裁決要旨 3外国税額控除
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令070015
- 裁決年月日
- 令和7年8月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、勤務先である内国法人の外国親会社の株式報奨制度に基づき無償で取得した株式に係る経済的利益(本件経済的利益)について、アメリカ合衆国で源泉徴収されていることから、外国税額控除が適用されるべきである旨主張する。しかしながら、当該外国親会社からの回答内容及び当該内国法人の経理担当者の申述等からすれば、本件経済的利益に係る外国所得税について源泉徴収されているとは認められず、所得税法第95条《外国税額控除》第1項に規定する「外国所得税を納付することとなる場合」に当たらないから、請求人は、本件経済的利益について外国税額控除を適用することはできない。(令7. 8.20 東裁(所)令7-15)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050011
- 裁決年月日
- 令和5年8月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税及び復興特別所得税(所得税等)に係る外国税額控除の額の計算は、所得税法第95条《外国税額控除》第1項及び所得税法施行令第222条《控除限度額の計算》第1項(所得税法第95条第1項等)の規定に基づき計算した外国税額控除の控除限度額に、日本と各条約相手国との間で締結した各租税条約等に規定する二重課税排除の条項を適用して計算した金額を加算して計算すべきである旨主張する。しかしながら、各租税条約等においては、外国税額控除の適用に当たり、国内法である所得税法の規定と異なる適用条件や控除計算を定めた部分があるとは認められないことから、所得税等に係る外国税額控除の額の計算は、所得税法第95条第1項等の規定に従って計算した控除限度額を限度として計算を行うこととなる。(令5. 8.22 東裁(所・諸)令5-11)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 令020004
- 裁決年月日
- 令和3年1月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、台湾の土地増値税(本件土地増値税)は、個人の所得を課税標準としており、課税の内容は所得税法における所得税と変わりがないことから所得税の代替税であること、また、本件土地増値税の課税標準は、土地の値上がり益(いわゆるキャピタルゲイン)であり、我が国の譲渡所得に対する課税と基本的には変わらず、課税標準が評価差額であるか実際に獲得された利得額であるかの相違は、課税標準の計算方法の違いでしかないことから、本件土地増値税は、所得税法施行令第221条《外国所得税の範囲》第1項に規定する個人の所得を課税標準とする外国所得税に該当する旨主張する。しかしながら、我が国の所得税法における譲渡所得に係る所得税の課税標準は、譲渡所得に係る総収入金額からその資産の取得費及び譲渡に要した費用の額を控除し、その残額の合計額から特別控除額を控除した金額、すなわち個人が譲渡により実際に獲得した利得から算出した金額を課税標準とするものであるのに対し、本件土地増値税の課税標準は、①土地移転現地総額から②物価指数調整後原地総額及び③改良土地費用を控除した額であり、個人が実際に獲得した利得に関わりなく、台湾当局が評定した譲渡時の地価(評価額)から台湾当局が前回評定した土地の地価(評価額)に物価指数により調整を加えたものを控除し、更に改良土地費用を控除した金額を課税標準とするものと認められるから、本件土地増値税は、我が国の所得税法における譲渡所得に係る所得税と本質的に同一のものとは認められず、個人の所得を課税標準としていない税であるから、所得税法施行令第221条第1項に規定する個人の所得を課税標準とする外国所得税には当たらない。(令3. 1.15 熊裁(所)令2-4)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令020005
- 裁決年月日
- 令和2年11月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、所得税法第95条(平成30年分については、平成30年法律第7号による改正前のものであり、平成28年分については、平成26年法律第10号による改正前のもの)《外国税額控除》等の規定が、ブラジル連邦共和国発行の国債の利子に対して、二重課税が避けられる制度となっておらず、明らかに、所得に対する租税に関する二重課税の回避のための日本国とブラジル連邦共和国との間の条約(日伯租税条約)の趣旨に反していることから、当該規定に基づく課税処分は不当である旨主張する。しかしながら、当審判所は、原処分庁が行った処分が違法又は不当なものであるか否かを判断する機関であって、その処分の基となった法令自体の適否又は合理性を判断することはその権限に属さないことであるので、外国税額控除に係る規定それ自体の合理性については、当審判所の審理の限りではない。(令2.11.13名裁(所)令2-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010002
- 裁決年月日
- 令和元年7月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①外国税額控除に係る限度額の計算及びその明細書の添付については法的根拠がない旨、また、②国際協定は国内法に優先されるため、原処分庁の主張する所得税法第95条《外国税額控除》第1項に規定する政令で定めるところにより計算した金額(控除限度額)の規定が国際協定に存在しなければならないが、国際協定に当該規定はないから、国際協定の内容を制限する国内での賦課は不適切である旨それぞれ主張する。しかしながら、所得税法第95条第1項は、外国税額控除に係る限度額の計算方法について、控除限度額を限度として、その年分の所得税の額から控除する旨、同条第10項は、同条第1項の規定はその計算に関する明細を記載した書類等の添付がある場合に限り適用する旨それぞれ規定されており、また、上記配当所得に係る支払者の所在国等と日本国との間で締結された租税条約等には、当該租税条約等の規定に従って当該支払者の所在国等において租税を課された居住者の所得につき納付される当該支払者の所在国等の租税の額は、日本国以外の国において納付される租税を日本国の租税から控除することに関する日本国の法令に従い、当該居住者に対して課される日本国の租税の額から控除する旨規定されているため、請求人の主張はいずれも理由がない。(令元. 7. 2 東裁(所・諸)令元-2)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平280007
