- 令和元年7月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る通知書(本件通知書)には、本人比率に基づく推計方法の合理性が記載されていないこと、重加算税の賦課要件については請求人の申述内容を列挙しただけで、原始記録を廃棄した年分にも誤記があること、法定申告期限から5年経過後の更正処分については国税通則法第70条《国税の更正、決定等の期間制限》第4項に規定する「偽りその他不正の行為」が適用される旨の記載がないことなどから、原処分の理由提示には不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、本人比率の算出過程などが具体的に記載されており、原処分庁の恣意を抑制するとともに不服申立ての便宜を与えるという行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の趣旨(本件趣旨)を充足する程度に具体的に明示したものといえる上、仮に原始記録が廃棄されたとする年分に誤記があったとしても、原処分庁が恣意的に行ったとはうかがわれないから、それをもって直ちに本件趣旨に反することにはならず、また、更正処分と重加算税の賦課決定処分の各理由提示は同一の書面に併せて記載されており、その記載を併せて考慮すれば、当該更正処分に係る納付すべき税額においても「偽りその他不正の行為」の適用が前提とされていることを了知し得るから、原処分の理由提示に不備はない。(令元. 7.23 関裁(所・諸)令元-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300151
- 裁決年月日
- 令和元年6月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る通知書(本件通知書)には、原処分庁が認定した事実の根拠や原処分庁の判断の理由が記載されていないなど、本件における更正処分(本件更正処分)の理由の提示が行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の趣旨にかなうものではなく不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、原処分庁において、請求人が債務を負うこととなった経緯及び当該債務の免除を受けるに至った経緯を認定した上で、当該債務の免除を受けたことによる利益に係る所得が一時所得に該当すると判断したことが示されているから、本件更正処分の理由の提示は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという同項本文の趣旨に照らしても、同項本文の要求する理由の提示として欠けるものではない。したがって、本件更正処分の理由の提示に不備はない。(令元. 6. 3 東裁(所)平30-151)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300152
- 裁決年月日
- 令和元年6月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る通知書(本件通知書)には、原処分庁が認定した事実の根拠や原処分庁の判断の理由が記載されていないなど、本件における更正処分(本件更正処分)の理由の提示が行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の趣旨にかなうものではなく不備がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、原処分庁において、請求人が債務を負うこととなった経緯及び当該債務の免除を受けるに至った経緯を認定した上で、当該債務の免除を受けたことによる利益に係る所得が一時所得に該当すると判断したことが示されているから、本件更正処分の理由の提示は、行政庁の判断の慎重と合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、処分の理由を名宛人に知らせて不服の申立てに便宜を与えるという同項本文の趣旨に照らしても、同項本文の要求する理由の提示として欠けるものではない。したがって、本件更正処分の理由の提示に不備はない。(令元. 6. 3 東裁(所)平30-152)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300098
- 裁決年月日
- 平成31年2月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人に対する更正処分(本件更正処分)に係る通知書(本件通知書)には、①事業用の定期借地期間の満了間近の土地上に存する建物(本件建物)の除却損(本件除却損)が不動産所得の必要経費に該当せず、どのような根拠で譲渡所得の取得費に算入すべきであると判断したかについての資料が一切摘示されておらず、また、②所得税基本通達51−4《スクラップ化していた資産の譲渡損失》の適用関係について争いがあったにもかかわらず、その適用の可否に関する結論及びその理由を含め、譲渡所得に該当すると判断した判断過程の具体的な説明も示されていないことから、本件更正処分には理由附記の不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正処分は本件除却損の額の存在についての帳簿記載を覆すことなくそれを肯定した上で、本件除却損の額が不動産所得の必要経費に算入すべきものといえるかどうかという評価を修正するものにすぎず、帳簿書類の記載自体を否認するものではない上、本件通知書には、本件除却損の額が不動産所得に係る必要経費に算入されない理由が法令に即して示されており、また、その処分の原因となる事実関係が具体的に示されているから、本件更正処分の理由附記は、所得税法第155条《青色申告書に係る更正》第2項が要求する更正処分の理由附記として欠けるところはない。(平31. 2.12 東裁(所)平30-98)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300015
- 裁決年月日
- 平成30年9月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る各通知書(本件各通知書)には所得税法第37条《必要経費》第1項に規定する必要経費に該当しないという結論のみ記載され、その判断過程が記載されていないことなどから、原処分は理由の附記に不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書には、原処分庁が必要経費に当たらないと判断した各費用(本件各費用)の科目ごとに、一覧表により支出日、総勘定元帳の適用欄の記載、金額を個々に示した上で、その支出の目的が客観的にみて業務の遂行上必要なものと認められないことなどから、本件各費用がいずれも必要経費に該当しないと判断する旨が記載されている。これらの記載内容は、原処分庁の恣意抑制及び納税者の不服の申立てに便宜を与えるという理由附記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示されたものといえるから、原処分には理由附記の不備はない。(平30. 9.11 大裁(所)平30-15)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290056
- 裁決年月日
- 平成30年5月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に至る調査(本件調査)の過程で、調査担当職員が、①事前通知の対象とされていなかった年分の帳簿書類を留置して調査を行ったこと、②納税者に対する意見聴取を十分に行わず、本件調査が長期化した合理的な説明をしなかったこと及び③本件調査の結果説明の際、必要経費の否認理由についての合理的な説明を行わず、さらに、同席した他の調査担当職員に対し身分証明書の提示を求めたにもかかわらずその提示をしなかったことは、いずれも違法であり、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、上記①については、国税通則法第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第4項は、当該職員は、事前通知事項以外の事項について非違が疑われなることとなった場合において当該事項に関し質問検査等を行うことを妨げるものではない旨規定しており、また、上記②及び③については、いずれも原処分の取消事由とはならず、また、請求人が、調査結果の説明の際、同席した調査担当職員に身分証明書の提示を求めたと認めることもできない。したがって、本件調査において原処分を取り消すべき違法はない。(平30. 5.16 関裁(所・諸)平29-56)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平290056
- 裁決年月日
- 平成30年5月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る更正通知書(本件通知書)に記載された理由は、税法に当てはめた判断過程が明示されていないという点で記載不備の違法がある旨主張する。しかしながら、本件通知書には、費目別に支出日、支出先の氏名又は名称及び金額、必要経費又は課税仕入れに当たらないと判断した理由、原処分庁が認識した事実並びに根拠法令が記載されている。そして、当該必要経費又は課税仕入れの否認部分は各支出の事実及び支払金額について帳簿の記載自体を否認することなく行われたものである。そうすると、本件通知書における処分理由の記載は、請求人において、いかなる事実関係に基づきいかなる法規を適用して当該処分がなされたのかを了知し得るものであり、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜を与えるという所得税法第155条《青色申告に係る更正》第2項及び行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項の規定の趣旨を充足する程度に具体的に明示したものといえるから、本件通知書の理由記載に不備の違法はない。(平30. 5.16 関裁(所・諸)平29-56)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290118
- 裁決年月日
- 平成30年5月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自身の取引銀行から郵送された請求人宛の封筒(本件封筒)を原処分庁に郵送したが、本件封筒は密封され、表に親展と記載されていたにもかかわらず、原処分庁が、請求人から開封の許可を得ることなく、また、開封に当たり正当な理由を提示することもなく、本件封筒を開封した行為は、社会通念上相当の限度を超えた違法性を有しているから、原処分に係る調査(本件調査)は無効であり、これに基づく各更正処分(本件各更正処分)は違法である旨主張する。しかしながら、本件各更正処分は、本件封筒に同封されていた請求人の賃貸物件の借入金等の残高等が記載された明細書(本件ローン明細書)に基づき行われたものではなく、その他の原処分庁が収集又は請求人が提示した資料を基礎として行われたのであり、証拠収集手続に違法はなく、本件調査の手続は、本件ローン明細書の取扱いを含めて適法に行われたものと認められる。また、請求人が本件封筒を郵送した経緯及び状況からしても、本件調査の担当職員が、同人の質問検査権に基づき行った求めに応じて本件封筒の提出があったものと認識し、その中身を見ようとすることに重大な違法があるとは到底いえず、請求人から本件封筒を郵送した行為について合理的な説明がつかないことからも、請求人の主張は採用できない。(平30. 5. 7 東裁(所)平29-118)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290013
- 裁決年月日
- 平成29年8月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る通知書には、請求人が代表取締役を務める法人への貸付金(本件貸付金)について、原処分庁が事業の遂行上生じたものではないと判断した根拠となる具体的な事実や判断過程が示されていないから、更正処分の理由附記に不備がある旨主張する。しかしながら、原処分に係る通知書の「処分の理由」欄には、原処分庁が、同欄に記載した事実関係に基づき、本件貸付金について上記法人の役員として運転資金を貸し付けたものであると評価し、請求人の事業の遂行上発生したものではないことを理由として本件貸付金に係る貸倒損失を必要経費に算入することはできないとの判断に至ったことが示されていることからすれば、当該通知書における更正処分の理由附記については、更正処分の根拠が更正処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由附記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示されており、法の要求する更正の理由附記として何ら欠けるところはない。(平29. 8. 2 東裁(所)平29-13)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平280019
- 裁決年月日
- 平成29年5月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る各通知書(本件各通知書)には、請求人が取得した中古建物の耐用年数を2年と見積もったことが誤りである理由が記載されておらず、本件各通知書の理由附記には、原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、青色申告者に係る所得税について帳簿書類の記載自体を否認することなしに更正する場合の更正通知書に附記する理由としては、それがいかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判別することができる程度に表示されていれば足り、本件各通知書には、かかる程度に理由が表示されていると認められるから、原処分を取り消すべき違法はない。(平29. 5.17 広裁(所)平28-19)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平280007
- 裁決年月日
- 平成28年12月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る各通知書(本件各通知書)には、必要経費又は課税仕入れに該当しない理由が包括的に記載されているだけであり、理由附記制度の趣旨目的を充足する程度に個別具体的な理由が記載されていないから、本件各通知書の理由附記には原処分を取り消すべき不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書に記載された処分理由においては、原処分庁が必要経費又は課税仕入れに当たらないと判断した支出について、当該支出の費目ごとに、支出日、支出先の氏名又は名称及び金額、判断の理由、原処分庁が認識した事実、算出税額並びに根拠法令を読み取ることができ、請求人において、いかなる事実関係に基づき、いかなる法規を適用して当該処分がなされたのかを了知し得るものであるから、本件各通知書の理由附記は、原処分庁の恣意抑制及び納税者の不服申立てに便宜を与えるという理由附記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示されたものといえる。したがって、本件各通知書の理由附記には、原処分を取り消すべき不備はない。(平28.12. 5 広裁(所・諸)平28-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280051
- 裁決年月日
- 平成28年11月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№105
要旨
○ 請求人は、請求人に対する各更正処分に係る通知書(本件各通知書)には、①不動産所得の必要経費が認められない理由として、具体的な理由・法的根拠を明示していないこと、及び②雑所得の必要経費について、何月何日のどの領収書を必要経費として認めたのか分からないことから、理由付記に不備がある旨主張する。しかしながら、①不動産所得については、帳簿の記載自体を否認したものではなく、本件各通知書には、支払月日、支払額、取引内容等を個々に示した上で、これらの支出は必要経費に該当しない旨及びその理由が記載されており、また、②雑所得については、青色申告に係る所得以外の所得であるところ、本件各通知書には、請求人の雑所得に係る収入金額に含めて支払われた旅費・交通費の合計額を必要経費として認めた旨が記載さていることからすれば、原処分庁の判断の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に記載されており、法の要求する更正の理由付記として欠けるところはない。(平28.11. 1 東裁(所)平28-51)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280052
- 裁決年月日
- 平成28年11月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 地位承継人である請求人らは、原処分に係る通知書(本件各通知書)には、不動産所得の必要経費が認められない理由として、具体的な理由・法的根拠を明示しておらず、理由付記に不備がある旨主張する。しかしながら、本件においては、不動産所得の必要経費について帳簿の記載自体を否認したものではなく、本件各通知書には、支払月日、支払額、取引内容等を個々に示した上で、これらの支出が必要経費に該当しない旨及びその理由が記載されており、原処分庁の判断の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に記載されており、法の要求する更正の理由付記として欠けるところはない。(平28.11. 1 東裁(所)平28-52)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280006
- 裁決年月日
- 平成28年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件における所得税等の各更正処分(本件各更正処分)等に係る通知書(本件各通知書)において、①不動産所得の必要経費に該当しないとした法的な根拠が示されておらず、また、②請求人の行為が事業所得を生ずべき事業に該当しないとの判断に至る過程が明示されていないことから、原処分には理由付記の不備がある旨主張する。しかしながら、本件各通知書において、①必要経費については、支出した月日、金額等を個々に示した上で、これらの支出が必要経費に該当しない旨及びその理由がそれぞれ記載され、また、②事業所得に関しては、請求人の行為が事業所得を生ずべき事業に該当しない旨及びその理由が記載されているなど、これらの理由付記は、いかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判別できる程度に理由が表示されているものと認められ、原処分庁の判断の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的に照らし何ら欠けるところはないのであるから、原処分を取り消すべき不備はない。(平28. 7. 7 東裁(所)平28-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平280006
- 裁決年月日
- 平成28年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502010
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/1事前通知
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国税通則法(通則法)第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第1項は、事前通知をするのは税務署長である旨規定しているにもかかわらず、本件においては原処分庁所属の国税調査官が事前通知を行った(本件事前通知)のであるから、本件事前通知は違法である旨主張する。しかしながら、財務省組織規則第556条《国税調査官》第2項は、国税調査官は、命を受けて、「内国税の課税標準の調査及び内国税に関する検査に関する事務」を行う旨規定しているところ、当該事務には通則法第74条の9第1項に規定する税務署長等の行う事前通知も含まれ、命を受けた国税調査官が「当該職員」として当該事務を実施すると解するのが相当であって、命を受けた国税調査官である「当該職員」が納税者に対し実地の調査を行う旨を事前通知する際には、上記規定に基づいて、税務署長等の名において通知したものと解すべきである。また、本件においては、本件事前通知により、調査手続の透明性及び納税者の予見可能性を高め、調査に当たって納税者の協力を促すといった通則法第74条の9の規定の趣旨は十分に満たされているのであるから、本件事前通知は、同条第1項の規定に基づき適法に行われている。(平28. 7. 7 東裁(所)平28-6)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平270010
- 裁決年月日
- 平成27年11月4日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№101
要旨
○ 請求人は、原処分に係る各更正通知書(本件各更正通知書)には原処分庁が採用した根拠法令の具体的な記載がなく、所得税法第155条《青色申告書に係る更正》第2項及び行政手続法第14条《不利益処分の理由の提示》第1項に違反しており、本件各更正通知書の理由附記に不備がある旨主張する。しかしながら、本件各更正通知書には、原処分庁が必要経費には算入されないと判断した部分について、修繕費、修繕積立金等に分類した上、どのような事実関係を前提にどのような評価に結びついて結論が導き出されたのかがそれぞれ簡潔に示され、減価償却費については、各物件の個別事情を検討し、それぞれ異なる扱いがされている理由が具体的な根拠と共に示されているということができる。そして、本件各更正通知書には、その記載を前提とした計算表が付されており、税額の計算過程を一覧することができるものとなっているから、原処分庁の恣意の抑制と請求人の不服申立ての便宜という趣旨を充足するものといえる。したがって、本件各更正通知書の理由附記に不備はない。(平27.11. 4 名裁(所)平27-10)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平270006ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成27年10月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①国税犯則取締法による調査(本件犯則調査)は原処分を行うための資料収集を目的としたものであること、②本件犯則調査前後に行われた原処分庁の調査を一連の調査とみることはできず、本件犯則調査後に行われた調査は、国税通則法第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第1項並びに同法第74条の11《調査の終了の際の手続》第2項及び第3項の規定に違反していることから、原処分庁の調査は不当な調査であるのみならず、全体として重大な違法性を帯びている旨主張する。しかしながら、①本件犯則調査は国税犯則取締法第2条《臨検・捜索・差押》の規定により所属官署の所在地を管轄する裁判所の裁判官の許可を得て実施されたもので、裁判官が嫌疑があると判断したことを前提とするものであるから、犯則事件が存在するとの嫌疑もなく専ら課税資料を収集する目的で行われたものとは認められない。また、②本件犯則調査終了前後に行われた原処分庁の調査は、請求人の債務免除益の問題が継続して調査されていた一連のもので、平成25年1月1日前から引き続き行われているものであると認められる。さらに、原処分に係る調査担当職員は、債務免除益の発生の有無について関係機関等に対する調査を行い、その手続は、更正処分等をするに当たって具体的事情に鑑み必要性があると判断した範囲で、社会通念上相当な程度においてなされたものであるといえることから、原処分に係る調査手続に違法又は不当はない。(平27.10.27 熊裁(所)平27-6)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平270007ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成27年10月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が雑所得と判断した債務免除益に係る更正の理由付記について、債務免除益は不動産所得に該当し、原処分は青色申告者の不動産所得に係る帳簿等の記載自体を否認して更正するもので、帳簿書類の記載を覆すものであるから、否認の理由及び根拠を具体的に明示することを要するところ、原処分に係る更正通知書(本件更正通知書)には、それらが明示されていないから、理由付記の不備による違法がある旨主張する。しかしながら、青色申告事業者に対する更正であっても、青色申告に係る所得以外の所得を更正する場合は、帳簿書類に基づく調査が前提とされていないのであるから、必ずしも帳簿の記載以上に信ぴょう力のある資料を摘示する必要はなく、付記すべき理由としては、処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示するものであれば足りると解されるところ、本件更正通知書には、①債務免除益が生じた根拠について原処分庁が認定した事実を摘示した上で具体的に記載されていること、②債務免除益が「資力を喪失して債務を弁済することが著しく困難であると認められる場合」に該当しないと原処分庁が判断した根拠について具体的な申述内容を摘示した上で、債務免除益に対して所得税法第36条《収入金額》第1項が適用される旨記載されていること及び③原処分庁が雑所得に該当すると判断した過程も具体的に記載されていることから、請求人において、更正の理由を理解し、これに対する不服申立てをすべきかどうかを判断するに十分な説明がされている。したがって、本件更正通知書の理由付記は、更正の根拠を原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示しているものといえ、本件更正通知書に理由付記の不備による違法はない。(平27.10.27 熊裁(所)平27-7)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平270003
- 裁決年月日
- 平成27年7月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502060
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/6取引先等に対する調査
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№100
要旨
○ 請求人は、原処分に係る調査の担当職員が請求人の自宅兼事業所に臨場した日より前に、原処分庁が、請求人の預金残高の確認等のため銀行調査を行ったことは違法であり、原処分を取り消すべき事由に該当する旨主張する。しかしながら、国税通則法第74条の2《当該職員の所得税等に関する調査に係る質問検査権》の規定は、納税義務がある者又は納税義務があると認められる者(納税義務者等)の取引先等に対する質問検査権の行使(取引先等調査)前に納税義務者等に対する質問検査権の行使(本人調査)をすることを要件としておらず、また、その他の法令にも取引先等調査の前に本人調査をすることを求める規定はないことから、本人調査の前に、取引先等調査をしたことに違法はない。(平27. 7.21 福裁(所・諸)平27-3)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平270003
- 裁決年月日
- 平成27年7月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502010
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/1事前通知
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№100
要旨
○ 請求人は、原処分に係る調査の担当職員(本件調査担当者)が請求人の自宅兼事業所に臨場(本件臨場)する前に請求人に対し、国税通則法第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第1項に規定する通知(事前通知)をしなかったことが、原処分を取り消すべき事由に該当する旨主張する。しかしながら、本件調査担当者は、本件臨場において、事前連絡をしないで請求人の自宅兼事業所を訪れ、請求人であることを確認した上で、身分証明書と質問検査章を提示し、所属と氏名を述べ、税務調査のために来訪した旨を伝えているが、請求人の課税標準等を認定する目的で、請求人に質問し、又はその事業に関する帳簿、書類その他その調査事項に関連性を有する物件の検査をした事実は認められず、質問検査権の行使を行ってはいないから、本件臨場の前に請求人に対し事前通知をしなかったことは、原処分を取り消すべき事由には該当しない。(平27. 7.21 福裁(所・諸)平27-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270004
- 裁決年月日
- 平成27年7月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502079
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/5その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№100
要旨
○ 請求人は、税務代理人が税理士法第30条《税務代理の権限の明示》に規定する書面を提出したにもかかわらず、原処分庁所属の調査担当職員が調査として請求人本人に直接連絡を取り続けたことは、税務代理人が当該調査に関与する機会を奪うものであり、質問検査権を濫用したものであるから、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、仮に請求人が主張する上記事実があったとしても、そのことをもって直ちに、当該調査が刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたる等重大な違法を帯び、何らの調査なしに処分をしたに等しいものと評価することはできないから、原処分が取り消されるものではない。(平27. 7. 1 東裁(所・諸)平27-4)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260067
- 裁決年月日
- 平成27年6月19日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 202501031
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/1質問検査権/3質問検査の対象者/1納税義務がある者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№99
要旨
○ 請求人は、①同人が営む事業は、平成24年8月に経営主体が変更となっているにもかかわらず、原処分庁の調査担当職員(本件調査担当職員)が、同年10月以降に実地調査(本件調査)を行ったことは、所得税法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第234条《当該職員の質問検査権》第1項第1号に規定する納税義務者等に該当しない者に対する調査である、②本件調査について事前通知がされるべきであり、これがなく行われた調査である、③本件調査担当職員が本件調査の中で行った行為が社会通念上相当な限度を逸脱する、として違法である旨主張する。しかしながら、①本件調査は、請求人の平成23年分以前の所得税及び消費税等を調査対象とするものであり、平成23年以前の事業の経営主体が請求人であることは明らかであるから、請求人が「納税義務がある者」ないし「納税義務があると認められる者」に該当し、②事前通知の要否といった質問検査の実施の細目については、調査担当職員の合理的な選択に委ねられていたものと解されるところ、本件調査担当職員が請求人に対する事前通知をしなかったことが合理性を欠くと評価できるような事情は見当たらず、③請求人の各主張は、いずれもその前提事実を欠くものであるから、本件調査手続に何ら違法な点はないというべきである。(平27. 6.19 大裁(所・諸)平26-67)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260122
- 裁決年月日
- 平成27年6月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①請求人が金員を受領した法人の取引先として請求人が受けた調査において、当該調査の調査担当者が、請求人を恫喝して請求人の提出した上申書・報告書内容の修正を強要したこと及び当該調査担当者が、質問応答記録書に署名なつ印をすることを強要したことから、これらの証拠の収集手続に違法がある旨並びに②請求人自身の調査において、原処分の調査担当者(原処分担当者)が、上記①の調査において請求人が提出した請求人の名刺に記載された個人情報を不当に利用して請求人の勤務先に電話をかけたこと、請求人の妻に対して税理士の倫理規定に抵触する旨指摘して同妻を恫喝したこと及び本件とは無関係の請求人の同僚等に対し、請求人の銀行口座の取引履歴に係る反面調査を行ったことは、質問検査権の濫用であり、調査手続に違法がある旨主張する。しかしながら、原処分担当者は、請求人が違法な調査手続により入手したという資料以外に、課税要件の認定に必要な各種資料を適法に収集し、それらに基づき原処分がなされているのであるから、仮に請求人の主張する事実が認められたとしても、何らの調査なしに原処分をしたとの評価を受ける場合に当たらず、また、一連の調査手続に重大な違法は見当たらないから、いずれにせよ、原処分の取消原因はない。(平27. 6.10 東裁(所)平26-122)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平260019
- 裁決年月日
- 平成27年3月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集NO98
要旨
○ 請求人は、青色申告者である請求人に対する所得税の更正処分(本件所得税更正処分)に係る通知書(本件更正通知書)には、調査による計数上の記載や処分の結果のみが記載されているだけで、原処分庁の判断根拠が全く記載されておらず、本件更正通知書の理由付記には、本件所得税更正処分を取り消すべき不備がある旨主張する。しかしながら、請求人は、請求人の事業所得を生ずべき業務について、集計表等を作成するだけで日々の取引を記録する帳簿を作成していないことから、本件所得税更正処分は、帳簿書類の記載自体を否認することなしに更正をする場合に該当するところ、原処分庁は、本件更正通知書において、事業所得に係る総収入金額については取引先ごとに取引期間及び年間の売上金額を一覧表で明らかにしており、必要経費については計上漏れとして認定した仕入金額等の支払先及び年間の支払合計金額などを記載していることからすれば、本件更正通知書に記載された理由は、原処分庁の恣意抑制及び納税者の不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的な記載がされていると認められることから、本件所得税更正処分を取り消すべき不備はない。(平27. 3.30 福裁(所・諸)平26-19)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260054
- 裁決年月日
- 平成27年3月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が請求人に対して行った所得税の更正処分(本件更正処分)の理由には、減価償却費の計算において、減価償却資産の耐用年数等に関する省令(耐用年数省令)第3条《中古資産の耐用年数等》第1項第2号に規定する簡便法による耐用年数が採用できないとする根拠が附記されていないことから、所得税法第155条《青色申告書に係る更正》第2項の「更正の理由」には当たらず、本件更正処分の理由附記には不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正処分に係る更正通知書には、①所得税法第60条《贈与等により取得した資産の取得費等》第1項の規定及び解釈によれば、相続などにより減価償却資産を取得した場合、所得税法施行令第126条《減価償却資産の取得価額》第2項により取得価額、耐用年数等が前所有者から引き継がれることから、耐用年数省令第3条第1項を適用することができない旨、②請求人の減価償却費は簡便法による耐用年数を適用して計算していることから必要経費に算入できない償却費がある旨及び③これを耐用年数省令第1条《一般の減価償却資産の耐用年数》に規定する耐用年数を適用して償却費を計算し直した具体的金額を示して記載していることから、これらの記載は本件更正処分の根拠を具体的に明示していると認められ、本件更正処分の理由附記に不備はない。(平27. 3.26 大裁(所)平26-54)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平260005
- 裁決年月日
- 平成26年11月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502050
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/5第三者の立会い
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№97
要旨
○ 請求人は、第三者を立会わせるか否かを決めるのは納税者本人であり、また、調査担当職員が、第三者の立会いの下で計算ノートを書き写すなどしていながら、調査において第三者の立会いを認めなかったことは違法である旨主張する。しかしながら、税務調査において、納税者に税理士資格を有しない第三者を立ち会わせる旨の規定がないだけでなく、税務職員は、国税通則法第126条により税務調査に関して守秘義務を負い、税務調査の過程において当該秘密を税務調査に関係のない第三者が知りうる状態において調査を行うことは、守秘義務に違反するおそれがあるのであるから、税理士以外の法律上守秘義務を負わない第三者の立会いを認めるかどうかは、原則として、税務職員の裁量に委ねられているものと解される。したがって、調査担当職員は、本件調査に際し、請求人及び取引先等の営業に関する事項の秘密を守るためなどの配慮から法律上守秘義務を負わない第三者の立会いを認めなかったものであり、この判断に合理性を欠いた点はなく、調査担当職員が請求人が求める第三者の立会いを認めないで調査を行ったことに違法はない。(平26.11.13 仙裁(所)平26-5)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平260005
- 裁決年月日
- 平成26年11月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502060
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/6取引先等に対する調査
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№97
要旨
○ 請求人は、①請求人の許可なく取引先調査を行ったこと、②調査で資料を提示し協力しており取引先調査を行う必要がないこと、③取引先調査は、調査に名を借りた税務職員の守秘義務違反そのものであることから違法である旨を主張する。しかしながら、①取引先調査を行うかどうかは、納税者の事業の内容、申告内容、調査に対する協力度等の個別事情からみて調査権限を有する税務職員の合理的な判断に委ねられており、実施に当たり納税者の承諾を得る必要はないこと、②調査担当職員は、申告内容を確認するためには、提示された資料の他に帳簿書類の内容の確認が必要であり、再三にわたり第三者の立会いがないところでの調査に応じるよう請求人に求めたが、請求人はこれに応じなかったため、やむを得ず取引先調査を行ったものと認められ、その判断に合理性を欠いた点はないこと、③質問検査権の適法な行使による取引先調査によって、請求人が税務調査を受けていることを取引先に知られることになったとしても、守秘義務に違反するとは認められないことから、調査担当職員が取引先調査を行ったことに違法はない。(平26.11.13 仙裁(所)平26-5)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平260005
- 裁決年月日
- 平成26年11月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502010
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/1事前通知
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№97
要旨
○原処分庁は、請求人に対し、平成24年中に平成21〜23年分の所得税の調査(当初調査)を開始しているところ、平成24年分の調査は、当初調査の対象年分に追加したものであるから、平成25年1月1日前から引き続き行われている調査に該当し、経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図るための所得税法等の一部を改正する法律の附則第39条《当該職員の質問検査等に関する経過措置》第3項の規定により、国税通則法第74条の9《納税義務者に対する調査の事前通知等》第1項の適用はない旨主張し、一方、請求人は、平成24年分の調査は、改正国税通則法施行後に開始されたものであり、同法第74条の9第1項の事前通知が必要であったにもかかわらず、調査担当職員は、電話で「平成24年分の調査を行います。」とのみ通知しただけで、その後においても、改正後の国税通則法に則って通知が行われていないことから、平成24年分の調査は必要な手続要件を満たしておらず、違法である旨主張する。しかしながら、調査は、納税義務者について税目と課税期間によって特定される納税義務に関してなされるものであるから、当該納税義務に係る調査を一の調査とみるべきであり、請求人に対する平成24年分の調査は、独立した一の調査となり、平成25年1月1日前から引き続き行われている調査には該当せず、国税通則法第74条の9第1項の適用があると認められる。一方、調査担当職員は、調査の対象税目及び調査の対象期間に加えて、調査の開始時期、調査の場所、調査の目的及び調査の対象となる帳簿書類を請求人に対し通知していると認められ、請求人に対して平成24年分の所得税の調査を行う旨の通知しか行われていないとはいえない。そうすると、平成24年分の調査の事前通知については、国税通則法第74条の9第1項の適用があるところ、調査担当職員は、同条同項の規定に沿った事前通知を行っており、調査手続に違法とすべき点はない。(平26.11.13 仙裁(所)平26-5)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平260005
- 裁決年月日
- 平成26年11月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502020
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/2調査理由の開示
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№97
要旨
○ 請求人は、調査に当たり、請求人が調査理由の説明を求めたにもかかわらず、調査担当職員が具体的な調査理由を説明しなかったことは違法である旨主張する。しかしながら、税務職員が調査に際し、納税者に対して具体的な調査理由を開示することは法律上の要件とされておらず、また、質問検査権に基づいて行う税務調査は適正な租税負担の実現のために行うものであるから、申告がない場合又は過少申告の疑いが存する場合だけではなく、そのような疑いが明らかでない場合でも、申告の真実性や正確性を確認するために行い得ると解するのが相当である。そうすると、調査担当職員は、調査に当たり、申告内容の確認のための調査である旨を請求人に通知していると認められるから、それ以上の具体的な調査理由の開示がなかったとしても、調査が違法となるものではない。(平26.11.13 仙裁(所)平26-5)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平260005
- 裁決年月日
- 平成26年11月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502120
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/12異議審理手続
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№97
要旨
○ 請求人は、原処分に係る異議決定の取消しを求めている。しかしながら、国税通則法第75条《国税に関する処分についての不服申立て》は、「国税に関する法律に基づく処分」のみを対象として審査請求をすることができる旨規定しているところ、当該異議決定は、同法第76条《不服申立てができない処分》の規定により、同法第75条に規定する審査請求の対象となる「国税に関する法律に基づく処分」に含まれないから、請求人は、当該異議決定を対象として審査請求をすることはできない。(平26.11.13 仙裁(所)平26-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260024
- 裁決年月日
- 平成26年9月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№96
要旨
○ 請求人は、①請求人は原処分に係る調査担当職員に対してコピーをしないという条件で領収書を預けたにもかかわらず、当該調査担当職員は当該領収書のコピーをしたこと、②原処分庁所属の担当職員は、異議決定書等を郵送すると約束したにもかかわらず請求人の自宅へ押し掛けてきて書類を交付送達しようとしたり、異議申立てに係る調査において必要のない調査をして嫌がらせをしたり、請求人が質問検査章の提示を求めたにもかかわらず押し問答の末きちんと提示しなかったりしたということがあったこと等により、調査手続が違法に行われているから原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、上記領収書の提出の際に調査担当職員が当該領収書を預かる旨記載した預り証の「上記の件、承諾いたします。」との文言の後の氏名欄に記名及び署名をしたと認められる一方で、当該預り証上には当該承諾について複写をしないことを条件とする旨の記載はないこと、当該調査担当職員が調査の経過に応じて請求人との間で行われたやりとり等を比較的詳細に記載していた調査経過等報告書にも、当該調査担当職員が複写しないことを条件に当該領収書を預かった旨等の記載がないことからすれば、請求人が複写をしないことを条件に調査担当職員に対し領収書を提出したとは認められない。また、異議決定書の交付送達や異議申立てに係る調査は原処分がされた後の事情であって、それ以前にされた原処分の効力に何ら影響を与えるものではなく、さらに、当審判所の調査の結果によっても、社会通念上相当な限度を超えて違法と評価できるような税務調査が行われたことを示す証拠は認められない。(平26. 9. 1 東裁(所)平26-24)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平260001
- 裁決年月日
- 平成26年7月4日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 202502130
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/13調査手続について一括判断した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№96
要旨
○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)の担当者(本件調査担当者)は、①事前通知及び調査理由の告知をせず、②請求人の了解を得ないで無理やり食堂に上がり込んで請求人の妻を威嚇するなどしたものであり、このような本件調査担当者の質問検査権の行使は社会通念上相当な限度を逸脱したものであり、本件調査の手続には原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、上記①については、本件調査の全過程において、事前通知及び調査理由の告知をしなかったことで、請求人において不利益が生じたとはいえず、上記②については、請求人の主張するような事実関係を認めることはできず、いずれの点においても、本件調査担当者の質問検査権の行使は、社会通念上相当な限度を逸脱して行使されたとはいえず、本件調査担当者の合理的な選択において行使されたものと認められる。(平26. 7. 4 広裁(所・諸)平26-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260003
