裁決要旨 4取得費
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060280
- 裁決年月日
- 令和7年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.139
要旨
○ 請求人は、①売却した車両(本件車両)は、請求人が専ら観賞用に取得し、メンテナンスをせずに製造当時の状態のまま保管していたことなどから、自動車の本来の効用を果たさなかったことが客観的に明らかであること、②本件車両は、希少価値を有し、かつ、代替性のないものであること及び③本件車両のようなスーパーカーはその希少性に基づく価格がその価値として定着し、著しく高い価格で取引されることが社会通念化していることから、本件車両は、所得税法第38条《譲渡所得の金額の計算上控除する取得費》第2項に規定する「使用又は期間の経過により減価する資産」に該当しない旨主張する。しかしながら、①車両の機能は、経年や使用によって一般的・類型的に逓減すること、②本件車両の価格は、その希少性だけでなく自動車本来の機能にも価値が置かれて形成されていることは明らかであること及び③本件車両は製造から28年程度しか経過しておらず、本件車両と同種の車両の価格推移は未だ不確定な面があることからすると、鑑賞以外の実用的な目的又は機能が想定される本件車両が、「骨とう」に類するといえる程度の長期間を経てもなお確立した高い価値を維持しているような場合に当たると解することはできず、その価値が、当該類型の資産に求められる本来的な目的・効用とは異なる面に置かれていることが社会通念上確立しているといえるような例外的な場合には該当しないから、本件車両は「使用又は期間の経過により減価する資産」に該当する。(令7. 6.24 東裁(所)令6-280)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令060125
- 裁決年月日
- 令和7年2月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、一般口座において保有していた株式(既存株式)と同一銘柄の株式を別の一般口座において取得した後、当該取得株式の数と同数の株式を譲渡した場合の譲渡所得の金額の計算上控除する取得費の計算について、当該取得及び譲渡に係る取引は既存株式とは完全に区分されているなどとして、総平均法に準ずる方法により計算すべきでない旨主張する。しかしながら、法令は、当該取得及び譲渡した株式が個別に区分、管理されていたか否かにかかわらず、2回以上にわたって取得した同一銘柄の有価証券の取得費につき総平均法に準ずる方法によって計算する旨規定しており、個別事情の有無等を考慮してその適用を認めるものではないところ、請求人は、一般口座において2回以上にわたって取得された同一銘柄の有価証券の一部を譲渡していることから、譲渡所得の金額の計算上控除する取得費は、総平均法に準ずる方法によって計算すべきである。(令7. 2.21 東裁(所)令6-125)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令050038
- 裁決年月日
- 令和6年4月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.135
要旨
○ 請求人は、①源泉徴収選択口座に係る特定口座内保管上場株式等の譲渡所得の金額を申告するに当たり、租税特別措置法第37条の11の3《特定口座内保管上場株式等の譲渡等に係る所得計算等の特例》第1項が特定口座内保管上場株式等の譲渡による譲渡所得の金額とそれ以外の株式等の譲渡による譲渡所得の金額とを区分して、これらの金額を計算する旨規定したのは、特定口座創設の趣旨等からすれば、投資家の所得計算の負担を軽減するために金融商品取引業者等が計算を代行したにすぎないから、納税者が確定申告において取得費等を含めて譲渡所得の金額を再計算することができる旨、②租税特別措置法関係通達(措置法通達)37の11の3-14《株式等に係る譲渡所得等の課税の特例に関する取扱い等の準用》は計算代行者である金融商品取引業者等の計算等に関する定めであって、納税者が概算取得費を譲渡所得に係る取得費として譲渡所得の金額を計算することは妨げられない旨それぞれ主張する。しかしながら、①特定口座内保管上場株式等の譲渡による譲渡所得の金額の計算上取得費に算入する金額は、当該上場株式等の特定口座への受入れに係る記録を基礎として金融商品取引業者等が固有の計算方法により一元的に計算することが予定されており、②措置法通達37の11の3-14が、概算取得費による取得費を認める旨を定めた措置法通達37の10・37の11共-13《株式等の取得価額》を準用していないのは、特定口座内保管上場株式等の譲渡による譲渡所得の金額の計算に当たり、概算取得費を取得費とすることを認めない趣旨であると解すべきであるから、納税者が源泉徴収選択口座に係る特定口座内保管上場株式等の譲渡による譲渡所得の金額を申告するに当たり、概算取得費を取得費とすることはできない。(令6. 4.22 関裁(所)令5-38)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令050004
- 裁決年月日
- 令和5年7月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304021
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/1購入の代価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、積立購入していた金地金等(本件各地金)を譲渡したことについて、取得費が原処分庁の認定額より多かったはずであるなどとして、所得税法第33条《譲渡所得》第3項に規定する譲渡所得は生じなかった旨主張する。しかしながら、本件各地金の譲渡は、譲渡代金や積立購入の金額などから譲渡益が生じており、その譲渡所得が生じていたことが認められる。(令5. 7. 4 東裁(所)令5-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令040094
- 裁決年月日
- 令和5年3月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304029
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が譲渡したD社の株式(本件株式)のうち、①その一部(本件特定株式)は、質権設定により質権を管理する口座へ移管するために請求人の特定口座(E証券請求人特定口座)から払い出されたもので、売却直前に質権が解除されることになっていたものであり、単なる暫定的な措置であるから、特定口座内で譲渡する場合と同視すべきであること、②本件特定株式の質権設定解除による返還は、同種・同等の株式が請求人の口座に戻ってくる点において、租税特別措置法施行令第25条の10の2《特定口座内保管上場株式等の譲渡等に係る所得計算等の特例》第14項第16号に規定する貸株取引の返還と何ら異なることはないことから、本件株式の譲渡所得の金額の計算上、本件株式のうち本件特定株式の取得費は、F証券の請求人の特定口座に保管されていた本件特定株式をE証券請求人特定口座へ移管した際の取得価額(本件取得価額)とするべきである旨主張する。しかしながら、上記①については、本件株式の譲渡の直前における本件株式を含む請求人の保有するD社の株式は、いずれも特定口座で保管されている株式ではないことから、特定口座における取引とは認められない本件株式の譲渡について、本件株式の譲渡のうち本件特定株式の譲渡を区分して譲渡所得の金額の計算上取得費に算入すべき金額を計算すべき理由はない。また、上記②については、特定口座に保管の委託がされている上場株式等の譲渡をした場合でなければ租税特別措置法第37条の11の3《特定口座内保管上場株式等の譲渡等に係る所得計算等の特例》第1項の規定の適用はないので、同号の規定を検討しても、本件株式の譲渡に同項の適用はないというべきであるから、請求人の主張には理由がなく、本件株式の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上取得費に算入すべき金額は、本件取得価額を含むD社株式の各取得価額を基に総平均法に準ずる方法により計算した価額(1株当たりの金額)に、本件株式の株数を乗じて計算した金額となる。(令5. 3.14 東裁(所)令4-94)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 令030010
- 裁決年月日
- 令和4年6月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304026
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/6相続、贈与の場合の取得費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡した土地(本件土地)の共有持分の贈与を受けた際に支払った贈与税(本件贈与税)について、不動産取得税が取得費として控除されるのであれば、本件贈与税も取得に要した金額であるから、不動産取得税と同様に本件土地の譲渡所得の金額の計算上、取得費に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、受贈者が贈与者から資産を取得するために通常必要と認められる費用を支出しているときは、「資産を取得するための付随費用」として受贈者の資産の保有期間に係る増加益の計算において、所得税法第38条《譲渡所得の金額の計算上控除する取得費》第1項に規定する「資産の取得に要した金額」として収入金額から控除されるところ、贈与税は、一定の経済的価値の流入に対してのみ課税される租税であるから、贈与の際に支出される資産を取得するために通常必要と認められる費用ということはできない。また、不動産取得税は、不動産の所有権の取得の事実に着目して課される租税であり、地方税法に定めのない限り、有償であるか無償であるか、形式的な所有権の取得であるか実質的な所有権の取得であるかを問わず、私法上の不動産の所有権の取得が全て課税原因となるものであり、不動産の贈与を受けた際に支出される当該不動産を取得するために通常必要と認められる費用ということができるから、当該不動産を取得するための付随費用と認められ、贈与税とはその性質を異にする。したがって、本件贈与税は、本件土地を取得するために通常必要と認められる費用ということはできないから、本件土地の取得費に算入することはできない。(令4. 6.28 熊裁(所)令3-10)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令030024
- 裁決年月日
- 令和4年2月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304029
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、①仮に本件各建物の耐用年数が4年であるとすると、平成28年分及び平成29年分の不動産所得の金額の計算上生じる損失は、租税特別措置法第41条の4の2《特定組合員等の不動産所得に係る損益通算等の特例》が適用され、生じなかったものとみなされるにもかかわらず、当該損失の金額が譲渡所得の金額の計算上控除する取得費から控除されると、結果的に二重課税となること、及び②令和2年度の税制改正において租税特別措置法第41条の4の3《国外中古建物の不動産所得に係る損益通算等の特例》の規定が新設されたことからすれば、不動産所得の金額の計算上生じないこととされた損失の額は、譲渡所得の金額の計算上控除する取得費の額から控除しないこととすべきである旨主張する。しかしながら、①令和2年以前は、不動産所得の金額の計算上生じなかったものとみなされた損失の額を譲渡所得の金額の計算上控除する取得費から控除しない旨の規定はなく、②租税特別措置法第41条の4の3は、令和3年以後に国外中古建物を譲渡した場合に適用されるものであることから、請求人の主張に理由はない。(令4. 2. 1 名裁(所)令3-24)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 令020028
- 裁決年月日
- 令和3年5月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304025
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/5買換え等による場合の取得費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡した各土地(本件譲渡土地)の譲渡所得の金額の計算上控除する取得費について作成された取得価額引継整理票(本件各整理票)は、①原処分庁内部において内容を修正等することも、改めて作成することも可能であったこと、②適切な確認調査がされずに作成された可能性もあること、③請求人の父(亡父)の所得税の確定申告書が証拠として提出されておらず、その内容が真偽不明であることなどから、本件譲渡土地は、亡父が租税特別措置法(昭和60年法律第7号による改正前のもの)第33条《収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例》(本件代替特例)の適用を受けて取得された代替資産ではない旨主張する。しかしながら、本件各整理票は、当時の資産税事務の取扱いを定めた資産税事務提要に定める様式を用いて、当該事務提要に定める記載要領等に従って作成されたものであり、その裏面に貼付された売買契約書の別紙とみられる書面は、原処分庁職員が、本件父が本件代替特例を適用したことを受けて実施した確認調査の結果に基づいて職務上作成したものと認めるのが相当であり、本件各整理票の記載内容、当時の法令の規定及び課税上の取扱いなどを踏まえれば、本件譲渡土地は、亡父が本件代替特例を適用したことを受けて取得された代替資産であると認られる。(令3. 5.21 関裁(所)令2-28)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 令020003
- 裁決年月日
- 令和3年2月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、事業用資産である土地及び建物(本件譲渡資産)の譲渡に係る譲渡所得の計算において、本件譲渡資産を不動産所得を生ずべき事業の用に供していた年分の必要経費に計上していなかった金額(本件支出金額)を取得費として控除すべきである旨主張する。しかしながら、請求人が主張する本件支出金額は、①不動産所得の必要経費として更正の請求の期限までに是正を求めなかったもの、②所得税法第38条《譲渡所得の金額の計算上控除する取得費》第2項の規定により、取得費から控除するとされている減価償却費の累積額、③継続的な役務提供の対価としての性質を持ち不動産所得の必要経費とされるべきもの、④租税特別措置法(平成26年法律第10号による改正前のもの)第41条の4《不動産所得に係る損益通算の特例》第1項の規定により、総所得金額の計算において所得税法第69条《損益通算》の規定の適用はないものとされる損失額等であることが認められる。したがって、譲渡所得の金額の計算上、本件支出金額を取得費として控除することはできない。(令3. 2. 1 福裁(所)令2-3)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 令020003
- 裁決年月日
- 令和2年12月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304026
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/6相続、贈与の場合の取得費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、請求人が譲渡した土地(本件土地)について、祖父が本件土地を取得した時点では請求人は誕生しておらず、所得税法第60条《贈与等により取得した資産の取得費》第1項の規定により本件土地を引き続き所有していたとみなすことは不可能であるから、その取得日は請求人が祖母から本件土地を相続した日である旨主張する。しかしながら、本件土地は、祖父が取得し、その後、順次祖母及び請求人が単純承認による相続を原因として取得していることが認められる。そうすると、祖父及び祖母の各相続の時点では、資産の増加益が具体的に顕在化しないため、各相続の時点における増加益に対する課税が繰り延べられていることとなるから、所得税法第60条第1項の規定により、請求人が本件土地を譲渡し、譲渡所得の金額の計算をする際には、祖父及び祖母が本件土地を取得するために要した各費用が請求人に引き継がれ、課税を繰り延べられた祖父及び祖母の資産の保有期間に係る増加益も含めて請求人に課税されるとともに、資産の取得時期も引き継がれる結果、資産の保有期間についても祖父及び祖母の保有期間が通算されることとなる。 (令2.12.15熊裁(所)令2-3)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 令020004
- 裁決年月日
- 令和2年8月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、請求人の父から相続により取得した土地(本件土地)を売却したことによる長期譲渡所得の金額の計算上、請求人が本件土地の所有期間中に支払った固定資産税の額(本件固定資産税)を資産の取得費又は譲渡に要した費用(以下「譲渡費用」という。)以外の経費として総収入金額から差し引くべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第33条《譲渡所得》第3項では、譲渡所得の金額の計算上控除できるのは、資産の取得費及び譲渡費用の額の合計額に限られているところ、本件固定資産税は、請求人が本件土地を維持管理するために毎年支出していた費用というべきであるから、資産の取得費には該当せず、また、譲渡を実現させるために直接必要な支出である譲渡費用にも該当しないことは明らかである。そして、譲渡所得の金額の計算上、固定資産税を控除する旨の法令の規定も存在しないから、本件固定資産税を本件土地に係る長期譲渡所得の金額の計算上、経費として控除することはできない。(令2.8.19大裁(所)令2-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010100
- 裁決年月日
- 令和2年6月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
〇請求人は、平成14年6月24日付課資3−1ほか3課共同「租税特別措置法(株式等に係る譲渡所得等関係)の取扱いについて(法令解釈通達)」37の10・37の11共−13《株式等の取得価額》(本件通達)は、取得に要した価額が有償か無償かの要件は付していないから、請求人が付与されたライツ(本件ライツ)の譲渡による譲渡所得の金額の計算上取得費として控除する金額は、本件通達の適用により、当該譲渡による収入金額の100分の5とするのが相当である旨主張する。しかしながら、請求人は、発行法人から新株予約権無償割当てにより、株主として本件ライツを付与されたものであるところ、本件ライツは、所得税法施行令第109条《有価証券の取得価額》第1項第4号に規定する株主等として与えられた場合の新株予約権に該当するから、本件ライツの取得価額は同号の規定により零円となり、また、本件通達は、本件ライツのように、そもそも取得費が生じていない場合に適用される取扱いではないから、本件ライツの譲渡による譲渡所得の金額の計算上取得費として控除すべき金額は零円となる。(令2.6.4東裁(所)令元-100)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令010025
- 裁決年月日
- 令和2年4月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○請求人は、租税特別措置法第37条の11の3《特定口座内保管上場株式等の譲渡等に係る所得計算等の特例》第1項は、居住者が特定口座内保管上場株式等の「譲渡をした場合には」と規定しているのであるから、特定口座内保管上場株式等と同一銘柄の上場株式が一般口座のみで譲渡された場合には同項が適用されず、一般口座で譲渡された当該上場株式等の取得費は、特定口座で取得した同一銘柄の上場株式等の取得に要した金額を含めて所得税法施行令第118条《譲渡所得の基因となる有価証券の取得費等》第1項に規定する総平均法に準ずる方法によって算出した一単位当たりの金額により計算することとなる旨主張する。しかしながら、特定口座制度では、特定口座内保管上場株式等の譲渡による譲渡所得とそれ以外の株式等の譲渡による譲渡所得を常に区分して計算することが前提とされており、租税特別措置法第37条の11の3第1項は、区分計算の趣旨を確認的に規定したもので、特定口座内保管上場株式等の譲渡をした場合に限定して区分計算することを規定したものではないと解される。そうすると、一般口座において保管する上場株式等のみを譲渡した場合の譲渡所得の計算においては、特定口座で保管する同一銘柄の上場株式等の取得価額を計算の基礎に含めることはできない。(令2.4.17名裁(所)令元-25)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 令010084
- 裁決年月日
- 令和2年3月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、売却した各車両(本件各車両)は、希少価値を有し、かつ、代替性のないものであり、中古車市場において新車販売価格を超える価格で取引されているから、所得税法第38条《譲渡所得の金額の計算上控除する取得費》第2項柱書に規定する「使用又は期間の経過により減価する資産」に該当しない旨主張する。しかしながら、上記の「使用又は期間の経過により減価する資産」については、減価償却資産の定義を定めた同法第2条《定義》第1項第19号に規定する「償却をすべきものとして政令で定めるもの」と同意義であるものと解され、上記の「政令で定める」資産について、所得税法施行令第6条《減価償却資産の範囲》柱書が、「棚卸資産、有価証券及び繰延資産以外の資産のうち次に掲げるもの(時の経過によりその価値の減少しないものを除く。)とする」旨規定し、同条第6号において「車両及び運搬具」を掲げているところ、本件各車両が「車両及び運搬具」に該当することは明らかである。そして、本件各車両は、それぞれ数百台から数千台以上生産されており、また、生産開始後間もなく購入されたものであり、売却時点においてもいまだ生産されてから20年程度経過したにすぎないものであるから、歴史的価値又は希少価値を有して代替性のないものであるとはいえない。他方で、本件各車両が道路運送車両法上の登録をされ、自動車登録番号標の交付を受け、公道を走行していたのであって、車両として使用する目的で購入されたことが認められることからすれば、かえって本件各車両が「時の経過によりその価値の減少しないもの」に該当するとはいえない事情が存在することになるから、本件各車両は、「時の経過によりその価値の減少しないもの」として減価償却資産から除外される資産に該当するとは認められず、「使用又は期間の経過により減価する資産」に該当することとなる。(令2. 3.10 東裁(所)令元-84)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 令010008
- 裁決年月日
- 令和元年11月28日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201304029
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№117
要旨
