裁決要旨 3譲渡損失
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240005ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成24年7月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201701030
- 争点
- 17損益通算、純損失の繰越控除等/1損益通算/3譲渡損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡したゴルフ会員権は、ゴルフ場経営会社、同社に対する債権者及びゴルフ場運営会社による訴訟上の和解により、これらの者からゴルフ場施設を優先的に利用できる権利(プレー権)を保証された預託金会員制ゴルフ会員権であり、従前から有していたプレー権が存するものであるから、当該ゴルフ会員権の譲渡は譲渡所得の基因となる「資産の譲渡」に該当し、当該譲渡による損失は他の所得と損益通算できる旨主張する。しかしながら、当該ゴルフ場経営会社と当該ゴルフ場運営会社との間の運営受委託契約が合意解約され終了し、当該訴訟上の和解に係る代物弁済契約の効力の発生により、ゴルフ場の土地建物の所有権がゴルフ場経営会社に対する債権者へ移転したと認められ、その結果、ゴルフ場経営会社はゴルフ場の経営に必要不可欠な施設を喪失したものと認められる。そうすると、ゴルフ場経営会社は、遅くともこの時点において、ゴルフクラブの会員に対してゴルフ場施設を優先的に利用させる義務を履行することが社会通念上不能になったものと認められ、プレー権は、ゴルフ場経営会社に対する履行不能に基づく損害賠償請求権に転化したとみるのが相当である。したがって、請求人が当該ゴルフ会員権を譲渡した時点においては、当該ゴルフ会員権は①プレー権、②預託金返還請求権及び③年会費支払義務からなる契約上の地位から、会員のゴルフ場経営会社に対する、①プレー権から転化した損害賠償請求権及び②預託金返還請求権より構成される権利、すなわち金銭債権のみから構成される権利に転化したものと認められ、取得の時点と譲渡の時点とで資産の同質性が維持されていたとみることはできず、結局、当該ゴルフ会員権の譲渡は譲渡所得の基因となる「資産の譲渡」には該当しないから、当該譲渡により生じた損失を他の所得と損益通算することはできないというべきである。(平24. 7. 2 東裁(所)平24-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210092
- 裁決年月日
- 平成22年1月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201701030
- 争点
- 17損益通算、純損失の繰越控除等/1損益通算/3譲渡損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①租税特別措置法第31条の損益通算不可の規定は、居住用の建物は減価償却できないため、その譲渡による損失を他の所得と損益通算できないようにするために定められたものであり、居住用の資産に限定した規定と解釈することができるから、事業用の資産の譲渡である本件譲渡には適用されないし、また、②通常、法律が改正された場合、国民に損害を与えないよう猶予又は緩和規定によって改正前の利益が保証されるから、同条の平成16年改正規定は、改正法が施行された日以降に個人が不動産を取得し、その後売却した場合に適用されるべきであり、改正法の施行以前から所有している不動産の譲渡である本件譲渡には適用されない旨主張する。しかしながら、租税特別措置法第31条には事業用の資産を除外する旨明定されておらず、同条は、居住用資産と事業用資産とを区別しておらず、他に事業用資産について適用されない旨の規定もないから、本件譲渡についても同条は適用されると解すべきである。また、所得税法等の一部を改正する法律附則第27条は、改正後の租税特別措置法第31条の規定は、個人が平成16年1月1日以後に行う土地等又は建物等の譲渡について適用する旨規定し、同日以後に取得した不動産に限って適用する旨の規定はないから、同日以前に取得していた不動産の譲渡に適用されることは明らかである。(平22. 1.12 東裁(所)平21-92)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平200011
- 裁決年月日
- 平成21年5月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201701030
- 争点
- 17損益通算、純損失の繰越控除等/1損益通算/3譲渡損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法(以下「措置法」という。)第31条は高額所得者の土地等の譲渡に係る超過累進税率の負担軽減を目的としたものであるから、土地及び建物の譲渡によって損失が生じている本件譲渡については、所得税法第33条の総合課税を選択することができ、当該損失の金額は、所得税法第69条の規定により他の各種所得の金額との損益通算が可能である旨主張する。しかしながら、本件譲渡資産は、譲渡のあった年の1月1日においていずれも所有期間が5年を超える土地及び建物であることから、措置法第31条の分離課税の長期譲渡所得の課税の特例が適用されることは明らかであり、また、措置法第31条第1項後段及び第3項第2号の規定により、分離課税の長期譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額はなかったものとみなされることから、本件譲渡に係る損失の金額は、他の各種所得の金額から控除することはできないこととなる。したがって、当該譲渡損失について損益通算ができないとした原処分は相当である。(平21. 5.13 沖裁(所)平20-11)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180031