- 裁決年月日
- 平成26年7月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502130
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/13調査手続について一括判断した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)が、手続を誤り、請求人を欺もうし、聴取書や調査報告書をねつ造するなど公序良俗に反し、社会通念の限度を超えて濫用にわたるものであって、本件調査は公序良俗に反し、社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたるものであって、原処分庁が何らの調査なしに更正処分をしたに等しいと評価すべきであるから、このような調査に基づく原処分には取消原因がある旨主張する。しかしながら、本件調査において、原処分庁の調査担当者は、更正処分をなすまでの間に、関連法人の株主名簿、登記簿謄本及び年次報告書並びにタックス・ステートメント等の課税要件を満たすか否かの判断に必要な各種資料を請求人から適法に収集し、さらに、A国局からの情報収集をも実施していることからすれば、原処分庁が何らの調査なしに更正処分をしたに等しいとみることはできない。(平26. 7. 1 東裁(所)平26-3)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平250021
- 裁決年月日
- 平成26年6月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502130
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/13調査手続について一括判断した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)の担当者(本件調査担当者)は、①事前通知及び調査理由の告知をせず、また、②帳簿書類の提示前に請求人に無断で金融機関に対する調査を行うなど、本件調査担当者の質問検査権の行使は社会通念上相当な限度を逸脱しており、本件調査の手続には原処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、上記①については、本件調査の全過程において、事前通知及び調査理由の告知をしなかったことで請求人において不当に不利益が生じたとはいえず、また、上記②については、本件調査担当者は、請求人が第三者の立会いに拘泥して調査に応じなかったため、金融機関に対する調査を行ったものであり、いずれの点においても、本件調査担当者の質問検査権の行使は、社会通念上相当な限度を逸脱して行使されたとはいえず、本件調査担当者の合理的な選択、裁量において行使されたものと認められる。(平26. 6.30 広裁(所)平25-21)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平250037
- 裁決年月日
- 平成26年6月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502010
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/1事前通知
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№95
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)が、事前の連絡もなく請求人宅を訪れ、請求人の調査日の変更の要請を聞き入れず、威圧的な態度で帳簿書類の提出や提示を求めるなどして原処分に係る税務調査(本件調査)を強行したことは、違法である旨主張する。しかしながら、本件調査の際に、税務調査に関して事前通知をすることを定めた法令の規定はない上、本件調査担当職員が事前通知をしなかったことについて格別これを不相当とするような事実は認められず、合理的な選択の範囲を逸脱したものとはいえないから、本件調査担当職員が事前通知をしないで本件調査を行ったことをもって、本件調査が違法であるということはできない。また、請求人は、本件調査の日を改めてほしい旨申し立てていたものの、最終的には本件調査担当職員の依頼に応じて、帳簿書類等を提示したりしているのであって、本件調査担当職員が、請求人の明示の意思に反して本件調査を強行したとまでは認められず、本件調査を違法とするほど不相当なものとはいえない。(平26. 6.18 名裁(所・諸)平25-37)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平250037
- 裁決年月日
- 平成26年6月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502050
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/5第三者の立会い
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№95
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)が、守秘義務を口実に、請求人の必要とする第三者の立会いを認めず、請求人が用意した帳簿書類を調査しなかったことは、原処分庁の裁量権の逸脱であり、原処分に係る税務調査は違法である旨主張する。しかしながら、質問検査権に基づく税務調査に際し、第三者の立会いを認めなければならない旨を定めた法令上の規定はなく、また、本件調査担当職員が、調査に関係ない、法律上守秘義務を負わない第三者の立会いを認めなかった判断は合理的なものと認められる。 (平26. 6.18 名裁(所・諸)平25-37)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平250037
- 裁決年月日
- 平成26年6月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502071
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/1調査担当者の言動
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№95
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)が請求人に対し、「隠していることがあるなら今のうちに言っておいた方がいいですよ。後で分かることですから。」などと発言し、請求人に恐怖を感じさせたから原処分に係る税務調査(本件調査)の手続きは違法である旨主張する。しかしながら、本件調査担当職員が、請求人が営む事業(本件事業)に係る会計伝票を日ごとに集計した日計票には、同じ日付で売上金額の多いものと少ないものがあり、そのうち売上金額が少ない方の日計票の金額が、売上帳に記載されていたことについて、請求人が計算間違いで書き直したなどと不自然な回答をしていた経緯に照らせば、当該発言は、売上金額を帳簿に過少に計上しているのであれば、請求人自ら説明してほしい旨の発言であって、本件調査を違法とするほど不相当なものとはいえない。(平26. 6.18 名裁(所・諸)平25-37)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平250037
- 裁決年月日
- 平成26年6月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№95
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)が、原処分に係る税務調査(本件調査)に当たり、請求人に対して、本件調査の趣旨及び内容並びに責任者を示していないから、本件調査は、行政手続法《行政指導の方式》第35条第1項に違反した調査である旨主張する。しかしながら、行政手続法第3条《適用除外》第1項第14号は、報告又は物件の提出を命ずる処分その他その職務の遂行上必要な情報の収集を直接の目的としてされる処分及び行政指導については、同法第4章の規定は適用しない旨規定しているところ、所得税法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第234条《当該職員の質問検査権》又は消費税法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第62条《当該職員の質問検査権》の各規定に基づく質問検査権の行使は、同号に該当することから、行政手続法第4章の規定である同法第35条第1項は適用されない。そうすると、所得税法第234条又は消費税法第62条の各規定に基づく質問検査権の行使による本件調査についても、行政手続法第35条第1項の規定が適用されないことは明らかである。(平26. 6.18 名裁(所・諸)平25-37)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平250037
- 裁決年月日
- 平成26年6月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502079
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/5その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№95
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)が、当初の説明と異なり長時間にわたり調査を行ったこと、及び帳簿書類の借用理由を請求人に説明せず、請求人の明示的な承諾を得ずに借用したことから、原処分に係る調査(本件調査)は違法である旨主張する。しかしながら、本件調査担当職員は、請求人に対して調査を続行したい旨告げて了承を得ている上、請求人も本件調査を打ち切ってほしい旨の要請を行うことなく同調査に応じていたことから、本件調査担当職員の当初の説明とは異なった時間で調査が行われたとしても、本件調査担当職員の質問検査権の行使について合理的な選択の範囲を逸脱しているとまでは認められない。また、本件調査担当職員は、請求人に対して帳簿書類を借用したい旨説明している上、請求人に交付した帳簿書類の借用書には所得税等の調査に必要である旨が明記されており、請求人は当該借用書を確認した上で受領し、当該帳簿書類の引渡しに異議を述べるなどしていないのであるから、請求人は、本件調査担当職員が当該帳簿書類の借用をすることについて承諾したものと認められる。(平26. 6.18 名裁(所・諸)平25-37)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250116
- 裁決年月日
- 平成26年5月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正等通知書に付記された更正の理由が、不動産管理委託手数料等(本件各費用)を否認した理由に係る具体的な根拠条文とそのあてはめが提示されたものでない旨主張する。しかしながら、原処分は、請求人が本件各費用を負担した事実を認めた上での法的評価による更正ではなく、請求人が負担するものではない本件各費用を、請求人の総勘定元帳の各経費科目に記載していたこと自体を認めないとした帳簿否認による更正と認められるところ、更正等通知書に付記された更正の理由は、原処分庁の原処分時における判断を基にして、帳簿否認による更正として帳簿以上に信ぴょう力のある資料を摘示したものといえるから、当該更正の理由の記載によって、請求人の総勘定元帳の記載自体を否認して原処分を行った具体的根拠を明示しているものと評価するのが相当であり、当該更正の理由が、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示されているものといえるから、所得税法第155条《青色申告書に係る更正》第2項が要求する更正の理由の付記として欠けるところはないというべきである。(平26. 5. 9 東裁(所)平25-116)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250116
- 裁決年月日
- 平成26年5月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502072
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/2修正申告の強要
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が①請求人らの必要経費に関する説明を十分に聞かないまま、検討も議論もせず、②調査関係書類に虚偽の内容を記載し、③請求人の取引先に対して不必要な調査を行い、④4か月も連絡せずに突然連絡してきた上、必要経費に算入できない旨を一方的に説明し、修正申告書を提出するよう強要した上、⑤必要経費に該当しない旨を説明したのは、④の1回のみであったことは、単なる調査手続の瑕疵とはいえず、社会通念上相当の限度を超えた質問検査権の濫用であるから、違法な調査に基づきなされた各更正処分等は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、①については、調査担当職員は、契約書などから判断して請求人の必要経費ではなく同族会社の経費と認められる旨などを説明しているから、当該説明が請求人にとって十分なものでなかったとしても調査手続が違法とはいえない。②については、調査関係書類には調査の経緯等が簡易に記載されているから、調査担当職員の説明などが詳細に記載されていないからといって違法とはいえない。③については、調査担当職員が必要経費性を判断するために取引先調査を行う必要があったと認められるから、合理的な裁量を逸脱した違法な調査を行ったとはいえない。④については、確かに、4か月間、請求人と連絡をとっていないことが認められるが、その間も調査が継続していたと認められるから、連絡がなかったことをもって違法ということはできないし、また、調査担当職員が修正申告を強要した事実は認められない。⑤については、調査担当職員が、最終的な調査額などの調査結果を請求人に説明したのは、一度であったことが認められるが、それ以前の調査の過程において、必要経費として認められない旨などを説明して、関与税理士に修正申告の提出を促し、関与税理士は請求人に対し修正申告の説明をしたなどの経緯を経ていることが認められるから、これらの事実関係の下で調査が違法であるとはいえない。(平26. 5. 9 東裁(所)平25-116)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平250030
- 裁決年月日
- 平成26年4月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502010
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/1事前通知
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の所得税に係る調査(本件調査)の事前通知において、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)から電話でどなりつけられ、脅しをかけられた旨、また、原処分庁が、請求人の自宅に差し置いた、税務署への来署を求める文書(本件文書)に記載されている来署依頼日時は、不利益処分を課そうとする際に設けられるべき相当な期間がおかれていないことを理由に、本件調査の手続が違法又は不当であり、更正処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、本件調査担当職員が、請求人をどなりつけ、脅しをかけた事実は認められず、また、税務署長が、納税者に来署を求めるに当たり、設けるべき期間について定めた法令上の規定はなく、本件文書について、他に格別これを不相当とする事由も認められないことから、本件調査の手続が違法又は不当であったとはいえず、更正処分は取り消されるべきとはいえない。(平26. 4.23 名裁(所・諸)平25-30)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平250034
- 裁決年月日
- 平成26年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502110
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/11信義則違反
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の簿外口座から引き出された金員(本件金員)について、原処分庁の調査担当職員(本件調査担当職員)が提示した、請求人の監査役に対する貸付金とする修正申告書原案(本件原案)のとおりに修正申告したのであるから、その後、原処分庁が本件金員を監査役に対する賞与であるとして行った源泉徴収に係る所得税の納税告知処分等は信義則に反する旨主張する。しかしながら、法律による行政の原理、特に租税法律主義の原則が貫かれるべき租税法律関係においては、信義則の法理の適用については慎重でなければならず、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れさせて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に、初めて上記法理の適用の是非を考えるべきものであり、この特別の事情の存否の判断に当たっては、少なくとも、税務官庁が納税者に対して信頼の対象となるような公的見解を表示し、納税者がその表示を信頼して行動した後にその表示に反する課税処分が行われ、そのために納税者が経済的不利益を受けることになったものであるかどうかという点等の考慮が不可欠であるというべきところ、本件においては、本件原案の交付された経緯、交付の名義及び体裁などに照らしても、本件原案が税務官庁の長その他責任ある立場にある者の正式の見解の表示であるとは認められず、また、原処分により適正な税額を納めることとなった以外に、原処分庁の何らかの表示を信頼し、後にその表示に反する課税処分が行われ、そのために納税者が経済的不利益を受けることになったとも認められない。したがって、本件においては特別の事情は存せず、信義則の法理の適用の是非を考えるべき場合には当たらない。(平26. 3.25 関裁(諸)平25-34)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250093
- 裁決年月日
- 平成26年3月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、修正申告をしょうようする際には正しい資料を用意して正しい理由を説明すべきであるのに、原処分庁はこれをせず、また、更正処分の理由と修正申告のしょうようの理由とが異なっていることから、調査手続が違法又は不当であり、更正処分等は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、仮に、請求人の主張するように修正申告のしょうようでの原処分庁の説明に誤りがあったとしても、更正処分の違法性には影響を与えないと解されるから、請求人の主張には理由がない。(平26. 3. 6 東裁(所)平25-93)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250093
- 裁決年月日
- 平成26年3月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502020
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/2調査理由の開示
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成22年分の所得税の確定申告に関する疑義は、外国の商品ファンドの解約により受領した解約金に係る所得の性質ないし所得税法上の所得区分の疑義であったにもかかわらず、原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)は、調査を開始した平成24年7月の段階で、これを明らかにしないまま調査を行ったとして、調査手続に違法又は不当があるから、原処分の全部を取り消すべきである旨主張する。しかしながら、所得税の調査に当たり、納税者に対して個別・具体的な調査理由を告知することは、法律上一律の要件とされているものではなく、税務職員の合理的な選択に委ねられているものと解されるところ、本件調査担当職員は、請求人に対し、平成24年10月に来署を依頼する旨の電話連絡をした際、所得税調査の告知をしており、また、請求人も、この時点で調査理由の告知があったと認識していることから、調査理由の告知に違法又は不当はない。よって、調査理由の告知に関し、違法又は不当があったことにより原処分が取り消される場合には当たらない。(平26. 3. 6 東裁(所)平25-93)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平250045
- 裁決年月日
- 平成26年2月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502130
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/13調査手続について一括判断した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)は①事前に通知されなかったこと、②夜間に行われたこと、③預金先を調査すると脅されたこと、④テープレコーダーによる録音を拒否されたことなどから、違法な調査である旨主張する。しかしながら、①事前通知は、本件調査の当時、質問検査を行うに当たり、法律上の要件とはされておらず、事前通知を行うか否かについては、権限ある税務職員の合理的な裁量に委ねられていたものと認められるところ、本件では、請求人が絵画を売却した旨の情報があるにもかかわらず、請求人の当該売却に係る申告がなかったのであり、原処分庁所属の調査担当職員が、本件の全容を把握し、解明するためには事前通知を行うことは適当でないと判断したとしても、当該職員に与えられた合理的な裁量の範囲を逸脱するとまではいえないこと、②夜間調査は適切なものとはいえないが、一旦は午前10時に訪問したが請求人やその家族が不在であったため再来訪したものであるところ、関係人を伴っての来訪であり、当日中に同人を請求人に会わせる必要があったなどの事情の存在もうかがわれるところであり、また、原処分がこの日没後の調査により収集した証拠等に基づいて行われたものではないこと、③請求人が事実を認めない場合、預金先を調査する旨を請求人に伝え、取引金融機関名を尋ねたととしても、そのことをもって違法・不当とはいえないこと、④テープレコーダーによる会話の録音を認めると第三者の秘密や本件調査の内容が第三者に知れる可能性があり、テープレコーダーの持ち込み及び録音を認めなかった判断は、与えられた裁量の範囲を逸脱した違法があったとはいえないことからすると、本件調査の手続に原処分の取消事由となるような違法はない。(平26. 2.18 大裁(所)平25-45)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平250021
- 裁決年月日
- 平成25年12月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502130
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/13調査手続について一括判断した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の調査担当者が十分な質問調査を行っておらず、また、調査結果及び不服申立てについての説明並びに納付期限の通知をしていないのは、説明責任を果たしていないことなどから、調査手続は違法である旨主張する。しかしながら、所得税法(平成23年法律第114号による改正前のもの)第234条《当該職員の質問検査権》第1項に規定する質問検査による税務調査は、租税実体法によって成立した抽象的な納税義務を具体的に確定するための事実行為であって、課税処分とは本来別個のものであるので、調査手続の違法は、それが刑罰法令に触れたり、あるいは公序良俗に反する程度に至った場合等およそ税務調査を行ったとはいえないと評価されるほど違法性の程度が著しい場合を除いては、課税処分の取消事由にはならないものと解されているところ、原処分関係書類や当審判所の調査の結果によっても、そのような事実は認められず、調査手続に原処分を取り消さなければならないような違法があったとはいえない。(平25.12. 9 名裁(所)平25-21)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平250005
- 裁決年月日
- 平成25年11月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202501990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/1質問検査権/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№93
要旨
○ 請求人は、①調査担当者が、証ひょう類を無断で35日間も返却せず、急患の来院を無理やり断らせ、いたずらに恫喝したこと、②調査担当者が、反面調査の3要件を無視し、不必要な無予告調査をしたこと、③調査を引き継いだ調査担当者が、自ら調査した事実もなく、憶測に頼る認定をしたこと、④原処分庁が、事実認定や法令適用の説明責任を怠り、具体的な説明や修正申告のしょうようをしなかったことは、違法又は不当な調査に当たる旨主張する。しかしながら、①調査担当者の行為や言動に合理的な選択の範囲を逸脱するような違法又は不当は認められず、また、調査担当者の質問検査は、社会通念上相当な限度にとどまっていると認められ、更に、当該調査において公序良俗に反するような違法性があったとは認められないこと、②調査担当者が、取締役等に対して事前に連絡しないで調査を行ったとしても、本件に係る質問検査権の行使は、権限ある税務職員の合理的な判断に委ねられた範囲を逸脱するような違法又は不当は認められないこと、③調査は、個人として行っているものではなく、原処分庁所属の調査担当職員が行っているのであり、調査担当者は、請求人の関係者に面談を求めたが請求人側が応じなかったこと、④原処分庁から請求人及び請求人の関与税理士に対して、調査結果を説明し、修正申告のしょうようを行っていることが認められることから、調査手続に違法又は不当はない。(平25.11.27 熊裁(所)平25-5)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平250005
- 裁決年月日
- 平成25年11月27日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№93
要旨
○ 請求人は、①更正処分及び賦課決定処分の理由付記が法的評価及び法的根拠を伴わない違法・不当な調査判断によるものであること、②更正通知書には、更正期限を超えて処分したことについて法的根拠が示されておらず、また重加算税の賦課理由の記載がないことから、違法である旨主張する。しかしながら、①更正通知書(本件更正通知書)の理由付記をみると、旅費交通費等については、帳簿書類の記載自体を否認した更正に当たるところ、本件更正通知書には、間接事実の摘示と推認結果が記載されており、推論の過程と事実的根拠が明らかであることから、単に更正に係る勘定科目とその金額を示すだけではなく、そのような更正をした根拠を帳簿記載以上に信ぴょう力のある資料を摘示することによって具体的に明示していると認められ、また、委託費については、法的評価による更正に当たるところ、本件更正通知書には、いかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判別できる程度に理由が表示されていることから、更正の根拠を原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由付記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示するものであると認められること、②更正の理由付記に偽りその他不正の行為があった事実及び仮装又は隠ぺいの行為があった事実を記載すべき旨を定めた法令上の規定はなく、さらには、国税通則法第32条《賦課決定》第3項及び第4項には、加算税の賦課決定通知書に賦課決定の理由を付記すべき旨の規定はないことから、所得税法第155条《青色申告に係る更正》第2項の要求する更正の理由付記として欠けるところはない。(平25.11.27 熊裁(所)平25-5)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平250003
- 裁決年月日
- 平成25年11月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が所得税法第157条《同族会社等の行為又は計算の否認等》第1項の規定を適用し、請求人が同族会社から賃借している診療所及びその敷地の賃料の過大な部分の必要経費算入を否認した原処分の更正通知書について、当該診療所の類似物件の選定基準及び類似物件として選定された具体的な物件とその特徴が明らかとなっていないため、所得税法第155条《青色申告書に係る更正》第2項に規定する更正の理由附記に不備がある旨主張する。しかしながら、帳簿書類の記載自体を否認することなく更正をする場合においては、当該更正は納税者による帳簿書類の記載を覆すものではないから、更正通知書記載の更正の理由が、更正の根拠を更正処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由附記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示するものである限り、法の要求する更正の理由附記に不備はないと解されるところ、本件の更正通知書の記載についてみると、それぞれ、事業所得の金額に誤りがあり、これに加算すべき金額があること及びその金額を明記した上で、所得税法第157条第1項の規定内容及びその趣旨を述べて、総所得金額に誤りがある場合に、原処分庁が、その認めるところにより総所得金額を計算できることの根拠を指摘し、続いて、当該診療所及びその敷地の駐車スペースについて、類似物件の選定条件及び類似物件の1平方メートル当たりの平均月額賃料又は1台当たりの平均月額駐車料金並びにこれを基に計算した原処分庁の認める年間の賃料の額又は駐車料金を記載し、請求人が支払った賃料の額と原処分庁の認める賃料の額の差額及び前者の後者に対する比率を示して、前者が明らかに高額であると指摘し、原処分前の申告納税額と適正な年間賃料の金額に基づく納税額の差額及び所得税の減少額の本来納付すべきであった税額に対する比率を示して、同条の要件を満たすとの結論を導いている。原処分庁は、この一連の記載において、同族会社の行為又は計算が請求人の所得税の負担を不当に減少させる結果となると判断するに至った過程及び原処分庁において行った計算の根拠、過程を詳細に述べたものであり、更正の理由附記に不備はない。(平25.11.18 福裁(所)平25-3)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平250015
- 裁決年月日
- 平成25年11月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502030
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/3調査の必要性
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件調査が、当初から請求人が隠ぺいし、又は仮装による申告を行っているとの原処分庁の予断に基づき、本件調査を行う前から足掛け8年にものぼる期間を対象に反面調査を行うなど、質問権査権の裁量の範囲を逸脱した違法な調査である旨主張する。しかしながら、原処分庁が当初から請求人の主張するような予断を持っていたことをうかがわせる事情は認められず、調査担当職員は、請求人に調査を実施する旨連絡した以降、事業概況の聴取しかできず、請求人宅における実地の調査を行うことができないなど、本件調査が進展しなかったこと、また、請求人の出荷先や取引金融機関等に関する申述に一貫性がなく変遷していること、請求人が領収証等の原始記録や預貯金通帳等を全く提示しなかったことから、反面調査を行ったものと認められ、調査担当職員の判断は、税務職員に委ねられた裁量権の範囲を逸脱しているとはいえない。(平25.11.11 関裁(所・諸)平25-15)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平250004
- 裁決年月日
- 平成25年8月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る各更正通知書及び決定通知書に処分の理由が付記されていないことをもって、更正処分及び決定処分の手続が違法である旨主張する。しかしながら、所得税法上、更正の理由を付記しなければならないのは、青色申告書に係る所得金額等の更正処分に限られるのであって、青色申告書以外の申告書に係る申告書については、その更正通知書に更正の理由を付記すべき旨を定めた法令の規定はなく、また、消費税法は、決定通知書にその理由を付記すべき旨を規定していないことから、原処分庁が更正通知書及び決定通知書に更正の理由または決定の理由を付記しなかったとしても違法ではない。(平25. 8. 6 関裁(所・諸)平25-4)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平240019
- 裁決年月日
- 平成25年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法第25条《肉用牛の売却による農業所得の課税の特例》第2項の規定を適用する場合における、総所得金額の計算上控除する純損失の金額に相当する金額(純損失の繰越控除額)を算定する前提となる請求人の事業所得の金額の捉え方を否認する更正処分(本件更正処分)は、所得税法第70条《純損失の繰越控除》第1項の規定の適用について誤りがあったことのみに基因するものではないから、同法第155条《青色申告書に係る更正》第2項括弧書には該当せず、更正通知書にその更正の理由を附記しなければならないものである旨主張する。しかしながら、当該事業所得の金額の捉え方は、純損失の繰越控除額を算定する前提となった事実にすぎず、本件更正処分は、当該前提となった事実を是正した処分ではなく、飽くまで純損失の繰越控除額、ひいては翌年分以後に繰り越して控除する純損失の金額という数額を是正した処分であって、帳簿書類の記録とは関係なく行われている。したがって、本件更正処分は、所得税法第70条第1項の規定の適用について誤りがあったことのみに基因して行われたものと認められるから、同法第155条第2項括弧書に該当し、更正通知書にその更正の理由の附記を要しないものと認めるのが相当である。(平25. 6.28 札裁(所)平24-19)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平240009
- 裁決年月日
- 平成25年3月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502130
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/13調査手続について一括判断した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)において、前調査担当職員が請求人に係る修正申告の内容を記載した書面(本件書面)を紛失したなる事実をもって、その後の本件調査は違法である旨主張する。しかしながら、書類の紛失に伴う責任と調査手続の違法は本来別個のものであるから、紛失を理由として、直ちに調査手続の違法が問われるものではないし、前調査担当職員を含む調査担当職員が本件調査の過程で本件書面を含めた関係書類を紛失した事実は認められない。(平25. 3.14 高裁(所)平24-9)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240174
- 裁決年月日
- 平成25年3月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の行った各更正処分が所得税法第155条《青色申告書に係る更正》に規定する帳簿書類の調査に基づかないで行われた違法な処分である旨主張する。しかしながら、原処分庁の行った各更正処分は、請求人の給与所得の金額に誤りがあるとして行われたものであり、所得税法第155条第1項第1号に掲げる同項の適用除外要件(その更正が不動産所得の金額、事業所得の金額及び山林所得の金額以外の各種所得の金額の計算について誤りがあったことのみに基因するものである場合)に該当するから、請求人の不動産所得及び事業所得に関する帳簿書類を調査しないで当該各更正処分を行ったことをもって、違法であるとはいえない。(平25. 3.13 東裁(所)平24-174)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240013
- 裁決年月日
- 平成24年10月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成20年分の所得税の更正処分(本件更正処分)に係る更正通知書に更正の理由が附記されていなかったことは違法である旨主張する。しかしながら、所得税法第155条《青色申告に係る更正》第2項のかっこ書きは、その更正が不動産所得の金額、事業所得の金額及び山林所得の金額以外の各種所得の金額の計算について誤りがあったことのみに基因するものを除く旨規定しているところ、本件更正処分は、給与所得及び退職所得に係る更正処分であり、本件更正処分に係る更正通知書に更正の理由が附記されていなくとも違法とはならず、請求人の主張には理由がない。(平24.10.31 名裁(所)平24-13)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240013
- 裁決年月日
- 平成24年10月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202501990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/1質問検査権/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①原処分庁所属の調査担当職員(本件調査担当職員)が調査により入手した資料から所得区分の判定に重要な文言を消去して請求人に提示したこと、②本件調査担当職員が修正申告をすれば請求人に有利な金額を採用するというような修正申告の勧奨をしたこと、③判断に時間がかかるという理由で半年以上もの長い間調査期間を引き延ばしたこと及び④事前に連絡しないで請求人宅を訪問し、更正通知書を送達したことは、税務職員による裁量権の逸脱・濫用に該当し、このような違法な調査に基づいてなされた原処分は違法な処分である旨主張する。しかしながら、調査手続の違法は、それが刑罰法規に触れたり、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて税務調査を行ったと評価されるほど違法性の程度が著しい場合に限って課税処分自体が違法になるものと解すべきであり、請求人が主張する上記①、③及び④の事実は、調査の手続が刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて税務調査を行ったものと評価を受ける場合に当たらないことが明らかであるから、この点に関する請求人の主張には理由がない。また、請求人が主張する②については、修正申告のしょうようは、その時点における調査の状況を踏まえての調査担当職員の意見の表明にすぎず、また、更正処分に当たって、いったん行った修正申告のしょうようの内容に原処分庁が拘束される旨の法令上の規定も存在しないから、この点に関する請求人の主張にも理由がない。(平24.10.31 名裁(所)平24-13)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平240006
- 裁決年月日
- 平成24年8月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502071
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/1調査担当者の言動
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A社に対する国税犯則取締法に基づく犯則調査の一環として行われた事情聴取時において、査察部門所属の主査(主査)から脅迫を受け、これによって請求人が署名押印させられた調書に基づいて原処分がなされたのであるから、原処分の手続に違法又は不当がある旨主張する。しかしながら、当審判所の調査の結果によれば、主査の請求人に対する脅迫によって調書が作成された事実を示す証拠は認められず、原処分を違法たらしめる事情は見当たらない。また、当該調書を原処分庁が原処分のために利用することは適法であり、原処分庁に裁量違反も認められないから、原処分が不当となることもない。(平24. 8.24 福裁(所)平24-6)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240003
- 裁決年月日
- 平成24年8月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正通知書には、法律上の根拠が記載されず、更正処分は、昭和60年4月23日の最高裁判決判示の根拠となる法令を具体的に明示せずに行われた更正処分庁の恣意抑制の効かない処分であり、同判決に違反し、所得税法第155条《青色申告書に係る更正》第2項に規定する更正の理由附記の不備に該当する旨主張する。しかしながら、帳簿書類の記載自体を否認することなしに更正をする場合においては、当該更正は納税者による帳簿の記載を覆すものではないから、更正通知書記載の更正の理由が、そのような更正をした根拠について帳簿記載以上に信ぴょう力のある資料を摘示するものでないとしても、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保してその恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるとする理由附記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に更正の根拠を明示するものである限り、法の要求する更正理由の附記として欠けるところはないと解されるところ、更正通知書には、更正処分の対象となった事実が記載され、それに対する法的評価ないし法的判断の結論として、管理費に関しては、業務委託契約が、不動産収入を得るために直接必要な業務とそれ以外の業務が明確に区分できないため、必要経費に算入することができないことが記載されており、所得税法第155条第2項の要求する更正理由の附記として欠けるところはなく、適法なものと認められる。(平24. 8.14 名裁(所)平24-3)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平240003
- 裁決年月日
- 平成24年8月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502110
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/11信義則違反
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A物件の賃貸を開始するに当たって、平成6年5月に請求人の妻がB税務署に行き、同署の相談担当職員に、A物件に係る不動産の取得代金、仲介手数料、登記料等の金額を示して相談したところ、同職員は、仲介手数料を不動産の取得価額に含めず、また、固定資産税課税標準で減価償却費の計算をしたことから、この結果を信じて、請求人は、確定申告しており、その後の5回の申告においてもC税務署の相談担当職員が誤りに気がつかなかったので、信義則が適用されるべきである旨主張する。しかしながら、租税法律主義の原則が貫かれるべき租税法律関係においては、信義則の法理、適用については慎重でなければならず、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなおその課税処分に係る課税を免除し、納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する揚合に、初めて信義則の法理の適用の是非を考えるべきものであるところ、一般に税務相談における指導及び確定申告における助言は、税務職員が、具体的な調査を行うこともなく、相談者の申立てに基づき、その申立ての範囲内で、行政サービスとして納税申告をする際の参考にしてもらうために一応の判断を助言として示すものであって、仮に、その相談が個別具体的なものであったとしても、その助言どおりの申告をした場合には、その申告内容を是認するということまでを意味するものではなく、税務官庁による公的見解であるとはいえないから、平戒6年のB税務署の相談担当職員の指導、C税務署の相談担当職員の対応は、いずれも、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したものとはいえず、また、本件について、納税者の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお更正処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別な事情が存するものとはいえないから、その他の点について判断するまでもなく、本件において、課税上の信義則違反があったものとはいえない。(平24. 8.14 名裁(所)平24-3)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平240001
- 裁決年月日
- 平成24年8月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502030
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/3調査の必要性
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が本件調査担当者に対し、銀行からの借入金を繰上返済したことに伴って支払った違約金が譲渡費用に該当しない旨の処分をすれば異議を申し立てると発言したために、その後、本件調査担当者が嫌がらせで2度調査を行ったものであるから、違法な調査である旨主張する。しかしながら、本件調査担当者が請求人の自宅に臨場して行った調査の状況をみると、いずれも請求人の申告内容の真実性、正確性を確認するために行われたものであり、その必要性がなかったとも、その必要性と請求人の私的利益との衡量において社会通念上相当な程度を超えたものであったとも評価できる事実は認められず、また、本件調査担当者の合理的な選択を超えたものとも認められないことから、調査手続に違法、不当な点はない。(平24. 8.10 金裁(所)平24-1)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平240001
- 裁決年月日
- 平成24年8月10日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 202502060
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/6取引先等に対する調査
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が請求人の了解なしに取引先に対する調査を行ったことは、質問検査権の範囲を逸脱した違法又は不当な調査であるから、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、納税者の取引先に対する調査の実施については、権限ある税務職員が納税者の個別事情を総合勘案して行う合理的な判断に委ねられており、その調査の実施に当たり納税者の承諾を得る必要はないと解するのが相当であるところ、調査担当職員は、請求人の確定申告の基になった書類の保存状況が悪かったため、調査の年分に係る収入金額等の算定が困難であると判断し、取引先に対する調査を実施したものと認められ、調査の年分の正確な収入金額等の把握のために、やむを得ず行ったものであることからすると、調査担当職員による取引先に対する質問検査権の行使は、権限ある税務職員の合理的な判断に委ねられた範囲を逸脱するような違法又は不当は認められない。(平24. 8.10 沖裁(所・諸)平24-1)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平240001