○ 原処分庁は、請求人が相続により取得した上場株式(本件株式)の取得費について、できる限りの調査を尽くしたものの、有償で取得した上場株式等はごく一部であり、大部分の上場株式等の実際の取得価額は判明しなかった旨主張する。しかしながら、名義書換日が判明している株式については、当該名義書換日を取得時期とし、その時期の相場(終値)で取得価額を算定することも、明確かつ簡便な推定方法として合理的であると解されるから、本件株式の取得費は概算取得費によらず、総平均法に準ずる方法により算定すべきである。(令元.11.28 名裁(所)令元-8)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平300080
- 裁決年月日
- 令和元年6月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所有していた複数台の車両(本件各車両)の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上控除する取得費の額について、本件各車両のうち限定生産された希少な輸入車(本件各希少車)の購入権利を得るために過去に所有していた車両を売却したことから、その譲渡損失(先行譲渡損失)は本件各希少車を取得するために要した費用になる旨主張するとともに、新車購入時に支払ったオプション費用(本件オプション費用)も取得価額として認めるべきである旨、また、原処分において「使用又は期間の経過により減価する資産」とされた車両(本件減価償却車両)についても、取得費の計算上購入費用等の合計額から当該減価した額を控除することは不合理である旨主張する。しかしながら、原処分庁が調査により認定した取得費の金額は、審判所の調査の結果と一致するもので合理性を有するものと認められ、その一方で請求人は原処分庁が認定した取得費を超える取得費の存在について具体的に主張立証しないことから当該認定額を超える取得費は存在しないものと事実上推認される。なお、先行譲渡損失は損失であり、費用に該当するものでなく、本件オプション費用について、請求人は証拠書類を提出せず、その内容及び金額を具体的に主張立証せず、その他原処分庁が認定した額を覆すに足りる証拠もない。そして、本件減価償却車両は、現にその取得価格を下回る価格で取引されていることからしても、その価値が減少していることは明らかであり、「使用又は期間の経過により減価する資産」に該当する。(令元. 6.18 大裁(所)平30-80)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300118
- 裁決年月日
- 平成31年4月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304025
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/5買換え等による場合の取得費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の亡父が租税特別措置法(昭和62年法律第96号による改正前のもの。)第37条《特定の事業用資産の買換えの場合の譲渡所得の特例》第1項の規定(本件特例)を適用する旨の確定申告をしたものの本件特例の適用要件を充足していなかった場合には、同法第37条の3《買換え等に係る特定の事業用資産の譲渡の場合の取得価額の計算等》第1項に規定する同法「第37条第1項の規定の適用を受けた者」には当たらず、したがって買換資産とした資産も同法「第37条第1項の規定の適用を受けた者の買換資産」には該当しないから、買換資産の不動産所得の金額の計算上必要経費に算入する減価償却費又は同資産の譲渡所得の金額の計算上控除する取得費の金額は実際の取得価額を基に計算すべきである旨主張する。しかしながら、同法第37条の3第1項は、本件特例により課税が繰り延べられた譲渡資産の値上がり益を買換資産の取得価額から減算することにより、繰り延べられた課税を実現することを目的とした規定であること等を踏まえれば、請求人の亡父が本件特例の適用を受けようとして確定申告した場合には、たとえ適用要件を充足していなかったとしても修正申告又は更正処分により本件特例の適用が認められないことにならない限り、請求人の亡父は、同法第37条の3第1項に規定する「第37条第1項の規定の適用を受けた者」に該当し、買換資産は、同法第37条の3第1項に規定する「第37条第1項の規定の適用を受けた者の買換資産」に該当すると解するのが相当である。(平31. 4. 1 東裁(所)平30-118)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平300065
- 裁決年月日
- 平成30年11月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201304022
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/2建築費、造成費等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が譲渡所得の金額の計算上取得費に算入した造成費等は、実在するA及びBに支払った土地の造成費等であるから、譲渡所得の金額の計算上控除する資産の取得費である旨主張する。しかしながら、請求人が、①A及びBに土地の造成等を依頼した事実、②A及びBが当該土地の造成等を行った事実、③請求人がA及びBに当該土地の造成等の代金を支払った事実はなかったと認められることから、当該造成費等は譲渡所得の金額の計算上控除する資産の取得費ではないと認められる。(平30.11.19 東裁(所)平30-65)
- 支部名
- 仙台
- 裁決番号
- 平300001
- 裁決年月日
- 平成30年7月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304021
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/1購入の代価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、亡父から相続により取得した土地(本件土地)の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上控除する取得費について、本件土地の取得に要した金額が不明であり実額により算出することはできないから、推計する方法によって算出せざるを得ないところ、六大都市を除く市街地価格指数を基に算出した金額(請求人主張額)は、亡父が本件土地を取得した当時の本件土地の市場価格を反映した合理的な額であるから、本件土地の取得に要した金額として取得費に算入することができる旨主張する。しかしながら、市街地価格指数は、個別の宅地価格の変動状況を直接的に示すものということはできず、また、六大都市を除く市街地価格指数については、三大都市圏を除く政令指定都市及び県庁所在都市(県庁所在都市等)以外の調査対象都市は公表されていないところ、本件土地は県庁所在都市等に該当しない都市に所在しており、さらに、本件土地の所在する都市が調査対象都市かどうかを確認し得ないことからすれば、請求人が請求人主張額の算定に用いた六大都市を除く市街地価格指数が、本件土地の市場価格の推移を反映したものであるということはできない。以上のことからすると、請求人主張額は、亡父が本件各土地を取得した当時の本件土地の市場価格を適切に反映したものとはいえず、本件土地の取得に要した金額として取得費に算入することはできない。(平30. 7.31 仙裁(所)平30-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290119
- 裁決年月日
- 平成30年5月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304029
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の父から相続により取得した土地(本件土地)を譲渡したことによる譲渡所得の金額の計算上控除する取得費の額は、収入金額の100分の5(概算取得費)によらず、請求人の父が本件土地を取得した当時の通常の取引価額を合理的に推定して算出すべきであり、公表されている全国市街地価格指数及び路線価を基に推定した地価の変動率から算出した価額によるべきである旨主張する。しかしながら、市街地価格指数は市街地の宅地価格の推移を表す指標として使用されるものであり、また、路線価は相続税における財産評価の際に宅地の評価に用いるものであることや、本件土地は、請求人の父が取得した当時、宅地としての利用状況になかったことからすれば、請求人が主張する算定方法は合理的なものとは認められず、請求人の主張額を本件土地の取得費と認めることはできない。そのほか、概算取得費を用いることにつき納税者の利益に反するといった具体的な事情は認められないから、本件土地の譲渡所得の計算上、控除すべき取得費の額は、概算取得費とするのが相当である。(平30. 5. 7 東裁(所)平29-119)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平290053
- 裁決年月日
- 平成30年2月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続により取得した建物及び当該建物の敷地に係る借地権(本件建物等)を売却したことによる譲渡所得の金額の計算上、相続から売却までの間に支払った当該借地権に係る賃料、火災保険料及び固定資産税(本件賃料等)を取得費又は譲渡に要した費用として総収入金額から差し引くべきである旨主張する。しかしながら、本件賃料等は、請求人が本件建物等を相続により取得してから譲渡するまでの間に、本件建物等の維持管理のために継続的に支出した費用であるから、本件建物等の取得費及び譲渡に要した費用のいずれにも当たらない。(平30. 2. 8 大裁(所)平29-53)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平290064
- 裁決年月日
- 平成29年12月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201304029
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№109
要旨
○ 請求人は、相続により取得した土地(本件土地)の譲渡に係る分離長期譲渡所得の金額の計算上、本件土地の取得費は地価公示価格から推計した金額によるべきである旨主張し、原処分庁は、①本件土地の譲渡に係る収入金額の100分の5に相当する金額(概算取得費)を本件土地の取得費とすべきである旨主張する。しかしながら、当審判所の調査により把握された、本件土地の売主が作成した土地台帳(本件土地台帳)の記載内容の信用性は高く、記載内容どおりの事実を認定することができるから、本件土地台帳に記載された金額を本件土地の取得費と認めるのが相当である。なお、請求人の主張する本件土地の取得費の金額は推計したものに過ぎないことから採用することはできない。(平29.12.13 東裁(所)平29-64)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280042
- 裁決年月日
- 平成29年2月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304029
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡した土地の一部(本件土地)を取得するために親族(本件親族)に支払った金員(本件金員)について、本件土地は売買により取得したものであり、取得費に該当する旨主張する。しかしながら、本件土地は、未分割の相続財産として遺産共有状態にあったものであり、本件金員は、本件親族が本件土地に有していた相続する権利について、その権利を放棄することに対する代償金として支払われたものと認められる。したがって、本件金員は、本件土地の取得費には当たらない。(平29. 2.15 大裁(所)平28-42)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280031
- 裁決年月日
- 平成29年1月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304021
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/1購入の代価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№106
要旨
○ 請求人は、譲渡したゴルフ会員権(本件ゴルフ会員権)は、当初取得した旧運営会社のゴルフ会員権(旧ゴルフ会員権)が民事再生手続における再生計画(本件再生計画)に基づき、営業譲渡に際して新運営会社に預託金が減額されて引き継がれたものであり、本件ゴルフ会員権の譲渡所得の計算上、当初取得時に支払った登録料及び入会保証金(預託金等)は、取得費として控除することができる旨主張する。しかしながら、譲渡所得の金額の計算上控除されるべき取得費は、譲渡資産と同一性が認められる資産の取得に要した金額をいうものと解されるところ、本件再生計画及び営業譲渡契約において、①新運営会社は旧運営会社の債務及び旧会員契約を承継しないこと、②ゴルフ場施設の利用を希望する会員は、新たに会員契約を締結する必要があることが定められていることからすると、旧ゴルフ会員権の預託金債権と施設利用権はいずれも消滅していると認められ、旧ゴルフ会員権と本件ゴルフ会員権には資産としての同一性があるものとは認められない。したがって、請求人が入会時に支払った預託金等は、所得税法第33条《譲渡所得》第3項に規定する譲渡所得の計算上、取得費として控除することができない。(平29. 1. 6 大裁(所)平28-31)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280032
- 裁決年月日
- 平成29年1月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304021
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/1購入の代価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡したゴルフ会員権(本件ゴルフ会員権)は、当初取得した旧運営会社のゴルフ会員権(旧ゴルフ会員権)が民事再生手続における再生計画(本件再生計画)に基づき、営業譲渡に際して新運営会社に預託金が減額されて引き継がれたものであり、本件ゴルフ会員権の譲渡所得の計算上、当初取得時に支払った登録料及び入会保証金(預託金等)は、取得費として控除することができる旨主張する。しかしながら、譲渡所得の金額の計算上控除されるべき取得費は、譲渡資産と同一性が認められる資産の取得に要した金額をいうものと解されるところ、本件再生計画及び営業譲渡契約において、①新運営会社は旧運営会社の債務及び旧会員契約を承継しないこと、②ゴルフ場施設の利用を希望する会員は、新たに会員契約を締結する必要があることが定められていることからすると、旧ゴルフ会員権の優先的施設利用権と預託金債権はいずれも消滅していると認められ、旧ゴルフ会員権と本件ゴルフ会員権には資産としての同一性があるものとは認められない。したがって、請求人が入会時に支払った預託金等は、所得税法第33条《譲渡所得》第3項に規定する譲渡所得の計算上、取得費として控除することができない。(平29. 1. 6 大裁(所)平28-32)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平280016
- 裁決年月日
- 平成28年10月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、隣接する一団の土地を譲渡した場合における譲渡所得に係る取得費の計算は、両土地の取得費の額を合計して各土地の面積であん分して算出するのが合理的である旨主張する。しかしながら、譲渡所得に対する課税は、資産の値上がりによりその資産の所有者に帰属する増加益を所得として、その資産が所有者の支配を離れて他に移転するのを機会に、これを清算して課税する趣旨のものであるところ、所得税法第33条《譲渡所得》第3項は、譲渡所得の金額の計算において控除する取得費について、「当該所得の基因となった資産の取得費・・・の合計額」とする旨規定しており、取得費は、譲渡所得の基因となった資産ごとに算定すべきであり、両土地はもとより別筆の土地であって、売却に至るまでの各土地の来歴も異なることから、これらは別個の資産であることが明らかである。したがって、両土地が隣接していることなどを考慮しても、これらを一つの資産とみることはできず、本件譲渡所得に係る取得費は、両土地それぞれについて別個に算定すべきである。そして、両土地の譲渡のうち、租税特別措置法(平成26年法律第10号による改正前のもの)第39条《相続財産に係る譲渡所得の課税の特例》第1項(本件特例)に規定する特例の対象となる土地譲渡に係る譲渡所得の収入金額は、同項の規定の適用がないものとした場合の取得費及び譲渡費用の額の合計額に満たないため、本件特例の適用により取得費に加算される金額はない。(平28.10. 7 大裁(所)平28-16)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平270064
- 裁決年月日
- 平成28年6月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続により取得した建物及び当該建物の敷地(本件建物等)に係る借地権を売却したことによる譲渡所得の金額の計算上、当該相続に係る訴訟のために支出した弁護士費用等(本件弁護士費用)並びに相続から売却までの間に支払った土地賃借料、固定資産税及び火災保険料等(本件賃借料等)を取得費又は譲渡に要した費用として総収入金額から差し引くべきである旨主張する。しかしながら、本件弁護士費用は、遺言の効力などを巡って請求人ら親族間に生じた一連の紛争を解決するための費用であり、請求人が遺言で指定された相続分を超えて本件建物等の持分を取得したものでもないことも考慮すれば、本件弁護士費用は本件建物等の取得費又は譲渡に要した費用のいずれにも当たらない。さらに、本件賃借料等は、請求人が本件建物等を相続により取得してから譲渡するまでの間に、本件建物等の維持管理のために継続的に支出した費用であり、本件建物等の取得又は譲渡に要した費用のいずれにもに当たらない。(平28. 6.16 大裁(所)平27-64)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平270033
- 裁決年月日
- 平成28年6月8日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201304021
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/1購入の代価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が譲渡した金地金(本件金地金)に係る取得費について、その販売業者(本件会社)における販売先は請求人ではないこと、審査請求において初めて請求人が提示した本件金地金の取引状況等(偽名による購入等)が記載されているとする手帳(本件手帳)はその記載の根拠となる証拠書類を示しておらず信用できないことなどから、その取得原因及び取得費は不明であり収入金額の100分の5に相当する金額とすべきである旨主張する。しかしながら、本件会社に保存されていた本件金地金に係る購入申込書及び本件手帳の記載内容並びに購入資金の負担の状況等を総合的に判断すると、請求人が、自ら購入資金を負担し、偽名を使用して本件会社から本件金地金を購入したものと認められる。(平28. 6. 8 名裁(所)平27-33)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270103
- 裁決年月日
- 平成28年3月3日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201304029
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№102
要旨
○ 請求人は、請求人の父から建物(本件建物)の100分の4の持分の贈与を受け、本件建物の所有者となった後、共有者である父の合意の下、本件建物の改良費の全額を支出しているのであるから、本件建物の改良費(所得税法第38条《譲渡所得の金額の計算上控除する取得費》第2項第2号に規定する減価の額を控除した後の金額)の全額を基に譲渡所得の金額の計算上控除する取得費の額を計算すべきである旨主張する。しかしながら、請求人は、共有者の合意を得て改修工事を行い、本件建物の改良費の全額を支出しているものの、改修工事が行われた当時、請求人が有していた本件建物の共有持分(100分の4)以外の共有持分を請求人が新たに取得したという事実はなく、その後、請求人は、父からの相続により本件建物の共有持分(100分の48)を取得し、請求人の本件建物に対する共有持分は100分の52になったものと認められる。そして、請求人は、本件建物の当該持分を譲渡資産として譲渡しているものであるから、本件建物の改良費の全額を基に譲渡所得の金額の計算上控除する取得費の額を計算することはできず、本件建物の当該持分を限度として当該取得費の額を計算すべきである。(平28. 3. 3 東裁(所)平27-103)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270103
- 裁決年月日
- 平成28年3月3日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201304025
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/5買換え等による場合の取得費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№102
要旨
○ 請求人は、請求人の母などから相続等により取得した建物(本件建物)の持分の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、母が租税特別措置法(昭和63年法律第4号による改正前のもの)第36条の2《居住用財産の買換えの場合の長期譲渡所得の課税の特例》第1項に規定する特例(本件特例)の適用を受けたかどうかは、母の適用年分の確定申告書によってのみ確認することができることになるところ、母の昭和62年分の確定申告書が存在しないから、本件特例の適用を受けたかどうか確認することは不可能であり、また、原処分庁に保存されている取得価額引継整理票(本件整理票)は、飽くまでも内部管理資料であるから、これを根拠に課税関係を律することはできないし、本件整理票そのものの信ぴょう性が欠如しているなどと主張する。しかしながら、①本件整理票は、取得価額引継整理票の作成の目的及びその事務処理手続に従って原処分庁所属の担当職員が作成したものと認められること、②本件整理票の譲渡資産の所在地番及び数量、買換資産の所在地番及び数量に係る記載は、登記事項証明書等の内容と一致又はほぼ一致していることからすれば、母から提出された本件特例に係る法令に規定する提出書類等に基づいて原処分庁所属の担当職員が作成したものと認められること、③母の昭和62年分の所得税の確定申告書の控えの写し等の記載内容を併せれば、本件整理票は、母が本件建物を買換資産として本件特例の適用を受ける旨の確定申告をするとともに、当該適用を受けるために必要とされる書類が提出されたことを受けて、原処分庁所属の担当職員が定められた事務処理手続に従って適正に作成したものと認められる。したがって、請求人の母は、昭和62年分の所得税に係る譲渡所得につき、本件建物を買換資産として、本件特例の適用を受けたものと認められるから、請求人の主張には理由がない。(平28. 3. 3 東裁(所)平27-103)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270071
- 裁決年月日
- 平成28年1月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304025
