裁決要旨 4事業所得
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 令060008
- 裁決年月日
- 令和7年6月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704022
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/2青色申告(特別)控除/2青色申告特別控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法定申告期限内にe-Taxを利用して所得税等の確定申告書等のデータ(本件申告書等データ)を送信しているから、租税特別措置法第25条の2《青色申告特別控除》第4項柱書及び同項第2号に規定する65万円の青色申告特別控除(本件控除)が適用されるべきである旨主張する。しかしながら、原処分庁のe-Taxに係る受付ファイルには法定申告期限までに本件申告書等データを受け付けた記録はなく、確定申告期間中にe-Tax上の障害は生じていないこと、また、請求人が提出期限までに送信したと主張する手続は、納付情報登録依頼の手続であり、本件確定申告書等データの送信手続とは別の手続である。したがって、請求人は本件申告書等データを提出期限までに送信したとは認められないから、本件控除を適用することはできない。(令7. 6.20 熊裁(所)令6-8)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令060065
- 裁決年月日
- 令和7年5月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704990
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法第10条の5の4《給与等の支給額が増加した場合の所得税額の特別控除》第2項に規定する特別控除(本件特別控除)の適用要件として、同条第5項において確定申告書に添付することが求められている「控除対象雇用者給与等支給増加額」、「控除を受ける金額」及び「当該金額の計算に関する明細」の3つの事項(本件各事項)を記載した書類を令和5年分の所得税等の確定申告書に添付していないものの、令和5年分及び令和4年分の所得税等の各確定申告書にそれぞれ添付した青色申告決算書(一般用)によれば、本件各事項を計算又は把握することが可能であるから、令和5年分の所得税等の更正の請求(本件更正請求)において本件特別控除の適用を受けることができる旨主張する。しかしながら、本件特別控除の適用は、確定申告書に本件各事項を記載した書類の添付がある場合に限られることは租税特別措置法第10条の5の4第5項の文理上明らかであって、本件各事項の記載がなくても本件特別控除の適用が認められ得る旨を定めた法令の規定はないことからすれば、青色申告決算書(一般用)を基に本件各事項を計算又は把握することができたとしても、そのことをもって本件各事項を記載した書類の添付があったとみることはできず、本件更正請求において本件特別控除の適用を受けることはできない。(令7. 5.25 関裁(所)令6-65)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060077
- 裁決年月日
- 令和6年12月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704022
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/2青色申告(特別)控除/2青色申告特別控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、法定申告期限内に貸借対照表の記載のある青色申告決算書(本件各決算書)を添付した確定申告書(本件各申告書)を提出しているから、更正の請求により、平成30年分及び令和元年分については平成30年法律第7号による改正前のもの、令和2年分及び令和3年分については令和2年法律第8号による改正前の租税特別措置法第25条の2《青色申告特別控除》第3項に規定する控除(55万円控除)を適用できる旨主張する。しかしながら、55万円控除は、①確定申告書に同項の規定の適用を受けようとする旨及び②同項の規定による控除を受ける金額の計算に関する事項の記載並びに③同項に規定する帳簿書類に基づき財務省令で定めるところにより作成された貸借対照表及び損益計算書等の添付があり、かつ、④当該確定申告書をその提出期限までに提出した場合に限り適用され、これらの要件を満たさない場合、同条第1項に規定する控除が適用されるところ、本件各申告書及び本件各決算書には、上記①及び②に係る記載がなく、ほかに本件各申告書及び本件各決算書の記載から55万円控除の適用を受けることを選択する意思があったことが見て取れるといった事情も認められない。したがって、本件各申告書は、同条第1項の規定により青色申告特別控除額を10万円としたところにより提出されたものとなり、55万円控除を適用することはできない。(令6.12. 2 東裁(所)令6-77)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令040025
- 裁決年月日
- 令和5年1月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704022
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/2青色申告(特別)控除/2青色申告特別控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成29年分及び平成30年分(本件各年分)の法定申告期限内に農業経営に係る事業所得(農業所得)及び不動産所得に係る各総勘定元帳を作成しており、当該総勘定元帳に連動する試算表により貸借対照表も作成している旨、また、貸借対照表の記載の一部不備の理由だけで、租税特別措置法(措置法)第25条の2第3項の適用による控除(65万円控除)を否認する処分は違法である旨主張する。しかしながら、請求人の確定申告書に添付された貸借対照表は、農業所得については本件各年分ともに何ら記載がないし、不動産所得についても、平成29年分については青色申告特別控除前の所得金額と同額の事業主貸の記載しかなく、平成30年分については一定の勘定科目の記載はあるものの、保証金の記載はない。そして、本件各年分の確定申告書に添付された貸借対照表の状況、請求人の関与税理士の元事務員の申述内容及び原処分に係る調査時に提出していない総勘定元帳があったことなどの状況からすると、平成29年分の不動産所得及び本件各年分の農業所得に係る各総勘定元帳は、いずれも法定申告期限までに作成されたものとは認められないし、請求人の本件各年分の申告において、措置法第25条の2第3項に規定する帳簿書類に基づき作成された貸借対照表が添付されたものとは認められない。したがって、本件各年分の不動産所得の金額の計算上、65万円控除の適用は認められない。(令5. 1.20 大裁(所)令4-25)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 令020014
- 裁決年月日
- 令和3年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704022
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/2青色申告(特別)控除/2青色申告特別控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①国税庁ホームページの確定申告書等作成コーナー(本件作成コーナー)は、貸借対照表の各金額を入力しないまま青色申告特別控除の金額を650,000円と入力しても、エラー表示がないことに加え、貸借対照表を添付しなければ青色申告特別控除の金額は100,000円となる旨の注意喚起もないので問題がある旨、②原処分庁は、申告内容に何らかの誤りがあれば翌年分の確定申告書が提出されるまでの間に是正をすべきであるにもかかわらず、それをせず、さらに、平成30年分の上場株式等に係る譲渡所得の金額の誤りについて指導した際にも貸借対照表の添付がないことを見過ごして650,000円の青色申告特別控除の適用に関する指導をしなかったのであるから、過去の年分に遡って更正処分をすべきではない旨主張する。しかしながら、申告納税制度の下においては、納税者が本件作成コーナーを利用する場合であっても、納税者が自己の責任と判断で法令の規定に従って適正な申告をしなければならないのであるから、請求人の主張するような事情があったとしても、そのことは更正処分の違法理由とはならない。(令3. 6.24 広裁(所)令2-14)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020037
- 裁決年月日
- 令和3年2月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704022
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/2青色申告(特別)控除/2青色申告特別控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成23年度税制改正により、租税特別措置法第25条の2《青色申告特別控除》(本件規定)第3項に規定する青色申告特別控除(本件特別控除)の控除額について、従前は、確定申告書に記載された金額に制限されていたものが、更正の請求によって適正に計算された正当額まで増額できるようになったことから、本件特別控除の適用要件は、更正の請求時に満たしていれば足りるところ、請求人は、更正の請求時には、本件特別控除の適用要件を満たしていたのであるから、更正の請求によって、本件特別控除を適用することができる旨主張する。しかしながら、本件規定第5項は、①確定申告書に同条第3項の規定の適用を受けようとする旨及び②同項の規定による控除を受ける金額の計算に関する事項の記載並びに③同項に規定する帳簿書類に基づき財務省令で定めるところにより作成された貸借対照表及び損益計算書等の添付があり、かつ、④当該確定申告書をその提出期限までに提出した場合に限り適用する旨規定しているところ、青色申告特別控除制度の趣旨からすれば、同条の解釈は、租税負担公平原則に照らし、厳格に解すべきであり、特に、同条第5項は、明確で形式的な基準を規定していることからすれば、同項の文言どおり解釈すべきである。そうすると、上記①ないし④の要件は、期限内申告書の提出時に満たす必要があるものと解すべきであるところ、請求人の場合、所得税等の確定申告書提出時において、上記①ないし③までの要件がいずれも満たされていないことは明らかであるから、更正の請求において、事業所得の金額の計算につき本件特別控除を適用する余地はない。(令3. 2.15 大裁(所)令2-37)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平300034