- 裁決年月日
- 平成24年8月10日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 202502130
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/13調査手続について一括判断した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が調査に当たり、①事前に連絡することなく調査を実施したこと、②請求人の体調を考慮せずに調査を進めるなど、請求人の事情を尊重しなかったこと、また、③今、判子を押せば100万円まけるからと修正申告を強要し、そして、④修正申告に応じなければ更正処分等を行うなどの言辞により請求人を脅したことは、質問検査権の範囲を逸脱した違法又は不当な調査であるから、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、質問検査権の行使に当たっては、質問検査の範囲、程度、時期、場所等実定法上特段の定めのない実施の細目については、質問検査権の必要性と相手方の私的利益との比較衡量において、社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限ある税務職員の合理的な選択に委ねられていると解するのが相当であるところ、調査担当職員は、初日以外の調査日については、請求人と事前に調査日時、場所を調整した上で調査を実施しており、請求人の事情を尊重せずに調査を進めた事実は認められず、また、請求人に調査の結果を説明し、数次にわたり修正申告のしょうようを行ったが、請求人がこれに応じなかったことから、更正処分等を行ったものと認められ、調査担当職員が修正申告を強要又は脅すような、違法又は不当な発言をした事実は確認できない。調査担当職員が請求人に対し、修正申告に応じない場合は更正処分等を行う旨告げている事実が認められるが、これは、法律的な手続を説明したものと認められる。そうすると、調査担当職員が行った調査は、質問検査の範囲、程度、時期、場所等について、社会通念上相当な限度にとどまっていると認められ、合理的な選択の範囲を逸脱するような違法又は不当は認められない。なお、調査の実施の日時場所の事前の連絡については、質問検査を行う上で法律上の一律の要件とされているものではないことから、調査を事前に連絡しないで行ったとしても、調査に違法又は不当は認められない。(平24. 8.10 沖裁(所・諸)平24-1)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240009
- 裁決年月日
- 平成24年7月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502071
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/1調査担当者の言動
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が交際費の必要経費性を否認しておきながら否認の根拠となる公知の資料の開示に応じないことは行政指導の範疇を越えた裁量権の濫用に当たること、また、原処分調査において調査担当職員は「交際費を否認するのであれば更正をしない」などと発言したことから、調査手続に違法がある旨主張する。しかしながら、調査担当職員が税法の取り扱いに係る説明を行う際に参考とした裁判例を納税者に開示するか否かといった特段の定めのない質問検査の実施の細目については、原則として権限ある税務職員の合理的な裁量に委ねられているところ、調査担当職員が交際費の取り扱いを説明した際に参考とした裁判例に係る裁判所名や判決日は、本件支出の取り扱いに係る説明の際に併せて請求人に説明しており、請求人においても容易に入手し得る資料であったと認められること、また、仮に、調査担当者が請求人が主張するような発言をしたとしても、その発言のみで調査手続が直ちに違法、不当となるものではないことから、調査担当職員が、質問検査の範囲、程度等について、合理的な裁量を逸脱してこれを行使した事実は認められず、本件調査手続に違法事由は認められない。(平24. 7.25 大裁(所・諸)平24-9)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平240009
- 裁決年月日
- 平成24年7月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、交際費に関して、調査担当職員の協力要請文書の求めに応じて回答したにもかかわらず、本件各更正通知書の記載内容は、その回答内容には一切言及しておらず、否認の理由を説明したものとはほど遠く、請求人の個々の取引について、個別、具体的に何が原因で処分されたか不明であるから更正処分は不当である旨主張する。しかしながら、本件所得税各更正処分は、総勘定元帳に記載された本件支出の支払金額自体を否認したものではなく、請求人が本件各年分の必要経費に算入した本件支出の一部の法的評価について、請求人の主張する交際費は必要経費に該当しないと判断して、更正したものであり、本件各更正通知書には、更正の理由として、更正処分の対象となった事実として、所得税青色申告決算書(不動産所得用)の「その他経費」に総勘定元帳の交際費として記帳した金額を含めた支出が必要経費に算入されていること及びそれに対する法的評価として「その他の経費」として必要経費に算入した交際費の一部についてはいずれもその主たる部分が不動産所得の業務の遂行上直接必要であることが明らかであるとは認められないから、不動産所得の金額の計算上、必要経費に算入することができない旨記載され、さらに、更正された金額がどのように算定されたものであるかが本件各更正通知書の別紙によって具体的に明らかにされているといえる。したがって、本件各更正通知書に記載されている更正の理由附記は、理由附記制度の趣旨目的に照らしても十分なものと認められ、更正の理由に記載不備の違法は認められない。(平24. 7.25 大裁(所・諸)平24-9)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平230023
- 裁決年月日
- 平成24年6月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502110
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/11信義則違反
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№87
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が、代理人である税理士に事業所得の収入金額の相違の原因解明を依頼したにも関わらず、その翌日に取引先への調査を実施するという信義則違反の行為が行われた旨主張する。しかしながら、税務調査において、納税者の取引先に対する調査を行うか否か、その実施の時期等についても権限ある税務職員の合理的な選択に委ねられているので、これを違法又は不当と評価することもできず、調査担当職員が取引先に確認調査を実施したことが、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別な事情に当たるとは認められないから、取引先への調査が信義則違反に当たるということはできない。(平24. 6. 1 福裁(所・諸)平23-23)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230231
- 裁決年月日
- 平成24年5月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502071
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/1調査担当者の言動
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№87
要旨
○ 請求人は、原処分に係る調査において、調査担当職員が、大声を出し、机をたたくなど、請求人が畏怖を感じるような強圧的な言動を行った違法があったから、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、調査担当職員の質問に対し、必要に応じて事実を否定したり、不明である旨の申述を繰り返したりすることが容易にできる状態であったことが明らかであるから、調査担当職員が請求人を畏怖させるような強圧的な言動を行ったという請求人の主張内容には、疑わしいところがあるといわざるを得ないし、仮に請求人の主張するような調査担当職員の言動があったとしても、そのことをもって、およそ課税処分の前提となる税務調査が行われたとはいえないような重大な違法があったとは認められないから、原処分に係る調査において課税処分の取消原因となる違法があったとはいえない。(平24. 5.25 東裁(所・諸)平23-231)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230232
- 裁決年月日
- 平成24年5月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人がした所得税の申告は、いわゆる白色申告であるものの、青色申告と同程度の資料を添付し税務職員の指導を受けた上で申告書を作成しているのであるから、このような場合の更正通知書には、青色申告に対する更正処分と同様に処分の理由を記載すべきであり、この記載のない通知書による本件更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、白色申告に係る更正処分について「更正の理由を附記しなければならない」と規定する法令はなく、また、請求人が主張するように、青色申告と同程度の資料を添付し税務職員の指導を受けた上で申告書を作成している場合に青色申告に対する更正処分と同様に「更正の理由を附記しなければならない」と規定する法令も無いことから、本件更正処分に係る通知書に更正の理由の附記がないことをもって違法ということはできない。(平24. 5.25 東裁(所)平23-232)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230103
- 裁決年月日
- 平成24年5月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502130
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/13調査手続について一括判断した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が、①身分証明書を提示しなかったこと、②請求人に対し調査であるということを全く言わずに請求人に対する調査(本件調査)を行っていること、③修正申告のしょうように当たり事業所得の金額の具体的な算定根拠の説明をしなかったことなどから、本件調査に係る一連の調査手続は、調査担当職員の裁量権の範囲を逸脱しており、違法である旨主張する。しかしながら、上記①については、請求人の上記答述によれば、請求人は調査担当職員に対し身分証明書の提示を求めていないのであるから、調査担当職員が請求人から請求がなかったときに身分証明書を提示しなかったとしても、そのことをもって直ちに違法とされるものではない。②については、本件調査に係る借用書に、「請求人に係る所得税等調査に必要がありますので、下記書類を借用します。」と記載され、返却の際には、受領者として請求人の署名押印がされていることからすれば、本件調査が請求人に対する調査であることを全く認識していなかったとは認められない。③については、修正申告のしょうようは法定の手続によるものではなく事実上行われているものであり、修正申告をするか否かの決定をするのは納税者であるから、調査担当職員が、請求人に対し修正申告のしょうようをする際に事業所得の金額の具体的な算定根拠等を説明しなかったとしても、そのことをもって違法又は不当とされるものでない。(平24. 5. 9 名裁(所・諸)平23-103)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230210
- 裁決年月日
- 平成24年4月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正通知書には、更正処分等をした具体的な理由及び法的根拠を記載すべきであるところ、本件更正通知書の附記事項には具体的な理由等の記載がないから、本件更正通知書には不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正通知書の附記事項の記載内容をみると、青色申告の承認のあった事業所得の計算に関するものではなく、事業所得以外の所得(雑所得及び給与所得)の計算に関するものであることが明らかであるから、本件更正通知書には、所得税法第155条《青色申告書に係る更正》第2項の規定に基づく理由の附記を要しないものと解されるとともに、本件更正通知書には、同法第154条《更正又は決定をすべき事項に関する特例》第2項の規定に基づく白色申告に対する附記事項の記載があることが認められることからすれば、本件更正通知書の附記事項に不備はない。(平24. 4.25 東裁(所・諸)平23-210)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230062
- 裁決年月日
- 平成24年3月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A島に建築した家屋の供用が不動産所得を生ずべき業務に当たり、青色申告書に係る更正処分の通知書に理由附記のない本件更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、当該家屋の供用は、不動産を使用収益させることではなく、宿泊サービスの提供であるから、不動産所得を生ずべき業務には該当しない。そして、当審判所の調査の結果によれば、当該宿泊サービスの提供は、社会通念上事業といえる規模のものとは認められないから、事業所得を生ずべき業務に当たらず、利子所得、配当所得、給与所得、退職所得、山林所得、一時所得及び譲渡所得のいずれにも該当しないから、雑所得であると認められる。そうすると、請求人は、不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべき業務を行っていなかったと認められ、請求人の提出した申告書は、青色申告書とは認められない。したがって、本件更正処分は、その通知書に更正の理由を附記する必要はないから違法ではない。(平24. 3. 6 関裁(所・諸)平23-62)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平230006
- 裁決年月日
- 平成24年2月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502010
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/1事前通知
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①青色申告者に対する事前通知及び個別具体的な調査理由の開示をすることなく行われた本件調査は、憲法にも違反し調査手続に違法があること、②初回臨場調査は、請求人の承諾を得ず強制調査のごとくリビングに侵入するなどの職権濫用があったこと及び③初回臨場調査において、見られたくないものを多数見られ、プライバシーを著しく侵害され多大な精神的苦痛を受け公序良俗に反することなどの違法・不当があるから、更正処分等の全部が取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、①税務調査における事前通知及び個別具体的な調査理由の開示は、法令上の要件とされておらず、調査担当職員は一定程度の調査理由を開示調査しており、それ以上に具体的な調査理由の開示がないとしても違法性を認めることはできないこと、②請求人は、調査担当職員の質問に特に反論することなく具体的に答えるとともに、請求人宅への入室及び書類の預かりの申出に承諾を与え、請求人自ら案内したリビング等で調査に応じたものと認められること及び③請求人が著しくプライバシーを侵害されたとする事実を認めるに足りる証拠もなく、調査担当職員が質問検査権の行使に当たり、請求人の私的利益との比較衡量において社会通念上相当な限度を逸脱したり、公序良俗に反する調査を行ったとは認められないことから、調査手続に違法性は認められない。(平24. 2. 9 熊裁(所・諸)平23-6)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平230006
- 裁決年月日
- 平成23年12月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各更正通知書には原処分庁の認定の根拠及び理由が記載されておらず、所得税法第155条《青色申告に係る更正》第2項に規定する更正の理由附記の不備に該当する旨主張する。しかしながら、本件各更正処分は、帳簿の記載自体を否認するものではなく、事実に対する法的評価の相違によるものであるところ、本件各更正通知書には、更正処分の対象となった事実及びそれに対する法的評価を明確に判別することができる程度に更正の理由がそれぞれ記載されており、更正の根拠及び理由が理由附記制度の趣旨目的を充足する程度に具体的に明示されているといえることから、法の要求する更正理由の附記として十分であり、本件各更正通知書に附記された更正の理由に不備はない。(平23.12.15 高裁(所)平23-6)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平230003
- 裁決年月日
- 平成23年9月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502079
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/5その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人に事前に連絡しないで同族会社の従業員をしていた請求人の妹Aに質問調査をしたこと、また、関与税理士の立会いのないまま上記Aや同族会社の役員をしていた請求人の子Bに対する質問調査を行ったことは、任意の調査の域を超えた質問検査権の濫用に当たり、裁量権を逸脱したものであるから、本件調査の手続には本件更正処分を取り消すべき違法がある旨主張する。しかしながら、上記A及びBに対する質問調査は、請求人が、本件調査担当者に対し、請求人と同族会社との間で締結した業務委託契約に係る委託業務の履行状況を記録した書類を提示しなかったことから、同族会社の従業員であるA及び代表取締役であるBにその履行状況を確認する必要があり、また、請求人が同族会社から賃借した自宅兼事業所として使用する建物の賃料について、請求人から具体的な算定根拠の説明がなかったことから、当該契約の当事者であるBを調査する必要があったため、それぞれ実施されたものであり、事前通知や税理士の立会いなどは、質問検査を行う上の法律上一律の要件とされているものではなく、いずれの調査も、調査の必要性と相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまるものと認められ、質問検査権を濫用、逸脱したものとは認められない。(平23. 9. 1 広裁(所)平23-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230026
- 裁決年月日
- 平成23年7月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、他の業務に係る必要経費であるとして中古車販売から振り替えられた支出額は当該他の業務に係る必要経費に該当しないと原処分庁が認定した更正処分には、その認定の理由が本件の更正通知書に記載されていないから、その理由附記に不備がある旨主張する。しかしながら、原処分庁は、上記支出額が、中古車販売に係る必要経費として、帳簿書類に記載されたとおり現に支出されたという事実自体を否定したのではなく、それを別の業務に係る必要経費に振り替えたことが誤りであったと評価して、当該他の業務に係る必要経費ではなく、中古車販売に係る必要経費であると認定し、これを中古車販売による所得の金額の計算上控除されるべきであると判断したものと認められ、原処分庁による上記支出額の処理に係る判断過程は、一応明らかになっているといえる。したがって、原処分庁は、上記支出額に関し、請求人の帳簿書類の記載自体を否認することなく、その法的評価について請求人と見解を異にするとして更正をしたのであり、本件の更正通知書には、更正の理由が、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保して、そのし意を抑制するとともに、その理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという理由附記制度の趣旨目的を損なわない程度には、具体的に明示されているということができるから、その理由附記に処分を違法とすべき不備はない。(平23. 7.26 東裁(所・諸)平23-26)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平220015
- 裁決年月日
- 平成23年6月24日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 202502130
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/13調査手続について一括判断した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№83
要旨
○ 請求人は、原処分庁の調査は無予告調査であり、また、納税者の生活サイクルを無視した威圧的な調査であり、税務運営方針に反する調査である旨、更には、修正申告のしょうようが執拗に行われ、このことは法の下の平等を保障した憲法第14条違反である旨主張する。しかしながら、事前通知は税務調査において法令上の要件とされているものではなく、事前通知をしなかったことにつき格別これを不相当とするような事由は認められず、税務運営方針は、税務調査における手続の細目などを一律に定めたものではないから、その記載内容を根拠として具体的な調査が直ちに違法又は不当となるものではない。また、修正申告のしょうよう等は、本件調査担当職員の合理的な判断の範囲を逸脱したものとはいえない。(平23. 6.24 熊裁(所・諸)平22-15)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平220005
- 裁決年月日
- 平成23年6月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502050
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/5第三者の立会い
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分の調査時に、調査担当者が質問検査権を理由に第三者の立会いを認めなかったことは違法である旨主張する。しかしながら、所得税の調査において、税理士資格のない第三者の立会いを認めるか否かなどの実定法上特段の定めのない実施の細目については、質問検査の必要と相手方の私的利益との比較衡量において、社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限ある税務職員の合理的な判断にゆだねられていると解するのが相当であり、本件においては、調査担当職員は、請求人及び取引先等に関する秘密を守る等の配慮から、法律上守秘義務を負わない第三者の立会いを認めなかったものであるから、この判断は合理的なものと認められる。(平23. 6.22 沖裁(所)平22-5)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平220005
- 裁決年月日
- 平成23年6月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502060
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/6取引先等に対する調査
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分調査(本件調査)時に、調査担当職員が、請求人に対して調査理由を説明しなかったこと及び請求人に無断で取引先金融機関に対する調査を行ったことは、質問検査権の濫用である旨主張する。しかしながら、所得税の調査にあたり、調査理由を開示すること及び納税者の取引先に対する調査に納税者の同意を必要とすることを定めた法令上の規定はなく、税務調査における質問検査の範囲、程度、時期、場所等実定法上特段の定めのない実施の細目については、質問検査の必要と相手方の私的利益との比較衡量において、社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限ある税務職員の合理的な判断にゆだねられていると解するのが相当であるところ、本件調査は、請求人からの更正の請求に基づいて行われたものであり、調査担当職員は、請求人に対し、更正の請求理由を聴取した上で、調査担当者の判断の下、請求人の取引先金融機関に対する調査を行ったのであり、このような状況で行われた本件調査は違法ではない。(平23. 6.22 沖裁(所)平22-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220227
- 裁決年月日
- 平成23年6月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502071
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/1調査担当者の言動
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の調査担当職員が、代表役員の明確な承諾のないまま事務室に入室し、一部書類の検査などをしたことや、一方的な調査進行により調査を長引かせたことは、質問検査権の濫用であり、違法な調査手続に基づき行われたものであるから、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、調査担当職員は、請求人の事務を執り行う事務室に入室して、請求人の事業に直接関連する帳簿書類の検査又は提示の要求を行うとともに、調査に必要な範囲内でその写しの郵送を依頼するなどしたものであり、また、臨場調査後、本件賦課決定処分が行われるまでの約7か月の間においては、2回の臨場調査、代表役員との面談等を通じて布施収入額等の使途などの確認を行ったほか、重加算税の賦課に関する説明を行うための日程調整などに相当の時間を要したものであって、不当に処理を遅延した事実は認められない。加えて、原処分庁の行った調査の手法は、請求人側の私的利益との衡量においても社会通念上相当な程度にとどまるものと認められる。したがって、原処分庁の行った調査手続に違法はない。(平23. 6.17 東裁(諸)平22-227)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220079
- 裁決年月日
- 平成23年5月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各更正等通知書には、異議審理庁が異議決定書において追加した理由が記載されておらず、更正理由の附記に脱漏があるから本件更正処分等は違法又は不当である旨主張するが、課税庁等が、更正処分後であっても、附記された理由以外の理由を主張し、また、判断の根拠とすることは許され得るのであるから、当該追加した理由が異議決定書に記載されたことのみをもって本件更正処分等が違法とされるものではなく、また、本件更正処分等は、請求人の帳簿書類の記載自体を否認することなしになされたものと認められるから、本件更正処分等の理由は、原処分の判断の慎重、合理性を担保して、そのし意を抑制するとともに、更正の理由を請求人に知らせて不服申立ての便宜を与える程度に具体的に明示すれば足りることとなるところ、本件各更正等通知書に附記された理由は、更正理由の附記として欠けるところはないと認められる。(平23. 5.24 大裁(所)平22-79)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平220026
- 裁決年月日
- 平成23年5月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502072
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/2修正申告の強要
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各年分の修正申告は、本件調査担当者の強要に基づくものであるから、無効である旨主張する。しかしながら、本件調査担当者の発言は、請求人の自由な意思を失わせるようなものではなく、本件調査担当者には強要と評価すべき行為は認められず、本件各年分の修正申告書は、いずれも請求人の自由な意思に基づいて提出されたものであり、それぞれ有効であると認められる。(平23. 5.16 広裁(所)平22-26)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220173
- 裁決年月日
- 平成23年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№82
要旨
○ 請求人は、本件各更正処分に付記された更正の理由は、請求人の実際の申述内容とは全く異なることが記載されており、請求人の申述を虚偽にねつ造している部分があるので、本件各更正処分の理由付記には不備がある旨主張する。しかしながら、本件各更正処分に付された更正理由は、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保して、その恣意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという理由付記制度の趣旨目的に照らして欠けるところはなく、法が要求する理由付記として十分なものであり、本件各年分の更正の理由付記に違法となる不備はない。請求人の上記主張は、原処分庁が行った本件各更正処分の根拠となる証拠資料の存否ないしその信用性を争うもので、理由付記の手続に対する不服の域を越え、更正の内容に対する不服に属するものというべきであり、請求人の主張には理由がない。(平23. 3.25 東裁(所)平22-173)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平220005
- 裁決年月日
- 平成23年3月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502079
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/5その他
- 業種
- 卸売業(くず金)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分調査担当者が所得税及び消費税等の調査対象年分を平成17年分、平成18年分及び平成19年分と告げていたにもかかわらず、その後、一方的に平成20年分を調査対象としたことは調査権の濫用である旨主張する。しかしながら、請求人が、平成20年9月9日に原処分調査担当職員に対して仕切書を提示した以降、①再三にわたる次回調査の日程確保の要請に応じず、また、第三者の立会いを認めるよう要求して、長期間調査に応じなかったこと、②調査に応じても、時間を限って帳簿書類を提示したため、原処分調査担当職員は、当該帳簿書類を書き写すことのみに時間が取られ、十分な調査ができなかったことから、平成20年分の所得税の確定申告期限及び平成20年課税期間の消費税等の確定申告期限を経過する結果となったと認められる。このため、原処分調査担当職員は、平成20年分の所得税及び平成20年課税期間の消費税等についても調査の対象とすることが適当と判断し、その旨告知を行ったものであり、原処分調査担当職員が質問検査権の行使において合理的な判断の範囲を逸脱した事実は認められず、調査権の濫用には当たらない。(平23. 3.14 福裁(所・諸)平22-5)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平220020
- 裁決年月日
- 平成23年3月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る調査(本件調査)の手続について、①本件調査の担当者(調査担当者)が調査の結果について、調査結果等を記載した「連絡表」と題する書類を送付したのみで、直接説明せず、請求人に意見を述べる機会を与えず、また、②調査担当者が平成18年分、平成19年分及び平成20年分の調査を行い、この3年分の更正処分をすると言ったにもかかわらず請求人が不動産所得に貸倒損失があると主張する平成20年分の処理を行わなかったという違法又は不当がある旨主張する。しかしながら、①については、更正処分をするに当たり、納税者に調査結果を説明し、意見を述べる機会を与えなければならない旨を定めた法令上の規定はない上、調査担当者は、調査結果などを記載した連絡表を請求人に送付したこと、請求人に面接したことなどに照らせば、本件調査に違法又は不当はない。また、②については、調査対象とした年分に係る各更正処分が同時に行わなければならない旨を定めた法令上の規定はない上、調査担当者は、請求人が更正の請求書を提出した平成20年分について、調査を継続する旨を請求人に伝えた上で、平成18年分及び平成19年分の更正処分を行っていることからすれば、平成20年分については、更に調査をする必要があるため、この3年分の更正処分が同時に行えなかったことが認められるから、本件調査の手続に違法又は不当はない。(平23. 3. 2 広裁(所)平22-20)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220156
- 裁決年月日
- 平成23年2月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502060
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/6取引先等に対する調査
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当者が、①日本国外に本社のある会社の日本支社に電話連絡した際、調査対象者について一切個別具体的に明示せずに漠然と質問検査権を行使したこと、②取引資料が日本国内に存在しないことを知りながら、支社に照会文書を送付し、質問検査権の及ばない国外に所在する本社から資料を収集しようとしたこと及び③取引資料を収集した際の手続がいずれも違法であると主張する。しかしながら、①については、本件調査担当者は、支社に対し、請求人との取引内容の調査に先立ち、電話で一般的な事項を問い合わせたに過ぎず、その時点で調査対象者を特定しなかったからといって違法とはならない。また、②については、調査担当者は、支社に対して質問検査権を行使したにすぎず、質問検査権の及ばない本社に対して質問検査権を行使したわけではないから、請求人の主張は、前提が誤っている。さらに、③については、調査担当者は、支社に対する照会では取引資料を入手することができなかったため、租税条約の規定に基づき、国外の税務当局を通じて、当該資料を収集したものであり、その手続に何ら違法な点は見当たらない。(平23. 2.23 東裁(所)平22-156)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平220005
- 裁決年月日
- 平成23年1月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各更正通知書に附記された更正の理由には具体的表示もなく、何をもって専従の事実が認められないと判断したかが全く不明で、理由の開示とはいえないものである旨、また、所得税法第155条《青色申告に係る更正》第2項の立法趣旨が「原処分庁の判断の慎重、合理性を担保して、そのし意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与える趣旨」であるとしても、請求人が理解できる理由となっていないから、同項の立法趣旨、目的及び指導行政を放棄したものといわざるを得ず違法である旨主張する。しかしながら、本件各更正処分の理由附記においては、原処分庁がいかなる事実に対する法的評価を行ったかを明確に判別することができる程度に更正の理由が表示されており、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保して、そのし意を抑制するとともに、更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えるという所得税法第155条第2項の規定の趣旨は満たされていると認められることから、本件各更正通知書に附記された更正の理由に記載不備の違法があったとは認められない。(平23. 1. 7 仙裁(所)平22-5)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220045
- 裁決年月日
- 平成22年12月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法第35条《居住用財産の譲渡所得の特別控除》第1項の規定(本件特例)を否認した原処分に係る本件調査において、本件特例の適用とは直接関係のない個人のプライバシーに係る部分まで調査している旨及び調査内容などについて開示しない旨などを理由として、調査手法や調査手続が違法又は不当であった旨主張する。しかしながら、質問検査の範囲、程度、時期、場所等実定法上特段の定めのない実施の細目については、相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限ある税務職員の合理的な選択にゆだねられ、また、税務調査は、適正かつ公平な租税負担の実現の要請の見地からすると、納税者の申告の真実性及び正確性を確認するために行い得ると解するのが相当であり、調査の直接の対象である取引にとどまらず、関連する取引及び関係者等についても調査を行い、異なる観点からも調査の直接の対象である取引について検証を行うことは、租税負担の適正さ及び公平さを確保するために、必要とされるものというべきである。また、本件調査の担当職員が、本件調査において、国税通則法及び所得税法の規定に反し、上記の合理的な判断にゆだねられた範囲を超えた違法、不当な方法で調査を行ったと認めるに足る証拠を請求人は提出しておらず、当審判所の調査の結果によっても、当該調査担当職員の言動等について、格別これを不相当とする事由は認められない。(平22.12.16 大裁(所)平22-45)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平220013
- 裁決年月日
- 平成22年12月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る調査担当者が調査の結果について、調査結果等を記載した「連絡表」と題する書類を送付したのみで、直接説明せず、請求人に意見を述べる機会を与えず、また、調査担当者が平成18年分、平成19年分及び平成20年分の調査を行い、この3年分の更正処分をすると言ったにもかかわらず請求人が貸倒損失があると主張する平成20年分の処理を行わなかったという違法又は不当がある旨主張する。しかしながら、更正処分をするに当たり、納税者に調査結果を説明し、意見を述べる機会を与えなければならない旨を定めた法令上の規定はない上、調査担当者は、調査結果などを記載した連絡表を請求人に送付したこと、請求人の夫に面接したことなどに照らせば、本件調査に違法又は不当はない。また、調査対象とした年分に係る各更正処分が同時に行わなければならない旨を定めた法令上の規定はない上、調査担当者は、請求人が更正の請求書を提出した平成20年分について、調査を継続する旨を請求人に伝えた上で、平成18年分及び平成19年分の更正処分を行っていることからすれば、平成20年分については、更に調査をする必要があるため、この3年分の更正処分を同時に行わなかったことが認められるから、違法又は不当はない。(平22.12.14 広裁(所)平22-13)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220016
- 裁決年月日
- 平成22年10月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502072
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/2修正申告の強要
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の統括官らに税額が1,000万円及び2,000万円と記載された調査結果のメモを2つ提示され、修正申告を強要された旨主張する。しかしながら、当審判所の調査の結果によれば、統括官らが調査の過程において、その時点までに明らかになった事実について数回にわたり請求人に説明していること、また、確定申告額と同日までの調査に基づく試算額を対比した表を交付して説明し、更なる外注費が存在するのであれば資料を提出するよう求めた事実を認めることができるにとどまり、統括官らが2枚のメモを示して「1,000万円と2,000万円のどちらにするか」などと発言して修正申告を強要した事実を認めるに足りる証拠はないから、請求人の主張は採用できない。(平22.10.12 関裁(所)平22-16)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220057
- 裁決年月日
- 平成22年9月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が請求人の帳簿書類を調査せずに行った原処分は所得税法第155条に反した違法な処分である旨主張するが、原処分調査担当者は、請求人に対し、6回にわたり、帳簿書類の提示を求めており、可能な限り帳簿書類の調査を試みたものの、請求人からは、契約書等の提示しかなかった。そこで、原処分庁は、同契約書等に基づく調査を行った結果、請求人の麻酔医としての所得は事業所得ではなく、事業所得として申告されている金額は給与所得に該当すると判断したものであり、給与所得の金額の計算に誤りがあると判断したものであるから、所得税法第155条の要件に欠くところはない。(平22. 9. 6 東裁(所)平22-57)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平210015
- 裁決年月日
- 平成22年6月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が、請求人に対して調査結果に基づく調査額の計算根拠の説明をしなかったことは違法である旨主張する。しかしながら、調査結果に基づく調査額の計算根拠を明らかにしなければならない法律上の規定はなく、また、税務調査における質問検査の範囲、程度、時期、場所、方法、手段等実定法上特段の定めのない実施の細目については、権限ある税務職員の合理的な判断にゆだねられていると解されているところ、調査担当職員が請求人に対して、調査結果に基づく調査額について、その計算根拠の説明をしなかったとしても違法となるものではない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平22. 6.25 高裁(所・諸)平21-15)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平210049
- 裁決年月日
- 平成22年6月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成20年分の所得税の確定申告書の記載内容は正当なものである旨の決定通知書を受けたことなどにより、当該年分の確定申告及び納税を適正に終了したのであるから、更正処分をされる理由はなく、また、当該更正処分は、事前に処分理由の説明をすることなく一方的に行われたものであるから、違法である旨主張する。しかしながら、税務署長は、申告税額がその調査したところと異なる場合には、申告税額に拘束されることなく国税通則法第24条に基づき更正し得ると解されるところ、原処分庁は、これに沿って更正処分を行ったと認められる。なお、国税通則法第24条は、納税者に対する処分理由の説明を更正処分の要件とはしていないから、当該更正処分に当たり、原処分庁が請求人に対して事前に処分理由を説明しなかったとしても当該更正処分の効力に影響を及ぼすものではない。また、確定申告書の記載内容は正当である旨の決定通知書の確認はできない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平22. 6.10 名裁(所)平21-49)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平210009
- 裁決年月日
- 平成22年6月2日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502071
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/1調査担当者の言動
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が①確定申告しょうようの際に「出資法違反」や「重加算税の賦課」を持ち出して脅迫したこと、②所得がなくても申告義務はあると虚偽の説明を行ったこと、③請求人の承諾もなく私物を調査しプライバシーを侵害したこと、④確定申告しょうよう時の推計方法とは別の推計方法により原処分を行ったことは違法である旨主張する。しかしながら、①について、調査担当職員は、調査の過程において必要な質問及び説明をにすぎず、②について、調査担当職員は、長年無申告である請求人に一般的な申告義務を説明しているものと認められ、③について、調査担当職員の求めに対し請求人は少なくとも断りの意思表示をした事実はないことから、調査担当職員は承諾を得て袋の中身を確認したものと認められる。また、④について、調査途中における調査担当者の発言は思考及び判断の過程における意見の表明にすぎず、課税処分に当たって原処分庁がいったん行ったしょうよう内容に拘束されるものでもなく、さらに請求人がしょうように応じて確定申告を行った事実もないから、信義則上の問題が生じる余地もない。したがって、本件調査の手続等に違法は認められず、請求人の主張には理由がない。(平22. 6. 2 金裁(所)平21-9)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210065
- 裁決年月日
- 平成22年5月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正通知書には更正の理由を附記していないことから、本件更正処分は不当である旨主張する。しかしながら、請求人は、平成14年分以後の所得税について青色申告書を提出しているところ、更正の理由を附記しなければならないのは、法定の帳簿書類の記載に基づいて計算されるところの青色申告書提出承認のあった所得について更正のあった場合に限られるのであって、所得控除である医療費控除の額に係る更正の場合には、更正通知書にその理由を附記しなければならない旨の法令の規定はないから、原処分庁が医療費控除の額に係る更正時においてその理由を明記する法的義務を負うとは認められず、請求人に対する所得税の本件更正通知書に更正の理由を附記しなかったとしても、違法であるとはいえない。また、確定申告から本件更正処分までの経緯及び本件更正処分の内容によれば、本件更正処分において問題となったのは、帳簿書類あるいは信憑性のある資料によって認定されるべき本件かつら等の購入の事実の存否ないしその代金額等ではなく、所得税法第155条第2項が理由附記を要求している趣旨が強く及び得る場合とはいえず、請求人の主張する諸事情を考慮しても、確定申告から本件更正処分までの経緯及び本件更正処分の内容等によれば、本件更正処分において理由附記がなされていないことが不当であると認めることはできない。したがって、請求人の上記主張は採用することができない。(平22. 5.28 大裁(所)平21-65)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210117
- 裁決年月日