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/5買換え等による場合の取得費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が亡父から相続した土地(本件土地)の取得価額について、原処分庁所属の職員が作成した取得価額引継整理票(本件整理票)は、その記載内容を検証できる根拠資料などが存在せず、また、法令上根拠のない意味不明の記載があるなど、信ぴょう性がないことから、本件土地は、亡父が租税特別措置法(昭和61年法律第93号による改正前のもの)第33条《収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例》第1項の特例(本件特例)の適用を受けて取得した代替資産であると認めることはできず、また、仮に代替資産であるとしても、本件整理票により引き継いだ取得価額を適正に計算することができないから、本件整理票に基づいてされた更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件整理票は、定められた事務処理手続に従って、請求人の亡父の譲渡所得に関し、実施調査の結果に基づき、原処分庁所属の職員によって作成されたものと認められ、また、その記載内容も登記簿の謄本や各契約書等で確認できる内容が正確に記載されていると認められることから、本件土地は、請求人の亡父が本件特例の適用を受けて取得した代替資産である。さらに、本件土地に引き継がれた取得価額は、請求人の亡父が譲渡した借地権等の譲渡価額により計算されるなど、適法に計算されたものと認められる。以上のことから、本件整理票に基づいてされた更正処分は適法である。(平28. 1. 5 東裁(所)平27-71)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270072
- 裁決年月日
- 平成28年1月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304025
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/5買換え等による場合の取得費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が亡父から相続した土地(本件土地)の取得価額について、原処分庁所属の職員が作成した取得価額引継整理票(本件整理票)は、その記載内容を検証できる根拠資料などが存在せず、また、法令上根拠のない意味不明の記載があるなど、信ぴょう性がないことから、本件土地は、亡父が租税特別措置法(昭和61年法律第93号による改正前のもの)第33条《収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例》第1項の特例(本件特例)の適用を受けて取得した代替資産であると認めることはできず、また、仮に代替資産であるとしても、本件整理票により引き継いだ取得価額を適正に計算することができないから、本件整理票に基づいてされた更正をすべき理由がない旨の通知処分及び更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、本件整理票は、定められた事務処理手続に従って、請求人の亡父の譲渡所得に関し、実施調査の結果に基づき、原処分庁所属の職員によって作成されたものと認められ、また、その記載内容も登記簿の謄本や各契約書等で確認できる内容が正確に記載されていると認められることから、本件土地は、請求人の亡父が本件特例の適用を受けて取得した代替資産である。さらに、本件土地に引き継がれた取得価額は、請求人の亡父が譲渡した借地権等の譲渡価額により計算されるなど、適法に計算されたものと認められる。以上のことから、本件整理票に基づいてされた更正をすべき理由がない旨の通知処分及び更正処分は適法である。(平28. 1. 5 東裁(所)平27-72)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平270009
- 裁決年月日
- 平成27年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304025
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/5買換え等による場合の取得費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、父から相続により取得した土地建物(本件土地建物)について記載された取得価額引継整理票(本件整理票)は、実際の取得価額と異なる金額が記載されているなど信ぴょう性がないから、本件整理票によって、本件土地建物は、父が租税特別措置法(昭和62年法律第96号による改正前のもの)第36条の2《居住用財産の買換えの場合等の長期譲渡所得の課税の特例》第1項に規定する特例(本件特例)の適用を受けて取得した同項に規定する買換資産とは認められない旨主張する。しかしながら、①本件整理票は、取得価額引継整理票の作成の目的及びその事務処理手続に従って税務署の職員が作成したものと認められること、②父は従前に所有していた物件(本件旧物件)の譲渡及び本件土地建物の取得について、本件特例の適用要件を満たしていたことが認められること、③本件整理票における譲渡資産の数量、買換資産の所在地番、数量、取得時期などに係る記載は、それぞれ本件旧物件、本件土地建物の登記簿の謄本等の記載内容と一致しており、これらの記載は、本件特例に係る法令に規定の提出書類たる登記簿の謄本等を確認しなければ記載できない事項であると認められることからすれば、本件整理票は、税務署の担当職員が、父が本件土地建物を買換資産として本件特例の適用を受ける旨の確定申告をしたことを受けて、確認調査を実施し、その結果に基づいて作成したものと認められる。したがって、父は、本件旧物件の譲渡に係る譲渡所得につき、本件土地建物を買換資産として、本件特例の適用を受けたものと認めるのが相当であるから、請求人の主張には理由がない。(平27. 7. 7 東裁(所)平27-9)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平260125
- 裁決年月日
- 平成27年6月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304021
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/1購入の代価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№99
要旨
○ 請求人は、平成8年分の所得税の申告において、請求人の借地権(本件借地権)と相手方所有の土地(本件土地)の交換(本件交換)による本件借地権の譲渡に係る譲渡所得について、本件交換時の交換対象資産の各価額の差額を計算すると当該差額が多い方の価額の20%を超えることなどから、所得税法第58条《固定資産の交換の場合の譲渡所得の特例》第1項に規定する特例(本件特例)の適用を受けていたとは認められないので、請求人は同条第5項に規定する「第1項の規定の適用を受けた居住者」に該当せず、したがって、原処分庁が、平成23年の本件土地の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上控除すべき取得費の額について、所得税法施行令第168条《交換による取得資産の取得価額等の計算》第3号の規定を適用して計算したことは誤りである旨主張する。しかしながら、所得税法が採用する申告納税方式の下では、居住者が固定資産を交換した日の属する年分の所得税につき確定申告書に本件特例の適用を受けようとする旨を記載するなどして申告をした場合には、その申告により本件特例の適用を前提として計算された税額は確定し、修正申告又は更正により本件特例の適用が否定されない限り、そのような居住者は所得税法第58条第5項に規定する「第1項の規定の適用を受けた居住者」に該当すると解される。本件においては、請求人は、本件交換による本件借地権の譲渡に係る譲渡所得について本件土地を交換取得資産として本件特例の適用を受けようとする旨の平成8年分の所得税の申告をしたものと認められ、その後は、請求人が修正申告をした事実、あるいは原処分庁が更正処分をした事実はいずれも認められない。したがって、請求人は、所得税法第58条第5項に規定する「第1項の規定の適用を受けた居住者」に該当することとなるから、本件土地の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上控除すべき取得費の額は、所得税法第58条第5項及び所得税法施行令第168条第3号の規定を適用して計算した金額によるべきである。(平27. 6.15 東裁(所)平26-125)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平260021
- 裁決年月日
- 平成27年5月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304029
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 株式A及び株式Bの株式等に係る譲渡所得の金額の計算上控除する株式の取得費について、原処分庁は、請求人が調査に応じなかったため、株式の取引履歴等を基に、株式Aは229,800円、株式Bは182,500円と算定した旨主張し、請求人は、①原処分庁は原処分及び異議決定を通じて算定根拠を明らかにしていない、②株式Aの取得費は250,042円である旨主張する。しかしながら、当審判所が、株式A及び株式Bのそれぞれの取引等の履歴に基づき、所得税法第48条《有価証券の譲渡原価等の計算及びその評価の方法》第3項、所得税法施行令第105条《有価証券の評価方法》第1項第1号及び同令第118条《譲渡所得の基因となる有価証券の取得費等》第1項の規定により、株式A及び株式Bに係る譲渡所得の金額の計算上控除する株式の取得費をそれぞれ計算したところ、株式Aの取得費は250,100円、株式Bの取得費は177,000円となる。(平27. 5.21 福裁(所)平26-21)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平250091
- 裁決年月日
- 平成26年3月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304021
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/1購入の代価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、亡父から相続により取得した各土地(本件各土地)の各譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上控除する取得費については、市街地価格指数に基づき算定した金額とすべきであるから、各確定申告書(本件各申告書)記載の当該譲渡所得の金額(譲渡収入金額の5%を控除したもの)は、その計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったものであるので、本件各申告書に記載した譲渡所得の金額若しくは税額等の計算が、国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことにより、本件各申告書の提出により納付すべき税額が過大である場合として、国税通則法第23条《更正の請求》第1項第1号に該当する旨主張する。しかしながら、更正の請求においては、その請求をする者に自ら記載した申告内容が真実に反し、請求に理由があることの主張立証責任が課されていると解され、本審査請求においても、請求人らが、本件各申告書に記載した納付すべき税額が過大であることについて主張立証すべきものと解されるところ、市街地価格指数は、個別の宅地価格の変動状況を直接的に示すものではないから、これに基づき算定した金額は、亡父が本件各土地を取得した時の市場価格を適切に反映するものとはいえず、また、請求人が採用した同指数は、六大都市市街地価格指数であるが、本件各土地は六大都市以外の地域に所在するものであるから、本件各土地の地価の推移を適切に反映したものとはいえない。そうすると、請求人らが取得費として主張する金額は、亡父が本件各土地を取得した時の時価であるとは認められない以上、同金額が本件各土地の取得費であるとすることもできない。加えて、本件各土地の取得費が、本件各土地の譲渡収入金額の5%に相当する金額を超えると認めるべき証拠もない。以上のことから、本件各申告書に記載された納付すべき税額が過大であるとは認められないから、国税通則法第23条第1項第1号には該当しない。(平26. 3. 4 東裁(所)平25-91)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平250045
- 裁決年月日
- 平成26年2月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304021
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/1購入の代価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡した各絵画(本件各作品)の取得費について、本件各作品のうちA作品の購入価額は700万円であり、同作品のうち請求人の父が購入したものと思われるB作品及びC作品の購入価額は売却価格より高額である旨主張し、また、本件各作品の譲渡に要した費用について、D社に支払った税務対策費が譲渡費用になる旨主張する。しかしながら、請求人の主張する取得費については、これを裏付ける証拠は存在せず、不明といわざるを得ないが、請求人の答述内容等から、本件各作品は、請求人又はその父が購入したものと認められるので、本件各作品の取得費は、所得税基本通達38−16《土地建物以外の資産の取得費》の定めにより本件各作品の譲渡収入金額の5%に相当する金額とすることが相当である。次に、請求人の主張する税務対策費については、本件各作品の譲渡に係る譲渡所得について計算した国税及び地方税より高額であり、支払うことに合理性はないので、そのような経費を負担したという請求人の主張は容易に認められず、また、仮に請求人が、本件各作品の出自を隠すなど税務対策以外の目的を有しており、その主張どおりの経費を負担したのだとしても、そのような目的のための支出であって、本件各作品の譲渡の際に必要な費用であったとはいえない。したがって、本件各作品の譲渡に要した費用の額は、D社が受領した販売手数料、カタログ掲載料及び保管料の合計額とするのが相当である。(平26. 2.18 大裁(所)平25-45)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平250005
- 裁決年月日
- 平成25年7月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304022
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/2建築費、造成費等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人及び請求人の妹がそれぞれ2分の1の持分を所有し、請求人の居住の用に供していた建物(本件建物)の譲渡に係る取得費の計算については、①請求人の妹が本件建物から転居した後、長期間にわたり請求人が本件建物に居住したものである上、②請求人の妹は請求人が本件建物の取得費の全額を控除することに同意しているのであるから、請求人は本件建物の取得費の全額を控除することができる旨主張する。しかしながら、譲渡所得の計算上控除すべき取得費は当該所得の基因となった資産の取得費であるところ、請求人が譲渡したのは本件建物の2分の1の持分のみであり、請求人の主張する事情はかかる権利関係に何ら変更を来たす事情と認めることはできないから、本件建物に係る請求人の譲渡所得の計算上控除すべき取得費は本件建物の取得費の2分の1相当額であり、その全額を控除することはできない。(平25. 7.17 大裁(所)平25-5)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240196
- 裁決年月日
- 平成25年4月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304029
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成22年に譲渡したマンションの敷地所有権(本件土地)の共有持分(1,036,464/156,000,000)は、平成3年頃、マンション建替等の再開発事業(本件再開発事業)を行う不動産会社(本件会社)に対して、請求人が昭和54年に取得した本件土地の共有持分(1/156)と建替後のマンションの専有部分の面積に応じて買い増した本件土地の共有持分(36,464/156,000,000)とを合わせた共有持分(1,036,464/156,000,000)を売却し、マンション建替後の平成5年に、同共有持分と同じ持分を一括して取得する契約により取得したものであるから、本件土地の共有持分に係る取得費は、平成5年に取得した本件土地の共有持分の「全部」に相当する価額(時価)である旨主張する。しかしながら、本件再開発事業は、本件会社が等価交換方式により旧建物を取り壊し、新建物の各居宅を旧建物の各区分所有者に対して売却する事業であるところ、請求人の場合、請求人が昭和54年に取得した本件土地の共有持分を有したまま、本件再開発事業により、本件土地の共有持分の一部を追加取得したと認められるから、本件土地の共有持分に係る譲渡所得の金額の計算上、昭和54年に本件土地の共有持分の一部を取得し、その後、平成5年に本件土地の共有持分の一部を追加取得したことを前提に、それぞれの本件土地の共有持分の取得費を算出するのが相当である。(平25. 4.23 東裁(所)平24-196)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平240030
- 裁決年月日
- 平成24年8月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304021
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/1購入の代価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人が保有していた、外国法に基づく契約により組成されたリミテッド・パートナーシップ(LPS)持分の譲渡(売却)によって発生した譲渡所得の金額の計算上、請求人が支払ったアドバイザリー手数料及び信託費の金額は取得費として控除すべきものである旨主張する。しかしながら、当該アドバイザリー手数料は、請求人の海外不動産投資に係る相談に応じて助言するなどの役務提供を行うことの対価であり、また、当該信託費は、信託の受託者が信託の業務を行うことの対価であると認められるから、当該LPS持分の取得の対価及びその取得自体に要する費用と別の費用であり、当該LPS持分の客観的価格を構成すべき取得代金の額でもなければ、当該LPS持分の取得に通常、必要不可欠な費用でもない。したがって、当該アドバイザリー手数料及び当該信託費は、いずれも、当該LPS持分の譲渡による譲渡所得の金額の計算上、控除すべき「取得費」に含まれない。(平24. 8. 1 東裁(所)平24-30)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230173
- 裁決年月日
- 平成24年3月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304026
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/6相続、贈与の場合の取得費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続により取得した資産の譲渡価額には、被相続人が当該資産を取得してから相続時までの値上がり益が含まれており、相続により取得した資産の譲渡時に所得税を課税することは、当該値上がり益について相続税との二重課税になるから、当該値上がり益部分は所得税法第9条《非課税所得》第1項第15号により非課税であり、当該資産の相続時の時価が譲渡所得の金額の計算上控除すべき取得費に該当する旨主張する。しかしながら、所得税法は、相続により取得した資産の譲渡に関し、相続時までの値上がり益について、相続税及び所得税の双方の課税ベースに含まれることを前提に、その課税方法につき所得税法第60条《贈与等により取得した資産の取得費等》第1項に規定するいわゆる取得価額引継方式を採用することにより納税者に一定の配慮をしたものというべきであり、所得税法は、当該資産の譲渡による収入金額から被相続人の取得費を控除した値上がり益について、所得税を課すことを容認していると解するのが相当である。したがって、譲渡した資産の相続時の時価を取得費の額とすることはできない。(平24. 3. 2 東裁(所)平23-173)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230175
- 裁決年月日
- 平成24年3月2日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304026
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/6相続、贈与の場合の取得費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所得税法第60条《贈与等により取得した資産の取得費等》が課税対象として予定している被相続人の保有期間中の値上がり益は、相続税の課税対象とされ、既に所得税の清算が済んでいるのだから、同一の経済的価値に対する相続税と所得税の二重課税を排除する必要があり、所得税法第9条《非課税所得》第1項第15号により、被相続人の保有期間中の値上がり益は非課税となると解すべきである旨主張する。しかしながら、所得税法は、相続により取得した資産の譲渡に関し、相続時までの値上がり益について、相続税及び所得税の双方の課税ベースに含まれることを前提に、その課税方法につき所得税法第60条第1項に規定するいわゆる取得価額引継方式を採用することにより納税者に一定の配慮をしたものというべきであり、所得税法は、当該資産の譲渡による収入金額から被相続人の取得費を控除した値上がり益について、所得税を課すことを容認していると解するのが相当である。(平24. 3. 2 東裁(所)平23-175)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平230053
- 裁決年月日
- 平成23年10月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304021
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/1購入の代価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡した不動産(本件不動産)の取得費について、①本件不動産は、A社から譲渡担保により取得したものであり、請求人のA社に対する貸付金の回収不能額等も取得費として控除されるべきである旨、また、②本件不動産の取得に係るB社との売買価額は、第2契約書の金額ではなく、第1契約書の金額が真実の金額である旨、それぞれ主張する。しかしながら、①請求人は、A社から本件不動産を取得したことを裏付ける書類として、A社から交付を受けたとする各書類を提出するが、当該各書類は、その記載内容からすると、譲渡担保設定契約が成立した後、所有権移転を経由するために譲受人に対して交付する書類であるとは認められないこと、請求人は、確定申告において、A社に対する代金回収不能額を本件不動産の取得費として計上しておらず、これを取得費としなかった理由について合理的な説明をしていないこと、請求人は本件不動産につき、譲渡担保を原因とする所有権移転登記を経由しておらず、これについて、合理的な説明がなされていないこと、及び、請求人は、同人の主張するA社との金銭消費貸借の事実に係る契約書などの書類を一切提出していないことからすれば、請求人が本件不動産を譲渡担保により取得したとは認められない。また、②本件不動産の取得に係るB社から発行された売買代金の受領書は、第2契約書の金額と符合するものであること、請求人は、第2契約書の金額によって確定申告をしており、第1契約書の存在は、本件更正の請求まで一切主張していなかったこと、請求人の対応は、二重契約を行っていた者の行動としてはいかにも不自然であること、及び他の証拠と明らかに矛盾する内容の書類を提出する請求人の行為は、第1契約書に係る契約成立の真正について、強い疑念を抱かせるものであることの諸事情からすると、第1契約書の存在をもって直ちに同契約書の売買金額による売買契約が成立したと認めることはできない。さらに、請求人は第1契約書の売買金額に係る原資及び支払状況を明らかにする預金通帳等の証拠を一切提出しておらず、第1契約書と第2契約書の差額を請求人が支払った事実を裏付ける客観的な証拠も存在しないこと等を総合勘案すれば、本件不動産の購入価額が第1契約書の売買金額のとおりであると認定するに足る十分な証拠は認められない。以上から本件不動産の取得費として、第1契約書の売買金額を控除することはできない。(平23.10.12 東裁(所)平23-53)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平230020