- 裁決年月日
- 平成31年4月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202704050
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/5農業所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、野菜を栽培していたから、租税特別措置法第25条《肉用牛の売却による農業所得の課税の特例》第1項に規定する「農業を営む個人」に該当し、同条に規定する特例の適用を受けることができる旨主張する。しかしながら、当該「農業を営む個人」とは営利を目的として、自らが米などの栽培等の方法等を決定して、栽培等し又は他人に栽培等させ、その栽培等に係る利益等を自己に帰属させることを継続的に行う者であるところ、請求人による野菜等の栽培は自家消費用としての栽培を超えるものではなく、請求人は、営利を目的として野菜等を栽培していたと認められず、当該「農業を営む個人」に該当しないから、当該特例の適用を受けることはできない。(平31. 4.19 関裁(所・諸)平30-34)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平290005
- 裁決年月日
- 平成30年1月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704050
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/5農業所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№110
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法(平成29年法律第4号による改正前のもの)第25条《肉用牛の売却による農業所得の課税の特例》第1項に規定する課税の特例(本件特例)の適用に当たり、免税の対象となる事業所得の金額は、売却損の生じた免税対象飼育牛(売却損牛)を含めずに計算すべきである旨主張する。しかしながら、同項の規定の文理に照らし、同項に規定する「その売却により生じた事業所得」の計算上、売却損牛に係る収入金額及び必要経費を除外してこれを計算することが許容されていると解する余地はなく、したがって、当該事業所得の金額を計算するに当たっては、個々に売却損が生じたか否かにかかわらず、全ての免税対象飼育牛が対象とされるべきである。(平30. 1.22 福裁(所)平29-5)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平270019
- 裁決年月日
- 平成28年6月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704050
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/5農業所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、飼育していた肉用牛を放逐したまま強制退去を余儀なくされ、当該肉用牛を決められた市場で売却する機会すら与えられなかったことは、請求人の責めに帰すことができない客観的事実があることから、請求人が受けた当該肉用牛の損害に対する賠償金(本件賠償金)に係る所得について、租税特別措置法第25条《肉用牛の売却による農業所得の課税の特例》第1項に規定する肉用牛の売却に係る課税の特例(本件特例)の適用を認めるべきである旨主張する。しかしながら、同条第1項が本件特例の適用対象を市場などにおける売却に限っているのは、本件特例の適用範囲を明確にする趣旨であると解されるところ、請求人は、当該肉用牛を同項各号に規定する売却の方法で売却しておらず、加えて、確定申告書に同条第4項に規定する肉用牛の売却を証する書類が添付されていなかったことからしても、本件特例の適用要件を満たしていないことは明らかであるから、本件賠償金に係る所得について、本件特例を適用することはできない。(平28. 6.22 仙裁(所)平27-19)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270119
- 裁決年月日
- 平成28年4月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704022
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/2青色申告(特別)控除/2青色申告特別控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税法第151条《青色申告の取りやめ等》第1項に規定する青色申告の取りやめの届出書(本件取りやめ届出書)の提出は、不動産収入がなくなった年分の確定申告書に代えて提出するものと誤認したものであり、要素の錯誤に該当し無効である旨主張する。しかしながら、法的安定性及び法律関係の明確性の要請が私法関係よりも大きいと考えられる公法関係においては、民法第95条《錯誤》の規定が当然には適用されるべきではなく、請求人の錯誤が客観的に明白かつ重大であって、その是正を許さないならば、請求人の利益を著しく害すると認められる特段の事情がある場合を除いては、当該錯誤を理由に本件取りやめ届出書の提出の無効を主張できないと解するのが相当である。そして、本件取りやめ届出書の記載表示からすれば、それが請求人の真実の意思と食い違うものであることが客観的に明白とはいえず、また、その提出に至った事情を総合考慮すると、錯誤の主張を認めてその是正を許さなければ著しく請求人の利益を害するとの特段の事情は認められないから、請求人の錯誤による無効の主張は認められない。(平28. 4. 6 東裁(所)平27-119)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270118
- 裁決年月日
- 平成28年4月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704031
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/3社会保険診療報酬の特例/1社会保険診療報酬の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、「対診」とは、保険医療機関において、患者の疾病又は負傷が自己の専門外にわたるものであるとき、又はその診療について疑義があるときに、当該保険医療機関の依頼により、他の保険医療機関が当該保険医療機関に赴き、保険診療を行うことをいい、請求人が「対診医」として契約先の各病院(本件各病院)で麻酔関連医療業務(本件業務)を行ったことは、①患者のカルテの保管、②「麻酔承諾書」の記載内容、③本件各病院との間の本件業務に関する契約書の条項などから明らかであり、本件各病院からの社会保険診療分としての報酬(本件各報酬)は、本件業務の対価として本件各病院から受領したものであるから、租税特別措置法第26条《社会保険診療報酬の所得計算の特例》第1項に規定する所得計算の特例(本件特例)の対象となる「社会保険診療につき支払を受けるべき金額」に該当する旨主張する。しかしながら、本件特例の対象となる「社会保険診療」とは、保険医療機関が、疾病又は負傷の治療を受けようとする者から選定されて行った「療養の給付」をいうと解されるところ、請求人が行っている本件業務は、本件各病院が患者の疾病又は負傷の治療に必要な診療(手術)に付随する麻酔業務を請求人に委託したものであり、請求人は、本件各病院内で行われる手術に一スタッフとして参加し、麻酔業務に従事したものにすぎないから、患者が受けた療養の給付(手術)を行った主体である保険医療機関は、飽くまでも本件各病院であって、請求人自身が療養の給付を行う主体である保険医療機関として、当該患者に対して本件業務を行ったものとは認められない。したがって、本件各報酬は、本件特例の対象となる「社会保険診療につき支払を受けるべき金額」には該当しない。(平28. 4. 4 東裁(所・諸)平27-118)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平260020
- 裁決年月日
- 平成27年4月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704990
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/7その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が設置する特定廃棄物最終処分場等における汚泥及び残土の埋立終了時までに要する将来の費用の支出に備えるための引当金である「汚泥引当金等」に繰り入れた金額(本件汚泥処理費)は、租税特別措置法所定の各種準備金と同様の性格を有するものであるから、所得税法第37条《必要経費》の例外としての「別段の定めがあるもの」に当たり、事業所得の金額の計算上必要経費に算入することができる旨主張する。しかしながら、所得税法第37条第1項にいう「別段の定め」のうち、本件汚泥処理費に関係すると認められるものは租税特別措置法第20条の3(平成23年法律第114号による改正前のもの。以下同じ。)《特定災害防止準備金》以外にはなく、同条の規定は、その年において環境再生保全機構に維持管理積立金として積み立てた金額に相当する金額以下の金額を特定災害防止準備金として積み立てたときに当該積み立てた金額を、確定申告書への所定の記載及び計算に関する明細書の添付がある場合に限り必要経費に算入すると定めたものであるところ、本件汚泥処理費は、同条の要件をいずれも満たさないため、同条の規定を適用して必要経費に算入することはできない。また、本件汚泥処理費の額は、上記のとおり、将来の費用の支出に備えるための引当金である汚泥引当金等として繰り入れた金額であり、その年12月31日までに債務が成立している費用とは認められないから、所得税法第37条第1項の規定を適用して必要経費に算入することもできない。(平27. 4. 8 福裁(所)平26-20)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平250012