- 裁決年月日
- 平成18年11月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201701030
- 争点
- 17損益通算、純損失の繰越控除等/1損益通算/3譲渡損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、預託金会員制のゴルフ会員権である本件会員権を譲渡した時点においても優先的施設利用権は消滅しておらず、本件会員権の譲渡は損益通算の対象となる譲渡所得の基因となる資産の譲渡に該当するから、その譲渡による損失の金額は、他の所得金額と損益通算を認めるべきである旨主張する。 しかしながら、本件会員権に係るゴルフ場施設が競売により第三者の所有となり、その第三者は優先的施設利用権等を引き継いでおらず、また、本件ゴルフ場運営会社が解散したことにより、会員に優先的施設利用権を行使させるという本来の活動を停止したことが認められることからすれば、本件ゴルフ場を利用させる義務を履行することは不可能であり、本件会員権に係る優先的施設利用権は消滅したものと認められる。 したがって、請求人が有する本件会員権の実質は、ゴルフ場経営者に対する預託金返還請求権のみで、金銭債権にすぎないから、本件会員権の譲渡は金銭債権の譲渡と認められ、取得時の権利と譲渡時の権利との間に同質性がないから、所得税法第33条第1項に規定する譲渡所得の基因となる資産の譲渡に該当しない。 したがって、本件会員権の譲渡による損失は、譲渡所得の基因となる資産の譲渡による損失とは認められず、本件会員権の譲渡による損失の金額を他の所得金額と損益通算することはできない。(平18.11. 1 大裁(所)平18-31)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180053
- 裁決年月日
- 平成18年9月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201701030
- 争点
- 17損益通算、純損失の繰越控除等/1損益通算/3譲渡損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が、本件土地を平成16年1月に譲渡し、長期譲渡所得の金額の計算上損失が生じたとして、他の各種所得の金額から控除すべく更正の請求をしたところ、原処分庁は更正をすべき理由がない旨の通知処分をした。 請求人は、本件土地の譲渡は、改正租税特別措置法の成立前に行われたものであり、土地建物等の譲渡損益通算を禁止する改正租税特別措置法第31条第1項は、事前審議がなく、実務上の周知期間もなく、その適用時期を平成16年1月1日にさかのぼるとする不利益遡及であり、憲法第84条の租税法律主義に反し無効である旨主張して、旧租税特別措置法第31条の規定を適用して損益通算すべきとする。 しかし、国税不服審判所は、原処分庁が行った処分が違法又は不当なものであるか否かを判断する機関であり、その処分の基となった法令自体の適否を判断することはその権限に属さないことであるので、改正租税特別措置法自体が憲法に反するか否かについては審理の限りではない。そして、改正租税特別措置法の規定は、国会で成立・施行された法律により適用されるのであり、平成16年1月1日以後長期譲渡所得がある場合には、改正租税特別措置法第31条の規定が適用されることとなるため、旧租税特別措置法の規定を適用する余地はない。 そうすると、本件土地は、平成16年1月30日に譲渡されたものであるから、改正租税特別措置法第31条第1項が適用され、長期譲渡所得の金額の計算上生じた損失は、生じなかったものとみなされる。 したがって、原処分庁が行った、請求人からの更正の請求に対する更正をすべき理由のない旨の通知処分は適法である。(平18. 9.19 東裁(所)平18-53)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平170007
- 裁決年月日
- 平成17年12月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201701030
- 争点
- 17損益通算、純損失の繰越控除等/1損益通算/3譲渡損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法(以下「措置法」という。)第31条の改正が、平成16年2月に国会に改正案が提出され、同年3月下旬に成立、同年3月31日に公布、同年4月1日に施行されたにもかかわらず、納税者に対して周知期間もなく、平成16年1月1日に遡及して適用することとされているのは、納税者にとって不利益なものであり、平成16年3月に譲渡した本件譲渡資産に係る損失の金額に対して、改正後の措置法第31条を適用して他の所得との損益通算を認めないのは不合理である旨主張する。しかしながら、改正後の規定は、所得税法等の一部を改正する法律(平成16年法律第14号)附則第27条第1項により、個人が平成16年1月1日以後に行う措置法第31条第1項に規定する土地等又は建物等の譲渡について適用することとされているところ、本件譲渡資産の譲渡は、平成16年3月中に行われており、改正後の措置法第31条第1項及び第3項第2号の規定が適用されるから、請求人の主張は採用できない。また、国税不服審判所は、原処分庁が行った処分が違法又は不当なものであるか否かを判断する機関であり、その処分の基となった法令自体の適否又は合理性を判断することはその権限に属さないことであるので、改正法自体の合理性については、当審判所の審理の限りではない。(平17.12.12福裁(所)平17-7)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160077
- 裁決年月日