- 裁決年月日
- 平成23年10月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201304022
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/2建築費、造成費等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集№85
要旨
○ 原処分庁は、請求人が譲渡した土地(本件土地)及び各建物(本件各建物)の各持分の取得費の額は譲渡代金の100分の5に相当する金額(本件概算取得費額)とするのが相当であって、請求人が本件審査請求に至り明らかにした各証拠をもって直ちに取得費の額と判断することはできない旨主張する。しかしながら、本件土地については、当該各証拠により明らかとなる金額が譲渡代金の100分の5に相当する金額を下回るから、確かに、本件概算取得費額が取得費の額となるものの、本件各建物については、当該各証拠のうち、領収書等の一部は、その宛名や作成時期が他の客観的証拠と符合することからすると、当該一部の領収書等に記載された各金額は、本件各建物の建築のために支払われたものと認められること及び当該各金額の合計額は本件概算取得費額を上回ることからすると、当該各金額の合計額をもって、本件各建物の取得費とするのが相当である。(平23.10. 6 名裁(所)平23-20)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220146
- 裁決年月日
- 平成23年2月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304027
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/7負担付贈与、低額譲受けの場合の取得費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、負担付贈与により取得した部分を含む土地及び建物を譲渡した際の譲渡所得の計算上、贈与税申告に係る課税価格が誤っているにもかかわらず、原処分庁はこれを是正せずに取得費を算定して更正処分をしているから、当該更正処分は違法である旨主張する。しかしながら、譲渡所得の金額の計算上控除する取得費の計算は、贈与税の課税価格を基礎として計算するものではないから、請求人の主張は採用できない。(平23. 2. 9 東裁(所・諸)平22-146)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平220138
- 裁決年月日
- 平成23年1月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304021
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/1購入の代価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、特定口座で譲渡した上場株式等(本件株式)の取得価額は、本件株式の平成13年10月1日における価額の100分の80に相当する金額(みなし取得価額)ではなく、実際の取得価額を用いて譲渡所得の金額の計算をすべきである旨主張する。しかしながら、特定口座を開設する証券業者に開設されている他の保管口座に平成13年9月30日以前から引き続き保管の委託がされている上場株式等で、当該他の保管口座から当該特定口座へ移管がされるものの取得価額については、みなし取得価額とする旨規定されており、本件株式は、これに該当することから、その取得価額を実際の取得価額とすることはできない。(平23. 1.25 東裁(所)平22-138)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平220033
- 裁決年月日
- 平成22年11月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304029
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A社株式を譲渡(本件譲渡)したところ、相続によって取得したA社株式(相続株式)と将来の譲渡価額を500円とする旨発行会社と合意した上で購入したA社株式(購入株式)とは、権利内容に差異があり、本件譲渡においては相続株式のみを譲渡したことから、本件譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、相続株式の取得価額のみに基づいて取得費を算定すべきである旨主張する。しかしながら、所得税法第48条《有価証券の譲渡原価等の計算及びその評価方法》第3項で規定する同一銘柄の有価証券の判断において、同一銘柄の株式であるか否かについては、主として当該株式の発行会社が同一の株式会社であるか否か、株式に表章された社員の地位について、その具体的内容である配当請求権、議決権等の権利の内容に差異があるか否かに基づき判断すべきものであると解されるところ、相続株式と購入株式は、いずれも同一法人が発行した同一の種類の株式で、配当請求権及び議決権等の権利の内容には差異は認められず、また、請求人と発行会社との間の合意がこれらの権利の内容に影響を及ぼすとは認められない。したがって、相続株式と購入株式は同一銘柄の株式とみるのが相当であるから、本件譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、取得費の算定は、所得税法施行令第118条《譲渡所得の基因となる有価証券の取得費等》第1項の規定に基づき、同令第105条《有価証券の評価の方法》第1項第1号に掲げる総平均法に準ずる方法によって算出した1単位当たりの金額により計算した金額によることとなる。(平22.11.10 大裁(所)平22-33)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平210053
- 裁決年月日
- 平成22年6月16日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地の譲渡に係る譲渡所得計算上控除される取得費については、租税特別措置法第31条の4《長期譲渡所得の概算取得費》第1項に準じて算定した概算取得費ではなく、請求人が亡父から聞いていた亡父が本件土地を取得した際の取得価額によるべきである旨主張する。しかしながら、請求人が主張する取得価額については、その価額を証する書類はなく、算定根拠は伝聞に基づく平均値であり、実際の取引額を示すものではないことは明らかであるから、これを採用することはできない。(平22. 6.16 名裁(所)平21-53)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210101
- 裁決年月日
- 平成22年1月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304029
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、相続により取得した上場株式の譲渡による譲渡所得の金額の計算上、国税庁ホームページに「相続人の名義書換日をもって取得価額を算定して差し支えありません。」と掲載があるから、これに従って取得価額を算定するべきである旨主張する。しかしながら、その記載の後に、この取扱いが認められるのは被相続人が名義変更をしていない場合である旨記載されており、本件では名義書換は行われているので請求人の主張は採用できない。なお、本件では、被相続人が本件各株式を平成13年9月30日以前から所有していたことは明らかであるが、本件被相続人の実際の取得時期及び取得価額を確認することは困難であるから、租税特別措置法第37条の11の2第1項の規定を適用して本件各株式の取得価額を算定するのが相当である。また、請求人は、被相続人が名義書換を行ったか否かにより株式の取得価額が変わるのは不合理であり、租税公平の原則に反するから、被相続人が名義書換をしている場合にも、上記ホームページ記載の取扱いを認めるべきであると主張する。しかしながら、上記ホームページ記載の取扱いは、被相続人が名義変更をしていない場合には、被相続人が当該株式を取得した時期を把握することが困難であるほか、そもそも相続人が当該株式を相続により取得したこと自体を証明することが困難であることから、例外的に、相続人が名義書換をした日を取得時期とすることを認めたものであると解される。(平22. 1.19 東裁(所)平21-101)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平210058
- 裁決年月日
- 平成22年1月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 所得税法第48条第3項及び同項が委任する所得税法施行令第118条第1項(以下、これらの規定を「本件規定」という。)は、居住者が2回以上にわたって取得した同一銘柄の有価証券について、その譲渡所得の計算上取得費に算入する金額は、総平均法に準ずる方法によって算出した一単位当たりの金額により計算する旨規定しており、また、租税特別措置法第37条の11の3第1項(以下、同項が委任する租税特別措置法施行令第25条の10の2第1項と併せ「本件特例」という。)は、特定口座内保管上場株式等の譲渡をした場合において、当該特定口座内保管上場株式等の譲渡による譲渡所得の金額を当該特定口座内保管上場株式等の譲渡以外の株式等の譲渡による譲渡所得の金額と区分して計算する旨規定しているところ、請求人らは、被相続人が行った株式の売却は極めて個別性の強い特別な事情のある取引であり、本件購入株式と既存株式とは完全に区別されていること、また、本件規定の趣旨及び本件特例が設けられている法の構成からみても、本件売却株式の取得費に算入すべき金額は、形式的に総平均法に準ずる方法により計算すべきではない旨主張する。しかしながら、本件規定は、当該株式等の取得から譲渡に至る個別事情の有無や当該株式等が個別に区分、管理されていたか否かにかかわらず、2回以上にわたって取得した同一銘柄の有価証券の取得費につき総平均法に準ずる方法によって計算する旨規定しており、また、本件特例は、株式等の譲渡所得の計算の負担を軽減する観点から、特定口座において行われた上場株式等の譲渡について、その特定口座における譲渡に係るもののみを基礎として譲渡所得の金額を計算することとしたものであって、利益操作の介入の余地や譲渡所得の金額を区分計算することの実質的妥当性、個別事情の有無等を考慮してその適用を認めるものではないから、請求人らの主張には理由がない。(平22. 1. 7 関裁(所)平21-58)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平210007
- 裁決年月日
- 平成21年7月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304022
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/2建築費、造成費等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A国に所有する不動産の譲渡についてされた所得税の更正処分は、譲渡所得の計算上控除する資産の取得費に算入すべき建物の改装費用が含まれていないとして、当該支払事実を示す契約書、精算書及び領収書等を証拠資料として提出した上で、違法である旨主張する。ところで、課税所得額から控除されるべき必要経費の存否及び額についての立証責任は、原則として課税庁側にあるものと解すべきであるが、必要経費の支出は、納税者の直接支配する領域内にあり、それゆえ、納税者は当該具体的事実を熟知していることが通常であることからすると、納税者が、課税所得額の計算上、原処分で認められなかった必要経費の存在を主張する場合は、少なくとも必要経費として支出した金額、支払年月日、支払先及び支払内容等の事実について、具体的に特定した主張をなすべきであって、納税者の側でこれらの主張をなし得ない場合には、当該必要経費は事実上存在しないものと推定されることもやむを得ないものと解される。これについて、請求人が提出した資料は、そのいずれもが、譲渡所得の計算上取得費に算入されると認めるに足る具体的な事実を示したものとは認められず、また、仮にその支払事実があり、その内容が、請求人が主張するようなインテリア、厨房及び家具の購入並びに改装等の工事に要した支払であったとしても、そもそも、インテリアや家具の代金は、譲渡所得の計算上取得費に算入されるものではなく、さらに、上記資料が、請求人が提出する証拠のすべてであるから、これらの事実のみをもって、当該支払いがいわゆる資本的支出として取得費に算入し得る設備費及び改良費に当たるとまで判断することはできない。(平21. 7. 24 大裁(所)平21-7)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平210001
- 裁決年月日
- 平成21年7月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304029
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、平成12年分の油圧ショベル下取りに係る譲渡所得の金額の計算上、控除する取得費の額は、請求人が同族法人に対して有する債権の代物弁済として当該同族法人から取得し、併せて同社に対する債権を消滅させたものであるから、少なくとも下取価格と同額の金額を取得費として平成12年分の譲渡所得金額の計算をするべきである旨主張する。しかしながら、当該同族法人は、請求人からの当該債権を総勘定元帳に記載しておらず、また、請求人は、原処分調査及び異議調査のいずれの段階においても当該油圧ショベルを代物弁済によって取得した旨の主張を一切しておらず、審査請求に至って初めて、上記主張をしたというのも不自然であり、その他請求人の主張を裏付けるに足る証拠は認められないから、請求人の主張は採用できない。したがって、当該油圧ショベルの取得費については不明であるといわざるを得ず、原処分庁が、譲渡収入金額の100分の5の金額を取得費としたことは相当である。(平21. 7. 7 東裁(所・諸)平21-1)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200184
- 裁決年月日
- 平成21年6月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、所有していた預託金会員制ゴルフ会員権(以下「旧会員権」という。)について、ゴルフ場運営会社が会社更生法の適用を受けたことにより、優先的施設利用権のみを有するゴルフ会員権(以下「新会員権」という。)に権利変更されたことから、その後、新会員権を譲渡したことによる譲渡所得の金額の計算上、旧会員権の取得価額から一部返還を受けた預託金の額を控除した金額を取得費とすべき旨主張する。ところで、所得税法第33条第1項に規定する譲渡所得課税の趣旨に照らせば、譲渡所得の計算に当たって、総収入金額から控除することとされる資産の取得費とは、譲渡資産と性質の同一性が維持された資産の取得に要した金額をいうものと解されるところ、旧会員権は、ゴルフ場施設の優先的施設利用権、預託金返還請求権及び年会費納入義務からなる預託金会員制ゴルフ会員権であるのに対し、新会員権は、会社更生法の更生計画に基づいて取得したものであり、預託金返還請求権がなく、ゴルフ場施設の優先的施設利用権及び年会費納入義務からなるゴルフ会員権であって、もはや預託金会員制ゴルフ会員権とはいえない。そうすると、本件においては、単に預託金返還請求権の一部が切り捨てられた場合と異なり、旧会員権に係る会員としての契約上の地位の構成要素である預託金返還請求権が消滅したことにより、旧会員権が消滅した、すなわち、契約上の地位(資産)としての性質に変容があったと解するのが相当であり、旧会員権の取得価額が新会員権に引き継がれる旨の所得税法上の規定もないことから、新会員権の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、旧会員権の取得価額を基礎として取得費を計算することはできない。(平21. 6. 1 東裁(所)平20-184)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平200041
- 裁決年月日
- 平成21年3月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201304021
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/1購入の代価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件株式の取得費の額の計算の基礎となる本件株式の取得価額については、租税特別措置法施行令の一部を改正する政令(平成14年政令第105号)附則第14条の3第3項の規定により、証券会社が確認した金額となるから、本件株式の取得価額は本件特定口座年間取引報告書に記載された金額によるべきである旨主張するが、特定口座年間取引報告書に記載された株式の取得費の額等が、同項の規定に照らして誤っているような場合には、請求人が、一定の確認書類に基づいて作成した計算明細書を確定申告書に添付することによって、本件株式の取得価額を正しい金額に是正することができることとなる。 (平21. 3.13 関裁(所)平20-41)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平200041
- 裁決年月日
- 平成21年3月13日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201304021
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/1購入の代価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、特定口座内で売買した本件上場株式等の譲渡所得の金額の計算上控除すべき上場株式等の取得費の額について、請求人の計算した額によるべきである旨主張し、請求人が個別の銘柄ごとの売買の記録を記載した銘柄別個別計算書及び株式譲渡損益計算表と題する書類を提出したが、その計算方法について、何ら主張も説明もせず、また、これらの書類の記載内容を裏付ける証拠書類等も何ら提出等せず、当審判所の調査その他による本件全資料によっても、請求人の主張を裏付けるに足る証拠は認められないから、請求人の主張を採用することはできない。(平21. 3.13 関裁(所)平20-41)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200137
- 裁決年月日
- 平成21年3月4日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、ゴルフ会員権とは独立した一個の権利であり、それに混然と内包されている預託金返還請求権がたまたまゼロになったとしてもゴルフ会員権という一個の独立した権利であることに変わりはないし、ゴルフ会員権の本質は優先的施設利用権であって、預託金返還請求権は付随的に加わった権利にすぎないから、預託金返還請求権が消滅したとしても資産の性質に大きな変化はないので、預託金会員制ゴルフ会員権を取得する際に預託した預託金相当額を譲渡所得の金額の計算上、取得費として控除すべきである旨主張する。しかしながら、①優先的施設利用権、②預託金返還請求権及び③年会費納入義務からなる契約上の地位を総称する預託金会員制ゴルフ会員権の取得に要した金額が、その後の当該ゴルフ会員権の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上取得費として控除されるためには、取得時点における預託金会員制ゴルフ会員権としての契約上の地位の性質が譲渡時点において維持されている必要があると解するのが相当である。請求人が譲渡したゴルフ会員権は、会社更生法の更生手続により預託金返還請求権が消滅した、①優先的施設利用権及び②年会費納入義務からなるゴルフ会員権であり、預託金会員制ゴルフ会員権の取得時点における契約上の地位の性質は、請求人のゴルフ会員権の譲渡時点において維持されていないから、当該ゴルフ会員権に係る譲渡所得の金額の計算上、預託金会員制ゴルフ会員権の取得の際に預託した預託金相当額を取得費とすることはできない。(平21. 3. 4 東裁(所)平20-137)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平200029
- 裁決年月日
- 平成20年12月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304021
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/1購入の代価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件オルゴールの取得費について、原処分庁は、時の経過により減価する資産であり、償却可能期間を経過していることから、取得価額の5%相当額が取得費である旨主張し、一方、請求人は、趣味のための収集品であって、所得税基本通達2−14の定める「時の経過によりその価値の減少しないもの」である旨、及び、本件オルゴールの取得費は、譲渡価額と同額である旨それぞれ主張する。しかしながら、原処分庁は、本件オルゴールが時の経過により減価する資産であることを裏付ける証拠書類を提出せず、また、当審判所の調査その他による本件全資料によっても、本件オルゴールが時の経過により減価する資産であると認めるに足りる証拠はないから、原処分庁の主張を採用することはできない。また、請求人は、参考資料として、インボイス等を提出しただけで、真実の取得費を証明する直接又は間接の証拠を提出せず、当審判所が調査・審理を尽くしても、真実の取得費を確認することができず、原処分庁が本件オルゴールに係る総合長期譲渡所得の金額の計算上控除した取得費の額を超えると認めるに足りる証拠もなかったので、原処分庁が本件オルゴールに係る総合長期譲渡所得の金額の計算上控除した取得費の額を超える取得費の額を認めることはできない。(平20.12.25 関裁(所)平20-29)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200076
- 裁決年月日
- 平成20年11月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304021
