裁決要旨 1所得の帰属者
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070048
- 裁決年月日
- 令和7年10月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①外国の証券会社に開設された口座(本件口座)の運用者は請求人の知人(本件知人)であり、資金提供者も別人であること、②請求人は、本件口座の開設申請書(本件口座開設申請書)を見たことはなく、本件口座開設申請書に記載された住所や電話番号は請求人のものではないし、メールアドレスは当該外国での使用が禁止されているものであることなどからすれば、本件口座に保管された株式及び投資信託(本件株式等)から生じた配当金及び分配金(本件配当金等)は、請求人に帰属するものではない旨主張する。しかしながら、資産から生ずる収益が誰に帰属するかの判断においては、名義が実体を表象するのが通常であるから、当該収益は名義人に帰属することが事実上推定され、これと異なる主張をする者は、事実上の推定を覆すに足る事実を立証する必要があるところ、本件口座開設申請書の記載内容からすれば、本件株式等は請求人名義であると認められ、本件株式等から生じる本件配当金は請求人に帰属することが事実上推定される一方で、請求人の提出する証拠をもってしては、本件配当金等が請求人に帰属するとの事実上の推定を覆すに足る事実が立証されているということはできず、本件における全証拠によってもこれを認めることはできない。したがって、本件配当金等は、請求人に帰属すると認められる。(令7.10.23 東裁(所)令7-48)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令060005
- 裁決年月日
- 令和7年1月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、業務委託契約(本件契約)の報酬として受領した金員(本件金員)について、本件契約の相手方が本件契約の受託者は請求人ではなく請求人が代表を務める団体(本件団体)であると認識していたこと、及び受託業務は請求人が独断で遂行できるものではなく実現可能者は本件団体であることなどを理由に、本件金員は請求人に帰属しない旨主張する。しかしながら、①本件契約に係る契約書及び本件金員の一部に係る領収証に請求人の署名押印がされていること、②本件金員の一部の振込先である預金口座が請求人名義であること、③本件団体の議決機関において本件契約に係る審議がなされておらず、また、本件金員が本件団体の収入に計上されていないこと、及び④一般的に、契約者と当該契約に係る業務を実際に実施することが可能な者とが同一であるべき必然性はないことなどからすると、本件契約の受託者は請求人であると認められ、本件金員は請求人に帰属する収益であると認められる。(令7. 1.29 広裁(所)令6-5)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令050030
- 裁決年月日
- 令和6年2月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人名義で行った先物取引(本件先物取引)の一部については、請求人の父から委任されて行ったものでその際の原資は父の資金であり、取引に際しての判断を行ったのも父で、利益を取得していたのも父であるなどとして、本件先物取引に係る雑所得は請求人には帰属しない旨主張する。しかしながら、本件先物取引に使用された取引口座は、請求人名義で開設されており、本件先物取引は専ら請求人の判断に基づいて行われていた上、本件先物取引は、請求人自身が開設し、管理していた預金口座内の資金によって行われていたところ、同資金は、請求人及び父母の資金が分別不能な形で混交したものであり、かつ、上記父母の資金は、請求人に対して実質的に贈与されたものであると認められるから、本件先物取引の原資は、法律上、請求人に帰属するというべきである。したがって、請求人は、単なる名義人ではなく、請求人に帰属する資金によって行われた本件先物取引に係る収益は、請求人に帰属するものと認められる。(令6. 2.19 大裁(所)令5-30)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令040015
- 裁決年月日
- 令和5年3月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、同人が所属する団体の資金管理者が管理する銀行口座に入金された金員は、当該団体に帰属するもので、請求人に帰属するものではない旨主張する。しかしながら、①団体に集められた資金は、団体の幹部で分配されていたこと、②当該口座は、団体に集められた資金のうち、請求人に分配された金員を管理する口座であること、③当該口座から出金された金員が請求人の個人的用途に使用されていることから、当該口座に入金された金員は、請求人に帰属すると認められる。(令5. 3.23 福裁(所)令4-15)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040085
- 裁決年月日
- 令和5年2月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人名義の仮想通貨のウォレット(本件ウォレット)で管理されていた仮想通貨の一部(本件仮想通貨)の取引(本件各取引)に係る収益について、本件各取引以前に本件仮想通貨と株式とを交換する旨の口頭契約をA社との間で締結しており、請求人はA社の指示に従って本件仮想通貨を管理していたにすぎないため、本件各取引に係る収益は請求人には帰属しない旨主張する。しかしながら、本件仮想通貨については、請求人自らの負担で購入していること、管理処分を請求人が行っていること、及び請求人もA社も本件仮想通貨がA社に帰属していないことを前提とする行動をしていたことなどからすると、請求人が主張する口頭契約はされておらず、本件仮想通貨は請求人に帰属していたといえるから、本件各取引に係る収益は請求人に帰属する。(令5. 2.17 東裁(所)令4-85)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 令040003
- 裁決年月日
- 令和4年9月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、各取引先から請求人の指定した任意団体等の名義の貯金口座に振り込まれた各金員(本件各金員)は、請求人が特定の外国法人の関係者として行った業務の対価及び他者が行った業務の対価などであることから、請求人に帰属する収入ではない旨主張する。しかしながら、請求人は、当該各取引先に対して記帳代行等の業務等を行っていたこと及び本件各金員は、請求人が管理していた任意団体等の名義の貯金口座に振り込まれ、当該任意団体等の活動実態はなかったことが認められる。他方、本件各金員は、請求人が外国法人の関係者の立場で行った業務の対価及び他者が行った業務の対価であるとは認められず、本件各金員が、特定の外国法人及び他者に対して支払われた事実も認められない。したがって、本件各金員は請求人が行った業務等の対価が当該口座に振り込まれたものであると認められることから、請求人に帰属する収入であると認められる。(令4. 9. 8 高裁(所・諸)令4-3)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令030048
- 裁決年月日
- 令和4年5月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A社との間で、請求人がA社の代理店として事業等を営むことについて口頭合意するとともに、A社との契約書(本件契約書)において、請求人が獲得した全収益がA社に帰属する旨記載されているから、当該口頭合意以降、当該事業等に係る収入はA社に帰属する旨を主張する。しかしながら、請求人は、A社の代理店であることを示すことなく、自己の名義を用いて、自らの判断で、自己の取引として当該事業等を行い、請求人自ら当該事業等の収支を管理し、その収益を享受したと認められるとともに、請求人が主張する口頭合意は存在自体が認められず、本件契約書は、請求人の税負担を免れる目的で事後的に作成されたにすぎないものと認められ、真実本件契約書に記載のとおりの効果を発生させる意図の下で本件契約書に記載された日付の日に作成されたものであるとは認められないから、当該事業等に係る収入は請求人に帰属する。(令4. 5.25 名裁(所・諸)令3-48)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令030038
- 裁決年月日
- 令和4年3月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人が締結した被相続人を委託者、被相続人及び他の相続人の2名を受益者とするジャージー島の信託契約(本件信託契約)により設定された信託(本件信託)が慈善目的信託となることを回避するために、被相続人は、初めから受益権の存しない受益者として形式的に名を連ねたにすぎず、本件信託は他の相続人が唯一の受益者として設定されたものである旨主張する。しかしながら、本件信託契約に係る証書(本件信託証書)には、被相続人が受益者の一人として記載されており、被相続人と他の共同相続人の受益割合は定められておらず、被相続人による本件信託に係る利益の享受その他被相続人の受益者としての権益を制限するような定めも記載されていないことからすると、本件信託契約は、被相続人を本件信託の受益者の一人として設定されたものであって、本件信託の設定行為時から他の共同相続人を唯一の受益者として締結された契約であるとは解されない。また、本件信託期間中における信託財産の全てを被相続人が出捐していることに加え、本件信託証書の定めによれば、被相続人の受益者としての権益が制限されていたと解すべき定めもなく、被相続人が、本件信託の設定行為時に、本件信託に係る被相続人の受益者の権益を超えて他の相続人に対し本件信託に係る受益者としての権益を与えることを意図していたとはいえない。そうすると、被相続人は、本件信託の設定行為時から相続開始当時まで、本件信託の利益を享受する者として指定されていたといえるから、平成19年法律第6号による改正前の所得税法第13条《信託財産に係る収入及び支出の帰属》第1項第1号に規定する「受益者」に当たり、その受益割合は2分の1であったと認められる。(令4. 3.17 大裁(所・諸)令3-38)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令030037
- 裁決年月日
- 令和4年3月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人が締結した被相続人を委託者、被相続人及び請求人の2名を受益者とするジャージー島の信託契約(本件信託契約)により設定された信託(本件信託)が慈善目的信託となることを回避するために、被相続人は、初めから受益権の存しない受益者として形式的に名を連ねたにすぎず、本件信託は請求人が唯一の受益者として設定されたものである旨主張する。しかしながら、本件信託契約に係る証書(本件信託証書)には、被相続人が受益者の一人として記載されており、被相続人と請求人の受益割合は定められておらず、被相続人による本件信託に係る利益の享受その他被相続人の受益者の権益を制限するような定めも記載されていないことからすると、本件信託契約は、被相続人を本件信託の受益者の一人として設定されたものであって、本件信託の設定行為時から請求人を唯一の受益者として締結された契約であるとは解されない。また、本件信託期間中における信託財産の全てを被相続人が出捐していることに加え、本件信託証書の定めによれば、被相続人の受益者としての権益が制限されていたと解すべき定めもなく、被相続人が、本件信託の設定行為時に、本件信託に係る被相続人の受益者の権益を超えて請求人に対し本件信託に係る受益者としての権益を与えることを意図していたとはいえない。そうすると、被相続人は、本件信託の設定行為時から相続開始当時まで、本件信託の利益を享受する者として指定されていたといえるから、平成19年法律第6号による改正前の所得税法第13条《信託財産に係る収入及び支出の帰属》第1項第1号に規定する「受益者」に当たり、その受益割合は2分の1であったと認められる。(令4. 3.16 大裁(所・諸)令3-37)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令030036
- 裁決年月日
- 令和4年3月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、ジャージー島信託法を準拠法とする信託契約(本件信託契約)が、その受益権の全てについて他の相続人が取得することを予定して締結されたものであり、本件信託契約に係る信託(本件信託)の設定当初の段階から他の相続人が受益権の全部を有していた旨主張する。しかしながら、本件信託契約に係る証書(本件信託証書)には、被相続人及び他の相続人が、受益者として記載されており、被相続人の受益割合が零である旨の定めはなく、被相続人による信託に係る利益の享受その他被相続人の受益者の権益を制限するような定めもないところ、これら信託証書の定めからすれば、本件信託契約は、被相続人及び他の相続人を受益者として締結されたものであって、本件信託の設定時から他の相続人を唯一の受益者として締結されたとは解されない。また、被相続人は、本件信託の利益の源泉となる信託財産の原資を出資した者である上、他の相続人にはない権限を有する者であるといえることなどからすれば、被相続人が、本件信託の設定行為の時において、被相続人が有する本件信託に係る利益の享受その他受益者の権益を超えて他の相続人に本件信託に係る利益の享受その他受益者の権益を与えることを意図していたとは認められない。そうすると、被相続人は、本件設定行為の時から相続開始当時まで、本件信託の利益を享受する者として指定されていたといえるから、平成19年法律第6号による改正前の所得税法第13条《信託財産に係る収入及び支出の帰属》第1項第1号の規定にいう「受益者」に当たり、その受益割合は2分の1を下るものではなかったと認められる。(令4. 3.11 大裁(所・諸)令3-36)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令030066