- 平成17年4月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201701030
- 争点
- 17損益通算、純損失の繰越控除等/1損益通算/3譲渡損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税法第33条第3項はあくまで長期譲渡に係るものに限られる旨主張するが、同項は譲渡所得の計算方法を定めており、短期譲渡所得の基因となる資産の譲渡損又は長期譲渡所得の基因となる資産の譲渡による譲渡損があるときは、その譲渡損はそれぞれ短期保有資産又は長期保有資産の譲渡益から控除するのであって、その年中の譲渡損は長期又は短期の譲渡益間で通算される旨規定していることから、原処分は相当である。(平17.4.15大裁(所)平16-77)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160170ほか 3件
- 裁決年月日
- 平成17年1月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201701030
- 争点
- 17損益通算、純損失の繰越控除等/1損益通算/3譲渡損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①金やプラチナなどの生活に通常必要でない資産に係る譲渡所得の金額についても、他の資産に係る譲渡所得の金額と通算することができる、②株式は、金やプラチナに極めて酷似した資産であり譲渡も偶発的であるということが類似しており、生活に通常必要でない資産であるといえること等から、株式に係る譲渡所得と他の資産に係る譲渡所得との間の通算の規定はないが、立法の精神、条理、社会通念を勘案すれば、株式に係る譲渡所得の金額も他の資産に係る譲渡所得との間で譲渡損益を通算すべきである旨主張する。しかしながら、譲渡所得の金額の計算上、譲渡損益の通算を行うことは、所得税法第33条第3項の規定に基づき許されるのであり、株式等に係る譲渡所得等の金額については、租税特別措置法第37条の10第10項第3号で所得税法第33条第3項を読み替えており、他の資産に係る譲渡所得の金額と通算せず、税額計算する旨を明確に規定していることから、金に係る譲渡所得との譲渡損益の通算はできない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平17.1.7東裁(所)平16-170)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150090
- 裁決年月日
- 平成16年6月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201701030
- 争点
- 17損益通算、純損失の繰越控除等/1損益通算/3譲渡損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.67・412ページ
要旨
○ 請求人は、預託金会員制ゴルフ会員権であるA会員権及びB会員権を、それぞれ各ゴルフ場経営法人に譲渡したと主張するが、①A会員権については、請求人はクラブを退会し、預託金の返還を受けているが、この場合、当該ゴルフ会員権がゴルフ場施設の優先利用権を内在した状態でゴルフ場経営法人に移転するものではなく、当該ゴルフ会員権の所有者自らがゴルフ場施設の優先利用権を消滅させ、預託金という金銭債権の回収を行ったというべきであるから、所得税法第33条第1項に規定する資産の譲渡には該当せず、また、②B会員権については、Bゴルフ場経営法人は会社更生法による更生手続開始決定を受けたため更生債権の届出の催告を行ったが、請求人は更生債権の届出を怠り、その結果、請求人は会員たる地位等を喪失したものであるから、B会員権を譲渡した旨請求人が主張する行為は、B会員権の権利を放棄する意思の下に会員証を返却したものにすぎないため、同条項に規定する資産の譲渡には該当しない。したがって、それぞれのゴルフ会員権で発生した損失の金額を他の所得金額と損益通算することはできない。(平16.6.1大裁(所)平15-90)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150290
- 裁決年月日
- 平成16年5月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201701030
- 争点
- 17損益通算、純損失の繰越控除等/1損益通算/3譲渡損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.67・401ページ
要旨
○ 請求人は、預託金会員制の本件ゴルフ倶楽部は、その経営会社が破産宣告を受けた後も引き続きプレーをすることが可能であり、「プレーをする権利」は破産債権とはならず、本件ゴルフ会員権に係る施設利用権は消滅していないから、本件ゴルフ会員権は譲渡所得の対象となる資産に該当する旨主張する。しかしながら、預託金会員制のゴルフ会員権は、ゴルフ場の優先的施設利用権と預託金返還請求権とが内在しているものであるところ、ゴルフ場を所有又は経営する法人が破産した場合には、これらの権利は、すべて破産債権として金銭債権に変更されることになるから、破産宣告後に譲渡された本件ゴルフ会員権は、譲渡所得の基因となる資産に該当しない。なお、本件ゴルフ倶楽部は破産宣告後も営業を継続しているが、これは破産管財人が資産保全のために行う清算のための手段、手続の過程として会員にプレーを許諾しているもので、本件ゴルフ会員権に係る優先的施設利用権としてのプレーをする権利が存するものとは認められない。(平16.5.17東裁(所)平15-290)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140290
- 裁決年月日