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/1購入の代価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 更生計画によりプレー権が存続された本件ゴルフ会員権が譲渡時における資産の性質と同一性のある資産となった時点は、本件更生前株式が消却された日であると認められ、この時点を本件ゴルフ会員権の取得の時期とし、その時価相当額をもって取得費とするのが相当であるところ、原処分庁は、本件ゴルフ会員権の取得費を1,300,000円と認定しているが、その根拠を明らかにしておらず、その金額を当時の時価と認めることはできない。一方、請求人は、当時は名義書換停止中であり正常な価格が存在しないこと等から、時価は認定できないと主張する。当審判所の調査によれば、本件ゴルフ会員権の取得時期として認定した日においては会員の名義書換停止中であり、取引事例は見当たらず、その後、名義書換停止が解除され、本件ゴルフ会員権の取引が可能になったと認められる日以降、最初に確認し得るK組合が公表する価格は800,000円である。K組合が公表する価格は、一般に広く公表されている取引価格であり、また、客観性を持つ価格であるということができるから、取得時の時価を算定する根拠となる資料がない本件では、取得時に最も近接する相場での価格を基に、取得時の時価相当額を800,000円と認定するのが相当である。(平20.11.14 東裁(所)平20-76)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平200076
- 裁決年月日
- 平成20年11月14日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、会社更生法の更生計画によりゴルフ場経営法人から新たに発行された無額面株式(更生後株式)と、更生手続によりプレー権が存続されたゴルフ会員権(更生後会員権)は、同法人が会社更生法の適用を受ける前に請求人が取得していたゴルフ会員権(更生前会員権)と同質の株主会員制ゴルフ会員権であるから、更生後会員権と更生後株式の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、更生前会員権の取得費を控除すべきである旨主張する。しかしながら、譲渡所得の金額の計算上、控除する取得費は、譲渡資産と資産の性質の同一性が維持された資産の取得に要した金額をいうものと解されるところ、更生後会員権は、更生前会員権の不可欠の構成要素であった株式が消滅した後のプレー権のみの会員権であり、プレー権の存続に当たっては株式を所有することを要件としていないから、株主会員制ゴルフ会員権の性質を喪失しており、更生前会員権と更生後会員権は資産の性質に同一性がない。また、更生後株式は新株引受権を行使して新たに取得した株式であり、更生前会員権とは別個の資産である。したがって、更生後会員権と更生後株式の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、更生前会員権の取得費を控除することはできない。(平20.11.14 東裁(所)平20-76)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平200013
- 裁決年月日
- 平成20年9月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304021
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/1購入の代価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、みなし取得価額を適用するのは、取得価額が不明な場合など課税上便宜的な扱いであって、実際の取得価額が明らかな場合には、実際の取得価額を基に課税されるべきである旨主張する。しかしながら、租税特別措置法等の一部を改正する法律(平成14年法律第15号)附則第13条第8項及び租税特別措置法施行令の一部を改正する政令(平成14年政令第105号)附則第14条第7項第3号において、他の保管口座から受け入れた受入非特定上場株式等を受入後に譲渡した場合におけるその譲渡による所得金額の計算上総収入金額から控除すべき取得価額は、みなし取得価額とする旨規定されている。本規定によれば、受入非特定上場株式等の当該準備口座への受入れが適正に行なわれた以上、一律に特定口座での取得価額はみなし取得価額とされる。本件株式は、請求人が、B証券以外で買い付け、B証券に保管委託していたものを、準備口座の開設とともに同口座が受け入れたものである以上、受入非特定上場株式等に該当するから、本件株式の譲渡所得の金額の計算上控除される取得価額は、みなし取得価額によることとなる。したがって、請求人が特定口座制度を選択している以上、本件株式の譲渡所得の金額の計算上控除される取得価額はみなし取得価額となり、確定申告において実際の価額による再計算はできない。(平20. 9.11 関裁(所)平20-13)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平190099
- 裁決年月日
- 平成20年6月10日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304029
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の父甲(以下「被相続人」という。)の介護に要した費用相当額(以下「本件介護費用相当額」という。)は、被相続人から相続し譲渡した各土地(以下「本件各土地」という。)の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、総収入金額から控除されるべきであるから、更正の請求は認められるべきである旨主張する。しかしながら、譲渡所得の計算上経費として控除されるものは、所得税法第33条第3項に「資産の取得費及びその資産の譲渡に要した費用の額の合計額」と定められており、その資産の取得費とは、同法第38条第1項に定めるとおり、その資産の取得に要した金額並びに設備費及び改良費の額の合計額、すなわち、当該資産の取得の直接の対価及びその取得のための付随費用並びにその資産の保有中において資産価値の増大をもたらした費用をいい、同法第33条第3項にいう譲渡費用とは、譲渡のための仲介手数料、登記費用等のように当該資産の譲渡のために通常必要となる直接の費用を指すものと解されるところ、本件介護費用相当額は、請求人が甲の介護に要した費用相当額として独自の見解に基づいて見積もったものであり、本件各土地の取得の直接の対価及びその取得のための付随費用並びにその資産の保有中において資産価値の増大をもたらした費用又は譲渡のために通常必要となる直接の費用とは認められないことから、本件各土地の取得費又は譲渡に要した費用には該当しない。(平20. 6.10 名裁(所)平19-99)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平190051
- 裁決年月日
- 平成20年5月19日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304021
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/1購入の代価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 No.75・215ページ
要旨
○ 請求人は、本件株式は租税特別措置法施行令の一部を改正する政令(平成14年政令第105号)附則(以下「本件附則」という。)第14条の3第3項第3号の適用を受けて平成13年10月1日における価額の100分の80に相当する金額(いわゆるみなし取得価額)で取得したものとして特定口座に受け入れられたが、実際の取得価額を証明する取得に係る取引報告書を所持しているから、当該実際の取得価額を基礎として取得費を計算すべき旨主張する。しかしながら、特定口座に受け入れられる特例上場株式等の取得費の計算については、本件附則第14条の3第3項各号に規定されており、取得に係る取引報告書に基づき実際の取得価額によって取得価額を計算することは、同報告書を証券会社に提出して同条同項第1号に規定する確認を受けることによって可能であるところ、請求人は証券会社に同報告書を提出していない。そうすると、請求人は取得に係る取引報告書を所持しているものの、同報告書に基づいて実際の取得価額で特定口座に受け入れをするための手続を履行しなかったのであるから、実際の取得価額に基づいて請求人の特定口座内の本件株式に係る譲渡所得の金額の計算上控除すべき取得費を計算することはできないというべきである。したがって、請求人の主張は採用できない。(平20. 5.19 大裁(所)平19-51)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190176
- 裁決年月日
- 平成20年5月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、会社更生法の更生計画により預託金会員制ゴルフ会員権(旧会員権)に替えて取得した優先的施設利用権のみを内容とするゴルフ会員権(新会員権)の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算において、ゴルフ会員権は優先的施設利用権こそがその基本をなすものであり、預託金債権が消滅したとしても新会員権と旧会員権とはゴルフ会員権としての契約上の地位たる性質は維持されており、資産としての同質性も維持されているから、旧会員権の取得費は控除されるべきである旨主張する。しかしながら、ゴルフ会員権の取得に要した金額が、その後のゴルフ会員権の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上取得費として控除されるには、取得時点におけるゴルフ会員権としての契約上の地位が譲渡時点においても維持されている必要があると解するのが相当であるところ、旧会員権は、優先的施設利用権、預託金の返還請求権及び年会費納入義務からなるものであり、一方、新会員権は、更生計画に従い新たに取得したものであり、預託金の返還請求権はなく、優先的施設利用権及び年会費納入義務からなるものであることが認められるから、それぞれのゴルフ会員権は、契約上の地位を同じくするものでないことは明らかであり、新会員権は旧会員権と同質性が維持された資産に該当するとは認められない。したがって、優先的施設利用権だけを中心に考えれば、従前と何ら変わることなく、同じゴルフ場施設を優先的に利用できるということであったとしても、旧会員権と新会員権とでは、契約上の地位(資産)の同質性が維持されているということにはならず、これらは別個の資産というべきであるから、新会員権の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、旧会員権の取得費を控除することはできない。(平20. 5. 8 東裁(所)平19-176)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平190177
- 裁決年月日
- 平成20年5月8日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、会社更生法の更生計画により預託金会員制ゴルフ会員権(旧会員権)に替えて取得した優先的施設利用権のみを内容とするゴルフ会員権(新会員権)の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算において、旧会員権と新会員権は何ら変わりがないとして、旧会員権の取得価額から預託金の一部返還額を控除した金額を取得費として計算すべき旨主張する。しかしながら、ゴルフ会員権の取得に要した金額が、その後のゴルフ会員権の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上取得費として控除されるためには、取得時点におけるゴルフ会員権としての契約上の地位が譲渡時点においても維持され同質である必要があると解するのが相当であるところ、旧会員権は、優先的施設利用権、預託金の返還請求権及び年会費納入義務からなるものであり、一方、新会員権は更生計画に従い取得したものであり、預託金返還請求権はなく、優先的施設利用権及び年会費納入義務からなるものであることが認められるから、それぞれの会員権は、契約上の地位を同じくするものでないことは明らかである。したがって、旧会員権と新会員権とでは、契約上の地位(資産)が同質であるということにはならず、新会員権は旧会員権の消滅に伴って新たに取得したものであり、これらは別個の資産であるというべきであるから、新会員権の譲渡所得の金額の計算上、旧会員権の取得費を控除することはできない。(平20. 5. 8 東裁(所)平19-177)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平180076
- 裁決年月日
- 平成19年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304022
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/2建築費、造成費等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、自己の所有する土地(以下「本件土地」という。)の売買に際して、売買契約の特約として、本件土地の進入路の拡幅用地(以下「本件進入路拡幅用地」という。)を買い入れて、市に寄附することが条件とされていたことから、本件進入路拡幅用地の購入費用は、本件土地の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、譲渡費用に該当する旨主張する。 しかしながら、本件進入路拡幅用地の購入費用はそもそも本件進入路拡幅用地の取得費(取得に要した金額)を構成すべきところ、本件売買契約の特約に基づく同用地の市への寄附が譲渡所得の課税対象とはならないことから、結果として同用地に係る譲渡所得の金額の計算上控除することはできないこととなる一方、同用地の取得は、本件土地の売買契約の条件となっており、同用地を市へ寄附することにより、本件土地の進入路が拡幅され、本件土地の開発行為が可能になることから、これらの点を併せ考えると、同費用は、本件土地自体の質を改善し、価値を高めるために要した費用として改良費に該当するものであり、所得税法第38条の規定により取得費となると認められる。(平19. 6.27 名裁(所)平18-76)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180077
- 裁決年月日
- 平成19年5月11日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304025
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/5買換え等による場合の取得費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、請求人の祖父の昭和61年分の所得税の確定申告書は存在せず、同人が租税特別措置法(昭和62年法律第96号による改正前のもの)第36条の4《買替えに係る居住用財産の譲渡の場合の取得価額の計算等》に規定する買換えの特例の適用を受けていたとは認められないから、本件譲渡資産の取得価額は本件前所有物件の取得価額を引き継いだものとはならない旨主張する。 しかしながら、請求人の祖父の所得税の確定申告書は存在しないものの、所轄税務署において取得価額引継整理票(特例の適用により取得価額の引継ぎが行われる買換資産等について、その取得価額の引継ぎ事績を明らかにし、じ後における所得計算の資料とするために所轄税務署において作成するもの)が保存されており、同整理票によれば、請求人の祖父は本件買換えの特例の適用を受けていたと認められるので、租税特別措置法第36条の4の規定に基づき、本件譲渡物件の取得価額は、本件前所有物件の取得価額等を引き継ぐこととなるから、原処分は相当である。(平19. 5.11 大裁(所)平18-77)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180232
- 裁決年月日
- 平成19年4月17日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304021
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/1購入の代価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件会社分割前会員権(ゴルフ場経営会社が会社分割される前のゴルフ会員権)のゴルフ場経営会社の会社更生法に基づく更生計画が認可されたことに伴い、そのゴルフ場施設の預託金債権の一部の弁済を受け、残額を免除し、その後、本件会社分割後会員権(ゴルフ場経営会社が会社分割された後のゴルフ会員権)を譲渡した場合の譲渡所得の金額の計算における「取得費」は、ゴルフ場の優先的施設利用権は存続しているから、本件会社分割前会員権を取得するために要した金額から消滅した預託金債権の金額を控除した額が、その「取得費」に該当する旨主張する。 しかしながら、本件会社分割後会員権は優先的施設利用権のみを有する預託金債権のないゴルフ会員権で、本件会社分割前会員権における預託金返還請求権を失っており、これを要素とする契約上の地位(資産)としての同一性を失っているから、本件会社分割前会員権と本件会社分割後会員権は別個の資産と認めるのが相当である。 そうすると、譲渡所得の計算上、控除されるべき取得費とは、取得時点での性質が譲渡時点まで維持された資産に係る、その取得に要した金額をいうところ、本件譲渡時点における本件会社分割前会員権と本件会社分割後会員権には同一性がないから、本件会社分割後会員権の譲渡所得の計算上、本件会社分割前会員権の取得費を引き継いで計算することはできない。 したがって、請求人の主張を採用することはできない。(平19. 4.17 東裁(所)平18-232)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180208
- 裁決年月日
- 平成19年3月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304021
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/1購入の代価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件会社分割前会員権(ゴルフ場経営会社が会社分割される前のゴルフ会員権)のゴルフ場経営会社の会社更生法に基づく更生計画が認可されたことに伴い、そのゴルフ場施設の預託金債権の一部の弁済を受け、残額を免除し、その後、本件会社分割後会員権(ゴルフ場経営会社が会社分割された後のゴルフ会員権)を譲渡した場合の譲渡所得の金額の計算における「取得費」は、ゴルフ場の優先的施設利用権は存続しているから、本件会社分割前会員権を取得するために要した金額の全額がその「取得費」に該当する旨主張する。 しかしながら、本件会社分割後会員権は優先的施設利用権のみを有する預託金債権のないゴルフ会員権で、本件会社分割前会員権における預託金返還請求権を失っており、これを要素とする契約上の地位(資産)としての同一性を失っているから、本件会社分割前会員権と本件会社分割後会員権は別個の資産と認めるのが相当である。 そうすると、譲渡所得の計算上、控除されるべき取得費とは、取得時点での性質が譲渡時点まで維持された資産に係る、その取得に要した金額をいうところ、本件譲渡時点における本件会社分割前会員権と本件会社分割後会員権には同一性がないから、本件会社分割後会員権の譲渡所得の計算上、本件会社分割前会員権の取得費を引き継いで計算することはできない。 したがって、請求人の主張を採用することはできない。(平19. 3.23 東裁(所)平18-208)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180093
- 裁決年月日
- 平成18年11月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №72・169ページ
要旨
○ 請求人は、所有していた預託金会員制ゴルフ会員権(以下「本件旧会員権」という。)に係るゴルフ場の経営法人の民事再生法に基づく再生計画に従い、本件旧会員権に係る預託金債権の全額が切り捨てられるとともに、預託金債権のないゴルフ場施設の優先的施設利用権のみのゴルフ会員権(以下「本件新会員権」という。)が交付された。その後本件新会員権を譲渡したが、その譲渡所得の金額の計算に当たって、本件旧会員権の取得に要した金額から再生計画により切り捨てられた預託金相当額を差し引いた価額を本件新会員権の取得に要した費用とすべき旨主張する。 しかしながら、所得税法第33条第1項の規定の内容及び譲渡所得課税の趣旨からすれば、資産の譲渡による譲渡所得の計算に当たっては、その譲渡時点と取得時点で資産の同質性が維持されている必要があり、譲渡所得の金額の計算上控除されるべき取得費とは、特段の定めがない限り、譲渡資産と同質性が維持された資産の取得に要した金額をいうものと解されるところ、預託金会員制ゴルフ会員権は、優先的施設利用権、預託金返還請求権及び年会費納入等の義務からなる契約上の地位を総称するものと解されることから、預託金会員制ゴルフ会員権の取得に要した金額が、その後のゴルフ会員権の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上取得費として控除されるには、取得時点における預託金会員制ゴルフ会員権としての上記の契約上の地位が、譲渡時点において維持されている必要があると解される。 そうすると、本件旧会員権は、優先的施設利用権及び預託金返還請求権を有する預託金会員制ゴルフ会員権であり、一方、本件新会員権は、優先的施設利用権のみで預託金返還請求権のないゴルフ会員権であることから、本件新会員権における契約上の地位(資産)は、本件旧会員権における預託金返還請求権を失ったことによりこれを要素とする契約上の地位(資産)としての同一性を失っているので、契約上の地位としての性質に変容があったものであり、本件旧会員権と本件新会員権は、別個の資産というべきである。そして、本件旧会員権の取得価額を本件新会員権の取得価額に引き継ぐ旨の所得税法上の規定もないことから、本件新会員権の譲渡所得の計算に当たって、本件旧会員権の取得価額を引き継いで計算することはできない。 したがって、本件新会員権の取得価額は、その取得時の時価相当額とするのが相当である。(平18.11.29 東裁(所)平18-93)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180090
- 裁決年月日
- 平成18年11月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件旧会員権(所有する預託金会員制ゴルフ会員権)に係るそのゴルフ場の経営会社の民事再生法に基づく再生計画に従って、優先的施設利用権及び預託金返還請求権を放棄するとともに、ゴルフ事業を営業譲渡により譲り受けた新経営会社から預託金返還請求権のないゴルフ会員権(以下「本件新会員権」という。)を交付され、その後、本件新会員権を譲渡(以下「本件譲渡」という。)したことによる譲渡所得の金額の計算において、本件旧会員権と本件新会員権は同一の資産であるから、本件旧会員権の取得に要した金額は総収入金額から控除される「取得費」に該当する旨主張する。 しかしながら、本件新会員権は優先的施設利用権のみで、預託金返還請求権のないゴルフ会員権であって、本件旧会員権における預託金返還請求権は放棄されており、これを要素とする契約上の地位(資産)としての同一性を失っているので、本件旧会員権と本件新会員権は別個の資産と認めるのが相当である。また、ゴルフ事業の営業譲渡契約書及び民事再生計画の内容を総合的にみても、本件旧会員権に係る預託金債権の全額が切り捨てられること及び本件新会員権の交付を受ける者と新経営会社との間で新たに会員契約が締結されることとなっていることが認められるので、本件旧会員権と本件新会員権とは別の資産であると認められる。 そうすると、譲渡所得の計算上控除されるべき取得費は、取得時点での性質が譲渡時点まで維持された資産に係る資産の取得に要した金額をいうところ、本件譲渡における本件新会員権と本件旧会員権は同一性がないから、本件新会員権の譲渡所得の金額の計算に当たっては,本件旧会員権の取得費を引き継いで計算することはできない。 したがって、請求人の主張には理由がない。(平18.11.27 東裁(所)平18-90)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180024