- 裁決年月日
- 令和4年2月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、3店舗のキャバクラ店(本件各店舗)に係る売上金の全てを第三者に交付しており、当該第三者は、これを管理し、従業員への給与等の経費の支払を行い、また、請求人に対し店舗の売上明細や従業員の勤怠状況に係る日報の提出を義務付け、売上目標を課し、従業員の送迎に使用する車両や従業員への規則についても指示していたとして、本件各店舗に係る事業(本件事業)の事業主は第三者であり、本件事業に係る所得の帰属者は当該第三者である旨主張する。しかしながら、請求人が更正の請求において提出した請求人と当該第三者との間で行ったSNS上のやりとりを印刷したとする書面等からは、当該第三者が売上げや従業員の雇用の管理をしていたとは評価できない。そして、請求人は、本件事業に係る売上金を受け取っていた上、店長に売上を伸ばす方策を指示するなど本件事業に係る事業資金及び利益を管理していたほか、従業員の雇用に関する業務を主体的に行っており、更には本件事業に係る利益を処分できる状況にあったと認められることからすると、本件事業の事業主は請求人であると評価できる。(令4. 2.22 東裁(所・諸)令3-66)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令020092
- 裁決年月日
- 令和3年6月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 地位の承継人である請求人らは、大韓民国(韓国)の税務当局が被承継人に対し相続税等の賦課処分(本件韓国相続税等賦課処分)を行い、当該処分により被承継人が納付すべきこととなった相続税等を徴収するため差し押さえた被承継人名義の預金は、請求人らの関係法人(本件法人)の資産であり、韓国の税務当局が本件韓国相続税等賦課処分を取り消されたことで生じた国税還付金及び国税還付加算金(本件還付加算金)は本件法人に支払われるべきものであるため、本件還付加算金を受け取る権利を有する者は被承継人ではない旨主張する。しかしながら、韓国において国税還付加算金を受け取る権利を有する者は、韓国の税法により国税を納付する義務のあった者であると解されるところ、本件韓国相続税等賦課処分により相続税等を納付する義務のあった被承継人が、その後に当該処分が取り消されたことにより、本件還付加算金を受け取る権利を得たものであると認められることから、本件還付加算金を受け取る権利を有する者は被承継人である。(令3. 6.11 東裁(所)令2-92)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 令010003
- 裁決年月日
- 令和元年12月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、インストラクター代と記載した請求書(本件請求書)に基づき特定の仕入先の法人(請求先法人)から請求人の指定する他人名義の口座(本件振込口座)に金員(本件金員)を振り込ませる取引(本件取引)について、本件取引から生じた収益は、当該振込みを通じて最終的に特定の外国法人に帰属し、請求人の所得ではない旨主張する。しかしながら、本件取引は請求人の請求先法人に対する申出により開始され、請求人が本件請求書を作成するなどして、請求先法人に本件金員を振り込ませていたことが認められ、請求人は本件取引の一連の重要な行為をしていたといえるから、本件取引の取引主体は請求人であるといえる。さらに、本件金員の大半は、請求人名義の口座に入金等されており、その請求人名義の口座は、本件金員の入金以外にも給与の振込入金のほか、請求人の私的な支払に利用されていることからすると、請求人は本件振込口座及び請求人名義の口座を一貫して管理し、本件金員の一部を個人的に費消していたとみるのが相当である。したがって、本件取引から生じた収益を享受している者は請求人であり、当該収益は請求人に帰属する。(令元.12.12 金裁(所)令元-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300167
- 裁決年月日
- 令和元年6月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、歯科用合金スクラップなどに含まれる貴金属(本件金属)を売却したことによる収入(本件売却収入)には、請求人の父が歯科医院を閉院したことにより同人から売却の委託を受けて預かった売却代金(本件対象収入)が含まれており、これは請求人の総収入金額に含まれない旨主張する。しかしながら、本件売却収入に係る本件金属の売買取引についての具体的なやり取りは全て請求人が行っており、その際に交付される本件金属の買取金額などが売上先との記載された書面の受取も請求人が行っていたこと、また、請求人が営む歯科医院には本件金属を売却する主体となる経営者が請求人以外にいないこと、さらに、本件売却収入に係る代金の全額が請求人名義の普通預金口座に入金されていることからすれば、本件売却収入は全額請求人の総収入金額に含まれるものと推認できる。したがって、本件対象収入についても請求人の総収入金額に含まれることとなる。(令元. 6.26 東裁(所)平30-167)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平300035
- 裁決年月日
- 令和元年5月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人名義で開設した外国為替証拠金取引口座(本件FX口座)で行う外国為替証拠金取引(本件FX取引)は、A社から委託を受けて現場作業を行っていたにすぎないから、本件FX取引から生じた差益金(本件差益金)は請求人に帰属しない旨主張する。しかしながら、請求人が本件FX口座を管理・支配し、本件差益金が含まれる預金口座の預金について請求人が自由に処分していたことからすれば、本件差益金は請求人が享受したものというべきである。また、A社との間の業務委託契約書の定めによっても、請求人にいったん帰属した本件差益金を、請求人がA社に移転するものと解され、本件差益金に基因する所得は請求人に帰属する。(令元.5.22 名裁(所)平30-35)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平300007
- 裁決年月日
- 平成31年3月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、その営む解体工事業(本件事業)から生じる金属スクラップ(本件金属スクラップ)の分別及び買取業者への売却は、請求人の叔父らの支配管理の下に営まれている事業であり、本件事業とは明確に区分されているから、本件金属スクラップの売却に係る収入金額の一部は叔父らに帰属する旨主張する。しかしながら、本件金属スクラップの分別及び売却は本件事業に付随する活動であると認められ、その売却に係る収入金額は請求人に帰属すると認めるのが相当である一方、叔父らが本件事業と明確に区分して本件金属スクラップの分別及び売却に係る事業を営んでいたものと認めることはできない。(平31. 3.27 仙裁(所・諸)平30-7)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300060
- 裁決年月日
- 平成31年3月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分調査とは別の調査(別件調査)において請求人の課税処分の可能性及び供述拒否権を告知しなかったことは違法であり、これにおいて収集された資料を引き継いだ請求人の原処分調査(本件調査)も違法である旨主張する。しかしながら、請求人が違法事由として主張するような別件調査において請求人に対する上記告知をしなければならない旨定めた法令の規定はないから、上記告知をしなかったとしても、そのことにより、別件調査及び本件調査が違法となるものではない。(平31. 3.15 大裁(所・諸)平30-60)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平300006
- 裁決年月日
- 平成31年2月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が関与する貸金業(本件貸金業)について、請求人には原処分で課税されたような財産はないこと、請求人は本件貸金業の管理者的立場でありその上位者がいること、その上位者の氏名等を明らかにしたことなどを理由に、本件貸金業に係る事業所得の帰属者ではない旨を主張する。しかしながら、請求人は、自己の計算と危険の下で本件貸金業を開始し、その後も本件貸金業の収支を自ら管理しており、本件貸金業に従事する者の採用、これらの者に対する給料賃金の額の決定及び指揮監督を行っていたほか、本件貸金業の開始時から継続して本件貸金業の経営に重要な役割を果たしていたことが認められ、これらの事情を総合的に考慮すると、請求人は、本件貸金業に係る経営主体としての実体を有しており、自らの計算と危険の下で本件貸金業を行う事業者であり、本件貸金業に係る事業所得の帰属者であるというべきである。(平31. 2.13 福裁(所・諸)平30-6)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平290001ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成29年7月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成10年11月に開始した土木工事業(本件事業)について、①請求人の父は、開業資金を拠出して本件事業を開始した後、経営方針・人事・取引先との交渉を行った、②請求人の母は、本件事業に係る経理及び資金管理の全てを行った及び③請求人は他の従業員と同様に毎月給与を受領する単なる従業員にすぎないとして、本件事業に係る経営主体は請求人ではなく、本件事業に係る事業所得及び課税資産の譲渡等の対価は請求人に帰属しない旨主張する。しかしながら、本件事業の遂行に際して行われた主要な法律行為等の名義はいずれも請求人であること、本件事業に係る資金調達、従業員の管理及び指揮監督等、外注先の選定及び外注先に対する指示、連絡等をいずれも請求人が行っていたこと並びに請求人は本件事業の開始当初から本件事業に専従していたことなどを総合考慮すれば、本件事業に係る経営主体は請求人であると認めるのが相当である。(平29. 7.25 名裁(所)平29-1)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平280018
- 裁決年月日
- 平成29年2月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自身の名義で行った金地金(本件金地金)の取扱会社(本件会社)への売却について、本件金地金の所有者である亡義母の代わりに売却手続を行ったものであり、売却代金も亡義母が受領しているから、本件金地金の売却に係る譲渡所得は、請求人に帰属しない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件金地金の売却申込者として売却申込書に請求人の氏名等を記載した上で、本件金地金を売却する旨の意思表示を行い、本件会社が請求人から本件金地金を買い取った旨記載された売却計算書の交付を受けている。また、請求人は、本件金地金の売却代金が記載された領収書に署名しており、本件金地金の売却代金を現金で受け取ったことが推認される。一方、請求人が亡義母の代理人として本件金地金の売却手続を行ったとする証拠は認められない。これらのことなどからすると、本件金地金は請求人の所有物であったと認めるのが相当であり、本件金地金の売却に係る譲渡所得は、請求人に帰属する。(平29. 2.21 名裁(所)平28-18)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280024
- 裁決年月日
- 平成28年11月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人名義で行われている金地金の各売却取引(本件各取引)は、請求人になりすました知人が行ったものであるから、本件各取引による譲渡所得は請求人に帰属しない旨主張する。しかしながら、本件各取引においては、貴金属等の販売・買取業者の店舗(本件店舗)に来店した者(本件来店者)が、請求人の氏名、住所、生年月日、職業等を自書した各買取票(本件各買取票)を作成して本件店舗に提出した上、応対した店員により、本件来店者が本件各買取票に記載された売主すなわち請求人と同一人であることが、本件来店者から提示された本人確認書類と照合することによって確認されていることからすれば、本件各取引を行った本件来店者は、請求人本人であると認められる。そして、本件来店者すなわち請求人は、本件各取引の代金を現金で受領していることからすれば、本件各取引による譲渡所得は、請求人に帰属するものと認められる。(平28.11.17 大裁(諸)平28-24)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270060