- 裁決年月日
- 平成29年3月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告において、租税特別措置法(平成25年法律第5号による改正前のもの)第8条の5《確定申告を要しない配当所得等》第1項の規定により国外で発行された株式の配当(本件国外配当)に係る所得を申告しなかった場合でも、本件国外配当に係る外国所得税(本件外国所得税)について、所得税法(平成26年法律第10号による改正前のもの)第95条《外国税額控除》の規定の趣旨・目的等からすれば、外国税額控除の適用を受けることができる旨主張する。しかしながら、請求人は、確定申告をする時点において、本件国外配当に係る配当所得の金額について、租税特別措置法第8条の5第1項の規定を適用させ、総所得金額の計算上、これを除外することを選択したものと認められることから、本件外国所得税の額は、租税特別措置法施行令第4条の5《国外株式の配当等の源泉徴収等の特例》第11項の規定により、所得税法第95条第1項に規定する外国所得税の額に該当しないものとみなされる。したがって、請求人は、確定申告において、本件外国所得税について外国税額控除の適用を受けることはできない。(平29. 3.29 福裁(所)平28-7)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平240034
- 裁決年月日
- 平成25年2月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は当年分の外国所得税額について、6月に支払を受けた利子収入に係る部分が当年分において源泉徴収された外国所得税額の全てであると誤認して、12月に支払を受けた利子収入に係る部分(本件申告漏れ外国所得税額)を申告しなかったところ、確定申告時において申告書への記載及び証明書類の添付をしなかった本件申告漏れ外国所得税額についても、請求人が明らかに外国税額控除の適用を受けないとする意思に基づいて記載しなかったとする認定がされない限り、最高裁によって是認された福岡高裁平成19年5月9日判決に倣い、外国税額控除の適用対象として外国税額控除の額を計算すべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第95条《外国税額控除》の規定によれば、外国税額控除を適用することができるのは、同条第7項に規定する「やむを得ない事情」がある場合を除き、同条第5項の規定に従い、確定申告書に控除を受けるべき金額及びその計算に関する明細を記載し、かつ、外国所得税額を課されたことを証する書類その他財務省令で定める書類を添付した場合に限られるところ、本件申告漏れ外国所得税額について、その明細の記載及び外国所得税額を課されたことを証する書類の添付がなく、「やむを得ない事情」があったとは認められないから、本件申告漏れ外国所得税額を対象として外国税額控除の額を計算することはできない。(平25. 2.20 関裁(所)平24-34)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240024
- 裁決年月日
- 平成24年7月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№88
要旨
○ 請求人は、請求人の元勤務先であるX社及びA国のB社の属するY社グループの株式報酬制度に基づいて支給を受けたY社株式等に係る給与所得について、A国における源泉徴収によって課税関係は終了していると思っていたため、確定申告の時点において、外国税額控除の適用を受ける必要があるとの認識は全くなかった旨主張し、また、国際税務の複雑さや支払者の事務の取扱いにも原因があって申告をしなかったのであるから、外国税額控除の適用につき所定の記載及び書類の添付をせず確定申告書を提出したことに、所得税法第95条《外国税額控除》第7項に規定する「やむを得ない事情」がある旨主張する。しかしながら、請求人が主張するこれらの事情は、いずれも単なる税法の不知又は事実の誤認等の主観的な事情にすぎないといわざるを得ないから、納税者の責めに帰すことのできない客観的な事情ということはできない。したがって、所得税法第95条第7項に規定する「やむを得ない事情」がある場合には該当しない。(平24. 7.24 東裁(所)平24-24)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230203
- 裁決年月日
- 平成24年4月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が平成20年分の確定申告書に、平成20年の控除限度額及び同年において納付することとなった外国所得税の額を記載しなかったのは、所得税法第95条《外国税額控除》第6項の規定に係る不備等の客観的な事情によるものであり、請求人には、同条第7項の「やむを得ない事情」があるから、平成21年分について同条第2項の規定による外国税額控除の適用がある旨主張する。しかしながら、同条第7項の「やむを得ない事情」とは納税者の責めに帰することのできない客観的な事情をいうところ、同条第6項は、当該外国税額控除を受けようとする納税者に対し、不可能又は著しく困難な手続を課すものでないにも関わらず、請求人は当該手続を履践しなかったものである。また、請求人が、平成20年分の確定申告書に平成20年の控除限度額等を記載しなかった真の理由は、請求人が、平成20年分の確定申告の際に、平成20年中に納付することとなった外国所得税額がないと理解していたため、その確認をしなかったことにあると認められる。そうすると、これらの各事情は、いずれも納税者の責めに帰することのできない客観的な事情とはいえないものであるから、請求人が当該記載をしなかったことについて、「やむを得ない事情」があるとは認められない。(平24. 4.16 東裁(所)平23-203)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230203
- 裁決年月日