- 平成22年5月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件青色申告承認取消処分は、違法なものとして取り消されるべきであり、そうすると請求人は青色申告者であるから、本件青色申告特典を認めない本件各更正処分は違法である旨主張するが、当該取消処分は適法であり、青色申告の承認の取消しがあったときは、当該年分以後の各年分の所得税につき提出した申告書は、所得税法第150条第1項の規定により、青色申告以外の申告書とみなされることから、請求人の平成17年分以後の所得税について、本件青色申告特典の適用がないとして行った本件各更正処分は適法である。(平22. 5.25 関裁(所・諸)平21-117)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平210046
- 裁決年月日
- 平成22年5月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202501990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/1質問検査権/4その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、日系二世であるため日常会話程度の日本語しか話せず、日本語表記の文書をほとんど読むことができないにもかかわらず、原処分庁所属の調査担当職員は、このような請求人に対して理解を得るための当然の努力を怠っており、正当に質問検査権を行使したとは言い難いから、調査手続に違法がある旨主張する。しかしながら、電話及び面談時の請求人の応答状況からすると日本語の会話による意思の疎通に支障があったものとは認められず、当該調査担当職員の発言内容を理解できなかったとは認められない。また、入金確認のため代金の振込人名を漢字とカタカナの両方で記載することを求めていること、日本語表記の連絡依頼文書に対し応答があったこと、請求人は日本人女性と同居しており、事実、当該調査担当職員が請求人宅を訪問した際に請求人の妻と名乗る女性が対応したことからすれば、請求人は、入金の確認という最も重要な業務を、漢字とカタカナで表記された振込み名に基づいて行い、日本語表記の連絡依頼の文書の内容を理解し連絡してきたものと認められ、これらのことが請求人単独で可能ではなかったとしても、請求人は、同居女性の協力を前提として、日本語表記の文書の内容を理解することができる常況にあったと認めるのが相当である。そうすると、上記のとおり、請求人は、当該調査担当職員の発言内容を理解できなかったとは認められず、日本語表記の文書についてもその内容を理解することができる常況にあったと認められ、そのような請求人に対して、当該調査担当職員が専ら日本語により連絡を図ったことに何ら不相当とする事由は認められず、また、税務調査における質問検査の範囲、程度、時期、場所及び方法等実定法上特段の定めのない実施の細目については、質問検査の必要があり、かつ、これと相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限ある税務職員の合理的な判断にゆだねられていると解されるところ、当該調査担当職員は、再三にわたり、請求人と連絡をとった上で帳簿書類等を提示するように求めていることからすれば、本件調査は、当該調査担当職員の合理的な判断に基づいて行われたものと認められる。したがって、本件調査の手続に違法はなく、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平22. 5.17 名裁(所・諸)平21-46)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210149
- 裁決年月日
- 平成22年4月22日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/15その他
- 事例集登載頁
- No.79
要旨
○ 請求人は、原処分に係る調査担当職員は、十分な調査を行わず、請求人に対して、総勘定元帳を基に作成したゴルフ代に関する接待交際費の一覧に、請求人の曖昧な記憶から、実際の接待の有無について回答させ、当該回答内容のみを根拠に原処分を行ったものであるから、調査手続に違法がある旨主張する。しかしながら、原処分に係る調査担当職員は、請求人が提出した総勘定元帳及び領収証の記載内容の調査、関係者に対する質問及びゴルフクラブに対する反面調査等を行った上、請求人に対して、2度にわたり接待の事実の有無を確認しており、調査手続が社会通念上相当な程度を逸脱していたとは認められないから、本件における調査手続は適法である。(平22. 4.22 東裁(所・諸)平21-149)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平210022
- 裁決年月日
- 平成22年4月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502079
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/5その他
- 事例集登載頁
- No.79
要旨
○ 請求人は、原処分は本件調査担当者が作成した請求人の聴取書等を証拠として行われたものであるところ、聴取書は請求人の精神状態が不安定で正確な判断ができない状態のなかで作成されたものである上、本件調査担当者から強要されて署名押印させられたものであるから、本件調査の手続には違法があり、これは原処分の取消事由に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、収入金額を過少に申告した方法等について、請求人自身が説明しなければ聴き取ることが困難な事項を具体的に本件調査担当者に説明していること、本件調査担当者が請求人に聴取書の内容を読み聞かせ、閲覧に供した後、請求人自らが2箇所の訂正を申し出ていることからすれば、請求人の精神状態が不安定で正確な判断ができない状態で聴取書が作成されたものであるとはいえないし、請求人は、上記手続を経た後、本件調査担当者が請求人が申し出た2箇所を訂正するのを見届けた上で、聴取書に署名押印したものと認められるから、本件調査担当者による署名押印の強要があったとはいえない。以上からすれば、聴取書の作成過程において、本件調査担当者が質問検査の範囲、程度等について、合理的な裁量を逸脱してこれを行使した事実は認められず、本件調査の手続に原処分を取り消すべき違法事由は認められないから、この点に関する請求の主張には理由がない。(平22. 4.21 広裁(所)平21-22)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平210039
- 裁決年月日
- 平成22年4月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502073
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/3本人不在時の調査
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件調査が請求人に対し調査が開始されていることを伝えることなく、また、請求人と一度も面談することなく行われたものであるから、違法である旨主張する。しかしながら、質問検査権に基づく税務調査に際し、納税者に調査の開始を伝えることや直接の面談を義務付ける法令上の規定はなく、このような法令上特段の定めのない税務調査における質問検査の実施の細目については、質問検査の必要があり、かつ社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限ある税務職員の合理的な判断にゆだねられていると解されているところ、本件調査の手続に社会通念上相当な限度を逸脱した事由は認められないので、本件調査は、本件調査担当職員による合理的な判断の範囲を逸脱してされたものとは認められない。したがって、本件調査の手続に違法はなく、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平22. 4.14 名裁(所)平21-39)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210090
- 裁決年月日
- 平成22年3月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502130
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/13調査手続について一括判断した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件調査において、本件調査担当職員が、請求人に任意の承諾を受けておらず、また、本件調査の際に事前通知がなされていない旨及び修正申告のしょうようの際、当該行政指導の趣旨、内容及び責任者を明確に示していないから、行政手続法に違反する旨並びに本件調査が税務運営方針に違反する旨及び前回調査担当職員が平成16年分以前の所得税の調査を行わないと発言したにもかかわらず、本件調査において当該年分の調査を行ったことは、信義誠実の原則に違反する旨主張する。しかしながら、本件調査担当職員は、請求人に調査する旨の告知を行った後、本件調査を行っており、他に本件調査担当職員の質問検査の過程に合理的な判断を逸脱するような行為は認められない。また、本件調査担当職員は、本件調査において、当該行政指導等の趣旨、内容及び責任者を告知し、その後、修正申告のしょうようをしている。さらに、税務運営方針は、納税者の理解協力を得て円滑な税務行政を遂行する観点から税務職員の心構えを説いたものであって、税務職員がこれを遵守しなければならないことは当然であるが、税務調査における手続の細目などを一律に定めたものではないことから、その記載内容を根拠として本件調査が直ちに違法となるものではない。加えて、前回調査担当職員が請求人が主張するような発言をしたと認めるに足りる証拠はなく、原処分には信義則に反する違法はないというべきである。したがって、請求人の主張はいずれも採用できない。(平22. 3.16 関裁(所)平21-90)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平210006
- 裁決年月日
- 平成21年12月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正処分に当たり、調査担当職員から調査結果に基づく調査額の計算根拠の説明がなかったので、原処分に係る調査の手続は違法である旨主張する。ところで、税務調査の結果に基づく調査額の計算根拠については、具体的な内容を明らかにしなければならない旨を定めた法令上の規定はなく、また、税務調査における質問検査の範囲、程度、時期、場所、方法、手段等実定法上特段の定めのない実施の細目については、社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限ある税務職員の合理的な判断にゆだねられていると解されている。これを本件についてみると、調査担当職員は請求人に対して、調査結果に基づく収入金額等を口頭で伝えているところ、その計算根拠までつまびらかに説明しているか否かについては定かではないものの、前述のとおり、調査結果に基づく調査額の計算根拠を明らかにしなければならない法令上の規定はなく、また、税務調査における実定法上特段の定めのない実施の細目については、権限ある税務職員の合理的な判断にゆだねられているのであるから、調査担当職員が請求人に対して、調査結果に基づく収入金額等の計算根拠の説明をしなかったとしても、原処分に係る調査の手続が違法となるものではない。(平21.12. 8 高裁(所)平21-6)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平210008
- 裁決年月日
- 平成21年12月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、原処分庁が更正通知書に、その金銭債務の発生原因事実を明記して更正の理由を附記することが可能であったのに、それを怠ったことは、理由附記の記載不備の違法があると主張するが、青色申告の承認を受けた所得以外の一時所得の更正については、所得税法は更正の理由附記を義務付けていないのであるから、原処分庁が更正通知書にその更正の理由を附記していないとしても、これをもって原処分が違法とはいえないところ、当該更正通知書には金銭債務に基づく経済的利益が一時所得に係る総収入金額となる旨記載しており、その金銭債務の発生原因事実を明記していないことをもって理由附記の違法があるとはいえないことから、請求人らの主張には理由がない。(平21.12. 3 札裁(所)平21-8)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平210009
- 裁決年月日
- 平成21年12月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が更正通知書に、その金銭債務の発生原因事実を明記して更正の理由を附記することが可能であったのに、それを怠ったことは、理由附記に記載不備の違法がある旨主張するが、請求人は青色申告書以外の申告書を提出しており、青色申告書以外の申告書に係る更正については更正の理由を附記すべき旨を定めた法令上の規定はないから、更正通知書にその更正の理由が附記されていないとしても、これをもって原処分が違法とはいえないところ、当該更正通知書には金銭債務に基づく経済的利益が一時所得に係る総収入金額となる旨記載しており、その金銭債務の発生原因事実を明記していないことをもって理由附記の違法があるとはいえないことから、請求人の主張には理由がない。(平21.12. 3 札裁(所)平21-9)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平210010
- 裁決年月日
- 平成21年12月3日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が更正通知書に、その金銭債務の発生原因事実を明記して更正の理由を附記することが可能であったのに、それを怠ったことは、理由附記に記載不備の違法がある旨主張するが、請求人は青色申告以外の申告書を提出しており、青色申告書以外の申告書に係る更正については更正の理由を附記すべき旨を定めた法令上の規定はないから、更正通知書にその更正の理由が附記されてないとしても、これをもって原処分が違法とはいえないところ、当該更正通知書には、金銭債務に基づく経済的利益が一時所得に係る総収入金額となる旨記載しており、その金銭債務の発生原因事実を明記していないことをもって、理由附記の違法があるとはいえないことから、請求人の主張には理由がない。(平21.12. 3 札裁(所)平21-10)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平210008
- 裁決年月日
- 平成21年12月1日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502071
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/1調査担当者の言動
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件調査担当者は、調査結果を開示するまでに、わずか3日、各1時間程度しか請求人と面接せず、また、調査結果の開示に際しても、課税の対象となる所得金額及び納付すべき税額を示しただけで、その計算の過程及び基礎とされた事実を明らかにせず、請求人に反論又は釈明の機会すら与えなかったのであるから、本件調査の手続は、税務運営方針の定めに明らかに違反するものであり、違法がある旨主張する。しかしながら、請求人は、その3日の調査において、質問検査に真しに応じる態度を示さなかったのであるから、本件調査担当者が、いずれの日も1時間から2時間半程度で調査を打ち切ったことは、合理的な選択の範囲を逸脱するものではなかったといえ、また、本件調査担当者は、調査結果を開示した後も請求人に対し証拠書類の提出及び説明を求めているのであるから、本件調査担当者が、請求人に反論又は釈明の機会すら与えなかったということもできない。したがって、本件調査の手続に違法はない。(平21.12. 1 広裁(所)平21-8)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平210003
- 裁決年月日
- 平成21年11月11日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 202502079
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/5その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、前代表取締役に対する退職給与の源泉徴収すべき所得税について、調査担当職員から一切の質問等の調査を受けた事実はなく、原処分の調査は、源泉所得税の調査には該当せず、また納税者の権利救済及び弁明の機会を与えず、一方的にしたものであり、職権濫用の違法な処分である旨主張する。しかしながら、調査担当職員は、請求人に対する調査において、本件退職給与に関して所得税法第201条第3項に規定されている退職所得の受給に関する申告書が前代表取締役から請求人に対して提出されていない事実を把握したため、請求人代表者等に対し、同申告書が提出されていないことから本件退職給与の金額に20%の税率を乗じて計算した金額が源泉所得税として課税されることを説明していることが認められることから、請求人の主張には理由がない。(平21.11.11 高裁(法・諸)平21-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210007
- 裁決年月日
- 平成21年8月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502110
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/11信義則違反
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、貸付物件の取得の際に支払った仲介手数料を各物件の取得価額に加算せず、全額を既に必要経費として全額費用化したのは、専ら、税務職員の誤指導及び過去10年間に及ぶ誤りの見過ごしに起因するものであるから、当該仲介手数料は請求人の申告どおり必要経費として認めるべきである旨主張する。しかしながら、信義則の法理の適用については、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請をを犠牲にしてもなおその課税処分を免除し、納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に、初めて信義則の法理の適用の是非を考えるべきものと解されており、この特別の事情の有無の判断に当たっては、少なくとも、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことにより、納税者がその表示を信頼しその信頼に基づいて行動したところ、後に同表示に反する課税処分が行われ、そのために納税者が経済的不利益を受けることになったものかどうか、また、納税者が税務官庁の同表示を信頼しその信頼に基づいて行動したことについて納税者の責めに帰すべき事由がないかどうかという点の考慮が不可欠であるところ、本件においては税務官庁が請求人に信頼の対象となる公的見解を表示したものとはいえず、上記の特別の事情が存するものとはいえないから、その他の点について判断するまでもなく、本件において、課税上の信義則違反があったものとはいえない。(平21. 8. 6 東裁(所)平21-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210007
- 裁決年月日
- 平成21年8月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正通知書における理由附記は、原処分庁が採用した法律的根拠が具体的に記載されておらず、更正処分が適法か否かの判断ができないから、所得税法第155条第2項に規定する更正の理由附記の不備に該当する旨主張する。しかしながら、本件更正通知書における理由附記は、①租税公課に関し、固定資産税の支払額のうち本件自宅に係る部分は、業務上の費用ではなく、所得税法第45条第1項第1号に規定する家事上の経費に該当するから必要経費に算入されない旨、②管理費に関し、自己に対する労賃は業務上の費用ではないから必要経費に算入されない旨、③減価償却費に関し、請求人が土地の取得費を含んだ購入価額を基礎として計算した金額には誤りがある旨等が記載され、上記①ないし③の各経費の金額の算定の基礎となる数値、及びこれらを基準に本件各物件に係る減価償却費の額を算定した過程が個別、具体的に記載されており、請求人において更正の理由を理解し、これに対し不服申立てをなすべきかどうかを判断するに十分な説明がされているから、本件更正通知書の理由の記載は、所得税法が要求する更正の理由附記として欠けるところはないというべきである。(平21. 8. 6 東裁(所)平21-7)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210004
- 裁決年月日
- 平成21年7月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.78・232ページ
要旨
○ 請求人は、原処分に係る調査を担当した職員が身分を明らかにせず客になりすまし請求人の承諾を得ることなく従業員に対して事業内容等を質問した行為は、所得税法第234条《当該職員の質問検査権》第1項及び同法第236条《身分証明書の携帯等》に違反し違法である旨主張する。しかしながら、税務官署として更正・決定の場合のみならず、それ以外の場合にあっても、一定の処分をするか否かを認定判断する必要がある場合には、税務職員にはそのために必要な範囲内で質問検査によることなく職権による調査をすることもできると解されるところ、その具体的な手法は、その調査の必要性と相手方の私的利益との比較衡量において、質問検査に至らない範囲で、かつ、社会通念上相当な限度にとどまる限り、調査を担当する税務職員の合理的な裁量に任されているというべきであり、本件においては、調査担当職員は、請求人の経営する店舗に臨場する日の前に、客として同店舗に訪れ、従業員との話の中から1日の客数や従業員数等の業務様態についての情報等を収集したものであるが、これは調査担当職員が、請求人の正しい所得を把握するため、質問検査に至る前段階として、必要な情報を収集したというべきものであり、その情報収集の方法は、社会通念上相当な限度にとどまっていると認められ、これについて合理的な裁量の範囲を逸脱するような違法は認められないから、調査が違法であるとの請求人主張は採用できないというべきである。(平21. 7. 2 大裁(所)平21-4)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平200024
- 裁決年月日
- 平成21年6月12日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正処分は所得税法第155条第2項が要求する理由附記を欠き違法である旨主張する。しかしながら、所得税法第155条第2項は、その更正が不動産所得の金額、事業所得の金額及び山林所得の金額以外の各種所得の金額の計算について誤りがあったことのみに基因するものを除く旨規定していることから、青色申告書を提出した者に対する更正処分であっても、青色申告の承認があった所得以外の所得について更正をする場合には、青色申告書以外の申告書に係る更正処分と同様に扱えば足り、理由附記を要しないと解するのが相当である。本件更正処分は、青色申告の承認を受けた所得以外の所得である給与所得に係る更正処分であるから、理由附記を欠く違法は認められず、請求人の主張には理由がない。(平21. 6.12 仙裁(所)平20-24)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平200008
- 裁決年月日
- 平成21年5月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.77・256ページ
要旨
○ 請求人は、青色申告書に係る所得金額の更正をする場合において所得区分の変更を伴う場合には、更正の理由を附記すべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第155条第2項のかっこ書の規定によると、その更正が、不動産所得の金額、事業所得の金額及び山林所得の金額以外の各種所得の金額の計算等について誤りがあったことのみに基因するものである場合には、更正の理由の附記を要しないこととされている。本件についてみると、請求人の提出した確定申告書は青色の確定申告書ではあるが、本件更正処分は、分離長期譲渡所得の金額の計算上総収入金額に算入されていた本件建物移転補償金が本件特例の対象となる補償金に当たらず、一時所得に当たるとしたものであり、分離長期譲渡所得及び一時所得に係る所得金額についての誤りのみを基因として行われたものであるから、本件更正処分に係る更正通知書には、更正の理由を附記する必要はない。(平21. 5.25 金裁(所)平20-8)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200170
- 裁決年月日
- 平成21年4月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502071
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/1調査担当者の言動
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当者について①調査に一貫性がなく、当初認めていた項目について説明をすることなく一方的に否認したこと、②「言うことを聞かないと更正決定する。」旨脅しながら調査をしたこと、③代理人を認めなかったこと、④代理人の説明要求に応じずに本件各処分を行ったことから、本件調査は、質問検査権の濫用及び調査手続の違法があり、また、⑤異議審理手続も違法があるから、原処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、①調査途中における調査担当者の発言は調査担当者の更正処分に至るまでの思考、判断の過程にすぎず、②調査担当者は、調査の過程において代理人に調査内容を説明するも同人が納得しなかったことから、最終的には更正する旨を伝えたにすぎず、③請求人が同席しないままでの代理を認めなかったことは、調査担当者の裁量権の範囲内の行為であり、④代理人の質問及び回答要請があったとしても、調査担当者にそれに応じる義務が課せられているわけではなく、⑤審査請求においては、異議審理手続の違法を理由として原処分の取消しを求めることはできない。したがって、調査担当者の調査手続は、社会通念上相当の限度にとどまる適法なものであり、質問検査権の範囲を逸脱するような事実があったと認めるに足る証拠もないことから、調査担当者の調査手続に違法は認められない。(平21. 4.24 東裁(所・諸)平20-170)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200150
- 裁決年月日
- 平成21年4月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.77・150ページ
要旨
○ 請求人は、請求人の提出した確定申告書は青色申告書ではないが、更正処分に係る通知書にはその理由を附記すべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第155条第2項は、青色申告書に係る年分の総所得金額等の更正をする場合には、その更正に係る通知書にその更正の理由を附記しなければならない旨規定しているところ、請求人の提出した確定申告書は青色申告書ではない上、本件各更正処分は、いずれも所得控除の額を更正したものであって、総所得金額等について更正したものではないから、そもそも本件各更正処分に係る通知書にその理由を附記しなければならないものではなく、また、本件において附記した理由をもって、本件各更正処分が違法ないし不当なものとなるものでもない。(平21. 4. 3 東裁(所)平20-150)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平200013
- 裁決年月日
- 平成21年2月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502071
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/1調査担当者の言動
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当者の発言に暴言、脅迫及び質問検査権の濫用があり、手続に違法がある旨主張するが、調査担当者の発言には暴言、脅迫及び質問検査権の濫用が認められないこと、調査担当者の発言は、いずれも質問検査権の必要性と私的利益の衡量において、社会通念上相当な限度にとどまるものであることからすると、調査手続に違法はない。(平21. 2.26 広裁(所・諸)平20-13)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200135
- 裁決年月日
- 平成21年2月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502079
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/5その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員が、①関与税理士を排除して修正申告のしょうようを行ったこと、②修正申告のしょうように当たって、本件調査の調査結果について口頭で説明しただけで、具体的な金額の提示をしなかったこと、③修正申告した場合の法的効果について説明しなかったこと及び④請求人に対する無礼な対応等は公序良俗に反することから調査手続に違法があったので、本件更正処分等はその全部が取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、上記①については、調査担当職員は本件調査の結果を説明するための日程調整のために相当な方法をとっているにもかかわらず、本件関与税理士がこれに応じていない事実が認められるから、調査担当職員が調査結果について請求人に直接説明することとした判断は、合理的な選択の範囲内であると認められる。また、上記②については、調査担当職員は請求人に対し、メモを取ることは構わない旨を告げた上で、本件調査の結果について具体的な金額を説明していることが認められる。また、上記③については、調査担当職員は、請求人に対し、加算税及び延滞税がかかる旨と更正処分をされた場合は異議申立て若しくは審査請求を行うことができる旨をそれぞれ説明していることが認められる。さらに上記④については、調査担当職員が社会通念を逸脱したり、公序良俗に反する調査を行ったりしたとは認められない。したがって、本件調査の手続に違法はないから、請求人の主張には理由がない。(平21. 2.26 東裁(所)平20-135)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200119
- 裁決年月日
- 平成21年2月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の理由附記に関して、国税通則法第24条が、納税申告書に記載された課税標準等又は税額等が国税の法律の規定に従っていなかったとき、又は、その調査したところと異なるときに税務署長は更正すると規定しているように、単に裁量あるいは一方的な解釈によって課税されることは許されないのであり、更正処分には更正の根拠となる法令を示し、法令にどのように準拠していないかを附記すべきところ、原処分においては、計算の根拠は示されているものの、どの法令によってそのような計算になるのかが示されていないから違法である旨主張する。しかしながら、個々の更正処分に要求される理由附記の程度は、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保して、そのし意を抑制するとともに、不服申立ての便宜を与えるという所得税法第155条第2項の趣旨と更正処分の具体的態様に応じて決せられるべきものであり、帳簿の記載自体を認めないで行われる更正処分ではなく、事実に対する法的評価につき納税者と見解を異にして行われる更正処分の場合は、更正処分がいかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判別できる程度に理由が表示されていれば足り、それ以上に法的評価の根拠を示すことや資料を摘示することは要しないと解するのが相当であるところ、本件各更正処分は、法的評価の相違により行われたものであることは明らかであり、本件各更正処分に係る理由附記には、更正処分の対象となった事実(本件各借入金利子が必要経費に算入されていること)及びそれに対する法的評価(本件各借入金利子が必要経費に該当しないこと)が記載されており、請求人の申告のいかなる点にどのような誤りがあり、また、更正された数値がどのように算定されたものであるかを具体的に示しており、更正の理由附記の趣旨目的に照らして十分なものと認められるから、請求人の主張には理由がない。(平21. 2. 2 東裁(所)平20-119)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平200044
- 裁決年月日
- 平成21年1月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502073
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/3本人不在時の調査
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件調査は請求人が不在の状況で請求人の妻のみの立会いの下に行われたものであり、請求人の了承を得ずに行われたものであるから、調査手続が違法・不当である旨主張する。しかしながら、本件調査担当職員は、請求人の妻を通じて、請求人が本件調査の実施について承知していることの確認に努め、また、直接請求人に対して本件調査の内容を説明していることから、本件調査は、請求人が承知しないまま行われたとは認められない。また、税務調査における質問検査権の行使の相手方は、納税義務者本人に限られず、その家族等を含むものと解されるところ、請求人の妻が請求人の事業に係る経理及び税務申告の事務全般について請求人に代わって担当しているものと認められるから、本件調査担当職員が本件調査のために請求人の妻に対して質問検査権を行使したことにつき格別これを不相当とすべき事由は認められない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平21. 1.22 名裁(所・諸)平20-44)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平200039
- 裁決年月日
- 平成21年1月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502130
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/13調査手続について一括判断した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①更正処分に当たり、処分理由の説明がなかったこと、②請求人の雑損控除は、請求人の母及び子の雑損控除の適否の問題と関連しているにもかかわらず、請求人、請求人の母及び子に対する調査がそれぞれ別々になされていること、③請求人に対する調査は確定申告した後3年も経過してから行われていること、④請求人の母の調査の際に、請求人に無断で請求人の預金口座を調査したこと、⑤異議調査担当職員が、異議調査時に代理人を排除するとともに、横領の要件に該当するために必要な書類についての請求人の質問に答えなかったことから、本件調査手続きは違法・不当である旨主張する。しかしながら、①更正処分に際し、処分理由の説明は法律上の要件とされていないこと、②税務調査における質問検査権の行使は税務職員の合理的な判断にゆだねられており、当審判所の調査によっても、請求人、請求人の母及び子に対する調査の時期が異なることや、請求人の母に対する調査時に更正請求人の預金口座を調査したことについて違法・不当な点は見当たらないこと、③原処分に係る更正通知書は、法定申告期限から3年を経過する日までに送達されていること、④異議審理手続の違法・不当を理由として原処分の取消しを求めることはできないことから、請求人の主張にはそれぞれ理由がない。(平21. 1. 7 名裁(所)平20-39)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平200028
- 裁決年月日
- 平成20年12月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.76・228ページ
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の職員でもない本件国税局の職員は、原処分調査において実地調査を行っておらず、実地調査のために質問検査権を行使したとは認められないので、本件国税局の職員の質問権査権の行使は違法である旨主張する。しかしながら、本件国税局の職員は、国税局の課税総括課に所属する職員で、本件署職員の調査に同行していたが、これは、財務省組織規則第468条第4号によって、本件署職員の調査の指導及び監督並びにこれに必要な調査及び検査に関する事務に従事していたのであり、当該事務を行うに当たっては、所得税法第234条第1項の規定に基づき質問権査権を行使することができるのであるから、原処分調査において、本件国税局の職員が質問権査権を行使したことに何ら違法な点はなく、請求人の主張には理由がない。(平20.12.25 関裁(諸)平20-28)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平200029
- 裁決年月日
- 平成20年12月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分調査は税務署長の行った調査であり、本件決定通知書等に国税局職員の調査に基づく旨の教示もないことからすれば、原処分調査において、本件国税局の職員が質問検査権を行使したことは、所得税法第234条に反し違法である旨主張するが、本件国税局職員は、財務省組織規則第468条第4号によって、本件署職員の調査の指導及び監督並びにこれに必要な調査及び検査に関する事務に従事していたのであり、当該事務を行うに当たっては、所得税法第234条第1項の規定に基づき質問検査権を行使することができるのであるから、原処分調査において、本件国税局職員が質問検査権を行使したことに何ら違法な点はない。(平20.12.25 関裁(所)平20-29)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平200031
- 裁決年月日
- 平成20年11月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502071
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/1調査担当者の言動
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の本件調査担当職員の本件調査において、本件調査担当職員が、請求人の支払った不動産管理料は高すぎる旨決めつけた発言をし、管理を委託されている会社が行っている各賃貸物件の管理状況を現場で確認しなかった行為は、国家公務員倫理規程第1条の倫理行動規準及び国家公務員法第96条に規定する服務の根本基準に反することから、本件調査の手続は違法である旨主張する。しかしながら、税務調査における質問検査権の範囲、程度、時期、場所等については、これを行使する税務職員の合理的な裁量にゆだねられていると解される上、本件調査において本件調査担当職員は行うべき調査を行っているので、本件調査担当職員が、請求人が主張するような状況で本件調査を行ったとしても、そのことをもって本件調査の手続が違法となるものではない。したがって、その他の点について検討するまでもなく、請求人の主張は採用することができない。(平20.11.18 名裁(所)平20-31)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200018
- 裁決年月日
- 平成20年10月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502110
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/11信義則違反
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、これまで過去4年間において、大学の非常勤講師料を事業所得に計上した確定申告書を提出しており、原処分庁もこれを認めていたにもかかわらず、平成17年分において、これを否認した更正処分は不当であり、信義誠実の原則に反する違法な処分である旨主張する。しかしながら、原処分庁が過去4年間の確定申告書を是正することがなかったことをもって、本件非常勤講師料を事業所得に計上することを是認する旨の公的見解を表示したということはできないことから、請求人の主張は採用できない。(平20.10.22 大裁(所)平20-18)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平200020
- 裁決年月日
- 平成20年10月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求に対し更正すべき理由のない旨の通知書及び平成18年分の所得税の更正通知書に理由附記がなく、違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第23条第4項では、更正をすべき理由がない旨の通知処分に理由を附記すべき旨を定めておらず、また、所得税法第155条第2項によれば、白色申告書に係る更正処分については、更正の理由を附記すべき旨を定めた法令上の規定はないところ、請求人が提出した平成18年分の所得税の確定申告書は、青色申告書以外の申告書であるから、更正通知書に更正の理由の記載がなくても違法となるものではない。(平20.10.16 名裁(所)平20-20)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平200003
- 裁決年月日
- 平成20年8月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502074
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/4調査延期の申出無視
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁は税務調査が任意調査である以上、多忙や体調不良等の請求人の事情を斟酌し、もっと請求人に対する接触の努力をすべきであったのにこれを怠り、一度も面談することなく本件各決定処分を行ったのであるから、本件各決定処分は適正な調査手続に基づいて行われたものとはいえず、不当である旨主張する。しかしながら、請求人は、調査担当職員の請求人宅への臨戸及び電話連絡により繰り返し行われた調査協力要請に対し、体調不良や仕事の多忙を理由に調査に応じていないが、全く調査に協力できない状態であったとまでは言い難いことから、むしろ、請求人には調査に協力する意思が認められず、請求人は調査担当職員との面談の機会を自ら放棄し、調査を忌避したというべきであり、原処分庁の行った調査手続には何ら不当な点は認められないことから、請求人の主張には理由がない。(平20. 8.26 高裁(所)平20-3)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平190031
- 裁決年月日
- 平成20年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正通知書における「社会通念上必要なものとして客観的に必要経費として認定できない」という文言は、なぜ客観的に必要経費として認定できないか具体的に述べておらず、異議決定書における「理解できるもの程度のもので足りる」という程度を逸脱している。また、本件創業費及び本件開発費の支出が「帳簿書類の記載は正しいことを前提として行われているところ」とし、本件創業費の償却にあっては「事業所得に関連するものとは認められず」、本件開発費の償却については「不動産所得に関連するものとは認められず」として、異議決定の段階で初めてその認められない理由を付記しているので、各年分の各更正通知書の理由付記は無効である旨主張する。しかしながら、更正処分につき要求される理由付記の程度は、事実に対する法的評価の相違による更正処分の場合などには、それがどのような事実に対するどのような法的評価であるかを明確に判断することができる程度に理由が付記されていれば足り、それ以上に当該法的評価の根拠を示すことや資料を摘示することは要しないものと解するのが相当であるところ、各年分の更正通知書の理由付記は、請求人の事業所得の金額及び不動産所得の金額の計算上必要経費に算入された本件創業費及び本件開発費に係る償却費の額は、請求人の事業所得又は不動産所得に直接関連するものと認めることができず、社会通念上必要なものとして客観的に必要経費として認識できないから必要経費に該当しない旨記載されていることから、この記載内容は、更正の対象となった事実及びそれに対する法的評価が、明確に判断することができる程度のものといえるから、原処分の理由付記は、目的に照らし十分なものであり、欠けるところはない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平20. 6.27 福裁(所)平19-31)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190103
- 裁決年月日
- 平成20年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502030
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/3調査の必要性
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る調査(以下「本件調査」という。)の目的を調査担当職員に質問したところ、外貨の国内への送金について聞きたい旨の返答があったが、本件調査の大部分が、国外の預金の利子の調査に費やされたことからも明白なように、本件調査は、いわゆるおとり調査にすぎなかった旨主張する。しかしながら、調査担当職員は、本件調査において、請求人から、請求人が国外の金融機関に預金口座を有していることを聴取し、国外の預金の利子について確認する必要があると判断した上で、国外の預金の利子の調査をしたことが認められ、調査担当職員の合理的な判断に基づいて行われていると認められるから、国外の預金の利子の調査を行っても本件調査が違法となるものではない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平20. 6.27 名裁(所)平19-103)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平190029
- 裁決年月日
- 平成20年6月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 業種
- 小売業(コンビニエンスストア)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 所得税法上、更正通知書に更正の理由を附記しなければならないのは、青色申告書に係る年分の事業所得等の所得金額等の更正の場合に限られるのであって、青色申告書以外の申告書については、その更正通知書に更正の理由を附記すべき旨を定めた法令上の規定はない。ところで、所得税の青色申告の承認の取消処分は適法であるから、これに伴い、請求人が提出した平成15年分以後の所得税の確定申告書は、所得税法第150条第1項の規定により青色申告書以外の申告書とみなされる。したがって、原処分庁が各年分の更正通知書に更正の理由を附記しなかったとしても、本件各更正処分が違法となるものではない。また、消費税法上、更正通知書に理由を附記すべき旨を定めた規定はないから、原処分に係る更正通知書にその理由を附記しなかったことについて違法な点はない。(平20. 6.19 福裁(所・諸)平19-29)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190085
- 裁決年月日
- 平成20年5月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502130