- 裁決年月日
- 平成27年11月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、占い師から多額の借金があると信じ込まされ、その返済のために風俗店(本件店舗)で働くように仕向けられたために本件店舗における接客業務(本件業務)に従事し、また、占い師から本件業務に係る売上金額が少ないと責められて本件業務以外の個別のサービス(本件オプションサービス)の提供を始めたものであって、受け取った現金は全て占い師に渡しているのであるから、これらの収益は、占い師に帰属する旨主張する。しかしながら、請求人は、自ら本件店舗の経営法人によるコンパニオン募集に応募し、当該法人に対して応募用紙及び誓約書を提出して本件業務に従事するに至ったものであり、請求人が当該法人との間の契約により本件業務を行っていたことからすると、本件業務に係る収益が法律上帰属するのは請求人であると認められる。また、請求人は、本件オプションサービスの提供及び対価の額について、顧客と交渉し、その報酬を直接現金で受領しているのであるから、本件オプションサービスに係る収益は請求人に帰属する。(平27.11.12 東裁(所・諸)平27-60)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270041
- 裁決年月日
- 平成27年10月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人又はその妻に給付されたそれぞれの年金(本件各年金)について、請求人名義の口座に振り込まれた年金は単なる預り金であって、請求人夫妻の生活費等に充てられることにより初めて実体として受領されたことになること、本件各年金は請求人夫妻が婚姻期間中に取得した財産であるから夫婦の共有財産となることを理由として、本件各年金収入の合計額の2分の1に相当する金額を請求人の公的年金等に係る雑所得の収入金額とすべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第12条《実質所得者課税の原則》にいう「収益を享受する者」とは、その収益を受けるべき正当な権利を有する者をいう。老齢基礎年金及び老齢厚生年金については、法令の規定に基づき、給付要件を充足し、所定の手続を経て給付の決定を受けた者が、当該給付に係る収益を受けるべき正当な権利を有する者(受給権者)であり、受給権者は単なる名義人ではない。請求人に給付された年金は、その受給権者である請求人に帰属するものであり、請求人の公的年金等に係る雑所得の収入金額は、その年に請求人に給付された年金収入の合計額となる。(平27.10. 1 東裁(所)平27-41)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平260006
- 裁決年月日
- 平成27年4月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人と賃借人との間の賃貸借契約における賃貸人を、請求人から請求人が代表取締役である同族会社に変更したのであるから、当該賃貸借契約に係る賃貸料収入は、請求人ではなく当該同族会社に帰属する旨主張する。しかしながら、当該賃貸借契約の対象である不動産の所有者は請求人であること、当該賃貸借契約の賃貸人が請求人から当該同族会社に変更された事実は認められないこと、当該賃借人から受領する賃貸料収入は請求人名義の預貯金口座に振り込まれていること、当該賃貸借契約は請求人と当該賃借人を当事者として引き続き締結されていたものと認められることから、当該賃貸料収入は、請求人に帰属するものというべきである。(平27. 4.28 札裁(所)平26-6)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平260009
- 裁決年月日
- 平成27年3月31日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集NO98
要旨
○ 請求人は、風俗店4店舗(本件各店舗)の経営者はP11であり、本件各店舗の事業に係る所得の帰属先は請求人ではない旨主張する。しかしながら、請求人が本件各店舗の法律行為等について自らの名義又は自ら決定した借名を用いて行い、従業員を雇用、監督し、収支を管理し、本件各店舗から生じた利益を享受していたこと、また、本件各店舗に係る開店及び移転の各費用並びに出資に係る資金の負担者が請求人であったことから、本件各店舗の経営者は請求人であったと認められ、本件各店舗の事業に係る所得の帰属先は請求人である。(平27. 3.31 広裁(所・諸)平26-9)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260050
- 裁決年月日
- 平成27年3月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、団体の名称で行われた活動に伴う収益(本件収益)について、当該団体が人格のない社団等に該当する実態がある以上、当該団体が法人とみなされて法人税法上の納税義務者となり得るのであるから、本件収益は請求人に帰属しない旨主張する。しかしながら、当該団体には組織に関する定款、会則、規約等の書面は存在しない上、少なくとも、①団体としての意思決定の方法が明確に定められていないこと、②代表者や代表の方法が明らかでないこと及び③団体の財産が請求人の個人財産と峻別されていないことが認められ、このような状況にあっては、当該団体をそもそも課税や徴収の対象となり得る納税の主体(納税義務者)である団体とみることはできない。そして、本件収益は、当該団体の各種活動に関する報告が請求人になされ、請求人が承認していることなどから請求人の指揮、指導の下に行われる活動から生じたものであると認められ、本件収益のうちイベント参加料及び書籍等販売に係る収入については、請求人名義の預貯金口座に入金、管理され、当該口座から請求人の個人的費用が支出されるなど、請求人の管理支配下に置かれたものといえることから、請求人がその収益を享受しているといえ、請求人に帰属するものと認めるのが相当である。一方、本件収益のうち上記以外の収入については、請求人がその収入を収受したことや費消したことは認められないことから、請求人がその収益を享受しているとはいえず、請求人に帰属しないものと認められる。(平27. 3.18 大裁(所・諸)平26-50)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平260040
- 裁決年月日
- 平成27年2月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自己の名義で行った金地金(本件金地金)の売却は、所有者である他人から依頼を受けて行ったものであるから、本件金地金の売却に係る譲渡所得は請求人に帰属しない旨主張する。しかしながら、買受法人が保存する、本件金地金に係る取引契約申込書、本件金地金の売却代金の受け取りに係る明細書及び本件金地金の買い取りに係る計算書を併せみた結果、本件金地金の売買契約が請求人を売主、当該法人を買主として成立したと認定できることから、本件金地金の当該法人に対する売却は、請求人が自ら売主として行ったものと認められる。したがって、本件金地金の売却に係る譲渡所得は、請求人に帰属すると認めるのが相当である。(平27. 2.12 大裁(所)平26-40)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260025
- 裁決年月日
- 平成26年9月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①居酒屋5店舗(本件各店舗)の店舗運営業務に係る委託契約(本件各業務委託契約)上の単なる名義人であること、②本件各店舗の取引口座に係る請求人名義の各預金通帳や各キャッシュカードを、請求人の妻及び知人(各経営者)に預けており、各経営者が経費の支払を行う等の収支の管理を行っていたこと、③本件各店舗の従業員に対する指揮命令を行っていないこと、④一部の店舗の営業許可は請求人の妻が取得し、平成23年における労働基準監督署等への行政対応は知人が行っていたことなどを理由に、平成21年分ないし平成23年分(本件各年分)における本件各店舗に係る所得については、請求人に帰属しない旨主張する。しかしながら、本件各業務委託契約の名義人、本件各店舗の開業資金の出資の状況等、本件各店舗の収支の管理状況、本件各店舗の従業員に対する指揮監督状況などを総合的に検討した結果、本件各店舗の開業時から平成23年12月までの間の本件各店舗の経営については、請求人が実質的な経営者であったと認められることから、本件各年分の本件各店舗に係る所得については、請求人に全て帰属すると認められる。(平26. 9. 2 東裁(所・諸)平26-25)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平250004
- 裁決年月日
- 平成25年7月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A国に所在する不動産(本件不動産)に係る不動産登記が、請求人及び請求人の妻の共有名義になっているのであれば、本件不動産の譲渡に係る所得(本件譲渡所得)は請求人及び請求人の妻に帰属する旨主張する。しかしながら、①請求人は、相続した不動産を売却した資金を安全に資産として残すためB国を投資先として選択した旨、当該資産の管理運用に当たっては、B国に永住権を持つ甲(本件不動産の取得及び譲渡取引に係る仲介あるいは代理をした者)へ任せ、本件不動産は甲の判断により購入した旨、本件不動産は、購入時に海外の慣習で請求人の妻の名義を入れただけである旨申述し、②甲は、請求人から投資物件を探して欲しいとの要請を受け、本件不動産を紹介した旨答述し、③請求人の妻は、A国に行き本件不動産の取得時に売買契約書等に署名したものの、本件不動産について何も教えられず、取得資金の負担をしておらず、また、本件委任状に署名したものの、その利用目的を認識しておらず、本件不動産の譲渡代金についても知らない旨の申述及び答述をしており、これらの申述及び答述は相互に矛盾なく一貫していて信用することができる。そうすると、本件不動産の取得及び譲渡については、甲を介して請求人の資金の管理運用の一環として行われたものと判断され、本件不動産の取得ないし譲渡においては請求人の妻は実質的に関与していないということができる。したがって、本件不動産の実質の所有者は請求人であると判断するのが相当である。(平25. 7.12 大裁(所)平25-4)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平240002
- 裁決年月日
- 平成24年8月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、「甲事務局」又は「乙カンパニー」の名称で行われた活動で集められた①会合の参加費、②寄附金、③シールの頒布金及び④その他の販売物品の代金等について、いずれも請求人に帰属しない旨主張する。しかしながら、請求人が、「甲事務局」又は「乙カンパニー」の名称で行われた活動に不可欠の存在で、重要事項等を決定する立場にいたこと、これらの名称で行われた活動で得た収益の概要を把握、管理し、その収益を処分していたことなどを総合考慮すれば、「甲会」又は「乙会」の名称で行われた活動は、「甲事務局代表」の肩書のX、「乙カンパニー代表」の肩書のYらによって補助された請求人自身の活動であり、その活動で集められた上記①から④までの金員は、請求人に帰属すると認めるのが相当である。(平24. 8.21 広裁(所・諸)平24-2)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平230025
- 裁決年月日
- 平成24年6月28日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№87
要旨
○ 原処分庁は、借地人(P社)から請求人に支払われた協力金名目の金員については、P社から請求人に対する貸付金とする契約を締結しているが、実質は、P社に返還を要しない金員であり、請求人の不動産所得に係る総収入金額に算入すべきであるとし、また、貸付金に仮装したものであると主張する。しかしながら、本件は、請求人が請求人の土地をP社に賃貸するに際し、当該土地の上に存する請求人の関係会社(M社)が所有する建物の取壊費用等をP社が負担することとしたものであり、当該費用等は協力金として請求人を介してM社に支払われたものと認められ、当該協力金は、M社に帰属し請求人には帰属しない。(平24. 6.28 広裁(所)平23-25)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平230026
- 裁決年月日