- 裁決年月日
- 平成18年9月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304021
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/1購入の代価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、預託金制リゾート会員権は、優先的施設利用権と預託金が表裏一体の関係にあり、優先的施設利用権が存在している以上、本件預託金が切り捨てられ、全額返還されていても、旧経営会社から会員権(以下「旧会員権」という。)を購入した際に預けた預託金の権利が存続しており、新営業会社から交付を受けた会員権(以下「新会員権」という。)は、当該預託金の権利と優先的施設利用権が一体となった旧会員権と同じ権利を引き続き有しているから、原処分庁が新会員権の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算に当たり、旧会員権の取得価額を新会員権の取得費に含めなかったことは違法である旨主張する。 しかしながら、①旧経営会社は、会社更生法による更生手続開始決定を受けた後、ゴルフクラブを含むリゾート施設を営業譲渡していること、②当該リゾート施設の新経営会社は、当該クラブの旧会員との間の会員契約に基づく債務、預託金返還債務その他の一切の債務を引き継いでいないことからすると、旧会員権の優先的施設利用権は、上記営業譲渡の時点で消滅したと認められ、また、預託金は、会社更生手続によりその99%が切り捨てられ、残りの1%が請求人に返還され、新会員権の交付に当たり請求人は別途入会手続を行うことにより新会員権を取得したのであるから、新会員権は、旧会員権が消滅した後に、請求人が新たな入会手続を行うことにより新経営会社から取得したもので、旧会員権とは異なるものとなるから、新会員権の譲渡所得の計算上、旧会員権の取得価額を控除することはできない。(平18. 9.29 大裁(所)平18-24)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平180056
- 裁決年月日
- 平成18年9月21日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304021
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/1購入の代価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件新会員権(所有していた預託金会員制ゴルフ会員権(以下「本件旧会員権」という。)のゴルフ場の経営会社の民事再生法に基づく再生計画に従い、そのゴルフ場施設の優先的施設利用権及び預託金債権の全額を放棄するとともに、当該経営会社からゴルフ事業を譲り受けた新経営会社から交付された預託金債権のないゴルフ会員権をいう。)を譲渡した場合の譲渡所得の金額の計算における「取得費」は、ゴルフ場の優先的施設利用権は存続しているから、本件旧会員権を取得するために要した金額の全額が「取得費」に該当する旨主張する。しかしながら、本件新会員権は優先的施設利用権のみで、預託金債権のないゴルフ会員権であって、本件旧会員権における預託金返還請求権を失っており、これを要素とする契約上の地位(資産)としての同一性を失っているので、本件新会員権と本件旧会員権は別個の資産と認めるのが相当である。また、ゴルフ事業の営業譲渡契約書及び民事再生計画の内容を総合的にみても、本件旧会員権に係る預託金債権の全額が切り捨てられること及び本件旧会員権の交付を受ける者と新経営会社との間で新たに会員契約が締結されることとなっていることが認められるので、本件新会員権と本件旧会員権とは別のものであると認められる。 そうすると、譲渡所得の計算上控除されるべき取得費は、取得時点での性質が譲渡時点まで維持された資産に係る資産の取得に要した金額をいうところ、本件譲渡における本件新会員権と本件旧会員権は同一性がないから、本件新会員権の譲渡所得の計算上、本件旧会員権の取得費を引き継いで計算することはできない。 したがって、請求人の主張は採用することができない。(平18. 9.21 東裁(所)平18-56)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平180020
- 裁決年月日
- 平成18年9月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304021
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/1購入の代価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №72・184ページ
要旨
○ 請求人は、租税特別措置法第37条の11の3《特定口座内保管上場株式等の譲渡等に係る所得計算等の特例》第1項(平成17年法律第21号による改正前のもの。)に規定する特例を選択して上場株式を譲渡した場合であっても、受入非特定上場株式の取得価額を平成13年10月1日における価額の100分の80に相当する金額(以下「みなし取得価額」という。)でなく、実際の取得価額で譲渡所得の金額の計算をするべきであり、それを認めないとすれば、請求人は当該譲渡により、損をしているのに税金を払わなければならず酷である旨主張する。 しかしながら、当審判所の調査によると、本件株式は、平成13年9月30日までに他の証券会社から特定口座が開設されている証券会社に現物が持ち込まれてそれらが保管委託され、本件特定口座の開設とともに同口座に移管されたものであるから受入非特定上場株式等に該当することが認められ、受入非特定上場株式等を特定口座に移管する場合の取得価額は、平成14年改正措置法施行令附則第14条第7項第3号の規定により、みなし取得価額とする旨規定されているから、本件株式の取得価額は、みなし取得価額とするのが相当である。 そして、受入非特定上場株式等を特定口座に移管する場合の取得価額が、みなし取得価額となることについては、証券会社が請求人に対し説明しており、請求人は、本件株式の譲渡に関してみなし取得価額の適用を受けることを十分に知り得る状況にあったと認められるほか、請求人は、証券会社がいわゆるタンス株組入れ制度により特定口座においてみなし取得価額が適用されている株式等について、実際の取得価額への見直しが可能であるとして再点検を依頼する通知をしたにもかかわらず、これに対する申出を行っていないのであるから、本件株式の譲渡所得の計算上、実際の取得価額が認められないからといって酷であるとは認められず、原処分は違法でも不当でもない。(平18. 9. 5 大裁(所)平18-20)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平170045
- 裁決年月日
- 平成17年10月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304029
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件株式(特定口座内保管上場株式等)を実額(平成2年に実際に支出した金額)により取得したもので、取得価額を本件みなし取得価額(平成13年10月1日における価額の100分の80に相当する金額)とすることに誤りがあるから、本件株式の取得価額を実額とする本件更正の請求は認められるべき旨主張する。しかしながら、本件株式は、受入非特定上場株式等に該当するところ、受入非特定上場株式等を特定口座に移管する場合の取得価額は、租税特別措置法施行令附則第14条第7項第3号の規定により、当該株式等の平成13年10月1日における価額の100分の80に相当する金額と規定されており、本件証券会社も、同社の特定口座約款に従い、本件株式の取得価額を本件みなし取得価額としたものと認められる。そうすると、本件譲渡に係る譲渡所得の計算に当たり、本件株式の取得価額を本件みなし取得価額により計算した本件譲渡に係る譲渡所得の金額に誤りはないから、本件株式の取得価額を実額により譲渡所得の金額を再計算することはできないので、本件更正の請求は、国税通則法第23条第1項第1号の規定に該当しない不適法な更正の請求である。(平17.10.3東裁(所)平17-45)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平170004
- 裁決年月日
- 平成17年7月5日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201304022
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/2建築費、造成費等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、造成工事は、平成14年に譲渡した土地(以下「別件土地」という。)と平成15年に譲渡した土地(以下「本件土地」という。)を合わせて行ったもので、造成工事代金を本件土地分と別件土地分に特定できないため、当該金額を本件土地と別件土地の面積の比によりあん分して計算した額が、本件土地の取得費の額である旨主張する。しかしながら、これらの土地に係る造成工事について、現地調査、見積書の内容及び造成工事を行った業者の答述を総合すると、一部の工事については別件土地と本件土地に係る部分が特定できることから、この本件土地に係る部分の造成費を基に本件土地の取得費の額を計算すると、原処分の取得費の額を上回るから、原処分は、その一部を取り消すべきである。(平17.7.5名裁(所)平17-4)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平160211
- 裁決年月日
- 平成17年3月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304029
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人ら及び原処分庁双方は、本件土地の取得価額が不明であることから、譲渡価額を基に公示価格の対比又は変動率により取得価額を算出する方法を採用しているが、不動産の売買価額は、買い進み、売り急ぎ等の取引当事者の意思、社会情勢等、また、土地の地勢、立地条件等の要因に大きく左右され、これらの様々な個別事情を反映して決まるものであるから、取得価額を公示価格の対比又は変動率でもって算出することは相当でない。そして、当審判所の調査においても売買価額を示す証拠は認められないことから、本件土地の実際の取得価額は不明であると判断せざるを得ないところ、租税特別措置法第31条の4第1項に準じて計算ができる旨の取扱いを定めた租税特別措置法通達31の4−1に従い、収入金額の100分の5に相当する金額により取得価額を算出するのが相当である。(平17.3.15東裁(所)平16-211)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160039
- 裁決年月日
- 平成16年12月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304029
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件譲渡に際して請求人が代表社員を務める有限会社から営業権を取得したにもかかわらず、その取得費用を所得税法第33条第2項及び同法第38条第1項に規定する譲渡所得の金額の計算上控除する金額として認めなかったのは違法である旨主張する。しかしながら、営業権とは一般的に超過収益力を有する無形の財産的価値を有した事実関係であると解され、そのような営業権の本質からすれば、請求人は自ら評価した営業権の対価を支出したこととなり、本件譲渡物件の譲渡価額を増加させるための支出とは認められないので、この点における請求人の主張は認められない。また、請求人は、法人の営業権を取得するための支出は、権利関係のない状態にするための支出であり、立退料その他本件譲渡物件の譲渡価額を増加させるために本件譲渡に際して支出した費用に当たるから、譲渡所得の金額の計算上控除する金額に該当するとも主張するが、法人の営業権を取得する趣旨は、法人の借入金返済の原資とするための金員の交付であると請求人自身が認めており、また、法人との賃貸借の関係をみると、一定期間賃貸料の支払も滞っていた事実が認められ、一定期間賃貸料の支払が滞っている法人に対し、請求人から立退料等を支払わなければならないとする理由は、社会通念上見出しがたいというべきであるから、譲渡価額を増加させるため本件譲渡に際して支出した費用の金額としての実質を伴うものとはいえず、請求人の主張は認められない。(平16.12.1名裁(所)平16-39)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平160025
- 裁決年月日
- 平成16年10月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304022
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/2建築費、造成費等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡土地の取得に際し盛土造成工事費を支払っており、その証拠として不動産仲介業者が発行した本件領収証が存在すると主張するが不動産仲介業者の答述及び請求人の長男が当初した申述によれば、本件領収証は、請求人が当該仲介業者に依頼して発行させた架空の内容を記載した書面にすぎないと認められ、他に、請求人が盛土造成工事費を不動産仲介業者に支払ったことを認めるに足る証拠もないから、譲渡所得の計算上、盛土造成工事費を取得費の額に算入することはできない。(平16.10.25名裁(所)平16-25)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平150024
- 裁決年月日
- 平成15年12月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304021
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/1購入の代価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が提出した書類は、請求人の主張を裏付けるものとはならない上、支払残金の支払事実もなく、請求人の主張が真実であると認めるに足る証拠は何ら存在しないものと言わざるを得ず、更正の請求書記載の本件土地の取得価額を請求人において立証しているとは認められない。(平15.12.12広裁(所)平15-24)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平150025
- 裁決年月日
- 平成15年11月10日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、請求人が中古資産として取得したプレジャーボート(以下「本件譲渡資産」という。)の譲渡に係る譲渡所得の算定に当たっては、当該譲渡に係る総収入金額から控除する取得費の額は、耐用年数に関する財務省令第3条第1項第2号で定めるいわゆる「簡便法」を適用して求めた耐用年数により減価償却費を算定し、当該減価償却費に基づき計算される減価の額を控除した額とすべき旨主張し、請求人は、当該減価の額は、財務省令第3条第1項第1号で定める耐用年数の見積りを行い、計算すべきである旨主張する。しかしながら、所得税法施行令第85条第1項は、同法第38条第2項に規定する同項第2号に掲げる期間に係る減価の額は、当該資産の取得に要した金額並びに設備費及び改良費の額の合計額につき、当該資産と同種の減価償却資産に係る同法施行令第129条に規定する耐用年数に1.5を乗じて計算した年数により同法施行令第120条第1項第1号(1)イに規定する定額法に準じて計算した金額に、当該資産の取得の日から譲渡の日までの期間に係る年数を乗じて計算した金額とする旨規定していることから、本件譲渡資産の譲渡に係る譲渡所得の算定における取得費は、その取得に要した金額に財務省令別表第1に定める耐用年数に1.5を乗じた年数を耐用年数として定額法に準じて計算した金額に、取得の日から譲渡の日までの期間にかかる年数を乗じた金額となるものと認められる。(平15.11.10名裁(所・諸)平15-25)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平140076
- 裁決年月日
- 平成15年6月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304022
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/2建築費、造成費等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人の交換前所有地に係る取得費の額について、原処分庁は、取得に要した金額及び造成費の額を認定しているところ、請求人は、造成工事代金として業者に見積もらせた見積額が相当である(ただし、造成費の実額はそれ以上であると主張する。)旨主張する。しかしながら、原処分庁認定額の基となった評価は、請求人が主張する工事内容を参考にして造成費を評価したものと認められる上、その評価に当たり工事の実施時期に応じた物価指数に基づく価額調整が施されているから、その算定に特段不合理な点は認められない。また、請求人は、取得に要した金額について何ら主張していないが、原処分庁は、県の地価調査価格を基に算定した金額を認容しているところ、このことに不合理な点は認められず、当審判所においても相当であると認められる。一方、請求人が主張する見積額に係る工事の時期は、見積もりを依頼した時点のもので実際の工事の時期と異なる上、例えば、業者が見積りに当たって基にした請求人提供資料の地積と造成工事の対象となった地積が大きく相違するなど、その算出根拠が不明である。しかも、当該見積りを行った業者の答述によれば、当該見積りの対象となった地番や地積の詳しい内容すら聞くことなく工事の見積額が算出されていることが認められる。そうすると、当該見積額を本件交換前所有地の取得費として採用することは相当でないと認められる。なお、請求人は、造成費の実額は業者の見積額を上回る旨主張するしかしながら、請求人は、これを合理的に裏付ける程度の証拠書類等を提出しないのであるから、本件交換前所有地の取得に要した金額及び造成費の額としては、原処分庁が主張する金額が相当であるというべきである。さらに、請求人は、地積確定作業に対する報酬として業者に支払った費用を、譲渡した土地の取得費又は譲渡に要した費用として控除すべきである旨主張する。しかしながら、当該業者は、①境界の確定、②地図訂正、地積更正及び分筆、③土地の交換交渉及び売買交渉並びに④水路の払下げ手続等に係る作業に関与していたことが推認されるとしても、各作業に係る報酬額の算出根拠が不明であるだけでなく、当該業者の具体的な作業内容が明確でない以上、取得に要した金額又は譲渡に要した費用ということはできず、譲渡した土地の必要経費と認めることはできない。したがって、請求人の主張はいずれも認められない。(平15.06.23.名裁(所)平14-76)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平140019
- 裁決年月日
- 平成15年4月23日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304025
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/5買換え等による場合の取得費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.65・228ページ
要旨
○ 請求人は、請求人の母(被相続人)が租税特別措置法第37条第1項の規定を適用して取得した買換資産について、母から相続した後に請求人が譲渡したものであることから、所得税法第60第1項の規定が適用され、母の購入金額等が取得価額となると主張する。また、措置法第37条の3の規定の同法第37条第1項の規定の「適用を受けた者」とは、買換資産を取得した被相続人であることから、請求人に適用されるものではない旨主張する。所得税法第60条第1項の規定は、相続等により取得した資産の取得費等の計算においては、その相続した者が引き続きこれを所有していたものとみなすと定めてあり、取得時期及び取得価額を引き継ぐこととされており、別段の定めがあるものを除き、被相続人が取得に要した同法38条に規定する「資産の取得に要した金額並びに設備費及び改良費の額の合計額」が取得価額となる。ところで、本件請求人が譲渡した資産は、被相続人が生前において租税特別措置法第37条第1項を適用して取得した買換資産であり、これを単純相続により取得した後に請求人が譲渡したものであるから、この場合の取得価額についても、所得税法第60条第1項の規定が適用され、被相続人の取得価額が引き継がれることとなる。しかしながら、買換資産の取得価額にかかる租税特別措置法第37条の3の規定は、所得税法第38条に規定する「別段の定め」に該当するものであるから、被相続人の取得価額は、租税特別措置法第37条の3の規定により計算された価額となり、請求人は、この価額を所得税法第60条1項の規定により、被相続人の取得価額として引き継ぐこととなる。したがって、この点に関する請求人の主張には理由がない。(平15.04.23.熊裁(所)平14-19)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平140008
- 裁決年月日
- 平成15年3月19日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201304021
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/1購入の代価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件不動産Bの取得費は、取得時の建物価額が不明であることから、取得時の売買総額に、譲渡時の売買総額に占める建物価額の割合を乗じて取得時の建物の取得価額を算出し、その取得価額から譲渡時までの減価償却費相当額を控除して算出すべきであると主張する。しかしながら、一般的には、土地、建物の価格比が取得時と譲渡時において同じとはいえず、本件不動産Bにはこのような一般論が当てはまらない特殊事情があるとも認められないことから、請求人の主張を採用することはできない。そして、ほかに請求人の主張を認めるに足りる証拠もなく、本件不動産Bの取得価額については、実額での把握はできないことから、昭和62年当時の建物の標準的な建築価額を用いてその取得価額を算定すると、原処分庁の算定額は妥当であると認められる。(平15.03.19.沖裁(所)平14-8)
- 支部名
- 沖縄
- 裁決番号
- 平140003
- 裁決年月日
- 平成14年12月18日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201304022
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/2建築費、造成費等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が提出した書類では本件造成費を支払った事実が確認できないとして、原処分庁は、譲渡所得の金額の計算上控除すべき取得費に算入できないと主張する。しかしながら、本件土地を現地確認したところ、造成した痕跡が確認できること、本件土地所在地の役場職員及び本件造成工事を行なった業者の答述から、請求人が本件土地を取得後に造成工事を行っていたことが認められる。また、造成工事費の精通者に造成当時の工事費を見積もらせたところ、請求人の主張額に近似しており、請求人の主張額は相当であると認められ、本件造成費として支出された金額であると認定することには合理性があるというべきであるから、原処分はこの点に係る部分について取り消すのが相当である。(平14.12.18.沖裁(所)平14-3)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140119