- 裁決年月日
- 平成26年3月20日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704022
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/2青色申告(特別)控除/2青色申告特別控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、今回の調査において多少の記帳誤りは指摘されたものの、現金出納帳を備え、かつ、請求人の事業所得の金額に係る一切の取引の内容を正規の簿記の原則に従い記帳して総勘定元帳を作成し、各年分の損益計算書及び貸借対照表を作成していることから、租税特別措置法第25条の2《青色申告特別控除》第3項に規定する青色申告特別控除が適用される旨主張する。しかしながら、①現金出納については、現金支払の経費を管理する小口現金だけの出納は記帳しているが、請求人の総勘定元帳の現金勘定の残高が赤字(マイナス)になっている日があるなど、現金残高が照合できる出納帳になっていないこと、②預金勘定については、取引をまとめて記帳していること及び③専従者給与勘定については、年間12回を超えた記帳や、年末に一括で振替記帳していることが認められるから、請求人の記帳は、①現金出納、②預金勘定及び③専従者給与勘定に関して、取引を整然と、かつ、明瞭に記録しているとはいえず、請求人は、請求人の事業所得の金額に係る一切の取引の内容を詳細に記録し、その記録に基づいて貸借対照表及び損益計算書を作成したとは認められないのであるから、租税特別措置法第25条の2第3項の適用要件を備えているとは認められず、請求人が適用を受けることができる青色申告特別控除は、同条第1項に規定する10万円とすることが相当である。(平26. 3.20 熊裁(所・諸)平25-12)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平240019
- 裁決年月日
- 平成25年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704050
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/5農業所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法第25条《肉用牛の売却による農業所得の課税の特例》第2項第2号が、課税標準である総所得金額の計算につき、「当該各号に定める肉用牛に係る事業所得の金額がないものとみなして計算した場合におけるその年分の総所得金額」(本件規定第2号総所得金額)と規定しているのは、所得税法第22条《課税標準》第2項の総所得金額を本件規定第2号総所得金額として計算する特例を設けているものである旨主張する。しかしながら、租税特別措置法第25条第2項は、飽くまで所得税の額の計算についての特例を定めたものであって、同項第2号も、所得税法第22条第2項に規定する総所得金額の計算についての特例を定めたものではないと解される。(平25. 6.28 札裁(所)平24-19)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240241
- 裁決年月日
- 平成25年6月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704022
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/2青色申告(特別)控除/2青色申告特別控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、正規の簿記の原則に従って記帳をし、それを基に法定申告期限内に貸借対照表を作成して確定申告書を提出しており、法定申告期限後であるが、後日貸借対照表を提出したのであるから、これをもって、租税特別措置法第25条の2《青色申告特別控除》第5項に規定する手続要件を満たしているというべきである旨主張する。しかしながら、同項については、文理どおり解釈すべきであって、同条項の文言を離れて、みだりに実質的妥当性や個別事情を考慮して、拡張解釈や類推解釈を行うべきではないことから、請求人の主張に係る事情があったとしても、例外的に本件特別控除の手続要件を満たすものと取り扱うことはできない。(平25. 6.25 東裁(所)平24-241)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240080
- 裁決年月日
- 平成24年10月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704022
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/2青色申告(特別)控除/2青色申告特別控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告書を法定申告期限内に提出しており、かつ、貸借対照表等を修正申告書に添付しているから、不動産所得の金額の計算において、租税特別措置法第25条の2《青色申告特別控除》第5項の要件を満たしており、同条第3項の規定による65万円を限度とする青色申告特別控除を適用できる旨主張する。しかしながら、同条の規定は、本来課されるべき税額を政策的見地から特に軽減するものであるから、租税負担公平の原則に照らし、その解釈は厳格にされるべきであり、殊に、同条第5項については、明確で形式的な基準をもって規定されていると認められ、その適用に当たっては、文理どおり解釈すべきと解されるところ、同項の規定の文言からすれば、同項でいう「当該確定申告書」とは、同条第3項の規定の適用を受けようとする旨及び同項の規定による控除を受ける金額の計算に関する事項の記載並びに貸借対照表等の添付がある確定申告書をいうものであると解するのが相当であり、かつ、貸借対照表等は確定申告書に添付し申告期限までに提出しなければならないのは文理上明らかである。また、貸借対照表等を申告期限後に提出しても、同項の規定の適用を受けることができる旨を定めた法律上の規定はない。請求人は、法定申告期限までに確定申告書を提出しているものの、同条第5項に規定する要件を満たしていないから、不動産所得の金額の計算において、同条第3項に規定する青色申告特別控除を適用できない。(平24.10.22 東裁(所)平24-80)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平230049
- 裁決年月日
- 平成24年1月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704050
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/5農業所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№86
要旨
○ 請求人は、請求人が行った肉用牛の売却取引が、租税特別措置法第25条《肉用牛の売却による農業所得の課税の特例》第1項第2号に規定する農業協同組合に委託して行う売却に該当することから、同条に規定する肉用牛の免税制度が適用される旨主張する。しかしながら、請求人がa市農業協同組合に売却を委託したとする取引について、a市農業協同組合が請求人から委託を受けたのは売却代金の回収業務のみであり、当該売却取引の主要部分である子牛購入の申込みの勧誘及び申込みに対する承諾など売買契約の成立過程における業務にa市農業協同組合は関与していなかったと認められることから、当該取引は農業協同組合に委託して行う売却には当たらない。(平24. 1.24 関裁(所)平23-49)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220143
- 裁決年月日
- 平成23年2月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704022
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/2青色申告(特別)控除/2青色申告特別控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、税理士に依頼し、e-Taxにより、平成22年3月12日に平成21年分の所得税の確定申告データ(本件データ)を原処分庁へ送信した以上、受信されているはずであるから、租税特別措置法第25条の2《青色申告特別控除》第3項の青色申告特別控除が認められるべきである旨主張する。しかしながら、原処分庁の使用する電子計算機には、請求人の本件データを受信した記録は残っていないところ、請求人の本件データを送信したことをうかがわせる証拠の提出もないこと、税理士が、原処分庁に対し、本件データの送信もれを認める内容の申述書を添付して、請求人の所得税の確定申告書を提出していることなども考え合わせると、税理士は、請求人の本件データは送信しなかったものと推認することができる。以上によれば、請求人の平成21年分の所得税の確定申告は、平成22年3月23日に確定申告書を原処分庁に提出したことにより行われたことになるから、租税特別措置法第25条の2第5項の提出期限まで提出したとは認められず、同条第3項の青色申告特別控除の適用はない。(平23. 2. 3 東裁(所)平22-143)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平220013