- 平成24年6月28日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、協力金について、貸付金であるとする契約を当事者間で締結しているが、実質は、請求人が借地人に返還を要しない不動産所得であって、貸付金に仮装したものであるから、請求人に帰属する旨主張する。しかしながら、本件は、請求人が請求人の土地に定期借地権を設定して借地人(法人)に賃貸するに際し、当該土地上にあった請求人の関係会社が所有する建物を取り壊す必要があり、その取壊費用等を借地人が負担することとし、当該費用等を協力金の名目で借地人が請求人に無利息で貸し付け、その月々の返還相当額等を賃料に上乗せした上、その上乗せした賃料から月々の返還額を相殺する旨の賃貸借契約を締結した事案であるところ、当該賃貸借契約における協力金名目の金員は、その実質において借地人が請求人の関係会社に当該土地から立ち退いてもらうために、借地人から請求人の関係会社に支払われたものと認められ、当事者の真意もそうであると解される。そうすると協力金名目の金員は、当該関係会社に帰属するものであり請求人に帰属しない。(平24. 6.28 広裁(所)平23-26)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230245
- 裁決年月日
- 平成24年6月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、複数のクリニック(本件各クリニック)の経営者は本件各クリニックの開設者である各医師(本件医師ら)であり、本件各クリニックに係る事業所得(本件所得)は本件医師らに帰属するから、本件所得はいずれも請求人に帰属しない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件各クリニックの開設手続、診療等の業務及び関連業務、普通預金口座の開設手続及び診療報酬の請求・出金手続等を自ら行ったり、主導的な、又は不可欠で重要な関与をしたりしたのに対し、本件医師らは、本件各クリニックに係る名目上の開設者にすぎないから、請求人が本件各クリニックの経営主体であると認定するのが相当である。これに反する請求人の主張は、当時の客観的状況や他の証拠に照らして不自然又は不合理であるから、採用することができない。したがって、請求人が本件各クリニックの経営主体としての実体を有しており、本件各クリニックに係る業務を行う経営者であるから、本件所得は、いずれも請求人に帰属する。(平24. 6. 8 東裁(所)平23-245)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220096
- 裁決年月日
- 平成23年6月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 業種
- 卸売業(くず金)
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国外取引についてはA国法人の従業員として行ったものであり、当該取引から生じた収益は請求人に帰属しない旨主張する。しかしながら、当審判所の調査の結果によれば、請求人が行っていた国外取引及び国内取引に係る商品及び当該商品の仕入価格は請求人個人の判断で決定し、当該取引に係る収益は請求人個人に帰属する預金口座によって管理され個人的使途に使用されており、さらに、当該取引に係る業務が請求人の所有する土地・建物を利用してなされていたのであるから、当該取引の事業者は請求人であり、その収益は請求人に帰属すると認められる。(平23. 6.14 関裁(所・諸)平22-96)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220157
- 裁決年月日
- 平成23年2月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件のキャバクラ事業に係る事業所得は請求人が費用を負担して設立した法人に帰属し、請求人には帰属しない旨主張する。しかしながら、①請求人は、当該キャバクラ事業の売上金の相当部分を自らが管理する自己名義の銀行口座等に振り込ませるなどしてこれを自由に費消できる立場にあったこと、②請求人から当該キャバクラ事業の管理運営を任されていた者は、事業資金の出納状況等を請求人に報告するための記録書類を日々作成していたこと、③請求人は、当該キャバクラの新規開店の決定及び店長の異動の決定など、当該キャバクラ事業の経営上の重要な判断を自ら行い、主要な従業員に対する人事権を掌握していたこと、及び④請求人は、当該キャバクラ事業の事務所の賃貸借契約に係る保証金及び新規店舗の開設費用の一部等を負担していたことが認められ、さらに、⑤請求人は、警察の摘発を受けた場合に、同一の経営者であることを理由に他の店舗まで営業停止となることを防ぐなどの目的で上記法人に風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律に基づく営業許可を取得させたこと、⑥当該法人については、会計帳簿が作成されておらず、法人税の申告もされていなかったことなどからすると、当該法人の設立の前後で、当該キャバクラ事業の実態に大きな変化はなく、当該キャバクラ事業に係る事業所得は、当該法人の設立後も請求人に帰属するというべきである。(平23. 2.24 東裁(所・諸)平22-157)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平220010
- 裁決年月日
- 平成22年11月30日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ Pという名称の組織が行う本件投資システムは、Pに投資して会員権を取得した者が、Pが定める条件を満たした場合にPのウェブサイトに設けられた会員口座にボーナスの入金を受けるというものであるところ、原処分庁は、請求人から提示を受けたA名義の会員口座の入金のうち、①ボーナスとして入金されたものは、請求人がA名義で本件投資システムに投資したことにより受けたボーナスであり、また、②B及びC名義の会員口座から振り替えられた金員も、請求人がB及びC名義で本件投資システムに投資して受けたボーナスを各名義の会員口座からA名義の会員口座に振り替えたものであるから、請求人は、①及び②の入金額相当の収益を得たといえる旨主張し、一方、請求人は、いずれも他者の依頼で本件投資システムに投資したものであるから、その収益は請求人に帰属しない旨主張する。しかしながら、①及び②は、原則として、請求人がA、B及びC名義で本件投資システムにそれぞれ投資して受けた入金と認められ、そのうち他者の資金を原資とする可能性がある一部の入金を除き、請求人に帰属する収益と認めるのが相当である。したがって、すべて他者に帰属するとする請求人の主張及びすべて請求人に帰属するとする原処分庁の主張は、いずれも採用することができない。(平22.11.30 広裁(所)平22-10)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平220003
- 裁決年月日
- 平成22年11月24日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件貸付は、請求人が代表取締役を務める法人の業務に関連した金銭の貸付けであり、請求人が貸付資金の提供を行い、その資金を当該法人がその取引先に貸し付けたものであるから、その貸付けに係る所得は当該法人に帰属する旨主張する。しかしながら、本件貸付に係る手形の取立口座は請求人及び請求人以外の者の名義の預金口座であるところ、いずれの口座も請求人が代表取締役を務める法人の取引に使用された事実はなく、その一方で、同口座で取り立てられた本件貸付に係る手形取立金は請求人の家事費に支出されたことが認められることからすると、本件貸付に係る所得は請求人に帰属すると判断するのが相当である。(平22.11.24 仙裁(所)平22-3)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220027
- 裁決年月日
- 平成22年11月24日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、AはBとは独立した主体であり、Aは請求人の別称であると認められるから、○○は、Aと共に名あて人となっていた請求人に帰属する旨主張する。しかしながら、事業による収益の帰属が問題となる場合には、当該事業による収益を実質的に支配している者が誰なのかによって判断すべきであり、具体的には、当該事業に関する事項の実質的決定権が誰にあるか、収益の管理状況や費消状況等の当該事業及び収益に関する諸般の事情を総合勘案して、いずれが当該事業の運営方針や収益等につき支配的影響力を有しているかによって判断すべきであるところ、請求人が事業の過程に実質的に影響力を及ぼしていることを認めるに足りる証拠はなく、また、Aにおける宗教事業に関する事項を実質的に取り決めるのは、Bの責任役員や職員なのであるから、請求人は、Bの一機関として宗教活動に関与しているにすぎないものといえる。そして、Aにおける宗教活動を通じて得られる収益である○○については、その収受及び管理を行っているのはBであり、さらに、○○の使途は、Bの費用やAにおける宗教活動の費用等であり、請求人の個人的使途に費消されたことを認めるに足りる証拠はなく、その支出について実質的に決定するのは、Bの責任役員らである。よって、○○による収益は、Bがその管理支配を行っているものと認められ、請求人が当該収益を実質的に支配しているものということはできないのであるから、○○は、請求人ではなく、Bに帰属するものと認めるのが相当である。(平22.11.24 関裁(所・諸)平22-27)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平210015
- 裁決年月日
- 平成22年6月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、食肉卸売業は請求人の子であるMが経営していたのであるから、食肉卸売業から生ずる収益はMに帰属するものであり、請求人には帰属しない旨主張する。しかしながら、事業を経営していると認められる者に当たるか否かについては、①当該事業に係る収支の管理及び②売上先、仕入先、販売価格、仕入価格及び従業員の採否など当該事業に係る経営に関する事項の決定といった個別具体的な事情を総合勘案し、経営主体としての実体を有するか否かを社会通念に従って判断すべきであると解するのが相当であるところ、請求人は、売上に係る現金等の管理など、食肉卸売業に関する収支の管理を行っていたこと及び売上先や仕入先など食肉卸売業の経営に関する事項の決定を差配していたことからすると、食肉卸売業の経営主体としての実体を有していたのは請求人であり、Mは単なる名義人にすぎないと認められるので、食肉卸売業から生ずる収益はMでなく、請求人に帰属する。また、前述の事実は、Mの死亡後も継続していたことからすれば、Mの死亡後においても、食肉卸売業の経営主体としての実体を有していたのは請求人であると推認され、その収益は請求人に帰属する。以上のとおりであるから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平22. 6.25 高裁(所・諸)平21-15)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平210015
- 裁決年月日
- 平成22年6月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人名義及び請求人の子であるMの名義による株式取引(以下「本件各株式取引」という。)はMが行っていたものであるから、本件各株式取引から生ずる収益はMに帰属するものであり、請求人には帰属しない旨主張する。しかしながら、株式の譲渡から生ずる収益を享受する者に当たるか否かについては、①株式取引の重要事項である証券会社への売買注文やその売買する株式の銘柄、数量、価格及び売買時期の決定、②株式取引に係る売買代金の管理及び③株式の管理といったような個別具体的な事情を総合勘案して判断すべきものと解するのが相当であるところ、これをMの名義による株式取引についてみると、請求人は、売買する株式の銘柄や数量等の決定などを差配していたことからすると、当該株式取引を行っていたのは請求人であり、Mは単なる名義人にすぎないと認められるので、当該株式取引から生ずる収益はMでなく、請求人に帰属する。また、請求人は、請求人名義の株式取引についても売買する株式の銘柄や数量等の決定などを差配していたことからすると、当該株式取引から生ずる収益は請求人に帰属すると認められる。以上のとおりであるから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平22. 6.25 高裁(所・諸)平21-15)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210141
- 裁決年月日
- 平成22年4月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成11年11月から平成17年5月までの間の本件中古車販売業に係る収益は、いずれも請求人の関連法人であるA社に帰属する旨主張する。しかしながら、①本件中古車販売業における一連の取引は、その資金の原資が請求人個人の出捐によっていること、②本件中古車販売業における仕入れは、その大部分が請求人個人名義で行われていると認められること、③本件中古車販売業に係る収益は、いずれも請求人名義の口座及び請求人が管理する口座に入金されており、いずれも請求人の管理下にあると認められること、及び④本件中古車販売業による収益が、請求人名義の各口座及び請求人が管理している借名口座等を通じて相互に混合された形態で管理、運用され、更には、不動産取引の資金に流用されていることから、本件中古車販売業に係る収益の使途が専ら、請求人の意思によって決定されていたと認められることを総合勘案すれば、本件中古車販売業に係る収益は請求人個人に帰属していたものと認められる。(平22. 4. 1 東裁(所)平21-141)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210141