- 平成24年4月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成21年分の所得税について、所得税法第95条《外国税額控除》第2項の規定による外国税額控除の適用に当たり、前年分(平成20年分)の確定申告書に、平成20年の控除限度額及び同年に納付することとなった外国所得税の額の記載がない場合であっても、国税庁が提供する確定申告書様式に、これらの事項の記載欄がないという不備等により、外国税額控除を受けられないという不利益を納税者が負担すべきではないから、同条第6項前段に規定する「各年」とは、当該年において外国税額控除の適用を受ける場合の当該年であると限定解釈をして、その適用を認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人の当該主張は、同条第6項前段の文言を離れた独自の見解といわざるを得ないから、採用することはできない。そして、請求人は、平成20年中に国外で生じた譲渡所得等について確定申告をし、同年中に平成19年分の所得に係る外国所得税額を納付しているものの、平成20年分の確定申告書を、平成20年の控除限度額等を記載しないで提出したことが明らかであり、同条第6項前段に規定する同条第2項の規定による外国税額控除の適用要件を満たしていないから、平成21年分について当該外国税額控除の適用を受けることはできない。(平24. 4.16 東裁(所)平23-203)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230051
- 裁決年月日
- 平成24年2月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 外国税額控除を受けるための記載及び書類の添付をしなかったことについての「やむを得ない事情」とは、客観的にみて納税者の責めに帰することができない客観的な事情をいうものと解されるところ、請求人は、本件収入を確定申告すべき収入及び所得に該当しないものとして法律の解釈を誤ったことを基因として確定申告書を作成・提出した旨主張しており、請求人の主張する事情は、請求人の主観的な事情であるから、請求人の責めに帰することができない客観的事情によるものということはできない。(平24. 2. 7 関裁(所)平23-51)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220186
- 裁決年月日
- 平成23年4月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、配当所得について日本で課税されることをあらかじめ認識していなかたのであるから、配当所得に課された外国所得税について、確定申告書に控除を受けるべき税額を記載することや、それに関する書類の添付ができなかったのは、所得税法第95条《外国税額控除》第7項の「やむを得ない事情」に該当する旨主張する。しかしながら、請求人は、確定申告書に控除を受けるべき金額及びその計算に関する明細を記載せず、かつ、外国所得税を課されたことを証する書類その他一定の書類を添付していなかった原因は、請求人が本件配当所得が日本で課税されないと誤信したことに尽きるのであって、これは飽くまでも請求人の主観的事情にすぎず、請求人の責に帰することのできない客観的事情とはいえないから「やむを得ない事情」には該当しない。(平23. 4. 5 東裁(所)平22-186)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220186
- 裁決年月日
- 平成23年4月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、原処分庁所属の調査担当者の不適切な指導があったため、修正申告書を提出できなかったことが所得税法第95条《外国税額控除》第7項の「やむを得ない事情」に該当すると主張する。しかしながら、原処分庁所属の調査担当者が請求人に対する指導を行ったのは、請求人が本件各確定申告書を提出した後である上、その説明に何ら不適切な点は見当たらず、請求人が修正申告書を提出しなかったのは、請求人が原処分庁所属の調査担当者の説明に納得しなかったためにすぎないから、このことが、上記の「やむを得ない事情」に該当する余地はない。(平23. 4. 5 東裁(所)平22-186)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220060
- 裁決年月日
- 平成22年9月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税法第95条《外国税額控除》第1項は、強行規定であるから外国所得税を納付した事実があれば当然に当該外国所得税額をその年分の所得税の額から控除しなければならない旨主張し、同条第5項は、あくまでも付随的内容を規定したもので外国税額控除適用の絶対的要件ではない旨主張する。しかしながら、同条第1項の趣旨は、外国所得税を控除することによって国際的二重課税を解消することにあり、外国税額控除が、結果として我が国の課税権の行使に制限を加えるものであることから、同条第5項は、確定申告書に控除を受けるべき金額等の記載及び外国所得税が課されたことを証する書類等の添付を要求したものであると解されるところ、請求人は、提出した確定申告書に外国税額控除を受けるべき金額及びその計算に関する明細の記載をしなかったのであるから、同項の要件を満たさず、同条第7項に規定する「やむを得ない事情」も存在しないから、外国税額控除の適用はない。また、同条第5項は、確定申告書に同項所定の記載及び書類の添付がある場合に限り、同条第1項の規定を適用する旨明確に規定しており、外国税額控除の要件を定めたものであることは明らかである。(平22. 9.15 東裁(所)平22-60)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平210058ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成22年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- No.79
要旨
○ 請求人は、所得税法第95条《外国税額控除》の規定による外国税額控除は、二重課税を防ぐ唯一の方法であることからすれば、請求人が確定申告において同条第5項の所定の控除を受けるべき金額の記載等を失念していたというような主観的事情も、同条第7項に規定する「やむを得ない事情」に当たるものと解されるから、本件修正申告において外国税額控除の適用が認められるべきである旨主張する。しかしながら、外国税額控除は結果として我が国の課税権の行使に制限を加えるものであること及び外国税額控除を受けるためには一定の手続要件が求められていること等に照らすと、所得税法第95条第7項に規定する「やむを得ない事情」とは、客観的にみて本人の責めに帰することができない事情をいうと解され、請求人にはそのような事情があるとは認められないことから、本件修正申告において外国税額控除の規定を適用することはできない。(平22. 6.28 名裁(所)平21-58)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210070