- 平成15年6月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201701030
- 争点
- 17損益通算、純損失の繰越控除等/1損益通算/3譲渡損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件各ゴルフ会員権を譲渡したことにより生じた損失の金額は、譲渡所得の金額の計算上生じた損失として所得税法第69条により損益通算ができる旨、また、当該譲渡として申告した行為は、ゴルフ場運営会社の指導に基づき行ったものであり、正当な経済取引の交渉の結果であり仮装又は隠ぺいに当たらない旨主張する。しかしながら、本件の一連の取引は、本件各ゴルフ会員権の移行手続を奇貨として、所得税の軽減の目的のため本件各計算書により売買取引の外形を仮装したものにすぎず、取引の実態の伴わないものであり、真に売買があったものとは認めることができないことから、所得税法第33条に規定する資産の譲渡には該当せず、本件取引に係る譲渡損失はないこととなる。また、本件各ゴルフ会員権を譲渡したかのごとく仮装して作成された本件各計算書に基づいて、本件各譲渡損失の金額を他の所得と損益通算して所得税の還付を受けている事実など、これらの行為は、国税通則法第68条に規定する仮装又は隠ぺいに該当するものと認められる。したがって、請求人らの主張には理由がない。(平15.06.30.東裁(所)平14-290)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130162
- 裁決年月日
- 平成14年2月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201701030
- 争点
- 17損益通算、純損失の繰越控除等/1損益通算/3譲渡損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、預託金会員制のゴルフ会員権である本件会員権の譲渡は、資産の譲渡に該当し、これにより生じた損失の金額は、他の所得金額と損益通産することができる旨主張するが、請求人がゴルフ会員権を譲渡した時点では、当該ゴルフ倶楽部は、(1)閉鎖されていること、(2)ゴルフ倶楽部を運営する事業会社は、事実上倒産していることなど、ゴルフ会員権に内包されていた施設優先利用権は消滅しており、本件会員権の実質は、金銭債券である預託金返還請求権のみとなっていたものと認められるから、本件会員権の譲渡による損失は、譲渡所得の金額の計算上生じた損失に該当せず、他の所得の金額と損益通算することはできない。(平14. 2.26東裁(所)平13-162)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120162ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成13年5月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201701030
- 争点
- 17損益通算、純損失の繰越控除等/1損益通算/3譲渡損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.61・246ページ
要旨
○ 請求人は、預託金会員制のゴルフ会員権である本件会員権に係る当該施設の優先利用権は消滅しておらず、請求人が譲渡した本件会員権はゴルフ会員権であるから、その譲渡による損失の金額は他の所得金額と損益通算を認めるべきである旨主張する。しかしながら、本件ゴルフ場の敷地及び建物は、競売により第三者の所有となり、かつ、本件ゴルフ場経営会社の本件会員権に係る債権債務が新所有者に引き継がれていないこと等からすると、本件ゴルフ場経営会社が本件ゴルフ場の会員に対して、本件ゴルフ場施設を利用させることができなくなった場合には、当該施設の優先利用権は消滅したものと解される。そうすると、請求人が譲渡した本件会員権の実質は、本件会員権に内包されている本件ゴルフ場施設の優先利用権が消滅した後の金銭債権である預託金返還請求権と認めるのが相当であり、譲渡所得の基因となる資産には該当しないから、本件損失の金額を他の所得金額と損益通算することはできない。(平13.5.24東裁(所)平12−162)裁決事例集NO61・246ページ
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120163
- 裁決年月日
- 平成13年5月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201701030
- 争点
- 17損益通算、純損失の繰越控除等/1損益通算/3譲渡損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、ゴルフ会員権の売却は譲渡所得とされており、当該譲渡によって生じた譲渡損失の額については、所法第69条の規定により他の所得の金額から控除できる旨主張する。また、本件ゴルフ会員権は未開場のゴルフ場ではあるが、兄弟ゴルフ場でのプレーが保証されている会員権で、譲渡時点ではゴルフ場施設の優先利用権が存在しており、金銭債権たる預託金返還請求権のみを譲渡の対象としたものではないと主張する。しかしながら、ゴルフ場施設の優先利用権は、その行使の対象となるゴルフ場施設が利用できることを前提としているところ、本件ゴルフ会員権の譲渡の時点においては、ゴルフ場施設が利用できない状況にあり、本件ゴルフ会員権に内包していたゴルフ場施設の優先利用権は消滅していたものと認められるから、本件ゴルフ会員権の譲渡は、譲渡所得の基因となる資産の譲渡ではなく、預託金返還請求権という金銭債権の譲渡である。したがって、本件譲渡損失は、譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額に該当しないことから、他の所得金額と損益通算することはできない。(平13.5.24東裁(所)平12−163)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120046