- 裁決年月日
- 平成22年4月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件物件の取得、修繕及び売却までの一連の取引は、関係法人の事業として行ったものである旨主張する。しかしながら、当該関係法人は、法人であれば通常行わなければならない総勘定元帳の作成及び保存がなく、役員報酬や給与等の定期的な支払もないほか、決算及び法人税等の申告もないことから、所得の帰属主体としての実体があるとは認められない。また、①本件物件の取得に係る手続はいずれも請求人が行っており、その原資は、いずれも請求人名義、若しくは請求人が管理している預金口座から支出されていること、②本件物件取得後のリフォーム工事に係る契約は請求人がこれを締結し、当該関係法人は関与していないこと、工事期間中の現場立会い等は請求人が主となって行い、工事代金も請求人名義口座から支払われていること、③リフォーム工事後の賃貸借契約についても請求人が個人名義で締結し、契約締結の際の仲介業者との面談も請求人が行い、請求人の関係法人は関与しておらず、賃料も請求人口座に振込入金されていること、及び④本件物件の譲渡後に、当該譲渡代金が入金された関係法人名義口座から3回にわたって出金され、請求人名義の口座に振り込まれる等していることを併せかんがみれば、本件物件の取得及び譲渡は、単に関係法人の名義を使用したものであり、その実体は、請求人が主体となって行った取引であるから、本件物件の譲渡に係る所得は請求人に帰属すると認めるのが相当である。(平22. 4. 1 東裁(所)平21-141)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210065
- 裁決年月日
- 平成22年1月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の親族A名義の本件FX取引は親族Bから頼まれてBの資金で行ったものであり、本件FX取引から生じた利益もすべてBに送金され、請求人は利益を得ていないから、当該所得はBに帰属する旨主張するが、原処分関係資料及び当審判所の調査の結果によれば、本件FX取引は、請求人の資金によって行われたものであり、請求人が本件FX口座の開設手続及び本件FX取引の注文を行い、本件FX取引に係る利益を請求人が本件FX口座及び本件銀行口座から引き出していたことが認められるから、本件FX取引は請求人の取引であり、当該取引に係る所得は請求人に帰属すると認めるのが相当である。(平22. 1.27 関裁(所)平21-65)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平210006
- 裁決年月日
- 平成21年10月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各店舗のうち、請求人が実質経営者でない店舗については、請求人が実質経営者に営業譲渡したもの又は当初から実質経営者が経営していたものであり、請求人は、実質経営者からの委託を受けてコンサルタント料的な金銭をもらっていただけであるから、これらの店舗の事業に係る所得は請求人に帰属しない旨主張する。しかしながら、本件各年分において、証拠上、請求人が各店舗の実質経営者と主張する者に対して営業権を譲渡したとする事実及びこれらの者とコンサルタント契約を締結していたという事実を確認することはできない上、①本件各店舗は請求人の資金又は本件各店舗の売上金を集めた資金から出資されたものと認められること、②本件各店舗に係る収入及び支出の管理は請求人が行っていたものと認められること、③本件各店舗の従業員等は請求人の指揮監督下にあったものと認められることからすれば、本件各店舗の経営者は請求人であり、本件各店舗の事業に係る所得は請求人に帰属することは明らかであるといえる。したがって、請求人の上記主張には理由がない。(平21.10.30 広裁(所・諸)平21-6)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210038
- 裁決年月日
- 平成21年10月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.78・150ページ
要旨
○ 請求人は、E社との和解によって受領した金員は、請求人の死亡した子Dがした職務発明による特許を受ける権利のE社への承継に際し一時に受けるべき対価の修正追加支払額であることから、Dに帰属し、Dの当該権利の承継が行われた年分の譲渡所得であるから請求人には課税されない旨主張する。しかしながら、当該職務発明に係る対価請求権のうち、特許を受ける権利を使用者等に承継した後に支払われる不足額部分については、承継時には、対価の額は未実現(未確定)であるため、直ちにその全部について権利行使(権利の実現)することは困難であり、このような段階では、当該対価請求権は法的には発生していても、いまだ権利実現の可能性を客観的に認識することができるとはいえない。したがって、当該金員は、和解成立時に収入の原因となる権利が確定したと認められるから、請求人の平成19年分の所得とみるのが相当である。(平21.10. 9 東裁(所)平21-38)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210039
- 裁決年月日
- 平成21年10月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A社との和解によって受領した金員は、請求人の死亡した兄Bがした職務発明による特許を受ける権利のA社への承継に際し一時に受けるべき対価の修正追加支払額であることから、Bに帰属し、Bの当該権利の承継が行われた年分の譲渡所得であるから請求人には課税されない旨主張する。しかしながら、当該職務発明に係る対価請求権のうち、特許を受ける権利を使用者等に承継した後に支払われる不足額部分については、承継時には、対価の額は未実現(未確定)であるため、直ちにその全部について権利行使(権利の実現)することは困難であり、このような段階では、当該対価請求権は法的には発生していても、いまだ権利実現の可能性を客観的に認識することができるとはいえない。したがって、当該金員は、和解成立時に収入の原因となる権利が確定したと認められるから、請求人の平成19年分の所得とみるのが相当である。(平21.10. 9 東裁(所)平21-39)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210040
- 裁決年月日
- 平成21年10月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A社との和解によって受領した金員は、請求人の死亡した夫Bがした職務発明による特許を受ける権利のA社への承継に際し一時に受けるべき対価の修正追加支払額であることから、Bに帰属し、Bの当該権利の承継が行われた年分の譲渡所得であるから請求人には課税されない旨主張する。しかしながら、当該職務発明に係る対価請求権のうち、特許を受ける権利を使用者等に承継した後に支払われる不足額部分については、承継時には、対価の額は未実現(未確定)であるため、直ちにその全部について権利行使(権利の実現)することは困難であり、このような段階では、当該対価請求権は法的には発生していても、いまだ権利実現の可能性を客観的に認識することができるとはいえない。したがって、当該金員は、和解成立時に収入の原因となる権利が確定したと認められるから、請求人の平成19年分の所得とみるのが相当である。(平21.10. 9 東裁(所)平21-40)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200198
- 裁決年月日
- 平成21年6月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、X社との間で行われた本件店頭取引及びX社に金融先物取引口座を開設して行われた本件取引所取引(以下、本件店頭取引と併せて「本件FX取引」という。)は、請求人の意思と判断に基づいて行われたものとはいえず、本件FX取引に係る売買差損益等は請求人に帰属しない旨主張する。しかしながら、請求人は、本件FX取引の危険性及び注意事項等について認識した上、自己の意思と責任の下で、自己資金を用いて本件FX取引を行ったものであるから、本件FX取引による損益は請求人に帰属したものと認めることができる。また、請求人は、対象年分の確定申告において、当該年分中に行われた本件取引所取引の結果生じた損失を翌年以降に繰り越す処理を行っており、本件FX取引による売買差損益等が請求人に帰属することを容認していたと認められるから、この点からも、本件FX取引に係る売買差損益等が請求人に帰属しないとの主張は理由がない。(平21. 6.11 東裁(所)平20-198)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200139
- 裁決年月日
- 平成21年3月9日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、訴訟上の和解において、遺産分割についてのみならず、遺産である賃貸不動産の賃料債権の帰属についても合意された場合には、当該和解の効力により、請求人に被相続人のすべての遺産を相続させる旨の遺言の有効性を含め、流動的であった権利関係が解決され、相続開始時にさかのぼって当該賃料債権が請求人に実質的に帰属しないことが確定したと解されるから、実質所得者課税の原則により、請求人の不動産所得は零円となる旨主張する。しかしながら、果実たる賃料債権は単独ないし分割単独債権として請求人に確定的に帰属すると解される以上、上記和解の時まで賃料債権の帰属が流動的であったとは認められない。また、当該確定した権利関係とは異なる新たな権利関係が不動産所得の帰属を変更するに足るものというには、単に当事者間で従前の権利関係をさかのぼって変更させる旨の合意をしたというだけでは足りず、実体法上の根拠が必要であるところ、上記和解は遺言書にかかわらず、和解条項のとおりの分割を行うことに当事者が合意したものであって、上記賃貸不動産の権利関係を相続開始時にさかのぼって変更したものではないと解されるから、当該和解に法律上遡及的な効力が生ずるものとは認められず、いったん取得した賃料債権を後に他の相続人に移転させる旨の合意をもって、請求人に相続開始当初から当該債権がなかったことにもならない。(平21. 3. 9 東裁(所)平20-139)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200066
- 裁決年月日
- 平成20年10月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.76・97ページ
要旨
○ 原処分庁は、請求人の破産手続によって、役員退職年金に係る債権が債権回収会社へ債権譲渡されたとしても、当該年金に係る所得は請求人に帰属する旨主張する。しかしながら、本件退職年金における債権は、差押禁止財産に該当せず、請求人における破産財団に属する債権であるところ、本件退職年金について定めた内規には、本件退職年金の譲渡を禁止する特約等はなく、管理処分権を有する破産管財人から債権回収会社へ適法に譲渡されていること、また、本件退職年金は役員としての功労に対する報賞の性格を有するものであって、労働の対償として支払われるものではないから、労働基準法第11条に規定する「賃金」には該当せず、同法第24条第1項の賃金等の労働者への直接払の義務規定も適用されないことから、請求人の本件退職年金に係る債権は、本件譲渡により失ったものと解され、当該年金に係る所得は全額が請求人に帰属しないから、原処分の一部は取り消されるべきである。(平20.10.24 東裁(所)平20-66)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200002
- 裁決年月日
- 平成20年7月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人が営んでいた本件事業の所得税及び消費税等の確定申告については、本件事業から生ずる収益を被相続人とAとに振り分け、両者が行ってきた区分申告を過去27年以上にわたって税務当局が是認してきたものであるから、当該区分申告は適正なものである旨主張する。しかしながら、本件事業における利益は、被相続人に帰属する預金口座に入金されており、これらの売上金額は、被相続人とAとに区分することなく集計している。一方、Aは、一定額の給料を受け取る立場にあったにすぎず、本件事業から生ずる利益の分配を受けておらず、経営の重要な意思決定や外部との交渉などはすべて被相続人が行っており、問屋などの取引関係者も本件事業は被相続人が行う営業であると認識していたことなどを考慮すると、本件事業は、一貫して被相続人が経営していたものと認められ、Aが申告してきた所得についても被相続人に帰属する所得である。したがって、請求人の主張には理由がない。(平20. 7. 1 東裁(所・諸)平20-2)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190101