- 裁決年月日
- 平成22年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- No.79
要旨
○ 請求人らは、外国税額控除は義務的な規定であることから、所得税法第95条第5項における手続規定は、厳格に適用されるべきではなく、また、「やむを得ない事情」の解釈については、規定の内容等によって裁量の幅や余地を考慮し判断すべきものであり、国際的二重課税を強いるのは過酷であるとして、請求人らには「やむを得ない事情」があると認められるべきである旨主張する。しかしながら、「やむを得ない事情」については厳格に解するべきであって、天災、交通途絶その他客観的にみて納税者本人の責めに帰することができない事情をいうものと解されるところ、請求人らの主張は、自らの所得税法の不知又は事実の誤認により、確定申告書に外国税額控除を受けるべき記載及び書類の添付をしなかったという主観的な事情にすぎず、採用することができない。(平22. 6.18 大裁(所)平21-70)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210050
- 裁決年月日
- 平成22年4月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①A国における土地の譲渡についてはA国における納税で完結し、日本での納税義務は生じないものと誤認していたため、本件確定申告書には当該譲渡に係る所得を計上しなかったものであり、当該譲渡について日本での申告が必要と認識していれば当然に外国税額控除と併せて確定申告していたことを理由として、本件確定申告書に所得税法第95条第5項所定の記載及び書類等の添付をしなかったことについて、「やむを得ない事情」があるものと認められるべきである旨及び②請求人を除く相続人は、期限後申告において外国税額控除が認められていることから、課税の平等性や請求人の事情からみて、調査による修正申告においては、請求人に「やむを得ない事情」があるものとして外国税額控除は認められるべきである旨主張する。しかしながら、①所得税法第95条第7項に規定する、同条第5項所定の記載及び書類等の添付をしなかったことについての「やむを得ない事情」とは、納税者本人の法の不知や事実の誤認などの主観的な事情はこれに当たらないと解されるところ、請求人の主張する事情は、結局、自らの所得税法の不知又は事実の誤認により、本件確定申告書に上記所定の記載及び書類等の添付をしなかったというにすぎず、同項の「やむを得ない事情」には当たらず、また、②納税者が外国税額控除の適用を受けるためには、期限後申告書を含む確定申告書に所得税法第95条第5項所定の記載及び書類等の添付を行うことが必要であり、ここでいう確定申告書には、修正申告書は含まれないから、請求人の主張は採用することができない。(平22. 4. 2 大裁(所)平21-50)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210107
- 裁決年月日
- 平成22年1月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税法第95条第7項に規定する「やむを得ない事情」があると認める場合の解釈は、緩やかに解すべきであり、請求人が外国税額控除制度について不知又は誤解していたことも「やむを得ない事情」に該当する旨主張する。しかしながら、外国税額控除は、結果として我が国の課税権の行使に制限を加えるものであることや、条文上、確定申告書に控除を受けるべき金額を記載する等、一定の手続的要件が求められていること等に照らすと、「やむを得ない事情」は、厳格に解するべきであり、天災、交通途絶その他本人の責めに帰すことのできない客観的事情をいい、本人の法の不知や事実の誤認などの主観的事情はこれに当たらないと解するのが相当である。そうすると、請求人が主張する事情は、「やむを得ない事情」に該当すると認めることはできず、本件確定申告書に記載した課税標準等又は税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったことにより、本件確定申告書の提出により納付すべき税額が過大であるときには当たらないから、本件通知処分は適法である。(平22. 1.26 東裁(所)平21-107)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210066
- 裁決年月日
- 平成21年12月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.78・194ページ
要旨
○ 請求人は、①A国での所得に係る税金を故意に逃れたわけではなく、A国での所得が日本で課税の対象となることを知らなかっただけであるから、所得税法第95条第7項に規定する「やむを得ない事情」があったといえること、②A国で納税しており、一つの所得に対して税金を二重に課することは、明らかな財産権の侵害であることから外国税額控除の適用が認められるべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第95条第7項に規定する「やむを得ない事情」とは、納税者の責めに帰すことのできない客観的事情をいい、納税者の法の不知や事実の誤認などの主観的事情はこれに当たらないと限定的に解するのが相当であるところ、請求人において、本件確定申告書に外国税額控除を受けるべき金額の記載及び外国税額控除に関する書類の添付のいずれもしなかったのは、請求人がA国での所得が日本で課税の対象となることを知らなかったことに基因するものであり、請求人の税法の不知という主観的な事情によるものであるから、請求人の責めに帰すことのできない客観的事情によるものということはできず、他に所得税法第95条第7項に規定するやむを得ない事情があったと認めるに足る証拠はない。また、外国税額控除が適用されず、国際的二重課税が排除されなかったとしても、それは租税法規に従った適正な課税を行った結果にすぎず、原処分に何ら違法はない。なお、財産権の侵害である旨の請求人の主張は、憲法第29条第1項違反の主張と解されるところ、その判断は、当審判所の権限に属さないことであり、審理の限りではない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平21.12. 