- 裁決年月日
- 平成14年12月9日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304021
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/1購入の代価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件受取書によれば、本件一部借地権の購入代金以外に支払うとは考えられないから、既に申告した本件一部借地権の取得費17,000,000円と本件金員の合計額20,500,000円は本件一部借地権の取得費であるので、本件借地権に係る譲渡所得の金額の計算上控除する取得費に該当するから、原処分は違法である旨主張する。しかしながら、①本件公正証書には、本件一部借地権の明渡しの代償を17,000,000円(売買代金)と記載されているのみで、そのほかに金員を支払う旨の記載はないこと、②本件受取書には、受取書との表題で本件金員を受取ったとする記載があるが、その支払目的の記載がないこと及び③本件売渡書には、本件一部借地権を譲渡し売買代金を受取ったとする記載があるが、その表題は売渡書で受取書ではないので、その日に当該売買代金を授受したと記載されていないことからすると、本件一部借地権を売買代金で合意し、当該売買代金の授受があったことが認められるが、この当該売買代金を超えて本件金員の支払があったとは認められず、他に請求人の主張を認めるに足る証拠資料がないので、請求人の主張には理由がない。(平14.12.09.東裁(所)平14-119)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140096
- 裁決年月日
- 平成14年11月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件株式の取得に要した負債の利子のうち、借入金の借入日から譲渡の前年末までの所有期間に対応する借入金の利子は、譲渡所得の計算上総収入金額から控除する取得費に含まれる旨主張する。しかしながら、資産の取得費とは、所得税法第38条で「その資産の取得に要した金額並びに設備費及び改良費の額の合計額」と規定しているところ、この「資産の取得に要した金額」とは、資産を取得するために実質的に欠かせない費用をいい、当該資産を取得するために要した負債の利子は、資金調達のための避けられない支出であり、資産を取得するために実質的に欠かせない費用であることから、「資産の取得に要した金額」に含まれると解されている。なお、資産を取得した者は、当該資産を完全な支配管理の下に置き、当該資産を使用することになるのであるから、当該資産の使用開始後に支払われる負債の利子は、資産の維持管理のための費用に変わったものであるので、「資産の取得に要した金額」に含まれないと解されている。そして、株式等については、その株式等の取得により、会社に対する支配及び利益の分配(配当)を受ける権利を有することになるので、当該株式等を取得した時が株式等に係る使用開始の時であると解される。したがって、本件株式を取得した後の借入金の利子は、本件株式の維持管理のための費用であるので、「資産の取得に要した金額」に含まれないので、請求人の主張には理由がない。(平14.11.27.東裁(所)平14-96)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平140090
- 裁決年月日
- 平成14年11月22日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304025
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/5買換え等による場合の取得費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.64・078ページ
要旨
○ 請求人は、譲渡資産が父からの相続財産であるため当該譲渡資産が買換資産であることを知らされていなかった事情及び同人の母と姉の老後の生活の面倒をみなければならないという経済上の事情があることから、当該事情を考慮し、刑事事件と同様に情状酌量による原処分の取消しを求める。しかしながら、所得税法及び租税特別措置法を含む租税法は、課税要件が充足されているかぎり、課税庁には租税の減免の自由はなく、また徴収をしない自由もなく、法律で定められたとおりの税額を徴収しなければならないとされているところ、本件譲渡所得が請求人に帰属することは明らかであり、また、課税標準たる本件譲渡所得の金額については、所得税法及び租税特別措置法に基づいて適法に算定されていることから、請求人の主張には理由がない。(平14.11.22.東裁(所)平14-90)
- 支部名
- 関東信越
- 裁決番号
- 平140034
- 裁決年月日
- 平成14年11月6日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304021
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/1購入の代価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、譲渡した土地の取得価額について、同土地の取得に係る契約書の金額は双方が合意した金額と異なる偽装のものであるから、合意した真実の取引価額によって譲渡所得の金額を計算すべきである旨主張する。しかしながら、同契約書に記載された金額について、その価額と適正な時価との対比及び契約書作成の経緯等から総合的に勘案したところ、その金額は近隣地の公示価格等を参考にして算出されたものであることが認められるなど、偽装されたものとは認められず真正なものと認められることから、請求人の主張には理由がなく、当該金額をもって取得価額とした原処分は正当と認められる。(平14.11.06.関裁(所)平14-34)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130255
- 裁決年月日
- 平成14年5月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304022
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/2建築費、造成費等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件譲渡所得の取得費に計上した平成6年及び平成9年の増改築費について、(1)実際に工事を行い工事代金も支払ったものであり、(2)実際に当該増改築工事を行なったのは請求人が工事代金を支払った業者(H社)が依頼した下請業者であるが、当該増改築工事が架空であるとした原処分庁の事実認定は誤りである旨を主張する。しかしながら、請求人が工事代金を支払ったとする業者は平成2年以降休業しており、また、請求人が主張する下請業者は、当審判所に対し、本件建物の増改築工事を行なったこともなければ、請求人が原処分庁に提出した当該下請業者からH社に交付されたとする工事の領収書等も当該下請業者が発行したものではない旨答述し、当該下請業者の確定申告書の申告内容からみても、当該下請業者が本件建物の増改築工事を行なったものとは認められず、架空の工事と認められる。(平14. 5.30東裁(所)平13-255)
- 支部名
- 広島
- 裁決番号
- 平130037
- 裁決年月日
- 平成14年4月5日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304021
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/1購入の代価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人が提出した書類は、請求人の主張を裏付けるものとはならない上、取得時の売買契約書に記載された売買価額に上乗せして支払ったとする金額(本件差額金)の資金調達の形跡が認められず、請求人の答述に信用性が認められないこと、土地の共有者についても、本件差額金の調達の形跡が認められないこと、本件取得時の売主の1人は請求人主張取得金額での取引を否定していること等からみて、結局、請求人の主張が真実であると認めるに足る証拠は存在しないものと言わざるを得ず、更正の請求書記載の本件土地の取得価額を請求人において立証しているとは認められない。(平14. 4. 5.広裁(所)平13-37)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130207
- 裁決年月日
- 平成14年3月28日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304027
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/7負担付贈与、低額譲受けの場合の取得費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は譲渡した本件土地が、同人が所有する建物の敷地の用に供されており、また、子が所有する本件土地の持分部分に対し、賃貸借契約を締結し賃貸借料を支払っていることから、請求人は本件土地に対し借地権を有するものであり、請求人の譲渡は底地の譲渡である旨主張する。しかしながら、本件土地の持分の譲渡者である請求人と本件建物の所有者とは同一人であることから、請求人が借地権を有していたとは認められず、また、本件賃貸借契約に基づき支払われている賃貸借料は、子の本件土地の持分部分に課される固定資産税額と同額であることから、請求人と子との本件土地の貸借は、使用貸借と解すべきである。そして、本件土地は、貸家の用に供されている土地であり、その価額は、更地価額から、国税局長が定める財産評価基準書において示されているその土地に係る借地権割合とその貸家の借家権割合との相乗積を当該更地価額に乗じて計算した金額を控除した価額とすることに、特に不相当であるとする理由は認められないことから、これらを基に本件土地の貸家建付地価額を算定すると、本件譲渡価額は、時価の2分の1に満たない価額で譲渡していると認められ、当該譲渡価額が取得費及び譲渡に要した費用の額の合計額に満たないことから、その不足額は所得税法第59条第2項の規定により、譲渡所得の金額の計算上なかったものとみなされる。(平14. 3.28東裁(所)平13-207)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平130053
- 裁決年月日
- 平成14年3月6日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201304029
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、現物出資により取得した有価証券について、(1)譲渡所得の金額の計算上控除する取得費は、現物出資を行った資産の価額によるべきであり、(2)金銭出資も現物出資も経済的本質は同じ行為であって、本件現物出資は増資に伴うものであるから、所得税法施行令第111条を適用すべきである旨主張する。しかしながら、本件現物出資は所得税法施行令第110条ないし第117条のいずれにも該当しないから同令第109条第1項を適用すべきである。そして、「払込み」及び「払い込んだ金額」の定義については、所得税法に規定がないことから、商法における解釈に従うのが相当であるところ、商法は、出資の方法として金銭出資と現物出資とを定め、「払込」と「現物出資ノ給付」の用語の使用方法について明確に区別し、「払込」という用語が単独で用いられる場合は金銭による払込みをいうことは明らかである。そうすると、同第109条第1項第一号は金銭による払込みの場合にのみ適用され、現物出資の場合は同項第四号が適用される。また、「取得のために通常要する価額」とは、現物出資により取得した有価証券の時価を意味するものと解するのが相当である。同令第111条は、「払い込んだ金額」があることを要件としているところ、「払い込んだ金額」とは上記のとおり金銭による払込みをいうものと解され、同条を適用することはできない。(平14. 3. 6.大裁(所)平13-53)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130104
- 裁決年月日
- 平成13年12月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、収用等に伴う代替資産として取得した建物に関する訴訟の判決により支払を命じられた工事請負残代金の約定遅延損害金は、代替資産の所有権を確保するための費用であるから代替資産の取得価額に算入されるべきである旨主張する。しかしながら、本件遅延損害金は、工事請負代金の残代金の支払遅延として本件遅延損害金の支払を命じられたものと認められ、代替資産を取得するためその対価として支出した金額ではなく、その取得のために実質的に欠かせないと認められる費用にも該当しない。また、本件遅延損害金は、取得に関し争いのある資産につきその所有権を確保するための費用でもないから、代替資産の取得価額に算入することはできない。(平13.12.18東裁(所)平13-104)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130101
- 裁決年月日
- 平成13年12月7日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304025
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/5買換え等による場合の取得費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件マンションの引き継いだ取得価額は原処分庁の担当者が請求人に回答した19852417円であり、本件譲渡所得の金額の計算における本件マンションの取得費は、18753458円である旨主張する。しかしながら、租税特別措置法第36条の4第1号の規定により、本件マンションの引き継いだ取得価額は9852417円であり、本件マンションの取得費は9403153円であると認められ、また、仮に原処分庁の担当者の回答があったとしても、請求人は、自らの判断と責任において、回答したとする価額とは異なる価額を基として確定申告書を提出しているのであるから、請求人の主張には理由がない。(平13.12. 7.東裁(所)平13-101)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平130064
- 裁決年月日
- 平成13年10月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304023
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/3権利金、承諾料
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、不動産所得を生ずべき業務の用に供する土地に係る賃貸借契約の更新に際して当該賃貸人に対し支払った、更新時における当該土地の更地価額に一定の率を乗じて算定された「経過更新料」名目の金員は、相当の地代の額と当該契約に基づく地代の額との差額の清算として支払われたものであり、その支払った年分の不動産所得の金額の計算上必要経費の額に算入すべきものである旨主張する。しかしながら、当該経過更新料は、(1)その支払が原契約更新のための条件とされていること、(2)原契約を更新しなければ支払を要しないものであることからすれば、所得税法施行令第182条第1項に規定する、不動産所得を生ずべき業務の用に供する借地権の存続期間の更新をする場合における、その更新の対価に該当すると解するのが相当である。したがって、本件経過更新料をその支払った年分の必要経費に算入することはできない。(平13.10.12東裁(所)平13-64)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平120091
- 裁決年月日
- 平成13年6月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304021
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/1購入の代価
- 業種
- パチンコ
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.61・190ページ
要旨
○ 請求人は、譲渡した各土地の取得に当たって、原処分庁が認めた裏代金以外に、多額の裏代金及び造成費の支払があった旨主張するが、請求人からその主張する取得費等の支払の事実が確認できる資料の提示がないから、請求人が提出した裏金に係る領収書、前所有者が所有していた不動産売買契約書及び前所有者の確定申告額に基づき、本件土地の取得費を計算した原処分は相当である。(平13.6.26名裁(所)平12−91)裁決事例集NO61・190ページ
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平120026
- 裁決年月日
- 平成12年11月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201304021
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/1購入の代価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No.60・208ページ
要旨
○ 請求人は、分離の課税長期譲渡所得金額の計算上、本件建物と本件宅地を一括して譲渡し、そのいずれの取得価額も不明である場合の取得費の算定について、本件建物、本件宅地及び農地を一括して3.000万円で取得したが、本件建物は老朽化と傷みによってその価値はなく、また農地も利用価値に乏しい無価値のものであり、よって取得価額の全てが本件宅地の価額である旨主張する。しかしながら、本件建物のうち昭和55年に建設された新建物については、築後4年の経過で損傷もさほど認められないから、価値は現存し、大正6年に建築された旧建物は価値はないが、一部改築部分については、改築を請け負った工務店の金銭出納帳記載金額が取得費の額と認められる。また、請求人が主張する本件宅地は、支払先・支払金額を確認することができず、請求人の主張は認められない。これらのことから、本件建物の取得費は、取得時期は判明しているが取得価額が不明なもの(新建物)については、財団法人建設物価調査会(以下「調査会」という。)が公表している着工建築物構造別単価から、本件宅地については譲渡価額の総額から建物の取得費を控除し、宅地の譲渡価額を算定した上で、譲渡時に対する取得時の六大都市を除く市街地価格指数(住宅地)の割合を乗じて算定する。なお、上記の算定方法は、調査会が公表した数値であり、市場価格を反映した近似値の取得費が計算でき、合理的であると認められる。(平12.11.16大裁(所)平12−26)裁決事例集NO60・208ページ
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平120009
- 裁決年月日
- 平成12年11月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304025
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/5買換え等による場合の取得費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平120014
- 裁決年月日
- 平成12年10月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201304029
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/8その他
- 業種
- 運送業
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件甲自動車の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上控除される取得費の額について、本件甲自動車の法定耐用年数が経過しているから、本件甲自動車の取得価額の5%相当額である旨主張する。しかしながら、本件甲自動車を譲渡した日においては法定耐用年数を経過していないから、本件甲自動車の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上控除される取得費の額は、本件甲自動車の取得価額から減価償却費の累積額を控除して算定するのが相当である。(平12.10.24東裁(所)平12−14)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110180
- 裁決年月日
- 平成12年6月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件宅地の譲渡に係る本件取得費の額の合計額は501,070,526円であり、譲渡損失が生じている旨主張するが、請求人の主張する本件取得費の額は、本件取得費に該当しないと認められる次に掲げる費用等が含まれている。(1)支払った金額には、本件宅地の取得とは関係のない貸付金がある。(2)公租公課には、本件宅地の維持管理のために要した費用である固定資産税及び不動産取得税に係る延滞金がある。(3)本件借入金の利息は、①本件借入金の使途は、運転資金及び離婚資金としていること、②本件宅地を取得した日は、本件借入金の借入日の3年余り経過した日であること、③本件口座からは、貸付金と認められる出金はあるものの、本件宅地の取得のために支出したと認められる証拠資料の提出がないこと及び④請求人から本件口座の入出金の明細を確認できる証拠等の提出がないことなどから判断すると、本件借入金は本件宅地の取得のために借り入れた資金であるとは認められないことから、本件借入金の利息は本件取得費に該当しない。(4)弁護士費用には、本件宅地の取得に要した費用とは認められない報酬請求訴訟に係る費用がある。以上のことから、本件取得費の額は414,216,025円となり、本件宅地の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上、譲渡損失は生じていないこととなる。(平12. 6.27東裁(所)平11-180)
- 支部名
- 金沢
- 裁決番号
- 平110014
- 裁決年月日
- 平成12年6月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304021
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/1購入の代価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件土地の元の所有者に対する貸付金があり、その貸付金の返済ができないとの話を受けたため、本件土地を元の所有者からA県開発公社へ、そして請求人へと譲渡する契約をした。そして、その際の契約金額を貸付金を相殺した後の金額としたため、請求人は、本件土地の取得価額がA県開発公社との契約金額である5,000,510円と貸付金の相殺額4,000,000円とを合計した9,000,510円である旨主張する。しかしながら、本件土地は請求人がA県開発公社から農地として適正な金額で取得していると認められる上、A県開発公社との間で取り交わした売買契約書についても適正に作成された真正なものであると認められる。また、請求人から貸付金と本件土地の取得代金の一部との相殺を証拠立てる書類等の提示もなく、当審判所の調査によっても貸付金が本件土地の取得代金の一部と相殺されたと認めるに足りる客観的かつ具体的な証拠はない。したがって、貸付金が本件土地の取得代金の一部と相殺されたとする請求人の主張には理由がなく、本件土地の取得価額は、A県開発公社との間で作成した売買契約書の売買金額である5,000,510円と認めるのが相当である。(平12. 6.15金裁(所)平11-14)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110109