- 裁決年月日
- 平成20年6月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A飲食店の看板の移設に係る物件補償金(以下「本件補償金」という。)については、確かに請求人の預金口座に入金されているが、本件補償金は、A飲食店の実質経営者であるCに対する貸付金の返済金として、請求人が受け取ったものであり、その帰属はCである旨主張する。しかしながら、A飲食店の看板は、当該事業の用に供された工作物であるところ、請求人自らが、当該看板はCから譲り受けた旨、及びA飲食店の経営者である旨を申し立てて、請求人とD市との間で、当該看板の移転等に対する補償金をD市が請求人に支払う旨の補償契約書等を取り交わしたことが認められ、当該契約に基づき、D市は本件補償金をE銀行F支店の請求人名義の普通預金口座に振り込んでいることが認められることから、本件補償金による収益は請求人が享受し、請求人に帰属するものと認められる。したがって、請求人の主張には理由がない。(平20. 6.24 名裁(所・諸)平19-101)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190101
- 裁決年月日
- 平成20年6月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A店及びB店における飲食業(以下「本件事業」という。)の実質経営者は、Cであり、①請求人は本件事業の経営に関して表面上対処していたが、その重要な事項はCの指示を受けていた旨、②領収証、請求書及びクレジット契約等に請求人の名前が出てくるのは、Cが多額の債務を抱えており契約者となれないためである旨、③A店の実質経営者がCであることは、D裁判所の執行官が作成したA店の店舗の競売に係る「現況調査報告書」にもその旨が記載されている旨主張する。しかしながら、当審判所に対するCの答述は矛盾点が多く、A店及びB店の店長の氏名すら知らないCが経営上の重要事項を決定していたとは考えられず、①請求人は両店の経理を担当していたEを通じて両店の売上金の管理をしていたこと、②本件事業の主たる仕入先である酒類の仕入先の決定及び本件事業の人事、給料等の最終判断をし、A店及びB店の地代の値下げ交渉を行い、地代の変更をしたこと、③請求人はA店及びB店の売上金を費消していたこと、さらに、④従業員及び本件事業の取引先等の関係者は、請求人自身の言動から請求人を本件事業の経営者と認識していることを総合的に判断すると、本件事業の実質経営者は請求人であると認められることから、本件事業の収益は請求人に帰属するものというべきであり、現況調査報告書は、抵当権者と競売における買受人に権利関係が及ぶか否かを調査した上で作成されるものであるから、本件事業の実質経営者を判定するものではない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平20. 6.24 名裁(所・諸)平19-101)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平190010
- 裁決年月日
- 平成20年3月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、学習塾に係る事業については本件各年分以前に廃業し、当該事業は各講師に引き継いだので請求人には帰属しない旨主張する。しかしながら、①入学願書の様式、郵便振替振込取扱票の加入者名、領収証控の経理係の印鑑、授業料の入金口座に使用する通帳、地代家賃、水道光熱費等の領収証の宛先及びホームページにおける請求人等の職務紹介はいずれも本件各年分以降もそれ以前と変わりがないこと、②学習塾の講師は、当該学習塾からの講師料を給与所得と認識していることが認められること、また、③講師は本件各年分についてそれぞれ給与所得として確定申告をしていること、④請求人は借入申込書に学習塾を経営していることを前提に商号及び営業年数等を記載していることから判断すると、請求人は、本件各年分以降も学習塾の事業主と認められる。以上のことから、学習塾経営から生ずる事業については、請求人に帰属すると認めるのが相当である。(平20. 3. 6 仙裁(所・諸)平19-10)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平180073
- 裁決年月日
- 平成19年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 不動産貸付業を営む請求人は、請求人が代表を務める同族会社との間で締結された請求人が所有する不動産の管理契約に基づき受領した管理費等収入(共益費及び駐車料)は、当該同族会社に帰属するものとして確定申告したが、本件貸付物件及び土地の所有者は請求人であり、転貸の事実もないことから、本件貸付物件の所有者である請求人が実質的に賃貸人と解され、管理費等収入は請求人に帰属する。 したがって、請求人の主張には理由がない。(平19. 6.28 関裁(所・諸)平18-73)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180089
- 裁決年月日
- 平成19年6月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、家族名義の株式に係る配当所得及び譲渡所得が、請求人に帰属するとして確定申告を行ったところ、原処分庁は、当該配当所得については、真実の権利者が明らかでないため、名義人が真実の権利者であるとして更正処分を行った。しかしながら、当該配当金の名義人と実質上の享受者は一致していると認められるので、当該配当所得は名義人に帰属する。また、各名義人の株式に係る譲渡所得についても各名義人に帰属するとして算定するのが相当である。(平19. 6.14 大裁(所)平18-89)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平180016
- 裁決年月日
- 平成19年5月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各債務は請求人の債務ではないから、これら債務に係る債務免除に伴って請求人に経済的利益が生じたとする原処分庁の認定は誤りであると主張する。しかしながら、本件各債務については、請求人は、①本件各債務は自らが負担している旨の確認書を作成し、これを本件各債務に係る債権者に提出していること、また、②請求人と本件各債務に係る債権者の清算人である弁護士が、これら債権をいずれも放棄する旨の合意書を取り交わしていることなどからすると、本件各債務は請求人に帰属し、その免除に伴う経済的利益も請求人に生じたと認められるから請求人の主張には理由がない。(平19. 5.31 仙裁(所)平18-16)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180041
- 裁決年月日
- 平成18年12月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、金融機関の定期預金等(以下「本件預金」という。)に係る利子所得は、預金の名義人であるAほか2名に帰属する旨主張する。 しかしながら、資産から生ずる収益を享受する者がだれであるかは、その収益の基因となる資産の真実の権利者がだれであるかにより判定すべきであると解されるところ、Aほか2名名義で設定された本件預金は、請求人が管理支配していたものと認められ、本件預金の真実の権利者は請求人であると認めるのが相当であるから、本件預金から生じた利子は請求人に帰属する。(平18.12.18 大裁(所)平18-41)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平180015
- 裁決年月日
- 平成18年11月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、風俗営業許可の名義人が経営者である旨主張する。 しかしながら、事業を経営している者に当たるか否かについては、当該事業への出資の状況、収支の管理状況、従業員に対する指揮監督状況などを総合し、経営主体としての実態を有するかを社会通念に従って判断すべきであるところ、本件においては、各店舗の開業資金は請求人がいずれもこれを負担したこと、請求人が経理担当者に指示して各店舗の収支管理を行っていたこと、各店舗の売上等のストックが請求人の預金口座に振り込まれ、これを請求人が個人的用途に費消していたこと、各店舗の指揮監督は請求人が行っていたことなどからすれば、各店舗の経営主体は、一貫して請求人であり、各店舗の実質経営者は請求人と認めることができる。 したがって、請求人の主張には理由がない。(平18.11. 7 広裁(所・諸)平18-15)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平180016
- 裁決年月日
- 平成18年11月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が風俗営業許可の名義人であった期間は経営者である旨主張する。 しかしながら、事業を経営している者に当たるか否かについては、当該事業への出資状況、収支の管理状況、従業員に対する指揮監督状況などを総合し、経営主体としての実態を有するかを社会通念に従って判断すべきであるところ、本件においては、店舗の開業資金はAが負担していたこと、Aが経理担当者に指示して店舗の収支管理を行っていたこと、売上等のストックがAの預金口座に振り込まれ、これをAが個人的用途に費消していたこと、店舗の指揮監督はAが行っていたことなどからすれば、店舗の経営主体は開業以後一貫してAであり、請求人であるとは認められない。(平18.11. 7 広裁(所・諸)平18-16)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170132
- 裁決年月日
- 平成18年3月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、商品先物取引は請求人の名義で行っているが、それは、請求人が代表取締役を務める同族法人が請求人の名義を借りて行っているものであるから、商品先物取引に係る所得は同族法人に帰属する旨主張する。しかしながら、①請求人が、商品先物取引受託会社に対し、請求人の判断と責任において取引を行うことを約した請求人名義の約諾書を差し入れ、同族法人が請求人の名義を借りて取引を行うことの照会や相談等を一切することなく、自らが実際に取引を行っていたこと、②これらのことから商品先物取引受託会社も請求人の取引と認識していたと推認されること、③資金は請求人名義口座等から支出されていること、④請求人の名義を借りて商品先物取引を行うことについて、請求人と同族法人との間に、資金調達方法、取引規模の限度設定、取引担当者の義務及び責任等の取決めをしていないことなどから、当該商品先物取引に係る所得は、請求人に帰属すると判断するのが相当である。したがって、請求人の主張には理由がない(平18.3.8東裁(所)平17-132)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170052ほか 3件
- 裁決年月日
- 平成17年10月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が役員を務める同族会社の甲社が外国法人等に対して国外において発行した社債の利息として支払った金額は、請求人及びその家族(以下「請求人ら家族」という。)が外国法人等に対して支払った資金がこれらを転々と移転した後に、当該社債を購入するための資金に充てられたこと、甲社、請求人ら家族及び外国法人等とは密接な関係にあること等から、仮に、当該利息相当額がこれらの外国法人等に留まっていたとしても、請求人ら家族と外国法人等の間の合意(通謀)に基づいて、外国法人等が請求人ら家族のために保有しているものと認められるから、当該利息相当額は、甲社から請求人ら家族に対する利益供与であって請求人ら家族に帰属するものである。(平17.10.21東裁(所)平17-52)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平170009
- 裁決年月日