2 東裁(所)平21-66)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平200042ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成21年1月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①国外の銀行の定期預金に係る利子について国外の銀行で源泉徴収された所得税額が明らかであること、及び②当該利子が申告漏れとなったことは故意によるものではないから所得税法第95条第7項に規定するやむを得ない事情があったことを理由に、外国税額控除を適用すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、確定申告書に、外国税額控除を受けるべき金額及びその計算に関する明細の記載並びに外国所得税を課されたことを証する書類の添付をしなかったのであるから、所得税法第95条第7項に規定するやむを得ない事情がない限り、外国税額控除の適用は認められないところ、ここにいうやむを得ない事情とは、天災、交通途絶その他本人の責めに帰すことのできない客観的事情をいい、本人の法の不知や事実の誤認などの主観的事情はこれに当たらないと解するのが相当であり、請求人の主張する事情は、請求人の主観的事情に基づくものと認められ、ほかに請求人の責めに帰すことのできない客観的な事情の存在もうかがわれないから、請求人にやむを得ない事情があったとは認められない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平21. 1.21 名裁(所)平20-42)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200025
- 裁決年月日
- 平成20年11月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、国外の土地譲渡に係る譲渡所得及び国外利子所得につき、確定申告書に、所得税法第95条《外国税額控除》第5項所定の記載及び書類等の添付をしなかったことにつき、同項の規定を知らなかったことによるものであり、その理由として、①A国に居住する親族(国外の土地の共有者でもある。)がA国の税務当局者からA国で申告納税を済ませれば日本で二重に課税されることはない旨の説明を受けたこと、②日本の税務当局が、必要となる手続についての広報活動を行っていなかったこと、③とりわけ利子収入については、税務署の職員の説明内容に照らしても、国外の利子所得であっても、利子所得である以上分離課税の対象であり、確定申告書への記載は不要であるというのが一般的な認識であることを挙げ、さらに、④本件土地の共有者の中には、他の所得がなく、法定申告期限までに申告していなかったことにより期限後申告と取り扱われ、外国税額控除を認められた者がいることなども理由として、同条第7項に規定するやむを得ない事情に当たる旨主張する。しかしながら、請求人も認めるとおり、所得税法第95条第5項所定の手続を行わなかったのは、同項の規定を知らなかったという法の不知によるものというべきところ、①については、仮に、そのような説明をしたとしても、A国と我が国の税制が異なる以上、我が国の税制についてのA国の税務当局者の説明を信じたことをもって、やむを得ない事情があるということはできない。②については、申告納税制度のもとにおいては、納税者は、自身の責任と判断において適正な申告をする義務があるのであり、税務当局が広報活動をしなかったことをもって、やむを得ない事情があるということはできない。③については、国外の利子収入につき分離課税とする旨の規定はなく、仮に、税務署の職員が請求人ら主張の回答をした事実があったとしても、そのことをもって、国外の預金に係る利子所得につき、確定申告書への記載が不要である旨の考え方が一般的なものであったとは認められない。④については、仮に、本件土地の共有者が期限後申告書の提出により外国税額控除を受けることができたとしても、外国税額控除は、所得税法第95条第5項所定の手続の履行を条件に税額の軽減を認められる恩恵的措置である以上、納税者が、その責めに帰すべき事情により、同項所定の手続を怠った結果、外国税額控除を受けることができなくなったとしてもやむを得ないものであって、負担の公平性に反し、違法又は不当ということはできない。(平20.11.14 大裁(所)平20-25)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200025
- 裁決年月日
- 平成20年11月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税法第95条《外国税額控除》第7項に規定する「やむを得ない事情」につき、その認定における税務署長の裁量の幅を広く認めるべきとして、これを広く解すべきである旨主張する。しかしながら、所得税法は、国外所得に外国所得税が課される場合の、いわゆる国際的二重課税の問題について、租税が国際的な経済活動から可能な限り中立性を保ち、国際競争の阻害要因となることを回避する見地から、立法政策として、国外で納めた税額について、国外源泉所得に対応する部分を限度として所得税額から直接控除することを認める外国税額控除の制度を採用しているのであり、同制度による課税の軽減は、国がその主権の一部をなす課税権の行使について一方的に譲歩する、いわば恩恵的措置と解される。もっとも、所得税法第95条第1項が外国税額控除の控除限度額を定めるとともに、同条第2項及び第3項が控除限度超過額又は控除余裕額の翌年以降の繰越使用を認めていることから、同条第5項は、税額の計算の安定を確保すべく、この恩恵的措置の適用を受けようとする者において、所得税の確定申告を行うに当たり、確定申告書に外国税額控除を受けるべき金額及びその計算に関する明細を記載し、かつ、外国所得税を課されたことを証する書類等を添付することにより、自らの意思内容を示すことを要すると規定し、もって、租税法律関係の明確化を図ろうとしたものと解される。このような所得税法第95条第5項の趣旨に照らせば、同項所定の手続的要件を満たさないにもかかわらず、例外的に恩恵的措置である外国税額控除を受けることを認めるための要件である同条第7項のやむを得ない事情とは、天災、交通途絶その他納税者の責めに帰することのできない客観的な事情をいい、本人の法の不知や事実の誤認などの主観的事情はこれに当たらないと解するのが相当である。(平20.11.14 大裁(所)平20-25)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190103
- 裁決年月日