- 裁決年月日
- 平成22年12月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704022
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/2青色申告(特別)控除/2青色申告特別控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成19年分の所得税の確定申告の際に、不動産所得の金額に損失が生じたことから、青色の確定申告書等の「青色申告特別控除額」欄に租税特別措置法第25条の2第3項に規定する青色申告特別控除に関する記載しなかったものであり、その後、10万円以上の不動産所得の金額が生じることになった場合には、同条第5項の規定を弾力的に解釈して、65万円を限度とする青色申告特別控除の適用を認めるべきであり、そうでなければ、「青色申告特別控除額」欄の記載の有無を除けば同じ不動産所得がある者を平等に扱わないことになるから憲法第14条の法の下の平等に反する旨主張する。しかしながら、租税特別措置法第25条の2の規定は、租税公平の原則に照らし、その解釈は、厳格にされるべきであり、その適用に当たっては、文理どおり解釈すべきであると解されるところ、請求人は、確定申告書の第一表の「青色申告特別控除額」欄を空欄として65万円を限度とする青色申告特別控除の適用を受けようとする旨記載しなかったのであるから、同条第5項の規定に照らし、65万円を限度とする青色申告特別控除の適用はない。そして、租税特別措置法第25条の2第5項に規定する「当該金額として記載された金額」とは、その年分の確定申告書に記載されている同条第3項の規定により計算された金額をいい、その後の更正等により不動産所得の金額が増加することになっても、青色申告特別控除を受けることができる金額は、当該計算された金額に限られると解されるから、請求人の主張は採用できない。また、憲法に関する請求人の主張は、当審判所の権限に属さないものであり、審理の限りではない。(平22.12.14 広裁(所)平22-13)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平220021
- 裁決年月日
- 平成22年11月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704022
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/2青色申告(特別)控除/2青色申告特別控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の長男が本件確定申告書を法定申告期限前の平成22年3月15日の夜に税務署の夜間文書収受箱(本件収受箱)に投かんした旨主張する。しかしながら、平成22年3月15日及び同月16日に本件収受箱が壊されたなどの異状はないこと、本件収受箱は回収に当たり内部の文書を取り漏らすような構造になっていないこと、及び本件収受箱に投かんされた文書を収受するための手続が確立しており、収受担当職員は同月16日における収受作業をその手続に従って行っていることが認められるから、本件確定申告書が回収されないまま本件収受箱の内部に残されていたとは認め難く、さらに、仮に、収受担当職員が、同日の午前8時30分ころに本件確定申告書を本件収受箱から回収したにもかかわらず、誤って平成22年3月16日付の収受日付印を押なつしたとすれば、同時に回収した他の複数の文書にも誤った日付の収受日付印を押なつしたと考えられるところ、平成21年分の所得税の確定申告書が提出された日に関して争い等の生じている事案は本件以外にないことが認められるから、誤った日付の収受日付印が本件確定申告書に押なつされたとも認め難い。そうすると、本件確定申告書に平成22年3月16日付の収受日付印が押なつされていることからすれば、本件確定申告書は、平成22年3月16日の午前8時30分ころに文書を回収するまでに本件収受箱に投かんされていたのではなく、法定申告期限後である平成22年3月16日に提出されたと認めるのが相当であるから、65万円として申告された青色申告特別控除の額を10万円として行われた更正処分及び無申告加算税の賦課決定処分は適法である。(平22.11. 9 関裁(所)平22-21)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220039
- 裁決年月日
- 平成22年8月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704050
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/5農業所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業収入とそこから発生する付随収入の両方が事業所得として計算されるところ、租税特別措置法第25条《肉用牛の売却による農業所得の課税の特例》第1項の規定により免税対象となる肉用牛の売却により生じた本件免税対象所得に係る総収入金額には、その遂行に付随して生じた収入が含まれるべきであり、肉用牛の死亡などにより支払われる家畜死廃共済金を含む本件各雑収入は、請求人が営む肉用牛の飼育販売業の遂行に付随して生じた収入であるから、本件免税対象所得に係る総収入金額に算入すべきである旨、家畜死廃共済金が本件免税対象所得以外の事業所得(本件課税対象所得)に係る総収入金額に算入すべきものとなったとしても、死廃した肉用牛に係る素畜費や投下した飼料費の原価相当額は、本件課税対象所得の算定の際の必要経費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、租税特別措置法第25条第1項により免税の対象となるのは、売却代金そのものに係る所得のほか、肉用牛の売却を給付事由とする給付金等で、売却代金を補てんする性質を有するなど実質的に売却代金と同視し得るものに係る所得に限られるものと解するのが相当であるところ、本件各雑収入は、いずれも肉用牛の売却代金に係る収入ではなく、また、売却代金と同視し得るものとも認められないから、本件各雑収入の金額を、本件免税対象所得に係る総収入金額とすることはできない。また、請求人が飼育している肉用牛は、たな卸資産であるところ、肉用牛の死廃はたな卸資産の減耗であることから、肉用牛の売却により生じる事業所得の計算上、売上原価を構成することとなる。そうすると、請求人が飼育している牛は、本件免税対象所得に係る肉用牛であることから、死廃した肉用牛に係る素畜費及び飼料費も本件免税対象所得を算定する際の売上原価として必要経費に算入することとなり、本件課税対象所得に係る必要経費とすることはできない。(平22. 8.24 東裁(所)平22-39)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210128
- 裁決年月日
- 平成22年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704050
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/5農業所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件各修正申告には、租税特別措置法第25条第1項1号及び租税特別措置法施行令第17条が規定する特例の解釈適用に誤りがあるから、本件各修正申告は無効である旨主張する。ところで、租税特別措置法第25条第1項第1号及び租税特別措置法施行令第17条が、認定市場について、価格が適正に形成されるものであることを要求していること、及び売却価額を基準として、本件特例により免税の対象となる肉用牛を定めていることからすれば、租税特別措置法第25条第1項第1号にいう「市場において行う売却」とは、単に売却の場所が認定市場であることを意味するのではなく、当該認定市場において競売りの方法によって売却が実施されるなど、市場の開設者が関与し、価格の適正さが担保された売却であることを意味すると解するのが相当である。これを本件についてみると、B公社は、租税特別措置法施行令第17条第4項の規定に基づき、本件特例に関し農林水産大臣の認定を受けた市場が、本件取引において、と畜業務を行ったにすぎず、また、同取引は市場外相対取引であって、B公社が価格の形成に何ら関与していない取引であると認められ、本件取引が本件特例の適用を受ける取引ということはできないから、本件特例の解釈適用に誤りがあるから本件各修正申告は無効である旨の請求人の主張は、その前提を欠くものであって採用できない。(平22. 6.24 関裁(諸)平21-128)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210090
- 裁決年月日
- 平成22年3月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704050
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/5農業所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、農林水産省の認定した市場が発行する肉用牛の売却証明書を添付したのであるから、本件特例の適用がある免税取引である旨及びA社の売却証明書を添付しなかったことにやむを得ない事情がある旨主張する。しかしながら、本件特例は肉用牛を家畜市場において売却することが要件とされているところ、本件各取引は、市場における売却とは認められず、本件特例の要件を満たしていないこと、並びに、租税特別措置法第25条第5項に規定するやむを得ない事情とは、納税者の責めに帰さない特別な事情を指すものと解されるところ、請求人の顧問税理士が売却証明書の添付の必要がない旨発言したこと及び前回調査においてB関与取引について免税が認められない旨の指導がなかったことについては、納税者の責めに帰さない特別な事情には当たらないと解されるから請求人の主張は採用できない。(平22. 3.16 関裁(所)平21-90)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平200035
- 裁決年月日