- 平成17年8月30日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、店舗内ステージで外国人タレントによるショーを催す形態の飲食店6店舗(以下「本件店舗」という。)のうち、自ら経営していたのは一部分であり、それ以外は経営していなかった旨主張する。しかしながら、一般に、ある事業から生ずる収益の帰属者は、経営者と一致すると考えられるから、当該収益の帰属者がだれであるかは、当該事業から生じた売上金の管理形態、経費の負担関係、従業員に対する指揮監督状況、当該事業が営まれている事業所を巡る権利関係などを総合して判断するのが相当であるところ、①請求人は自ら経営していなかったと主張する期間及び店舗の帳簿書類を所持しており、当該帳簿書類を預かるにつき客観的かつ合理的な理由があるとはいえないことから、帳簿書類を所持していることによって一応それらの店舗の経営者であると推認できること、②本件店舗の内装備品等の手配、開業資金、経営者の交代に関する指示などは、すべて請求人が行っており、それらの事実を総合すれば、本件店舗についての全権限を有しているのは請求人で、本件店舗の経営者と主張する者は、請求人に雇われた「店長」たる地位で店舗運営に当たっていた従業員的立場にあったにすぎないとみるのが経験則にかなうというべきであること、③請求人の旧姓名義の普通預金に入金された売上げ、請求人の旧姓名義で請求された売上げ及び請求人の妹名義の普通預金に入金されたクレジット売上げは、いずれも請求人が管理していると認められること、④外国人タレントの招へいについて中心的な役割を果たしていること、⑤請求人が経営してないと主張する1店舗の消防立入検査について、消防法上の火災予防に関して権限を有する関係者としての行動をとっていたものということができることから、以上を総合すると、請求人は本件店舗の実質的な経営者にほかならず、本件店舗の収益は請求人に帰属すると認めるのが相当である。(平17.8.30名裁(所・諸)平17-9)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平160017
- 裁決年月日
- 平成17年1月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件商品先物取引は、請求人の意思と判断の下で行われておらず、請求人の支配下になく、また、現実に利得を収受していないから、本件商品先物取引に係る所得は請求人に帰属しない旨主張する。しかしながら、①契約手続は法定の手続を経ていること、②請求人が委託証拠金を預け入れていること、③請求人は、取引内容について報告を受けていること、④請求人は、取引内容に異議を申し立てていないこと、⑤請求人は、委託証拠金の返還を受け、帳尻金を受領していることから、本件商品先物取引に係る所得は請求人に帰属すると認められる。(平17.1.28広裁(所)平16-17)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平160015
- 裁決年月日
- 平成16年12月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自分の名義で行われた商品先物取引について、①先物取引会社の外務員の詐欺的甘言による契約であり無効であること、②取引が行われた時間には請求人は就寝する習慣であるから、取引は先物取引会社の外務員が請求人の指示を得ず勝手に取引したものであり、取り消されるべきものであることなどを理由として、本件先物取引に係る利益は請求人に帰属しないものであると主張する。しかしながら、本件先物取引について、①契約手続は法定の手続を経ていること、②取引の指示を受けた書類が先物取引会社に存在すること、③請求人が、取引内容に異議を申し出ていないこと、④就寝の習慣を証明するだけでは取引の指示をしていないことにはならないこと、⑤取引が無効又は取り消されるべきものとして取り消されていないことなどから、本件先物取引に係る所得は請求人に帰属するものと認められる。したがって、これらの点に関する請求人の主張は採用できない。(平16.12.16広裁(所)平16-15)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平160005
- 裁決年月日
- 平成16年11月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、場所を提供する事業(以下「本件事業」という。)の経営者ではなく、申告する義務はない旨主張する。しかしながら、請求人は、当該建物を請求人が賃借している上、その建物に係る水道光熱費が請求人の預金から引き落とされていること、さらに、本件事業の経営に関することを調査担当職員に申述していること、そして、請求人が記載した帳簿について、請求人自らの判断で焼却していることを総合して判断すると、本件事業を請求人が経営し、その利益を享受していたと認められることから、原処分は相当である。したがって、請求人の主張は採用できない。(平16.11.15高裁(所)平16-5)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160001
- 裁決年月日
- 平成16年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A他5店(以下「本件6店」という。)は、平成12年8月31日にBから営業権を買取り経営者となったが、それ以前の経営者はBであり、請求人ではない旨主張する。しかしながら、当審判所の調査の結果によれば、①本件6店に酒類を一手に卸している法人の代表者であり、また、本件6店のうち一部の店の賃貸借契約の連帯保証人となっているCは、本件6店の経営者は請求人であると認識していること、②請求人のパソコンから把握されたZIPデーターによれば、請求人が本件6店の一部の収支計算明細書を管理、保存していたこと、③本件6店の従業員であったDに係る免責申立事件記録によれば、請求人は、Dを従業員として雇用し、Dは、請求人の指示で本件6店舗のうちの一部の店舗で働いていたこと、④請求人は、平成12年8月31日にBから本件6店の営業権を60,000,000円で買取ったと主張するが、請求人が本件6店の営業権をBから買い取った事実は認められず、平成12年9月1日以降、本件6店は請求人が経営していたと自認していることを併せ考えると、平成12年8月31日以前も本件6店は請求人が経営していたと考えるのが自然である。以上のとおり、請求人は、本件6店舗を経営していると考えざるを得ないので、本件6店舗に係る売上はすべて請求人に帰属すると認められる。(平16.7.7名裁(所・諸)平16-1)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150062
- 裁決年月日
- 平成16年4月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件商品先物取引は、請求人の意思に基づかない取引又は違法な取引であり、この取引から生じた利益は、請求人のものとはいえない旨主張する。しかしながら、「約諾書」の先物取引会社への差し入れの状況、「売買報告書及び売買計算書」の受領及び取引の確認、委託証拠金の返還の請求及び受領の事実を検討すると、請求人は、自己の意思と判断の下に、先物取引会社に委託して本件商品先物取引を行い、本件商品先物取引から生じる所得を得ていたものと認められるから、本件商品先物取引は、請求人の取引と認められる。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平16.4.26広裁(所)平15-62)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平150071
- 裁決年月日
- 平成16年4月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、過去において、株式売買に係る所得の帰属に関し、実際に株式の売買の意思決定を行ってその株式売買を支配・管理している者を当該所得の実質的帰属者とする判断基準を基に実質的帰属者を判定して所得税の更正処分が行われたため、請求人及び家族名義の株式に係る配当所得についても、同基準に基づき実質的帰属者を判定して所得税の申告を行った旨主張する。他方、原処分庁は、請求人及び家族名義の株式の取得の経緯が明らかでないことを理由に、これらの株式に係る配当の帰属について、当該株式の真実の権利者が明らかでない場合においてその名義人に帰属すると推定する判断基準(以下「配当の判断基準」という。)により判断すべきである旨主張する。しかしながら、配当所得の帰属の判定に当たっては、まず配当という収益を享受している者がだれであるかを判断すべきであり、次に法律上帰属すると認められる者が単なる名義上の権利関係に留まり当該収益を享受していない場合に、所得税基本通達12−1の定めによりその収益の基因となる資産の真実の権利者がだれであるかにより判定すべきであり、そしてそれが明らかでない場合にはじめて、配当の判断基準により判断すべきと認められる。(平16.4.5大裁(所)平15-71)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150062
- 裁決年月日
- 平成16年3月24日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当職員(以下「本件調査担当職員」という。)の指摘に従って提出した、事業を開始した年分の所得税の確定申告書(以下「本件期限後申告書」という。)は、当該年分の事業の主宰者は請求人の父親であって、所得の帰属者を誤った無効なものである旨主張する。しかしながら、請求人は、事業の開始に当たって開業資金及び運転資金を支出し、事業の経営全般を掌握しているのに対し、請求人の父親は、その資金を支出したものとは認められないことに加え、請求人からは父親が事業を主宰していたことを示す具体的な証拠資料等の提示もなく、また請求人と父親の間で事業を引き継いだ事実も認められないこと及び請求人が本件調査担当職員に対して、当該事業にあっては請求人が主であったが、雇用保険の失業給付を受けるために父親の名義で申告した旨申述していることからすれば、請求人は、事業の開始から一貫して当該事業の主宰者であると認めることができる。したがって、当該年分の事業所得は請求人に帰属するから、本件期限後申告書は有効であって、請求人の主張には理由がない。(平16.3.24名裁(所・諸)平15-62)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150119
- 裁決年月日
- 平成15年12月1日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件株式(請求人の主宰法人の株式)の取得及び譲渡のいずれにおいても請求人の妻の関与が認められず、当該株式の取得経緯並びに当該取得及び譲渡への請求人の関与、請求人が当該株式の取得資金を支弁及び譲渡代金を請求人ないし請求人が主宰する法人のために使用していることからすれば、当該株式の名義人が請求人の妻であることは形式的で実体を伴わないもので、当該株式は請求人の実質的所有に係るものである旨主張する。しかしながら、本件株式の取得及び譲渡の動機は株式公開を目前にした主宰法人の資本政策であるから当該株式の取引交渉等を請求人及び同社の役員らが行い、請求人の妻が関与しなかったとしても不自然ではない。また、取得の売買約定書には請求人の妻の署名と実印が使用されていること、本件株式の取得資金等は請求人の妻が請求人から貸借したものと推認されること、さらに、譲渡代金は請求人の妻がその全額を受領し、請求人からの借入金の返済、請求人及び請求人が主宰する法人への貸付け、当該株式の譲渡に係る所得税の納付及び請求人の妻の預金に充てられ、当該株式の残株を請求人の妻が権利行使しているなど請求人の妻が利益を享受していると推認されること等を総合勘案すると、本件株式の譲渡所得は請求人の妻に帰属するものと判断すべきである。(平15.12.1東裁(所)平15-119)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平150016
- 裁決年月日
- 平成15年9月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件物流委託料のうち父親名義の口座に振り込まれたものは、請求人の父に帰属する旨主張する。ところで、本件物流委託料は、A社から委託された運送業務の対価として支払われたものと認められる。そして、このような運送業務の対価として支払われた本件物流委託料がだれに帰属するか、すなわち、事業から生ずる収益の享受者がだれであるかについては、自己の計算と危険において当該事業を経営していると認められる者がだれであるかにより判定するのが相当であると解されるところ、本件についてみると、A社から委託された運送業務に係る管理運営はすべて請求人が行っており、請求人の父はその運送業務に何ら関与していないこと、また、当該事業から生じる収益の処分についても、請求人の父は何ら関与していないことが認められる。そうすると、請求人が自己の計算と危険において当該事業を経営していると認められるから、本件父名義口座に振り込まれた本件物流委託料は、事業を経営している請求人に帰属するものと判断される。したがって、請求人の主張は採用できない。(平15.9.5関裁(所・諸)平15-16)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平140057
- 裁決年月日
- 平成15年4月21日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件貸付金の仲介をしたのみで、本件貸付金に係る債権者は請求人ではなくAである旨主張するが、①本件貸付金に関する根抵当権者は、請求人とされていること、②債務者B法人の代表者であるCが所有する本件貸付金の元本返済及び利息の授受に係る領収証には、金銭の受取人として請求人の氏名が記載されているが、Aの氏名はなく、請求人がAの代理で金銭を受領したことを示す記載もないこと、③請求人はCに対し、請求人自身が仲介者にすぎないとの説明を行った形跡もないこと、④Aは請求人に金銭を貸し付けたとの、また、Cは請求人から金銭を借り入れたとの認識をそれぞれ有していることに照らせば、請求人は単なる仲介者とは言い得ず、Aより資金を借り入れ、自己が主体となってB法人に本件貸付金を貸し付けたものと認められるから、本件貸付金に係る債権者は請求人である。(平15.04.21.広裁(所)平14-57)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140220