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/13調査手続について一括判断した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①A税務署長からの先物取引等についての照会文書に対して、平成14年及び平成15年に文書回答を行っているにもかかわらず、A税務署長が平成16年に来署依頼文書を送付するまで申告指導等を行わなかったから、また、②請求人は、原処分調査において、請求人がした回答に対するA税務署の処理結果について原処分庁に文書で回答するよう求めたにもかかわらず、原処分庁はこれに回答せずに原処分を行ったから、原処分調査の手続は違法又は不当である旨主張する。しかしながら、①申告納税制度の下では、税法に適合した納税義務の実現は原則として納税者自らの責任で行うべきであるから、税法に特段の定めがある場合は別にして、行政指導の有無又は適否が、納税者の納税義務に影響を及ぼすことはないと解され、また、税務署長が納税者に対して申告の義務がある旨の連絡を行わなければならないという法令上の規定は存しないから、税務署長が請求人に対して申告指導等をしなかったことをもって原処分が違法又は不当となるものではない。また、②調査の範囲、程度及び手段等については、これを行使する税務職員の合理的な選択にゆだねられていると解され、原処分庁が請求人の文書回答を求める要請に応えることなく調査を終了して原処分を行ったとしても、原処分調査の手続が違法又は不当となるものではない。以上のとおり、請求人の主張にはいずれも理由がなく、原処分調査の手続が違法又は不当であるとは認めらない。(平20. 5. 9 名裁(所)平19-85)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190044
- 裁決年月日
- 平成20年4月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502010
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/1事前通知
- 業種
- 建設業(土木工事)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が、事前通知を行わなかったことは、憲法の適正手続を欠くとともに、第72国会の決議及び税務運営方針に背いた違法な調査である旨主張する。しかしながら、税務運営方針は、納税者の自主的な理解、協力を得て、円滑な税務行政を遂行しようとする観点から税務職員の心構えを説いたものであって、税務職員がこれを遵守しなければならないことは当然であるが、税務調査における手続の細目などを一律に定めたものではないことから、その記載内容を根拠として具体的な調査が直ちに違法となるものではない。また、請求人が主張する第72国会における衆議院の「中小業者に対する税制改正等に関する請願」を採択する旨の決議は、それ自体法的拘束力を有するものではないから、事前通知等を行わなかったからといって調査が直ちに違法となるものではない。さらに、なお、憲法違反の点についても、請求人が指摘する点についての憲法上及び法令上の定めはない。そして、事前通知自体は、税務調査において法律上の要件とされているわけではなく、当審判所の調査によっても、調査担当職員が事前通知をせず、請求人の自宅に臨場したことにつき、合理的な判断の範囲を逸脱した違法があったとはいえない。したがって、請求人の上記主張は採用できない。(平20. 4.16 大裁(所・諸)平19-44)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190044
- 裁決年月日
- 平成20年4月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502060
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/6取引先等に対する調査
- 業種
- 建設業(土木工事)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が請求人の承諾を得ずに取引先等に対する調査を行ったことは違法な調査である旨主張する。しかしながら、取引先等に対する調査を行うかどうかは、調査権限を有する税務職員が納税者の事業内容、申告内容、調査に対する協力度等その納税者の個別事情を総合勘案して行う合理的判断にゆだねられており、その調査の実施に当たり納税者の承諾を得る必要はないと解するのが相当である。そして、調査担当職員は数回にわたり、請求人に対し、帳簿書類等の提示を求めたにもかかわらず、請求人からの連絡は一切なく、帳簿書類等の提示がなかったので、やむを得ず取引先等に対する調査を行ったものであるから、調査担当職員が合理的な判断の範囲を逸脱したとはいえない。したがって、本件調査における取引先等に対する調査は、請求人の承諾なく行われたとしても、それをもって違法となるものではない。したがって、請求人の上記主張は採用できない。(平20. 4.16 大裁(所・諸)平19-44)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190044
- 裁決年月日
- 平成20年4月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502020
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/2調査理由の開示
- 業種
- 建設業(土木工事)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が、調査理由の開示を行わなかったことは、違法な調査である旨主張する。しかしながら、税務職員が調査に際し、納税者に対して具体的な調査理由を開示することは法令上の要件とされておらず、また、質問検査権に基づいて行う税務調査は、適正な租税負担の実現のために行うものであるから、申告がない場合又は過少申告の疑いが存する場合だけでなく、そのような疑いが明らかでない場合でも、申告の真実性、正確性を確認するために行うことができると解するのが相当である。そして、調査担当職員は、請求人の自宅に臨場した際に、応対した請求人の妻に対し、前回調査以降の所得税の確定申告額の低下と消費税申告の是非を確認するための所得税及び消費税等の調査である旨説明し、調査担当職員が請求人の妻に依頼した本件調査に係る上記調査理由は、請求人に伝わっていたと推認できることからすれば、調査担当職員は、請求人に対し、一定程度の調査理由は開示しているということができるのであり、それ以上に、具体的な調査理由の開示がなくても、社会通念上相当な限度を逸脱するものであるとは認められず、本件調査の手続に合理的な判断の範囲を逸脱した違法があったとはいえない。したがって、請求人の上記主張は採用できない。(平20. 4.16 大裁(所・諸)平19-44)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190044
- 裁決年月日
- 平成20年4月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 業種
- 建設業(土木工事)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分の通知書には、処分理由が記載されておらず、請求人は処分理由を知る権利があり、原処分庁はそれを明示する義務があることから、原処分は違法である旨主張する。しかしながら、所得税法第155条第2項は、税務署長は、居住者の提出した青色申告書に係る年分の総所得金額、退職所得金額若しくは山林所得金額又は純損失の金額の更正をする場合には、更正通知書にその更正の理由を附記しなければならない旨を規定しているところ、請求人は、本件各年分の所得税の確定申告について、原処分庁に白色申告書を提出していることが認められるから、請求人に対する所得税の更正通知書に更正の理由が附記されていなくても、これをもって違法であるとはいえない。また、消費税法は、更正及び決定の通知書にその理由を附記すべき旨を規定していないことから、請求人に対する消費税等の更正及び決定の通知書にその理由が附記されていなくても、これをもって違法であるとはいえない。したがって、請求人の上記主張は採用できない。(平20. 4.16 大裁(所・諸)平19-44)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190044
- 裁決年月日
- 平成20年4月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/15その他
- 業種
- 建設業(土木工事)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員は請求人と一度も面談していないなど請求人に対し誠実な対応をしなかったから、本件調査の調査手続は違法である旨主張する。しかしながら、納税者との直接の面談を義務付ける法令上の定めはないところ、請求人は、調査担当職員が請求人の自宅に臨場していたことについて、請求人の妻から聞いて知っていたにもかかわらず調査担当職員に連絡をしなかったことに加え、調査担当職員は、計8回請求人の自宅へ臨場し、応対した請求人の妻に口頭ないし連絡せんにより、次に臨場する日時及び日程の調整のために調査担当職員への連絡を依頼するなどして、幾度も請求人との面談による税務調査に応じるよう、粘り強く説得に努めていたことが認められること等からすれば、本件調査において、調査担当職員は、請求人に対し社会通念上当然に要求される程度の努力は尽くしたものということができ、面談する努力や誠実な対応をしなかったとは認められないから、本件調査の手続に合理的な判断の範囲を逸脱した違法があるとはいえない。したがって、請求人の上記主張は採用できない。(平20. 4.16 大裁(所・諸)平19-44)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平190017
- 裁決年月日
- 平成20年4月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502072
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/2修正申告の強要
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、修正申告の内容を理解しないまま修正申告書に署名・押印をしたものであって、併せて、遅れると利息もかかる旨威圧的に言われてしたものであるから、本件修正申告に係る課税及び納付は無効である旨主張する。しかしながら、原処分調査担当職員が、修正申告のしょうように際し、再三にわたり修正の内容について説明していること、書面による本税額、加算税額及び延帯税額の説明は、納税者に配慮して行われていること、また、請求人は自らの意思で本件修正申告書に署名押印していると認められることから、修正申告のしょうように違法があったとは認められないから、原処分は相当である。(平20. 4.11 仙裁(所)平19-17)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平190010
- 裁決年月日
- 平成20年3月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202501990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/1質問検査権/4その他
- 業種
- その他事業の部(学習塾経営)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、無断で息子の銀行口座を調査されるなど精神的に追い詰められていたため、調査担当職員に対し、要請事項があれば事前に書面でのやりとりを要望したが、何の回答もないまま調査に非協力であるとして一方的に処分された旨主張する。しかしながら、銀行調査における長男名義の口座の調査については、請求人の承諾の下に請求人の事業との関わりを判断するため確認調査を行ったものと認められ、また、調査担当職員が本件調査において、口頭又は文書により帳簿書類の提示要求を行うとともに、調査に対する協力要請及び調査結果の説明を行うために日時を指定するなどして請求人に協力を求めている事実があることから、調査担当職員の質問検査権の行使の方法及び手段についての判断は合理的に行われている。(平20. 3. 6 仙裁(所・諸)平19-10)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190012
- 裁決年月日
- 平成19年9月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、査察官が犯則事件の嫌疑もないにもかかわらず、専ら課税処分のための資料を収集する目的で同法に基づく強制調査を行い、資料を収集したような場合には、当該調査は違法であり、そのような違法行為に基づいて行われた処分は無効である旨主張する。 しかしながら、本件調査担当者は、請求人に対して、所得税法第234条第1項及び消費税法第62条第1項に基づく質問・検査を行ってはいないが、査察部から本件査察調査によって収集された本件各年分の所得税及び消費税等に関する資料の開示を受け、その内容について調査を行い、その検討結果に基づいて、原処分庁は本件各賦課決定処分をしたことが認められ、同処分を目的として上記の方法による調査を行うことも国税通則法第32条の「調査」に含まれる。 したがって、原処分庁は、本件各賦課決定処分を行うに当たって、国税通則法第32条の調査を行ったと認められるから、本件各賦課決定処分の調査手続に違法な点は認められない。 また、請求人は、本件各賦課決定通知書末尾の「この処分は 国税局の職員の調査に基づいて行いました」の記載は二重線で抹消されていることからしても、本件各賦課決定処分は根基のない処分である旨主張するが、かかる記載の抹消は、原処分庁が自ら質問検査権を行使したものではないことを意味するにすぎず、必ずしも原処分庁が調査を行った事実を否定するものではないと解されるから、上記の認定、判断を左右するものではない。(平19. 9.12 大裁(所・諸)平19-12)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190012
- 裁決年月日
- 平成19年9月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502072
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/2修正申告の強要
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成17年11月28日に提出した修正申告書は、その記載内容についての説明もなく、検察官及び査察官らの脅迫、強要を受けて、査察官らが下書した修正申告書を写し書きさせられた旨主張する。 しかしながら、請求人は、同年11月27日に査察官らの前で修正申告書を写し書きして作成したが、その場で同査察官らに対してこれらを手渡さずに、翌日接見した弁護人に手渡し、弁護人を通じて原処分庁に提出されたものである。 仮に、請求人が主張するような経緯があれば、請求人としては、弁護人に同修正申告書を手渡さずにこれを提出しないこととするか、少なくとも脅迫、強要があったことを弁護人に説明するはずであるが、請求人は、弁護人に同修正申告書の提出を託しており、その際、弁護人との間で修正申告について何らかの相談があったことはなく、弁護人からも何らの話しもなかったと認められ、かえって、弁護人は、本件刑事事件における弁論において、修正申告書を提出したことを有利な情状として主張しているところであり、請求人の主張事実は、これらの事情に照らして、不自然である。 さらに、請求人の平成17年11月27日付検察官調書には、弁護人を通じて翌日に修正申告書を提出する予定である旨の申述部分があるだけで、請求人が主張するような脅迫、強要に関する事情についての申述部分はなく、請求人は、同調書の内容を確認したことが認められる。 したがって、請求人の主張する脅迫、強要の事実は認められないから、平成17年11月28日に提出された修正申告書は有効というべきである。(平19. 9.12 大裁(所・諸)平19-12)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190018
- 裁決年月日
- 平成19年8月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が行った平成15年分及び平成16年分の所得税の各更正処分等について、譲渡所得に係る更正の理由附記が不備であるから当該処分の全部を取り消すべきである旨主張する。 しかしながら、青色申告書を提出した者に対する更正処分であっても、青色申告の承認があった所得以外の所得である譲渡所得の更正については、所得税法は更正の理由附記を義務付けておらず、また、青色申告の承認があった所得である不動産所得については、更正の理由となる具体的事実を記載していることが認められるから、請求人の主張には理由がなく、原処分は適法である。(平19. 8.27 東裁(所)平19-18)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平180043
- 裁決年月日
- 平成19年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502110
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/11信義則違反
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、過去の税務調査において所得税法第157条の規定の適用についての指摘や指導なく請求人の申告はすべて是認されていることから、本件調査の手続が違法・不当である旨主張する。 しかしながら、過去の税務調査において、課税庁が所得税法第157条の規定による指摘や指導をしなかったとしても、同規定が適用されないことを積極的に認めたことにはならない上、これが将来にわたり課税庁に更正処分等を行わせないことを約束するものではないから、その後の税務調査において是正を求める必要が認められた場合に、その是正を求めることは課税庁の当然の責務であり、法の規定に従った適法なものということができる。 したがって、過去の税務調査において所得税法第157条の規定による指摘や指導がなかったとしても、本件調査の手続が違法・不当であるということはできないから、請求人の主張には理由がない。(平19. 6.28 広裁(所)平18-43)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180078
- 裁決年月日
- 平成19年5月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502071
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/1調査担当者の言動
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が、請求人の更正の請求に対する調査で、請求人と関係のない者の資料提出を請求したこと、また、書面により資料請求する際に相手先の理事長名を誤って記載したことは、違法である旨主張する。 しかしながら、調査担当職員が請求人に対して提出を求めた資料は、請求人の更正の請求の適否を判断する上で必要な資料と認められ、また、調査担当職員は、土地区画整理組合に資料の提出を請求した際に、理事長名を誤記したことが認められるが、違法又は不当な手段で収集した事実は認められないことから、代表者名を誤記をしたことをもって調査が違法になるものではない。(平19. 5.14 大裁(所)平18-78)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180079
- 裁決年月日
- 平成19年5月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502071
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/1調査担当者の言動
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員は、①請求人の更正の請求について必要書類が不足しているにもかかわらず、請求人の長男が税務署に出向くまで、その書類の請求も連絡もしなかったこと、②土地区画整理組合に支払った協力金に係る領収書について、以前に、請求人から支払者全員分を収集済みであるのにもかかわらず、再度請求人に提出を請求したことは違法である旨主張する。 しかしながら、調査担当職員は、請求人が更正の請求に必要な書類を更正の請求書に添付しなかったので、請求人の長男が来署した際に、請求人の更正の請求に必要な書類の提出を求めたにすぎず、違法はない。また、調査担当職員は、土地区画整理組合の理事長である請求人に対し、組合員の更正の請求の調査に必要な土地区画整理事業の事業費の不足に対する協力金の支払者の一覧を文書照会し回答を得ていたが、請求人から協力金に係る領収書の提出を受けていない。 したがって、請求人の主張は採用できない。(平19. 5.14 大裁(所)平18-79)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平180016
- 裁決年月日
- 平成19年3月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、更正通知書に記載された理由について、原処分庁は帳簿書類以上に信ぴょう力のある資料を具体的に摘示しておらず、また、土地建物を一括取得した場合の建物の取得価額の算出において固定資産税評価額によるあん分法が合理的であると判断した具体的な説明が記載されていないから、更正の理由附記は違法である旨主張する。 しかしながら、本件の更正通知書には、請求人の母が請求人の兄に支払った代償金のうち3分の1は代償分割による取得となり、代償分割により支払った金銭は所得税基本通達38−7により土地建物の取得費に算入されない旨、また、建物の取得価額については、合理的な算定方法として土地と建物の固定資産税評価額によってあん分して算定するとした上で、その減価償却費の計算過程が具体的に記載されていることが認められ、原処分庁は、その理由附記において、更正処分が行われた根拠又は判断過程を理由附記制度の趣旨、目的を充足する程度に具体的に明らかにしているものと認められるから、請求人の主張には理由がない。(平19. 3.29 福裁(所)平18-16)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平180051
- 裁決年月日
- 平成19年2月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502020
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/2調査理由の開示
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が本件調査に当たり、①調査理由を開示しなかった、②第三者の立会いを認めなかった、③請求人の承諾を得ず、一方的に請求人の取引先を調査したことから、本件調査手続は違法である旨主張する。しかしながら、①調査担当職員が請求人に対して調査理由の開示をしなかったとしても、この点をもって調査担当職員の判断が合理性を欠いていたということはできず、②調査担当職員は、本件調査に際し、請求人及び取引先等の営業に関する事項の秘密の保護などの点を配慮し、法律上守秘義務を負わない第三者の立会いを認めなかったものであり、③調査担当職員は、再三にわたり調査に応ずるよう請求人に求めたにもかかわらず、請求人が所得金額の計算に必要な資料の提出をしなかったため、やむを得ず取引先の調査を行ったことが認められるから、調査担当職員の判断が合理性を欠いたということはでき ない。 なお、税務運営方針は、税務行政の一般的あるいは原則的な方針を示したものであるが、当審判所の調査の結果によれば、本件調査における調査担当職員の質問検査権の行使に、同方針の定めの各趣旨に反する点はなかったと認められる。したがって、本件調査の手続に違法はなかったというのが相当である。(平19. 2.28 関裁(所)平18-51)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平180016
- 裁決年月日
- 平成19年2月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502072
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/2修正申告の強要
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件調査担当職員が請求人の勤務先等へ執拗に電話を掛け、修正申告書を提出するよう迫った行為は、修正申告書の提出を強要するものであり、税務職員に与えられた権限を超えるものである旨主張する。 しかしながら、調査における質問検査の時期、方法、程度等は、専ら税務職員の合理的な裁量にゆだねられていると解されるところ、本件調査担当職員の判断に合理性を欠いた点は認められず、また、同職員による修正申告の強要があったとも認められないから、請求人の主張には理由がない。(平19. 2.14 金裁(所)平18-16)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平180030
- 裁決年月日
- 平成19年1月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502072
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/2修正申告の強要
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件調査担当者が、調査当初に調査対象年分を3年間と言っていたにもかかわらず、修正申告を求める際に修正申告の対象年分を7年間に延ばした上、調査結果についても十分な説明をしないまま、修正申告を強要した旨主張する。しかしながら、税務職員が調査に際し、納税者に対して具体的な調査期間を開示することや修正申告をしょうようする際にその説明をすべきことは、いずれも法律上の要件とされておらず、本件調査担当者が具体的な調査期間の開示や本件調査結果の説明をしなかったとしても、これを不相当と認めることはできない。しかも、本件調査担当者は、所得金額等の説明を行った上で本件修正申告をしょうようしている事実が認められ、さらに、本件修正申告書は、請求人が、その記載内容等を確認した上で、署名、押印し提出したものと認められるなど、本件調査担当者に修正申告を強要した行為があったとは認められない。そうすると、調査開始から修正申告のしょうように至るまでの本件調査の経緯や本件修正申告書の提出の状況等に照らすと、本件調査の手続に違法は認められず、請求人の主張を採用することはできない。(平19. 1.31 広裁(所)平18-30)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180048
- 裁決年月日
- 平成19年1月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502071
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/1調査担当者の言動
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が請求人の勤務先に電話を架け、請求人に対し、恐怖を覚えるほどしつこく勤務先訪問を告知したことは、所得税法第234条に規定する質問検査権の範囲を逸脱し、脅迫行為に当たり、公序良俗に反する旨主張する。 しかしながら、調査担当者が勤務先に電話したのは、請求人に対し、不動産所得の説明及び確定申告書の提出のしょうようを目的として、数度にわたり来署を求めたにもかかわらず請求人が来署せず、何らの連絡もしなかったためであり、そのため、調査担当職員は、勤務先に電話をして不動産所得の説明のために会いたい旨を請求人に伝えるが拒否され、その後に勤務先に出向いての面談はどうかを伝えたものである。そうすると、調査担当職員が何度か勤務先訪問を告げたとしても、それは度重なる税務署への来署の依頼に応じなかった請求人に対して、不動産所得についての調査に応じるように翻意を促すためにされたものと認められるから、調査担当職員の当該行為は、請求人に対する脅迫行為とならないことは明らかである。 したがって、請求人の主張は理由がない。(平19. 1.29 大裁(所)平18-48)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平180008ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成18年12月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正通知書には、A社には賃貸ビル(以下「本件賃貸ビル」という。)を一括賃貸しているにもかかわらず管理会社であると記載しており、事実誤認に基づく理由附記がされているから違法である旨主張する。 しかしながら、更正通知書に記載すべき理由附記の程度は、更正をした根拠とその資料を摘示するなどして具体的に明示させることにより、処分庁の判断の慎重性、合理性を担保してその恣意を抑制するとともに更正の理由を相手方に知らせて不服申立ての便宜を与えようとするものであると解されているところ、本件における更正通知書には、請求人が同族会社に委託したとする本件賃貸ビルの管理業務について、他に本件賃貸ビルの管理を受託している3社の管理業務と比較した上で、本件賃貸ビルの管理業務はこれらの3社への委託等で十分であること、また、同族会社が管理業務を実施したことを確認できる書類の保存がないことから、同族会社に対する管理料を必要経費に認められない旨記載され、更正処分の根拠が理解できる程度に記載されており、さらに、A社が本件賃貸ビルの一部の管理を行っていることは明らかであることからすれば、更正通知書にAが管理会社であると記載されていたとしても、そのことをもって直ちに更正処分が違法となるものではないから、請求人の主張には理由がない。(平18.12.22 熊裁(所)平18-8)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平180008ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成18年12月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502071
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/1調査担当者の言動
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分調査担当者が、管理料の否認理由が二転三転させ、取引先に対する虚偽の調査結果で否認しようとし、また、根拠の説明がない金額で修正して欲しい、それを受け入れなければ全額否認する旨の発言をしたことは、質問検査権の濫用に当たるから違法である旨主張する。 ところで、税務調査とは、課税標準又は税額等を認定するに至る一連の判断過程の一切を意味するものであり、証拠資料の収集、証拠の評価あるいは経験則を通じての要件事実の認定、法令の解釈適用を経て更正処分に至るまでの思考・判断を含むきわめて包括的な概念であり、税務調査における質問検査の方法、程度等については、質問検査の必然性と相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、これを行使する調査担当職員の合理的な判断にゆだねられていると解されている。これを本件についてみれば、請求人の主張するような発言は証拠資料の収集や証拠の評価を行い経験則を通じて事実認定するという原処分担当者の更正処分に至るまでの思考・判断の過程にすぎず、誤認による指摘があったとしても更正処分を取り消すまでの質問検査権の濫用があったとはいえないから、請求人の主張には理由がない。(平18.12.22 熊裁(所)平18-8)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平180033
- 裁決年月日
- 平成18年12月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502130
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/13調査手続について一括判断した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件は、請求人が提出した所得税の修正申告書に対する重加算税の賦課決定処分について、同申告に係る調査手続に違法があり、また、隠ぺい又は仮装の事実はない等としてその全部の取消しを求めた事案であるが、本件調査における調査手続においては、①帳簿書類の預かりについても適正に行われており、②修正申告の法的効果等についても説明されており、③修正申告を強要した事実もないなど、本件調査において調査担当職員の判断に合理性を欠くところはなく、他に調査手続の違法を基礎づけるに足る事実は認定できないから本件調査における調査手続は適法である。(平18.12. 4 関裁(所)平18-33)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平180015ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成18年11月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202501010
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/1質問検査権/1質問検査の目的
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は調査手続に違法がある旨主張する。 しかしながら、質問検査権の範囲については、質問検査の方法、程度等は、質問検査の必然性と相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、これを行使する調査担当職員の合理的な判断に委ねられていると解するのが相当であるところ、これを本件についてみると、調査担当者が、調査において、国税通則法及び所得税法の規定に違反し、合理的な判断に委ねられた範囲を超えた違法、不当な方法で調査を行ったと認めるに足る証拠を請求人は提出せず、また、当審判所の調査によってもその事実は認められないから、請求人の主張は理由がない。(平18.11. 7 広裁(所・諸)平18-15)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180016
- 裁決年月日
- 平成18年9月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502030
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/3調査の必要性
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 調査に当たり、納税者に対して調査の結果を説明の上、弁明の機会を与えなければならない旨定めた法令の規定はないから、調査を担当した職員が弁明の機会を与えなかったとしても、そのことにより、当該調査が直ちに違法となるものではない。 かえって、原処分関係資料及び当審判所の調査によれば、原処分に係る調査を担当した職員は、原処分に係る調査において、査察押収資料を閲覧した日以降、計4回、請求人の事業所又はA税務署において請求人と面談するとともに、計5回、請求人と電話で話をしている事実が認められ、また、平成17年2月25日、A税務署において、請求人に対し、査察押収資料からでは本件各年分の事業所得等の金額を実額計算の方法により算定できないことや、ホステスに支払った金員が報酬等に該当することなどを説明していることから、これらの事実によれば、請求人は、原処分に係る調査の期間中において、原処分に係る調査を担当した職員との面談あるいは電話による会話を通じて、帳簿書類等に基づくか否かは別として、意見を述べることは可能であったと認められるから、請求人は、弁明の機会を与えられていたというべきである。 以上によれば、原処分に係る調査に原処分の取消事由となる違法があるとは認められないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平18. 9. 7 名裁(所・諸)平18-16)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平170070
- 裁決年月日
- 平成18年6月22日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502071
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/1調査担当者の言動
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る調査(以下「本件調査」という。)を担当した職員(以下「本件調査担当職員」という。)がした請求人を犯罪者扱いにし恐怖を感じさせる言動(ペンを振り回しコピ−用紙に叩きつける行為及び強い尋問口調)は、所得税法第234条に規定する質問検査権を逸脱し、国税庁税務運営方針に違背したものであるから、本件調査の手続は違法である旨主張する。 しかしながら、請求人が提出した録音テープの反訳書面(以下「本件反訳書面」という。)では、「ペンでたたく音」と記載された部分があるので、本件調査担当職員が、質問検査権の行使に当たり、ペンで何かをたたくといった行為をしたことが推認されるものの、そのような行為をしたことのみをもって直ちに、本件調査担当者の行為が社会通念上相当な限度を越えておりその裁量を逸脱したものであるとはいえない。 そして、本件反訳書面には、請求人を犯罪者扱いにし恐怖を感じさせる言動と認定されてもやむを得ないと客観的に評価し得る記載は見当たらず、他に請求人の主張を認めるに足りる証拠はない。 したがって、請求人の主張には理由がない。(平18. 6.22 名裁(所)平17-70)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平170017
- 裁決年月日
- 平成18年6月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502110
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/11信義則違反
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №71・205ページ
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が、調査の過程で検討資料及びこれに基づく税額計算表を提示して修正申告をしょうようした内容と更正処分の内容が異なっているが、これは課税庁の自由裁量による課税であり、法律によらない課税と同一であるから、租税法律主義に違反する旨張する。 しかしながら、調査担当職員が修正申告のしょうようの際に提示した資料は、不動産管理料の検討及びこれに基づく税額等を算出するために、調査過程において作成されたものと認められるから、当該資料の内容と本件各更正処分の内容が異なったとしても、そのことをもって直ちに原処分が違法となるものではない。(平18. 6.13 熊裁(所)平17-17)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平170017
- 裁決年月日
- 平成18年6月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №71・205ページ
要旨
○ 請求人は、原処分庁が青色申告書に係る更正通知書に理由として記載した同業者率は、単に数字を記載しているのみで、管理料割合の算定の対象となった同業者が不動産賃貸会社なのか、純粋な管理会社であるのかさえ明らかでないから、更正処分は違法である旨主張する。 しかしながら、青色申告書に係る更正通知書に記載すべき理由附記の程度は、例えば、不動産所得に係る総収入金額として加算すべき金額及びその算出方法並びに加算すべき理由が簡潔に記載されていれば足り、たとえ平均管理料割合の算出根拠自体や比準同業者がどのような者であるか等について記載されていなかったとしても、更正処分の理由附記として欠けるところはないと解され、また、本件更正通知書には更正の理由として、①本件各年分において請求人が申告した本件管理料は、平成13年分3,690,000円、平成14年分4,152,000円及び平成15年分4,326,000円であること、②本件貸アパート及び本件賃貸マンションに係る本件各年分における本件管理料は、同業者の管理料割合を乗じた額を超えており、所得税法第157条《同族会社等の行為又は計算の否認等》第1項の規定に基づき適正な額ではないこと、③本件貸駐車場及び本件貸地の管理業務は、請求人の責任と判断で行われるべき性質のものであることから、所得税法第37条《必要経費》第1項に基づき不動産所得を生ずべき業務について生じた費用として認められないこと、④本件管理料のうち、平成13年分3,046,563円、平成14年分3,275,234円及び平成15年分2,845,542円は必要経費に認められないとして減算する旨記載されていることから、本件各更正処分の理由附記は、更正処分が行われた根拠又は判断過程について、理由附記制度の趣旨、目的を充足する程度に具体的に明らかにしているものと認められる。 したがって、本件更正通知書に記載された理由に法が要求する附記理由として欠けるところはないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平18. 6.13 熊裁(所)平17-17)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170045
- 裁決年月日
- 平成18年6月13日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 202502130
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/13調査手続について一括判断した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 調査に当たり事前通知の義務を定めた法令の規定はないから事前通知を行わず調査を行っても、また、取引先等に対し調査を行うか否かは権限ある税務職員の判断にゆだねられており請求人の承諾を得ないで取引先等に対する調査を行っても、さらに、本件調査において請求人に対する指導の義務を定めた法令の規定はないから指導を行うことなく原処分を行っても、違法・不当とは認められず、本件調査に違法があるとする請求人の主張を排斥した。(平18. 6.13 広裁(所・諸)平17-45)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170060
- 裁決年月日
- 平成18年6月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502130
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/13調査手続について一括判断した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件調査担当職員が、①請求人に対して調査の日時を事前に通知しなかったこと、②請求人が具体的な調査理由の開示を求めたにもかかわらず、それをしなかったこと、③守秘義務を理由に、請求人が依頼した第三者の立会いを認めなかったこと、④請求人の納得のいく説明もせずに、一方的に請求人の取引先を調査したことから、本件調査手続は税務運営方針に反し、違法又は不当であり、原処分の全部を取り消すよう主張する。 しかしながら、調査担当職員が請求人に対して調査日時を事前に通知せず、具体的な調査理由の開示をしなかったとしても、格別これを不相当とする事由はない。また、当審判所の調査の結果によれば、調査担当職員は、本件調査に際し、請求人及び取引先等の営業に関する事項の秘密の保護などの点を考慮し、法律上守秘義務を負わない第三者の立会いを認めなかったものであり、取引先に対する調査も、調査担当職員が再三にわたり調査に応じるよう請求人に求めたにもかかわらず、請求人は、具体的な調査理由の開示がないことなどを理由として帳簿書類その他所得金額の計算に必要な資料の提出をしなかったため、調査担当職員は、やむを得ず取引先の調査を行ったことが認められる。 そうすると、調査担当職員の判断はいずれも合理的なものと認められるから、違法又は不当とはいえない。(平18. 6. 9 関裁(所)平17-60)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170041
- 裁決年月日
- 平成18年5月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202501010
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/1質問検査権/1質問検査の目的
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が税理士専門官が作成した請求人からの聴取書の内容を原処分の証拠として採用していることは所得税の質問検査権を有しない税理士専門官により原処分に係る調査が行われたことになり違法であるから、これに基づいてなされた原処分もまた違法となる旨主張するが、調査担当者は、聴取書は作成していないものの、請求人から決算書等の作成方法等を聴取し、同聴取内容を含めた所得税の調査結果に基づき、原処分庁が原処分を行ったものであって、税理士専門官が調査を行ったものではないから、請求人の主張には理由がない。(平18. 5.22 広裁(所・諸)平17-41)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170171
- 裁決年月日
- 平成18年5月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502071
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/1調査担当者の言動
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分調査担当者が、請求人に対し大声で怒鳴ったり、請求人のプライベートな部屋に請求人の拒絶にもかかわらず入り込んだことは、所得税法第234条に規定する質問検査権の範囲を逸脱した違法な調査である旨主張する。 しかしながら、そのような事実がなかったとする原処分調査担当者の答述は、具体的かつ内容に矛盾がないことからすれば、十分に信用し得るものと判断でき、原処分調査担当者の言動が請求人の意思に沿わなかったとしても、請求人が主張するような事実はなかったものと認められ、他に請求人が主張する事実を証する具体的な証拠はないから、質問検査権の範囲を逸脱したものであったとは言えず、請求人の主張は採用できない。(平18. 5.12 東裁(所・諸)平17-171)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平170053
- 裁決年月日
- 平成18年4月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502110
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/11信義則違反
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件株式の取得が自己の株式の取得に該当するのであれば、原処分庁から、本件源泉税調査の前に行われた本件法人税等調査において、法人税確定申告書の別表の訂正について指導があってしかるべきところ、本件法人税等調査については問題がない旨の「お知らせ文書」が送付されているから、本件各納税告知処分を行ったことは、信義則に反し、違法である旨主張する。ところで、租税法律主義の原則が貫かれるべき租税法律関係においては、信義則の適用については慎重でなければならず、租税法規の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情がある場合に、初めて信義則の適用の是非を考えるべきものと解されている。本件法人税等調査は、法人税等を対象として実施され、当該調査結果を通知するために本件お知らせ文書が送付されているところ、本件お知らせ文書の送付は、法人税等について、当該文書送付時点において「現在までに問題となるべき事項」がない旨、つまり、法人税等の課税標準及び税額等について、更正をするような問題がない旨を通知したものとみるのが相当である。そうすると、本件お知らせ文書は、源泉所得税に関して、何らかの公的見解を示すことを目的として送付されたものではないから、本件において、上記特別の事情があるということはできない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平18. 4.25 名裁(諸)平17-53)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平170017