- 平成20年12月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704022
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/2青色申告(特別)控除/2青色申告特別控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法第25条の2第5項においては、貸借対照表等を法定申告期限までに提出をすることまでは規定されていないこと及び同項の趣旨からすると、確定申告書に貸借対照表等を添付することは正規の簿記の原則に従って作成した帳簿等に基づいて確定申告書が作成されていることを確認するための手段にすぎないから、原処分庁は、同条第3項の適用について、実質的要件である正規の簿記の原則に従った帳簿書類の作成の有無を個々の納税者に確認し判断をすべきであるところ、請求人の平成18年分の確定申告期限時点における帳簿の作成状況は、複式簿記により誘導法で処理し、期末整理前まで終了しているから、実質的要件は満たしており、更正の請求において貸借対照表等を提出したことから添付要件は満たしている旨主張する。しかしながら、租税特別措置法第25条の2の控除規定は、本来課税されるべき税額を政策的見地から特に軽減するものであるから、租税負担公平の原則に照らし、その解釈は厳格にされるべきであり、殊に、同条第5項については、明確で形式的な基準をもって規定されていると認められるから、その適用に当たっては、文理どおり解釈すべきものであり、同条項の文言を離れて、みだりに実質的妥当性や個別事情を考慮して拡大解釈ないし類推解釈をすることは許されないと解される。そして、同項の規定の文言からすれば、同項でいう「当該確定申告書」とは、同条第3項の規定の適用を受けようとする旨及び同項の規定による控除を受ける金額の計算に関する事項の記載並びに貸借対照表等の添付がある確定申告書をいうものであると解するのが相当であり、かつ、貸借対照表等は確定申告書に添付し申告期限までに提出しなければならないのは文理上明らかである。また、貸借対照表等を申告期限後に提出すれば、同項の規定の適用を受けることができる旨を定めた法律上の規定はない。したがって、請求人の上記主張は、同条第5項の文言に反し、かつ、同条の趣旨を誤った独自の解釈に基づくものであるから、採用することはできない。(平20.12.12 大裁(所)平20-35)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平190014
- 裁決年月日
- 平成20年4月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704050
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/5農業所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件公正証書をもってすべての本件肉用牛は請求人に帰属すると認識しているから、売却したすべての牛の飼育期間は2か月以上であり租税特別措置法第25条第1項に規定する免税対象飼育牛に該当する旨主張する。しかしながら、本件公正証書を作成した後の平成14年9月30日に本件公正証書の代物弁済契約の対象となった債務に、同年9月30日までのえさ代等の立替債務を加算した額を対象とした債務残高確認書を作成していることなどからすると、本件公正証書によりA牧場が肉用牛を含む本件物件を給付して代物弁済を実行したとは認められない。そして、平成15年1月契約を締結したものの同契約を平成15年5月1日に実行した旨を記述したメモ書があること、さらに本件牛管理帳においても同年5月1日に請求人の牛として受け入れ処理されている事実があることなどから、平成15年1月契約に基づき牛の売買契約が実行されたのは同年5月1日であると認められる。また、その後作成された平成15年12月契約書以降の各契約書に基づきA牧場の肉用牛の所有権が請求人に移転したものと認められる。したがって、本件肉用牛の飼育期間を本件各契約書に基づき所有権が請求人に移転したと認定して行った原処分は相当である。(平20. 4. 1 仙裁(所)平19-14)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平190014
- 裁決年月日
- 平成20年4月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704050
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/5農業所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法第25条第2項の適用ができないのは、いわゆる家畜商等農業を営まない個人による肉用牛の売却であり、農業を営む個人が同条第1項に定める売却の方法により行った肉用牛については、同条第2項の適用を受けることができる旨主張する。しかしながら、租税特別措置法第25条第2項は「前項に規定する個人が、同項に規定する各年分において、同項各号に掲げる売却の方法により当該各号に定める肉用牛を売却した場合において」と規定しており、同条第1項の特例を受けることができる肉用牛は、当該個人の飼育期間が2か月以上のものとされていることから、請求人の飼育期間が2か月未満の肉用牛については同条2項の特例を受けることができない。したがって、これに基づき行った原処分は相当である。(平20. 4. 1 仙裁(所)平19-14)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平190005
- 裁決年月日
- 平成19年12月11日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202704050
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/5農業所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①子に農業経営を移譲したのは農業者年金を受給するための形式的なものであり、自己は租税特別措置法第25条に規定する肉用牛の売却による農業所得の課税の特例が適用となる「農業を営む個人」に該当する旨及び②確定申告書に同条に規定する所定の手続をしなかったことについて「やむを得ない事情」がある旨主張する。 しかしながら、「農業を営む者がだれであるか」の判断に当たっては、農業経営の基本となる農地の使用収益権の帰属主体がだれであるか、実際に農作業に従事していたのがだれであるか等を総合勘案して判断すべきところ、請求人は子に対して農地の使用収益権を設定して農業の経営移譲をし、経営移譲後は農業所得の申告は子が行っており、使用収益権の帰属主体は子であると認められること及び請求人は約500頭におよぶ肉用牛の育成をしており常時農業に従事することはできず、子が同人の妻とともに農業に相当程度従事していると認められることから、請求人には、子が農業経営を行いその所得が同人に帰属するということを否定する農業経営の実質はなく、「農業を営む個人」には該当しない。 次に、「やむを得ない事情」とは、災害又はそれに準ずるような自己の責めに帰することのできない客観的事情がある場合のことであり、租税に関する知識不足や誤解などの主観的事情はこれには当たらないと解されているところ、請求人が主張する、所得税の確定申告に肉用牛の売却による所得を申告する必要があることについて知らなかったこと、毎年確定申告を行う役場の担当者から指導がなかったこと及び肉用牛の売却に係る消費税の申告は行っているのに原処分庁からは所得税に関して指摘がなかったことは、いずれも「やむを得ない事情」には該当しない。(平19.12.11 高裁(所・諸)平19-5)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平180014
- 裁決年月日
- 平成19年6月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704050
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/5農業所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、肉用牛売却証明書に係る肉用牛の取引(以下「本件取引」という。)は、租税特別措置法(以下「措置法」という。)第25条に規定する肉用牛の免税制度(以下「本件特例」という。)が適用されるべきである旨主張する。しかしながら、本件取引は、家畜市場において、農事組合法人を販売者として取引がなされたものであると認められ、請求人が、当該家畜市場において、肉用牛を売却したことにはならない。また、当該証明書は、本件取引は当該農事組合法人が行ったものであるとして当該農事組合法人に対して発行されたものと認められる。以上のことから、本件取引は、措置法第25条第1項第1号が定める、農業を営む個人が家畜市場等において行う売却に該当せず、また、当該証明書は、請求人が同号に定める売却の方法により肉用牛を売却したことを証する書類に該当しないと認められるため、請求人は、本件特例の適用を受けることができない。(平19. 6. 5 札裁(所)平18-14)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平180054
- 裁決年月日
- 平成19年3月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704034