- 平成20年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税務調査に全面的に協力したのであり、A国との租税条約の二重課税防止の精神の趣旨からして、たとえ確定申告書の外国税額控除欄の記載がなかったとしても、所得税法第95条第7項《外国税額控除》の規定を適用すべきである旨主張する。しかしながら、税務調査への協力度やA国との租税条約の趣旨をもって、確定申告書に所得税法第95条第5項が規定する所定の事項の記載及び書類の添付がなかったことについて、本人の責めに帰すことのできない客観的事情があったとは認められない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平20. 6.27 名裁(所)平19-103)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190116
- 裁決年月日
- 平成20年2月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告で外国税額控除の適用を求めることは不可能であったから、更正処分の段階で外国税額控除(みなし外国税額控除を含む。)の適用を認めるべきであると主張する。しかし、確定申告書に、外国税額控除を受けるべき金額並びにその計算に関する明細の記載及び外国所得税を課されたことを証する書類の添附をしなかったのであるから、所得税法第95条第7項に規定する、これらの記載又は書類の添附がなかったことについて「やむを得ない事情」がない限り、外国税額控除の適用はできないこととなるところ、ここにいう「やむを得ない事情」とは、例えば、外国所得税を課されたことを証する書類を添附しようとしたが、この書類の作成が、外国政府の事務処理上の都合で遅れ、期限までに入手できず、確定申告書に添附できなかった場合など、納税者の責めに帰すことのできない客観的事情をいい、納税者における事実関係の誤認や法の不知ないし解釈の誤りなどの主観的事情はこれに当たらないと解するのが相当である。そして、請求人が必要な記載をしなかったことにつき、請求人の責めに帰すことのできない「やむを得ない事情」があったとは認められず、また、請求人が確定申告時には法令の解釈適用を誤り非居住者であると判断していたという主観的事情も「やむを得ない事情」とはいえないから、請求人の場合、外国税額控除の適用はできない。また、請求人が主張するみなし外国税額控除の適用については、租税条約の実施に伴う所得税法、法人税法及び地方税法の特例等に関する法律の施工に関する省令第10条第1項が、所得税法第95条の規定による外国税額の控除を受けようとする年分に係る所得税法に規定する申告書に、控除を受けるべきみなし外国税額の計算の明細を記載し、かつ、これを証明する書類を添付しなければならないと規定しているところ、請求人の場合、本件各年分の所得税の確定申告における上記手続を欠いているから、みなし外国税額控除の適用はできない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平20. 2.22 東裁(所)平19-116)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190077
- 裁決年月日
- 平成19年12月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告書に外国税額控除を受けるべき金額等を記載せず、また、外国所得税を課されたことを証する書類の添附もしなかったのは、①外国における所得が日本において申告の対象となることや外国税額控除の適用要件についての知識が不足していたことによるが、これは国民の一般的なレベルである、②国は、国民に対して納税義務を課する前段階として税の説明責任があるにもかかわらず、その説明が不足しているからであり、所得税法第95条第7項に規定する「やむを得ない事情」がある旨主張する。 しかしながら、申告納税制度の下においては、納税者は、自身の判断と責任において適正な申告と納税をする義務があるのであるから、請求人が上記①及び②で主張する事情は、飽くまでも請求人の主観的事情にすぎず、請求人の責めに帰すことのできない客観的事情とはいえない。 したがって、外国税額控除の適用要件を欠いたことについて、所得税法第95条第7項に規定する「やむを得ない事情」があったと認めることはできず、請求人の主張には理由がない。(平19.12. 4 東裁(所)平19-77)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190045
- 裁決年月日
- 平成19年10月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №74・98ページ
要旨
○ 請求人は、外国に所在する不動産を平成16年に譲渡した所得は日本と当該外国の両方で課税対象となっており、二重課税の状況にあることから平成16年分の所得税において外国税額控除を適用すべきある、また、平成16年分の所得税において外国税額控除が適用されないのであれば、平成17年分の所得税において外国税額控除を適用すべきであるから、請求人の更正の請求に対する更正をすべき理由がない旨の通知処分を取り消すべきである旨主張する。 しかしながら、請求人の場合、納付すべき外国所得税の額が確定したのは平成17年中であり、平成16年中に納付する外国所得税の金額はないから、平成16年分の所得税額の計算において外国税額控除の適用を認める余地はなく、平成16年分の所得税の更正処分は適法である。 また、請求人の平成17年分の所得税の確定申告書に添附された外国税額控除に関する明細書には、控除限度額及び控除限度超過額、並びに、控除限度超過額のうち本年使用額及び翌年繰越額について適法に計算された金額が記載されており、加えて、平成17年分の所得税の確定申告書は適法に計算された金額に基づき提出されたものであるから、更正の請求に理由がないとする当該通知処分は適法である。(平19.10. 9 東裁(所)平19-45)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190033
- 裁決年月日