- 裁決年月日
- 平成13年1月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201701030
- 争点
- 17損益通算、純損失の繰越控除等/1損益通算/3譲渡損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.61・259ページ
要旨
○ 請求人は、本件ゴルフ会員権をゴルフ場経営法人に譲渡したと主張するが、請求人の行った一連の行為は、ゴルフ倶楽部からの退会が承認されたことにより、預託金返還請求権をその預託先であるゴルフ場経営法人に対して行使したものにすぎず、資産の譲渡には該当しないから、譲渡損失を前提とした損益通算の規定の適用はない。(平13.1.22大裁(所)平12−46)裁決事例集NO61・259ページ
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110101
- 裁決年月日
- 平成12年3月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201701030
- 争点
- 17損益通算、純損失の繰越控除等/1損益通算/3譲渡損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件ゴルフ会員権の売買契約は、預託金返還請求権だけを分離して譲渡したものではないから、当該売買による損失の金額は、売買契約がなされた平成8年分の譲渡所得の金額の計算上生じた損失に該当し、他の所得の金額と損益通算すべきである旨主張する。しかしながら、請求人と売買契約書に記載されている買受人との間では、本件ゴルフ会員権に係る預託金預り証等の受渡しや代金の決済は一切行われておらず、請求人は、平成9年になって当該買受人とは別の法人に対し、本件ゴルフ会員権を譲渡する旨の念書を発行するとともに、同法人との間で当該預託金預り証等の受渡し等を行っていること等から、当該売買契約は虚偽表示による無効あるいは黙示の合意解除が行われたものというべきであるから、本件ゴルフ会員権の売買は平成9年に同法人との間で行われたものと認められる。したがって、本件ゴルフ会員権の売買は平成8年に行われたものではないから、請求人の他の主張について検討するまでもなく、平成8年分において損益通算すべき譲渡所得の計算上生じた損失は認められない。(平12. 3.14東裁(所)平11-101)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090105
- 裁決年月日
- 平成10年2月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201701030
- 争点
- 17損益通算、純損失の繰越控除等/1損益通算/3譲渡損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、預託金会員制のゴルフ会員権である本件会員権に係る預託金の返還は、資産の譲渡に該当し、これにより生じた本件損失の金額は、譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額として、所法第69条第1項の適用がある旨主張するが、預託金会員制のゴルフ会員権の譲渡が同法第33条第1項に規定する「資産の譲渡」と取り扱われているのは、金銭債券たる預託金返還請求権と併せてゴルフ場施設の優先利用権とが売買等により一体不可分に他の者に移転することによるものと解せられるところ、請求人の行った一連の行為は、ゴルフクラブからの退会が承認されたことにより、預託金返還請求権をその預託先であるゴルフ場経営法人に対して行使したものであって本件会員権の譲渡ではないから、この一連の行為は、同項に規定する資産の譲渡には該当しない。したがって、本件損失の金額は、譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額に該当しないことから、本件損失の金額は所法第69条に規定する損失の金額に当たらないとした本件更正処分は適法である。(平10. 2.12東裁(所)平 9-105)、(平10. 2.12東裁(所)平 9-106)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090021
- 裁決年月日
- 平成9年8月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201701030
- 争点
- 17損益通算、純損失の繰越控除等/1損益通算/3譲渡損失
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件ゴルフ会員権の譲渡は平成4年6月10日にされたものであり、当該譲渡により生じた譲渡損失については他の所得金額と損益通算することができる旨主張する。しかしながら、請求人が申告書に添付した明細書、売買約定書、譲受人における会計処理の状況などからすれば、本件ゴルフ会員権の譲渡は平成4年8月31日にされたものであると認めるのが相当であり、また、当該会員権はいわゆる預託金会員制のゴルフ会員権であると認められるところ、当該譲渡の時点においては、ゴルフ場施設の優先利用権は事実上消滅しており、当該会員権の実質は預託金返還請求権としての金銭債権となっていたものと認められるから、本件譲渡損失は譲渡所得の対象とはならず、他の所得金額と損益通算することはできない。(平 9. 8.22東裁(所)平 9-21)
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