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/3社会保険診療報酬の特例/4特例適用の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 柔道整復業を営む請求人は、医業等を営む個人に該当するから租税特別措置法第26条第1項(以下「本特例」という。)の規定を適用すべきである旨主張する。 しかしながら、本特例が適用される「医業等を営む個人」について、医師法第2条は、医師等は、医師又は歯科医師国家試験に合格し、厚生労働大臣の免許を受けなければならない旨、また、医師法第17条及び歯科医師法第17条は、医師等でなければ医業等をなしてはならない旨規定している。さらに、医療法第1条の5は、医師等が、公衆又は特定多数人のため医業等を行う場所は病院等である旨、同法第7条第1項は、病院等を開設しようとするときは、開設地の都道府県知事等の許可を受けなければならない旨規定しており、「医業又は歯科医業を営む個人」とは、医師等のほか、都道府県知事等の許可を受けて病院等を開設し、医師等を雇用して医業等を営む個人と解するのが相当である。 したがって、請求人は、医師等のほか、都道府県知事の許可を受けて病院等を開設し、医師等を雇用して医業等を営む個人には当たらないから、請求人の主張には理由がない。(平19. 3. 7 関裁(所)平18-54)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平180038
- 裁決年月日
- 平成18年12月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704022
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/2青色申告(特別)控除/2青色申告特別控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、確定申告書をその提出期限までに提出することができなかったことにつき、請求人には何らの責めに帰すべき事由はなかったのであるから、租税特別措置法(以下「措置法」という。)第25条の2第3項に規定する青色申告特別控除額650,000円を適用すべきである旨主張する。しかしながら、措置法は、本来課されるべき税額を政策的な見地から特に軽減するものであるから、租税負担公平の原則に照らし、解釈はされるべきであり、殊に、期限という明確で形式的な基準をもって規定されている条項については、厳格な解釈が要請されるというべきであり、同条項の文言を離れて、みだりに実質的妥当性や個別事情を考慮して、拡張解釈ないし類推解釈をすることは許されない。措置法第25条の2第5項は、本件特別控除が適用されるための要件として「確定申告書をその提出期限まで提出したときに限り」と明確に限定しており、同提出期限までに確定申告書が提出されなかった場合については、例外的な扱いを認めることは予定されていないものと解されるから、請求人の主張には理由がない。(平18.12.26 関裁(所)平18-38)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平180015
- 裁決年月日
- 平成18年12月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704050
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/5農業所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №72・288ページ
要旨
○ 請求人は、米の栽培をFに委託しており「農業を営む個人に該当する」から、租税特別措置法第25条に規定する肉用牛の免税制度(以下「本件特例」という。)は適用されるべきである旨主張する。 しかしながら、一般的に事業とは、自己の計算と危険において営利を目的として対価を得て継続的に行う経済活動のことであると解されるところ、本件特例の適用要件である「農業を営む個人」とは、自らが栽培の方法等を決定して、栽培し又は他人に栽培させ、その栽培に係る利益又は損失を自己に帰属させることを継続的に行う者であると解するのが相当である。 これを本件についてみると、①米の栽培は、Fが自ら栽培の方法等を決定しているのであって、請求人が決定しているとは認められないこと、②米の収益及び栽培に係る費用はFに帰属しているものと認められること、③米の栽培に係る農作業の時期、栽培する米の銘柄、苗や肥料の購入などの重要な意思決定についてFは請求人に報告を行っていないことなどからすれば、Fは請求人から委託を受けて米の栽培を行っていると認められないことなどから、請求人は「農業を営む個人」には該当しないのであるから、本件特例を適用できないとした更正処分等は適法である。(平18.12.19 高裁(所)平18-15)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平180001
- 裁決年月日
- 平成18年7月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202704032
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/3社会保険診療報酬の特例/2必要経費の区分基準
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法第26条《社会保険診療報酬の所得計算の特例》の適用に関し、①健診結果通知費用、②予防接種の請求書送付費用及び③予防接種研究会費用のいずれも自由診療固有の必要経費に該当する旨主張する。 しかしながら、①健診結果通知費用は、記念切手の購入代金であることは認められるが、当該記念切手の使用状況は明らかでなく、健診結果通知費用としている記念切手購入代すべてを健診結果の通知に使用した事実が明らかでないから当該費用を自由診療固有の必要経費と認めることはできないないが、②予防接種の請求書送付費用は、送付先がすべて行政機関であり、その送付が、ほぼ毎月定期的に発生していること及び送付を郵便局の窓口において重量別に支払っていることを明らかにする領収書が認められること、また、③予防接種研究会費用については、当該研究会の趣旨、目的等から、自由診療に係るものであることが認められるから、②予防接種の請求書送付費用及び③予防接種研究会費用は自由診療固有の必要経費と認められる。(平18. 7. 6 広裁(所)平18-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170171
- 裁決年月日
- 平成18年5月12日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202704034
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/3社会保険診療報酬の特例/4特例適用の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件各医師の名義である本件クリニックの収益が、請求人に帰属するものであると認められる以上、本件各年分において請求人が支払を受けるべき社会保険診療報酬の額は各年分とも5000万円を超えるから、租税特別措置法第26条の規定を適用することはできず、これを適用しないで本件各年分の請求人の事業所得の金額を計算した本件各更正処分は適法である。(平18. 5.12 東裁(所・諸)平17-171)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170099
- 裁決年月日
- 平成18年1月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704022
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/2青色申告(特別)控除/2青色申告特別控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 租税特別措置法第25条の2第5項は、同条第3項の規定を受けるための手続要件として、確定申告書に貸借対照表等の添付があり、かつ、当該確定申告書をその提出期限までに提出した場合に限り適用する旨規定している。また、所得税法第149条は、青色申告書には貸借対照表を添付しなければならない旨規定している。これらの規定によれば、租税特別措置法第25条の2条第3項で規定する青色申告特別控除の適用を受けるためには、確定申告書に同条第3項の要件を具備した貸借対照表等の書類を添付して、かつ、当該確定申告書をその提出期限までに提出しなければならないことが明らかである。これを本件について見ると、請求人は、原処分庁に対して、法定申告期限内に青色の確定申告書を提出したときには貸借対照表を添付せず、法定申告期限徒過後に提出したのであるから、上記の要件を欠き租税特別措置法第25条の2条第3項で規定する青色申告特別控除の適用を受けることができない。(平18.1.19東裁(所)平17-99)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平160104
- 裁決年月日
- 平成17年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704022
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/2青色申告(特別)控除/2青色申告特別控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 青色申告特別控除(55万円)の要件は、租税特別措置法第25条の2第3項により正規の簿記の原則に従い整然・明瞭に記録していることと規定されており、平成4年法律第14号附則第7条に規定する青色申告特別控除(45万円)の要件は、昭和42年8月31日大蔵省告示第112号の別表第1各号の表の第2欄に定めるところにより整然と、かつ、明瞭に記録していることと規定されている。これを本件についてみると、被相続人の不動産所得に係る日々の取引及びその記録については、被相続人の妻(事業専従者)が行っており、現金支払の経費等については、金銭出納帳を作成していなかったことが認められる。一方、請求人は、被相続人から入手した書類に基づき総勘定元帳を作成しているものの日々の取引において現金の入出金があるにもかかわらず、出金目的が不明との理由で経費計上せず、その結果、金銭出納帳を作成していない。それらのことは日々の現金のあり高を確認していないといわざるを得ず、各青色申告特別控除の要件を充たさないことから原処分は相当である。(平17.6.24大裁(所)平16-104)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160113
- 裁決年月日
- 平成17年6月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704022