- 裁決年月日
- 平成18年3月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正通知書にはその課税根拠と算出方法の記載がなく、納税者が納税義務の理由と内容を認識して理解することが不可能であり、強制的に税金を賦課する文書としての要件を備えていない旨主張する。しかしながら、青色申告書を提出した者に対する更正処分であっても、青色申告の承認があった所得以外の所得につき更正する場合には、更正の理由付記を要しないものと解するのが相当であるから、青色申告の承認を受けた所得以外の所得である譲渡所得及び一時所得に係る更正について、更正通知書にその更正の理由を附記しなくても違法ではない。(平18.3.30仙裁(所)平17-17)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170101
- 裁決年月日
- 平成18年1月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の雑誌原稿の執筆は事業所得を生ずべき事業であるとして「所得税の青色申告承認申請書」を提出し、その承認を受け、青色申告書の用紙を用いて確定申告したのであるから、更正通知書に、その更正の理由が全く附記されていない本件各更正処分は、所得税法第155条第2項の規定に反した違法な処分である旨主張するが、同項は青色申告書に係る更正をする場合について規定するものであるところ、請求人の雑誌原稿の執筆は事業所得を生ずべき事業とは認められず、本件原稿料収入は雑所得に該当するから、請求人はそもそも青色申告の承認を受けられる居住者には該当しない。したがって、請求人が提出した各年分の確定申告書は青色申告書に該当せず、青色申告書以外の申告書に係る更正処分については、更正の理由を附記すべき旨を定めた法令上の規定はないことから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平18.1.25東裁(所)平17-101)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170098
- 裁決年月日
- 平成18年1月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502071
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/1調査担当者の言動
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員が、①請求人に対して、必要経費に算入すべき金額の計算方法に誤りがある旨指摘するのみで、正しい計算による金額を示さなかったこと、②地震の後で請求人が経営する会社の従業員の家が半壊する等多忙なときに、同会社に臨場したこと、③請求人に対して、その妻名義の預金通帳の提示を強要し、また、修正申告に応じなければ青色申告の承認を取り消すと発言して恫喝したことは、調査手続の違法に当たるから、原処分は違法であると主張する。しかしながら、税務調査の手続に仮に何らかの違法があった場合でも、そのこと自体からその税務調査に基づく課税処分が当然に違法になるものではなく、調査の手続が刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたる等重大な違法性を帯び、何らの調査なしに更正処分をしたに等しいものと評価を受ける場合に限って課税処分自体が違法になるものと解すべきであり、請求人が主張する上記①及び②の事実は、調査の手続が刑罰法規に触れ、公序良俗に反し又は社会通念上相当の限度を超えて濫用にわたる等重大な違法性を帯び、何らの調査なしに更正処分をしたに等しいものと評価を受ける場合に当たらないことが明らかであるから、その事実の有無を判断するまでもなく、この点に関する請求人の主張には理由がない。また、請求人が主張する上記③の事実については、調査担当職員が請求人の妻名義の通帳の提示を強要したことも請求人を恫喝したことも認められないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平18.1.19東裁(所)平17-98)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170037
- 裁決年月日
- 平成17年12月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正通知書及び決定通知書に理由附記がないから更正処分等は違法である旨主張するが、青色申告書以外の確定申告書に係る更正通知書又は決定通知書に、更正又は決定の理由を附記すべき旨を定めた法令上の規定はないところ、請求人の提出した平成9年分の確定申告書は青色申告書以外の確定申告書であり、請求人は平成12年分において確定申告書を提出していないのであるから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平17.12.16関裁(所)平17-37)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平170037
- 裁決年月日
- 平成17年12月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502130
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/13調査手続について一括判断した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件調査において、調査担当職員が、請求人の取引先等に対し、質問検査権を逸脱する強権的な調査を行い、請求人の信用を失墜させ請求人を失職させた、また、請求人に対し、調査結果の説明をしなかったから質問検査権の濫用である旨主張する。しかしながら、税務調査における調査結果の説明は法律上の要件とはされておらず、所得税法第234条の規定に基づく質問検査の行使の時期、範囲、程度、方法、手段等は、調査権限を有する税務職員の合理的な判断にゆだねられていると解するのが相当であり、これを本件についてみると、本件調査における調査担当職員の判断に格別不相当と認められるような事由はなく、また、調査担当職員が、請求人に対し、再三に渡り調査結果の説明をするため日程調整の連絡をしたにもかかわらず、請求人はこれに応じなかったことが認められるから、調査担当職員の判断はいずれも合理的なものと認められる。したがって、請求人の主張は採用できない。(平17.12.16関裁(所)平17-37)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平170019
- 裁決年月日
- 平成17年11月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各更正処分に係る更正通知書には理由附記がなく、税法上は理由附記の必要がないとしても簡易な理由附記が必要である旨主張する。しかしながら、所得税法上、更正の理由を附記しなければならないのは青色申告書に係る所得金額等の更正処分に限られるのであって、白色申告書に係る所得金額等の更正処分については、その更正通知書に更正の理由を附記すべき旨を定めた法令上の規定はないところ、請求人が提出した各年分の所得税の確定申告書は白色申告書であるから、本件各更正処分に係る更正通知書に更正の理由が附記されていなくても、本件各更正処分が違法となるものではない。なお、請求人が主張する白色申告書であっても簡易な理由附記が必要であるとの点は、立法論に係ることであり、審理の限りではない。(平17.11.29金裁(所)平17-19)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平170004
- 裁決年月日
- 平成17年11月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、行政手続法第14条の規定により不利益処分をする場合には理由附記が必要であるにもかかわらず、本件更正通知書には更正の理由が記載されていないため違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第74条の2第1項の規定において、国税に関する法律に基づき行われる処分については、行政手続法第3章の規定は適用しない旨規定しているところ、行政手続法第14条は同法第3章に掲げる規定であり、また、本件更正処分は国税に関する法律に基づき行われた処分であるから、本件更正処分に行政手続法第14条の規定は適用されない。そして、本件更正処分は、分離長期譲渡所得のみに基因する処分であり、所得税法第155条第2項のかっこ書に該当するので、請求人が青色申告書を提出した者であっても理由附記は要しない。(平17.11.7福裁(所)平17-4)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平170024ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成17年11月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502110
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/11信義則違反
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成9年分から同14年分までの所得税の青色申告書を、各年分とも法定申告期限後に提出し、純損失の繰越控除をしてきたが、これは担当職員の誤った指導に基づいて、その指導が正しいものと信じて行ってきたものであり、この指導と異なる本件更正処分は、信義誠実の原則に反し違法・不当である旨主張する。しかしながら、所得税法第70条第1項に規定する純損失の繰越控除は、同条第4項において、純損失の金額が生じた年分の所得税につき青色申告書等をその提出期限までに提出した場合に適用される旨規定しているところ、請求人はその提出期限までに提出していないことから、本件更正処分は、同法第70条第1項等の規定に基づいて行われた課税処分であり、その結果として、法律の規定に従った正当な税額を負担することになったにすぎないものであり、納税者間の平等、課税の公平を犠牲にしても、なお本件更正処分に係る課税を免れしめて請求人の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情があるとは認められない。したがって、本件更正処分が、信義誠実の原則に反するということはできない。(平17.11.4大裁(所)平17-24)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平170003ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成17年10月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る更正通知書には更正の理由が附記されていないから、原処分は手続に瑕疵が存在する違法なものである旨主張する。しかしながら、本件確定申告書は、所得税法第155条第2項に規定する青色申告書には該当しないことから、原処分に係る更正通知書に更正の理由が附記されていなかったとしても、原処分に違法はない。(平17.10.31高裁(所)平17-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170015
- 裁決年月日
- 平成17年7月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件担当者は本件更正処分に当たり請求人からの事情聴取を拒絶し、原処分庁は本件更正処分についての理由を説明することなく、同処分に係る通知書にもその理由を記載せずに一方的になされた更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、国税通則法第24条《更正》は、更正処分に当たって、納税者からの事前の事情聴取や納税者に対する内容又は理由の説明を要件としておらず、仮に、原処分庁等が請求人から事情聴取や同人に対する同処分の内容又は理由を説明しなかったとしても、そのことのみで当該更正処分が違法となるものではない。また、所得税法第155条《青色申告書に係る更正》第2項は、更正通知書に更正の理由を付記するのは青色申告書に係る年分の更正に限られる旨規定しているところ、請求人の申告書は青色申告書以外のものであるから、当該通知書にその理由を付記しなくとも当該更正処分が違法となるものではなく、請求人の主張には理由がない。(平17.7.15東裁(所)平17-15)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平170001
- 裁決年月日
- 平成17年7月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、青色申告書以外の申告書を提出した者に対する更正通知書に、理由附記が必要ないとの規定はないので、理由附記のない更正処分は違法である旨主張するが、所得税法上、更正通知書に理由附記しなければならないのは、青色申告書に係る更正の場合に限られるところ、請求人の青色申告の承認は、本件取消処分により適法に取り消されているから、請求人が提出した平成12年分以後の所得税の確定申告書は、所得税法150条第1項本文の規定により青色申告書以外の申告書とみなされるので、更正通知書に更正の理由を附記しなかったとしても違法となるものではない。(平17.7.6広裁(所)平17-1)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平160020
- 裁決年月日
- 平成17年6月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正処分は、税金を徴収するという不利益な処分であり、日本国憲法第31条及び第29条などの趣旨から更正通知書に理由を附すべきことは当然であり、また、所得税法第155条もその趣旨に即して理解しなければならないので、更正通知書に理由を附さないことは、日本国憲法及び所得税法に違反する旨主張する。しかしながら、所得税の更正処分に当たって、更正通知書に更正の理由を附記しなければならないのは、所得税法第155条第2項の規定により、青色申告書に係る年分の事業所得等の金額を更正する場合に限られているところ、請求人が原処分庁に提出した平成14年分の所得税の確定申告書は、青色申告書以外の申告書であることから、原処分庁が本件更正処分に係る更正通知書に更正の理由を附記していなかったとしても違法ではない。なお、請求人は、更正通知書に理由を附さないことは、日本国憲法に違反する旨主張するが、憲法違反の判断は当審判所の権限外のことであるので、審理の限りではない。(平17.6.22福裁(所)平16-20)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平160015
- 裁決年月日
- 平成17年3月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正通知書には必要経費不算入額の勘定科目と金額を羅列するだけで、必要経費に算入しない具体的理由は付記されておらず、また、帳簿書類の記載を否定できる信ぴょう力のある「如何なる資料」によったかも示されず、処分の具体的根拠が明示されていない旨主張する。しかしながら、本件更正処分は、帳簿書類の記載自体を否認するものではなく、請求人が必要経費に算入した経費の内容が原処分庁の調査内容と異なることから、その点について法的評価をしたものと認められる。本件更正通知書には、上記法的評価について、本件更正処分の法律上及び事実上の根拠が具体的に、また、原処分庁の判断過程が省略なしに記載されており、このような内容の理由を記載することによって、原処分庁が自己の判断過程を逐一検証することが可能であることから、その判断の慎重、合理性を確保するという点について欠けるところはなく、理由付記制度のもうひとつの目的である不服申立ての便宜という面からの要請に対しても、必要な材料を提供するものということができるのであって、更正の理由の付記として欠けるところはないと認められる。したがって、請求人の主張は採用できない。(平17.3.29福裁(所)平16-15)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160215
- 裁決年月日
- 平成17年3月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502110
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/11信義則違反
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の指導に従って青色専従者給与を必要経費に算入してきたにもかかわらず、本件調査において、当該給与を否認したことは信義則に反する旨主張する。しかしながら、税務署長が納税者のある経理処理を調査の対象とし、その調査の結果、当該経理処理を否認しなかったとしても、その後の調査により前回の調査において把握した事実に誤りがあることが判明し、あるいは新たな事実を把握したような場合には、その調査の結果判明した事実関係に基づいて更正を行うことは信義則に反するものではないと解され、本件の場合、新たになされた調査の結果得られた事実関係に基づいて本件各更正処分を行ったものと認められるから、信義則に反するものということはできない。(平17.3.17東裁(所)平16-215)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160210
- 裁決年月日
- 平成17年3月14日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、不明瞭で信用性の乏しい本件入金表に基づいて行われた本件各所得税更正処分は、所得税法第155条第2項の要件を満たしていない旨主張する。しかしながら、請求人は、青色申告に係る帳簿書類として昭和42年8月31日大蔵省告示112号に規定する売掛金に関する事項を記載する帳簿書類を備え付け、これに記録しなければならないところ、請求人は、本件報酬に係る売掛金に関する事項について本件入金表しか記録していないので、原処分庁は、請求人の各年分の売掛金について本件入金表を基に算定せざるを得ず、一方で請求人は、本件入金表の内容が誤っているのであれば、その内容を是正して、売掛金に関する事項を適正に記録すべきである。したがって、本件入金表が不明瞭で信用性に乏しいとして、本件各所得税更正処分の理由附記が不適法となるとするのは相当ではなく、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平17.3.14東裁(所・諸)平16-210)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平160052
- 裁決年月日
- 平成17年3月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 審査請求人は、原処分庁が更正通知書に処分理由を附記しなかったから、原処分は違法である旨主張する。しかしながら、所得税法上更正の理由を附記しなければならないのは、青色申告書に係る所得金額等の更正処分に限られるのであって、青色申告書以外の申告書に係る更正通知書に更正の理由を附記すべき旨を定めた法令上の規定はないから、原処分庁が更正通知書に更正の理由を附記しなかったとしても、更正処分が違法となるものではない。(平17.3.7関裁(所)平16-52)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160024
- 裁決年月日
- 平成16年11月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、青色申告書に係る理由の附記のない原処分は所得税法第155条に違反すること、また、仮に青色申告書以外の申告書であっても憲法及び行政手続法の定めから、理由附記のない原処分は違憲、違法である旨主張するが、所得税の青色申告書以外の申告書に係る更正処分については、更正通知書に理由を付記すべき旨の定めた法律の規定はなく、また、行政手続法第13条及び第14条の規定は、行政手続法第三章に規定されているところ、国税に関する法律に基づき行われる処分については、国税通則法第74条の2において行政手続法第三章の規定を適用しない旨規定していることから、請求人の主張には理由がない。(平16.11.1大裁(所)平16-24)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平160005
- 裁決年月日
- 平成16年10月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正処分には処分の理由が付されておらず納得できない。また、本件更正処分は、行政手続法第14条の規定に反し違法であり、憲法に定める適正手続の保障の趣旨にも反している旨主張する。しかしながら、更正処分に当たり、その更正通知書に更正の理由を附記しなければならないのは、青色申告書に係る年分の不動産所得、事業所得又は山林所得の金額を更正する場合に限られており、請求人の提出した所得税の確定申告書は、青色の確定申告書ではないから、請求人に対する更正通知書に更正の理由が附記されていないとしても違法ということはできない。本件更正処分は、国税に関する法律である国税通則法第24条に基づいた処分であるから、国税通則法第74条の2第1項の規定により行政手続法の規定は適用されない。なお、本件更正処分が憲法に違反しているかどうかについては、その判断は当審判所の権限に属さないことであり、審理の限りではない。(平16.10.13仙裁(所)平16-5)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160009
- 裁決年月日
- 平成16年7月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502130
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/13調査手続について一括判断した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の調査手続等について、①事前通知がなかった、②請求人が不在の時に妻に自宅へ行くことを強要した、③カバン等の私物まで調査した、④承諾もなく自宅の書類等を取り出した、⑤無断で印影を取り持ち去った、⑥無断で帳簿書類等を持ち去った、⑦午後8時30分まで調査し、帰るとき連絡をしなかったなど違法なものであり、このような違法な調査に基づいてされた、所得税の各更正処分及び消費税等の各決定処分は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、原処分庁の調査は、請求人の都合にも配慮しながら請求人の承諾のもとに行われており、所得税法第234条の質問検査権の範囲内で行われており、原処分庁の調査手続等に違法な点は認められないので、原処分庁の調査に基づき行われた所得税の各更正処分及び消費税等の各決定処分は適法である。(平16.7.14名裁(所・諸)平16-9)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平160003
- 裁決年月日
- 平成16年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202501010
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/1質問検査権/1質問検査の目的
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正の請求に対する本件通知処分に係る調査担当職員に対して、本件修正申告の基礎となった推計の根拠と計算内容の開示及び本件請願書に対する原処分庁の見解を求めたにもかかわらず、原処分庁は、これらについて、一切回答をしないまま調査を行ったことは、違法、不当である旨主張する。しかしながら、本件通知処分に係る調査は、国税通則法第23条第4項及び所得税法第234条の規定に基づき、本件更正の請求に理由があるか否かにつき適正に行われていることが認められ、また、本件通知処分に係る調査の際にこれらの開示をしなければならないとする法令の規定もない。したがって、この点に関する請求人の主張は採用できない。(平16.7.7札裁(所)平16-3)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平150035
- 裁決年月日
- 平成16年6月28日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が減価償却費の必要経費不算入の理由として、本件更正通知書に本件改修工事の支出額の一部を資本的支出と判断したことは記載しているが、当該支出となる理由が具体的に記載されていない不備があるから、本件更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、青色申告に係る更正処分につき要求される理由附記の程度は、所得税法第155条第2項の規定の趣旨と当該更正処分の具体的態様に照らして決せられるべきであり、そして、いかなる事実に対する法的評価であるか明確に判別することができる程度に理由が表示されていれば足り、それ以上に当該法的評価の根拠を示すことや資料を摘示することは要しないと解するのが相当である。これを本件についてみると、本件更正通知書には、①当該更正の法律上及び事実上の根拠が具体的に記載されており、②原処分庁の判断過程が省略なしに記載されており、また、原処分庁が自己の判断過程を逐一検証できるものと認められ、③医院建物への支出額が所得税法施行令第181条にいう資本的支出に該当するとの判断が可能と認められるから、所得税法第155条第2項の要件を具備していると判断するのが相当であり、請求人の主張には理由がない。(平16.6.28仙裁(所)平15-35)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平150035
- 裁決年月日
- 平成16年6月28日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が青色事業専従者給与を全額否認した理由として、本件更正通知書に「事業に従事した程度はごく微小である」と記載しているが、当該記載は専従者の事業に従事する程度の判断であり「事業に専ら従事しているとはいえない」ことの理由にならないという不備があるから、本件更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、青色申告に係る更正処分につき要求される理由附記の程度は、所得税法第155条第2項の規定の趣旨と当該更正処分の具体的態様に照らして決せられるべきであり、そして、いかなる事実に対する法的評価であるか明確に判別することができる程度に理由が表示されていれば足り、それ以上に当該法的評価の根拠を示すことや資料を摘示することは要しないと解するのが相当である。これを本件についてみると、本件更正通知書には、①当該更正の法律上及び事実上の根拠が具体的に記載されており、②原処分庁の判断過程が省略なしに記載されており、また、原処分庁が自己の判断過程を逐一検証できるものと認められ、③妻が事業に従事したことを認めた上で、その従事程度が少なく、専ら従事していないことの法的評価として記載されている。したがって、専ら従事していないことが判別できる程度に表示されているものと認められるから、所得税法第155条第2項の要件を具備していると判断するのが相当であり、請求人の主張には理由がない。(平16.6.28仙裁(所)平15-35)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平150022
- 裁決年月日
- 平成16年4月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正に係る更正通知書の理由附記について、更正の理由は明らかに事実と相違し、罹災証明書の写し等を証拠として採用しなかった理由が記載されていないので、更正した理由が分らないから、更正の理由附記に不備があり、所得税法第155条第2項の規定に照らし、違法である旨主張する。しかしながら、本件更正処分は、帳簿書類の記載自体を否定してなされたものではなく、事業用又は居住用資産の被災及び除却又は滅失した事実に関して、請求人と原処分庁の見解が相違した結果なされたものであるところ、更正通知書には、更正処分の対象となった事実及びこれに対する法的評価が記載されていることが認められ、請求人に対して不服申立ての便宜を与えるに十分であるから、更正処分の理由付記として欠けるところはないというべきである。したがって、請求人の主張は採用できない。(平16.4.28熊裁(所)平15-22)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150060ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成16年4月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.67・135ページ
要旨
○ 請求人は、本件更正に係る理由附記は、どのような理由によりいかなる条文を適用してなされたのか具体的に記載されておらず不備である旨、また、帳簿書類の記載を認めた上で法的評価につき更正処分を行う場合であっても、それに至る理由、資料までも附記する必要がある旨主張する。ところで、理由附記の程度については、本件のように課税庁が帳簿書類の記載自体を否認することなく更正をする場合においては、納税者による帳簿の記載を覆すものではないから、更正通知書に記載された更正の理由が、更正の根拠を原処分庁のし意抑制及び不服申立ての便宜という理由附記制度の趣旨、目的を充足する程度に具体的に明示するものである限り、法の要求する更正理由の附記として欠けるところはないと解される。これを本件についてみれば、本件更正に係る理由附記には、返還不要となった敷金及び建設協力金を請求人は一時所得の収入金額として申告したこと、当該敷金及び建設協力金は不動産収入の補てん(収益補償)と認められること、当該敷金及び建設協力金を一時所得の収入金額から減額し、不動産所得の収入金額に加算する旨の更正処分を行ったこと等が記載されており、どのような理由により課税処分したのかその根拠、判断過程は理由附記制度の趣旨、目的を充足する程度に具体的に明らかにされていると認められる。したがって、請求人の主張には理由がない。(平16.4.26広裁(所)平15-60)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150273
- 裁決年月日
- 平成16年4月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502030
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/3調査の必要性
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件調査は、請求人が被控訴人である別訴税務訴訟に係る争点のみを対象としたもので、その税務調査の頻度及び調査期間からみて、明らかに当該税務訴訟の被控訴人である請求人に対する圧力であり、調査権の濫用であるから、違法な調査を前提とした本件更正処分は無効である旨主張する。しかしながら、質問検査権の行使の時期、範囲、方法、手段等については、法令に特段の規定はなく、質問検査の必要があり、かつ、相手方である納税者の私的利益の衝量において社会通念上相当な限度にとどまるかぎり、これを行使する税務職員の合理的な判断にゆだねられていると解されているところ、当審判所の調査によれば、本件調査は、請求人の所得金額が適正に申告されているかどうかを確認する必要があって行われたものと認められ、本件調査担当職員の質問検査権の行使に違法、不当な点はない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平16.4.23東裁(所)平15-273)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150273
- 裁決年月日
- 平成16年4月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁は、更正通知書の処分理由の中で、法の立法の趣旨や請求人の経営実態についてどのような検討がなされたのかを全く明らかにしておらず、本件更正処分の理由附記には不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正処分は、帳簿書類の記載自体を否認してなされたものではなく、請求人が妻に支払った本件税理士報酬の経費性について請求人と原処分庁の見解が相違した結果なされたものであることが明らかであり、本件更正通知書には、請求人に不服申立ての機会を与えるために必要な更正の理由として、請求人の申告所得金額に加算、減算した金額の明細とその理由が具体的に記載されているから、所得税法の要求する理由附記制度の趣旨目的は充足されていると認められる。したがって、請求人の主張は採用できない。(平16.4.23東裁(所)平15-273)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平150025ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成16年4月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502010
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/1事前通知
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事前通知を行わない本件調査は、業務を妨害し人権を無視する不当なものであり、このことは事前通知を定めた長官通達にも違反する旨主張する。しかしながら、事前通知自体は法律上の要件とされているものではなく、当審判所の調査によれば、①本件調査において調査担当職員が事前通知をしなかったことに、格別これを不相当とするような事由は認められないこと、②質問検査権の行使の時期等についての調査担当職員の判断は合理的に行われていると認められることから、事前通知をしないで調査を行ったとしても、これを違法ということはできない。なお、長官通達は、事前通知を行うことを原則としているものの、事前通知を行うことが適当でないと認められる場合は、無予告調査の必要性を十分に検討したうえで無予告による調査を実施するよう指示したもので、無予告調査を禁止したものではないと認められる。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平16.4.8仙裁(所)平15-25)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150062
- 裁決年月日
- 平成16年3月24日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 202502072
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/2修正申告の強要
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分に係る調査(以下「本件調査」という。)を担当した職員(以下「本件調査担当職員」という。)の指摘に従って提出した、所得税の期限後申告書及び各修正申告書(以下「本件各申告書」という。)は、本件調査担当職員の強圧的な態度により提出させられたもので、しかも本件調査担当職員が作成したものであるから、請求人の意図に反した無効なものである旨主張する。しかしながら、本件調査担当職員が各数額を記入し、本件各申告書を作成したとしても、本件調査の結果が本件調査担当職員から請求人に説明され、請求人の指摘に基づき検討し直され、再度改めて請求人に説明された上で本件各申告書が提出されたことが認められ、しかも本件各申告書は、いずれも上記説明を受けた請求人自身が記名押印した上で、原処分庁に提出されていることから本件各申告書は有効な申告書であると認められるから、請求人の主張には理由がない。(平16.3.24名裁(所・諸)平15-62)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150040
- 裁決年月日
- 平成16年2月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502020
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/2調査理由の開示
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査理由を告げず、請求人の都合や心情を無視した調査は違法である旨主張する。しかしながら、調査の理由を開示することは法律上の要件とされておらず、また、調査担当者は本件調査に当たり所得金額の確認のための調査である旨を請求人に告げたことが認められ、それ以上の具体的な調査理由の開示がなかったとしても、本件調査が違法、不当となるものではない。また、調査担当者は、請求人の体調や都合に配意した上で調査を進めていると認められ、本件調査の際に請求人の都合を無視したなどの違法・不当とする事実は認められない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平16.2.17広裁(所)平15-40)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150040
- 裁決年月日
- 平成16年2月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、接待交際費の支払先について、請求人が記載した手帳を示したことをもって、支払先を明らかにしているから、更正の理由附記は、真実に反しており、また、法の予定している要件を欠いている旨主張する。しかしながら、原処分庁は、手帳の記載内容及び請求人から説明を受けても、なおかつ支払先が明らかではないから、必要経費に算入できないと判断したため、その旨を更正通知書に記載したことが認められるから、更正通知書の理由附記自体が、真実に反したものとは認められず、また、更正通知書には、原処分庁が必要経費に該当しないとして否認するに至った判断過程、否認金額等について具体的な記載があり、請求人は誤りの箇所、誤りの理由等を理解することができるのであるから、更正の理由附記の趣旨、目的に照らし更正の理由附記は、十分なものであり、欠けるところは認められない。したがって、請求人の主張は採用できない。(平16.2.17広裁(所)平15-40)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150040
- 裁決年月日
- 平成16年2月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502030
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/3調査の必要性
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、青色申告者に対して行う調査は、その調査の客観的必要性、すなわち「過少申告の疑い」がなければ、質問検査権の行使を伴う税務調査は許されない旨主張する。しかしながら、所得税法第234条は「所得税に関する調査について必要あるとき」と規定しているのみで、青色申告者と白色申告者を区別しておらず、また、同条に規定する質問検査権に基づいて行う税務調査は、申告がない場合又は過少申告の疑いが存する場合だけではなく、そのような疑いが明らかでない場合でも、申告の真実性、正確性を確認するために行い得ると解するのが相当であり、このことは、青色申告者であると白色申告者であると区別はないから、青色申告者であるからといって、要件が加重されると解する理由はない。これを本件についてみると、本件調査は、所得金額の確認のための調査であるから、適法な調査であり、請求人の主張には理由がない。(平16.2.17広裁(所)平15-40)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平150010
- 裁決年月日
- 平成15年11月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502010
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/1事前通知
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の調査担当者が、調査のための事前通知をしなかったことがあること、また、暴雨風の日に調査を行ったことは、憲法第13条及び同法第31条の趣旨からすれば、質問検査権に基づく調査権限の濫用であると主張する。しかしながら、事前通知自体法律上の要件とされているものではなく、また、暴風雨の日の調査は事前に約束していた日時であり、請求人から調査日の変更等の連絡がないことから調査したもので、いずれも調査権限の濫用があったものとは言えない。(平15.11.7札裁(所)平15-10)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平150010
- 裁決年月日
- 平成15年11月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正通知書の更正理由には、事業外費用が、必要経費に該当しないとする具体的な根拠が明示されておらず、更正の理由附記に不備があると主張する。しかしながら、請求人は、当該事業外費用について記載した帳簿を提示しなかったことからすれば、更正の理由附記はそれがいかなる事実に対する法的評価であるかを明確に判別することができる程度に理由が表示されていれば足り、それ以上に当該法的評価の根拠を示すことや資料を適示することは要しないところ、本件更正の理由については、更正処分の対象となった事実及びそれに対する法的評価が記載されおり、理由附記の不備には当たらない。(平15.11.7札裁(所)平15-10)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平140027
- 裁決年月日
- 平成15年4月17日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、青色申告書に係る更正処分の更正通知書では、所得税法第157条の適用要件である不当性を明確に示していないから、理由附記に不備がある旨主張する。しかしながら、理由附記の程度については、本件のように課税庁が納税者の帳簿書類の記載自体を否認して更正するのではない場合には、どのような理由によりその収入を認定したのか、その法律上及び事実上の根拠を摘示するとともに、そのような評価に至った過程について記載されておれば足り、それ以上に事実関係の細部にわたって、当該法的評価及び判断の根拠となった事実を記載する必要はないと解されているところ、更正処分の更正通知書に記載された理由には、不動産所得に係る総収入金額として加算すべき金額及びその算定方法並びに加算すべき理由が記載されており、その法律上及び事実上の根拠並びにそのように評価するに至った過程について記載されていることから、所得税法第155条第2項の規定の趣旨及び目的を満たすものであり、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平15.04.17.福裁(所)平14-27)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140161
- 裁決年月日
- 平成15年2月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正通知書の理由附記のうち貸倒損失額の減算に係る部分について、具体的な根拠及び理由等が示されていないことから、当該更正処分は、所得税法第155条第2項に反し違法である旨主張するが、当該更正処分のうち当該貸倒損失額が必要経費に算入されないとした部分が事実に対する法的評価の相違によるものであることは明白であり、また、当該更正処分の理由附記には、更正処分の対象となった事実(当該貸倒損失額が必要経費に算入された事実)及びそれに対する法的評価(当該貸倒損失額が必要経費に算入されない理由)が示されており、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜供与という理由附記制度の趣旨目的に照らして十分なものと認められることから、請求人の主張には理由がない。(平15.02.07.東裁(所)平14-161)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平140046
- 裁決年月日
- 平成15年1月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正通知書には、本件各貸付けにより生じた所得が事業所得ではなく雑所得に当たるとする理由について、所得税法第152条第2項の趣旨を満たす記載がないため、本件更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件においては、帳簿書類の記載を否認するのではないところ、本件更正通知書には、更正処分の対象となった事実(本件各貸付けに係る行為)及びそれに対する法的評価(事業所得ではなく雑所得に該当する理由)が記載されていることが認められ、これは、請求人に対して不服申立ての便宜を与えるに十分であるから、本件更正通知書に理由附記が必要と解した場合においても、更正処分の理由附記として欠けるところはないというべきである。したがって、この点に関する請求人の主張は採用できない。(平15.01.20.大裁(所)平14-46)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140098
- 裁決年月日
- 平成14年11月28日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件理由附記は所得税法第155条第2項に規定する要件を満たす適法なものである旨主張する。しかしながら、本件理由附記においては、原処分庁において、請求人が社会通念上事業と称するに至る程度の規模で不動産の貸付けを行っていないとの結論に至った判断過程、すなわち、原処分庁において、なぜ本件駐車場の貸付けの規模が社会通念上事業とならないと判断したのかについての具体的な理由の記載が認められず、その理由を知ることができないので、本件理由附記は、所得税法第155条第2項に規定する要件を満たさない不適法なものといわざるを得ない。(平14.11.28.東裁(所)平14-98)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平140009
- 裁決年月日
- 平成14年10月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正通知書に記載された更正の理由には不備がある旨主張する。しかしながら、本件更正通知書には、その理由として、①総所得金額に加算する金額について、勘定科目、取引年月日、相手方、金額を明示していること及び②原処分庁の法的判断が記載されているから、所得税法の要求する理由附記制度の趣旨目的は充足されているものと認められる。したがって、請求人の主張には理由がない。(平14.10.31.仙裁(所)平14-9)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平140009
- 裁決年月日
- 平成14年10月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502071
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/1調査担当者の言動
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件調査に当たり調査担当職員は、任意調査であるにもかかわらず、請求人の了承を得ずに帳簿書類等を領置したり、犯罪捜査のごとく猛烈な調査を実施するなど常識を超えた違法な調査を行った旨主張する。しかしながら、本件調査に当たり、調査担当職員は、税法及び税務運営方針に違反したと認めるに足る事実は認められないことから、請求人の主張には理由がない。(平14.10.31.仙裁(所)平14-9)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130077