- 裁決年月日
- 平成15年3月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、不動産取引を営む法人が法人としての実体を有しているにもかかわらず、原処分庁が当該法人の各事業は請求人の個人事業であるとしてなした原処分は、法人格否認の法理の濫用であり、実質所得者課税主義にも反する違法な処分である旨主張する。しかしながら、宅建業免許を取り消された請求人は、自ら宅建業を営むことができないため、自らの資金で宅建業免許を有する法人を次々と買収し、法人の代表者に使用人等を就け、その法人を支配し、売買契約書等の重要書類や現金を自宅に持ち帰って保管し、多額の現金を利得して、株式、債券や貴金属を購入して資金運用を行っていたことからすると、請求人は、宅建業免許を有する当該法人名義を利用して、あたかも、これらの法人が行った取引であるかのように装い、不動産取引から生じた収益を享受していたものと認められ、所得税法第12条を適用して、これらの収益は請求人に帰属するとした原処分は相当である。(平15.03.25.東裁(所・諸)平14-220)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140104
- 裁決年月日
- 平成14年12月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税法第12条の解釈として最高裁判所昭和37年3月16日第二小法廷判決を引用し、収益の帰属は、何人の勤労によるかという原因面ではなく、何人が収益を享受したかという結果面により判断すべきであり、証券会社から受けた株式等取引に係る利益提供及び売買損益がその取引における名義人の借入金の返済に充てられていることから、当該利益提供等は請求人ではなく取引名義人に帰属する旨主張する。しかしながら、上記判決は、請求人が主張するように、収益の帰属について結果面又は原因面により判断したものではなく、誰がその事業の経営方針の決定に支配的影響力を有すると認められるか等によって判断されたものと解される。そうすると、A等の名義の口座は、請求人が開設したうえで証券会社に一任勘定取引を行わせ、請求人の要求により証券会社が各名義の口座において請求人に対して利益提供を行ったものと認められることから、その収益は請求人に帰属するものと判断される。(平14.12.03.東裁(所)平14-104)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平130003
- 裁決年月日
- 平成13年10月11日
- 裁決結果
- 全部取消し
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.62・37ページ
要旨
○ 原処分庁は、本件寺院は法人格もなく、権利能力なき社団にも該当しないことから、本件寺院の信徒が伽藍新築工事のために寄付した金銭は、本件寺院の住職である請求人の事業所得に係る総収入金額を構成する旨主張する。しかしながら、本件寺院の寺院規則及び運営状況等から判断するに、本件寺院の実態は、(1)共同の目的、(2)組織、(3)団体の存続、(4)運営、(5)財産の管理等において、実質的に権利能力なき社団の要件を備えていることから、本件寺院は、税法上の人格のない社団等に該当すると認められる。したがって、信徒が寄附した金銭は本件寺院に帰属することから、原処分庁の主張は採用できない。(平13.10.11福裁(所)平13-3)裁決事例集NO62・37ページ
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120093
- 裁決年月日
- 平成13年3月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 業種
- 会社員
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.61・83ページ
要旨
○ 請求人は、商品先物取引に係る所得は個人に帰属するものではないし、これが帰属するとしても、年末における建玉に係る値洗い損の額は、雑所得の金額の計算上必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、本件先物取引に係る委託契約は、当該取引に係るすべての決済が終了した日まで継続しており、それまでの間の当該取引が一任売買であるということもできない。仮に一任売買であったとしても、請求人が当該取引から生じた利益を現実に享受している以上、当該取引に係る所得は、請求人に帰属すると認めるのが相当である。また、値洗い損の額は、単なる計算上の金額にすぎず、その年において債務が確定したということはできないから、雑所得の金額の計算上必要経費に算入することはできない。(平13.3.7東裁(所)平12−93)裁決事例集NO61・83ページ
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120018
- 裁決年月日
- 平成12年10月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 業種
- 運送業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、運送業を営む法人の支店長で、個人としても運送取扱業を営むが、当該支店は単に便宜上名義を使用したに過ぎず、請求人が支店の事業、財産、人事関係を支配していることからみて、支店に係る収益は、実質は個人の事業に帰属するものであるから、支店で発生した損失は、請求人の事業所得の計算上必要経費に算入すべきである旨主張する。しかしながら、請求人と支店の売上は、顧客からの振込に応じてそれぞれ明確に区分されており、(1)請求人は顧客から請求人口座に振り込まれるものを運送取扱業に係る売上として事業所得を計算し、支店から受け取る報酬を給与所得として青色の確定申告をしている。また、(2)支店は支店の口座に振り込まれるものを売上として決算を行い、本店の決算と合算して法人税の確定申告をしている。さらに、事業上の主たる資産である貨物自動車は支店の資産として計上されている。これらのことから、請求人、支店それぞれの所得は帰属者が明確に区分されており、所法第12条に照らせば、請求人、支店の所得はそれぞれ明白であって、請求人の主張には理由がない。(平12.10.12大裁(所)平12−18)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110157
- 裁決年月日
- 平成12年6月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、取引先等から支払われた婦人服等の輸入取引に係る手数料名目の金員等は、海外に実体を有し、事業実態のある現地法人に帰属するものであるから、この収入等による所得は請求人に帰属しない旨主張する。しかしながら、請求人らを被告とする刑事事件(商法違反及び所得税違反)の判決において、当該現地法人を請求人が所得を隠匿するために設立したペーパーカンパニーと認定した上、当該現地法人名義で行われた取引で得た利得は請求人に帰属すると判示しているところ、当審判所が原処分関係資料等を調査したところによっても、この認定を揺るがすものはなく、他にこれを覆す証拠もない。したがって、これらの取引で得た所得は請求人に帰属する。(平12. 6. 7東裁(所)平11-157)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平110024
- 裁決年月日
- 平成12年4月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、被相続人が死亡した時点で未決済となっていた本件取引は、被相続人の意思に従って被相続人死亡後の最初の営業日に決済したのであるから、その実現した差益金は、被相続人に帰属する旨主張する。しかしながら、民法の規定によれば、被相続人に属していた一切の権利義務は、相続の開始と同時に相続人に承継されることになるから、本件取引により生じた利益は、相続により承継した権利義務に基づいて決済を行った請求人に帰属するものと認めるのが相当である。(平12. 4.27札裁(所)平11-24)、(平12. 4.27札裁(所)平11-25、26)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100123
- 裁決年月日
- 平成11年5月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、元妻と不動産所得及び年金収入を二分割する契約をし、合意額を送金しているから、合意額は実質所得者である元妻に帰属することになり、請求人に納税の義務はない旨主張するが、請求人が本件土地の真実の権利者であり、この土地から生ずる収益を享受していると認められること及び年金受給権者が請求人であることが認められることなどから、不動産所得及び雑所得は請求人に帰属することが明らかである。そうすると、請求人が元妻との間において、年間所得を二分割する契約をし合意額を送金していたとしても、これは、請求人に帰属する所得を処分したにすぎないというべきである。(平11. 5.25大裁 (所・諸) 平10-123)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100055
- 裁決年月日
- 平成10年12月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №56・97ページ
要旨
○ 請求人は、本件生命保険の代理店報酬に係る収益については、請求人に帰属する旨主張するが、①請求人は代理店として保険募集業務に従事せず、本件代理店契約を締結した当時、B社に勤務し、同社から給与の支給を受けていたものであるところ、当該代理店契約はC社が複数の生命保険会社と代理店契約を締結することが法律上できなかったため、請求人名義で締結されたものであること、②当該代理店契約締結後、C社との間で嘱託社員労働契約書を作成しているが、当該契約書には当該代理店報酬はすべてC社に帰属する旨記載されていること、③請求人は、保険募集業務のすべてをC社に委任し、代理店業務に係る帳簿も作成していないこと、④当該代理店報酬が振り込まれる預金通帳及び印鑑はC社が管理していたこと、⑤C社は、当該代理店報酬(源泉所得税額を含む。)を同社の益金として経理し、当該源泉所得税額に係る税額控除を受けていたこと、⑥請求人の平成4年分ないし平成6年分の確定申告書には、当該代理店報酬はC社に帰属するものである旨記載されているところ、平成4年分及び平成5年分の確定申告書について、当該申告書を作成した税理士は、C社の社長から当該代理店報酬は名義上請求人であるが実際はC社に帰属するものであるとの説明を受けた旨答述していることなどが認められ、これらの事実を総合考慮すると、当該代理店報酬は請求人に帰属するものではないと解するのが相当である。(平10.12.14大裁 (所) 平10-55)裁決事例集 №56・97ページ、(平10.12.14大裁 (所) 平10-53,54)、(平10.12.14大裁 (所) 平10-56,57)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平100001
- 裁決年月日
- 平成10年7月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 200402010
- 争点
- 4所得の帰属/2帰属者/1所得の帰属者
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は原処分庁が推計の基礎とした不動産所得に係る収益金額のうち、本件甲家屋及び本件乙家屋については、所有権は亡母にあり、亡母は遺言書により、請求人の生涯扶養義務を他の相続人に課すという条件で、相続人10人に本件甲家屋及び本件乙家屋に係る賃貸料収入を遺贈する負担付遺贈をし、相続人全員が合意したものであるから、これらの賃貸料収入は、相続人全員に帰属するものであり、請求人に帰属するものではない旨主張する。しかしながら、①本件甲家屋及び本件乙家屋の不動産登記は、請求人名義による所有権登記がなされており、相続人10人の共有であるとする所有権登記はなされていないこと、②その後、負担付遺贈書及び遺言書に従い、請求人名義による所有権登記が形式上のものであるとして、抹消登記又は相続人10人の共有であるとする変更登記がされた事実はなく、いまだ、請求人名義による所有権登記がなされていること、また、③本件甲家屋及び本件乙家屋の賃貸借契約が請求人と賃借人との間で締結されていることからすると、本件甲家屋及び本件乙家屋の賃貸に係る収益は、法律形式上請求人に帰属するものと認められる。また、これらの賃貸料収入が賃借人から請求人の普通預金に入金され、請求人自身が当該預金からの出金を行うなどの管理を行い、さらに、当該預金から請求人の所得税等の支払に充てるために出金されていることからすれば、請求人がこれらの賃貸料収入に係る収益を直接に享受していると認められる。そうすると、所法第12条に規定されている名義人と実質所得者が相違している場合に該当せず、これらの賃貸料収入に係る収益が帰属する者は、請求人であると判断するのが相当である。(平10. 7.30広裁(所)平10- 1)
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