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/2青色申告(特別)控除/2青色申告特別控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、「青色申告制度の趣旨からみて、青色申告制度は、帳簿への記録の事実が重要であって、貸借対照表の確定申告書への添付は、帳簿記録をしているかどうかを確認するための形式的な提出書類であると解される。請求人は、不動産所得に係る帳簿書類について、簡易な記録方法等によって記帳しており、いつでも貸借対照表を提出できる状態にあったのであるから、請求人が貸借対照表の確定申告書への添付を失念していたからといって、直ちにいわゆる45万円の青色申告特別控除(以下「本件特別控除」という。)は適用できないとするのでなく、原処分庁の求めに応じ貸借対照表を提出した場合は、本件特別控除の適用を認めるべきである。」旨主張する。しかしながら、本件特別控除に関する法令の規定によれば、貸借対照表の確定申告書への添付などいくつかの適用要件があり、これらの適用要件には、いわゆる宥恕規定はないから、要件のひとつでも欠く場合には、本件特別控除を適用することはできない。請求人の各年分の青色の確定申告書に添付された「青色申告決算書(不動産所得用)」の「貸借対照表」の各欄には、いずれも金額が記載されておらず、そうすると青色の確定申告書には貸借対照表の添付があったことにはならないから、本件特別控除が適用される要件のうち「貸借対照表の添付」の要件を充足していないことは明らかである。したがって、その他の要件を検討するまでもなく、請求人の各年分の所得税については、本件特別控除を適用することはできないのであり、また、関係法令の規定に照らせば、請求人の上記主張は採用することができない。(平17.6.15名裁(所)平16-113)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平160018
- 裁決年月日
- 平成17年6月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704022
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/2青色申告(特別)控除/2青色申告特別控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、簡易方式により記録し、確定申告書に貸借対照表を添付していることから、租税特別措置法の一部を改正する法律附則(平成4年法律第14号)第7条による青色申告控除の控除額450,000円の控除を認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が作成、保存している帳簿書類は、財務省令にのっとって取引を記載しているものとは認められず、また、請求人が確定申告書に添付した損益計算書及び貸借対照表も財務省令にのっとった方法で記録された帳簿書類に基づき作成したものとは認められないから、租税特別措置法の一部を改正する法律附則第7条による青色申告特別控除を適用することはできない。したがって、請求人の主張には理由がない。(平17.6.10札裁(所)平16-18)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160187
- 裁決年月日
- 平成17年2月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704022
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/2青色申告(特別)控除/2青色申告特別控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 法の一般原則である信義則の法理は、租税法理の適用における納税者間の平等、公平という要請を犠牲にしてもなお当該課税処分に係る課税を免れしめて納税者の信頼を保護しなければ正義に反するといえるような特別の事情が存する場合に、初めてその法理の適用の是非を考えるべきもので、特別の事情が存するかどうかの判断に当たっては、少なくとも、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したことにより、納税者がその表示を信頼し、その信頼に基づいて行動したところ、その後公的見解の表示に反する課税処分が行われ、そのために納税者が経済的不利益を受けることになったものであるかどうか、また、納税者が税務官庁の表示を信頼しその信頼に基づいて行動したことについて納税者の責めに帰すべき事由がないかどうかという点を考慮する必要があるところ、本件においては、税務官庁が納税者に対し信頼の対象となる公的見解を表示したとは認められないから請求人の主張には理由がない。(平17.2.1東裁(所)平16-187)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150020
- 裁決年月日
- 平成15年12月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704031
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/3社会保険診療報酬の特例/1社会保険診療報酬の範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が医療法人A及び医療法人Bで行った業務に係る収入金額が社会保険診療報酬に該当するから、租税特別措置法第26条第1項を適用して事業所得の金額を計算すべきである旨主張する。請求人は、年の中途において上記医療法人Aとの間で診療行為について契約を締結しており、契約の前と後での医療行為の内容を総合的に検討すると、契約前は給与所得、契約後は事業所得に該当すると認められる。租税特別措置法第26条第1項は、事業所得の金額の計算の特例について規定したものであり、給与所得について適用がなく、また、同条第2項は、第1項に規定する社会保険料診療を列挙している。そうすると、上記医療法人Aの契約前の収入金額と医療法人Bからの収入金額は、いずれも給与所得に係る収入金額に該当すると認められるから、同項を適用することはできない。また、医療法人Aの契約後の収入金額は事業所得と認められるものの、医療法人Aからの収入金額は、租税特別措置法第26条第2項第一号ないし第五号に掲げる法律によらないものに基づく収入金額であると認められるので、同項の規定を適用することはできない。(平15.12.3広裁(所)平15-20)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平150007
- 裁決年月日
- 平成15年7月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704022
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/2青色申告(特別)控除/2青色申告特別控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、農業所得について、日誌に収入と経費を記帳した上、期末に資産、負債及び資本を把握しているから、青色申告特別控除額450,000円を認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人には、備付けが必要とされている現金出納に係る記帳がなく、請求人の帳簿書類の備付けは、所得税法施行規則第57条第1項の規定に従っていないことになるから、請求人には、租税特別措置法第25条の2第3項に規定する青色申告特別控除の適用はない。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平15.7.29仙裁(所)平15-7)
- 支部名
- 札幌
- 裁決番号
- 平140011
- 裁決年月日
- 平成15年2月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202704022
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/2青色申告(特別)控除/2青色申告特別控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、不動産所得の金額の計算に当たり、租税特別措置法第25条の2第3項に規定する青色申告特別控除を適用すべきである旨主張する。しかしながら、請求人が作成、保存している帳簿書類は、その不動産所得に係る一切の取引の内容を詳細に記録しているとはいえないことから、租税特別措置法第25条の2第3項に規定する青色申告特別控除を適用することはできず、請求人の主張を採用することはできない。(平15.02.28.札裁(所)平14-11)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130084
- 裁決年月日
- 平成14年5月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202704050
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/5農業所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、肉牛事故共済金の掛金の基準は肉用牛の販売代金であり、肉牛事故共済金は、家畜市場への出荷の際に牛に事故があった場合に支払われるものであることから、免税対象等収入金額である旨主張する。しかしながら、本件共済要領第○条は、A経済連を利用して販売する肉牛の事故に対し相互に共済することを目的とする旨定めており、同第○条は、肉牛事故共済金の掛金は、肉用牛の販売代金の一定率である旨定めているところ、本件共済要領第○条によれば、肉牛事故共済金は、肉用牛の市場への出荷に係る事故等によって、事故等がなかった場合の評価金額より販売金額が下落した場合に、その下落した金額を共済金として支払うものであると認められる。そうすると、肉牛事故共済金は、肉用牛の市場への出荷に係る事故に対する共済金として支払われるものであり、実質的に売却代金の一部に相当するものとは認められないことから、特定の肉用牛の売却価額には当たらず、課税対象収入金額となる。(平14. 5.29関裁(所)平13-84)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130084