- 裁決年月日
- 平成14年4月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502130
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/13調査手続について一括判断した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁から平成6年分ないし平成8年分の調査を行いたい旨のはがきが届いたことから本件調査に応じたところ、原処分庁は、当該はがきに記載のない年分を含む平成2年分ないし平成8年分の更正処分を行い、異議決定後においても、当該はがきに記載のない年分を含む平成4年分ないし平成8年分の更正処分を行ったことは違法である旨主張する。しかしながら、請求人は、原処分庁から送付されたとするはがきを証拠資料として当審判所に提出せず、当審判所の調査によっても、原処分庁が請求人に対して本件調査の対象年分を特定するはがきを送付したと認めるに足る証拠はないところ、仮に、上記内容のはがきの送付があったとしても、調査対象年分が、当該はがきに記載された年分に限定されるものではなく、調査対象年分の決定は法令の許容する範囲において、課税庁の裁量にゆだねられていると解されることから、本件調査に違法はない。(平14. 4.26関裁(所)平13-77)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130236
- 裁決年月日
- 平成14年4月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各更正処分に係る更正通知書に更正の理由を附記しなかったから、本件各更正処分は違法である旨主張するが、所得税法上、更正の理由を附記しなければならないのは、青色申告書に係る所得金額等の更正処分に限られるのであって、青色申告書以外の申告書(いわゆる白色申告書)に係る所得金額等の更正処分については、その更正通知書に、更正の理由を附記すべき旨を定めた法令上の規定はないところ、請求人が提出した所得税の確定申告書は青色申告書以外の申告書であるから、原処分庁が本件各更正処分に係る更正通知書に更正の理由を附記しなかったとしても違法ではない。(平14. 4.26東裁(所)平13-236)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平130027
- 裁決年月日
- 平成14年3月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502130
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/13調査手続について一括判断した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、(1)平成8年分の調査を長期間放置したこと、(2)請求人に対し調査内容の確認をほとんどしなかったこと及び(3)最初に調査を行った担当者から調査担当職員への引継ぎが十分されなかったことなどずさんな調査を行い、本件金の採掘から生じた損失を雑所得に該当すると誤った判断をしたことが、不当である旨主張する。ところで、税務調査においては、その内容によって事実関係の確認及び審理に相当の時間を要するものがある。そして、本件調査においては、請求人がブラジルから帳簿等を取り寄せるなどの理由から調査に時間を要したことは認められるが、そのほかには、調査手続において不相当とする理由があるとは認められない。したがって、これらの点に関する請求人の主張には理由がない。(平14. 3.28高裁(所)平13-27)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平130022
- 裁決年月日
- 平成14年3月15日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502130
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/13調査手続について一括判断した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成8年分の調査を2年間も放置し、また、平成9年分及び平成10年分の確定申告に当たり本件金の採掘に係る損失の処理についての問い合わせに、適切な指導をしなかったにもかかわらず、その後、平成8年分、平成9年分及び平成10年分の調査を行って罰則的な過少申告加算税等を課したことが、違法、不当である」旨主張する。ところで、税務調査においては、その内容によって事実関係の確認及び審理に相当の時間を要するものがある。そして、本件調査においては、請求人がA国から帳簿等を取り寄せるなどの理由から調査に時間を要したことは認められるが、本件調査が放置されたなど調査手続において、不相当とする理由があるとは認められない。なお、申告納税制度の下では、税法に適合した納税義務の実現は原則として納税者自らの責任で行うべきであるから、税法に特段の定めがある場合は別にして、原則として、行政指導の有無又は適否が、納税者の納税義務に影響を及ぼすことはないと解せられることから、これらの点に関する請求人の主張には理由がない。(平14. 3.15高裁(所)平13-22)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130188
- 裁決年月日
- 平成14年3月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502110
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/11信義則違反
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の担当税務職員の提示、指導にしたがってストックオプションの行使に係る利益を一時所得として申告したにもかかわらず、その後3年も経過した後にその指導を覆し更正処分を行ったのは信義則に違反し違法であり、また、課税庁は従前、本件利益を一時所得として取り扱っていたにもかかわらず通達等の改正もなく、見解を変更しただけで過去にさかのぼって課税を行うのは違法である旨主張する。しかしながら、本件利益は給与所得に該当すると認められ、請求人は、法律の規定に従った正当な税額を負担することになったに過ぎず、これにより経済的不利益を受けたというものではない。また、従前において課税庁が統一的に一時所得として課税していたわけではなく、本件利益が給与所得に該当する以上、国税通則法第24条及び第70条の規定に従い更正することは適法である。(平14. 3.15東裁(所)平13-188)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平130006
- 裁決年月日
- 平成13年12月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502110
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/11信義則違反
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が、(1)約1年にわたり青色申告の承認の取消しについて何の話題もなかったこと、(2)更正処分する際に青色申告の承認の取消しについて何ら言及していなかったこと、(3)青色の修正申告書用紙を交付し修正申告のしょうようを行っていることから、青色申告の承認の取消しが行われないと信頼したとして、本件青色申告承認取消処分が信義誠実の原則及び禁反言の法理に反している旨主張する。しかしながら、調査担当職員が、本件調査に当たり、青色申告の承認の取消し行わないとするような発言をした事実は認められず、本件調査において、調査担当職員が青色申告の承認の取消しに関する話題を相当期間しないで、更正処分の内容を説明する際に青色申告の承認取消しについて言及しなかったとしても、このことをもって、原処分庁が青色申告の承認の取消しを行わないとの公的見解を示したものとすることはできない。また、調査担当職員は、青色の修正申告書用紙を交付した事実が認められるが、これは請求人に対していまだ青色申告の承認の取消処分が行われていないことから、青色の修正申告書用紙を交付したものであり、このことをもって、原処分庁が青色申告の承認の取消しを行わないとの公的見解を示したものとすることはできない。したがって、本件青色申告承認取消処分について、請求人が、青色申告の承認取消しが行われないと信頼すべき原処分庁の公的見解は存在せず、信義誠実の原則及び禁反言の法理の適用される余地はないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平13.12.19札裁(所)平13-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130098
- 裁決年月日
- 平成13年12月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件更正通知書の理由附記は、重大な事実誤認に基づくものであるから無効であり、法令に定める理由附記の要件を欠いているから、本件更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件更正通知書の理由附記は、原処分庁の判断及び計算根拠を明示しているから、理由附記の趣旨目的を充足し、法の要求する更正理由の附記として何ら欠けているところはないので、本件更正を処分を違法とする理由はない。(平13.12. 5.東裁(所・諸)平13-98)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平130016
- 裁決年月日
- 平成13年10月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502071
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/1調査担当者の言動
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が本件調査に際し、請求人が借用した取引先の総勘定元帳を、関与税理士及び当該取引先の代表者の承諾を得ず、無断でコピーをしたことは、所得税法第234条第1項三号に規定する質問検査権の行使を逸脱した行為であり、また、請求人が修正申告には応じられない旨を通知していたにもかかわらず2時間余りにもわたり修正申告をしょうようした上、後日再度の修正申告のしょうようを行うほか「後で困りますよ後悔しませんね。」などの言葉で、あたかも、請求人を脅迫するような行為をしたから本件更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、所得税法第234条の質問検査権の行使による税務調査は、租税実体法によって成立した抽象的な納税義務を具体的に確定するための事実行為であって、課税処分とは本来別個のものであり、仮に税務調査に何らかの違法があったとしても、それが刑罰法規に触れたり、公序良俗に反する等違法性の程度が著しい場合を除いては、課税処分の取消事由にはならないと解するのが相当であるところ、本件調査において、調査担当職員の行為に、原処分の取消事由となるような刑罰法規に触れたり、公序良俗に反する等重大な違法があるとは認められないから更正処分は適法である。(平13.10.11名裁(所)平13-16)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130059
- 裁決年月日
- 平成13年9月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、各年分の更正通知書に記載された更正の理由には、研究費のうちA大学へ支払った金額について、なぜ所得税法第37条に規定する必要経費に該当しないかという理由の附記がないので、同法第155条《青色申告書に係る更正》第2項の規定に違反する旨主張する。しかしながら、各年分の更正通知書には、原処分庁の恣意抑制及び不服申立ての便宜という理由附記制度の趣旨目的を充足する程度にその理由が具体的に明示されており、理由附記としては十分なものと認められることから、請求人の主張には理由がない。(平13. 9.27東裁(所)平13-59)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130005
- 裁決年月日
- 平成13年7月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502010
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/1事前通知
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事前通知を欠いた調査は日本国憲法に違反したものであるから、当該調査に基づいてした納税告知処分は違法である旨主張する。しかしながら、事前通知自体は法律上の要件とされているものではなく、調査における質問検査権の行使の時期、範囲、程度、方法、手段等については、これを行使する税務職員の合理的な判断にゆだねられていると解するのが相当であり、本件調査を担当した職員が事前通知をしなかったことに格別これを不相当とするような事由は認められず、質問検査権の行使の時期等についての当該職員の判断は合理的に行われていると認められるから、当該職員が事前通知をしないで行った本件調査は適法と認められる。よって、本件納税告知処分も適法である。(平13. 7.24東裁(諸)平13-5)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平120061
- 裁決年月日
- 平成13年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正通知書には更正の理由が付されていなかったこと、また、異議審理庁も更正の理由を明らかにしなかったことから、通則法第87条第3項に規定する審査請求の理由を記載することができない旨主張するが、同項で規定する「処分の理由」とは、白色申告者においては、異議決定書等で明らかにされた理由をいうと解するのが相当であり、原処分の理由の開示がなかったとしても、同項で規定する「処分の理由」が記載できないものではない。(平13.6.29高裁(所)平12−61)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平120066
- 裁決年月日
- 平成13年6月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 業種
- 駐車場業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、各年分の更正通知書には、同族会社に支払った業務委託料の否認に係る計算において適用した同業者の人件費倍率について、合理的妥当性を有することの具体的な理由が記載されていないから、理由附記に不備がある旨主張するが、更正通知書には、請求人が事業所得の金額の計算上必要経費に算入した業務委託料の額を所法第157条の規定を適用して高額となっている部分について否認するに至った判断過程、否認金額等について具体的な記載があり、請求人は、誤りの箇所、誤りの理由、誤りの訂正方法、訂正した数額の算出方法を理解することができるのであって、理由附記としては十分なものと認められる。また、理由附記制度の趣旨に照らすと、人件費倍率について合理的妥当性を有することの具体的な記載まで要求されていないと解するのが相当である。(平13.6.29広裁(所)平12−66)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平120058
- 裁決年月日
- 平成13年6月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査結果の具体的な説明を行わなかったことは違法である旨主張する。しかしながら、更正処分に当たり、納税者に更正処分の内容を説明しなければならない旨を定めた法令上の規定はないから、調査担当職員がその内容を説明しなかったとしても違法ではない。(平13.6.21高裁(所)平12−58)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平120059
- 裁決年月日
- 平成13年6月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/15その他
- 業種
- 建設土木
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が、請求人の自宅を訪ねる際の事前連絡がなかった旨主張する。しかしながら、所得税の調査に当たり、納税者宅を訪問するに当たって事前連絡をすべきことは、質問検査権を行使する上での法令上の要件とされているものではなく、質問検査の方法、程度等は専ら調査を担当する職員の合理的な裁量にゆだねられていると解されているところ、本件調査において調査担当職員の判断に合理性を欠いた点があるとは認められない。(平13.6.21高裁(所・諸)平12−59)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平120059
- 裁決年月日
- 平成13年6月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/15その他
- 業種
- 建設土木
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査結果の具体的な説明を受けていないことが違法である旨主張する。しかしながら、更正処分に当たり、納税者に調査結果を説明しなければならない旨を定めた法令上の規定はないので、調査担当職員がその結果を説明しなかったとしても更正処分が違法となるものではない。なお、調査担当職員は請求人に対し調査結果の説明をする旨連絡したところ、請求人は多忙を理由に断ったため、請求人に対して調査結果を説明することができなかったものである。(平13.6.21高裁(所・諸)平12−59)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平120051
- 裁決年月日
- 平成13年5月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正処分に当たって、調査担当職員がその内容及び不服申立てに関する説明をしなかったことが不当である旨主張する。しかしながら、更正処分を行うに当たって、その内容及び不服申立ての手続等を説明しなければならない旨を定めた法令上の規定はないから、調査担当職員がこれらを行わなかったとしても更正処分が違法となるものではない。(平13.5.28高裁(所)平12−51)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120143
- 裁決年月日
- 平成13年4月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502110
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/11信義則違反
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、1.原処分庁が申告書に基づき所得税の還付を行ったことは、税務署長がその公的立場において、当該申告書を正当と認める公的見解を表示したものであり、2.過去の年分の更正処分の際、原処分庁が計算誤りの内容について十分説明を尽くさなかったことが、以後の申告の誤りを引き起こした原因であるから、本件更正処分は信義則に反する旨主張する。しかしながら、1.原処分庁は、所法第138条第1項の規定に従って還付したものであって、事実行為以上のものではあり得ず、当該申告書の記載内容が適正であると認める旨の公的見解を示したものではないし、2.過去の年分の更正処分の際、請求人に対してその内容について十分説明を尽くさなかったからといって、その処分が違法となるものではなく、また、これが信義則の法理を適用する場合の要件となるものでもないから、本件に信義則の法理を適用する余地はない。(平13.4.25東裁(所・諸)平12−143)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平120043
- 裁決年月日
- 平成13年4月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 業種
- 病院
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正通知書に原処分庁が適正リース料の額の算定に当たり採用した比準会社の選定過程等が具体的に記載されていないから理由附記に不備がある旨主張する。しかしながら、理由附記の程度については、課税庁が納税者の帳簿書類の記載自体を否認して更正するのではなく、その帳簿において経費として記載されている金額の支出を認めた上で更正をする場合には、どのような理由によりその支出の必要経費算入を否認したのか、その法律上及び事実上の根拠を摘示するとともに、そのような評価に至った過程について記載されておれば足り、それ以上に事実関係の細部にわたる記載は要しないものと解され、本件更正通知書に記載された処分の理由は、法令に規定する趣旨、目的を満たす程度に記載されていることから、理由附記に不備はない。(平13.4.3高裁(所)平12−43)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120125
- 裁決年月日
- 平成13年3月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 業種
- 歯科医師
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.61・129ページ
要旨
○ 請求人は、本件更正通知書に附記された更正の理由は、経費の否認科目、否認金額を掲げてこれは「事業遂行上の経費とは認められない」と記載するのみの恣意専断的なものであり、法に規定する更正理由と判断することはできず、不備がある旨主張する。しかしながら、帳簿の書類の記載自体を否認することなしに更正する場合においては、納税者の申告のいかなる点にどのような誤りがあり、また、更正された数値がどのようにして算出されたものであるかが理解できる程度であれば足りるものであり、それ以上に事実関係の細部にわたり、法的評価及び判断の根拠となった事実関係までも記載することは要しないものと解するのが相当であるところ、本件更正通知書に附記された更正の理由は、それを理解できる程度に記載されているから、更正の理由附記に不備があるとは認められない。(平13.3.30東裁(所)平12−125)裁決事例集NO61・129ページ
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平120033
- 裁決年月日
- 平成13年2月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502050
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/5第三者の立会い
- 業種
- 自動車整備販売
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当者が本件調査に当たり、請求人が求めた第三者の立会いを認めなかったことは違法・不当である旨主張する。 しかしながら、質問検査権に基づく税務調査に際し、第三者の立会いを認めなければならない旨を定めた法令の規定はなく、第三者を立ち会わせるか否かについては、調査権限を有する税務職員の合理的な判断に委ねられていると解するのが相当であるところ、当審判所の調査によれば、調査担当者は、所法第243条の規定に従って守秘義務が課されていることに照らして、第三者の立会いを認めた場合、請求人のみならず取引先等の秘密が保持できないと判断して第三者の立会いを認めなかったものであり、その判断は合理的であると認められるから、調査担当者が第三者の立会いを認めなかったことに違法・不当はない。(平13.2.23広裁(所・諸)平12−33)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平120033
- 裁決年月日
- 平成13年2月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/15その他
- 業種
- 自動車整備販売
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件調査が請求人の権利を無視するなど、租税法律主義ないし税務運営方針に反して行われており、違法・不当である旨主張する。 しかしながら、本件調査は、国税通則法及び所得税法等の各規定に従って適正に行われており、違法・不当な点は認められず、また、国税庁の税務運営方針は、国税内部における税務調査を含む事務運営の基本方針を示したものであって、調査等の方法を限定したものではないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平13.2.23広裁(所・諸)平12−33)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平120033
- 裁決年月日
- 平成13年2月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502020
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/2調査理由の開示
- 業種
- 自動車整備販売
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件調査の担当者が、本件調査に当たり請求人に対して、事前通知せず、また、調査理由の開示もしなかったことは違法・不当である旨主張する。 しかしながら、、質問検査権を行使するに当たり、事前通知、調査理由の説明など質問検査の範囲、程度、時期、場所等、実定法上特段の定めのない実施の細目については、質問検査の必要があり、かつ、相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限ある税務職員の合理的な判断に委ねられていると解するのが相当である。 また、質問検査権に基づいて行う税務調査は、適正な租税負担の実現のために行うものであるから、申告がない場合又は過少申告の疑いが存する場合だけではなく、そのような疑いが明らかでない場合でも、申告の真実性、正確性を確認するために行い得ると解するのが相当であるところ、当審判所の調査によれば、調査担当者が事前通知をしなかったことに格別これを不相当とするような事由は認められず、また、調査担当者は、請求人に対し、所得金額等の確認のための調査である旨を告げていることが認められ、それ以上の具体的な調査理由の説明がなかったとしても、本件調査が違法・不当となるものではない。(平13.2.23広裁(所・諸)平12−33)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平120033
- 裁決年月日
- 平成13年2月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502010
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/1事前通知
- 業種
- 自動車整備販売
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件調査の担当者が、本件調査にあたり請求人に対して、事前通知をせず、また、調査理由の開示もしなかったことは違法・不当である旨主張する。 しかしながら、質問権差権を行使するに当たり、事前通知、調査理由の説明など質問検査の範囲、程度、時期、場所等実定法上特段の定めのない実施の細目については、質問検査の必要があり、かつ、相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限ある税務職員の合理的な判断に委ねられていると解するのが相当である。 また、質問検査権に基づいて行う税務調査は、適正な租税負担の実現のために行うものであるから、申告がない場合又は過少申告の疑いが存する場合だけでなく、そのような疑いが明らかでない場合でも、申告の真実性、正確性を確認するために行い得ると解するのが相当であるところ、当審判所の調査によれば、調査担当者が事前通知をしなかったことに格別これを不相当とするような事由は認められず、また、調査担当者は、請求人に対し、所得金額等の確認のための調査である旨を告げていることが認められ、それ以上の具体的な調査理由の説明がなかったとしても、本件調査が違法・不当となるものではない。(平13.2.23広裁(所・諸)平12−33)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120034
- 裁決年月日
- 平成12年12月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 業種
- 建物貸付
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正通知書に理由を附記していない更正処分は、憲法が規定する租税法律主義等の条項に反する旨主張するが、所得税法上、更正通知書に更正の理由を附記しなければならないのは青色申告に係る所得税額等の更正処分に限られ、青色申告書以外のいわゆる白色申告書の更正通知書に更正の理由を附記すべき旨を定めた法令の規定はないから、更正処分が違法となるものではない。なお、日本国憲法に係る判断については審判所の権限に属さないことであり、審理の限りではない。(平12.12.14大裁(所)平12−34)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120026
- 裁決年月日
- 平成12年10月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202501990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/1質問検査権/4その他
- 業種
- 同族会社役員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、原処分庁が本件指摘を速やかに行っていれば、本件賦課決定処分による過少申告加算税等の金額はわずかであったにもかかわらず、これを行わなかった旨主張する。しかしながら、原処分庁は、本件相続税について、通則法第70条第1項第1号の規定に従い法定申告期限から3年以内に本件調査に着手し、これを受けて本件修正申告書が提出され、本件賦課決定処分も同条第4項に規定する期限内になされている。そして、税務調査における、質問検査の範囲、程度、時期等実定法上特段の定めのない実施の細目については、質問検査の必要があり、かつ、これと相手方の私的利益との衡量において社会通念上相当な限度にとどまる限り、権限ある税務職員の合理的選択にゆだねられているものと解されているところ、調査担当職員の判断は合理的に行われていると認められるから、不相当とは認められない。(平12.10.25関裁(諸)平12−26)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平120026
- 裁決年月日
- 平成12年10月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202501990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/1質問検査権/4その他
- 業種
- 同族会社役員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、調査担当職員が本件調査においてAのプライバシーを侵害する越権行為を行ったことを理由として、本件賦課決定処分が違法である旨主張するが、税務調査における、質問検査の範囲、程度は調査担当職員の合理的判断にゆだねられていると解されているところ、本件調査において、調査担当職員が本件記録の提示を求めたのは、相続税の課税価格を算定するためであったと認められ、格別これを不相当とするような事由は認められない。(平12.10.25関裁(諸)平12−26)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平120006
- 裁決年月日
- 平成12年10月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502010
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/1事前通知
- 業種
- 同族会社関係者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の調査担当職員は、請求人の長男であるAが請求人らを代表して調査に応じた際に、今後の調査については、Aを代表として調査を進め、次回の調査について事前連絡すると約束していたにもかかわらず、Aに連絡もなしに請求人を直接調査したことは約束違反であり、違法である旨主張する。ところで、事前通知は法律上の要件とされているものではなく、税務調査における質問検査権の行使については、所法第234条に、税務職員は、所得税に関する調査について必要があるときは質問検査権を行使することができる旨規定されており、調査担当職員が事前通知をしなかったことに、格別これを不相当とするような事由は認められず、質問検査権の行使の時期等についての調査担当職員の判断は合理的に行われていると認められる。また、調査担当職員がAに対して事前通知をする旨を約束したとの事実も認められないことから、これを違法とすることはできない。(平12.10.20熊裁(所)平12−6)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平120006
- 裁決年月日
- 平成12年10月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502071
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/1調査担当者の言動
- 業種
- 同族会社関係者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の調査担当職員は、請求人の自宅に突然訪れ「仕事で忙しい」との請求人の申出を無視して質問をしたこと及び請求人の勤務先に突然来所し、身分を名乗らずに請求人を犯罪者のように探し回ったことは人権侵害である旨主張する。しかしながら、請求人の同僚に所在を確認した後に請求人宅へ臨場しているが、調査担当職員が請求人を犯罪者扱いした事実及び請求人の申出を無視して質問した事実は認められず、また、調査担当職員が税務職員であることを名乗らなかったことは請求人が税務調査を受けていることの秘密を守るための配慮からと認められることから、この判断は、合理的なものであり、違法なものとは認められない。(平12.10.20熊裁(所)平12−6)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平120006
- 裁決年月日
- 平成12年10月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/15その他
- 業種
- 同族会社関係者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の調査担当職員は、請求人と最初に面接したときに身分証明書を提示すべきであるにもかかわらず、請求人に身分証明書を提示しなかったことは、請求人の提示要求の有無にかかわらず違法である旨主張する。しかしながら、所法第236条においては、税務職員は関係人から請求があったときは、その身分を示す証明書を提示しなければならないと規定しており、請求がなければこれを提示しなかったとしても違法ではない。(平12.10.20熊裁(所)平12−6)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平120006
- 裁決年月日
- 平成12年10月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502020
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/2調査理由の開示
- 業種
- 同族会社関係者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁の調査担当職員は、請求人に対して調査理由を具体的に説明すべきであるにもかかわらず説明せずに調査を行ったことは、所法第234条に反し違法である旨主張する。しかしながら、税務職員が調査に際し、納税者に対して調査の理由を具体的に開示することは法律上の要件とされておらず、調査担当職員は本件調査に当たり、所得金額の確認のための調査である旨を請求人に告げていることが認められ、それ以上の具体的な調査理由の開示がなかったとしても、本件調査が違法となるものではない。(平12.10.20熊裁(所)平12−6)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120017
- 裁決年月日
- 平成12年10月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502079
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/5その他
- 業種
- 歯科医
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁は本件調査を請求人の納税地を所轄する税務署以外の職員に委嘱し、当該職員が作成した調書の内容の真偽の確認を全く行わず原処分を行ったもので、このような処分は不当である旨主張する。しかしながら、当該職員は併任措置が講じられた職員であるから、本件調査は、所法第234条に定める質問検査権を行使して行った適法な調査である。(平12.10.6大裁(所)平12−17)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平120006
- 裁決年月日
- 平成12年7月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502110
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/11信義則違反
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、(1)申告に当たり原処分庁の事前の同意があり、確定申告は原処分庁等の指導の下で開始した旨、(2)原処分庁が長年にわたって請求人の確定申告書を受理し続け、その間、請求人個人とA合同事務所が受けた数回の税務調査においても何の指摘も受けなかった旨、(3)事業概況説明書の提出により、法人の収入として申告することについて公的契約が成立した旨主張し、請求人の原処分庁に対する信頼を保護しなければ信義則に反し、違法であって取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、それらの同意、指導等を得ることに関与したとされる各税理士の当審判所に対する答述等の内容は、担当官にどの程度具体的な説明をし、同意や指導を受けたと評価できるような事実があったか否かという点においては極めてあいまいといわざるを得ず、年月の経過により記憶がうすれていることを考慮したとしても、これらの答述等によって原処分庁の事前の同意等が存在したとする事実を認めることはできない。なお、いわゆる税務相談は、一般に、課税庁側で具体的な調査を行うこともなく、相談者の一方的な申立てに基づき、その申立ての範囲内で、税務申告をする際の参考までに課税庁ないし担当官の一応の判断を示すものであり、それが課税庁の公式の見解の表明と受け取れるような特段の事情のない限り、税務相談の回答をもって、上記信頼の基礎となる公的見解というには不十分といわざるを得ず、本件においてそうした特段の事情があるとも認められない。また、確定申告書の受理は、それ自体で当該申告内容を是認するということまで意味するものではないし、税務調査も、それ自体は納税額等を確定させる行為ではないから、確定申告書の受理が長きにわたって継続し、また、その間に実施された税務調査の結果により更正処分を受けたことがなかったとしても、そのこと自体は単なる不作為の事実状態の継続というべきものであり、何らかの積極的な承認行為がなされた場合と比べて、信頼の対象とされるには明確性を欠くことを考えると、特段の事情のない限り、そうした事実状態の継続をもって直ちに権限のある者の公式の見解の表明と認めることはできない。さらに、事業概況説明書は、税務署の調査、指導等に際して相互の手数を省略するため、課税庁が納税者に対して事業内容、事業規模等を記載して提出するよう依頼している文書であり、したがって、その記載内容自体は納税者の一方的な申立てであるから、これに課税庁側が拘束されその提出を受理することによって何らかの契約が成立するとまでは解されない。(平12.7.7広裁(所・諸)平12−6)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110139
- 裁決年月日
- 平成12年6月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が更正通知書に更正の理由を付記しておらず、また、更正の理由を付記すべきことを規定していない法令は誤りである旨主張するが、所得税法上、更正通知書に更正の理由を付記しなければならないのは青色申告書に係る所得金額等の更正処分に限られるのであって、白色申告書に係る更正処分については、更正通知書に更正の理由を付記すべき旨を定めた法令の規定はないから、原処分庁が当該通知書に更正の理由を付記しなかったとしても違法ではなく、また、審判所は、原処分庁の行った処分が国税に関する法律に照らして違法又は不当なものであるか否かを判断する機関であって、更正の理由の付記を定めた法令自体の適否又は合理性を判断することはその権限に属さないことであり、請求人の主張する法令の適否又は合理性については、審判所の審理の限りではないから、請求人の主張には理由がない。(平12. 6.23大裁(所)平11-139)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平110107
- 裁決年月日
- 平成12年6月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502110
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/11信義則違反
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が本件調査において、①請求人と調査担当職員との合意に反して本件更正処分を行ったこと及び②請求人が提出しようとした本件修正申告書を法的根拠なく受理しなかったことは信義にもとる行為であり、本件更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、これらの調査担当職員の本件調査における行為は、前者は原処分庁が通則法第70条第1項に規定する期間内に本件更正処分をする旨を請求人に伝え、後者は同法第19条の規定について説明したものと推認できるから、調査担当職員のこれらの行為に請求人の主張するような事由は認められず、原処分庁が、請求人が本件修正申告書を提出する前に本件更正処分をしたこと及び本件修正申告書を受け取らなかったことをもって、本件更正処分が違法となるものではない。(平12. 6.22関裁(所・諸)平11-107)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平110030
- 裁決年月日
- 平成12年5月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正通知書に更正の理由が付記されていないから違法、不当である旨主張するが、所得税法上、更正の理由を付記しなければならないのは、青色申告書に係る所得金額等の更正処分に限られるのであって、請求人の提出した所得税の確定申告書は青色申告書ではないから、その更正通知書に更正の理由が付記されていなくても違法となるものではなく、また、これを不当とする理由も認められないから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平12. 5.26札裁(所)平11-30)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平110030
- 裁決年月日
- 平成12年5月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502130
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/13調査手続について一括判断した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件調査の手続が違法、不当である旨主張するが、所得税の調査に当たり、①納税者に事前の通知をすべきこと、②納税者に個別的、具体的な調査理由を開示すべきこと、③第三者の立会いを認めるべきこと及び④取引先の調査を行うに際して納税者の承諾を得るべきことは、いずれも所法第234条に規定する質問検査権を行使する上での法律上の要件とされているものではなく、所得税の調査における質問検査の方法、程度等については、専ら、権限ある税務職員の合理的な判断にゆだねられているから、調査担当職員がこれらの措置をとらなかったとしても、これをもって直ちに本件調査の手続が違法、不当であるということはできない。また、調査担当職員が、本件調査に当たり、請求人に対して再三にわたり事業所得及び譲渡所得の金額の計算に必要な帳簿書類等の提示を求めたところ、請求人は、第三者の立会いを認めなければ帳簿書類等を提示しない旨を主張してこれに応じず、調査に協力しなかったこと、そのため調査担当職員は、請求人に対する直接の調査を断念して、やむを得ず取引先等の調査をしたことが認められ、これらの事実によると、調査担当職員の判断に合理性を欠いた点はなく、さらに、調査担当職員の質問検査権の適正な行使による取引先等の調査の結果、納税者が税務調査を受けていることを取引先等に知られたとしても、そのことが守秘義務に違反することになるとは認められないから、本件調査の手続に特段の違法、不当はない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平12. 5.26札裁(所)平11-30)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110122
- 裁決年月日
- 平成12年5月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件調査が税務運営方針に基づくものであるかどうか疑わしい旨主張するが、質問検査の範囲、程度、実施の時期、場所及び相手等は、権限ある税務職員の合理的な選択、判断あるいは裁量に委ねられているところ、本件調査において調査担当職員が付与された裁量権の範囲を著しく逸脱した点は認められず、また、税務運営方針は税務調査における手続の細目などを一律に定めたものでなく、請求人の主張は認められない。(平12. 5.26大裁(所)平11-122)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110141
- 裁決年月日
- 平成12年5月15日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各更正通知書において、収入金額の計上時期に関して弁護士業の特殊性についてどのような考慮がなされたのか全く言及しておらず、また、本件各税理士報酬を必要経費に算入しないことに関しても、所法56条の規定を適用するに当たり、立法の趣旨とその経営実態についてどのように検討がなされたのか全く明らかにしておらず、理由付記に不備がある旨主張する。本件各更正処分は、帳簿書類の記載自体を否認してなされたものではなく、収入金額の計上時期及び請求人が妻に支払った本件各税理士報酬の経費性に関して請求人と原処分庁の見解が相違した結果なされたものであることが明らかであり、本件各更正通知書には、請求人に不服申立ての機会を与えるに必要な更正の理由として、請求人の申告所得金額に加算、減算した金額の明細とその理由が具体的に記載されているから、所得税法の要求する理由付記制度の趣旨目的は充足されているものと認められる。(平12. 5.15東裁(所)平11-141)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平110028
- 裁決年月日