- 裁決年月日
- 平成12年4月24日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201304022
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/2建築費、造成費等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人らは、本件家屋の譲渡所得の金額の計算において、取得費の控除漏れがある旨主張する。そこで、請求人が提出した精算書等をみると、その詳細な内訳は明らかでないものの本件家屋の工事と併行して追加工事が行われ、その追加工事は、本件家屋と同時期に完成していることが確認できるから、計上漏れとなっていた当該追加工事については、本件家屋の譲渡所得の金額の計算上、本件家屋の取得価額に算入することが相当である。(平12. 4.24大裁(所)平11-109)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平110059
- 裁決年月日
- 平成12年1月14日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201304029
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件土地については、請求人が相続により取得しているから、その取得価額は大正13年10月8日に父Eが取得した時点の価額を引き継ぐこととなるところ、当該金額は明らかでないこと及び本件建物については、昭和41年に事業用建物として建築しているが未登記であり、当初の取得価額に増改築部分も含めたところの取得価額が明らかでないことが認められる。そうすると、本件譲渡所得の金額の計算上控除される資産の取得費は、本件土地及び本件建物についてそれぞれ計算すべきところ、本件譲渡については、本件土地及び本件建物の譲渡価額の内訳が定められていないと認められるから、本件土地及び本件建物を併せた譲渡価額の100分の5に相当する金額を取得費とするのが相当である。(平12. 1.14大裁(所)平11-59)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平110054
- 裁決年月日
- 平成11年12月13日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、ゴルフ会員権を贈与により取得した際に支払った本件手数料は、譲渡所得の金額の計算上、資産の取得費として、譲渡所得に係る総収入金額から控除すべき旨主張する。しかしながら、本件手数料は、贈与者が資産取得のために要した費用ではないから、本件ゴルフ会員権の取得に要した費用ということができず、また、設備費や改良費のいずれにも当たらないことは明らかであるから、本件譲渡所得の金額の計算上、譲渡所得に係る総収入金額から控除すべき資産の取得費に当たらないというほかはない。(平11.12.13東裁(所)平11-54)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平100162
- 裁決年月日
- 平成11年4月27日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304025
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/5買換え等による場合の取得費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、措法(昭和62年法律第96号による改正前のもの)第37条に規定する買換資産を譲渡して譲渡所得を計算する場合における買換資産の取得価額は、実際に当該買換資産の取得に要した金額によるべきである旨主張するが、譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上控除する取得費の計算に当たっては、実際に買換資産の取得に要した金額ではなく、同法第37条の3に規定する取得価額(引継取得価額)を基に計算すべきである。(平11. 4.27東裁(所)平10-162)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平100017
- 裁決年月日
- 平成11年2月25日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304021
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/1購入の代価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集 №57・169ページ
要旨
○ 請求人は、譲渡所得の計算上、取得費に算入できる本件土地の取得価額は、①貸付債権24,100,000円の担保として根抵当権を設定していた本件土地の競売において、貸付債権相当額で自ら落札・取得した落札価額の24,100,000円であり、②競売に付された不動産を取得しようとする者が、どうしても物件を手に入れたいと思えば、競売価額は高額にならざるを得ず、また、③仮に時価を上回る金額が取得費を構成しないとしても、落札価額でなければ土地を確実に取得できないと判断したのであるから、当然、当該落札価額を取得に要した金額に含めるべきである旨主張するが、①落札価額は貸付債権額と同額であること、②裁判所が決定した最低売却価額は105,000円であること、③本件土地を競売により取得した約6か月後に113,000円で譲渡したことの経済的合理性がないこと及び④落札価額でなければ本件土地を取得できなかった特別な事情も存在しないことから、落札価額を本件土地の取得価額とすることは相当でなく、取得時の客観的価額を取得価額とすべきであり、この客観的価額は、本件土地の取得時の約6か月後の譲渡時の鑑定評価額113,000円とするのが相当である。(平11. 2.25福裁(所)平10-17)裁決事例集 №57・169ページ
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平100042
- 裁決年月日
- 平成10年12月7日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201304021
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/1購入の代価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 原処分庁は、本件宅地の取得費について、所法第58条第1項の規定が適用されたものとみなし、所令第168条本文の規定に基づき措法第31条の4第1項を準用して算定すべきである旨主張する。しかしながら、本件宅地は、交換を原因として所有権移転登記がされている事実が認められるものの、請求人は所法第58条第1項の規定を適用して交換に基づく譲渡所得の申告を行っておらず、また、措法第31条の4第1項は、個人が昭和27年12月31日以前から引き続き所有していた土地等を譲渡した場合における長期譲渡所得の金額の計算上収入金額から控除する取得費は、譲渡価額の100分の5に相当する金額とする旨規定しているにすぎないのであるから、本件に当該規定を適用するのは相当ではない。(平10.12. 7大裁 (所) 平10-42)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平100019
- 裁決年月日
- 平成10年10月29日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304010
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/1取得費の意義、範囲
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人所有のゴルフ会員権が第三者の借入金の担保として質入れされていたとしても、質権者は当該資産の担保価値を保全するにとどまり、当該資産の所有権は引き続き質権設定者のもとにある以上、質権設定行為は所得税法上の資産の譲渡に当たらない。また、その後、質権設定者が債務を弁済して当該資産を取り戻したとしても、その前後において当該資産の所有者が質権設定者であることに変わりはないのであるから、当該資産の取戻しをもって所得税法上の資産の取得とみる余地はなく、当該取戻しをするために第三者の借入金を弁済した金額は当該資産に係る譲渡所得の金額の計算上控除される取得費に当たらないことは明らかである。(平10.10.29名裁(所)平10-19)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平100013
- 裁決年月日
- 平成10年9月30日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304029
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、契約書の代金の内訳に記載された土地と建物のそれぞれの価額は、売買代金の総額を適当に配分したものであり、建物は過大に、土地は過小に記載されているから、建物の価額は、措置法に係る所得税の取扱通達及び財産評価通達に基づき評価した額とすべきであり、概算取得費を適用し算出する土地の取得費の額を再計算すべきである旨主張するが、①本件契約書に記載された土地、建物の価額は、売主及び買主の双方が合意した額であると認められること、②買主が原処分庁に提出した支払調書にも契約書と同様の内容が記載され、買主も契約書の内容を認識していること及び③措置法に係る所得税の取扱通達は、事業所得及び雑所得の計算上適用すべき通達であり、請求人の譲渡は固定資産の譲渡による長期譲渡所得であることから、土地価額は、本件契約書に記載された額によるべきである。(平10. 9.30名裁(所)平10-13)
- 支部名
- 福岡
- 裁決番号
- 平100001
- 裁決年月日
- 平成10年7月1日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304029
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、所法第33条に規定する譲渡所得の金額の計算上控除する取得費について、原処分庁が、土地については、売買実例を基に1坪当たり59,100円とし、また、建物については、類似建物の平均建築価額を基に、5,486,800円として算定したことには合理性がないことから、土地については、売買実例1坪当たり300,000円を基に225,000円とし、また、建物については、建物の譲渡金額を12,000,000円としていること及び建物の固定資産税評価額が12,000,000円であることから、10,488,850円を取得費として控除すべき旨主張する。しかしながら、審判所が請求人の提出資料及び原処分庁関係資料を調査したところ、土地については、原処分庁採用の売買実例地と請求人主張の売買実例地を比較すると、接面道路の幅員が著しく相違する等立地条件が相違するので、請求人主張実例地は採用できないこと、また、建物については、建物の購入者が所有している不動産売買契約書の記載内容をみると、譲渡金額が建物と土地とに区分表示されていないこと及び建物の固定資産税評価額は、6,783,469円となっており、請求人が主張する12,000,000円は根拠がないことから建物の取得費とはなり得ない。したがって、原処分庁が、売買実例及び類似建物等を基に、所法第156条に規定する推計の方法により取得費を算定したことは相当である。(平10.7.1福裁(所)平10-1)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平090130
- 裁決年月日
- 平成10年6月26日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304029
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No55・155ページ
要旨
○ 請求人は、A土地の小作権を消滅させるための離作料を支払い、その直後に、A土地に隣接するB土地を含めた土地に、建物の所有を目的とする新たな借地権を設定したことの対価として受領した権利金に係る譲渡所得の金額の計算に当たっては、離作料の額と同額の権利金を受け取って新借地人との間で本件借地権を設定したものであり、その経済的実質は、旧借地権者から新借地権への借地権の移転とみることができ、借地権の内容に何らの変更がないのであるから、本件借地権取引によって所得は発生していない旨主張する。しかしながら、本件土地の賃貸借契約においては、A及びB土地の全体が新たな借地権の目的とされ、実際に建築された建物も本件土地全体を利用する状況にあることが認められ、A土地とB土地を格別区分して借地権が設定されたものではないことは明らかであるから、本件権利金を収入金額として区分するに当たっては、A土地とB土地の面積の比率により按分するのが相当である。また、請求人が主張するように、本件権利金のうちに占める離作料の額の割合が明らかであるとしても、それは本件権利金の使途の問題にすぎず、本件権利金が本件土地全体に借地権を設定することの対価として授受されたものであると解される以上、その割合が直ちにA土地及びB土地の収入金額に区分する際の割合にならないことは当然である。(平10. 6.26大裁 (所) 平 9-130) 裁決事例集No55・155ページ、(平10. 6.29大裁 (所) 平 9-131〜133)
- 支部名
- 高松
- 裁決番号
- 平090054
- 裁決年月日
- 平成10年6月24日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304022
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/2建築費、造成費等
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件A土地の擁壁工事費及び本件B土地の土留工事費は、構築物の取得費に該当するから、A土地の購入代金及びB土地の譲渡収入金額に100分の5を乗じて算定した金額に加算すべきである旨主張するが、本件擁壁工事について、(1)請求人が提出した書類は注文書等ではないこと、(2)請求人は、土砂代金等の金額について答述したものの、その金額の計算は具体的でなく、また、その積算根拠の具体的な説明及び積算根拠を証する書類の提出がなく、土砂代金等の金額に具体性がないこと及び(3)請求人の答述の内容があいまいであることから、請求人が本件擁壁工事費を負担したとは認めることはできず、また、本件土留工事費は、土地を造成及び改良するための費用と認められ、その規模及び構造等からみて土地と区分して構築物の取得費とすることはできず、請求人の主張を採用することはできない。(平10. 6.24高裁(所)平 9-54)
- 支部名
- 大阪
- 裁決番号
- 平090121
- 裁決年月日
- 平成10年6月16日
- 裁決結果
- 一部取消し
- 争点番号
- 201304021
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/1購入の代価
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、A市の相続税財産評価基準額を基に算定した本件土地の取得価額及び本件土地の根抵当権を抹消するために支払った本件代位弁済金並びに本件土地の所有権に関する紛争等を解決するために支払った本件和解金は、本件土地の取得費に該当する旨主張する。しかしながら、請求人の本件土地の取得時における価額の算定方法には合理性がないことから採用できず、また、本件代位弁済金は支払の事実を認めることができないこと及び本件和解は本件譲渡の3年後に行われたものであることから、いずれも譲渡費用には該当しない。したがって、本件土地の取得価額については、本件土地の譲渡時における本件土地周辺の基準地の相続税評価額を基礎として、財団法人B研究所が調査した六大都市を除く市街地(住宅地)価格推移指数及び基準地価格の変動率により、本件土地の取得時の価格を認定することが合理的である。(平10. 6.16大裁 (所) 平 9-121)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平090089
- 裁決年月日
- 平成9年12月15日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304026
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/6相続、贈与の場合の取得費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集No54・210ページ
要旨
○ 請求人は、被相続人の遺産に係る分割協議が調わないことから、A家庭裁判所に遺産分割調停の申立てをしたところ、本件第3回調停条項案のとおり本件不動産を他の相続人らが相続し、これを直ちに請求人が6,000万円で買い取る旨の遺産分割の合意をみるに至ったのであるから、他の相続人らからの取得費6,000万円は、その後請求人が第三者に対し本件不動産を売却したことによる本件譲渡所得における取得価額とすべきである旨主張する。しかしながら、本件第3回調停条項案は、請求人が提示した調停案にすぎないと認められ、他の相続人らは一貫して本件不動産ではなく金銭での分割を要求していたことからも、請求人及び他の相続人らが本件第3回調停条項案で最終的に合意していたとは認められない。そして、第8回調停期日において当事者間に本件調停調書に記載されたとおり、請求人は、被相続人の遺産のすべてを単独取得し、その代償として他の相続人らに対し、合計6,000万円の支払義務を負う旨の調停が成立したのであるから、当該譲渡所得の計算上、本件代償金6,000万円を取得費の額に算入しなかったことは相当である。(平 9.12.15東裁(所)平 9-89) 裁決事例集No54・210ページ
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平090011
- 裁決年月日
- 平成9年12月12日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304025
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/5買換え等による場合の取得費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件旧譲渡資産の譲渡所得の計算に当たり、措法第33条の特例を適用し、本件旧譲渡資産の代替資産として本件譲渡資産のほか2物件を代替資産とする旨の書類を提出しているから、本件譲渡資産へ引き継がれる取得価額は本件旧譲渡資産の取得価額の一部であること及び仮に本件譲渡資産の一部が本件旧譲渡資産の代替資産となるとしても、本件譲渡資産を取得するに当たり多額の取得費等を要しており、譲渡所得は発生しない旨主張する。しかしながら、請求人の提出書類からすると、他の2物件を代替資産と確定させるものとは認められず、本件譲渡資産については、(1)譲渡所得の金額に関する明細書に請求人は本件譲渡資産を代替資産として選択した旨記載し、これを基に譲渡所得金額の計算がされ、原処分庁に提出されていること、(2)当該明細書に請求人が署名押印していること、(3)原処分庁が行った確認調査の際に、原処分庁の面接担当者が請求人に対し、本件譲渡資産を本件旧譲渡資産の代替資産として選択する旨の意思の確認をしていること及び(4)本件譲渡資産の譲渡前に、本件譲渡資産が本件旧譲渡資産の取得価額を引き継ぎ、また、その引き継ぐ取得価額を原処分庁で請求人が確認していることが認められる。以上のことから、本件譲渡資産を本件旧譲渡資産の取得価額を引き継ぐ代替資産であるとして行った原処分は適法である。(平 9.12.12熊裁(所)平 9-11)
- 支部名
- 名古屋
- 裁決番号
- 平090016
- 裁決年月日
- 平成9年10月31日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304026
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/6相続、贈与の場合の取得費
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 相続により取得した高額なゴルフ会員権を、相続税の申告期限の翌日から2年を経過した日以後に譲渡した場合において、その譲渡の日が相続税の申告期限の翌日から2年を経過した日以後になったことが、バブル経済崩壊により土地以上にゴルフ会員権の価値が下落したことにより、買受人がなかった事情によるものであるとしても、措法第39条の規定の適用につき、かかる特別の事情を参酌して同条の規定の適用を認めるべき旨を定めた法令上の規定は存在しないので、当該譲渡所得について同条の規定の適用は認められない。(平 9.10.31名裁(所)平 9-16)
- 支部名
- 東京
- 裁決番号
- 平080067
- 裁決年月日
- 平成8年11月18日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304029
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 請求人は、本件株式が非上場株式であるため、その譲渡に係る譲渡所得は措法第37条の10の規定による申告分離課税とされるところ、(1)本件株式が上場株式であると仮定し措法第37条の11の規定による源泉分離課税を選択した場合に比し、税負担が高額となるから措法第37条の10の規定は不合理かつ不当であり、(2)本件株式の取得時(昭和40年以前)と譲渡時(平成6年)とでは貨幣価値が異なることから、本件株式の譲渡に係る譲渡所得の金額の計算上控除する取得費の額は日経平均株式指数等の基準に基づき補正すべきである旨主張するが、(3)法令自体の適否又は合理性は当審判所の権限に属さず審理の限りでなく、また、(4)貨幣価値の変動による本件株式の値上がり益自体も譲渡所得として課税されることとなる増加益の中に含まれるものと解するのが相当であるから、請求人の主張には理由がない。(平 8.11.18東裁(所)平 8-67)
- 支部名
- 熊本
- 裁決番号
- 平080003
- 裁決年月日
- 平成8年7月3日
- 裁決結果
- 棄却
- 争点番号
- 201304029
- 争点
- 13譲渡所得/4取得費/2取得価額の認定/8その他
- 事例集登載頁
- 裁決事例集には登載しておりません
要旨
○ 本件土地に係る取得費のあん分計算に関し、請求人は、一団の土地を構成する本件土地と隣接地とが市道に接する間口の比7対3を時価比とすべきである旨主張し、原処分庁は、本件土地の譲渡価額と本件土地の譲渡後に譲渡した隣接地の譲渡価額を時点修正した価額との時価比とすべきである旨主張する。しかしながら、所法第38条第1項を受けて、所基通38−1の2で一団の土地の取得の計算にあっては原則として面積あん分で行い、合理的なあん分ができる場合は、時価比で行っても差し支えないこととされており、これを本件についてみると、請求人の主張する時価比は客観性が認められず、また、原処分庁の主張する時価比は隣接地の譲渡が本件土地の確定申告時に予見できないものであり、いずれの時価比も採用できず、本件土地に係る取得費の計算においては、本件土地の面積と隣接地の面積の比を用いたあん分計算が相当である。(平 8. 7. 3熊裁(所)平 8-3)
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