- 裁決年月日
- 平成14年5月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202704050
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/5農業所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、出荷奨励金は、家畜市場への出荷額の一定割合が還元されるものであることから、免税対象等収入金額である旨主張する。しかしながら、出荷奨励金は、市場における取扱品目の安定的供給の確保を図るため、出荷者に対して交付されるものであるところ、本件業務規定によれば、A食肉卸売市場は、出荷者に対する報償として、出荷者に対して、出荷奨励金を支払うことができる旨定め、出荷奨励金は、肉用牛売上に係る金額等の1.6%に相当する金額であることが認められる。そうすると、出荷奨励金は、市場における取扱品目の安定供給の確保を図るため、出荷者に対する報償として支払われるものであり、実質的に売却代金の一部に相当するものとは認められないことから、特定の肉用牛の売却価額には当たらず、課税対象収入金額となる。(平14. 5.29関裁(所)平13-84)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平130084
- 裁決年月日
- 平成14年5月29日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 202704050
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/5農業所得の課税の特例
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、配合飼料価格差補てん金は、肉用牛の飼育のために不可欠な配合飼料が高騰した場合に飼料の価格の一部を補てんするものであるから、免税対象等収入金額である旨主張する。しかしながら、配合飼料安定基金とは、飼料価格の急激な上昇が畜産経営を直撃しないように、飼料価格の一部を補てんする制度であるところ、本件業務方法書○条は、生産者、農協、経済農業協同組合連合会及び配合飼料会社がそれぞれ配合飼料価格差補てん金に係る積立金を本件基金に積み立てる旨定め、本件業務方法書○条は、本件基金は、配合飼料の供給価格が平均価格を上回ったとき等に、当該平均価格と供給価格の差額を限度として、配合飼料価格差補てん金を交付する旨定めている。そうすると、配合飼料価格差補てん金は、飼料価格が値上がりした場合に、生産者に対して、飼料価格の一部を補てんするために支払われるものであり、実質的に売却代金の一部に相当するものとは認められないことから、特定の肉用牛の売却価額には当たらず、課税対象収入金額となる。(平14. 5.29関裁(所)平13-84)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110173
- 裁決年月日
- 平成12年6月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704034
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/3社会保険診療報酬の特例/4特例適用の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、措法第26条第1項に規定する特例(以下「本件特例」という。)については、同項において断定的に限定されているのであるから、請求人が、過失により、本件特例を適用せず実額計算により確定申告したとしても、本件特例を適用した場合の必要経費の額が実額計算による場合の必要経費の額を上回る場合には、同条第4項に規定するやむを得ない事情があると解することにより、本件特例の適用を認めるべきである旨主張する。しかしながら、措法第26条第3項の規定から、本件特例を適用するか否かについては、専ら納税者の自由な選択にゆだねられていると解されるところ、請求人は、実額計算により確定申告していることが認められ、本件申告書又は本件添付書類には本件特例を適用する旨の記載がないことが認められるから、請求人は本件特例を適用しないことを選択したというべきである。また、請求人が主張する事情は、措法第26条第4項に規定するやむを得ない事情には該当しないというべきである。したがって、この点に関する請求人の主張を採用することはできない。(平12. 6.23東裁(所)平11-173)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110167
- 裁決年月日
- 平成12年6月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704032
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/3社会保険診療報酬の特例/2必要経費の区分基準
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 歯科医業を営む請求人は、社会保険診療報酬の所得計算の特例を適用するに当たって、保険診療収入と自由診療収入のいずれの収入に係る必要経費であるかの区分が明らかでない専従者(歯科医師)給与の額を区分計算する際に、専従者が担当する診療科目・患者は請求人と区分されていることから、専従者が担当した患者に係る自由診療収入割合に基づいて計算すべきである旨主張する。しかし、専従者の治療自体は請求人のそれと区別されるものの、専従者は医院の運営を含め全体の業務を行っていることから、専従者給与以外の必要経費の区分と同様、医院全体の自由診療収入の割合に基づいた計算により区分するのが相当と認められる。(平12. 6.21東裁(所)平11-167)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平110050
- 裁決年月日
- 平成12年4月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704022
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/2青色申告(特別)控除/2青色申告特別控除
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 措法第25条の2第5項は、同条第3項に規定する青色申告特別控除は「当該確定申告書をその提出期限までに提出した場合に限り、適用する」旨規定しているところ、請求人の平成10年分の確定申告書の提出期限は、同法第2条第1項第10号、所法第2条第1項第37号及び同法第120条第1項の各規定により、平成11年3月15日となるから、同日を過ぎて提出された本件期限後申告書による確定申告については、措法第25条の2第3項に規定する青色申告特別控除は適用されないと解するのが相当である。(平12. 4.24広裁(所)平11-50)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平090013
- 裁決年月日
- 平成9年12月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704034
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/3社会保険診療報酬の特例/4特例適用の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成7年分の事業所得の金額の算定について所法第37条第1項の規定に基づき実額計算の方法により必要経費を算定したが、措法第26条第1項の規定を適用しなかったのは、同項の規定の選択適用ができることを知らなかったこと、また、当時の関与税理士に任せっきりであり、当該税理士から請求人に対し何ら説明がなかったことによるものであるから、これらのことは、同条第4項に規定するやむを得ない事情に該当するので、同条第1項の規定の適用を認めるべきである旨主張する。しかしながら、請求人自身が措法第26条第1項の規定の選択適用ができることを知らなかったことは、税法の不知等に当たり、また、請求人に対し税理士から説明がなかったとしても請求人の委任を受けた税理士の作成による確定申告書に、請求人の署名押印がなされていることから、いずれも同条第4項に規定するやむを得ない事情があるとは認められないので、社会保険診療報酬の特例の適用は認められない。(平 9.12.16福裁(所)平 9-13)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平080023
- 裁決年月日
- 平成9年2月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 202704034
- 争点
- 27措置法関係/4事業所得/3社会保険診療報酬の特例/4特例適用の有無
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、社会保険診療報酬に係る収入金額は、保険患者から受ける窓口収入金額及び健康保険法等に定める支払の事務取扱機関から受領した金額の合計額であり、その金額が5,000万円を超えないから、措法第26条の適用が受けられる旨主張するが、仮に請求できない部分があるとしても、社会保険診療報酬の額は診療行為を行った都度、診療報酬額として確定するのであるから、社会保険診療報酬の額を社会保険及び国民健康保険の被保険者と被扶養者分については、窓口収入金額からその負担割合等により推計し、老人保険分、生活保護分及び退職医療制度分についてはカルテの診療報酬実点数から算定した結果、その合計額が5,000万円を超えることから、同法の特例の適用は受けられないとした原処分は相当である。(平9.2.6 仙裁(所)平8-23)
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