- 平成12年3月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件申述書は、調査担当者からメモ紙を渡され、この文案どおり書くようにと強制して書かされたものであり、請求人の意思に反して書かされたもので自発的なものではない、また、「申述書」の文言も耳慣れぬもので、当該文言が書かれていたこと自体承服しかねる、さらに、調査担当職員から罪人扱いの言動があった旨主張する。一般的に、調査の担当職員から、納税者の口頭の説明内容等について、文書による提出要請があった場合、納税者が文書の提出に同意したとしてもどのように書くのか分からないときは、納税者は、文書の記載方法等について調査の担当職員に質問し、同職員が指導することもあると認められ、このようなことは、ごく自然な状況と考えられる。これを本件についてみると、①T実査官が請求人に対し、売上除外についての申し立ての内容を文書にして提出するよう求めたところ、請求人は了承し、請求人がどのように書いたらいいか分からない旨申し出たこと、②請求人の申出に対しては、M実査官が指導に当たり、同実査官は、請求人の売上除外についての説明内容を例文にし、当該例文を読んで、内容に間違いがあれば訂正してもよい旨伝えた上で、請求人に例文を渡したこと及び③M実査官の指導の状況は近くにいた他の調査担当職員も確認していることが認められる。このような状況からすると、本件申述書は、M実査官の指導に基づいて提出されたものではあるが、内容の間違いがあれば、請求人は、その場で訂正できた状況にあると考えられ、しかも、本件申述書の本文中における文言は、請求人自身が理解できると認められるものであることから同実査官に強制して書かされたものでないと認められる。なお、標題の「申述書」については、M実査官は、「もうしのべしょ」と読んで説明しており、一般的に理解できない言葉とは認められないこと、しかも、本文において、請求人の不知等の文言もないことから、標題部分の文言をもって、強制して書かされたものであるとみることは相当でない。また、請求人は、少なくとも、平成2年以降、売上げを除外していることが客観的に認められることから、T実査官の「請求人が申し立てた内容を例文にした」旨の答述は、このことからも信用できる。さらに、請求人の調査担当職員が罪人扱いの言動があった旨の主張については、その事実を確認することができないが、本件調査は、請求人の同意の下に行われ、全体を通じて所法第234条に基づき適法に行われていることが認められる。(平12. 3.30福裁(所・諸)平11-28)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平110020
- 裁決年月日
- 平成12年3月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件調査が調査担当職員から前理事長以外の前理事・現理事には知らされずに行われ、また、調査内容及び結果を明らかにしないで本件納税告知処分が行われたのは不当・違法である旨主張する。しかしながら、本件調査は請求人の代表者である前理事長等を通じて行われ、また、調査内容及び結果等については現理事長等に対して説明していることが認められるので、請求人の主張には理由がない。なお、所得税法上、調査内容及び調査結果を明らかにしなければならない旨を定めた規定はないことからしても本件納税告知処分に不当又は違法はない。(平12. 3.27仙裁(所・諸)平11-20)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110079
- 裁決年月日
- 平成12年3月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正通知書の理由付記において、本件更正処分の根拠となる法令条文の見出しの表示に不備があるのは、原処分の重大、かつ、明白な瑕疵に当たる旨主張するが、更正通知書への理由付記の趣旨は、課税庁の判断の慎重、合理性を担保してその恣意性を抑制するとともに、処分の理由を納税者に知らせて、不服申立てに便宜を与えるものであるから、理由付記が適切であるか否かは、記載された理由全体をみて判断すべきであり、個々の表示誤りのみによって判断すべきではないところ、本件更正通知書の理由付記は、原処分庁がどのような理由で課税処分したかについて具体的に記載されており、同通知書に付記された法令条文の見出しの表示不備をもって本件更正処分の重大、かつ、明白な瑕疵とは認められない。(平12. 3. 7大裁(所)平11-79)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平110027
- 裁決年月日
- 平成11年10月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502072
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/2修正申告の強要
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員は請求人に対して修正申告をするよう強要し、殊に「修正申告に応じなければ、もっといろいろなところを調べる」などとの調査担当職員の言辞は、行政指導の相手方が行政指導に従わなかったことを理由として不利益な取扱いをしてはならないとした行政手続法第32条第2項に違反するから、本件調査の手続には行政手続法違反の違法も存すると主張するが、調査担当職員は、租税法規上の諸手続を説明したにとどまり、修正申告書の提出を強要したものということはできず、また、行政手続法第32条第2項は「行政指導に携わる者は、その相手方が行政指導に従わなかったことを理由として、不利益な取扱いをしてはならない。」と規定しているところ、そもそも、請求人は原処分庁の修正申告のしょうように従って修正申告書を提出したのであるから、請求人の同法条違反の主張は、その前提を欠く。(平11.10.29名裁(所・諸)平11-27)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110026
- 裁決年月日
- 平成11年10月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502990
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/15その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①原処分庁の行った更正処分の手続等には違法があり、また、②更正処分に係る推計方法を正当とする計数的根拠が明らかでないからその推計方法には合理性がない旨主張する。しかしながら、①本件調査は適法に行われていることが認められ、また、②異議決定を経た後の原処分においては、請求人が本件調査の際には提示しなかった帳簿書類等についても異議調査の際に提示していることから、実額計算の方法により事業所得の金額を算定していることが認められる。したがって、これらの点に関する請求人の主張には理由がない。(平11.10.26東裁(所)平 11-26)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平110005
- 裁決年月日
- 平成11年8月23日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502072
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/2修正申告の強要
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件調査手続において原処分庁の調査担当職員が調査内容を明らかにしないままに修正申告を強要したので、原処分は違法である旨主張する。しかしながら、具体的な調査内容を明らかにした上で修正申告のしょうようをすべきことを定めた法律上の規定はなく、具体的な調査内容を明らかにせずに修正申告のしょうようをしたとしても更正処分が違法となるものではない。また、調査担当職員が本件調査手続において修正申告のしょうようを強要した事実は認められず、したがって、請求人の主張には理由がない。(平11. 8.23札裁(所)平11-5)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平100036
- 裁決年月日
- 平成11年6月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、処分理由の推測が困難な所得に係る更正処分の通知書には、その理由を附記すべき旨主張するが、更正処分に当たって、その更正通知書に更正の理由を附記しなければならないのは、所法第155条第2項の規定により、青色申告書に係る年分の不動産所得、事業所得及び山林所得の金額を更正する場合に限られており、請求人の提出した所得税の確定申告書は、青色申告の承認を受けた申告書ではないから、更正の理由が附記されていないとしても違法ということはできない。(平11. 6.30福裁(所)平10-36)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平100105
- 裁決年月日
- 平成11年6月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502060
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/6取引先等に対する調査
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁が、請求人、請求人の長男及び三女の承諾を得ずに、元従業員、長男及び三女の勤務先に対する調査を行い、それらの者に請求人の税務処理に対しての不信感を抱かせ、また、長男及び三女の勤務先での信用を失墜させたことは違法である旨主張するが、納税者の関係先等に対する調査は、納税者本人に対する調査と同様に、適正な租税負担を実現するために必要な資料を収集することを目的に行われるものであって、これを行うかどうかは、調査権限を有する税務職員の合理的な判断にゆだねられていると解するのが相当であるから、関係先等に対する調査は当該税務職員の合理的な判断に基づいて行われていれば足り、その調査の実施に当たり、納税者らの承諾を得る必要はない。(平11. 6.30名裁(所)平10-105)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100209
- 裁決年月日
- 平成11年6月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502110
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/11信義則違反
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 税理士業を営む請求人は、顧問先に係る保証債務の履行に伴い生じた損失が、前回の調査等において必要経費に算入されない旨の説明又は指導をせずになされた更正処分は信義則に反する旨主張する。 しかしながら、前回の調査でAに対する貸付金の貸倒損失及び保証債務の履行に伴う損失を事業所得の金額の計算上必要経費に算入できないとして是正していないが、このことをもって、原処分庁が請求人に対し、当該損失が事業所得の金額の計算上必要経費に算入できるとの公的見解を表示したとはいえない。また、前回の調査担当職員が、請求人が行った金銭の貸付や債務保証をすることが税理士としての事業の遂行上通常必要なものであるとの見解又はこれらに係る損失が事業所得の金額の計算上必要経費に該当するとの見解を表明したという事実は認められず、加えて請求人が確定申告の際に前回の調査担当職員に相談した際においても、前回の調査担当職員が保証債務の履行に伴う損失を事業所得の金額の計算上必要経費に算入できると回答したとする証拠も認められない。 また、仮に、前回の調査や確定申告の際の税務相談において、前回の調査担当職員が当該損失を事業所得の金額の計算上必要経費に算入できるとする見解を示していたとしても、当該損失は事業所得の金額の計算上必要経費に算入できないのであるから、その見解に反する更正処分がなされたことにより、請求人が他の納税者に比し経済的不利益を被ったということはできないから、信義則を適用すべき特別な事情があるとは認められない。(平11.6.30東裁(所)平10-209)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平100033
- 裁決年月日
- 平成11年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №57・138ページ
要旨
○ 請求人は、原処分庁が審査請求段階において、更正通知書に記載されていない条文を引用して本件更正処分が適法である旨主張することは、本件更正処分の理由附記の不備を自認することになり、同更正処分は無効である旨主張するが、更正の理由附記は、青色申告制度の趣旨にかんがみ、原処分庁の判断の慎重、合理性を担保して、そのし意を抑制するとともに、更正の理由を納税者に知らせて、不服申立ての便宜を図ることを目的としたものと解されるところ、本件更正通知書に係る更正の理由附記は、必要経費の認否について、その理由を具体的に記載していることが認められ、不備とは認められず、本件更正通知書に係る理由附記に関係する条文をすべて明示していないからといって違法となるものではない。(平11. 6.28福裁(所)平10-33)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平100022
- 裁決年月日
- 平成11年3月31日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 青色申告承認取消処分が取り消されることに伴い、各年分の所得税の更正通知書には更正の理由附記がされていることを要するが、本件各更正通知書には、いずれも理由が附記されていないことから、各年分の所得税更正処分は、所法第155条第2項に規定する要件を欠く違法な処分であり、その全部を取り消すべきである。(平11. 3.31福裁(所)平10-22)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平100015
- 裁決年月日
- 平成11年2月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502130
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/13調査手続について一括判断した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.57・239ページ
要旨
○ 請求人は、(1)本件譲渡資産の全部について、措法第31条の3及び同法第35条の規定による課税の特例を適用するとした所得税の確定申告書を提出する際に、原処分庁の統括官から、事前に調査しているので、資産の一部は居住用とは認められない旨の指摘を受けたことから、所得税の確定申告書を再作成して提出したが、原処分庁の統括官の指摘の内容は事前調査に該当し、違法であること、(2)本件調査に基づく修正申告書を提出したのは、調査担当職員の強要等によるもので、このことは、質問検査権の範囲を逸脱した違法な調査に基づいたもので無効であること、また、(3)調査担当職員が当初の調査額より税金を安くしたので修正申告をした方が得ですよと言ったことは行政手続法に反する旨主張する。しかしながら、(1)確定申告書提出前の指導は、適用法令等の説明及び適正申告を促すための指導と認められ、納税者に対する強制力はなく、サービスの一環として行われたものであることから、事前調査には当たらないと認められること、(2)調査担当職員は、修正申告のしょうように当たって、税法及び通達で解釈した検討結果を説明したものであり、請求人は、調査担当職員の調査結果を納得した上で修正申告書に署名及び押印したものと認められることから、違法な調査とは認められないこと、(3)調査担当職員が当初の調査額より税金を安くしたので修正申告をした方が得である旨を発言した事実は認められず、行政手続法に反したとは認められないことから、原処分庁の調査手統に違法は認められない。(平11.2.25仙裁(所)平10-15)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平100039
- 裁決年月日
- 平成10年11月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所法第155条第2項の規定を白色申告書に係る更正に対しても類推適用し、当該申告書に係る更正通知書に更正の理由を附記すべきである旨主張するが、同項の趣旨は、納税者の申告した所得金額の計算が法定の青色申告の帳薄による正当な記帳に基づくものであるときは、その帳薄の記帳を無視して更正することができない旨を納税者に保障したものであり、原処分庁が当該申告書に係る更正通知書に更正の理由を附記しなかったとしても違法ではない。(平10.11.26関裁(所)平10-39)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100031
- 裁決年月日
- 平成10年11月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件取引は同人の事業所得を構成するものであるので、本件更正通知書に所法第155条第2項に規定する更正の理由附記が必要である旨主張するが、本件更正処分は雑所得の金額の計算に誤りがあったことのみに基因して行われたものであるから、本件更正通知書にその更正の理由が附記されていなくても違法ではない。(平10.11.10大裁(所)平10-31)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平100018
- 裁決年月日
- 平成10年10月30日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、各年分の所得税の更正通知書に附記した理由の記載は、請求人が不服申立てを行うのに必要な程度に具体的にしているから十分なものといえる旨主張する。しかしながら、原処分庁記載の理由では、何ゆえに原処分庁が本件給料の一部及び本件賞与の必要経費算入を否認したのかについてその具体的根拠を全く知ることができない上、原処分庁がそのような認定をした資料の摘示もないのであるから、更正の理由附記の制度、目的に照らし、理由附記としては不十分なものである。(平10.10.30広裁(所・諸)平10-18)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100012
- 裁決年月日
- 平成10年7月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502050
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/5第三者の立会い
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が請求人の依頼した第三者の立会いを認めなかったことは違法である旨主張する。しかしながら、質問検査権に基づく税務調査に際し、第三者の立会いを認めなければならない旨を定めた法令上の規定はなく、第三者を立ち会わせるか否かについては、調査権限を有する税務職員の合理的な判断にゆだねられていると解するのが相当であるところ、調査担当職員は、本件調査に際し、請求人及び取引先等の営業に関する事項の秘密を守るためなどの配慮から法令上守秘義務を負わない第三者の立会いを認めなかったものであり、この判断は合理的なものと認められるから、調査担当職員が請求人の依頼した第三者の立会いを認めないで本件調査を行ったことに違法はない。(平10. 7.10東裁(所)平10-12)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平100001
- 裁決年月日
- 平成10年7月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正処分に係る更正通知書に更正の根拠が明確にされていないことから、当該更正処分は無効である旨主張するが、請求人の提出した確定申告書は青色申告書ではなく、青色申告書以外の申告書の更正にあっては理由附記が必要とされないことは法文解釈からも明らかであることから、更正通知書に理由附記がないことをもって更正処分が違法とはいない。(平10. 7. 9仙裁(所)平10- 1)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平100002
- 裁決年月日
- 平成10年7月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502010
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/1事前通知
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 所法第234条に規定する質問検査権に基づいて行う税務調査において、事前通知自体は法律上の要件とされているものではなく、税務調査における質問検査権の行使の時期、範井、程度、方法及び手段等については、これを行使する税務職員の合理的な判断にゆだねられていると解するのが相当であるところ、本件調査において、調査担当職員が事前通知をしなかったことに、格別これを不相当とするような事由は認められず、質問検査権の行使の時期等についての調査担当職員の判断は合理的に行われていると認められるから、調査担当職員が請求人に対して事前通知をしないで調査を行っても、これを違法ということはできない。(平10. 7. 9仙裁(所)平10- 2)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平100002
- 裁決年月日
- 平成10年7月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502020
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/2調査理由の開示
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 税務職員が調査に際し、納税者に対して調査の理由を具体的に開示することは法律上の要件とされておらず、また、質問検査権に基づいて行う税務調査は、適正な租税負担の実現のために行うものであるから、申告がない場合又は過少申告の疑いが存する場合だけでなく、その疑いが明らかでない場合でも、申告の真実性、正確性を確認するために行い得ると解するのが相当であるところ、本件調査において、調査担当職員は、所得金額の確認のための調査である旨を請求人に告げている事実が認められるから、それ以上の具体的な調査理由の開示がなかったことをもって、本件調査が違法となるものではない。(平10. 7. 9仙裁(所)平10- 2)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平100002
- 裁決年月日
- 平成10年7月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502120
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/12異議審理手続
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、異議審理庁に対し、更正処分の理由の開示を求めたにもかかわらず、異議審理庁が理由を開示しなかったことは、違法である旨主張する。しかしながら、審査請求において主張し違法は、異議決定を経た後の原処分に限られるのであり、異議審理手続きの不当又は違法を理由として原処分の取消しを求めることはできないから、請求人の主張には理由がない。(平10. 7. 9仙裁(所)平10- 2)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平100002
- 裁決年月日
- 平成10年7月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502060
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/6取引先等に対する調査
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 所得税の調査に当たり、取引先等に対する調査を行うか否かは、納税者の事業内容、申告内容、調査に対する協力度等、その納税者の個別事情からみて、調査権限を有する税務職員の合理的な判断にゆだねられていると解するのが相当であり、本件調査における取引先等に対する調査は、調査担当職員の合理的な判断に基づいて行われていることが認められるから違法ではない。(平10. 7. 9仙裁(所)平10- 2)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平090031
- 裁決年月日
- 平成10年6月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502120
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/12異議審理手続
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No55・175ページ
要旨
○ 請求人は、異議審理庁が本件異議決定書に記載した理由は、維持される処分を正当とする理由になっておらず、また、異議申立理由にも対応していないから、通則法第84条第5項の規定及び不服審査基本通達84−17の定めに違反する旨主張するが、異議審理庁は、本件異議決定書に維持される処分を正当とする理由を記載していることが認められ、また、審査請求においては、異議審理手続の違法を理由として、原処分の取消しを求めることはできない。(平10. 6.23福裁(所)平 9-31)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090158
- 裁決年月日
- 平成10年4月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 医療保健業(病院)を営む請求人は、更正通知書には類似建物の賃貸事例の平均賃料がなぜ正当なのか、その合理性を推測させる理由の記載がなく、理由附記に著しい不備がある旨主張するが、理由附記の程度としては、納税者の申告のいかなる点にどのような誤りがあり、また、更正された数値がどのようにして算出されたものであるかが理解できる程度であれば足りるものであり、それ以上に事実関係の細部にわたり、法的評価及び判断の根拠となった事実関係までも記載することは要しない。(平10. 4.24東裁(所)平 9-158)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平090021
- 裁決年月日
- 平成10年3月17日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 202502130
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/13調査手続について一括判断した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が調査内容を説明しないまま、本件更正処分をしたことは違法である旨主張するが、納税者に対して調査内容を明らかにしなければならない旨を定めた法令上の規定はないから、調査担当職員が請求人に対し本件更正処分に係る調査内容を説明しなかったとしても違法ではないところ、調査担当職員は、自宅兼事務所において請求人に対し調査内容を説明していることが認められるから、請求人の主張には理由がない。(平10. 3.17福裁(所・諸)平 9-21)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平090010
- 裁決年月日
- 平成9年11月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202501033
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/1質問検査権/3質問検査の対象者/3事業専従者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当者が事業主でもない請求人の妻に対し質問検査権を行使したことは所法第234条の規定に違反しており、違反した質問検査権の行使に基づく答弁に基づいて青色申告承認の取消処分及び更正処分の理由としたことは、違法・不当である旨主張する。しかしながら、請求人は記帳事務を始め経理全般の事務及び調査に対する対応等について請求人の妻に一任していることが認められ、質問検査権の行使の相手方は納税者本人のみではなく、その業務に従事する家族も包含すると解されていることから、質問検査権の行使に違法性はなく、請求人の主張は採用できない。(平 9.11.13福裁(所)平 9-10)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平090001
- 裁決年月日
- 平成9年7月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 所得税法上、更正の理由を附記しなければならないのは、青色申告書に係る所得金額等の更正に限られるのであって、青色申告書以外の申告書に係る更正については、その更正通知書に更正の理由を附記すべき旨を定めた法令の規定はなく、請求人が提出した申告書は、青色申告の承認を受けていない申告書であるから、その理由が附記されていなくても、更正が違法となるものではない。(平 9. 7. 1関裁(所)平 9-1)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平080083
- 裁決年月日
- 平成9年6月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502071
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/1調査担当者の言動
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が、確定申告について、「すべてが不実記載である」とか「これは明らかに脱税行為だ」との、また、必要経費の項目について、「会社に問い合せてやるので、そうすれば会社には居られなくなるから」とかの、公務員にあるまじき暴言をはいた旨主張する。しかしながら、当審判所の調査によるとそのような事実は認められないことから、請求人の主張には理由がない。(平 9. 6.25名裁(所)平 8-83)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平080083
- 裁決年月日
- 平成9年6月25日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502110
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/11信義則違反
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税務相談室の職員が「多分このままで良いと思うから提出してみたら」と返事をしたのであるから、原処分は違法、不当である旨主張する。しかしながら、(1)税務相談室で行う納税相談は確定申告書の記載と作成手順について指導を行う、いわば一種の行政サービスにとどまるものであり、その申告内容まで保証するものではないこと、(2)申告納税制度の下では、税法に適合した納税義務の実現は、原則として納税者自らの判断と責任の下に行われるべきものであり、行政指導の有無又はその適否がその者の納税義務に影響を及ぼすものではなく、確定申告書は請求人の判断と責任において提出されたものにほかならないことから、請求人の主張には理由がない。(平 9. 6.25名裁(所)平 8-83)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平080022
- 裁決年月日
- 平成9年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502080
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/8進行年分の調査
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が、請求人の取引先の調査において、本件更生処分に係る年分以外の年分について調査を行ったのは違法・不当である旨主張する。しかしながら、取引先等に対する調査は、税務職員の質問検査権に基づいて、適正な租税負担を実現するために必要な資料を的確に収集することを目的に行われるものであり、調査の範囲、程度等については、これを行使する税務職員の合理的な判断にゆだねられており、また当審判所の調査によれば、調査担当職員が請求人の取引先の調査において、調査年分以外の年分の調査を行ったのは、当該職員が調査の必要があると判断したためであり、質問検査権の適正な行使であることが認められるから、違法・不当ということはできない。(平9.6.20福裁(所)平8−22)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平080093
- 裁決年月日
- 平成9年6月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人には、白色申告書に係る更正通知書に更正の理由を附記しなければならない旨を定めた法令の規定がないとしても、納税者にとって不利益な処分をするに当たっては、その理由を附記するのが当然であるから、更正通知書に理由を附記しなかったことは違法である旨主張する。しかしながら、原処分に係る更正通知書には、更正前及び更正後のそれぞれの所得税額の算出過程が記載されており、請求人の申告のいかなる点に対する更正処分であるかが判明すること並びに請求人が原処分庁に提出した所得税の確定申告書に添付された書類には、軍事費相当額及び住宅金融専門会社処理負担額を支払わない理由が記載されており、請求人はこれらを所得税額から控除できないことを承知の上で申告したと推認できることから、請求人は、原処分の理由を容易に知り得べき状況にあったとみるのが相当であるから、請求人の主張には理由がない。(平 9. 6.19関裁(所)平 8-93)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平080024
- 裁決年月日
- 平成9年6月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502079
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/5その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更正処分は、通常なされるべき修正申告のしょうようがなされることなく、それゆえ、事実の調査及び検討が不十分なまま手続的に違法になされたものである旨主張するが、更正処分に当たり修正申告書のしょうようを前置すべきこと、また、具体的な調査内容を説明した上で修正申告のしょうようをすべきことを定めた法律上の規定はないから、請求人の主張には理由がない。(平9.6.5札裁(所)平8-24)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平080035
- 裁決年月日
- 平成9年5月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、一般的権利の侵害にわたる処分には理由が附記されるべきであり、また所法第155条は青色申告者に対する規定であり、同条には白色申告書に係る更正の場合に理由の附記が不必要であると規定されていないから、本件更生処分は理由附記を欠く瑕疵ある処分であり、また、納付期限欄の抹消、同通知書の別表の記載内容に金額及び文言の欠落等の誤りが見られるから違法である旨主張する。しかしながら、白色申告書に係る更生通知書にその理由の記載がなくても違法といえないことは法文上も明らかであり、請求人の解釈は明らかに法解釈を誤った独自の見解であり、また、更生通知書には、請求人の主張するとおり金額等の欠落は認められるとしても、その計算に誤りはなく、納付すべき金額も十分了知できる状況にあったことが認められることから、その程度の瑕疵をもって更生通知書の無効まで論ずることはできない。(平9.5.13仙裁(所・諸)平8-35)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平080033
- 裁決年月日
- 平成9年4月22日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、更生処分が原処分庁のずさんな調査に基づいてなされ、しかも、その理由附記に不備があるから無効である旨主張するが、本件更生処分は、質問検査権が適正に行使された上で行われたと認められ、理由附記については、更生通知書に、いかなる理由で更正することとした点と、その更正する金額が明示されており、請求人に対し、その争点及び争点額が明確に通知されていると認められることから、請求人の主張には理由がない。(平9.4.22仙裁(所)平8-33)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080111
- 裁決年月日
- 平成9年3月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502130
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/13調査手続について一括判断した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No53・1ページ
要旨
○ 請求人は、調査担当職員が調査に当たって何ら説明をせず、また、弁明の機会すら与えず、一方的に原処分を行ったものであるから、調査は違法であり、その違法な調査に基づく原処分は違法である旨主張する。しかしながら、所得税の調査に当たり、納税者に対して事前の通知をすること、具体的な調査理由を開示すること又は調査過程や調査結果を説明の上請求人に弁明の機会を与えることを定めた法令の規定はないから、調査担当職員が、これらのことをしなかったとしても、そのことにより、調査が違法となるものではない。もとより、課税処分は、課税標準の存在を根拠としてされるものであって、その適否は原則として客観的な課税要件の存否によって決っせられるべきものであるから、調査の手続に何らかの違法、不当があったとしても、それが、公序良俗に違反する方法で課税処分の基礎となる資料を収集したなどの重大なものでない限り、課税処分の取消しの理由とはならないものと解される。原処分における調査担当職員による質問検査の過程に、原処分の取消理由となるような違法があったとはいえないから請求人の主張は採用できない。(平 9. 3.31大裁(所)平 8-111)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平080072
- 裁決年月日
- 平成9年3月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502071
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/1調査担当者の言動
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 所得税等の調査に当たり、その方法等については、権限ある税務職員の合理的な裁量にゆだねられていると解されているところ、当審判所の調査によれば、調査担当職員が請求人をだますなどして書面を作成させた事実は認められず、本件念書は請求人から任意に提出されたものと認められるから、調査手続に違法性は認められない。(平 9. 3.26関裁 (所・諸) 平 8-72)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080089
- 裁決年月日
- 平成9年3月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分通知書には根拠条文の記載がなく、また、造成費相当額の算出根拠の明示もないため更生処分に係る理由の記載としては不十分であるため、原処分は違法、不当である旨主張するが、青色申告書を提出した者に対する更正処分であっても、青色申告の承認があった所得以外の所得につき更正をする場合には、更正の理由附記を要しないものと解するのが相当であるから、更生処分のうち青色申告の承認を受けた所得以外の所得である譲渡所得に係る更正の部分について、更生通知書にその更正の理由を附記しなくても違法ではない。(平 9. 3.24大裁(所)平 8-89)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080045
- 裁決年月日
- 平成8年12月20日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502120
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/12異議審理手続
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、異議決定書には異議審理庁の判断及び処分の正当性が記載されておらず、異議決定に理由附記のない瑕疵があるから、その他のことを判断するまでもなく、原処分は無効又は取り消されるべきである旨主張する。しかしながら、異議決定書には、納税者の申告に係るいかなる事項について、どのような誤りがあり、それをどのように訂正し、また、その訂正した数額をどのように算出したかを理解できる程度に記載されているので、請求人は、原処分の理由を知ることができるものと認められるから、理由附記制度の趣旨、目的に照らし欠けるところはないと認められる。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平8.12.20大裁 (所) 平8-45)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平080040
- 裁決年月日
- 平成8年12月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202502072
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/2修正申告の強要
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、偽りその他不正の行為をした事実はないから、原処分庁は7年間分もの更正処分を行うことができないにもかかわらず、7年間分もの修正申告書を提出したのは、原処分庁の強要があったからであり、当該行為は違法である旨主張するが、請求人は、当該期間の確定申告に当たり、売上金額を圧縮して、ことさら過少にした確定申告書を原処分庁に提出しており、当該行為は、偽りその他不正の行為に該当すると認めるのが相当である。したがって、原処分庁が請求人に偽りその他不正の行為があるとし、7年間分の修正申告をしょうようしたことは違法ではない。また、修正申告書の提出を強要した事実を認めるに足りる証拠はないので、請求人の主張は採用できない。(平 8.12.18大裁 (所・諸) 平 8-40)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平080015
- 裁決年月日
- 平成8年9月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502072
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/7調査権の濫用/2修正申告の強要
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 修正申告書は、請求人が、調査担当者の違法な調査により客観的に存在しない各年分の事業所得の金額を認めるよう脅迫的強要を受けて錯誤により提出したものであるから、本来違法、無効な修正申告である旨主張するが、修正申告のしょうようは、調査担当者の意見の表明にすぎず、何ら拘束力はなく、また、請求人が修正申告のしょうように応じなかったとしても、原処分庁としては更生処分をする権限を有しているのであるから、調査担当者が、請求人に対して脅迫的強要をしてまで修正申告に応じるよう求める必要もなく、また、請求人は、修正申告書の内容について十分に検討、吟味して一応納得した上で提出したものと認められるから、調査担当者の修正申告書の提出のしょうようが脅迫的強要に当たるとする事実は認められない。(平8.9.30広裁(所・諸)平8−15)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080026
- 裁決年月日
- 平成8年7月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502130
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/13調査手続について一括判断した事例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No52・41ページ
要旨
○ 請求人は、(1)青色申告者に対して帳簿調査をしないで行われた更正は違法である旨、(2)更正の理由附記に不備がある旨、(3)原処分庁の修正申告のしょうよう等は行政手続法に違背している旨主張する。しかしながら、(1)原処分庁は、青色申告決算書等の記載事項によって請求人の建物の貸付けは事業と称するに至る程度のものとは認められず、不動産所得の金額の計算に誤りがあることが明らかであると判断したことが認められ、この判断は相当と認められるから、原処分庁が帳簿調査をしないで更正しても違法ではないこと、(2)附記理由の記載内容は、更生処分の対象となった事実及びそれに対する法的評価について、明確に判別することができる程度のものといえること、(3)行政手続法に違背している事実は認められないことから更正の手続にも違法はない。(平8.7.31東裁(所)平8-26)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平080004
- 裁決年月日
- 平成8年7月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502010
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/1事前通知
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 所得税の調査に当たり、請求人に対して事前通知をしなければならない旨を定めた法令の規定はないから、原処分庁が、事前通知を行わず調査しても違法ではない。(平8.7.4広裁(所)平8−4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080002
- 裁決年月日
- 平成8年7月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202502040
- 争点
- 25質問検査権、調査手続/2調査手続/4更正の理由付記
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 所得税法上、更正の理由を附記しなければならないのは、青色申告書に係る所得金額等の更正に限られるのであって、青色申告書以外の申告書に係る更正については、その更生通知書に更正の理由を附記すべき旨を定めた法令の規定はなく、請求人が提出した申告書は、青色申告の承認を受けていない申告であるから、その理由が附記されていなくても、更正が違法となるものではない。(平8.7.1東裁(所)平8−2)
【 税務法規集に掲載する法令等の情報に関する注意事項 】
- 本サービスは、デジタル庁が管理するe-Gov法令検索のデータ、国税庁がホームページを通じて提供する通達等の情報および国税不服審判所の公表裁決事例・裁決要旨を利用しています。
- 法律の専門家が分類・整理した情報を元に、プログラムで自動的に法令等を解析し、関連する情報を統合的に閲覧できるように再編集していますが法令等の内容については、明白な誤りや文字種の統一などの形式的な点を除き、変更しておりません。
- 各法令等の施行日等の情報は法令等の名称の横にある マークのボタンからご覧いただけます。また、当該法令の元データにもその情報表示部分からアクセスすることができます。
- 本サービスの提供者は、デジタル庁および国税庁とは関係がなく、またこれらの機関を代表するものでもありません。
- 本サービスの提供者は、表示される情報に誤りがないように努めていますが、利用者による本サービスの利用に関する結果に対して一切の責任を負いません。