- 平成19年9月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A国における顧問会計士等の間違いにより、本件譲渡に係る外国所得税の額の最終的な確定が大幅に遅延したため、やむを得ず我が国での本件譲渡に係る国外所得の申告が平成16年分の修正申告になった旨主張するが、本件譲渡をした時点で本件A国源泉徴収税額は源泉徴収されていたのであるから、請求人は平成16年分の所得税の確定申告期限までに、A国内の代理人に依頼し、本件譲渡に係る書類を送付してもらうことで、手続要件を満たした確定申告をする機会があったところ、本件譲渡時から平成16年分の所得税の確定申告期限までの間に、A国から日本への必要書類の送付を不可能とする天災、交通途絶その他請求人の責めに帰すことのできない客観的事情があったとは認められない。 また、請求人はA国における確定申告において修正申告をしており、A国における申告に誤りがあったという事情が認められる。しかし、A国における申告の誤りは、請求人と同視すべきA国における代理人の過誤等に原因があるものといわざるを得ないから、A国における申告の誤りも請求人の責めに帰すことのできない客観的事情には当たらない。しかも、正確な外国税額が確定していなかったとしても、A国における源泉徴収税額を基に外国税額控除を適用して平成16年分の所得税の確定申告をすることは可能であったから、この点からもA国における確定申告の誤りが請求人の責めに帰すことのできない客観的事情になるとはいえない。 さらに、請求人は、請求人の外国税額控除に係る確定申告要件の詳細にわたる部分の不知及び課税庁による外国税額控除に係る規定や申告手続方法の周知等の不徹底などの事情を主張するが、申告納税制度の下においては、納税者自身の判断と責任において適正な申告と納税をする義務があるのであるから、これらの事情は納税者の税法の不知であって請求人の主観的事情であるといわざるを得ず、請求人の責めに帰すことのできない客観的事情には当たらない。(平19. 9. 13 東裁(所)平19-33) (平19. 9.13 東裁(所)平19-33)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平170019
- 裁決年月日
- 平成17年11月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人の各年分の所得の内訳は、内国法人から支払いを受けた役員報酬及び配当であるところ、各年分における請求人の国外勤務の状況については、内国法人の役員としてA国に所在する同法人の子会社において業務に従事していたのであるから、請求人が内国法人から支払いを受けた各年分の役員報酬は、そのすべてが国内源泉所得に該当することになる。そうすると、請求人の各年分の所得には、所得税法施行令第222条第1項の規定による国外所得総額はないので、所得税法第95条第1項に規定する外国税額控除の控除限度額は零円となる。したがって、A国税務当局によって、請求人に対して個人の総合所得税の課税がなされたとしても、請求人はこれに係る納付税額について各年分いずれにおいても外国税額控除の適用を受けることはできない。なお、請求人は、所得税基本通達161−28により国外源泉所得の計算は可能であるからその計算によって算出した所得が国外源泉所得となる旨主張するが、請求人の各年分における勤務等が国内・国外双方にわたって行われていたとしても、上記のとおり、請求人が各年分において内国法人から支払いを受けた役員報酬は、そのすべてが国内源泉所得に該当し、請求人の各年分の所得には所得税法施行令第222条第1項の規定による国外所得総額はないのであるから、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平17.11.29金裁(所)平17-19)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平170003ほか 1件
- 裁決年月日
- 平成17年7月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税法第95条第6項のゆうじょ規定は、やむを得ない事情があるときには、税務署長の裁量として大幅な救済措置を講ずべきことを意味し、請求人にはやむを得ない事情があるので、外国税額控除の適用を認めるべきである旨主張する。しかしながら、外国税額控除は、確定申告書に控除を受けるべき金額及びその計算に関する明細の記載があり、かつ、外国所得税が課されたことを証する書類の添付がある場合に限って適用されるもので、本件役員報酬が毎月、請求人名義預金に入金されているにもかかわらず、請求人は、本件役員報酬そのものを申告していなかったのであり、また、その記載及び書類の添付がなかったことについて、請求人の責めに帰することのできないやむを得ない事情があったとは認められないから、外国税額控除を適用することはできない。(平17.7.4仙裁(所)平17-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160247
- 裁決年月日
- 平成17年5月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、日蘭租税条約第24条第1項が、外国所得税の税額控除の控除限度額の計算を、独自に定めており、所得税法第95条《外国税額控除》の外国税額控除方式によることなく控除限度額の計算をすることができる旨主張する。しかしながら、日蘭租税条約第24条第1項は、わが国の居住者に対する国際的二重課税の排除方式について、所得税法第95条に規定する「外国税額控除方式」を適用する旨規定しており、同方式においては、その年分の所得税の額のうち、その年において生じた所得でその源泉が国外にあるものに対応するものを限度としてその年分の所得税の額から控除することになるので、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平17.5.9東裁(所)平16-247)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平150224
- 裁決年月日
- 平成16年3月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、台湾に所有していた土地の譲渡により納付した土地増値税が、土地の値上がり益に課税されるもので、所得税における譲渡所得と同様であるから、外国税額控除の対象となる外国所得税に該当する旨主張する。しかしながら、土地増値税は、土地が国民全体に属するとする理念のもと、土地の基本法である土地法において地価税と一体的に運用され、土地税として平均地権の実効を求められているものと考えられ、その課税の仕組みは、資産の移転という行為をした者に対する課税の仕組みを採用しておらず、さらに、その課税標準は、実際の取引金額にかかわらず、公示価格に相当する公告現値で決定されることを併せ考えると、土地増値税は財産税としての機能を有するものと解される。そうすると、外国税額控除の対象となる外国所得税は、個人の所得を対象にするものであり、土地を対象にした財産税である土地増値税は、外国税額控除の対象となる外国所得税には該当しないと判断される。(平16.3.17東裁(所)平15-224)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140283
- 裁決年月日
- 平成15年6月26日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地増値税が、台湾土地法第28条により土地のキャピタルゲインに課税されるもので、個人の譲渡所得を課税標準として課される税であり、所得税と性質を同じくするものであるから、外国税額控除の対象となるので、本件更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、我が国の譲渡所得の課税標準は、譲渡所得に係る総収入金額からその資産の取得費及び譲渡に要した費用を控除し、その残額の合計額から特別控除額を控除した金額、すなわち個人が譲渡により実際に獲得した利得から算出した金額を課税標準とするものであるのに対し、本件土地増値税の課税標準は、①移転現値総額から②物価指数調整後原地価総額及び③改良土地費用を控除した額であり、個人が実際に獲得した利得にかかわりなく、土地の移転時の評価額(台湾当局が認定したもの)から前回移転時の評価額に物価指数調整を加えたものを控除し、更に譲受人が支出した改良土地費用を控除した金額を課税標準とするものと認められることから、本件土地増値税は我が国の譲渡所得税と本質的に同一の税とは認められないので、本件土地増値税は、台湾当局により課された税ではあるが、およそ個人の所得を課税標準としていない税であり、外国所得税には当たらないものと認められる。なお、土地増値税は、納付しなければ当該資産の所有権移転の登記ができないことから、所得税法第33条第3項に規定する「その資産の譲渡に要した費用の額」に該当するものと認められる。(平15.06.26.東裁(所)平14-283)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140117
- 裁決年月日
- 平成14年12月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告書に外国税額控除を受けるべき金額及びその計算に関する明細を記載しなかったのは、税法の解釈を誤ったためであり、所得税法第95条第6項に規定する「やむを得ない事情」がある旨主張するが、請求人が税法の解釈を誤ったことは、請求人の責めに帰することのできない事情には当たらないから、請求人の主張には理由がない。(平14.12.09.東裁(所)平14-117)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平140005
- 裁決年月日
- 平成14年11月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.64・185ページ
要旨
○ 請求人は、台湾で納めた本件土地増値税は外国税額控除の対象となる外国所得税に該当する旨主張するが、台湾の土地増値税は、個人の所得を課税標準としていない税であり、また、個人の収入金額その他これに準ずるものを課税標準としているとも認められないこと及び資産の移転がなくとも課されるとの基本概念があり、無償移転の場合は譲受人が課される税であることから、我が国の所得税に相当する税には当たらず、外国税額控除の対象となる外国所得税には該当しないと判断するのが相当である。(平14.11.20.福裁(所)平14-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130147
- 裁決年月日
- 平成14年2月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、外国法人から付与されたストック・オプションに係る利益は権利行使によって取得した株式の所在地が国外であることから、そのすべてが国内源泉所得以外の所得(国外源泉所得)に該当する旨主張する。しかしながら、本件利益は給与所得に該当するから、外国税額控除の計算の基礎となる国外源泉所得は国内において行う勤務その他の人的役務の提供に基因するもの(国内源泉所得)以外の所得とされ、給与総額の計算の基礎となる期間(日数)は、本件ストック・オプションの付与日から行使日までの期間(日数)とするのが相当であるから、請求人の主張は採用できない。(平14. 2. 8.東裁(所)平13-147)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110045
- 裁決年月日
- 平成11年12月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201902030
- 争点
- 19税額の計算/2税額控除/3外国税額控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件役員報酬について中華人民共和国と日本とで二重課税となっていることから、本件個人所得税額につき外国税額控除の適用が認められるべきであると主張するが、所法第95条第1項、第161条及び第162条並びに日中租税条約第15条2及び第23条2(a)の各規定によっても、請求人の平成4年分の総所得金額は、そのすべてが国内源泉所得に該当し、所令第222条第1項の規定による国外所得総額は零円となるから、所法第95条第1項に規定する控除限度もまた零円となるので、本件個人所得税額について外国税額控除の適用がないとした本件通知処分は適法である。(平11.12. 9大裁(所)平11-45)
【 税務法規集に掲載する法令等の情報に関する注意事項 】
- 本サービスは、デジタル庁が管理するe-Gov法令検索のデータ、国税庁がホームページを通じて提供する通達等の情報および国税不服審判所の公表裁決事例・裁決要旨を利用しています。
- 法律の専門家が分類・整理した情報を元に、プログラムで自動的に法令等を解析し、関連する情報を統合的に閲覧できるように再編集していますが法令等の内容については、明白な誤りや文字種の統一などの形式的な点を除き、変更しておりません。
- 各法令等の施行日等の情報は法令等の名称の横にある マークのボタンからご覧いただけます。また、当該法令の元データにもその情報表示部分からアクセスすることができます。
- 本サービスの提供者は、デジタル庁および国税庁とは関係がなく、またこれらの機関を代表するものでもありません。
- 本サービスの提供者は、表示される情報に誤りがないように努めていますが、利用者による本サービスの利用に関する結果に対して一切の責任を負いません。